JP2009264312A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタの過昇温を防止しつつ、S再生制御を実行することが可能な内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置は、排気通路上に、NOxを吸蔵還元するNOx吸蔵還元触媒と、NOx吸蔵還元触媒の下流側に設けられ排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、を備える。上記の内燃機関の排気浄化装置は、例えばECUなどの制御手段を有し、当該制御手段は、フィルタにおける粒子状物質の堆積量を所定量まで減少させた後、NOx吸蔵還元触媒の硫黄再生制御を行う。これにより、フィルタの過昇温を防止しつつ、S再生制御を実行することが可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、排気浄化を行う内燃機関の排気浄化装置に関する。
この種の装置として、特許文献1及び2に示すように、排気通路上にNOx吸蔵還元触媒(NSR:NOx Storage Reduction)を設けるとともに、当該NOx吸蔵還元触媒の下流側の排気通路上に排気中の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集するディーゼル・パティキュレート・フィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter、以下、単に「フィルタ」と称する)を設けた内燃機関の排気浄化装置が提案されている。
NOx吸蔵還元触媒では、実際にはNOx以外の物質、例えば、硫黄(S)やその化合物(SOx)も付着して、いわゆる硫黄(S)被毒が発生する。このようなNOx以外の物質は、本来NOxが吸着されるべきところに、NOxの代わりに付着するため、結果的にNOx吸蔵還元触媒のNOx浄化性能を低減させることになる。そこで、NOx吸蔵還元触媒のNOx浄化性能を回復させるために、NOx吸蔵還元触媒の温度を高温にして、かつ、空燃比をストイキまたはリッチに制御することで、硫黄(S)脱離させる「硫黄(S)再生制御」が行われる。また、フィルタでは、PMの堆積によって目詰まりが発生するので、フィルタの温度を上昇させることにより、堆積したPMを燃焼してフィルタの目詰まりを解消する「PM再生制御」が行われる。
ここで、フィルタは、堆積したPM量が多い場合には、NOx吸蔵還元触媒のS再生制御時に過昇温して過熱劣化する可能性がある。
以下の特許文献1には、PM堆積量が所定量を超えた場合には、フィルタの過昇温を防ぐために、空燃比をリッチ側に制御することを禁止する技術が記載されている。また、特許文献2には、S再生制御の実行前にPM再生制御を行うことを前提として、PM堆積量が少なく過昇温の可能性が低いときは、S再生制御の実行前のPM再生制御を中止する技術が記載されている。特許文献3には、フィルタが過昇温する場合には、排気の酸素濃度を減少させる技術が記載されている。
特開2006−183599号公報 特開2007−107474号公報 特開2005−98130号公報
しかしながら、S再生要求があるときに、排気ガスの空燃比をリッチに制御することができないのは、S再生性の観点からして好ましくない。この点について、特許文献2及び3では、何ら検討されていない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、フィルタの過昇温を防止しつつ、S再生を図ることが可能な内燃機関の排気浄化装置を提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、排気通路上に設けられNOxを吸蔵還元するNOx吸蔵還元触媒と、前記NOx吸蔵還元触媒の下流側の前記排気通路上に設けられ排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタと、を備えた内燃機関の排気浄化装置は、前記フィルタの温度が所定温度以下となるように保持することにより前記フィルタにおける粒子状物質の堆積量を所定量まで減少させた後、前記NOx吸蔵還元触媒の硫黄再生制御を行う制御手段を備える。
上記の内燃機関の排気浄化装置は、排気通路上に設けられNOxを吸蔵還元するNOx吸蔵還元触媒と、前記NOx吸蔵還元触媒の下流側の前記排気通路上に設けられ排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集するフィルタと、を有する。上記の内燃機関の排気浄化装置は、例えばECU(Electric Control Unit)などの制御手段を有し、当該制御手段は、前記フィルタの温度が所定温度以下となるように保持することにより前記フィルタにおける粒子状物質の堆積量を所定量まで減少させた後、前記NOx吸蔵還元触媒の硫黄再生制御を行う。これにより、フィルタの過昇温を防止しつつ、硫黄(S)再生制御を実行することが可能となり、S再生性を向上させることができる。ここで、所定温度とは、例えば前記フィルタのPM再生温度である。
上記の内燃機関の排気浄化装置の他の一態様は、前記所定量は、硫黄再生制御が行われたときに前記フィルタが過昇温する可能性のある堆積量の下限値未満である。このようにすることで、フィルタの温度制限のない通常のS再生制御を行うことが可能となり、S再生性をより向上させることができる。
上記の内燃機関の排気浄化装置の他の一態様は、前記所定量は、前記下限値以上で、かつ、前記フィルタにおける捕集可能な堆積量の上限値以下であり、前記制御手段は、硫黄再生制御を行う際において、前記フィルタの温度を所定温度以下に保持しつつ、前記NOx吸蔵還元触媒の温度を上昇させる。これにより、フィルタの過昇温を防止しつつ、S再生性を向上させることができる。
上記の内燃機関の排気浄化装置の他の一態様は、前記制御手段は、前記フィルタの温度が前記所定温度に到達する前に、前記NOx吸蔵還元触媒の温度を急速に上昇させる。これにより、よりS再生性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[装置構成]
まず、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置が適用された車両100の概略構成を示す。
車両100は、主に、吸気通路3と、エンジン(内燃機関)10と、排気通路4と、NOx吸蔵還元触媒(NSR)21と、フィルタ(DPF)22と、ECU(Electric Control Unit)50と、を備える。図1において、実線矢印はガスの流れを示し、破線矢印は信号の流れを示している。
吸気通路3は、エンジン10に供給するための吸気ガス(例えば空気)を通過させる。エンジン10は、吸気通路3より吸気ガスが供給されると共に、燃料噴射弁(不図示)によって燃料が噴射され供給される。供給された吸気ガスと燃料との混合気は、エンジン10の燃焼室内において燃焼される。エンジン10内の燃焼によった発生した排気ガスは、排気通路4に排出される。
排気通路4は、エンジン10内の燃焼によって発生した排気ガスを通過させる。排気通路4上には、上流側から下流側に順に、NOx吸蔵還元触媒(NSR)21、フィルタ(DPF)22、が設けられている。
NOx吸蔵還元触媒(NSR)21は、排気ガス中のNOxを吸蔵すると共に、吸蔵しているNOxを還元する機能を有する高温活性型の触媒である。具体的には、NOx吸蔵還元触媒21は、基本的には、排気ガスの空燃比がリーンである際にNOxを吸蔵し、排気ガスの空燃比がリッチ又はストイキ(以下、単に「リッチ」と称する)である際に吸蔵しているNOxを還元する。
フィルタ(DPF)22は、排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集するための装置である。具体的には、フィルタ22は、複数の細孔が開いた隔壁を有し、排気ガスを当該隔壁に通過させることにより、排気ガス中のPMを当該隔壁で捕集する。当該隔壁には、白金(Pt)や酸化セリウム(CeO)等の酸化触媒が担持され、捕集されたPMは当該酸化触媒により酸化される。
排気通路4におけるフィルタ22の上流側には圧力センサ41が取り付けられ、下流側には圧力センサ42が取り付けられている。圧力センサ41、42は、検出した排気圧力に対応する検出信号をECU50に供給する。
ECU(Electronic Control Unit)50は、図示しないCPU、ROM、RAM、及びA/D変換器などを含んで構成される。ECU50は、車両内の各種センサから供給される出力に基づいて、エンジン10の制御を行う。本発明に係る内燃機関の排気浄化装置では、ECU50は、圧力センサ41、42からの検出信号に基づいて、フィルタ22におけるPMの堆積量を求め、当該PMの堆積量に基づいて、エンジン10の燃料噴射弁から噴射される燃料量や吸入空気量などを調節することにより、排気ガスの温度や空燃比の制御を行う。従って、ECU50は、本発明の内燃機関の排気浄化装置における制御手段に相当する。なお、このようにする代わりに、又は、加えて、排気通路4におけるNOx吸蔵還元触媒21の上流側に、排気通路4中に燃料(例えば未燃炭化水素HC)を噴射する燃料添加弁を設け、ECU50は、フィルタ22におけるPMの堆積量に基づいて、当該燃料添加弁から噴射される燃料量を調節することにより排気ガスの温度や空燃比の制御を行うとしてもよい。
また、上述の車両100の概略構成では、排気通路4上には、上流側から下流側に順に、NOx吸蔵還元触媒21、フィルタ22、が設けられているとしているが、これに限られない。図1の構成に加えて、NOx吸蔵還元触媒21の上流側、又は、NOx吸蔵還元触媒21の下流側で且つフィルタ22の上流側、のいずれかの排気通路4上に酸化触媒が設けられるとしても良い。
[排気浄化方法]
本実施形態に係る内燃機関の排気浄化方法について説明する。
まず、NOx吸蔵還元触媒21の硫黄再生制御について説明する。NOx吸蔵還元触媒21は、排気ガスの空燃比がリーンの時には窒素酸化物(NOx)を吸蔵する。また、NOx吸蔵還元触媒21は、排気ガスの空燃比が小さくなり、かつ、排気ガス中に未燃炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)等の還元剤が存在していれば吸蔵したNOxを還元浄化する。具体的には、NOx吸蔵還元触媒21が限界までNOxを吸蔵した際に、ECU50によって排気ガスの空燃比を強制的にリッチ化するリッチスパイク制御(RS制御)が実行されることにより、NOxの還元浄化が行われる。ここで、排気ガス中に硫黄酸化物(SOx)が存在すると、NOx吸蔵還元触媒21は、NOxの吸蔵作用を行うのと全く同じメカニズムで排気ガス中のSOxの吸蔵を行うため、NOxの代わりにSOxが吸蔵されたいわゆる硫黄被毒状態(S被毒状態)となる。NOx吸蔵還元触媒21は、その温度がSOxの脱離可能な温度以上に上昇され、かつ、排気ガスの空燃比がリッチになった時に、吸蔵したSOxを脱離させるSOx脱離作用を有する。
そこで、一般的な内燃機関の排気浄化方法では、NOx吸蔵還元触媒21の温度を目標温度に上昇させ、かつ、排気ガスの空燃比をリッチにすることにより、SOx脱離作用を引き起こさせ、SOxを常温で気体であるSOの形で外部へ放出する硫黄再生制御(以下、「S再生制御」と称する)が行われる。ここで、目標温度は、SOxの脱離可能な温度よりも高い温度で、かつ、NOx吸蔵還元触媒21が劣化しない温度に設定される。以下では、この目標温度を「S再生目標温度」と称する。S再生目標温度は、予め実験などにより求められた値である。
次に、フィルタ22のPM再生制御について説明する。フィルタ22では、PMの堆積によって目詰まりが発生する。そこで、一般的な内燃機関の排気浄化方法では、ECU50は、フィルタ22におけるPM堆積量が所定量よりも大きくなった場合には、フィルタ22のPM再生要求があると判定し、フィルタ22の温度を所定温度以下で保持することにより、堆積したPMを燃焼させる制御(以下、「PM再生制御」と称する。)を行う。ここで、この所定量とは、フィルタ22の捕集可能なPM堆積量の上限値である。また、所定温度とは、フィルタ22に堆積したPMを燃焼してフィルタ22の目詰まりを解消することが可能な温度よりも高い温度で、かつ、フィルタ22が過昇温しない温度に設定される。以下では、この所定温度をPM再生温度と称する。なお、PM再生温度はPM堆積量によって決まり、PM堆積量が減少するほど、PM再生温度は上昇する。
図2は、通常のS再生制御時におけるNOx吸蔵還元触媒21及びフィルタ22について、時間に対する温度変化を示す図である。図2において、NSR0で示す実線のグラフが、NOx吸蔵還元触媒21の温度変化を示すグラフであり、DPF0で示す一点鎖線のグラフが、フィルタ22の温度変化を示すグラフである。
通常のS再生制御が行われる場合には、ECU50は、排気ガスの温度を上昇させる等することにより、NOx吸蔵還元触媒21の温度をS再生目標温度に到達させる。このとき、図2に示すように、NOx吸蔵還元触媒21の温度が上昇するとともに、NOx吸蔵還元触媒21の下流側に設けられたフィルタ22の温度も上昇する。また、S再生制御時には、排気ガスの空燃比がリッチにされるため、エンジン10からのPM排出量が増加し、排気ガスの空燃比がリーンになるときよりも、フィルタ22のPM堆積量は早く増加する。このように、S再生制御時には、排気ガスの温度が上昇されるとともに、PM堆積量が増加する。そのため、フィルタ22の温度も上昇し、フィルタ22において、元々のPM堆積量が比較的多い場合には、図2に示すように、PM再生温度を超えたところで、大量のPMが一時に燃焼され過熱される過昇温が発生する可能性がある。この過昇温が発生すると、フィルタ22は、過熱劣化や溶損する恐れがある。
そこで、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化方法では、ECU50は、NOx吸蔵還元触媒のS再生制御を行う際に、フィルタ22におけるPM堆積量が、S再生制御によりフィルタ22が過昇温する可能性のある堆積量である場合には、フィルタ22の温度がPM再生温度以下となるように制御することとする。
図3は、フィルタ22におけるPM堆積量とフィルタ22における温度との関係を示す図である。図3において、紙面左方向から右方向へ向かうに従って、PM堆積量は増加し、紙面下方向から上方向へ向かうに従って、フィルタ22の温度は上昇する。また、S再生制御が行われるとフィルタ22が過昇温する可能性のあるPM堆積量の下限値を「OT下限量」と称し、先に述べた、フィルタ22の捕集可能なPM堆積量の上限値を「捕集上限量」と称する。従って、ECU50は、フィルタ22におけるPM堆積量が捕集上限量を超えた場合には、PM再生要求があると判定する。一方、ECU50は、フィルタ22におけるPM堆積量がOT下限量未満となった場合には、S再生制御を行っても、フィルタ22が過昇温しないと判定する。
まず、S再生制御を行う場合において、図3のArea1に示すように、フィルタ22におけるPM堆積量が、OT下限量以上で、かつ、捕集上限量以下となっている場合について述べる。このとき、フィルタ22におけるPM堆積量は、S再生制御を行った場合にはフィルタ22が過昇温する可能性のある堆積量ではあるものの、PM再生制御を行う必要があるほどの堆積量ではない。この場合、ECU50は、S再生制御として、フィルタ22の温度がPM再生温度以下となるように保持しつつ、NOx吸蔵還元触媒21の温度を上昇させるS再生制御を行うか、又は、フィルタ22の温度がPM再生温度を超えた場合であっても、フィルタ22が過昇温しないように、フィルタ22へ供給される排気ガス中の酸素濃度を所定値以下にするS再生制御を行う。ここでいう酸素濃度の所定値は、予め実験などにより求められ、例えば1%程度である。これらのS再生制御の具体的な方法としては、ECU50は、例えば、エンジン10の燃料噴射弁を制御することにより、先に述べた通常のS再生制御が行われるときと比較して、排気ガスの空燃比のリッチ度合いを深くしたり、リッチとなる期間を長くしたりする。このようにすることで、フィルタ22が過昇温するのを防止しつつ、NOx吸蔵還元触媒21のS再生を図ることができる。なお、このS再生制御では、フィルタ22の温度をPM再生温度以下となるように保持することにより、PM再生制御も行われている。つまり、このS再生制御は、PM再生制御を伴ったS再生制御であるといえる。
ここで、NOx吸蔵還元触媒21のS再生性を向上させるために、以下に述べるNOx吸蔵還元触媒21の急速昇温制御を実施するとしてもよい。
図4は、本実施形態に係るS再生制御時におけるNOx吸蔵還元触媒21及びフィルタ22について、時間に対する温度変化を示す図である。図4において、NSR1で示す破線のグラフは、S再生制御として、フィルタ22の温度がPM再生温度以下となるように保持しつつ、NOx吸蔵還元触媒21の温度を上昇させる制御を行ったときのNOx吸蔵還元触媒21の温度の時間に対する変化を示し、DPF1で示す一点鎖線のグラフは、このときのフィルタ22の温度の時間に対する変化を示している。フィルタ22の温度がPM再生温度以下となるように保持しつつ、NOx吸蔵還元触媒21の温度を上昇させるS再生制御を行った場合には、通常のS再生制御を行った場合と比較して、グラフNSR1に示すように、NOx吸蔵還元触媒21の温度がS再生目標温度に到達するのが遅れる。そのため、PM再生制御を伴ったS再生制御では、通常のS再生制御が行われる場合と比較して、S再生性が低下する。
そこで、NOx吸蔵還元触媒21のS再生性をより向上させるために、図4に示す例では、NOx吸蔵還元触媒21の温度を、実線のグラフNSR2に示すように変化させる急速昇温制御を実施することとする。具体的には、ECU50は、フィルタ22の温度がPM再生温度に到達する前に(例えば図4で示す急速昇温期間において)、NOx吸蔵還元触媒21の温度を急速に上昇させてS再生目標温度に到達させる昇温制御を実施するとともに、排気ガスの空燃比をリッチにして、NOx吸蔵還元触媒21に吸蔵したSOxを脱離させる。例えば、ECU50は、吸気スロットルを制御して吸入空気量を増加させるとともに、エンジン10の燃料噴射弁から噴射される燃料量を増加させることにより、NOx吸蔵還元触媒21の温度の上昇速度を増加させることができる。ECU50は、NOx吸蔵還元触媒21の温度を急速に上昇させてS再生目標温度に到達させる制御の後、燃料噴射弁から供給される燃料量を減少させ、排気ガスの空燃比をリーンにすることにより、NOx吸蔵還元触媒21の温度を低下させる。このようにすることで、急速制御期間において、S放出速度を上げることができ、NOx吸蔵還元触媒21のS再生性を向上させることができる。また、これらの一連の急速昇温制御は、フィルタ22の温度がPM再生温度に到達する前の短期間で行われるので、フィルタへの影響は少なくて済む。
次に、S再生制御を行う場合において、図3のArea2に示すように、フィルタ22におけるPM堆積量が捕集上限量を超えている場合について述べる。この場合、ECU50は、S再生制御を中止して、先にPM再生制御を実行することとする。具体的には、ECU50は、フィルタ22のPM再生制御を行う必要がないときの堆積量となるまで、即ち、PM堆積量が捕集上限量以下かつOT下限量以上となるまで、フィルタ22の温度をPM再生温度以下に保持し、PM堆積量が捕集上限量以下かつOT下限量以上となったときに、PM再生制御を伴うS再生制御、例えば、フィルタ22の温度がPM再生温度以下となるように保持しつつ、NOx吸蔵還元触媒21の温度を上昇させるS再生制御を行うこととする。これによっても、フィルタ22の温度が過昇温するのを防止しつつ、NOx吸蔵還元触媒21のS再生を図ることができる。
なお、ここで、ECU50は、PM堆積量が捕集上限量以下かつOT下限量以上となるまで、フィルタ22の温度をPM再生温度以下となるように保持する代わりに、図3のArea3に示すように、PM堆積量がOT下限量未満となるまで、フィルタ22の温度をPM再生温度以下となるように保持するとしても良い。このようにすることで、S再生制御によりフィルタ22が過昇温する心配がなくなるので、ECU50は、この後のS再生制御として、不必要なPM再生制御を伴うS再生制御を行う必要がなくなり、フィルタ22の温度の制限のない通常のS再生制御を行うことが可能となる。これにより、S再生性を向上させることができる。
[制御処理]
次に、上述の排気浄化方法の制御処理について、図5に示すフローチャートを用いて説明することとする。図5のフローチャートに示す制御処理では、ECU50は、フィルタ22におけるPM堆積量を求め、当該PM堆積量に応じて、S再生制御の方法を変化させている。なお、図5のフローチャートに示す制御処理は、ECU50によって、例えば一定時間毎に、繰り返し実行される。
ステップS101において、ECU50は、NOx吸蔵還元触媒21のS再生制御を行う必要があるか否かについて判定する。例えば、ECU50は、直前のS再生制御の実行後からのエンジン10の燃料噴射弁より噴射された燃料量の積算値を求める。NOx吸蔵還元触媒21におけるS被毒量は、エンジン10の燃料噴射弁より噴射された燃料量の積算値に比例するので、ECU50は、求められた積算値に基づいて、S被毒量を推定し、当該S被毒量が所定量以上になっている場合には、S再生制御を行う必要があると判定し、当該S被毒量が所定量未満になっている場合には、S再生制御を行う必要がないと判定する。ここで、所定量は、予め実験などにより求められ、ECU50のROMなどに記録されている。
ステップS101において、ECU50は、NOx吸蔵還元触媒21のS再生制御を行う必要があると判定した場合には(ステップS101:Yes)、ステップS102の処理へ進み、NOx吸蔵還元触媒21のS再生制御を行う必要がないと判定した場合には(ステップS101:No)、本制御処理をリターンする。
ステップS102において、ECU50は、フィルタ22のPM堆積量を推定する。例えば、ECU50は、圧力センサ41、42からの検出信号に基づいて、フィルタ22における上流側の圧力と下流側の圧力との間の圧力差を求める。ECU50は、フィルタ22における上流側の圧力と下流側の圧力との間の圧力差と、フィルタ22のPM堆積量と、の関係を示すマップを用いて、圧力センサ41、42からの検出信号に基づいて求められた圧力差よりPM堆積量を推定する。当該マップは、予め実験などにより求められ、ECU50のROMなどに記録されている。
ステップS103において、ECU50は、フィルタ22のPM再生制御を行う必要があるか否かについて判定する。具体的には、ECU50は、ステップS102で推定されたPM堆積量が捕集上限値よりも大きくなっている場合には(ステップS103:Yes)、フィルタ22のPM再生制御を行う必要があると判定して、ステップS107のPM再生制御の処理へ進む。一方、ECU50は、ステップS102で推定されたPM堆積量が捕集上限値以下となっている場合には(ステップS103:No)、フィルタ22のPM再生制御を行う必要がないと判定して、ステップS104の処理へ進む。このことから分かるように、本制御処理では、ECU50は、NOx吸蔵還元触媒21のS再生要求よりもフィルタ22のPM再生要求を優先して行う。
ステップS107において、ECU50は、S再生制御を中止し、先にPM再生制御を実行する。即ち、ECU50は、PM堆積量が捕集上限量以下かつOT下限量以上となるまで、又は、OT下限量未満となるまで、フィルタ22の温度をPM再生温度以下となるように保持する。この後、ECU50は、本制御処理をリターンする。なお、ECU50は、PM堆積量が捕集上限量以下かつOT下限量以上となるまで、フィルタ22の温度をPM再生温度以下となるように保持した場合には、次の制御処理において、後に述べるステップS106の処理へ進むこととなる。一方、ECU50は、PM堆積量がOT下限量未満となるまで、フィルタ22の温度をPM再生温度以下となるように保持した場合には、次の制御処理において、後に述べるステップS105の処理へ進むこととなる。
ステップS104において、ECU50は、フィルタ22のPM堆積量がOT下限量以上となっているか否かについて判定する。ECU50は、フィルタ22のPM堆積量がOT下限量以上になっていると判定した場合には(ステップS104:Yes)、ステップS106の処理へ進み、フィルタ22のPM堆積量がOT下限量未満になっていると判定した場合には(ステップS104:No)、ステップS105の処理へ進む。
ステップS105において、ECU50は、フィルタ22の温度制限のない通常のS再生制御を行う。この場合、フィルタ22のPM堆積量がOT下限量未満になっているので、フィルタ22が過昇温する心配はなくなり、ECU50は、フィルタ22の温度制限のない通常のS再生制御を行うことが可能となる。この後、ECU50は、本制御処理をリターンする。
ステップS106において、ECU50は、S再生制御として、フィルタ22の温度がPM再生温度以下となるように保持しつつ、NOx吸蔵還元触媒21の温度を上昇させる制御を行う(又は、フィルタ22が過昇温しないように、フィルタ22へ供給される排気ガス中の酸素濃度を所定値以下にする制御を行う)。このようにすることで、フィルタ22が過昇温するのを防止しつつ、NOx吸蔵還元触媒21のS再生を図ることができる。なお、ステップS105において、ECU50は、NOx吸蔵還元触媒21の急速昇温制御を行うとしてもよい。このようにすることで、NOx吸蔵還元触媒21のS再生性を向上させることができる。この後ECU50は、本制御処理をリターンする。
以上に述べたことから分かるように、本実施形態に係る排気浄化方法を用いることにより、フィルタ22が過昇温するのを防ぐことができるとともに、NOx吸蔵還元触媒21のS再生を図ることができる。
内燃機関の排気浄化装置が適用された車両の構成を示す概略図である。 通常のS再生制御時におけるNOx吸蔵還元触媒及びフィルタについての時間に対する温度変化を示す図である。 フィルタにおけるPM堆積量と温度との関係を示す図である。 本実施形態に係るS再生制御時におけるNOx吸蔵還元触媒及びフィルタについて、時間に対する温度変化を示す図である。 本実施形態に係る排気浄化処理を示すフローチャートである。
符号の説明
3 吸気通路
4 排気通路
10 内燃機関
21 NOx吸蔵還元触媒(NSR)
22 フィルタ(DPF)
50 ECU

Claims (4)

  1. 排気通路上に設けられNOxを吸蔵還元するNOx吸蔵還元触媒と、前記NOx吸蔵還元触媒の下流側の前記排気通路上に設けられ排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタと、を有する内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記フィルタの温度が所定温度以下となるように保持することにより前記フィルタにおける粒子状物質の堆積量を所定量まで減少させた後、前記NOx吸蔵還元触媒の硫黄再生制御を行う制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記所定量は、硫黄再生制御が行われたときに前記フィルタが過昇温する可能性のある堆積量の下限値未満である請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記所定量は、前記下限値以上で、かつ、前記フィルタにおける捕集可能な堆積量の上限値以下であり、
    前記制御手段は、硫黄再生制御を行う際において、前記フィルタの温度を前記所定温度以下に保持しつつ、前記NOx吸蔵還元触媒の温度を上昇させる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記制御手段は、前記フィルタの温度が前記所定温度に到達する前に、前記NOx吸蔵還元触媒の温度を急速に上昇させる請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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WO2017130408A1 (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 ボルボ トラック コーポレーション 排気浄化装置

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