JP2009262726A - ワイパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低速動作モードでのワイパの払拭速度の変動を抑制することができるワイパ装置を提供する。
【解決手段】回転速度制御部20は、ワイパスイッチ14により低速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、回転センサ16により検出されるワイパモータ12の回転速度を所定の目標回転速度Cに維持するようにデューティ比を調整した制御信号をPWM制御回路30に出力し、ワイパスイッチ14により高速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、100%のデューティ比となる制御信号をPWM制御回路30に出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワイパ装置に係り、特に、ワイパモータを制御することによりワイパの往復動作を制御するワイパ装置に関する。
従来、ワイパの払拭速度の制御として、ワイパスイッチがLOW側又はHIGH側に切り替えられることにより、ワイパモータの回転速度を変化させる、いわゆる2速式の速度制御が知られている。
このような2速式の速度制御系をもつワイパ装置では、ワイパモータの負荷の上昇による回転速度の低下率は、ワイパスイッチをHIGH側にして動作させた場合の方がワイパスイッチをLOW側にして動作させた場合よりも大きい。このため、ワイパモータにかかる負荷が一定値を超える場合、ワイパモータの回転速度がHIGH側の場合よりもLOW側の方が高いという逆転現象が生じ、ワイパブレードの払拭速度を高く維持したいという要請に反するといった問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1には、回転数切替スイッチをLOW側とHIGH側に切り替えることにより、ワイパモータを高速回転又は低速回転で駆動させるワイパ装置において、回転数切替スイッチをHIGH側に切り替えてワイパモータを高速回転で駆動させている際に、ワイパモータに作用する負荷が一致の負荷値を超えた場合に、回転数切替スイッチをLOW側に切り替えることにより、負荷の上昇に伴うワイパモータの回転速度の低下を抑制してワイパブレードの払拭速度を高く維持する技術が開示されている。
特開平5−34068号公報
しかしながら、回転数切替スイッチがLOW側に切り替えられてワイパモータが低速回転で駆動しているときにワイパモータに負荷が作用した場合、負荷に対する回転速度の低下率が高速回転駆動時に比べて小さいものの、回転速度が負荷に応じて低下してしまう。
このため、ワイパを遅い払拭速度で動作させるLOW動作では、特に払拭面の濡れ状態によって摩擦負荷(払拭負荷)の変動を受け易く、回転速度の低下率が高速回転駆動時に比べて小さくても払拭速度に変動が生じてしまう、という問題点があった。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、低速動作モードでのワイパの払拭速度の変動を抑制することができるワイパ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明のワイパ装置は、ワイパを回転速度に応じた速度で往復動作させるワイパモータと、前記ワイパモータを高速で回転させて前記ワイパを高速で往復動作させる高速動作モード、及び前記ワイパモータを低速で回転させて前記ワイパを低速で往復動作させる低速動作モードを少なくとも含む複数の動作モードのうちの何れかの動作モードでの動作指定を受付ける受付手段と、前記ワイパモータに電源からの電力を供給するスイッチング素子と、入力される制御信号により調整されるデューティ比で前記スイッチング素子をスイッチングするPWM制御回路と、前記ワイパモータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記受付手段により低速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、前記回転速度検出手段により検出される前記ワイパモータの回転速度を所定の目標回転速度に維持するようにデューティ比を調整する前記制御信号を前記PWM制御回路に出力し、前記受付手段により高速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、100%のデューティ比となる前記制御信号を前記PWM制御回路に出力する制御手段と、を備えている。
請求項1記載の発明によれば、ワイパを往復動作させるワイパモータに対して電源からの電力を供給するスイッチング素子を制御信号により調整されるデューティ比でスイッチングすることによってワイパモータの回転速度を調整しているため、負荷と回転速度との特性が高速動作モードと低速動作モードで同じとなり、従来のように高速動作モードと低速動作モードで特性が逆転することがなくなる。
また、高速動作モードでは、100%のデューティ比でワイパモータを回転駆動させるため、負荷に応じてワイパモータの回転速度が変動してワイパの払拭速度が変動するが、低速動作モードでは、ワイパモータの回転速度を目標回転速度に維持するようにデューティ比を調整しているため、デューティ比が100%となるまではワイパモータの回転速度の変動が抑制されるため、ワイパの払拭速度が安定する。
なお、本発明は、請求項2記載の発明のように、前記受付手段が、前記ワイパの動作停止を受付けるものとし、前記受付手段により前記ワイパの動作停止が受付けられた場合、ワイパが所定の位置となると電源から前記ワイパモータへの電力の供給を遮断する遮断手段をさらに備えてもよい。
請求項2記載の発明によれば、ワイパの動作停止が受付けられた場合、ワイパが所定の位置となるとワイパモータへの電源からの電力の供給を遮断されるため、ワイパの動作停止が受付けられた場合にワイパを所定の位置で停止させることができる。
また、請求項1又は請求項2記載の発明は、請求項3記載の発明のように、前記制御手段が、演算処理装置を有し、当該演算処理装置による制御により前記制御信号を出力するようにしてもよい。
請求項3記載の発明によれば、演算処理装置により制御を行うことにより、ワイパの払拭速度を精度良く制御することができる。
また、請求項1又は請求項2記載の発明は、請求項4記載の発明のように、前記回転速度検出手段が、前記ワイパモータの回転速度に応じた周期のパルス信号又は前記ワイパモータの回転速度に応じた電圧レベルのアナログ信号を出力し、前記制御手段が、前記パルス信号を電圧変換した電圧変換信号の電圧レベル又は前記アナログ信号の電圧レベルを動作モード毎の前記ワイパモータの目標回転速度に応じて予め定められた電圧レベルと比較する比較回路と、前記受付手段により低速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、前記比較回路による比較結果に基づいてデューティ比を変更して前記制御信号を前記PWM制御回路に出力し、前記受付手段により高速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、100%のデューティ比となる前記制御信号を前記PWM制御回路に出力する制御信号生成回路と、を有してもよい
請求項4記載の発明によれば、演算処理装置を用いずにデューティ比の制御を行うことができるため、製造コストを低減させることができる。。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1には本実施の形態に係るワイパ装置10の構成を示すブロック図が示されている。
本実施の形態に係るワイパ装置10は、ワイパを回転速度に応じた速度で往復動作させるワイパモータ12を備えている。
本実施の形態に係るワイパ装置10は、ワイパを高速又は低速で動作させることが可能な2速式のものとされている。ワイパ装置10は、ユーザからのワイパスイッチ14への切り替え操作により、ワイパモータ12を高速で回転させてワイパを高速で往復動作させる高速動作モード、ワイパモータ12を低速で回転させてワイパを低速で往復動作させる低速動作モード、及びワイパの動作停止の切り替えが可能とされている。ワイパスイッチ14は、高速動作モード(HIGH)、低速動作モード(LOW)、及び動作停止(停止)毎に、それぞれ2つの端子14Aを備えている。ワイパスイッチ14は、選択された動作モードの2つの端子14A間の通電が可能となる。
ここで、従来の2速式の速度制御では、ワイパモータとして、高速用ブラシ、低速用ブラシ、及び共通ブラシの3つのブラシを備えた3ブラシモータが通常用いられるが、本実施の形態では、ワイパモータとして、2つのブラシを備えた2ブラシモータを用いている。
通常、3ブラシモータは、2速式の速度制御で用いる場合、高速用ブラシと共通ブラシを用いてモータを駆動させた高速駆動(HIGH)時と、低速用ブラシと共通ブラシを用いてモータを駆動させた低速駆動(LOW)時とで、図2(A)に示すような負荷に対する回転速度の特性を有する。この3ブラシモータでは、負荷が一定値を超える場合、ワイパモータ12の回転速度がHIGH側の場合よりもLOW側の方が高いという逆転現象が生じている。
一方、本実施の形態では、電機子の各巻線の配置や各巻線の巻線数を調整して、図2(B)に示すように、図2(A)のA点とB点とを結ぶ直線となるような負荷に対する回転速度の特性を有する仕様のワイパモータ12を用いている。
ワイパモータ12には、ワイパモータ12の回転速度を検出するための回転センサ16が設けられている。回転センサ16は、ホールICによりワイパモータ12の電機子軸に固定された不図示のセンサマグネットの磁極を検出してパルス信号を出力する。
また、ワイパ装置10は、図示しない電源に接続され、当該電源から電力が供給される配線18A、18Bが設けられている。配線18Aはワイパモータ12に直接接続されており、配線18BはFET等のスイッチング素子19を介してワイパモータ12に接続されている。
さらに、本実施の形態に係るワイパ装置10は、回転速度制御部20と、PWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)制御部30と、停止位置制御装置40と、を備えている。
停止位置制御装置40は、入力端子42A、第1出力端子42B、第2出力端子42Cを備えている。停止位置制御装置40は、図示しないセンサ(一般には、摺動接点スイッチ装置など)によりワイパの位置を検出しており、ワイパが所定の位置(本実施の形態では、下反転位置)以外の位置においては入力端子42Aと第1出力端子42Bとが接続されるが、ワイパが下反転位置となると入力端子42Aと第2出力端子42Cとが接続される。
配線18Aには、回転速度制御部20、PWM制御回路30、及びワイパスイッチ14の高速動作モードと低速動作モードの一方の端子14A、並びに動作停止の他方の端子14Aが各々接続されている。また、配線18Bのスイッチング素子19とワイパモータ12との間の部分には、停止位置制御装置40の第2出力端子42Cが接続されている。回転速度制御部20及びPWM制御回路30には、配線18Aから電力が供給される。
本実施の形態に係るワイパ装置10では、回転速度制御部20を、CPUなどの演算処理装置を内蔵したマイコンにより構成している。
図1には、回転速度制御部20の構成が機能的なブロック図として示されている。
回転速度制御部20は、回転速度検出部22と、速度比較部24と、デューティ比制御部26と、を備えている。
回転センサ16は、回転速度検出部22と接続され、ワイパスイッチ14の低速動作モードの他方の端子14Aは、第1出力端子42B、及びデューティ比制御部26と接続され、ワイパスイッチ14の高速動作モードの他方の端子14Aは、デューティ比制御部26と接続されている。
回転速度検出部22には、回転センサ16から出力されたパルス信号が入力する。回転速度検出部22は、入力されるパルス信号のパルス周期を検出し、当該パルス周期に基づいてワイパモータ12の回転速度を求め、求めたワイパモータ12の回転速度を速度比較部24へ出力する。
速度比較部24は、回転速度検出部22により検出されたワイパモータ12の回転速度を低速動作モードの目標回転速度Cと比較して目標回転速度Cに対するワイパモータ12の回転速度の偏差を算出し、当該偏差をデューティ比制御部26へ出力する。なお、目標回転速度Cは、速度比較部24内にて予め記憶設定されている。
デューティ比制御部26は、ワイパスイッチ14が低速動作モード及び高速動作モードとされている間、ワイパスイッチ14を介して通電されて動作する。デューティ比制御部26は、ワイパスイッチ14が低速動作モードとされている間、速度比較部24により算出された偏差に応じてデューティ比を調整すべく、制御信号をPWM制御回路30へ出力する。また、デューティ比制御部26は、ワイパスイッチ14が高速動作モードとされている間、速度比較部24からの入力に関係なく100%のデューティ比となる制御信号をPWM制御回路30へ出力する。また、制御信号は、後述する三角波発生回路32の三角波信号を比較する基準電圧レベルとなるものとされている。したがって、デューティ比制御部26は、偏差に応じて回転速度の調整が行われるように設定されたデューディ比とすべく出力する制御信号の電圧レベルを変更する。
PWM制御回路30は、三角波発生回路32と、電圧比較回路34と、PWM素子ドライバ36と、を備えている。
三角波発生回路32は、所定の周波数(例えば、20KHz)で三角波の信号を発生させて電圧比較回路34へ出力する。また、電圧比較回路34には、デューティ比制御部26から出力された制御信号が入力する。
電圧比較回路34は、三角波発生回路32により発生された三角波の信号の電圧レベルとデューティ比制御部26から出力された制御信号の電圧レベルを比較し、比較結果を示す信号をPWM素子ドライバ36へ出力する。
PWM素子ドライバ36は、電圧比較回路34より入力される信号に基づき、三角波の信号の電圧レベルが制御信号の電圧レベル以下の期間をオン、三角波の信号の電圧レベルが制御信号の電圧レベルよりも高い期間をオフとしたPWM信号をスイッチング素子19へ出力する。よって、本実施の形態では、制御信号の電圧レベルが高いほどPWM信号のディーティ比が高くなる。
スイッチング素子19は、制御端子19Aに供給されるPWM信号に応じてオン・オフすることによりワイパモータ12への電力の供給及び供給停止の切り替えを行なう。
次に、本実施の形態に係るワイパ装置10の作用を説明する。
本実施の形態に係るワイパ装置10は、ドライバによるワイパスイッチに対する切り替え操作によりワイパスイッチ14が切り替わる。
ドライバは、ワイパスイッチ14の切り替え操作を行なってワイパ装置10の駆動を指示する。
ワイパスイッチ14が高速動作モードに切り替えられると、ワイパスイッチ14の高速動作モード(HIGH)の2つの端子14A間の通電が可能となる。これにより、デューティ比制御部26は、速度比較部24からの入力に関係なく、100%のデューティ比となる制御信号をPWM制御回路30へ出力する。
三角波発生回路32は、所定の周波数の三角波形の信号を発生させて出力する。
電圧比較回路34は、三角波形の信号の電圧レベルとデューティ比制御部26から出力された制御信号の電圧レベルを比較し、PWM素子ドライバ36は、三角波形の信号の電圧レベルが制御信号の電圧レベル以下の期間をスイッチング素子19をオン期間とするPWM信号を出力する。すなわち、この場合、100%のデューティ比のPWM信号が出力される。
スイッチング素子19は、デューティ比が100%のPWM信号が供給されるとオン状態に維持される。これにより、ワイパモータ12が高速で回転駆動するため、ワイパが高速で駆動する。
一方、ワイパスイッチ14が低速動作モードに切り替えられると、ワイパスイッチ14の低速動作モード(LOW)の2つの端子14A間の通電が可能となる。また、回転速度検出部22は、回転センサ16から入力されるパルス信号のパルス周期を検出してワイパモータ12の回転速度を求め、求めたワイパモータ12の回転速度を速度比較部24へ出力する。
速度比較部24は、回転速度検出部22により検出されたワイパモータ12の回転速度と低速動作モードの目標回転速度Cとを比較して目標回転速度Cに対するワイパモータ12の回転速度の偏差を算出し、当該偏差をデューティ比制御部26へ出力する。
デューティ比制御部26は、速度比較部24により算出された偏差に応じてデューティ比を調整すべく制御信号を電圧比較回路34へ出力する。本実施の形態では、目標回転速度Cに対するワイパモータ12の回転速度が遅く偏差がマイナスの場合、制御信号の電圧レベルを上昇させ、目標回転速度Cに対するワイパモータ12の回転速度が速く偏差がプラスの場合、制御信号の電圧レベルを低下させる。
三角波発生回路32は、所定の周波数の三角波形の信号を発生させて出力する。
電圧比較回路34は、三角波形の信号の電圧レベルとデューティ比制御部26から出力された制御信号の電圧レベルを比較し、PWM素子ドライバ36は、三角波形の信号の電圧レベルが制御信号の電圧レベル以下の期間をスイッチング素子19をオン期間とするPWM信号を出力する。すなわち、この場合、ワイパモータ12の回転速度を目標回転速度Cに維持するようにデューティ比が変更されたPWM信号が出力される。
スイッチング素子19は、入力されるPWM信号に応じてオン、オフしてワイパモータ12に電力が供給される。これにより、ワイパモータ12が低速動作モードの目標回転速度Cで回転駆動するため、ワイパが低速で駆動する。
一方、ワイパスイッチ14が動作停止に切り替えられると、ワイパスイッチ14の動作停止の2つの端子14A間の通電が可能となる。
停止位置制御装置40は、ワイパが下反転位置以外の位置においては入力端子42Aと第1出力端子42Bとが接続される。これにより、ワイパスイッチ14及び停止位置制御装置40を介して速度比較部24及び回転速度検出部22に通電が行われ、低速動作モードの場合と同様に動作する。
そして、ワイパが下反転位置となると、停止位置制御装置40は、入力端子42Aと第2出力端子42Cとが接続される。これにより、ワイパモータ12の2つのブラシが電気的に接続されて短絡されて、ワイパモータ12への電源からの電力の供給が遮断されて、ワイパモータ12の駆動が停止する。
このように、本実施の形態によれば、ワイパを往復動作させるワイパモータ12に対して電源からの電力を供給するスイッチング素子19を制御信号により指定されたデューティ比でスイッチングすることによってワイパモータ12の回転速度を調整しているため、負荷と回転速度との特性が高速動作モードと低速動作モードで同じとなり、従来のように高速動作モードと低速動作モードで特性が逆転することがなくなる。
また、高速動作モードでは、100%のデューティ比でワイパモータ12を回転駆動させるため、負荷に応じてワイパモータの回転速度が変動してワイパの払拭速度が変動するが、低速動作モードでは、ワイパモータの回転速度を目標回転速度Cに維持するようにデューティ比を調整しているため、デューティ比が100%となるまではワイパモータの回転速度の変動が抑制されるため、ワイパの払拭速度が安定する。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、回転速度制御部20を、CPUなどの演算処理装置を内蔵したマイコン等のデジタル回路により構成した場合について説明したが、アナログ回路により構成した場合について説明する。
図4には本実施の形態に係るワイパ装置10の構成を示すブロック図が示されている。なお、第1の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態に係る回転速度制御部20は、Low定電圧生成回路54と、FV(Frequency to Voltage)変換回路56と、比較回路58と、デューティ比制御部26と、を備えている。
回転センサ16は、FV変換回路56と接続され、ワイパスイッチ14の低速動作モードの他方の端子14Aは、Low定電圧生成回路54と接続され、ワイパスイッチ14の高速動作モードの他方の端子14Aは、デューティ比制御部26と接続されている。
FV変換回路56は、入力するパルス信号をパルス数に応じた電圧に電圧変換し、電圧変換した電圧変換信号を比較回路58へ出力する。
Low定電圧生成回路54は、ワイパスイッチ14が低速動作モードとされている間、ワイパスイッチ14を介して通電されて動作する。Low定電圧生成回路54は、ワイパスイッチ14が低速動作モードとされている間、予め定めた低電圧の目標電圧信号を生成して比較回路58に出力する。この低電圧は、ワイパモータ12を低速動作モードの目標回転速度Cで回転させて回転センサ16によってワイパモータ12の回転を検出することによって得られるパルス信号を、FV変換回路56により電圧変換した電圧レベルと同じ電圧レベルの電圧とされている。
比較回路58は、Low定電圧生成回路54から目標電圧信号が供給されている場合、FV変換回路56より供給される電圧変換信号の電圧とLow定電圧生成回路54より供給される目標電圧信号の電圧とを比較して、目標電圧信号の電圧に対する電圧変換信号の電圧の偏差を求め、当該偏差をデューティ比制御部26へ出力する。
デューティ比制御部26は、ワイパスイッチ14が低速動作モードの場合、ワイパモータ12の回転速度を目標回転速度Cに維持するように、比較回路58により算出された偏差に応じてデューティ比を調整すべく制御信号をPWM制御回路30の電圧比較回路34へ出力する。また、デューティ比制御部26は、ワイパスイッチ14が高速動作モードの場合、速度回路58からの入力に関係なく、常に100%のデューティ比となる制御信号をPWM制御回路30の電圧比較回路34へ出力する。
このように、本実施の形態によれば、演算処理装置を用いずにデューティ比の制御を行うことができるため、製造コストを低減させることができる。
なお、上記各実施の形態では、回転センサ16が、ワイパモータ12の回転速度に応じた周期のパルス信号を出力するものとした場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、回転センサ16が、ワイパモータ12の回転速度に応じた電圧レベルのアナログ信号を出力するものとした場合、図5に示すように、回転速度制御部20にFV変換回路56に代えて、アナログ信号に含まれる高周波ノイズを除去するフィルタ60を設け、フィルタ60により高周波ノイズを除去したアナログ信号の電圧レベルを比較回路58で比較するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、ワイパスイッチ14を高速モード、低速モードの2段階の動作モードから選択することを可能とした場合について説明したが、間欠モードなどの他の動作モードを含むようにしてもよい。
その他、上記実施の形態で説明したワイパ装置10の構成(図1、図4、図5参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
第1実施の形態に係るワイパ装置の全体構成を示す平面図である。 (A)は通常の2速式の速度制御で用いる3ブラシモータの負荷と回転速度の特性を示すグラフであり、(B)は実施の形態に係る2ブラシモータの負荷と回転速度の特性を示すグラフである。 実施の形態に係るワイパ装置の負荷と回転速度の特性を示すグラフである。 第2実施の形態に係るワイパ装置の全体構成を示す平面図である。 他の形態に係るワイパ装置の全体構成を示す平面図である。
符号の説明
10…ワイパ装置、12…ワイパモータ、14…ワイパスイッチ(受付手段)、16…回転センサ(回転速度検出手段)、19…スイッチング素子、20…回転速度制御部(制御手段)、22…回転速度検出部、24…速度比較部、26…デューティ比制御部(制御信号生成回路)、30…PWM制御回路、40…停止位置制御装置(遮断手段)、56…FV変換回路、58…比較回路、60…フィルタ

Claims (4)

  1. ワイパを回転速度に応じた速度で往復動作させるワイパモータと、
    前記ワイパモータを高速で回転させて前記ワイパを高速で往復動作させる高速動作モード、及び前記ワイパモータを低速で回転させて前記ワイパを低速で往復動作させる低速動作モードを少なくとも含む複数の動作モードのうちの何れかの動作モードでの動作指定を受付ける受付手段と、
    前記ワイパモータに電源からの電力を供給するスイッチング素子と、
    入力される制御信号により調整されるデューティ比で前記スイッチング素子をスイッチングするPWM制御回路と、
    前記ワイパモータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記受付手段により低速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、前記回転速度検出手段により検出される前記ワイパモータの回転速度を所定の目標回転速度に維持するようにデューティ比を調整する前記制御信号を前記PWM制御回路に出力し、前記受付手段により高速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、100%のデューティ比となる前記制御信号を前記PWM制御回路に出力する制御手段と、
    を備えたワイパ装置。
  2. 前記受付手段は、前記ワイパの動作停止を受付けるものとし、
    前記受付手段により前記ワイパの動作停止が受付けられた場合、ワイパが所定の位置となると電源から前記ワイパモータへの電力の供給を遮断する遮断手段をさらに備えた請求項1記載のワイパ装置。
  3. 前記制御手段は、演算処理装置を有し、当該演算処理装置による制御により前記制御信号を出力する
    請求項1又は請求項2記載のワイパ装置。
  4. 前記回転速度検出手段は、前記ワイパモータの回転速度に応じた周期のパルス信号又は前記ワイパモータの回転速度に応じた電圧レベルのアナログ信号を出力し、
    前記制御手段は、
    前記パルス信号を電圧変換した電圧変換信号の電圧レベル又は前記アナログ信号の電圧レベルを動作モード毎の前記ワイパモータの目標回転速度に応じて予め定められた電圧レベルと比較する比較回路と、
    前記受付手段により低速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、前記比較回路による比較結果に基づいてデューティ比を変更して前記制御信号を前記PWM制御回路に出力し、前記受付手段により高速動作モードでの動作指定が受付けられた場合、100%のデューティ比となる前記制御信号を前記PWM制御回路に出力する制御信号生成回路と、を有する
    請求項1又は請求項2記載のワイパ装置。
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