[パチスロの機能フロー]
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。初めに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)1の機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール3L,3C,3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L,7C,7Rが押されると、リール停止制御手段(後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L,3C,3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄3個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L,3C,3Rの回転がすべて停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、ランプ14により行う光の出力、スピーカ9L,9Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段(後述の液晶表示装置5、後述のスピーカ9L,9R、後述のランプ14)は、リール3L,3C,3Rの回転が開始されるとき、リール3L,3C,3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
<遊技状態の移行>
ここで、本実施の形態では、抽出された乱数値が同一であっても、遊技状態が異なる場合には、決定される内部当籤役が異なる場合がある。本実施の形態では、このような遊技状態として一般遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態、及びBB遊技状態を設けている(なお、BB遊技状態と等価のRB遊技状態も設けられている)。一般遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、及びRT4遊技状態では、再遊技の作動といった特典が遊技者に与えられる確率がそれぞれ異なる。すなわち、再遊技の作動といった特典が遊技者に与えられる「リプレイ1、リプレイ2、リプレイ3、又はリプレイ4(以下、リプレイ1〜4を「リプレイ」と総称する)」が内部当籤役として決定される確率がそれぞれ異なる。また、BB(RB)遊技状態は、ボーナスの作動が行われることにより移行する遊技状態であり、他の遊技状態に比べて相対的に多くのメダルの払出しを受けることができる遊技状態である。
図2は、このように複数設けられた遊技状態の移行遷移図を示している。
図2に示すように、一般遊技状態でリプレイ1が入賞すると、RT1遊技状態に移行する。また、RT1遊技状態においてリプレイ2が入賞すると、RT2遊技状態に移行する一方で、リプレイ2以外が入賞又は何も入賞しないと(ハズレ)一般遊技状態に移行する。同様に、RT2遊技状態においてリプレイ3が入賞すると、RT3遊技状態に移行する一方で、リプレイ3以外が入賞又はハズレの場合には一般遊技状態に移行する。また、RT3遊技状態においてリプレイ4が入賞すると、RT4遊技状態に移行する一方で、リプレイ4以外が入賞又はハズレの場合には一般遊技状態に移行する。また、RT4遊技状態で3000ゲーム消化すると、一般遊技状態に移行する。
ここで、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、RT4遊技状態が高く、RT1遊技状態〜RT3遊技状態及び一般遊技状態は低い。そのため、本実施の形態では、RT4遊技状態を「高RT」と称し、RT1遊技状態〜RT3遊技状態及び一般遊技状態を「低RT」と称する場合がある。なお、RT1遊技状態〜RT3遊技状態と一般遊技状態とでもリプレイが内部当籤役として決定される確率は異なり、RT3遊技状態、RT2遊技状態、RT1遊技状態、一般遊技状態の順にリプレイが内部当籤役として決定される確率が高い。また、リプレイ1〜リプレイ4は、一般遊技状態ではリプレイ1、RT1遊技状態ではリプレイ2、RT2遊技状態ではリプレイ3、RT3遊技状態ではリプレイ4のみが抽籤される。
以上より、一般遊技状態からリプレイが4連続で入賞した場合には、高RT(RT4遊技状態)に移行する。そのため、どんな状態からでも「高RT」へ移行できるため、遊技者は、「高RT」への移行に関し常に期待感を持つことができ、興趣の向上を図ることができる。
[パチスロの構造]
このような遊技状態の移行を実現するためのパチスロ1の具体的な構造について以下説明する。
<パチスロの外部構造>
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の外部構造を示す。
(リールと表示窓)
パチスロ1は、リール3L,3C,3Rや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2とを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。各リール3L,3C,3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば18個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントドア2の中央には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、図柄表示領域21L,21C,21Rを含む表示画面5aを備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域21L,21C,21Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成を備えている。
つまり、図柄表示領域21L,21C,21Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域21L,21C,21Rを含めた表示画面5aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域(以下、表示窓)21L,21C,21Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓21L,21C,21Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
本実施の形態では、表示窓21Lの上段、表示窓21Cの中段、表示窓21Rの上段を組合せてなる入賞ライン8a(入賞ライン1)、表示窓21Lの上段、表示窓21Cの中段、表示窓21Rの下段を組合せてなる入賞ライン8b(入賞ライン2)、表示窓21Lの下段、表示窓21Cの中段、表示窓21Rの上段を組合せてなる入賞ライン8c(入賞ライン3)、表示窓21Lの下段、表示窓21Cの中段、表示窓21Rの下段を組合せてなる入賞ライン8d(入賞ライン4)の4つを入賞判定ラインとして設けている。
(操作装置)
フロントドア2には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口10は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口10に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン12は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリール3L,3C,3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L,7C,7Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するために設けられる。
(その他装置)
7セグ表示器13は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ(LED等)14は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ9L,9Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置40(後述の図4参照)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
<パチスロの内部構造>
図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア2が開放され、フロントドア2の裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路71(後述の図5参照)が形成された基板(以下、主基板71A)が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路71の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の中央には、3つのリール3L,3C,3Rが設けられている。各リール3L,3C,3Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ49L,49C,49R(後述の図5参照)が接続されている。
3つのリール3L,3C,3Rの左側には、副制御回路72(後述の図5参照)が形成された基板(以下、副基板72A)が設けられている。副制御回路72は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路72の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)40が設けられている。ホッパー40の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置43が設けられている。
フロントドア2裏側の中央、表示窓21L,21C,21Rの下方には、セレクタ42が設けられている。セレクタ42は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口10に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。尚、セレクタ42内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ42S(後述の図5参照)が設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
[パチスロが備える回路の構成]
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図5及び図6を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
図5は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(後述の図25〜図40参照)、内部抽籤テーブル(後述の図11及び図12参照)等のデータテーブル(後述の図7〜図21参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(後述の図22〜図24参照)が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、7セグ表示器13及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路39は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力される毎に、リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リール3L,3C,3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L,3C,3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
<副制御回路>
図6は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を示す。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ14による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ9L,9R及びランプ14が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L,9Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ14の点灯及び消灯を行う。
[メインROMに記憶されているデータテーブルの構成]
パチスロ1が備える回路の構成についての説明は以上である。次に、図7〜図21を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
図7を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓21L,21C,21R内の中段に存在する図柄の位置を「0」として、リール3L,3C,3Rの回転方向に進む順に、各図柄の位置に対して「0」〜「17」をそれぞれ割り当てている。したがって、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたかを管理しつつ、図柄配置テーブルを参照することによって、主として表示窓21L,21C,21Rの中段に存在する図柄の位置及びその図柄の種類を常に管理することが可能となっている。
[図柄組合せテーブル]
図8を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。本実施の形態では、入賞判定ラインに沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞と判定され、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役と、格納領域加算データと、払出枚数を示すデータと、を規定している。表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。格納領域加算データは、表示役を格納する後述の表示役格納領域をメインCPU31が識別するために設けられたデータである。
表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、各リール3L,3C,3Rの図柄「赤図柄」が入賞判定ラインに沿って表示されたとき、表示役として「リプレイ1」が決定され、後述の表示役2格納領域に「00000001」が格納される。
また、払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役として小役1〜8が決定されたときメダルの払い出しが行われる。また、払出枚数は、投入枚数に応じて規定されており、基本的に投入枚数が少ないときの方がより多くの払出枚数が決定される。
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動が行われる。表示役としてBBが決定されたとき、ボーナスの作動が行われる。尚、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。
[ボーナス作動時テーブル]
図9を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた各種格納領域に格納するデータを規定している。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスの種類としてBB(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)1及びBB2を設けている。なお、BBの作動が行われている間は、RB(第1種特別役物)の作動が連続的に行われる。
BBの作動は、規定枚数(本実施の形態では、450枚)に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。RBの作動は、規定回数(本実施の形態では、8回)に達する遊技が行われた場合、規定回数(本実施の形態では、8回)に達する入賞が有った場合、又は、BBの作動が終了した場合の何れかによって終了する。ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスの終了契機となる上記規定枚数或いは上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
より具体的には、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当ボーナスの作動が終了する。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
図10を参照して、メインCPU31が内部抽籤テーブル及び抽籤回数を決定するときに用いる内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応して、内部抽籤テーブルを示す情報及び抽籤回数を示す情報を規定している。
遊技状態は、内部当籤役が決定される内部抽籤処理(後述の図27)において決定される可能性のある内部当籤役の種類、内部抽籤処理において内部当籤役が決定される確率、最大の滑り駒数、及びボーナスゲームの作動が行われているか否か等により区別される状態である。抽籤回数は、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値から後述の抽籤値をメインCPU31が減算する最大の回数である。
[内部抽籤テーブル]
図11及び図12を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。尚、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
図11の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図12の(2)は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。また、図12の(3)は、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図12の(4)は、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。また、図12の(5)は、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、図12の(6)は、RB作動中用内部抽籤テーブルを示す。本実施の形態では、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
[内部当籤役決定テーブル]
図13を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
内部当籤役は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Lの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。尚、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
図13の(1)は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。図13の(2)は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスの作動に係る内部当籤役を規定している。
[回胴停止用番号選択テーブル]
図14を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。回胴停止用番号選択テーブルは、メインCPU31がリール3L,3C,3Rの回転を停止する際に参照する各種テーブルを初期化するときに用いる。
回胴停止用番号選択テーブルは、データポインタに対応して、回胴停止用番号を示す情報を規定している。なお、本実施の形態では、小役・リプレイ用データポインタに対応して、回胴停止用番号を示す情報を規定しているが、持越役格納領域に格納される情報によっては、図示したものと異なる回胴停止用番号を規定するものとしてもよい。ここで、回胴停止用番号は、メインCPU31が後述の停止テーブル(例えば、後述の図19、図20)を選択するときに参照する番号である。
[第1停止用停止テーブル選択テーブル]
図15を参照して、第1停止操作の検出が行われた際に、この第1停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するときにメインCPU31が参照する第1停止用停止テーブル選択テーブルについて説明する。
第1停止用停止テーブル選択テーブルは、回胴停止用番号と今回押されたストップボタン7L,7C,7Rである作動ストップボタンとに対応して、後述の停止テーブルを示す情報を規定している。
例えば、回胴停止用番号が「10」(すなわち、小役・リプレイ用データポインタが「9」)である場合には、第1停止操作が左のストップボタン7Lであるときは第1停止用停止テーブルとして「TBL10」が選択され、第1停止操作が左のストップボタン7L以外であるときは第1停止用停止テーブルとして「TBL11」が選択される。
このように第1停止操作が行われると、第1停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するための停止テーブルが決定されるが、この場合において、第1停止用停止テーブルだけでなく第2停止操作又は第3停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するときにメインCPU31が参照する停止テーブル群が決定される(後述の停止データ格納処理(後述の図35)が行われる(後述の図32のステップS138))。以下、図16〜図18参照して、第2停止操作又は第3停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するときにメインCPU31が参照する停止テーブル群の決定について説明する。
[停止テーブル選択データ選択テーブル]
図16を参照して、第2停止操作又は第3停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するときにメインCPU31が参照する停止テーブル選択データ選択テーブルについて説明する。
停止テーブル選択データ選択テーブルは、回胴停止用番号と第1停止操作時の停止開始位置とに対応して、停止テーブル選択データを規定している。停止テーブル選択データは、第2停止操作時及び第3停止操作時に参照され得る予め定められた複数の停止テーブルから構成される停止テーブル群をメインCPU31が識別するために設けられたデータである。停止開始位置とは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたストップボタン7L,7C,7Rが押された場合に、図柄の中心がセンターライン(表示窓21L,21C,21Rの中段の位置を結ぶライン)の上方に位置し、その中心がセンターラインの位置に最も近い図柄の位置である。
図16を参照して、例えば、回胴停止用番号が「7」である場合には、第1停止操作時の停止開始位置に関わらず、停止テーブル選択データとして「0」が選択される(後述の図35のステップS181参照)。
[停止テーブル格納テーブル選択テーブル]
図17を参照して、停止テーブル群を格納する複数の停止テーブル格納テーブルのうちから停止操作の順序等に応じた停止テーブル格納テーブルを選択するときにメインCPU31が参照する停止テーブル格納テーブル選択テーブルについて説明する。
停止テーブル格納テーブル選択テーブルは、回胴停止用番号と第1停止操作の作動ストップボタンとに対応して、停止テーブル格納テーブルの情報を規定している。例えば、回胴停止用番号が「7」であり、第1停止操作の作動ストップボタンが左のストップボタン7Lである場合には、停止テーブル格納テーブルとして「L7」が選択される(後述の図35のステップS182参照)。
[停止テーブル格納テーブル]
図18を参照して、メインCPU31が停止テーブル群を決定するときに参照する停止テーブル格納テーブルについて説明する。
停止テーブル格納テーブルは、停止テーブル選択データに対応して一の停止テーブル群を構成する各停止テーブルを規定している。停止テーブル群を構成する各停止テーブルの情報は、停止テーブル1格納領域〜停止テーブル4格納領域に格納されている。
例えば、停止テーブル格納テーブル「L7」を参照して、停止テーブル選択データが「0」である場合には、停止テーブル1〜停止テーブル4として「TBL10」が格納される(後述の図35のステップS183参照)。
停止テーブル1〜停止テーブル4について説明する。停止テーブル1〜停止テーブル4は、第2停止操作及び第3停止操作に伴うリール3L,3C,3Rの回転を停止する際、すなわち、第1停止操作に伴い停止するリール以外の回転する2つのリールを停止する際に用いられる。
ここで、第2停止操作が回転する2つのリールのうち、より左側のリールについての操作である場合には、第2停止操作及び第3停止操作において停止テーブル1及び停止テーブル2が用いられる。すなわち、第2停止操作において停止テーブル1が用いられ、第3停止操作において停止テーブル2が用いられる。他方、第2停止操作が回転する2つのリールのうち、より右側のリールについての操作である場合には、第2停止操作及び第3停止操作において停止テーブル4及び停止テーブル3が用いられる。すなわち、第2停止操作において停止テーブル4が用いられ、第3停止操作において停止テーブル3が用いられる(なお、この場合には、停止テーブル3として格納された停止テーブルが停止テーブル2格納領域に格納された上で、停止テーブル2格納領域に格納された停止テーブル3を用いることとしている(後述の図33のステップS160、ステップS161、ステップS156))。
より具体的に説明すると、第1停止操作が左のストップボタン7Lである場合には、回転する2つのリールは、中のリール3C及び右のリール3Rとなる。この場合において、第2停止操作として、回転する2つのリールのうちより左側の中のリール3Cについての操作が行われた場合には、第2停止操作において停止テーブル1が用いられ、第3停止操作において停止テーブル2が用いられる。他方、第2停止操作として、回転する2つのリールのうちより右側の右のリール3Rについての操作が行われた場合には、第2停止操作において停止テーブル4が用いられ、第3停止操作において停止テーブル3が用いられる。
このように図16〜図18のような各種テーブルを用いることで、第2停止操作又は第3停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するときにメインCPU31が参照する停止テーブル群が決定される。すなわち、回胴停止用番号、第1停止操作の作動ストップボタン、及び第1停止操作の停止開始位置に基づいて、停止テーブル選択データが決定される(図16、後述の図35のステップS181参照)。また、回胴停止用番号及び第1停止操作の作動ストップボタンに基づいて、停止テーブル格納テーブルが決定される(図17、後述の図35のステップS182参照)。そして、このように決定された停止テーブル選択データ及び停止テーブル格納テーブルに基づいて、第2停止操作又は第3停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するときにメインCPU31が参照する停止テーブル群が決定される(図18、後述の図35のステップS183参照)。
[停止テーブル]
図14〜図18のような各種テーブルを用いることで、第1停止操作〜第3停止操作において用いられる停止テーブルが決定されることとなるが、図19〜図20を参照して停止テーブルの具体的な構成について説明する。
停止テーブルは、メインCPU31が停止データ用滑り駒数を決定するときに用られる。図19は、「TBL10」用の停止テーブルであり、図20は、「TBL11」用の停止テーブルである。
停止テーブルは、リール3L,3C,3R毎に、停止開始位置に対応して停止データ用滑り駒数の情報を規定している。停止データ用滑り駒数は、メインCPU31が予め定められた複数の滑り駒数(すなわち、0駒〜3駒)のうちから適切な滑り駒数を検索する順序(いわゆる優先順序)を識別するために設けられた情報である。
ここで、図19の「TBL10」が用いられリール3L,3C,3Rが停止した場合、左の表示窓21Lの上段又は下段に赤図柄が停止し、中の表示窓21Cの中段に赤図柄が停止し、右の表示窓21Rの上段又は下段に赤図柄が停止する。すなわち、「TBL10」を用いて停止したリールでは、入賞ライン8a〜8d上に赤図柄が停止表示される。
また、図20の「TBL11」が用いられリール3L,3C,3Rが停止した場合、左の表示窓21Lの上段又は下段に緑図柄が停止し、中の表示窓21Cの中段に緑図柄が停止し、右の表示窓21Rの上段又は下段に緑図柄が停止する。すなわち、「TBL11」を用いて停止したリールでは、入賞ライン8a〜8d上に緑図柄が停止表示される。
[優先順序テーブル]
図21の(1)を参照して、メインCPU31が滑り駒数を取得するときに用いる優先順序テーブルについて説明する。
優先順序テーブルは、停止データ用滑り駒数と優先順序とに対応して、滑り駒数を示す情報を規定している。例えば、停止データ用滑り駒数が「0」である場合には、メインCPU31は、優先順序テーブルを参照して、停止データ用滑り駒数「0」と優先順序「4」とに対応する滑り駒数として「3」を取得し、これが適切な滑り駒数であるか否かを判別し、次いで、優先順序「3」〜優先順序「1」の順で、同様に判別する。なお、このように優先順序「4」に対応する滑り駒数が最も先に適切か否かを判別し、優先順序「1」に対応する滑り駒数が適切か否かを最も後に判別するようにしたのは、基本的に、優先順序「1」が最も優先的に滑り駒数として決定されるようにしているからである。
[優先順位テーブル]
図21の(2)を参照して、メインCPU31が優先引込順位データを決定するときに用いる優先順位テーブルについて説明する。
優先順位テーブルは、内部当籤役に係る図柄の組合せ間の引込みの優先順位を示す引込データを規定している。優先順位テーブルには、リプレイに対して最も高い優先順位、ボーナスに対してリプレイに対応する優先順位に次いで高い優先順位、小役(小役1〜小役8)に対して最も低い優先順位が規定されている。優先引込順位データは、引込みの優先順位に対応するリプレイ、ボーナス、及び小役の各々をメインCPU31が識別するために設けられた情報である。「引込み」或いは「引込」は、基本的に、最大の滑り駒数の範囲内で内部当籤役に係る図柄の組合せを構成する図柄を入賞判定ラインに沿って表示するように、停止操作が行われたストップボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止させることをいう。
なお、本実施の形態では、優先順位として、リプレイに対して最も高い優先順位、ボーナスに対してリプレイに対応する優先順位に次いで高い優先順位、小役に対して最も低い優先順位を規定しているが、これに限られるものではなく、優先順位は適宜変更可能である。例えば、小役とボーナスとの優先順位を入れ替え、リプレイに対して最も高い優先順位、小役に対してリプレイに対応する優先順位に次いで高い優先順位、ボーナスに対して最も低い優先順位を規定することとしてもよい。
[メインRAMに設けられる格納領域の構成]
メインROM32に記憶されているデータテーブルの内容についての説明は以上である。次に、図22〜図24を参照して、メインRAM33に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、各種格納領域は、メインRAM33に設けるとともにサブRAM83にも設けることとしてもよい。
[内部当籤役格納領域・表示役格納領域]
図22の(1)は、当たり要求フラグを示すデータが格納される内部当籤役1格納領域〜内部当籤役3格納領域及び表示役に係るデータが格納される表示役1格納領域〜表示役3格納領域を示す。例えば、内部抽籤処理において内部当籤役として小役1(小役・リプレイ用データポインタ「1」)が決定された場合には、内部当籤役1格納領域のビット0に「1」が格納される。
[持越役格納領域]
図22の(2)は、持越役に係るデータが格納される持越役格納領域を示す。例えば、内部抽籤処理において内部当籤役としてBB1が決定された場合には、持越役格納領域のビット0に「1」が格納される。ここで、持越役は、後述の内部抽籤処理において決定されたデータポインタに対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されることが一又は複数のゲームにわたり許容される場合に、当該データポインタをメインCPU31が識別するために設けられた情報である。
[遊技状態フラグ格納領域]
図23の(1)及び(2)は、遊技状態フラグを示すデータが格納される遊技状態フラグ格納領域を示す。図23の(1)及び(2)に示す内容の欄には、遊技状態フラグ格納領域の各ビットに対応する遊技状態フラグの内容が示されている。例えば、遊技状態フラグ1格納領域に格納される値が「00000001」であるときには、BB遊技状態フラグがオンであることを示す。
[有効ストップボタン格納領域]
図23の(3)は、押す操作が有効なストップボタン7L,7C,7R、いわゆる有効ストップボタンを示すデータが格納される有効ストップボタン格納領域を示す。実施例では、メインCPU31は、有効ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、未だ押されていないストップボタン7L,7C,7Rを識別する。
[作動ストップボタン格納領域]
図23の(4)は、今回押されたストップボタン7L,7C,7R、いわゆる作動ストップボタンを示すデータが格納される作動ストップボタン格納領域を示す。実施例では、メインCPU31は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタン7L,7C,7Rを識別する。
[図柄格納領域]
図24の(1)は、図柄の識別子が格納される図柄格納領域を示す。図柄格納領域は、入賞ラインに沿って表示される図柄の組合せ毎に、図柄の識別子を格納する。すなわち、メインCPU31は、図柄格納領域に格納される値に基づいて、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せ毎に図柄の識別子を取得することができる。
[表示役予想格納領域]
図24の(2)は、各図柄位置データに対応して優先引込順位データが格納される表示役予想格納領域を示す。表示役予想格納領域は、左リール用表示役予想格納領域、中リール用表示役予想格納領域、及び右リール用表示役予想格納領域により構成される。各表示役予想格納領域は、当該表示役予想格納領域に対応するリール3L,3C,3Rの図柄位置データのそれぞれについて、優先引込順位データを格納する。優先引込順位データは、一の図柄位置データに位置する図柄がセンターラインの位置で表示された場合に、何れの表示役に係る図柄の組合せ又はその一部が入賞判定ラインの何れかに沿って表示されるかを示すデータである。
[パチスロにおいて実行されるプログラムフロー]
メインRAM33に設けられる各種格納領域の構成についての説明は以上である。次に、図25〜図40を参照して、主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート]
図25を参照して、メインCPU31が実行する主たる処理を示したメインフローチャートについて説明する。
初めに、メインCPU31は、初期化処理を行い(ステップS1)、ステップS2に移る。なお、この処理では、メインCPU31は、メインRAM33が正常であるか否かのチェックや入出力ポートの初期化等を行う。
ステップS2では、メインCPU31は、指定格納領域初期化処理を行う。例えば、メインCPU31は、内部当籤役格納領域、作動ストップボタン格納領域、有効ストップボタン格納領域、図柄格納領域、及び表示役予想格納領域に格納されているデータをクリアする。続いて、メインCPU31は、後で図26を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。なお、この処理では、メインCPU31は、投入枚数に基づいて開始操作が可能であるか否かを判別する。
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する(ステップS4)。このステップS4の処理で抽出された乱数値は、内部抽籤処理(後述の図27)において使用される。続いて、メインCPU31は、後で図27を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS5)。なお、この処理では、メインCPU31は、内部当籤役を決定する。
次に、メインCPU31は、後で図28を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(ステップS6)。この処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転を停止する制御に係る領域等の初期化を行う。
次に、メインCPU31は、スタートコマンドデータをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する(ステップS7)。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役等の情報を含み、後述する割込処理の通信データ送信処理において副制御回路72に送信される(後述の図40のステップS243)。これにより、副制御回路72は、開始操作に応じて演出を行うことができる。続いて、メインCPU31は、全リール3L,3C,3Rの回転の開始を要求する(ステップS8)。
次に、メインCPU31は、後で図32を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS9)。なお、メインCPU31は、有効ストップボタン格納領域に「07H」を格納し、作動ストップボタン格納領域に「0」を格納する。ここで、「07H」を二進数で表記すると「00000111」であるので、有効ストップボタン格納領域に「07H」を格納するということは、全てのストップボタン7L,7C,7Rが有効であることを示すデータを有効ストップボタン格納領域に格納するということである。他方、リール停止制御処理では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転の停止に係る命令を実行する。
次に、メインCPU31は、後で図30を参照して説明する表示役検索処理を行う(ステップS10)。なお、この処理では、メインCPU31は、表示役の予想、表示役の決定、及びメダルの払出枚数の決定を行う。次に、メインCPU31は、表示コマンドデータをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する(ステップS11)。表示コマンドは、遊技状態、表示役等の情報を含み、後述する割込処理の通信データ送信処理において副制御回路72に送信される(後述の図40のステップS243)。
次に、メインCPU31は、ステップS10の処理において決定されるメダルの払出枚数に基づいてメダルを払出す(ステップS12)。続いて、メインCPU31は、ステップS12の処理において決定されるメダルの払出枚数を格納した払出枚数カウンタに基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新する(ステップS13)。続いて、メインCPU31は、BB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS14)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、後で図36を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(ステップS15)。この処理では、メインCPU31は、ボーナスゲームを終了する条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を終了する。続いて、メインCPU31は、ステップS17の処理を行う。他方、ステップS14の判別がNOのときは、メインCPU31は、ステップS16の処理を行う。
ステップS16では、メインCPU31は、後で図37を参照して説明するRT遊技数カウンタ更新処理を行い、次に、ステップS17の処理を行う。ステップS17では、メインCPU31は、後で図38を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、次に、ステップS2の処理を行う。なお、この処理では、メインCPU31は、ボーナスゲームを開始する条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を開始し、再遊技の条件を満たした場合には、後述の自動投入カウンタに「3」を格納する。
[メダル受付・スタートチェック処理]
図26を参照して、投入枚数に基づいて開始操作が可能であるか否かをメインCPU31が判別する処理の手順を示したメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、自動投入カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS21)。このとき、自動投入カウンタの値が「0」である場合には、メインCPU31は、メダル通過許可の処理を行い(ステップS22)、続いて、ステップS25の処理を行う。他方、自動投入カウンタの値が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS23の処理を行う。自動投入カウンタは、自動的に投入するメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。
ステップS23では、メインCPU31は、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写する。投入枚数カウンタは、投入されたメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。続いて、メインCPU31は、自動投入カウンタをクリアする(ステップS24)。続いて、メインCPU31は、ステップS25の処理を行う。
ステップS25では、メインCPU31は、遊技状態に対応する開始操作が有効となる最大の投入枚数を示す投入最大値として「3」をセットする。続いて、メインCPU31は、BB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS26)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、投入最大値を「2」に変更し(ステップS27)、続いて、ステップS28の処理を行う。他方、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS28の処理を行う。
ステップS28では、メインCPU31は、メダルの通過が検出されたか否かを判別する。例えば、メインCPU31は、メダルセンサ42Sからの入力のチェックを行い、メダルセンサ42Sからの入力があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS29の処理を行う。他方、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS34の処理を行う。
ステップS29では、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値が投入最大値であるか否かを判別する。このとき、投入枚数カウンタの値が投入最大値である場合には、メインCPU31は、クレジットカウンタの値に「1」を加算し(ステップS33)、続いて、ステップS34の処理を行う。他方、投入枚数カウンタの値が投入最大値でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS30の処理を行う。
ステップS30では、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値に「1」を加算する。続いて、メインCPU31は、有効ラインカウンタに「4」を格納する(ステップS31)。有効ラインカウンタに格納された値は、表示役検索処理で使用される。続いて、メインCPU31は、メダル投入コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する(ステップS32)。格納されたメダル投入コマンドは、後述する割込処理の通信データ送信処理において副制御回路72に送信される(後述の図40のステップS243)。これにより、副制御回路872は、投入操作を契機として演出を行うことができる。
次に、メインCPU31は、BETスイッチ11Sのチェックを行う(ステップS34)。この処理では、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値と、クレジットカウンタの値と、投入最大値と、に基づいて、投入枚数カウンタの値に加算する値を算出し、投入枚数カウンタの値を更新する。続いて、メインCPU31は、ステップS35の処理を行う。
ステップS35では、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値が投入最大値であるか否かを判別する。このとき、投入枚数カウンタの値が投入最大値である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS36の処理を行う。他方、投入枚数カウンタの値が投入最大値でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS28の処理を行う。
ステップS36では、メインCPU31は、スタートスイッチ6Sがオンであるか否かを判別する。具体的には、メインCPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。このとき、スタートスイッチ6Sからの入力がある場合には、メインCPU31は、スタートスイッチチェックフラグをオンに更新し(ステップS37)、続いて、ステップS38の処理を行う。他方、スタートスイッチ6Sからの入力がない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS28の処理を行う。
ステップS38では、メインCPU31は、メダル通過禁止の処理を行い、次に、図25のステップS4の処理を行う。
[内部抽籤処理]
図27を参照して、乱数値及び遊技状態等に基づいてメインCPU31が内部当籤役を決定する処理の手順を示した内部抽籤処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、遊技状態フラグ格納領域を参照して遊技状態フラグを取得する(ステップS41)。続いて、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブルを参照し、遊技状態フラグの種別に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数とを決定する(ステップS42)。
ステップS43では、メインCPU31は、持越役格納領域の値が0であるか否かを判別し、持越役格納領域の値が0でない場合には、抽籤回数を2減算する。続いて、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、乱数データとしてセットし(ステップS44)、続いて、ステップS45の処理を行う。
ステップS45では、メインCPU31は、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得する。続いて、メインCPU31は、乱数データから抽籤値を減算する(ステップS46)。続いて、メインCPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(ステップS47)。言い換えるならば、ステップS46の演算の結果が負であるか否かを判別する。このとき、桁かりが行われた場合には、メインCPU31は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得し(ステップS51)、続いて、ステップS52の処理を行う。他方、桁かりが行われていない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS48の処理を行う。
ステップS48では、メインCPU31は、抽籤回数を「1」減算する。続いて、メインCPU31は、抽籤回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS49)。このとき、抽籤回数が「0」である場合には、メインCPU31は、小役・リプレイ用データポインタとして「0」をセットし、ボーナス用データポインタとして「0」をセットし(ステップS50)、続いて、ステップS52の処理を行う。他方、抽籤回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS45の処理を行う。
ステップS52では、メインCPU31は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役(当たり要求フラグ)を取得する。続いて、メインCPU31は、取得した当たり内部当籤役(当たり要求フラグ)を対応する内部当籤役格納領域に格納する(ステップS53)。続いて、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータが「0」であるか否かを判別する(ステップS54)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS55の処理を行い、他方、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS57の処理を行う。
ステップS55では、メインCPU31は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役(当たり要求フラグ)を取得する。続いて、メインCPU31は、取得した内部当籤役(当たり要求フラグ)を持越役格納領域に格納する(ステップS56)。
ステップS57では、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータを取得し、このデータと内部当籤役3格納領域に格納されているデータとの論理和を内部当籤役格納領域に格納する。次に、メインCPU31は、図25のステップS6の処理を行う。
[リール停止制御処理]
図28を参照して、メインCPU31がリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御に係る処理の初期化を行う処理の手順を示したリール停止初期設定処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、回胴停止用番号選択テーブルに基づいて回胴停止用番号を選択して格納する(ステップS61)。例えば、メインCPU31は、持越役格納領域の値が「00H」であるときに、小役・リプレイ用データポインタとして「0」を決定した場合には、回胴停止用番号選択テーブルに基づいて、回胴停止用番号として「1」を選択して格納する。続いて、メインCPU31は、全図柄格納領域に回転中の識別子(0FFH)を格納する(ステップS62)。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(ステップS63)。ストップボタン未作動カウンタは、未だ押されていないストップボタン7L,7C,7Rの数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。続いて、メインCPU31は、後で図29を参照して説明する表示役予想格納処理を行い(ステップS64)、次に、図25のステップS7の処理を行う。
[表示役予想格納処理]
図29を参照して、メインCPU31が各図柄位置データに応じて表示役を予想し、予想した表示役に基づいて決定した優先引込順位データを取得する処理の手順を示した表示役予想格納処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を検索回数として、その値を格納する(ステップS71)。続いて、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータとして「008H」をセットする(ステップS72)。続いて、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータを右へローテートする(ステップS73)。続いて、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータと有効ストップボタン格納領域に格納されているデータとの論理積が「0」であるか否かを判別する(ステップS74)。このとき、論理積が「0」である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS73の処理を行う。他方、論理積が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS75の処理を行う。
ステップS75では、メインCPU31は、検索回数に応じた回数を実行したか否かを判別する。このとき、検索回数に応じた回数を実行した場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS76の処理を行う。他方、検索回数に応じた回数を実行していない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS73の処理を行う。
ステップS76では、メインCPU31は、ストップボタンチェックデータに基づいて検索を行う対象とするリール3L,3C,3R(以下「検索対象リール」という)を決定し、表示役予想格納領域のアドレスを指定する。すなわち、ステップS73〜ステップS76では、メインCPU31は、回転中のリール3L,3C,3Rであって、検索対象リールとして決定していない、より左に位置するリール3L,3C,3Rを検索対象リールとして決定している。ここで、検索対象リールが左のリール3Lである場合には、メインCPU31は、左リール用表示役予想格納領域のアドレスを指定することで、左リール用表示役予想格納領域に格納されるデータを参照することができる。続いて、メインCPU31は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「18」をセットする(ステップS77)。続いて、メインCPU31は、ステップS78の処理を行う。
ステップS78では、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの外周面に描かれた図柄を識別する図柄コードと図柄位置データとが対応付けられた図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて、図柄格納領域に図柄コードを格納する。続いて、メインCPU31は、後で図30を参照して説明する表示役検索処理を行い(ステップS79)、次に、ステップS80の処理を行う。なお、この処理では、メインCPU31は、表示役を検索する。
ステップS80では、メインCPU31は、後で図31を参照して説明する優先引込順位データ取得処理を行う。なお、この処理では、メインCPU31は、優先引込順位データを決定する。続いて、メインCPU31は、ステップS80で取得した優先引込順位データを表示役予想格納領域に格納する(ステップS81)。続いて、メインCPU31は、表示役予想格納領域のアドレス及び図柄位置データをそれぞれ「1」加算し、図柄チェック回数を「1」減算する(ステップS82)。続いて、メインCPU31は、図柄チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS83)。このとき、図柄チェック回数が「0」である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS84の処理を行う。他方、図柄チェック回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS78の処理を行う。
ステップS84では、メインCPU31は、検索回数を「1」減算する。続いて、メインCPU31は、検索回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS85)。このとき、検索回数が「0」である場合には、メインCPU31は、次に、図25のステップS7の処理を行う。他方、検索回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、ステップS86の処理を行う。
ステップS86では、メインCPU31は、全図柄格納領域に回転中の識別子を格納する。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値が「3」であるか否かを判別する(ステップS87)。このとき、ストップボタン未作動カウンタの値が「3」である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS72の処理を行う。他方、ストップボタン未作動カウンタの値が「3」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS88の処理を行う。
ステップS88では、メインCPU31は、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする。続いて、メインCPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて、各図柄格納領域に図柄コードを格納する(ステップS89)。続いて、メインCPU31は、ステップS72の処理を行う。
このように、表示役予想格納処理では、メインCPU31は、基本的に、回転中のリール3L,3C,3Rが停止したときに表示される図柄により構成される図柄の組合せが、表示役に係る図柄の組合せとなるか否か、又は何れの表示役に係る図柄の組合せとなるかを予想する。
[表示役検索処理]
図30を参照して、メインCPU31が、入賞ライン(有効ライン)に沿って表示される図柄の組合せに基づいて表示役等を決定し、これらを各領域の所定の領域に格納する処理の手順を示した表示役検索処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役格納領域をクリアし、図柄格納領域の先頭アドレスを取得する(ステップS91)。ここで、図柄格納領域の先頭アドレスを取得した場合には、メインCPU31は、入賞ライン1に対応する3つの図柄格納領域を参照することができる。他方、メインCPU31は、図柄格納領域のアドレスを更新することにより(後述のステップS103)、メインCPU31は、入賞ライン2、入賞ライン3の順に各々のデータを参照することができる。
ステップS92では、メインCPU31は、図柄組合せテーブルの先頭アドレスをセットする。図柄組合せテーブルの先頭アドレスがセットされた場合には、メインCPU31は、図柄の組合せを構成する図柄の種別に対応する図柄コードを表す図柄組合せテーブルに示す小役1に対応する図柄の組合せ、入賞作動フラグ、格納領域加算データ、及び払出枚数を参照することができる。他方、メインCPU31は、図柄組合せテーブルのアドレスを更新することにより(後述のステップS100)、小役2、小役3の順序に従って図柄組合せテーブルに示す各々のデータを参照することができる。
ステップS93では、メインCPU31は、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せと図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードとを比較する。続いて、メインCPU31は、回転中の識別子を除いて一致しているか否かを判別する(ステップS94)。このとき、一致している場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS95の処理を行う。他方、一致していない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS100の処理を行う。
ステップS95では、メインCPU31は、入賞作動フラグと格納領域加算データとを取得する。続いて、メインCPU31は、格納領域加算データに基づいて表示役格納領域のアドレスをセットする(ステップS96)。すなわち、メインCPU31は、表示役1格納領域のアドレスをセットし、格納領域加算データに基づいてアドレスを加算する。続いて、メインCPU31は、入賞作動フラグと指定された表示役格納領域に格納されているデータとの論理和を当該表示役格納領域に格納する(ステップS97)。続いて、メインCPU31は、検索回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS98)。このとき、検索回数が「0」である場合には、メインCPU31は、払出枚数を取得し、その値を払出枚数カウンタに加算し(ステップS99)、続いて、ステップS100の処理を行う。他方、検索回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS100の処理を行う。
ステップS100では、メインCPU31は、図柄組合せテーブルのアドレスを更新する。続いて、メインCPU31は、更新したアドレスがエンドコードであるか否かを判別する(ステップS101)。このとき、更新したアドレスがエンドコードである場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS102の処理を行う。他方、更新したアドレスがエンドコードでない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS93の処理を行う。
ステップS102では、メインCPU31は、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したか否かを判別する。このとき、有効ラインカウンタに応じた回数を実行した場合には、メインCPU31は、表示役検索処理を呼び出した処理に応じて、次の処理を行う。具体的には、メインCPU31は、メインCPU31が実行する主たる処理(図25)から表示役検索処理を呼び出した場合には、続いて、図25のステップS11の処理を行い、表示役予想格納処理から表示役検索処理を呼び出した場合には、続いて、図29のステップS80の処理を行う。他方、有効ラインカウンタに応じた回数を実行していない場合には、メインCPU31は、図柄格納領域のアドレスを更新し(ステップS103)、続いて、ステップS92の処理を行う。
このように、メインCPU31は、一の入賞ラインに対応する3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと図柄組合せテーブルにより規定される各図柄の組合せとを比較した後に、他の入賞ラインに対応する3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと図柄組合せテーブルにより規定される各図柄の組合せとを比較する。すなわち、メインCPU31は、入賞ライン毎に、予め定められた図柄の組合せが表示窓21L,21C,21Rに表示されているか否かを判別し、表示役の決定又は表示役の予想を行うものである。
[優先引込順位データ取得処理]
図31を参照して、優先引込順位データ取得処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、停止禁止チェック処理を行う(ステップS111)。この処理では、まず、メインCPU31は、検索対象リールが右のリール3Rである場合には、右のリール3Rが「ANY」となっている表示役格納領域の対象ビットをクリアする。次に、メインCPU31は、内部当籤役格納領域と表示役格納領域との排他的論理和をとり、それと表示役格納領域の論理積を取る。そして、その結果が0でない場合に、対応するビットがオンの時に、停止禁止とし、誤入賞を防止している。続いて、メインCPU31は、ステップS112の処理を行う。
ステップS112では、メインCPU31は、ステップS111の結果が停止禁止であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、優先引込順位データとして0をセットし、続いて、図29のステップS81の処理を行う。このように、予想した表示役に係る図柄の組合せが、決定された内部当籤役が許容する図柄の組合せに含まれない場合には、優先引込順位データに停止禁止を示すデータがセットされる。したがって、基本的に、決定された内部当籤役が許容する図柄の組合せ以外の図柄の組合せが入賞ラインに沿って表示されることはない。
他方、ステップS112の判別がNOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS113の処理を行う。ステップS113では、メインCPU31は、優先順位テーブルの先頭アドレスをセットし、チェック回数として「3」をセットし、優先順位の初期値として「1」をセットする。続いて、メインCPU31は、優先引込順位データの初期値として「0」をセットする(ステップS114)。続いて、メインCPU31は、ステップS115の処理を行う。
ステップS115では、メインCPU31は、内部当籤役格納領域に格納されているデータ、表示役格納領域に格納されているデータ、及び引込データの論理積をとる。続いて、メインCPU31は、上記論理積の結果が「0」であるか否かを判別する(ステップS116)。このとき、上記論理積の結果が「0」である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS118の処理を行う。他方、上記論理積の結果が「0」でない場合には、メインCPU31は、キャリーフラグをオンにし(ステップS117)、続いて、ステップS118の処理を行う。
ステップS118では、メインCPU31は、キャリーフラグを含めて優先引込順位データのビットパターンを左にローテートする。例えば、優先引込順位データにセットされている値が「00000000」であり、キャリーフラグがオンである場合には、この処理では、メインCPU31は、優先引込順位データの値を「00000001」とする。続いて、メインCPU31は、チェック回数を「1」減算し、優先順位を「1」加算する(ステップS119)。続いて、メインCPU31は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS120)。このとき、チェック回数が「0」である場合には、メインCPU31は、優先引込順位データを「1」加算し(ステップS121)、次に、図29のステップS81の処理を行う。他方、チェック回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS115の処理を行う。
[リール停止制御処理]
図32を参照して、メインCPU31が内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミング等に基づいてリール3L,3C,3Rの回転を停止させる処理の手順を示したリール停止制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押されたか否かを判別する(ステップS131)。このとき、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押された場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS132の処理を行う。他方、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押されていない場合には、メインCPU31は、再び、ステップS131の処理を行う。
ステップS132では、メインCPU31は、有効ストップボタン格納領域の対応ビットをリセットし、作動ストップボタンを決定する。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を「1」減算する(ステップS133)。続いて、メインCPU31は、後で図33を参照して説明する滑り駒数決定処理を行い(ステップS134)、ステップS135の処理を行う。ステップS135では、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、続いて、ステップS136の処理を行う。これにより、副制御回路72は、停止操作に応じて演出を行うことができる。
ステップS136では、メインCPU31は、図柄カウンタと滑り駒数とに基づいて、停止予定位置を決定し、格納する。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値が「2」であるか否かを判別する(ステップS137)。このとき、ストップボタン未作動カウンタの値が「2」である場合には、メインCPU31は、後で図35を参照して説明する停止データ格納処理を行い(ステップS138)、続いて、ステップS139の処理を行う。なお、停止データ格納処理では、メインCPU31は、第2停止操作及び第3停止操作で参照し得る停止テーブル群を選択する。他方、ストップボタン未作動カウンタの値が「2」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS139の処理を行う。
ステップS139では、メインCPU31は、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする。続いて、メインCPU31は、図柄配置テーブルを参照して図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域に図柄コードを格納する(ステップS140)。続いて、メインCPU31は、ステップS141の処理を行う。
ステップS141では、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。このとき、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」である場合には、メインCPU31は、次に、図25のステップS10の処理を行う。他方、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS142の処理を行う。
ステップS142では、表示役予想格納処理を行い、次に、ステップS131の処理を行う。このように、パチスロ1では、次のリール3L,3C,3Rの回転を停止する処理が行われる前に、未だ回転しているリール3L,3C,3Rが停止したときに決定される可能性のある表示役の予想が行われ、各図柄位置について予想された表示役の情報が対応する表示役予想格納領域に格納される。
[滑り駒数決定処理]
図33を参照して、メインCPU31が停止データ用滑り駒数を決定する処理の手順を示した滑り駒数決定処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値が「2」であるか否かを判別する(ステップS151)。このとき、ストップボタン未作動カウンタの値が「2」である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS152の処理を行う。他方、ストップボタン未作動カウンタの値が「2」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS154の処理を行う。
ステップS152では、メインCPU31は、作動ストップボタンに応じて表示役予想格納領域のアドレスを指定する。続いて、メインCPU31は、第1停止用停止テーブル選択テーブルを参照し、回胴停止用番号及び作動ストップボタンに基づいて停止テーブルを選択し(ステップS153)、ステップS162の処理を行う。
ステップS154では、作動ストップボタンに応じて、表示役予想格納領域のアドレスを指定する。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS155)。このとき、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」である場合には、メインCPU31は、続いて、停止テーブル2格納領域に格納されている停止テーブルを選択し、続いて、ステップS162の処理を行う。他方、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」でない場合(すなわち、ストップボタン未作動カウンタの値が「1」である場合)には、メインCPU31は、続いて、ステップS157の処理を行う。
ステップS157では、メインCPU31は、右のストップボタン7Rが有効ストップボタンであるか否かを判別する。このとき、右ストップボタンが有効ストップボタンである場合(すなわち、第2停止操作が行われた時点で右のストップボタン7Rが操作されていない場合)には、メインCPU31は、続いて、ステップS159の処理を行い、他方、右のストップボタン7Rが有効ストップボタンでない場合(すなわち、第2停止操作が行われた時点で右のストップボタン7Rが操作されていた場合)には、メインCPU31は、続いて、ステップS158の処理を行う。
ステップS158では、メインCPU31は、作動ストップボタンが左のストップボタン7Lであるか否かを判別する。このとき、作動ストップボタンが左のストップボタン7Lである場合(すなわち、第2停止操作が最も左側のストップボタン7Lである場合)には、メインCPU31は、続いて、停止テーブル1格納領域に格納されている停止テーブルを選択し、続いて、ステップS162の処理を行う。
他方、作動ストップボタンが左のストップボタン7Lでない場合(ステップS158の判別がNOの場合)には、メインCPU31は、停止テーブル4格納領域に格納されている停止テーブルを選択し(ステップS160)、続いて、停止テーブル3格納領域に格納されている停止テーブルを停止テーブル2格納領域に格納する(ステップS161)。続いて、メインCPU31は、ステップS162の処理を行う。
ここで、ステップS158の判別がNOとは、第2停止操作においてより右側のストップボタンが操作された場合である。すなわち、第2停止操作において(ステップS151、ステップS155でNO)右のストップボタン7Rが有効ストップボタンでない以上(ステップS157)、第1停止操作又は第2停止操作において右のストップボタン7Rが操作されている。ここで、第2停止操作において右のストップボタン7Rが操作された場合には、第2停止操作においてより右側のストップボタンが操作されたこととなる。また、第1停止操作において右のストップボタン7Rが操作されていた場合には、残りの有効ストップボタンは左のストップボタン7L、中のストップボタン7Cとなるところ、第2停止操作において左のストップボタン7Lが操作されていない(ステップS158)。そのため、ステップS158の判別がNOの場合は、第2停止操作においてより右側のストップボタンが操作された場合となる。
ステップS162では、メインCPU31は、停止開始位置に基づいて表示役予想格納領域のアドレスを加算し、停止開始時予想アドレスとして格納する。続いて、メインCPU31は、選択された停止テーブルを参照し、作動ストップボタン及び停止開始位置に基づいて停止データ用滑り駒数を取得する(ステップS163)。続いて、メインCPU31は、後で図34を参照して説明する優先引込制御処理を行い(ステップS164)、次に、図32のステップS135の処理を行う。
[優先引込制御処理]
図34を参照して、メインCPU31が滑り駒数を決定する処理の手順を示した優先引込制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、優先順序テーブルの先頭アドレスをセットし、停止データ用滑り駒数に基づいてアドレスを補正する(ステップS171)。続いて、メインCPU31は、取得している停止データ用滑り駒数を滑り駒数としてセットし(ステップS172)、続いて、ステップS173の処理を行う。ステップS173では、メインCPU31は、優先順序の初期値として「4」をセットし、チェック回数として「4」をセットする。続いて、メインCPU31は、ステップS174の処理を行う。
ステップS174では、メインCPU31は、現在の優先順序に応じた滑り駒数を取得する。続いて、メインCPU31は、停止開始時予想アドレスに取得した滑り駒数を加算し、優先引込順位データを取得する(ステップS175)。続いて、メインCPU31は、先に取得した優先引込順位データ以上であるか否かを判別する(ステップS176)。このとき、先に取得した優先引込順位データ以上である場合には、メインCPU31は、滑り駒数を更新し(ステップS177)、続いて、ステップS178の処理を行う。他方、先に取得した優先引込順位データ未満である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS178の処理を行う。
ステップS178では、メインCPU31は、チェック回数を「1」減算し、優先順序を「1」減算する。続いて、メインCPU31は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS179)。このとき、チェック回数が「0」である場合には、メインCPU31は、更新された滑り駒数をセットし(ステップS180)、次に、図32のステップS135の処理を行う。他方、チェック回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS174の処理を行う。
このように、優先引込制御処理では、メインCPU31は、複数の種類の滑り駒数の中から、より優先順位の高い引込みを行うべき内部当籤役に係る図柄の組合せが表示される滑り駒数を決定する。
[停止データ格納処理]
図35を参照して、メインCPU31が第1停止操作後の停止操作時に参照し得る停止テーブルを選択する処理の手順を示した停止データ格納処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、停止テーブル選択データ選択テーブルを参照して、作動ストップボタン、停止開始位置及び回胴停止用番号に基づいて停止テーブル選択データを選択し(ステップS181)、続いて、ステップS182の処理を行う。
ステップS182では、メインCPU31は、停止テーブル格納テーブル選択テーブルを参照し、回胴停止用番号及び作動ストップボタンに基づいて停止テーブル格納テーブルを選択する。続いて、メインCPU31は、停止テーブル格納テーブルを参照し、停止テーブル選択データに基づいて停止テーブル1〜停止テーブル4を格納する(ステップS183)。次に、メインCPU31は、図32のステップS139の処理を行う。
[ボーナス終了チェック処理]
図36を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS191)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS192の処理を行い、他の、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS194の処理を行う。ステップS192では、メインCPU31は、BB終了時処理を行い、続いて、ステップS193の処理を行う。なお、BB終了時処理では、メインCPU31は、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオフにセットする処理を行う。
次に、メインCPU31は、ボーナス終了時コマンドデータをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する(ステップS193)。格納されたボーナス終了時コマンドは、後述する割込処理の通信データ送信処理において副制御回路72に送信される(後述の図40のステップS243)。これにより、副制御回路72は、ボーナスの終了に応じて演出を行うことができる。続いて、メインCPU31は、図25のステップS17の処理を行う。
ステップS194では、メインCPU31は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを1減算し、続いて、ステップS195の処理を行う。ステップS195では、メインCPU31は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、RB遊技状態フラグをオフにセットするRB終了時処理を行い(ステップS196)、続いて、図25のステップS17の処理を行う。他方、ステップS195の判別がNOのときは、メインCPU31は、続いて、図25のステップS17の処理を行う。
[RT遊技数カウンタ更新処理]
図37を参照して、RT遊技数カウンタ更新処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT4遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS201)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS202の処理を行い、他方、NOのときは、メインCPU31は、続いて、図25のステップS17の処理を行う。なお、RT遊技数カウンタは、RT4遊技状態が継続する単位遊技の回数を計数するカウンタであり、サブRAM83の所定の格納領域に格納される。
ステップS202では、メインCPU31は、RT遊技数カウンタを1減算し、続いて、ステップS203の処理を行う。ステップS203では、メインCPU31は、RT遊技数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、RT4遊技状態フラグをオフにセットし(ステップS204)、続いて、図25のステップS17の処理を行う。他方、ステップS203の判別がNOのときは、メインCPU31は、続いて、図25のステップS17の処理を行う。
[ボーナス作動チェック処理]
図38を参照して、決定された表示役の種別等に基づいてメインCPU31がボーナスゲームを作動する処理の手順を示したボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、BB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS211)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS212の処理を行い、他方、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS214の処理を行う。ステップS212では、メインCPU31は、RB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する。このときRB遊技状態フラグがオンである場合には、メインCPU31は、続いて、図25のステップS2の処理を行う。他方、RB遊技状態フラグがオンでない場合には、メインCPU31は、続いて、ボーナス作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(ステップS213)。具体的には、メインCPU31は、遊技状態フラグ格納領域にRB遊技状態フラグを格納し、入賞可能回数カウンタに「8」を格納し、遊技可能回数カウンタに「8」を格納する。続いて、メインCPU31は、図25のステップS2の処理を行う。
ステップS214では、メインCPU31は、表示役がBB1又はBB2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ボーナス作動時テーブルに基づいて、BB作動時処理を行う(ステップS215)。具体的には、遊技状態フラグ格納領域にBB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグを格納し、ボーナス終了枚数カウンタに「450」を格納する。メインCPU31は、続いて、持越役格納領域をクリア(ステップS216)するとともに、RT遊技状態の更新を行う(ステップS217)。RT遊技状態の更新は、RT1遊技状態フラグ〜RT4遊技状態フラグの何れかがオンである場合には、オフにするとともに、RT遊技数カウンタをクリアする。続いて、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドデータをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する(ステップS218)。格納されたボーナス終了時コマンドは、開始したボーナスの種別等の情報を含み、後述する割込処理の通信データ送信処理において副制御回路72に送信される(後述の図40のステップS243)。これにより、副制御回路72は、ボーナスの開始に応じて演出を行うことができる。続いて、メインCPU31は、図25のステップS2の処理を行う。
他方、表示役がBB1又はBB2でない場合には、メインCPU31は、表示役がリプレイ1〜4の何れかであるか否かを判別する(ステップS219)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写し(ステップS220)、続いて、ステップS221の処理を行う。他方、ステップS219の判別がNOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS223の処理を行う。
ステップS221では、メインCPU31は、RT4遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、図25のステップS2の処理を行い、他方、この判別がNOのときは、メインCPU31は、続いて、後で図39を参照して説明するRT作動チェック処理を行い、図25のステップS2の処理を行う。
ステップS223では、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグ〜RT3遊技状態フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。このとき、RT1遊技状態フラグ〜RT3遊技状態フラグのいずれかがオンである場合には、メインCPU31は、オンであるRT1遊技状態フラグ〜RT3遊技状態フラグをオフにし(ステップS224)、続いて、図25のステップS2の処理を行う。他方、RT1遊技状態フラグ〜RT3遊技状態フラグのいずれもオンでない場合には、メインCPU31は、続いて、図25のステップS2の処理を行う。
このように、RT1遊技状態フラグ〜RT3遊技状態フラグのいずれかがオンである場合に、表示役がリプレイ1〜4のいずれかでない場合には、オンであるRT1遊技状態フラグ〜RT3遊技状態フラグはオフに更新される。すなわち、RT1遊技状態〜RT3遊技状態では、リプレイ以外が入賞した場合、又はハズレである場合には、一般遊技状態に移行する。
[RT作動チェック処理]
図39を参照して、RT作動チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役がリプレイ1であるか否かを判別する(ステップS231)。このとき、表示役がリプレイ1である場合には、メインCPU31は、続いて、RT1遊技状態フラグをオンにセットし(ステップS232)、続いて、図25のステップS2の処理を行う。
ここで、リプレイ1が内部当籤役として決定されるのは、一般遊技状態又はRT4遊技状態である(図11及び図12の小役・リプレイ用データポインタ「6」を参照)。そして、RT作動チェック処理は、RT4遊技状態では行われない(図38のステップS221、ステップS222参照)。そのため、ステップS231〜ステップS232の処理では、一般遊技状態からRT1遊技状態への移行を行っている。
他方、表示役がリプレイ1でない場合には、メインCPU31は、続いて、表示役がリプレイ2であるか否かを判別する(ステップS233)。このとき、表示役がリプレイ2である場合には、メインCPU31は、続いて、RT2遊技状態フラグをオンにセットし(ステップS234)、続いて、図25のステップS2の処理を行う。なお、この処理では、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグをオフにする。
ここで、リプレイ2が内部当籤役として決定されるのは、RT1遊技状態又はRT4遊技状態である(図12の小役・リプレイ用データポインタ「7」を参照)。そして、RT作動チェック処理は、RT4遊技状態では行われない。そのため、ステップS233〜ステップS234の処理では、RT1遊技状態からRT2遊技状態への移行を行っている。
他方、表示役がリプレイ2でない場合には、メインCPU31は、続いて、表示役がリプレイ3であるか否かを判別する(ステップS235)。このとき、表示役がリプレイ3である場合には、メインCPU31は、続いて、RT3遊技状態フラグをオンにセットし(ステップS236)、続いて、図25のステップS2の処理を行う。なお、この処理では、メインCPU31は、RT2遊技状態フラグをオフにする。
ここで、リプレイ3が内部当籤役として決定されるのは、RT2遊技状態又はRT4遊技状態である(図12の小役・リプレイ用データポインタ「8」を参照)。そして、RT作動チェック処理は、RT4遊技状態では行われない。そのため、ステップS235〜ステップS236の処理では、RT2遊技状態からRT3遊技状態への移行を行っている。
他方、表示役がリプレイ3でない場合には、メインCPU31は、続いて、表示役がリプレイ4であるか否かを判別する(ステップS237)。このとき、表示役がリプレイ4である場合には、メインCPU31は、続いて、RT4遊技状態フラグをオンにセットし、RT遊技数カウンタに3000をセットし(ステップS238)、続いて、図25のステップS2の処理を行う。なお、この処理では、メインCPU31は、RT3遊技状態フラグをオフにする。
ここで、リプレイ4が内部当籤役として決定されるのは、RT3遊技状態又はRT4遊技状態である(図12の小役・リプレイ用データポインタ「9」を参照)。そして、RT作動チェック処理は、RT4遊技状態では行われない。そのため、ステップS237〜ステップS238の処理では、RT3遊技状態からRT4遊技状態への移行を行っている。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
図40を参照して、メインCPU31が所定の時間(例えば、1.1173ms)毎に実行する割込の処理の手順を示したメインCPU31の制御による割込処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS241)。続いて、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS242)。この処理では、メインCPU31は、マイクロコンピュータ30へ送信される信号の有無を確認する。例えば、メインCPU31は、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S等のオンエッジ、オフエッジを割込処理毎に格納する。
続いて、メインCPU31は、通信データ送信処理を行う(ステップS243)。この処理では、通信データ格納領域に格納されたコマンドを副制御回路72へ送信する。続いて、メインCPU31は、リール制御処理を行う(ステップS244)。例えば、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転を制御する。より詳細には、メインCPU31は、リール3L,3C,3Rの回転を開始する旨の要求、すなわち、開始操作に応じて、リール3L,3C,3Rの回転を開始するとともに、一定の速度でリール3L,3C,3Rが回転するように制御を行う。また、停止操作に応じて、停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの回転が停止するように制御を行う。
続いて、メインCPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を行う(ステップS245)。例えば、メインCPU31は、クレジットされているメダルの数、払出枚数等を7SEG表示器13に表示する。続いて、メインCPU31は、レジスタの復帰を行い(ステップS246)、定期的に発生する割込の処理を終了する。
以上、パチスロ1の構成について説明したが、このような構成とすることで得られる作用効果について、以下説明する。
本実施の形態におけるパチスロ1によれば、一般遊技状態でリプレイ1が入賞すると、RT1遊技状態に移行する。また、RT1遊技状態においてリプレイ2が入賞すると、RT2遊技状態に移行する一方で、リプレイ2以外が入賞又は何も入賞しないと(ハズレ)一般遊技状態に移行する。同様に、RT2遊技状態においてリプレイ3が入賞すると、RT3遊技状態に移行する一方で、リプレイ3以外が入賞又はハズレの場合には一般遊技状態に移行する。また、RT3遊技状態においてリプレイ4が入賞すると、RT4遊技状態(高RT)に移行する一方で、リプレイ4以外が入賞又はハズレの場合には一般遊技状態に移行する。また、RT4遊技状態で3000ゲーム消化すると、一般遊技状態に移行する。
ここで、リプレイ1〜リプレイ4は、一般遊技状態ではリプレイ1、RT1遊技状態ではリプレイ2、RT2遊技状態ではリプレイ3、RT3遊技状態ではリプレイ4のみが抽籤される。
そのため、一般遊技状態からリプレイが4連続で入賞した場合には、高RTに移行する。他方、一般遊技状態からリプレイが3連続で入賞し、4連続目に入賞しない場合であっても、再度一般遊技状態からリプレイが4連続で入賞した場合には、高RTに移行する。そのため、どんな状態からでも「高RT」へ移行できるため、遊技者は、「高RT」への移行に関し常に期待感を持つことができる。特に、リプレイが入賞する毎に高RTへの期待感が増大することになるため、興趣の向上を図ることができる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
本実施の形態では、リプレイが4連続で入賞した場合に高RTへ移行することとしているが、これに限られるものではない。例えば、リプレイが2連続で入賞した場合、リプレイが3連続で入賞した場合、リプレイが5連続で入賞した場合等、適宜変更可能である。
本実施の形態では、ボーナスゲームとしてビッグボーナスゲーム、を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、いわゆるミドルボーナスゲーム、レギュラーボーナスゲーム、シングルボーナスゲーム等をボーナスゲームとして採用してもよい。
更に、実施例のようなパチスロ1の他、他の遊技機にも本発明を適用できる。更に、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として疑似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。