JP2009261519A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 造影剤濃度などの造影条件に拘わらず、マルチエネルギー撮影により組織を識別し、所望の組織を適切に可視化するX線CT装置を提供する。
【解決手段】 再構成画像中に出現が想定される組織情報を設定する組織情報設定手段(S10)と、前記設定した組織情報を用いて造影剤注入開始からのCT値の時間変化を予測するCT値時間変化曲線予測手段(S20)と、前記予測したCT値の時間変化曲線に基づいて前記識別する組織の識別データを作成する識別データ作成手段(S30)とによりCT値マップを作成する。このCT値マップにマルチエネルギー撮影による再構成画像(S40)のCT値を射影して前記組織を組織識別手段(S50)で識別し、この識別結果を表示装置に表示する(S60)。
【選択図】 図5

Description

本発明は、X線CT装置に係り、特にマルチエネルギー撮影により組織を識別して可視化するX線CT装置に関する。
X線CT装置は、X線管から放射されたX線が被検体を透過し、該透過した被検体内の物質(組織)のX線減弱係数に応じて減衰したX線強度をX線検出器で検出して投影データを収集し、この投影データに再構成フィルタを重畳してフィルタ補正投影データを得、このフィルタ補正投影データに対して撮影条件によって決定される断層像の位置によらずにビュー(離散的なX線管の位置)方向に略同一の形状の重み(以下、ビュー方向重みと記す)を加重しながら逆投影(画像再構成)することで、被検体内部のX線減弱係数の分布図として非破壊的に断層像を画像化するものである。
前記被検体内部のX線減弱係数は、透過するX線のエネルギーに応じて変化する。言い換えれば、X線管の陽極に衝突する電子のエネルギー、さらに言い換えれば、X線管の陽極と陰極間に印加される直流の高電圧(以下、管電圧と記す)に応じて変化することが知られている。
具体的には、X線減弱係数が高いほどX線透過率が低く、X線の透過量が減少する。また、X線減弱係数は、X線が照射される物体の材質や密度などによって変化し、X線管から照射されたX線のエネルギーが低いほどX線減弱係数は高くなり、人体においては消化管や血管などの軟部組織ではX線減弱係数が低く、骨や歯などではX線減弱係数が高いことが知られている。
X線のエネルギーが低い場合にはX線減弱係数が高く、高い場合にはX線減弱係数は低くなることは、言い換えれば、あるX線エネルギーで撮影した撮影画像において、近い輝度値(CT値)を示して物質の違いが弁別できない場合でも、異なるエネルギーのX線で撮影すれば異なるCT値を示して物質の違いを弁別できることを意味する。
このようなCT値の特性を利用して、近年、同一断層面(スライス位置)を複数の異なる管電圧でスキャンしたり、X線検出器にX線光子エネルギーの弁別機能を持たせることにより、異なる実効光子エネルギーによるCT画像を得る、マルチエネルギー撮影機能を備えたX線CT装置が登場している。
このマルチエネルギー撮影の利点は、単一実効エネルギーでは同一CT値となって弁別できない対象物、たとえば、骨と適当な造影濃度の造影血管とが異なる実効エネルギーでは異なるCT値となることにより弁別可能となることにある。
上記マルチエネルギー撮影機能を備えたX線CT装置(Multi Energy Computed Tomography、以下、MECTと記す)として以下のものがあり、いずれも2006年の北米放射線学会及び下記の特許文献で周知となっている。
(1)第1の方法
X線CT装置にX線管とX線検出器の対を複数搭載し、各々の対で異なる管電圧による計測を行う方法である(以下、多線源・多検出器法と記す)。この方法は、特許文献1に開示されている。
(2)第2の方法
X線検出器をX線の透過方向に対して多層化し、低エネルギーの光子が上層部で吸収され、高エネルギーの光子が下層部で吸収されることを利用して、異なる実効エネルギーによる計測データを得る方法である(以下、多層検出器法と記す)。この多層検出器法は、異なる管電圧によるスキャンを行わずにマルチエネルギー撮影が可能で、特許文献2に開示されている。
(3)第3の方法
一対のX線源と非多層X線検出器を備えて同一断層面に対して管電圧の異なる複数回のスキャンを行う方法である(以下、マルチスキャン法と記す)。
特に、患者を載せた寝台を固定して撮影するノーマルスキャンにて、1回転中の約2/3回転の間にX線を照射し、残りの1/3回転の間にX線照射をやめて次に行う異なる管電圧でのX線照射に備える、という方法が代表的である(以下、ノーマル・マルチスキャン法と記す)。
または、患者を載せた寝台を移動させながら撮影するボリュウムスキャンにおいて、数ビュー毎に管電圧を高速で切り替えながら撮影する方法もある(以下、ボリュウム・マルチスキャン法と記す)。
上記ノーマル・マルチスキャン法は、非特許文献1に開示されており、ボリュウム・マルチスキャン法については、2007年の北米放射線学会で周知である。
上記のマルチエネルギー撮影で得たデータを用いて組織を識別する方法として、非特許文献2に開示されているCT値マップを参照する方法がある。
具体的には、CT値マップは、例えば骨と造影剤の場合、骨の分布領域と造影剤の分布領域が分離線で区切られており、デュアルエネルギー撮影で得た再構成画像データのCT値をマップに射影して骨領域にあれば骨、造影剤領域にあれば造影剤というように識別する。識別した結果は、組織別に色付けされて元画像に重ねて表示される。
特許第3405760号公報 特開2004-181017号公報 Radiological Society of North America;Scientific Assembly and Annual Meeting Program 2006 LL_VI2525 Calcium-Iodine Separation and Quantification with Simultaneous Multienergy MDCT and Material Specific Base projection Method, Radiological Society of North America, Scientific Assembly and Annual Meeting Program, p.317
上記非特許文献2のCT値マップによる識別方法では、以下の問題が懸念される。すなわち、造影剤をCT値マップ上で表現しようとした場合、造影剤濃度などの造影条件によってCT値に大きな変化が生ずるため、CT値マップ上でも広範囲に分布することになる。従って、CT値マップ上で造影剤であると識別された領域が、造影剤ではなく体組織であるという可能性も否定できない。
例えば、肝造影検査で肝実質内に肝細胞癌などの病変が存在している場合などが該当する。造影検査において、上記非特許文献2の方法では、骨と造影剤の領域を直線で区切って両者の支配領域を決定しているため、肝細胞癌のように多血性腫瘍の場合は、腫瘍内に造影剤が流入することで同じ造影剤としてしか認識できない。
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたものであって、造影剤濃度などの造影条件に拘わらず、マルチエネルギー撮影により組織を識別し、所望の組織を適切に可視化するX線CT装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、造影剤注入開始からのCT値の時間変化を予測してCT値マップを作成し、マルチエネルギー撮影による再構成した画像のCT値を前記CT値マップに射影して組織を識別するもので、具体的には以下のとおりである。
被検体に照射するX線を発生するX線発生手段と、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、前記X線発生手段と前記X線検出手段を搭載して前記被検体の周りを回転するスキャナ回転手段と、前記X線検出手段で検出した透過X線量に基づき2以上の異なるX線エネルギーの投影データを前記被検体の所定のスライス位置について取得するマルチエネルギーデータ取得手段と、前記投影データを用いてエネルギー毎画像を再構成する画像再構成手段と、前記スライス位置のCT値マップを作成するCT値マップ作成手段と、前記再構成画像のCT値を前記CT値マップに射影して前記スライス位置の組織を識別する組織識別手段と、この組織識別手段で識別した画像を表示する表示手段とを備えたX線CT装置において、
前記CT値マップ作成手段は、再構成画像中に出現が想定される組織情報を設定する組織情報設定手段と、前記設定した組織情報を用いて造影剤注入開始からのCT値の時間変化を予測するCT値時間変化曲線予測手段と、前記予測したCT値の時間変化曲線に基づいて前記識別する組織の識別データを作成する識別データ作成手段とを備えたものである。
前記組織情報設定手段は、前記再構成画像中に表示したい組織を選択する組織選択手段と、前記表示手段に表示する再構成画像の組織毎の配色を設定する表示配色設定手段とを備えたものである。
前記識別データ作成手段は、前記組織選択手段で選択した組織の識別情報に基づくCT値マップを作成する組織CT値マップ作成手段と、前記組織の識別情報に基づくCT値マップ上の組織毎の位置を解析する組織位置解析手段とを備えたものである。
前記組織位置解析手段は、前記組織CT値マップ作成手段で作成したCT値マップの基準点から識別する組織までの距離を計測する距離計測手段と、この距離計測手段で計測した距離に応じて前記表示手段に組織毎に表示される組織の不透明度を設定する組織不透明度設定手段とを備えたものである。
前記組織CT値マップ作成手段は、前記被検体に造影剤を注入して前記投影データを取得するスキャン条件に基づいてスキャン時相毎に必要なCT値マップ数を算出するCT値マップ数算出手段と、前記算出したCT値マップ数の各CT値マップにおける前記スキャン条件に基づくスキャンを開始する時刻を算出する計測開始時刻算出手段と、前記算出した計測開始時刻毎のCT値マップを算出する手段とを備えたものである。
前記CT値マップ数は、前記取得したスキャン条件のうち少なくともスキャン長および計測ビーム厚のパラメータを用いて算出される。
さらに、前記被検体の情報を照合する被検体情報照合手段と、前記被検体が新規被検体かフォローアップ被検体かを判断する被検体判断手段と、前記被検体がフォローアップ被検体の場合は、当該被検体の過去の組織情報を取得する過去の組織情報取得手段を備え、この過去の組織情報取得手段で取得した組織情報を前記組織情報設定手段で設定し、前記被検体が新規被検体の場合は、前記再構成画像中に出現が想定される組織情報を前記組織情報設定手段で設定して前記被検体のスライス位置の組織を識別するものである。
前記表示手段に表示する画像は、前記組織識別手段で識別した組織のみである。
前記被検体の組織情報は、CT値及びCT値の標準偏差を含む。
本発明によれば、造影剤注入開始からのCT値の時間変化を予測してCT値マップを作成し、マルチエネルギー撮影により取得したデータを画像再構成して得られた画像のCT値を前記CT値マップに射影して組織を識別するようにしたので、造影剤濃度などの造影条件に拘わらずに所望の組織を適切に可視化することができる。
以下、添付図面に従って本発明のX線CT装置の好ましい実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は、1回のスキャンで1スライスの断面像を取得するシングルスライス型、1回のスキャンで複数スライスの断面像を取得するマルチスライス型のいずれにも適用可能であるが、ここではマルチスライス型のX線CT装置に適用した場合について説明する。また、X線CT装置は、被検体全体をカバーするようなワイドファンビームを照射しつつ、X線管とX線検出器が一体となって回転する回転/回転(Rotate/Rotate)方式や、電子ビームを電気的に偏向させながらターゲット電極に当てていく電子ビーム走査(Scanning Electron Beam)方式など、現在までに様々な方式が確立されているが、いずれの方式においても、本発明は適用できる。ここでは、現在、主流を占めている回転/回転方式に適用した場合について説明する。
図1は、本発明に係るマルチスライス型のX線CT装置の全体外観図、図2は図1の詳細を示すX線CT装置の全体構成図と該X線CT装置を用いて造影検査を行うための外部制御装置を示す図である。
本発明に係るマルチスライス型のX線CT装置は、上記図1、図2に示すように、被検体にX線を照射して前記被検体を透過したX線データを収集するスキャナ1と、被検体を載置して前記被検体を撮影位置に移動する寝台2と、各種の操作設定を行うと共に収集したX線データに基づいてX線断層像を画像再構成し表示する入出力装置3a、演算装置3b、表示装置3a3を備えた操作ユニット3と、を備えて構成される。
前記スキャナ1は、X線高電圧装置1aによって制御されてX線を発生するX線源としてのX線管を備えたX線発生装置1bを有し、該X線発生装置1bから放射されたX線は、コリメータ制御装置1cによって制御されるコリメータ1dにより、例えば、角錐形のX線ビーム、すなわちコーンビームX線が寝台2に載置された被検体4に照射されて該被検体4を透過したX線はX線検出器1eに入射する。
前記X線高電圧装置1aは、前記X線管の陽極と陰極間に印加する直流の高電圧(管電圧)を発生する高電圧発生装置1a1と、前記管電圧及び前記X線管の陽極と陰極間に流れる電流(以下、管電流と記す)を制御するX線制御装置1a2を備えて構成され、該X線制御装置1a2により操作ユニット3の入力装置3a2から入力したX線撮影条件に対応する管電圧、管電流を制御してX線量を制御する。
前記X線検出器1eは、チャネル方向と列方向に二次元的に配列された複数のX線検出素子を有する。
このX線検出素子は、全体として円筒面状若しくはチャネル方向に関して折れ線状に湾曲したX線入射面を構成しており、例えばチャネル番号iは1〜1000程度、列番号jは1〜1000程度である。
このように構成されたX線検出器1eには、プリアンプ1fが接続され、このプリアンプ1fで増幅されたX線検出値をA/Dコンバータ1gでデジタルデータに変換して後述の演算装置3bの画像処理装置3b1に入力する。
上記のX線高電圧装置1a、プリアンプ1f等は、X線発生装置1b及びX線検出器1eと共にスキャナガントリ1のスキャナ回転板5に搭載され、このスキャナ回転板5はスキャナ制御装置1hによって制御される駆動装置1iからの駆動力により被検体4の周囲を回転する。
前記スキャナ回転板5に搭載された搭載物(X線高電圧装置1a、X線検出器1e等)には、スリップリングとブラシから成る電力及び信号伝達機構により、スキャナ固定側から電力が供給されると共に各種信号の授受が行われ、らせんスキャンが可能に構成されている。
前記寝台2は、寝台制御装置1jによって適切な寝台高さにすると共に、被検体4をスキャナ1のX線照射空間に搬入および搬出する。
また、寝台移動計測装置1kは、体軸方向および鉛直方向の寝台位置を検出し、その情報を後述の演算装置3bに入力する。
前記X線制御装置1a2、スキャナ制御装置1h、寝台制御装置1jは、前記操作ユニット3の操作指令に応じて中央制御装置1lによって制御される。
なお、前記スキャナ制御装置1hは、前記中央制御装置1lからの制御信号によりコリメータ制御装置1cに制御指令を与えてコリメータ1dを制御する。
前記操作ユニット3は、スキャナ1を統括制御するための前記中央制御装置1lに操作指令を入力及び後述の演算装置3bとの間で信号を授受する入出力装置3aと、前記A/Dコンバータ1gのデジタルのX線検出信号の入力を受けCT画像生成のための各種演算を行う演算装置3bとを備えて構成される。
前記入出力装置3aは、操作及び画像演算に必要な各種データ、前記演算装置3bで演算して生成した画像データ、及びX線CT装置の機能を実現するためのプログラム等を記憶する記憶装置3a1と、前記スキャナ1を操作するための操作指令や前記演算装置3bで演算に必要なデータ等を入力する入力装置3a2と、前記演算装置3bで生成した再構成画像データに表示制御処理を施して再構成画像等を表示する表示装置3a3とを備えて構成される。
前記演算装置3bは、デジタルX線検出データが入力されてLOG変換、キャリブレーション等が行われて投影データを得るための画像処理装置3b1と、該画像処理装置3b1で処理して得られた投影データを用いて再構成演算を行う再構成演算装置3b2とを備えて構成される。この再構成された再構成画像データは、前記入出力装置3aの記憶装置3a1に保存され、前記表示装置3a3にCT画像として表示される。
このように構成されたX線CT装置において、前記操作ユニット3の入力装置3a2から撮影条件(寝台移動速度、管電流、管電圧、スライス位置など)や再構成パラメータ(関心領域、再構成画像サイズ、逆投影位相幅、再構成フィルタ関数など)を入力し、その指示に基づいて、撮影に必要な制御信号が中央制御装置1lからX線制御装置1a2、寝台制御装置1j、スキャナ制御装置1hに送られる。
前記指示に基づいて、X線制御装置1a2、寝台制御装置1j、スキャナ制御装置1hから各制御信号が発せられ、寝台2に載置された被検体4がスキャナ1のガントリの開口部(図示省略)の撮影位置に搬入される。
また、前記コリメータ1dの開口幅は、前記コリメータ制御装置1cにより制御されてX線の広がり角度が設定される。
前記撮影準備を確認後、入力装置3a2からの撮影スタート信号を受けて撮影を開始する。撮影が開始されると、X線制御装置1a2により管電流に対応するX線発生装置1bのX線管のフィラメントを加熱後、高電圧発生装置1a1から前記X線管の陽極と陰極間に高電圧(管電圧)が印加されてX線発生装置1bから設定した管電圧、管電流に応じたX線が被検体4へ照射される。
同時に、スキャナ制御装置1hから駆動装置1iにスキヤナ回転板5の回転駆動制御信号が送られ、X線発生装置1b、X線検出器1e、プリアンプ1f等が被検体4の周りを周回する。
被検体4を載せた寝台2は、ノーマル・スキャン時、同一撮影位置では静止したままスキャンが行われる。一方、らせんスキャン時はスキャン中にスキャナ回転板5の周回軸方向に寝台2が平行移動される。
上記により照射されたX線は、コリメータ1dで照射領域が制限され、被検体内の各組織で吸収(減衰)されて被検体4を通過し、X線検出器1eで検出される。このX線検出器1eで検出されたX線は、電流に変換されてプリアンプ1fで増幅され、A/Dコンバータ1gでデジタルデータに変換されて画像処理装置3b1に入力される。この入力されたX線検出データは、LOG変換、キャリブレーション等が行われて投影データを生成して再構成演算装置3b2に入力する。
再構成演算装置3b2に入力された投影データは、画像再構成処理されて再構成画像データを生成し、このデータは入出力装置3a内の記憶装置3a1に保存され、表示装置3a3にCT画像として表示される。
このように構成されたX線CT装置に、造影剤注入制御装置6aと時間濃度曲線(Time Density Curve、以下TDCと記す)予測装置6bからなる造影検査用外部制御装置6を接続して組織を識別するための検査を行う。前記TDC予測装置6bは、造影によるTDCを予測する装置であって、撮影部位でのTDCを予測する重要な機能を担っている。前記造影剤注入制御装置6aは、造影剤を適切に注入制御する装置である。
上記構成のX線CT装置で1スライスの断層像データを再構成するには、被検体1周分約360°の投影データが必要になるフルスキャン方式と、180°+ビュー角分の投影データが必要になるハーフスキャン方式があるが、本発明はいずれの再構成方式でも適用可能である。 また、本発明に係るマルチエネルギー撮影機能を備えたX線CT装置は、「背景技術」で述べた多線源・多検出器法、多層検出器法、ノーマル・マルチスキャン法、ボリュウム・マルチスキャン法のいずれにも適用可能である。なお、説明の簡略化を図るため、以下に述べる実施形態におけるマルチエネルギー撮影は、低管電圧と高管電圧の二つにより行うものとし、前記低管電圧を80kV、高管電圧を140kVとして説明する。
ここで、図3を用いてマルチエネルギー撮影の利点について説明しておく。図3は、異なる二つのX線エネルギーで撮影した場合の物質Aと物質Bの代表CT値の関係を示す図で、第一のX線エネルギーで撮影した場合の物質Aおよび物質Bの代表CT値(例えば平均値)の差がΔHU1であるとし、第二のX線エネルギーで撮影時の代表CT値の差がΔHU2であるとした場合である。ここで、ΔHU1が小さいと、物質Aおよび物質Bがほぼ同一のCT値となってしまい、前記物質Aと物質Bを識別できないことになる。
一方、第二のX線エネルギーで撮影を行うことにより物質Aおよび物質BのCT値差は拡大し、識別可能となる。これにより、例えば、骨と適当な造影濃度の造影血管とが異なるX線エネルギー撮影では異なるCT値となることにより識別可能となる。
上記マルチエネルギー撮影で得たデータを用いて組織を識別する方法としては、非特許文献2に開示されている図4に示すようなCT値マップを参照する方法がある。具体的には、CT値マップは、例えば骨と造影剤の場合、骨の分布領域と造影剤の分布領域が分離線で区切られており、デュアルエネルギー撮影で得た再構成画像データのCT値をマップに射影して骨領域にあれば骨、造影剤領域にあれば造影剤というように識別する。これによって識別した結果は、組織別に色付けされて元画像に重ねて表示される。
しかし、この方法では、「発明が解決しようとする課題」のところで述べたように、造影剤領域は造影剤濃度などの造影条件によってCT値に大きな変化が生ずることから、CT値マップ上でも広範囲に分布する。従って、CT値マップ上で造影剤であると識別された領域が、造影剤ではなく体組織であるという可能性もあり、明確に識別できないことが懸念される。この問題は、以下の実施形態により解決できる。
《第1の実施形態》
図5は、マルチエネルギー撮影により、所望の組織を識別して組織毎に可視化する本発明の第1の実施形態における一連の動作を示すフローチャート図である。以下、図5の動作フローチャートについてステップ順に説明する。
(1)組織情報の設定(ステップS10)
このステップは、再構成画像中に出現が想定される組織情報を予め入力しておくもので、識別する組織を選択(ステップT10)し、この選択した組織を表示装置(図1、図2の3a3)に表示する際の配色を設定(ステップT20)する。ここでは、肝臓の造影検査に適用する例について説明する。
本処理では、マウスやキーボードなどのポインティングデバイス(図2の入力装置3a2)や外部入力装置を用いてスキャン時相、識別する組織のCT値やCT値の標準偏差などの情報を入力する。例えば、肝細胞癌(Hepatocellular Carcinoma、以下HCCと記す)の識別、描出、診断には、単純撮影を含めて3〜4相のフェーズでの撮影が一般的である。造影剤注入開始後40秒前後の動脈相(arterial phase)、80秒前後の門脈相(portal venous phase)、120秒前後の平衡相(equilibrium phase)が実際の臨床現場では広く撮影に用いられている。動脈相は、さらに細かく早期動脈相(early arterial phase)、後期動脈相(late arterial phase)に分けられることもある。
図6は、第1の実施形態における組織情報設定時の表示画面例を示す図である。本画面は、肝臓のスキャンプロトコルを想定した表示画面例であり、識別組織フォームとスキャン時相フォームから成っている。識別組織フォームでは、識別する組織の名称をリストボックス形式で入力する。組織名は、リストボックスの左に示したラジオボタンをクリックした後、削除ボタン押下により削除される。また、追加ボタン押下により、新たな組織名が追加される仕様である。
前記スキャン時相フォームでは、識別組織フォームで入力した識別組織を、どの時相でスキャンするかを入力する。チェックボックスでチェックした時相において、後述のステップS40でマルチエネルギー撮影が実施される。
操作者は、入力した内容を決定するために[OK]ボタンを、キャンセルするためには[キャンセル]ボタンを押すことで入力内容が反映される。
なお、図6は、本処理における組織情報入力のための画面構成の一例であって、これに限られるものではなく、識別する組織の名称やスキャン時相などの組織情報が入力できる画面構成であれば何れでもよい。
図7は、組織情報としての平均CT値、CT値の標準偏差を入力する表示装置の画面例を示す図である。前記画面は、スキャンシーケンス毎に組織情報を入力する例として示しており、肝臓の動脈相をスキャンする場合の表示例である。
識別する組織の名称は、腹部大動脈、肝細胞癌(HCC)、肝実質であり、タブ形式でシーケンスを切り替え、リストボックス形式で組織名称を選択する。
組織名称が選択されると、MECT((Multi Energy Computed Tomography)における撮影条件を操作者インターフェース(User Interface、以下UIと記す)が読み込み、撮影条件に応じた組織毎にプリセットされている80kV画像、140kV画像における平均CT値およびCT値の標準偏差が自動的にエディットボックスに入力される。もちろん、操作者が修正することも可能である。
前記プリセット値には、ファントム画像の解析値もしくは臨床データの解析値を設定しておくことで妥当性が確保される。操作者は、入力した内容を決定するために[OK]ボタンを、キャンセルするためには[キャンセル]ボタンを押すことで入力内容が反映される。なお、図7は本処理における組織情報入力のための画面構成の一例であってこれに限られるものではなく、スキャン時相、識別する組織の名称や平均CT値、CT値の標準偏差などの組織情報が入力できる画面構成であれば何れでもよい。また、上記プリセット値は、スキャン管電圧や管電流などの撮影条件毎に全て保持しておくことが好ましいが、必ずしもその限りではない。
具体的には、予め定められた標準撮影条件に対応するプリセット値を実際に設定された撮影条件に合わせて適宜修正すれば良い。この場合、操作者は予め標準撮影条件に対応するプリセット値のみを適宜変更するだけでも良く、例えば120kV時の組織情報が入力されれば実際のスキャン条件での組織情報を演算装置3bがシュミレーションして表示しても良い。
識別する組織を入力する。操作者は、前記ステップS10で設定した組織情報の中から、所望の組織を選択し、再構成画像中に表示したい組織を選択する。
以下では、例えば、肝実質およびHCCのみ選択したとして説明する。なお組織選択手法は、前述したように、図6のUI中に適当なチェックボタンを設けることにより容易に実現可能であるが、これに限ったものではない。
2)表示上の配色決定(ステップT20)
最終的に、表示装置3a3に出力する再構成画像表示上の組織毎の配色を設定する。図8は、動脈相のスキャンシーケンス時の配色設定例である。
この例は、造影剤領域、すなわち肝実質およびHCCのみを再構成画像に表示するようにしたものであり、その他の組織領域は表示しない。
ここでは前記ステップT10で操作者が設定した識別組織を読み込み、本表示UI上に連動して表示する仕様が望ましい。
前記動脈相の配色設定は、先ず、造影剤領域の表示色をカラーパレット等により設定する。その後、それぞれの組織の不透明度をスライドバーやエディットボックス等の入力装置により入力する。操作者が[OK]ボタンを押すことにより上記配色が設定される。
図9は、不透明度設定のための別の実施例である。この場合、基準点から組織代表点までの距離の関数として、(式1)に示すように不透明度を設定する。
Figure 2009261519
ここで、Tnは組織nの不透明度、Dn;はCT値マップ上における基準点から組織nまでの距離である。
上記(式1)の基準点から組織代表点までの距離の代表的な関数としては、シグモイド関数、累乗関数、線形関数、多項式関数などが挙げられるが、これに限定するものではない。また、図9の破線で示すように、マウス等のデバイスを用いることで操作者が直接不透明度を自由に設定できるようにしても良い。
その際、表示画面上に基準点から組織代表点までの距離に対応した組織名称を参照データとして表示するようにしても良い。
なお、配色は上記に限らず(式2)による設定でも良い。
Cn=F(Tnn) (式2)
ここで、Cnは組織nの配色設定値(明度、彩度などの情報を含む)、θnはCT値マップ上の極座標系における組織nの射影中心点までの偏角である。
上記(式2)において、CT値マップ上での偏角と分離線(造影剤領域とその他の組織領域とを分離する線)の偏角の差が小さければ小さいほど、組織nである確率が小さくなることを意味する。
このように、偏角の情報を含めて配色設定を行うことで、明度・彩度をも含めて配色を設定することができるため、より自由度の高い組織表示が可能となる。
(2)TDCの予測(ステップS20)
ステップS10で入力して設定した組織における造影開始からのCT値の時間変化曲線TDCを予測する。図10は、造影検査において、例えば肝実質部およびHCCと腹部大動脈におけるCT値の造影開始からの時間変化を示している。図10(a)は、造影剤注入時間と造影効果HU(Hounsfield Unit)の関係を示す組織毎のTDC概略図、図10(b)は、TDCの時相が後期動脈相における80kVと140kVにおけるCT値マップ、図10(c)は、TDCの時相が平衡相における80kVと140kVにおけるCT値マップである。造影剤注入によるCT値は、TDCのように時間変化することは周知である。
X線CT装置の造影検査は、単にコントラストを増加させる目的だけでなく、良性・悪性の鑑別等の質的診断を行う目的で行われる。この時、被検体に投与された造影剤が撮影部位に流入するタイミングで診断用画像データを取得するためのスキャン(メインスキャン)を行うことが重要である。このため、メインスキャンの前に撮影部位上流側での低線量スキャン(モニタリングスキャン)を行いながらある特定部位のCT値を監視しておき、CT値がある一定の閾値を超えた時点でモニタリングスキャンを中止し、自動的にメインスキャンを開始する。例えば、肝臓をスキャンする場合、通常、モニタリングスキャンは腹部大動脈を対象として行われる。このモニタリングスキャンにより測定されるCT値が、ある閾値(TH)を超えた後、モニタリングスキャンを開始した時間t後に肝臓の造影スキャンを開始する。この技術は、特開2002-191594号公報で公知である。
このように、図2のTDC予測装置6bは、モニタリングスキャンによって得られた情報を基に撮影部位でのTDCを予測する重要な機能を担っており、前記モニタリングスキャンによってTDCが予測される場合、モニタリングスキャンの造影剤の立ち上がり初期形状から予測する技術が知られている。
この場合、被検者体重や造影剤濃度、造影剤注入速度、造影剤注入時間、造影剤注入量などの造影条件を予め操作者が入力しておくことでTDCのシミュレーションが可能となる。これについては、文献Aortic and hepatic contrast medium enhancement at CT: Part I. Prediction with a computer model. Radiology 1998; 207: 647-655を参照されたい。
本発明のX線CT装置による造影スキャンでは、図10に示したように、予測したTDCに基づいて組織毎のCT値マップにおける平均CT値を造影時相毎に設定できる。造影時の組織毎のCT値の標準偏差は、TDCを基に造影剤によるX線吸収を考慮して予測することが可能である。
(3)識別データの作成(ステップS30)
上記ステップS20で予測したTDCに基づいて組織情報が入力され、この組織情報に基づいて識別データを作成する。以下、ステップT30とT40に分けて説明する。
1)識別情報に基づくCT値マップの作成(ステップT30)
肝実質を代表例として、
Ave80;肝実質の80kVでの平均CT値
Ave140;肝実質の140kVでの平均CT値
σ80;肝実質の80kVでのCT値の標準偏差
σ140;肝実質の140kVでのCT値の標準偏差
とすると、CT値マップ上での肝実質の射影は図11のように楕円形を呈することになる。 HCC、腹部大動脈も同様である。
上記Ave80およびAve140は、前記ステップS20で予測したTDCを基に算出する。この時、予測されるTDCは、例えば120kVの管電圧のみであっても差し支えない。120kV時のTDCから80kV、140kVのTDCを予測することは、X線スペクトルを考慮したシミュレーションにより容易に可能である。
また、σ80およびσ140についてもTDCを基に造影剤によるX線吸収を考慮して、標準撮影条件(例えば管電圧120kV)に対応する標準偏差を用いて予測することが可能である。
以上により、本発明によるX線CT装置での造影スキャンでは、図10の予測したTDCに基づいて組織毎のCT値マップにおける平均CT値やCT値の標準偏差を造影時相毎に設定できる。
2)CT値マップ上の組織毎の位置解析(ステップT40)
CT値マップ上において、各組織の位置関係を把握する。ここでは、以下のステップU10とU20の手順を踏む。
(i)CT値マップ基準点からの距離計測(ステップU10)
図12は、CT値マップ基準点から識別する組織までの距離を計測するために用いる図で、肝実質の例を示す。図12におけるCT値マップの基準点をOp、極座標系において肝実質の射影中心点までの動径長(基準点との距離)をRLp、極座標系における肝実質の射影中心点までの偏角をθLpとすると、RLpは(式3)で算出できる。
Figure 2009261519
ここでは極座標系で示したが、直交座標など一般的なユークリッド空間で表現することも可能である。動径が大きくなるほど、造影剤濃度が大きくなることを意味することに注意されたい。また、ここでは偏角で表しているが、分離線からの距離としてθLPと同様な変数を定義しても良い。
(ii)距離に応じて不透明度を設定(ステップU20)
CT値マップの基準点と識別する組織までの距離に応じて組織毎の不透明度を設定する。前記ステップU10での距離計測結果に基づき、組織識別結果を表示する際の不透明度を操作者が設定する。設定方法の具体例は、前記ステップT20で説明した通りである。
(4)マルチエネルギー撮影(ステップS40)
上記の各種設定を行った後に、外部制御装置6の造影剤注入制御装置6a1(図2を参照)で制御される造影剤を注入してマルチエネルギー撮影を行い、投影データを収集する。そして、この投影データを用いてスライス位置の断層像を再構成する。
(5)組織の識別(ステップS50)
前記ステップS40で再構成した画像のCT値を前記ステップT30で作成した識別情報に基づくCT値マップに射影して前記スライス位置の組織を識別する。
(6)識別結果の表示(ステップS60)
前記ステップS50で識別した結果に基づき、ディスプレイ等の表示装置3a3(図1を参照)に再構成画像を表示する。画像の表示例を図13に示す。
従来は、図13(a)に示すように、スキャン断面での全ての組織が表示されていたが、本実施形態を用いることより、図13(b)に示すように、所望の組織のみを限定して表示することができる。
上記図13に示した例では、造影剤領域として識別された部分の中で、さらにHCCと肝実質を識別しやすく表示することができる。
例えば、骨格との位置関係を把握したい場合には、骨格用の配色設定を施すことにより骨格を表示することが可能であり、必要に応じて可視化領域と不可視化領域を自由に選択することができる。
さらに、組織毎に不透明度を設定しているため、ボリュームレンダリング法やサーフェスレンダリング法、最大値投影法によって三次元表示する場合でも、所望の組織を強調表示することができるため、組織の解剖学的位置を判断する際に非常に有用となる。
なお、前記ステップS30とステップS40を入れ替えて処理しても良い。
この場合、ステップT30の処理の際に、撮影した画像に対して操作者がROI(関心領域;Region Of Interest)を設定してCT値マップを作成することが可能となる。例えば、肝臓領域全体をROIとして設定すれば、設定したROIの領域のみの再構成画像を表示することが可能になる。また、作成されるCT値マップ自体も不必要な組織情報が含まれないため、ステップT30におけるCT値マップ上の組織毎の位置解析が非常に簡単になる。
操作者は、再構成画像中の各ピクセルに対応したCT値マップを参照し、識別する組織毎の位置解析を行うことができる。具体的には、図14に示すように、操作者が表示されたCT値マップ上に直接ROIを設定し、設定したROI形状を解析することで組織毎の平均CT値やCT値の標準偏差を解析する。このような処理を行うことで、実撮影データに即した組織表示を行うことが可能になる。
上記第1の実施形態により、造影剤スキャン実行時、TDC予測手段を用いることで簡便に組織を識別した画像を得ることができる。
《第2の実施形態》
本発明の第2の実施形態は、スキャン時相内でも、それぞれのスキャン位置に応じた最適なCT値マップを作成して組織の識別能の向上を図るものである。
すなわち、本発明の第2の実施形態は、前記第1の実施形態における図5のステップT30の組織情報に基づくCT値マップの作成の手順が異なるのみで、他は第1の実施形態と同様である。
本発明の第2の実施形態によるCT値マップは、スキャン時相毎の撮影条件を参照して時相内で時間変化させる。肝臓の造影検査では、それぞれの時相において全肝をスキャンすることが一般的に行われている。「背景技術」のところで述べたように、前記ノーマル・マルチスキャン法によるスキャンは、最初の低管電圧でスキャナ回転板5(図2を参照)の1回転中の約2/3回転の間にX線を照射し、残りの1/3回転の間はX線照射をストップして次に行う高管電圧でのX線照射に備える。そして、高管電圧での撮影終了後、テーブルを移動させて次のスライス位置に移動する。前記スキャナ回転板5の回転速度やX線検出器1e(図2を参照)の列数にも依るが、この一連の動作には数秒要する。
一般的に、肝臓は体軸方向に約十数cmの長さに亘って存在しており、1つの時相で全肝をスキャンするためには、ビーム幅40mmのX線を用いたとしても10秒近いスキャン時間が必要となる。
一方、図10に示したように、TDCは時間経過とともに大きく変化するため、CT値マップを時相内で1つしか有していない場合は、組織の識別を適切に行うことが出来ない可能性がある。これは、スキャナ回転板5の回転速度が遅く、X線検出器1eの列数が少ないほど影響が顕著に現れる。本実施形態では、1つの時相内でもCT値マップを変化させることで、組織の識別を適切に行うもので、以下、図15の動作フローチャートを用いて説明する。
(1)スキャン条件の取得(ステップV10)
当該時相におけるスキャン条件をスキャンプロトコル設定値もしくは操作者が設定した設定値から取得する。スキャン条件の項目としては、管電圧、管電流、再構成関数、補正処理などの各種設定の他、スキャン長L、計測ビーム厚Btのうちの少なくとも1つ以上が含まれるものとする。
(2)必要なCT値マップ数の算出(ステップV20)
前記ステップV10で取得したスキャン条件に基づいて、スキャン時相毎に必要なCT値マップ数を算出する。具体的には、ノーマル・マルチスキャンにおいて、(式4)で算出する。
Figure 2009261519
(3)計測開始時刻の算出(ステップV30)
上記(式4)で算出した数の当該被検体の各CT値マップにおいて、計測開始時刻がそれぞれいつに相当するかを算出する。計測開始時刻は、スキャン条件から容易に推定できる。
(4)計測開始時刻毎のCT値マップの算出(ステップV40)
前記ステップV30で算出した計測開始時刻に基づいて、計測開始時刻毎のCT値マップを算出する。図16は、動脈相内におけるCT値変化の具体例である。全肝を4スキャンで撮影可能な場合、図16(a)に示すように、それぞれのスキャン開始時刻をt_1〜t_4と定義すると、組織毎のTDCは図16(b)に示すようになり、図16(c)に示すように、前記組織毎のTDCからt_1〜t_4に相当する各組織のCT値マップを算出することができる。
このように、スキャン時相内でもCT値マップを適宜変更することで、それぞれのスキャン位置に応じた最適なCT値マップを利用することができるため、さらに組織の識別能の向上を図ることができる。なお、本実施形態では、低管電圧と高管電圧撮影時に同じ計測開始時刻を用いてCT値マップを作成したが、低管電圧と高管電圧撮影時の撮影開始時刻をも考慮した上でCT値マップを作成することにより、該CT値マップの精度が上がり、これによってさらなる診断能の向上が可能となる。
《第3の実施形態》
図17は、マルチエネルギー撮影により所望の組織を識別して組織毎に可視化する本発明の第3の実施形態における一連の動作を示すフローチャート図である。以下、図17の動作フローチャートについてステップ順に説明する。
本発明の第3の実施形態は、被検者の過去に設定した各種設定値を用いてマルチエネルギー撮影を行って組織の識別を行うもので、これ以外は第1の実施形態と同様である。
(1)被検体情報の照合(ステップS100)
被検体情報を記憶装置3a1(図2を参照)のデータベースもしくはネットワークを介して外部のデータベースにアクセスして照合する。
(2)新規被検体かの判断(ステップS200)
当該被検体が新規被検体かフォローアップ被検体かを判断する。新規被検体の場合、ステップS400へと移行し、以降のステップS400〜ステップS900の処理は、前記第1の実施形態におけるステップS10〜ステップS60の処理と同様である。新規被検体でない場合、ステップS300へと移行する。
(3)過去設定値をデータベースと照合(ステップS300)
当該被検体の過去のスキャンデータベースへアクセスし、各種設定値を取得する。今回のマルチエネルギースキャンが過去に行ったマルチエネルギースキャンと同じ場合は、該過去のマルチエネルギースキャン設定値を呼び出し、以降のステップS400〜ステップS800の処理を行う。
(4)識別結果の表示(ステップS900)
このステップは、組織識別結果を表示装置に表示する処理である。この場合、当該被検体の病変部位の経時変化を表示装置に併せて表示することも可能である。図18は、3回のフォローアップ検査を行った場合の時間とHCC計測体積との関係を示した例で、フォローアップ検査により、HCC計測体積が小さくなっている様子を視覚的に捉えることができる。
なお、本実施形態においても第2の実施形態と同様に、スキャン時相内でも、それぞれのスキャン位置に応じた最適なCT値マップを作成し、これらのCT値マップを用いて組織の識別を行っても良い。
本実施形態によれば、かかる処理により被検体の過去データを呼び出し、組織毎の設定を容易に行い、病変部の経時変化を視覚的に分かり易く表示することができる。
なお、第1〜第3の実施形態における機能及び処理を実行する本発明のX線CT装置は、プロセッサ、コンピュータ、メモリ、記憶装置、レジスタ、タイミング制御、割り込み、通信インタフェイス、及び入力/出力信号インタフェイス等の組み合わせによりコンピュータ・プログラムに応じて動作する構成とすることにより具現化可能である。
以上、第1〜第3の実施形態を基に本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に限られるものではない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変形例に想到し得ることは明らかであり、それらについても、当然、本発明の技術的範囲に属するものである。
例えば、UI(User Interface)の表示画面や入力方法を本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更すること、図5や図17におけるフローチャートの処理手順を本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変更すること、さらに文献Aortic and hepatic contrast medium enhancement at CT: Part I. Prediction with a computer model. Radiology 1998; 207: 647-655のように、シミュレーションによりTDCを予測するという考え方を踏襲しつつ、より精度の高いシミュレーションアルゴリズムを用いること等が挙げられる。
本発明に係るマルチスライス型X線CT装置の全体外観図。 本発明に係るマルチスライス型X線CT装置の全体構成図と造影検査時に使用する外部制御装置を示す図。 異なる二つのX線エネルギーで撮影した場合の物質Aと物質Bの代表CT値の関係を示す図。 マルチエネルギー撮影で得たデータを用いて組織の識別に用いる従来のCT値マップ。 組織を識別して組織毎に可視化する本発明の第1の実施形態の動作フローチャート図。 第1の実施形態における組織情報設定時の表示画面例を示す図。 組織情報としての平均CT値、CT値の標準偏差を入力する表示装置の画面例。 動脈相のスキャンシーケンス時の配色設定例。 不透明度設定の他の設定例。 造影検査におけるCT値の造影開始からの時間変化及びCT値マップを示す図。 CT値マップ上での肝実質の射影。 CT値マップ基準点からの組織毎の距離を計測するために用いる図。 識別した組織の画像例。 CT値マップ上で組織の位置解析を直接行う例。 本発明の第2の実施形態における組織情報に基づくCT値マップの作成の手順。 動脈相内におけるCT値変化の具体例。 組織を識別して組織毎に可視化する本発明の第3の実施形態の動作フローチャート図。 3回のフォローアップ検査を行った場合の時間とHCC計測体積との関係を示した例。
符号の説明
1 スキャナ、1a X線高電圧装置、1b X線発生装置、1e X線検出器、1h スキャナ制御装置、1l 中央制御装置、2 寝台、3 操作ユニット、3a 入出力装置、3a1 記憶装置、3a2 入力装置、3a3 表示装置、3b 演算装置、3b1 画像処理装置、3b2 再構成演算装置、4 被検体、5 スキャナ回転板、6 外部制御装置、6a 造影剤注入制御装置、6b TDC予測装置

Claims (5)

  1. 被検体に照射するX線を発生するX線発生手段と、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、前記X線発生手段と前記X線検出手段を搭載して前記被検体の周りを回転するスキャナ回転手段と、前記X線検出手段で検出した透過X線量に基づき2以上の異なるX線エネルギーの投影データを前記被検体の所定のスライス位置について取得するマルチエネルギーデータ取得手段と、前記投影データを用いてエネルギー毎画像を再構成する画像再構成手段と、前記スライス位置のCT値マップを作成するCT値マップ作成手段と、前記再構成画像のCT値を前記CT値マップに射影して前記スライス位置の組織を識別する組織識別手段と、この組織識別手段で識別した画像を表示する表示手段とを備えたX線CT装置において、
    前記CT値マップ作成手段は、再構成画像中に出現が想定される組織情報を設定する組織情報設定手段と、前記設定した組織情報を用いて造影剤注入開始からのCT値の時間変化を予測するCT値時間変化曲線予測手段と、前記予測したCT値の時間変化曲線に基づいて前記識別する組織の識別データを作成する識別データ作成手段とを備えることを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記組織情報設定手段は、前記再構成画像中に表示したい組織を選択する組織選択手段と、前記表示手段に表示する再構成画像の組織毎の配色を設定する表示配色設定手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記識別データ作成手段は、前記組織選択手段で選択した組織の識別情報に基づくCT値マップを作成する組織CT値マップ作成手段と、前記組織の識別情報に基づくCT値マップ上の組織毎の位置を解析する組織位置解析手段とを備えたことを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記組織位置解析手段は、前記組織CT値マップ作成手段で作成したCT値マップの基準点から識別する組織までの距離を計測する距離計測手段と、この距離計測手段で計測した距離に応じて前記表示手段に組織毎に表示される組織の不透明度を設定する組織不透明度設定手段とを備えたことを特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記組織CT値マップ作成手段は、前記被検体に造影剤を注入して前記投影データを取得するスキャン条件に基づいてスキャン時相毎に必要なCT値マップ数を算出するCT値マップ数算出手段と、前記算出したCT値マップ数の各CT値マップにおける前記スキャン条件に基づくスキャンを開始する時刻を算出する計測開始時刻算出手段と、前記算出した計測開始時刻毎のCT値マップを算出する手段とを備えたことを特徴とする請求項3または4に記載のX線CT装置。
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