JP2009255136A - 溶融マグネシウム/マグネシウム合金の保護ガス組成物 - Google Patents

溶融マグネシウム/マグネシウム合金の保護ガス組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】Mg合金製造時の急激な酸化、燃焼を防ぐのに有効な保護ガス組成物として、地球温暖化係数が小さく環境に及ぼす影響が小さく、低毒性で、不燃で、Mg合金の鋳造を長期間安定的に操業せしめる保護ガス組成物を提供する。
【解決手段】本発明の保護ガス組成物は、溶融Mg/Mg合金の急激な酸化、燃焼を防止する保護ガス組成物であり、該保護ガス組成物は、キャリアガス成分とフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分(好ましくは0.02〜5体積%)とを有し、前記キャリアガス成分を好ましくは乾燥空気および窒素から混合物とし、キャリガス成分中の空気含有量は、好ましくは1〜30体積%とすることで、鋳造時の炉内の酸素濃度を適正化でき、保護ガス成分による形成される溶湯表面の保護膜のMgO/MgF比が適正化され、黒煙の発生等が抑制される。
【選択図】なし

Description

本発明は溶融マグネシウム/マグネシウム合金の急激な酸化、燃焼を防止する保護ガス組成物に関するものである。また、本発明は溶融マグネシウム/マグネシウム合金の急激な酸化、燃焼を防止する方法に関するものである。
溶融マグネシウム、溶融マグネシウム合金(本願では、両者は「溶融マグネシウム/マグネシウム合金」と表現されることがある)は空気中の酸素と激しく反応し酸化物を形成、燃焼することが知られている。溶融マグネシウム/マグネシウム合金の酸化を防止するために、溶融金属上に保護融剤をかける方法、ヘリウム、アルゴンまたは窒素等の不活性ガスで保護する方法、または保護ガス成分を有する保護ガス組成物で覆う方法が採用されている。
これまでマグネシウムとマグネシウム合金製造工程における保護ガス成分として、二酸化イオウ(SO)、六フッ化イオウ(SF)等が用いられてきた。前者は安価であるが、臭気とともに毒性が比較的高いため使用に制限があり、また後者は比較的毒性がなく簡便、安全に使用できることから広く用いられてきたが、地球温暖化係数(GWP)が二酸化炭素(CO)の約24,000倍あり、しかも大気寿命が3,200年と非常に長いため京都議定書において排出を規制されている物質である。
SFに代わる保護ガス成分として、様々なフッ素化合物が提案されている。例えば特許文献1では、ジフルオロメタン(HFC−32)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、ジフルオロエタン(HFC−152a)、ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、メトキシ−ノナフルオロエタン(HFE−7100)、エトキシ−ノナフルオロエタン(HFE−7200)、ジヒドロデカフルオロペンタン(HFC−43−10mee)が挙げられ、好ましい保護ガス組成物として、HFC−134aと乾燥空気を有するものが推奨されている。
また、特許文献2乃至特許文献4は、保護ガス成分としてパーフルオロケトン、水素化ケトンおよびその混合物を挙げ、具体的にはペンタフルオロエチル−ヘプタフルオロプロピルケトン(C(CO)C)を例示している。
また、特許文献5には、三フッ化ホウ素(BF)、四フッ化ケイ素(SiF)、三フッ化窒素(NF)およびフッ化スルフリル(SO)が挙げられている。
これまでSFに代わる保護ガスとして提案されてきた物質は、そのもの自体が高い毒性を有するか、溶融マグネシウムまたはマグネシウム合金との接触により毒性のガスを生成する、または高価である等の問題があり、これらの問題を解決する新規の保護ガス組成物が要望されている。
また、本出願人は、新規な保護ガスとしてフッ素化オレフィン等を含む保護ガス組成物およびそれを用いた溶融マグネシウム/マグネシウム合金の燃焼防止方法を特許文献6にて提案している。
特表2002−541999号公報 米国公開特許2003/0034094号公報 米国公開特許2003/0164068号公報 特開2004−276116号公報 米国特許第1972317号 特開2006−326682号公報
酸素ガスと溶融マグネシウム/マグネシウム合金との接触を回避させれば、溶融マグネシウム/マグネシウム合金の酸化は防止されるが、SFに代わる保護ガス成分を保護ガス成分とした場合には、単純に酸素との接触を避けるだけでは、マグネシウム、マグネシウム合金の鋳造を長期間安定的に操業できないことがあることがわかった。
本発明は、マグネシウムとマグネシウム合金製造における急激な酸化、燃焼を防ぐのに有効な保護ガス組成物として、地球温暖化係数が小さく環境に及ぼす影響が小さく、低毒性で、不燃で、かつマグネシウム、マグネシウム合金の鋳造を長期間安定的に操業せしめる保護ガス組成物の提供およびそれらを用いた方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々の含フッ素有機化合物、およびキャリアガス成分を検討し、GWPが小さく、比較的低毒性で、不燃で、かつマグネシウム、マグネシウム合金の鋳造を長期間安定的に操業せしめる保護ガス組成物を見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明の保護ガス組成物は、溶融マグネシウム/マグネシウム合金の急激な酸化、燃焼を防止する保護ガス組成物であり、該保護ガス組成物は、キャリアガス成分とフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分とを有し、前記キャリアガス成分が0.1〜10.5体積%、好ましくは、0.2〜6.3体積%の酸素を有することを特徴とする。該キャリアガス成分は他には、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の溶融マグネシウム/マグネシウム合金に対して不活性なガスを有することが好ましい。
本発明の保護ガス組成物は、溶融マグネシウム/マグネシウム合金の急激な酸化、燃焼を防止する保護ガス組成物であり、該保護ガス組成物は、キャリアガス成分とフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分とを有し、前記キャリアガス成分が0.5〜50体積%の乾燥空気および50〜99.5体積%の窒素、好ましくは1〜30体積%の乾燥空気および29〜70体積%の窒素からなることを特徴とする。
前記フッ素化オレフィンは、分子中に少なくとも1個の二重結合を有するものとすることが好ましい。中でも1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,2−トリフルオロプロペンおよびそれらの混合物からなる群から選ばれるフッ素化プロペンが好ましい。
また、保護ガス成分の濃度が、保護ガス組成物の全量を100体積%としたときに、0.01〜10体積%、好ましくは0.02〜5体積%、より好ましくは0.02〜1体積%とすることが好ましい。
マグネシウムまたはマグネシウム合金製造において、前記保護ガス組成物を用いることで溶融マグネシウム/マグネシウム合金の急激な酸化、燃焼の防止がなされる。
本発明の溶融マグネシウム/マグネシウム合金の保護ガス組成物は、各成分のGWPが相対的に小さく、低毒性でかつ分解性の毒性ガスの生成が少ないので、環境負荷を軽減することに奏功する。加えて、作業時の安全性が高く、マグネシウム、マグネシウム合金鋳造時において、密閉性の高い溶解炉を用いたとしても保護ガス成分の燃焼と溶融金属(融液)の保護がバランス良く達成されるので、マグネシウム、マグネシウム合金の鋳造を長期間安定的に操業せしめることに奏功する。
本発明で用いられるフッ素化オレフィンは、地球環境保護の観点からGWP(100年の期間で二酸化炭素の絶対的な地球温暖化潜在力を基準にして得られる係数)が小さいことが望ましく、100以下、できれば10以下であることが好ましい。このような観点からHFC−125、HFC−134a、HFC−227ea、HFC−152a、HFC−32等は、GWPが相対的に大きく好ましいものとはいいがたい。また、高い保護効果が期待できるものの、作業者の健康面および使用時の安全性からBF、SiF、NFおよびSO等の毒性が高い化合物は必ずしも好適ではない。
保護ガス成分としてSFを使用したときの溶融マグネシウム/マグネシウム合金の保護機構は明確ではないが、以下の反応で進むことが提案されている(J.F.King、Magnesium、2003年、32巻、(11)、頁1)。この場合、保護膜は最初酸化マグネシウム(MgO)であるが、さらにSFと反応してフッ化マグネシウム(MgF)となることが示されている。
すなわち、フッ素(F)は溶融マグネシウム/マグネシウム合金の保護において重要な役割を果たしている。このため保護ガス分子中のF含量が大きい方が保護膜を形成するのに有利と考えられる。
2Mg(液体)+O→2MgO(固体) (1)
2Mg(液体)+O+SF→2MgF(固体)+SO (2)
2MgO(固体)+SF→2MgF + SO (3)
本発明者は、鋭意検討の結果、SFに代わる保護ガス成分として分子中に少なくとも1個の二重結合を有するため大気寿命が短く、GWPが極めて小さな、かつ分子中にF含量が比較的大きなフッ素化オレフィンを選択した。
保護ガス成分としては比較的沸点が低く常温で気体の化合物が望ましく、この要件を満たす化合物は炭素数が制限されるが、分子中に不飽和結合が含まれることにより沸点の低下、さらにGWPの低下が期待できる。フッ素化オレフィンのうち、F含量が比較的大きなフッ素化プロペンが好ましく、このような化合物として1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,2−トリフルオロプロペン等を挙げることができる。
これらのフッ素化プロペンのなかで、1,3,3,3−テトラフルオロプロペンおよび2,3,3,3−テトラフルオロプロペンが沸点、低毒性で取り扱いが容易なため保護ガスとして特に好ましい。
フッ素化プロペンは、入手容易なヘキサフルオロプロペンから水素化、脱HFによって1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンが得られ、さらに水素化、脱HFにより2,3,3,3−テトラフルオロプロペンが得られることが知られている。また1,3,3,3−テトラフルオロプロペンは工業的に製造され入手が容易な1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを脱HFすることによりトランス/シス異性体の混合物として得ることができる。(I.L.Knunyantsら、Izv. Akad. Nauk SSSR、1960、p1312)
トランス−1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンは沸点が低く(−19℃)常温でガスとして取り扱うことができるので、シス−1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(9℃)よりも使用が容易であり、特に好ましい。
キャリアガス成分は、0.5〜50体積%の乾燥空気および50〜99.5体積%の窒素からなるものが使用される。窒素は、溶融金属に対して不活性で、容易に入手でき、安全に使用できるので好ましい。
しかしながら、窒素等の不活性なガスを単独でキャリアガス成分として用いる場合、保護ガス成分の燃焼と溶融金属の保護とのバランスが崩れることがある。たとえば、溶融金属表面の保護膜の形成が不十分となる、マグネシウム酸化物等の固形物の塊の除去が難しくなるといったことが生じうる。このような場合、黒煙の発生が認められることがある。
黒煙の発生は、鋳造時の炉内の酸素濃度が低くなると、溶湯表面の保護膜形成に必要なMgO/MgF比を維持することが難しくなり、保護膜の構造が不安定に(破れやすく)なり、破れた部分の活性マグネシウムがフッ素化オレフィンのフッ素原子を引き抜き、酸素不足下で高分子化して炭化すること等によるものと推定される。
鋳造時の炉内の酸素濃度が低くても溶湯上に形成された保護膜が安定に存在しつづければ、フッ素化オレフィンのフッ素は引き抜かれず黒煙は生じない。しかしながら、マグネシウム、マグネシウム合金の成形品が大きい場合や大量生産時には、溶湯にマグネシウム、マグネシウム合金のインゴットが投入され、投入の度に溶湯上の保護膜が常に壊されることになる。
インゴット投入時等に炉内外での空気の出入りはあるので、保護膜の形成のための酸素を確保することはできる。従って、キャリアガス成分が、窒素等の不活性ガスのみでも前記した空気の出入りを利用し、保護膜の形成のための酸素を確保すれば保護膜形成は行われることになる。しかしながら、適切な酸素濃度とするために炉の操業条件の管理が難しいものとなることがある。
酸素必要量は、例えばフッ素化オレフィンがテトラフルオロプロペン(CH)の場合、有機物が完全に分解すると仮定すれば、次式(4)〜(8)のように最低4倍当量あればよいが、(5)式の反応等が含まれるため4倍当量以上であることが好ましい。酸素の供給源は、純酸素でもよいが、安全上および経済的に安価な乾燥空気を用いることが好ましく、乾燥空気および窒素からなるキャリガス混合物を用いることが好ましい。
4Mg+2CH →6C+4MgF+H (4)
2Mg+O → 2MgO (5)
4MgO+2CH → 6C + 4MgF + H (6)
12C + 12O → 12CO(7)
2H + O → 2HO (8)
フッ素化オレフィンのキャリアガス中の濃度は、0.01〜10体積%が好ましく、望ましくは0.02〜5体積%である。含フッ素有機化合物の濃度が過小であれば保護効果が得られ難く、また過剰であれば保護ガス由来の分解物が増加し、マグネシウムまたはマグネシウム合金に悪影響を与え、作業環境においても好ましくない影響が現れることがあり望ましくない。
乾燥空気および窒素からなるキャリガス成分中の空気含有量は、好ましくは0.5〜50体積%、さらに好ましくは1〜30体積%である。空気含有量が低過ぎる場合には、マグネシウム合金溶湯表面の酸化マグネシウムの比率が低下するため保護膜形成が不完全となること、酸素不足により黒煙が発生しやすくなること等の問題を生じ、高過ぎる場合には、逆に酸化マグネシウムの比率が高まり被膜の構造が変化すること、可燃性のガスの場合には燃焼の危険が高まること等の問題をともなうので好ましくない。
本発明の保護ガス組成物は、予め濃度を調整しそのまま、もしくはそれぞれの流量を個別に調整することにより目的の濃度とし、溶融したマグネシウムまたはマグネシウム合金の上部に連続的に流通することで使用することができる。
実施例1
マグネシウム50gを入れたるつぼ炉のマグネシウムの上部に、保護ガス成分として0.2%体積トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンと、99.8体積%のキャリアガス成分(95体積%窒素および5体積%乾燥空気からなるもの)からなる保護ガス組成物を、10ml/分で流しながら700℃に加熱し、マグネシウムを溶融した。目視で観察した結果、融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかった。炉蓋を閉め、溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生は観察されなかった。
比較例1
キャリアガス成分を窒素だけにした以外は、実施例1と同様の手順にて、マグネシウムの溶融を実施した。溶融環境を密閉する前は融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかったが、炉蓋を閉め溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生が観察された。
実施例2
キャリアガス成分を90体積%窒素および10体積%乾燥空気からなるものとした以外は、実施例1と同様の手順にて、マグネシウムの溶融を実施した。溶融環境を密閉する前は融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかった。また、炉蓋を閉め溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生は観察されなかった。
実施例3
キャリアガス成分を75体積%窒素および25体積%乾燥空気からなるものとした以外は、実施例1と同様の手順にて、マグネシウムの溶融を実施した。溶融環境を密閉する前は融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかった。また、炉蓋を閉め溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生は観察されなかった。
実施例4
保護ガス成分を1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペンとした以外は、実施例1と同様の手順にて、マグネシウムの溶融を実施した。溶融環境を密閉する前は融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかった。また、炉蓋を閉め溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生は観察されなかった。
実施例5
保護ガス成分を1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンとした以外は、実施例1と同様の手順にて、マグネシウムの溶融を実施した。溶融環境を密閉する前は融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかった。また、炉蓋を閉め溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生は観察されなかった。
実施例6
保護ガス成分を2,3,3,3−テトラフルオロプロペンとした以外は、実施例1と同様の手順にて、マグネシウムの溶融を実施した。溶融環境を密閉する前は融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかった。また、炉蓋を閉め溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生は観察されなかった。
実施例7
保護ガス成分を3,3,3−トリフルオロプロペンとした以外は、実施例1と同様の手順にて、マグネシウムの溶融を実施した。溶融環境を密閉する前は融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかった。また、炉蓋を閉め溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生は観察されなかった。
実施例8
保護ガス成分を1,1,2−トリフルオロプロペンとした以外は、実施例1と同様の手順にて、マグネシウムの溶融を実施した。溶融環境を密閉する前は融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかった。また、炉蓋を閉め溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生は観察されなかった。
実施例9
保護ガス成分をシス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペンとした以外は、実施例1と同様の手順にて、マグネシウムの溶融を実施した。溶融環境を密閉する前は融液の上部に保護膜が形成され、激しい燃焼は観察されなかった。また、炉蓋を閉め溶融環境を密閉し、保護ガスを1時間流し、その後炉蓋を開けたところ黒煙の発生は観察されなかった。

Claims (5)

  1. 溶融マグネシウム/マグネシウム合金の急激な酸化、燃焼を防止する保護ガス組成物であり、該保護ガス組成物は、キャリアガス成分とフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分とを有し、前記キャリアガス成分が0.1〜10.5体積%の酸素を有することを特徴とする溶融マグネシウム/マグネシウム合金の保護ガス組成物。
  2. 溶融マグネシウム/マグネシウム合金の急激な酸化、燃焼を防止する保護ガス組成物であり、該保護ガス組成物は、キャリアガス成分とフッ素化オレフィンからなる保護ガス成分とを有し、前記キャリアガス成分が0.5〜50体積%の乾燥空気および50〜99.5体積%の窒素からなることを特徴とする溶融マグネシウム/マグネシウム合金の保護ガス組成物。
  3. フッ素化オレフィンが、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,2−トリフルオロプロペンおよびそれらの混合物からなる群から選ばれるフッ素化プロペンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の保護ガス組成物。
  4. 保護ガス成分の濃度が0.02〜5体積%であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の保護ガス組成物
  5. マグネシウムまたはマグネシウム合金製造において、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の保護ガス組成物を用いることを特徴とする溶融マグネシウム/マグネシウム合金の急激な酸化、燃焼を防止する方法。
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