JP2009252729A - 操作パネル、インジケータ、シート材及び電子機器 - Google Patents

操作パネル、インジケータ、シート材及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】本物の金属の外観に近い質感を持つシート材、このシート材が用いられた、操作パネル、インジケータ及び電子機器を提供すること。
【解決手段】操作パネル100は、シート材10と、シート材10に貼り付けられた弾性シート30と、スイッチ機構41を搭載した回路基板40とを備える。シート材10は、プリズム形状でなる表面2aを有する金属膜2と、金属膜2上に設けられた第1の透明シート3と、第1の透明シート3上に設けられた第2の透明シート4とを含む。第2の透明シート4の屈折率は、第1の透明シート3の屈折率より高い。このような構成によれば、本物の金属の外観に近い質感を持つシート材を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば電子機器等の一部または全部の外装として用いられるシート材、このシート材が用いられた、操作パネル、インジケータ及び電子機器に関する。
従来から、PC(Personal Computer)、携帯電話等の機器の外装に、アルミニウム、ステンレス等の金属板が用いられ、それらの機器のデザイン性を高める工夫がなされている。
しかし、これらの金属板では、金属層での光の反射性が高く、ギラギラ感が強調され、落ち着き、深みのある様々な色相を出すことが困難である、という問題があった。
そこで、金属層、第一クリヤー層、及び、第一クリヤー層の屈折率と異なる屈折率を持つ第二クリヤー層が順に積層された積層体がある(例えば、特許文献1参照。)。これにより、金属層の傷や酸化が防止され、メタリック調のデザインが保たれる。
特開2005−132108号公報(段落[0016])
しかしながら、市場では、さらに本物の金属の外観に近い質感を持つ製品が要求される場合もある。上記特許文献1に記載された積層体では、そのようなメタリック調の質感を実現することは困難である。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、本物の金属の外観に近い質感を持つシート材、このシート材が用いられた、操作パネル、インジケータ及び電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る操作パネルは、スイッチ機構と、プリズム形状でなる表面を有する金属膜と、前記金属膜上に設けられた第1の透明シートと、前記第1の透明シート上に設けられた第2の透明シートとを含むシート材と、ユーザの操作により前記スイッチ機構を押す押圧部を有し、前記シート材の前記金属膜側に設けられた弾性シートとを具備する。
本発明では、金属膜のプリズム形状でなる表面が、金属加工独特の切削加工の模様に似ているので、本物の金属の外観に近い質感を得ることができる。これにより、金属調の操作パネルを実現することができる。操作パネルの使用時、ユーザは、第2の透明シート側からシート材を押すことで、弾性シートの押圧部がスイッチ機構を押す。
プリズム形状とは、ある角度で構成された2つ以上の面を持つ構造が複数配列された形状である。
「透明」とは、その光の透過率は実質的には100%より小さい。外部からの光がシート材に入射し、第2及び第1の透明シートを通り金属膜で反射され、第1及び第2の透明シートを介して外部に出射されればよい趣旨である。
操作パネルは、発光素子をさらに具備し、前記金属膜は、前記発光素子からの光の一部を透過させる半透過性を有する。これにより、操作パネルのシート材が発光するので、操作パネルのデザイン性が向上する。発光素子は、例えば、スイッチ機構が搭載される回路基板に搭載されていればよい。
前記シート材は、凹部または前記シート材を貫通する穴を有し、前記操作パネルは、前記凹部または穴に配置された、前記ユーザの操作により前記押圧部を介して前記スイッチ機構を押すためのボタンをさらに具備する。ボタンによりスイッチ機構が直接押されてもよいし、次のように、ボタンとスイッチ機構との間に設けられた部材によって、スイッチ機構が間接的に押されてもよい。
前記第1の透明シートは、第1の屈折率を有し、前記第2の透明シートは、前記第1の屈折率より0.02〜0.2大きい前記第2の屈折率を有する。第2の屈折率が0.02より小さい場合、及び、0.2より大きい場合、金属膜で反射した光の色分散(収差)が顕著になり、操作パネルの質感が金属調の質感から離れてくるからである。
前記金属膜の前記プリズム形状でなる前記表面の断面形状が、80〜170°の頂角を有する三角形でなる。その頂角が80°より小さい場合、及び、170°より大きい場合、金属加工独特の切削加工の模様が損なわれるからである。
本発明に係るインジケータは、発光素子と、プリズム形状でなる表面を有する、前記発光素子からの光の一部を透過させる半透過性の金属膜と、前記金属膜上に設けられた第1の透明シートと、前記第1の透明シート上に設けられた第2の透明シートとを含むシート材とを具備する。
本発明に係るシート材は、プリズム形状でなる表面を有する金属膜と、前記金属膜上に設けられた第1の透明シートと、前記第1の透明シート上に設けられた第2の透明シートとを具備する。本発明では、金属膜のプリズム面が、金属加工独特の切削加工の模様に似ているので、本物の金属の外観に近い質感を得ることができる。
本発明に係る電子機器は、プリズム形状でなる表面を有する金属膜と、前記金属膜上に設けられた第1の透明シートと、前記第1の透明シート上に設けられた第2の透明シートとを含むシート材と、スイッチ機構を有する回路基板と、ユーザの操作により前記スイッチ機構を押す押圧部を有し、前記シート材の前記金属膜側に設けられた弾性シートとを具備する操作パネルを搭載する。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る操作パネル100を示す図である。
操作パネル100は、シート材10と、シート材10に貼り付けられた弾性シート30と、スイッチ機構41を搭載した回路基板40とを備える。シート材10は、プリズム形状でなる表面2aを有する金属膜2と、金属膜2上に設けられた第1の透明シート3と、第1の透明シート3上に設けられた第2の透明シート4とを含む。
第2の透明シート4の屈折率は、第1の透明シート3の屈折率より高い。典型的には、その屈折率の差は、0.02〜0.2である。その屈折率の差が、屈折率が0.02より小さい場合、及び、0.2より大きい場合、外部から第2の透明シート4及び第1の透明シート3を通り、金属膜2で反射した光の色分散(収差)が顕著になるからである。色分散が顕著になると、操作パネル100の質感が金属調の質感から離れてくるからである。
金属膜2のプリズム形状でなる表面2aの断面形状は、典型的には三角形でなる。その三角形の頂角βは、80〜170°に設定されている。
プリズムの高さhは、例えば、15〜35μm、または、20〜30μmとされるが、この範囲に限られない。
しかし、金属膜2の断面形状は、三角形に限られず、台形、五角形等のプリズム形状であってもよい。
金属膜2の材料として、アルミニウム、銀、銅、クロム、ニッケル、チタン、金、白金、その他の金属、またはこれらのうち少なくとも2つの合金等が用いられる。
第1の透明シート3の材料として、透明な、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂等が用いられる。光硬化性樹脂としては、典型的には、紫外線硬化性樹脂等が用いられるが、赤外線硬化性樹脂が用いられてもよい。
第2の透明シート4の材料として、PET(polyethylene terephthalate)、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、またはその他の透明材料が用いられる。第2の透明シート4の厚さt1としては、例えば0.1〜0.2mm、あるいは0.15mmとされるが、この範囲や値に限られない。
シート材10の製造方法としては、例えば第2の透明シート4がベースフィルムとされ、第2の透明シート4上に第1の透明シート3となる膜が形成される。この膜は、例えば第2の透明シート4上に、第1の透明シート3の材料が塗布されることにより形成されればよい。あるいは、第2の透明シート4及び第1の透明シート3が用意され、それらが接着剤または粘着材等で貼り付けられてもよい。
第2の透明シート4上に第1の透明シート3が形成された後、第1の透明シート3にプリズム面が形成される。このプリズム面に、上記金属膜2が、メッキ、PVD(Physical Vapor Deposition)、CVD(Chemical Vapor Deposition)、またはこれら以外の方法によって形成される。PVDとしては、典型的にはスパッタリング法が用いられる。これらの方法により、プリズム形状の表面2aを有する金属膜2が形成される。
第1の透明シート3のプリズム面は、例えば金型により成型される。しかし、第1の透明シート3のプリズム面は、例えばレーザ加工、その他切削加工により形成されてもよい。
第1の透明シート3にプリズム面が形成された後、第2の透明シート4に、そのプリズム面が形成された第1の透明シート3が貼り付けられてもよい。
上記弾性シート30は、典型的には、金属膜2の、第1の透明シート3とは反対側に設けられた第1のシート31と、第1のシート31上に設けられた第2のシート32とを含む。
第2のシート32は、スイッチ機構41を押すための押圧部32aを有する。スイッチ機構41は、典型的には、図示しない2つの電極と、押圧部32aにより押されることでその2つの電極を接続する図示しない電極とを有する公知の構造でなる。例えばユーザが、第2の透明シート4側から、押圧部32a上のシート材10を押すことで、押圧部32aがスイッチ機構41を押す。これによりスイッチ機構41のON/OFFが実行される。
第1のシート31は、典型的にはウレタンでなる。しかし、それ以外にも、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、あるいは、その他の弾性を有する樹脂またはゴムが用いられてもよい。第1のシート31の厚さt2としては、例えば0.1〜0.3mm、0.15〜0.25mm、あるいは0.22mmとされるが、この範囲や値に限られない。
第2のシート32は、典型的にはエラストマである。上記第1のシート31と同様に、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、あるいは、その他の弾性を有する樹脂またはゴムが用いられてもよい。第2のシート32の厚さt3としては、例えば0.2〜0.7mm、0.3〜0.5mm、あるいは0.4mmとされるが、この範囲や値に限られない。
第1及び第2のシート32は、同じ材料で一体的に設けられていてもよい。
第1のシート31と第2のシート32とは、接着剤、粘着材、圧着、溶着、超音波接合、またはその他の方法により接着される。この弾性シート30が、プリズム形状の金属膜2の裏面2b側に、接着剤、粘着材、圧着、溶着、超音波接合、またはその他の方法により接着される。あるいは、第1のシート31が金属膜2の裏面2b上に形成された後、第1のシート31上に第2のシート32が形成されてもよい。
以上のように構成された操作パネル100のシート材10の光学的な説明をする。
図2は、プリズム形状の表面を有する金属膜のみが用いられた場合の光の反射を示す図である。プリズム形状のピッチは約0.02mmである。この場合、この金属膜2は、プリズム形状のピッチ分の回折による多次数分の色分散を発生させる。この金属膜2は、通常の一般的なホログラフィック回折格子と比較するとプリズムピッチが粗い(数十分の1)ために、その色分散角は非常に狭くなる。
しかしながら、光線が金属膜2に斜めに入射する場合には、図4に示すように、目視可能なレベルに達すると思われる。また、プリズム面が機械切削による表面処理や転写により形成される場合は、表面荒さの状態から、場合によっては色分散の状態も悪化するため、実際には比較的ランダムなコントラストの色分散になると考えられる。このため、このピッチ程度(最短0.02mm程度)では、金属膜2自体からの直接の反射光を見る場合、色分散を目視できないか、入射光線に角度を付けることによって何とか色分散を目視することができる程度である。なお、回折効率の観点からは1次光のみを考慮すれば問題ない。
図3は、その金属膜2上に、実質的に同一の屈折率をそれぞれ有する2層の樹脂層1及2が設けられている場合の光の反射を示す図である。屈折率は2層とも同一であるため、実際には単層として扱うことができるが、樹脂層1及び2を単一の樹脂層と考えて、その単一樹脂層への光の入射時と、単一樹脂層からの外部への光の出射時に、単一樹脂層の屈折率の色分散による角度差(Δ)が生じる。図4に示すようなプリズム自体による回折分光現象と、樹脂層の色分散効果とが加えられたものが最終的な色分散角となる。したがって、図3は、本実施の形態に係るシート材が用いられる場合の光の反射を示す図としても説明することができる。この場合、樹脂層1及び2の屈折率の実験例として、nd=1.59、Vd=35とした。
上述したように、本実施の形態に係るシート材10では、樹脂層2の屈折率より樹脂層1の方が、0.02〜0.2程度小さい。この実験例では、樹脂層1について、nd=1.49、Vd=70とした。本実施の形態に係るシート材10は、プリズムでの1次回折光の影響については、図3における屈折率が同一の2つの樹脂層を有するシート材の場合と同様である。しかし、図5に示すように層1の屈折率が層2より低く、色分散が少ない分、最終的な色分散角(Δ)は、屈折率が同一の2つの樹脂層を有するシート材の場合よりもわずかに少なくなる。
以上、概略的に光学原理を述べたが、数式によって理論的な色分散角(Δ)を求めることができる。
図3において、Snellの法則から、樹脂層1内でのプリズム面への入射角θ'i,λは、
sinθ'i,λ =(1/nλ)sinθi・・・(1)
で表される。θiは入射角であり、nλは、樹脂層1の屈折率で波長依存性があり、分散が考慮される。1/nλとしたのは、層3が空気層であるからである。図3では、樹脂層2の影響を無視している。以下に示す平行多重層における屈折の関係から、樹脂層2の影響は無視できる。
[平行多重層における屈折](図6参照)
Snellの法則から、
n1sinθ1 =n2sinθ2・・・(2)
n2sinθ'2 =n3sinθ3・・・(3)
θ'22であるので、
n1sinθ1 =n3sinθ3・・・(4)
したがって、出射角θ3は、層1の屈折率n1に依存し、n2には依存しない。
プリズムによる光の回折の影響としては、後述する式(10)の反射型回折格の公式から、1次の回折角θ'd,λは次式で表わされる。
sinθ'd,λ =(λ/d)-sinθ'i,λ・・・(5)
λは光の波長、dはプリズムのピッチである(図2及び図3参照)。
出射光についてもSnellの法則を適用して、次式が得られる。
θ'd,λ=arcsin(nλsinθ'd,λ)・・・(6)
λ=700nmと、λ=400nmとの出射角との差(色分散角)をΔとすると、
Δ=θ'd,700−θ'd,400・・・(7)
と表せる。
ここで、上記した図5のグラフは、d=0.020mm、θi=30°としたとき、層1の屈折率nλ≒1.49、nλ≒1.59におけるθd,λの分布を示している。
Δについて、それぞれ、
Δ=1.50°(nλ≒1.49)・・・(8)
Δ=1.57°(nλ≒1.59)・・・(9)
となり、屈折率の低い方がΔが小さいことが分かる。式(8)、(9)について屈折率はnd値(光の波長が587.6nmでの屈折率)であるが、分散係数(アッベ数Vd)は、式(8)、(9)について、それぞれ約70、35としている。また、今回の実験における回折効果では、1次光のみを考慮している。これは2次光以上の光強度が大変弱くなるためであり、無視できる程度であるからである。以下の式では、1次光(m=1)の場合を示している。
[反射型回折格子]
反射型回折格子の公式は式(10)で表される。
mλ=d(sinθi±sinθd)・・・(10)
したがって、1次光(m=1)の反射角θdは、
±sinθd =((mλ)/d)−sinθi・・・(11)
で表される。dは格子のピッチ、θiは入射角である。
以上のように、上記のように色分散効果がある程度定量化できたとしても、顧客ユーザによって、その見栄えやレベルによる好みは多種多様であり、より大きな色分散が望まれる可能性もある。
次に、本実施の形態に係るシート材10の外観が金属の外観にどれだけ近いかについて、分光特性を利用した実験例について説明する。
図7は、例えば上記シート材10との比較のために、その比較例としての他の金属調シート110の分光特性を測定するときの測定システムを示す図である。斜め45°から光を金属調シート110に入射させる光源55として例えばハロゲンランプが用いられた。また、実質的に、その金属調シート110からの反射光の光軸上にファイバー式分光計の受光部分56が設置された。
図8は、この金属調シート110の構造を示す図である。下から順に、アルミニウム蒸着膜112、このアルミニウム蒸着膜112が形成される面がフラットな紫外線硬化性樹脂シート(以下、便宜的にUVシートという。)113、フラットなPETシート114が形成されたシート材が用いられた。つまり、この金属調シート110の金属膜であるアルミニウム蒸着膜112は、プリズム形状ではなくフラットな面を持つものである。
図9は、この分光計により得られる、上記金属調シート110の分光特性を示すグラフである。図9において、グラフaがアルミニウム蒸着膜112そのものの反射スペクトラムを示す。すなわち、アルミニウム蒸着膜112が上に向けられ、そのアルミニウム蒸着膜112での反射光が測定されたものである。グラフbが、PETシート114側から光が入射し、アルミニウム蒸着膜112で反射させられ、再びPETシート114側から出射した光のグラフである。
両グラフa、bはほとんど同じ形状であることが分かる。つまり、PETシート114、UVシート113、アルミニウム蒸着膜112の全てがフラットであるシート材10であっても、グラフbに示すように、金属に近い外観が得られる。
図10は、PETシート114の屈折率を1.57と一定にし、3つの異なる屈折率のUVシート113が用いられる場合の、PETシート側からの写真、及び、図7の測定システムで測定した分光特性のグラフを示す。各UVシート113の屈折率は、それぞれ1.402、1.502及び1.6である。分光特性のグラフa、bは、図9の分光特性のグラフの見方と同じである。
この図10から、PETシート114の屈折率1.57に比べ、UVシート113の屈折率が小さいほど、分光特性において金属調に近い外観が得られていることが分かる。
次に、図13〜図18を参照して、上記実施の形態に係るシート材10(プリズム形状の表面2aを有する金属膜2を備えるシート材10)(図12参照)の分光特性及びそのシート材10の見え方の実験例について説明する。
図11は、この実験で用いられた測定システムを示す図である。図11において、図7に示した測定システムとの違いは、ファイバー式分光計の受光部分56の位置が、シート材10に鉛直方向の線上あることである。
この実験で用いられたシート材10は、図13に示すように、下から順に、プリズム形状の表面2aを有する金属膜2、UVシート3、PETシート4が積層されて構成される。図13、図14及び図15では、同心円状またはスパイラルのプリズム形状の表面2aを有する金属膜2が用いられた。図16、図17及び図18では、ラインのプリズム形状の表面2aを有する金属膜2が用いられた。
図13、図14及び図15は、屈折率が1.402、1.502及び1.6であるUVシート3をそれぞれ含むシート材10の写真及び分光特性を示す表である。図13、図14及び図15で示す全てのシート材10において、PETシート4として屈折率が1.57のものが用いられた。また、図13及び図15については、120°、140°、160°の頂角βを持つプリズム形状の表面2aを有する金属膜2について実験された。図14の例については、120°の頂角βを持つプリズム形状の表面2aを有する金属膜2について実験された。なお、図13、図14及び図15において、分光特性のグラフa、bは、図9の分光特性のグラフの見方と同じである。
この実験より、特に頂角140°程度で分光特性が金属調に近くなり、しかも、1.402の屈折率を有するUVシート3が用いられる場合に、分光特性が金属調に最も近くなった。図13、図14及び図15の全てのシート材10において、写真では金属調に近いものが得られた。特に、本実施の形態では、金属膜2のプリズム形状でなる表面2aが、金属加工独特の切削加工の模様に似ているので、本物の金属の外観に近い質感を得ることができる。
金属膜2の頂角βは、既に上で説明した通り、80〜170°に設定されればよい。このような頂角の範囲に設定される理由は、ユーザが第2の透明シート4であるPETシート側からシート材10を見たときに、金属調の質感を得るための、金属加工独特の切削加工の模様を見えるようにするためである。
図16、図17及び図18は、屈折率が1.402、1.502及び1.6であるUVシート3をそれぞれ含むシート材10の写真及び分光特性を示す表である。これらの図からも分かるように、分光特性を示すグラフで見ると、頂角140°程度で分光特性が金属調に近くなり、しかも、1.402の屈折率を有するUVシート3が用いられる場合に、分光特性が金属調に最も近くなった。図16、図17及び図18の全てのシート材10において、写真では金属調に近いものが得られた。特に、本実施の形態では、金属膜2のプリズム形状でなる表面2aが、金属加工独特の切削加工の模様に似ているので、本物の金属の外観に近い質感を得ることができる。
図19は、本発明の第2の実施の形態に係る操作パネルを示す断面図である。これ以降の説明では、図1等に示した実施の形態に係る操作パネル200が含む部材や機能等について同様のものは説明を簡略化または省略し、異なる点を中心に説明する。
この操作パネル200のシート材10には、このシート材10を貫通する穴10aが設けられており、この穴10aにボタン6が配置されている。シート材10は、図1等で説明したシート材10が用いられる。ボタン6は、シート材10との間に隙間をあけて設けられている。1つの操作パネル200で、複数の穴10a及び複数のボタン6が設けられていてもよい。ボタン6の底面は、例えば弾性シート30の第1のシート31に接着等されている。ボタン6が配置される位置は、上記した、弾性シート30に設けられた押圧部32aが設けられる位置の近傍または真上でよい。ボタン6の厚さは、シート材10の厚さより厚くなっており、シート材10からそのボタン6の上部が突き出るような厚さとなっている。
ユーザは、このボタン6を押すことにより、押圧部32aが押され、押圧部32aがスイッチ機構41を押す。
このボタン6の一部または全部の構造が、プリズム形状でなる表面2aを有する金属膜2、第1の透明シート3及び第2の透明シート4でなるシート材10、つまりこれまで説明したシート材10で構成されていてもよい。
ボタン6が配置される位置に穴10aが設けられる代わりに、シート材10に凹部が設けられていてもよい。つまり、金属膜2、第1の透明シート3及び第2の透明シート4の全てに穴10aが貫通することを要しない。
図20は、本発明の第3の実施の形態に係る操作パネル300を示す断面図である。
操作パネル300は、回路基板40に搭載された発光素子としてLED(Light Emitting Diode)42を備える。本実施の形態では、複数のLED42が設けられているが、1つだけもうけられていてもよい。複数のLED42の配置は、平面で見て、ライン状、マトリックス状、ダイアゴナル状、何でもよい。
例えば1つのLED(1つのLEDパッケージ)42は、単数色または複数色の光を発するものが用いられればよい。複数色の場合、その色の組合せは適宜変更可能である。
金属膜2は、LED42から発せられる光の一部を透過させる半透過性を有する。この場合も、金属膜2は、アルミニウム、銀、銅、クロム、ニッケル、チタン、白金、その他の金属、またはこれらのうち少なくとも2つの合金等が用いられる。半透過性を有するような金属膜2の厚さ(例えばハーフミラーに用いられるような材料)に設定されればよい。典型的には、金属膜2は、5〜20%の半透過性を有していればよいが、この範囲に限られない。
このような構成によれば、操作パネル300のシート材10が発光するので、操作パネル300のデザイン性を高めることができる。
図21〜図26は、上記各実施の形態で示した操作パネルまたはシート材が適用される電子機器等を示す図である。
図21(A)は、携帯型音楽プレイヤーを示す図である。図21(B)は、この携帯型音楽プレイヤー35の操作パネルの一部を示す写真である。操作部36に、上記操作パネル100、200及び300のうちいずれか1つ、またはこれらの組合せが用いられればよい。
図22は、プリンタ(または、プリンタが、ファクシミリ、スキャナ等と一体とされた複合機)を示す図である。プリンタ37の操作部ル38として、上記操作パネル100、200及び300のうちいずれか1つ、またはこれらの組合せが用いられればよい。
図23は、携帯型ゲーム機を示す図である。携帯型ゲーム機39のリング部43に上記したシート材10を適用することができる。あるいは、その他の図示しない操作部に上記操作パネル100、200及び300のうちいずれか1つ、またはこれらの組合せが用いられればよい。
図24は、PCを示す図である。例えば、PC44のキーボード45、またはその他の操作部に、上記操作パネル100、200及び300のうちいずれか1つ、またはこれらの組合せが用いられればよい。
図25は、携帯電話機を示す図である。例えば、携帯電話機46の操作部47に、上記操作パネル100、200及び300のうちいずれか1つ、またはこれらの組合せが用いられればよい。
図26は、電子機器として、家庭用電化製品である洗濯機を示す図である。例えば、洗濯機48の操作部49に、上記操作パネル100、200及び300のうちいずれか1つ、またはこれらの組合せが用いられればよい。
電子機器としては、図21〜図26で示したものに限られない。電子機器として、他にも、PDA(Personal Digital Assistance)、電子辞書、カメラ、ディスプレイ装置、オーディオ/ビジュアル機器、プロジェクタ、プリンタ、携帯電話、携帯音楽プレイヤー、ゲーム機器、カーナビゲーション機器、ロボット機器、入力装置(例えばキーボード、マウス、リモートコントローラ等)が挙げられる。家庭用電化製品としては、洗濯機のほか、冷蔵庫、掃除機、エアコン、その他の家庭内で用いられる製品が挙げられる。
上記シート材10、及び操作パネル100、200、300は、それらのような電子機器以外にも、自転車、自動車、電車等の輸送機、あるいは、家具、建築物、その他の物に適用されてもよい。
本発明に係る実施の形態は、以上説明した実施の形態に限定されず、他の種々の実施形態が考えられる。
上記各実施の形態では、弾性シート30とシート材10とが貼り合わせられている例を説明した。しかし、弾性シート30とシート材10との間に、別の図示しないシートが設けられていてもよい。
図21に示したLED42を備える操作パネル300では、スイッチ機構41が設けられていたが、スイッチ機構41が設けられていなくてもよい。つまり、上記シート材10が操作パネル300に応用されるのではなく、シート材10が発光する機能を持つインジケータとして、シート材10を各種の電子機器、その他の物に応用することができる。
本発明の一実施の形態に係る操作パネルを示す図である。 プリズム形状でなる金属膜のみが用いられた場合の光の反射を示す図である。 金属膜上に2層の樹脂層が設けられている場合の光の反射を示す図である。 金属膜に反射した光の色分散を示す模式図である。 金属膜上の樹脂層の屈折率の違いによる色分散角の差を示すグラフである。 3つの層を光が通る場合の屈折の法則を説明するための図である。 上記シート材との比較のために、他の金属調シートの分光特性を測定するときの測定システムを示す図である。 他の金属調シートの構造を示す図である。 図7における分光計により得られる、上記金属調シートの分光特性を示すグラフである。 PETシートの屈折率を1.57と一定にし、3つの異なる屈折率のUVシートが用いられる場合の、PETシート側からの写真、及び、図7の測定システムで測定した分光特性のグラフを示す。 シート材(プリズム形状の表面を有する金属膜を備えるシート材)の分光特性及びそのシート材の見え方の実験で用いられた測定システムを示す図である。 図13〜図18で示すシート材の断面を示す模式図である。 屈折率が1.402であるUVシートと、同心円状のプリズム面を有する金属膜を含むシート材の写真及び分光特性を示す表である。 屈折率が1.502であるUVシートと、同心円状のプリズム面を有する金属膜とを含むシート材の写真及び分光特性を示す表である。 屈折率が1.6であるUVシートと、同心円状のプリズム面を有する金属膜とを含むシート材の写真及び分光特性を示す表である。 屈折率が1.402であるUVシートと、ライン状のプリズム面を有する金属膜を含むシート材の写真及び分光特性を示す表である。 屈折率が1.502であるUVシートと、ライン状のプリズム面を有する金属膜とを含むシート材の写真及び分光特性を示す表である。 屈折率が1.6であるUVシートと、ライン状のプリズム面を有する金属膜とを含むシート材の写真及び分光特性を示す表である。 本発明の第2の実施の形態に係る操作パネルを示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る操作パネルを示す断面図である。 (A)は、携帯型音楽プレイヤーを示す図である。(B)は、この携帯型音楽プレイヤーの操作パネルの一部を示す写真である。 プリンタを示す図である。 携帯型ゲーム機を示す図である。 PCを示す図である。 携帯電話機を示す図である。 洗濯機を示す図である。
符号の説明
2…金属膜
2a…プリズム形状でなる表面
3…第1の透明シート
4…第2の透明シート
6…ボタン
10…シート材
10a…穴
30…弾性シート
32a…押圧部
35…携帯型音楽プレイヤー
37…プリンタ
39…携帯型ゲーム機
40…回路基板
41…スイッチ機構
42…LED
44…PC
46…携帯電話機
48…洗濯機
100、200、300…操作パネル

Claims (8)

  1. スイッチ機構と、
    プリズム形状でなる表面を有する金属膜と、前記金属膜上に設けられた第1の透明シートと、前記第1の透明シート上に設けられた第2の透明シートとを含むシート材と、
    ユーザの操作により前記スイッチ機構を押す押圧部を有し、前記シート材の前記金属膜側に設けられた弾性シートと
    を具備する操作パネル。
  2. 請求項1に記載の操作パネルであって、
    発光素子をさらに具備し、
    前記金属膜は、前記発光素子からの光の一部を透過させる半透過性を有する操作パネル。
  3. 請求項1に記載の操作パネルであって、
    前記シート材は、凹部または前記シート材を貫通する穴を有し、
    前記操作パネルは、前記凹部または穴に配置された、前記ユーザの操作により前記押圧部を介して前記スイッチ機構を押すためのボタンをさらに具備する操作パネル。
  4. 請求項1に記載の操作パネルであって、
    前記第1の透明シートは、第1の屈折率を有し、
    前記第2の透明シートは、前記第1の屈折率より0.02〜0.2大きい前記第2の屈折率を有する操作パネル。
  5. 請求項1に記載の操作パネルであって、
    前記金属膜の前記プリズム形状でなる前記表面の断面形状が、80〜170°の頂角を有する三角形でなる操作パネル。
  6. 発光素子と、
    プリズム形状でなる表面を有する、前記発光素子からの光の一部を透過させる半透過性の金属膜と、前記金属膜上に設けられた第1の透明シートと、前記第1の透明シート上に設けられた第2の透明シートとを含むシート材と
    を具備するインジケータ。
  7. プリズム形状でなる表面を有する金属膜と、
    前記金属膜上に設けられた第1の透明シートと、
    前記第1の透明シート上に設けられた第2の透明シートと
    を具備するシート材。
  8. プリズム形状でなる表面を有する金属膜と、前記金属膜上に設けられた第1の透明シートと、前記第1の透明シート上に設けられた第2の透明シートとを含むシート材と、
    スイッチ機構を有する回路基板と、
    ユーザの操作により前記スイッチ機構を押す押圧部を有し、前記シート材の前記金属膜側に設けられた弾性シートと
    を具備する操作パネルを搭載した電子機器。
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