JP2009251764A - ジョブ管理システム、ジョブ制御方法、及びジョブ制御プログラム - Google Patents

ジョブ管理システム、ジョブ制御方法、及びジョブ制御プログラム Download PDF

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Abstract


【課題】 本発明は、ジョブの異常発生時にファイルが変更されている場合でも、ファイルを再実行できる状態に戻す作業が不要で、変更中のファイルが参照されるのを防止できるジョブ管理システムを提供する。
【解決手段】 ジョブ管理システム1は、少なくとも実ディレクトリが記憶された記憶手段6と、ジョブ処理の実行開始とともに実ディレクトリを複製した仮想ディレクトリを記憶手段に生成し、仮想ディレクトリに対してジョブ処理によるファイルアクセスを行うように制御する制御手段8を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ジョブ管理システム、ジョブ制御方法、及びジョブ制御プログラムに関し、特に、ジョブ処理の実行途中で異常が発生した場合に短時間での復旧・自動的な再実行が要求されるジョブ管理システムに関する。
コンピュータシステムでは、日常的に多数の業務を処理している。また、この各業務の処理の間に多数のジョブを連続処理する。このジョブ処理の間には、種々の理由により、ジョブ処理が中断する場合がある。この中断の後、またジョブ処理が再開される。これをジョブ再実行と呼ぶ。
このようなジョブ処理を管理するジョブ管理システムでは、ジョブ処理の実行途中で異常が発生した場合に短時間での復旧・自動的な再実行が要求される。
このようなジョブ管理に関連する技術として、例えば以下に示す特許文献1、特許文献2などが挙げられる。
特許文献1では、オンライン業務とバッチ業務とが同一データベースを更新して並行運用される場合に、バッチ業務のジョブの再開始を実現するシステムである。この場合、制御部は、各ジョブステップの所定の処理単位毎の実行開始又は実行再開始に先立って、バッチ管理ファイル上の当該ジョブステップに対応したバッチ管理情報を読み込み、各ジョブステップ実行時に、上記所定の処理単位でのリカバリ制御に必要な再開始情報と、障害情報とを収集して前記読み込まれたバッチ管理情報を更新すると共に、上記更新後の情報でもって前記バッチ管理ファイルも更新する。データベース又はファイルのオープン直後又はアクセス直後には、ファイル位置付け情報を収集し、これを上記再開始情報に取り込む。障害発生後のリカバリ処理では、上記バッチ管理情報を使用する。
また、上記の業務アプリケーション処理部の呼び出し時には、規定されたバッチアプリケーションインタフェース(「バッチAPI」)に従って必要情報を業務アプリケーション処理部に通知すると共に、業務アプリケーション処理部からの処理返却という形で業務的な処理単位を認識してコミット処理またはバッチジョブ終了処理を行う。
上記のコミット処理時は、ファイルハンドラの管理するファイル位置付け情報用メモリ内のファイル位置付情報をジョブ情報用メモリ内のジョブステップ再開始情報エリアに取り込みを行うと共に、バッチ管理ファイルの対応する同情報レコードの更新を行い、実コミット要求を行う。
異常終了により、バッチ処理業務が中断した後のバッチジョブ再開始時には、バッチ・コントローラが業務アプリケーション処理部の呼び出しを開始する前に、バッチ管理ファイルから取得したバッチ管理情報に依り、ファイル位置付け情報用メモリ内に前回異常終了する直前の処理成立点(コミットポイント)情報を復元することで、ファイルハンドラの再開始後の位置付処理を実現する。
業務アプリケーション処理部は、ファイルハンドラに対するすべての要求毎に、ファイルハンドラから返却される処理状態をファイルAPIによって判断し、アクセス状態が異常であることを認識した場合は、異常終了APIを利用して当該バッチジョブの異常終了要求を行う。当該バッチジョブが異常終了することで、OSの実装する自動ロールバック機能により直前の処理成立ポイントの状態まで、各種データベース、及び、リカバリ対象であるバッチ管理ファイル内の上記ジョブステップ再開始情報が復旧される。
特許文献2では、端末からあるレコードに対する仮更新要求が与えられると、装置の仮更新情報管理テ−ブルにレコードを登録する。
端末からあるレコードに対する参照要求が与えられた場合、既に仮更新情報がある場合は、装置の仮更新管理テ−ブル中のレコードを端末に送出し、仮更新情報がない場合は、装置からレコードを検索し、得られた情報を端末に送出する。
その場合の仮更新制御に関しては、データベース内の各論理レコード単位で仮更新制御を行う。
また、トランザクション内で特定のレコードに対する仮更新を無効としたい場合、管理テーブル上の管理エリアに、ロールバックの指定をすることにより、1つのトランザクション内の全ての仮更新を無効とすることなく、1部の仮更新情報だけを無効とすることを実現する。
特開2000−315190号公報 特開平03−282749号公報
関連技術のシステムにおいて、ジョブの処理中でファイルの変更が行われていると、異常原因が判明してもファイル変更の影響範囲によっては即座に再実行を行うことはできず、ファイルを実行前の状態に戻す作業が必要となる。
すなわち、ジョブ管理システムでは、ジョブの異常発生時にファイルが変更されていると再実行が単純にはできず、リカバリ処理を作成するか、異常発生の度に変更されたファイルを再実行ができる状態にユーザが確認しながら戻す必要があった。
ファイルを復元するためには、ジョブを実行する前に変更される可能性のあるすべてのファイルのバックアップを行わなければならない。
しかしながら、ジョブ管理システムでは、ジョブの中で実行されるアプリケーションが変更するファイルをあらかじめ知る方法が存在しないため、バックアップを取得するためには、ディスク上のすべてのファイルを取る必要があった。
また、ディスクのバックアップをジョブの実行ごとに取得することはコストが大きすぎて非現実的なため、再実行を行うためにはリカバリ処理を設計段階で作成するか、異常発生時に手動で戻す作業を行わなければならず、ユーザの負担が大きかった。
加えて、特許文献1では、複数のアプリケーション(ジョブ管理部から実行された以外のシステム上の他のAP)が同一のファイルにアクセスする際に、まだコミットされていないファイルに対しては、コミット前の内容が自AP以外から見えてしまう、
例えば、1ジョブのトランザクション中に他からアクセスされる場合には、変更中のファイルが他に参照されてしまう、という不都合がある。
さらに、特許文献2では、ジョブ単位の管理を行うことができない、という不都合がある。
本発明は、上記した技術の不都合を解決することを課題としてなされたものであって、その目的とするところは、ジョブの異常発生時にファイルが変更されている場合でも、ファイルを再実行できる状態に戻す作業が不要で、且つ、変更中のファイルが参照されるのを防止し得るジョブ管理システム、ジョブ制御方法、及びジョブ制御プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のジョブ管理システムは、ジョブ処理を管理するジョブ管理システムであって、少なくとも実ディレクトリが記憶された記憶手段と、前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを前記記憶手段の特定の記憶領域に生成し、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを行うように制御する制御手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明のジョブ制御方法は、記憶手段に記憶されている実ディレクトリに対するジョブ処理を管理し制御するジョブ制御方法であって、前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを生成し、前記記憶手段の特定に記憶領域に記憶させ、しかる後、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを前記仮想ディレクトリに対して行うように制御することを特徴としている。
本発明のジョブ制御プログラムは、記憶手段に記憶されている実ディレクトリに対するジョブ処理を管理し制御する制御装置にあって、当該制御装置が備えているコンピュータに諸機能を実現させることが可能なジョブ制御プログラムであって、前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを生成し、前記記憶手段の特定領域に記憶する処理を行う機能と、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを行うように制御する制御機能と、を前記コンピュータに実現させることを特徴としている。
本発明によれば、あらかじめジョブの実行中に書込みのあるファイルを知らなくても、実行時に更新されるファイルは別の場所に書込まれ、正常終了時にのみ反映されるため、不必要なファイルまでバックアップを取る必要がなく、異常終了時も自動的にジョブの実行前の状態に戻るので、ユーザの負担もかからず、仮想ディレクトリによりジョブが実行中の場合のファイルの状態(変更中のファイル)は隠されるという、関連技術にない優れたジョブ管理システム、ジョブ制御方法、及びジョブ制御プログラムを提供することができる。
〔ジョブ管理システムの基本的構成〕
先ず、ジョブ管理システムの基本的構成について説明する。本発明のジョブ管理システム(例えば図1に示す符号1など)は、ジョブ処理を管理するものであり、少なくとも実ディレクトリが記憶された記憶手段(例えば図1に示す符号6など)と、前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを前記記憶手段の特定の記憶領域に生成し、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを行うように制御する制御手段(例えば図1に示す符号8など)とを含む構成としている。
このような構成のジョブ管理システムでは、ジョブの実行開始時にディスク上に存在するディレクトリと同一の階層構造をもった仮想的なディレクトリを作成し(このディレクトリ構造をコピーしたディレクトリを仮想ディレクトリと呼び、コピー元を実ディレクトリと呼ぶ)、ジョブを実行中にファイルのアクセスがあった場合はI/O処理をフックして、ファイルの読み書きは仮想ディレクトリ上で行う。
すなわち、ジョブ管理システムにおいて実行したジョブ処理に対して仮想的な領域を作成し、ジョブ処理の中でファイルアクセスが行われる際に、そのファイルアクセスをフックし実ディスクに反映するのではなく、仮想的な領域に対してファイル処理を行うことで、ジョブ処理の中で更新されるファイルをあらかじめ知ることなく、かつ不必要なファイルのバックアップを取ることなく、ジョブ処理が異常終了してもジョブ処理の実行中に変更のあったファイルを実行前の状態に戻すことができる。
ジョブ処理が終了したときに正常終了であれば、仮想ディレクトリ上のファイルを実ディレクトリに反映し、異常終了の場合には仮想ディレクトリの削除のみを行い、書込みのあったファイルは棄却する。
これにより、あらかじめジョブ処理の実行中に書込みのあるファイルを知らなくても、実行時に更新されるファイルは別の場所に書込まれ、正常終了時にのみ反映されるため不必要なファイルまでバックアップを取る必要がない。また、異常終了時も自動的にジョブ処理の実行前の状態に戻るので、ユーザの負担もかからない。さらに、仮想ディレクトリによりジョブ処理が実行中の場合のファイルの状態(変更中のファイル)は隠される。
以下、このような本発明の「ジョブ管理システム」のさらに具体的な実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
〔第1の実施の形態〕
(ジョブ管理システムの全体構成)
先ず、本実施の形態のジョブ管理システムの具体的構成について、全体構成から説明し、続いて各部の詳細構成について説明することとする。図1は、本発明における第1実施の形態のジョブ管理システムの全体の概略構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態のジョブ管理システム1は、ジョブ処理を管理するものであり、少なくとも実ディレクトリが記憶された記憶手段6(記憶装置)と、前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを前記記憶手段6の特定の記憶領域に生成し、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを行うように制御する制御手段8(制御装置)と、ジョブ定義情報記憶手段31と、プロセス情報記憶手段32と、を含む構成としている。
ここで、記憶手段6と制御手段8とにより、もしくは制御手段8により「ジョブ管理装置」を構成することもできる。
ジョブ管理システム1は、プログラム制御により動作するものであり、ネットワーク関連の機能を有していれば、デスクトップ、ラップトップコンピュータその他無線・有線通信機能を有する情報機器、またはこれに類するコンピュータなどいかなるコンピュータでもよく、移動式・固定式を問わない。
ジョブ管理システム1のハードウエア構成は、各種プログラム・各種データを記憶しておく前記記憶手段6(例えばメモリ、ハードディスク等)、これらの制御を司る制御手段8(例えばCPU、MPU等)の他、種々の情報等を表示するための表示部(スクリーン)、この表示部の表示画面上(の各種入力欄等)にデータを操作入力するための操作入力部(例えばキーボード・マウス・各種ボタン等)、各種信号・データを送受信するための送受信部ないしは通信部(モデムなど)なども有することができる。
図1を参照すると、本発明の実施の形態のジョブ管理システム1では、ジョブ管理を行うジョブ管理手段10と、ファイルのI/O処理を行うI/O処理手段20と、実行するジョブ処理の順序情報・実行するジョブ処理の情報を格納したジョブ定義情報を格納したジョブ定義情報記憶手段31と、ジョブ管理手段10で実行したジョブ処理を識別するための情報であるプロセス情報を格納したプロセス情報記憶手段32と、ジョブ管理手段10を動かすシステム上のファイルが格納されている実ディレクトリ(第1のディレクトリ)を記憶した実ディレクトリ情報記憶手段33(第1のディレクトリ記憶手段)と、ジョブ処理を実行中に書き込みを行ったファイルを格納するための仮想ディレクトリ(第2のディレクトリ)を記憶した仮想ディレクトリ情報記憶手段34(第2のディレクトリ記憶手段)と、を含む構成としている。
ここで、本実施の形態では、「ディレクトリ」は、ファイルシステム上における複数のファイル群を示す場合であってもよいし、複数のファイル群からなる1のディレクトリが複数の階層構造をなす場合であってもよし、少なくとも1つのディレクトリと少なくとも1つのファイルとからなる構造であってもよいし、階層構造は問わない。
また、「ディレクトリ」は、「フォルダ」その他これに類するファイル階層構造などを含むことができる。
また、ジョブ管理手段10は、ジョブ処理の実行順序を制御するためのジョブ制御手段11と、ジョブ処理を実行するためのジョブ実行手段12と、ジョブ実行手段12で実行されたジョブ処理を管理するためのプロセス管理手段13と、を含む構成としている。
I/O処理部20は、ファイルの書込み、読込み処理の要求を受け付けるI/O受付手段21と、ファイルアクセスに対して仮想ディレクトリと実ディレクトリのどちらのファイルにアクセスするかを判断するためのI/O切替手段22と、ファイルの書込み、読込みを実行するためのI/O実行手段23と、仮想ディレクトリの作成・削除、実ディレクトリへの反映を行う仮想ディレクトリ管理手段24と、を含む構成としている。
上述のような構成からなるジョブ管理システム1は、概略次のように動作する。
先ず、ジョブ制御手段11は、ジョブ定義情報記憶手段31のジョブ定義情報に基づいて実行すべきジョブ処理を決定し、ジョブ実行手段12でジョブ処理の実行を行うように制御する。
また、ジョブ実行手段12は、ジョブ処理の実行を行い、終了するまでジョブ処理の監視を行う。
さらに、プロセス管理手段13は、ジョブ実行手段12で実行されたジョブ処理のプロセス識別子をプロセス情報記憶手段32のプロセス情報を用いて管理を行う。
次に、I/O受付手段21は、ジョブ実行手段12が実行したジョブ処理中のアプリケーションおよびジョブ管理手段10を持つシステム内のアプリケーションのファイルへの書込み・読込み処理要求の受け付けを行う。
また、I/O切替手段22は、ファイルの書込み・読込み処理を実ディレクトリ情報記憶手段33の実ディレクトリと、仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリのどちらから行うかを決定する。
さらに、I/O実行手段23は、要求されたファイルへの書込み・読込み処理をI/O切替手段22の結果に基づいて実ディレクトリ情報記憶手段33の実ディレクトリか、仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリに対して行う。
さらにまた、仮想ディレクトリ管理手段24は、仮想ディレクトリの作成、削除および仮想ディレクトリに書き込まれたファイルを実ディレクトリに反映を行う。
ここで、記憶手段6は、少なくとも実ディレクトリを記憶することができる。また、制御手段8は、前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを前記記憶手段6の特定の記憶領域に生成し、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを行うように制御することができる。
さらに、前記制御手段8は、前記ジョブ処理が異常終了である場合に、前記仮想ディレクトリを削除する制御を行うことができる。
またさらに、前記制御手段8は、前記ジョブ処理が正常終了である場合に、前記仮想ディレクトリ内のファイルを前記実ディレクトリに反映するように上書きする制御を行うことができる。
また、制御手段8は、前記ジョブ処理を管理するジョブ管理手段10と、前記ジョブ管理手段からの要求に基づいて前記記憶手段に対する入出力処理を制御するI/O処理手段20とを含むことができる。
この場合、前記I/O処理手段20は、前記仮想ディレクトリを前記記憶手段に生成し、前記ジョブ管理手段内で実行される前記ジョブ処理のプロセスに対しては、前記仮想ディレクトリにアクセスし、前記ジョブ管理手段外で実行されるプロセスに対しては、前記実ディレクトリにアクセスする制御を行うことができる。
(処理手順について)
(全体処理)
次に、上述のような構成を有するジョブ管理システムにおける各部の処理は、方法としても実現可能であり、ジョブ制御方法としての各種の処理手順について、図3を参照しつつ説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態によるジョブ管理システムにおける全体の処理手順の一例を示すフローチャートであり、ジョブ処理の実行開始から終了までの流れを示す。
本実施の形態に係るジョブ制御方法は、記憶手段に記憶されている実ディレクトリに対するジョブ処理を管理し制御する処理をコンピュータ(あるいは制御装置が備えたコンピュータ)が行うものを対象とするものである。
このジョブ制御方法は、基本的構成として、ジョブ管理システムを構成するコンピュータないしはジョブ処理を管理し制御する制御装置が備えたコンピュータが、前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを生成し、前記記憶手段の特定に記憶領域に記憶させ、しかる後、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを前記仮想ディレクトリに対して行うように制御する処理を行う(例えば図3に示すステップS10などのステップ又はステップS101〜ステップS117までの一連の処理からなるステップ)ことを特徴とするものである。
また、このジョブ制御方法では、前記コンピュータが、前記ジョブ処理における処理動作の制御では、前記ジョブ処理が異常終了である場合に、前記仮想ディレクトリを削除する制御を行うことができる。
さらに、このジョブ制御方法では、前記コンピュータが、前記ジョブ処理における処理動作の制御では、前記ジョブ処理が正常終了である場合に、前記仮想ディレクトリ内のファイルを前記実ディレクトリに反映するように上書きする制御を行うことができる。
より具体的には、ジョブ制御手段10は、ジョブ定義情報記憶手段31のジョブ定義情報をもとに実行すべきジョブ処理を決定し、ジョブ実行手段12に実行すべきジョブ処理の投入を行う。
ジョブ実行手段12は、ジョブ処理の実行を開始する(ステップS101)とともにI/O受付手段21に仮想ディレクトリの作成を要求する。
I/O受付手段21は、仮想ディレクトリ管理手段24に仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリの作成を要求し、仮想ディレクトリ管理手段24は、仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリを作成する(ステップS102)。つまり、仮想ディレクトリを生成し、記憶手段6に記憶させる。<仮想ディレクトリ作成ステップないしは仮想ディレクトリ作成機能>。
仮想ディレクトリの作成が終了すると、ジョブ実行手段122は、ジョブ定義情報記憶手段31のジョブ定義情報をもとにジョブ処理を実行する。
このとき、実行したジョブ処理のプロセス識別子をプロセス管理手段13に通知し、プロセス管理手段13は、その情報をプロセス情報記憶手段32のプロセス情報に格納する(ステップS103)<プロセス情報通知ステップないしはプロセス情報通知機能>。
このときの保持するデータを図2に示す。
ここで、プロセス識別子は、ジョブ管理手段10によって実行されたジョブ処理だけではなくシステム内で実行されるプロセスを一意に判断可能な識別子である。
また、プロセス管理手段13は、ジョブ処理の中でアプリケーションを実行したタイミングでプロセス識別子を、プロセス情報記憶手段32のプロセス情報に格納(図2に示すデータ構造に追加)し、および、そのアプリケーションが終了したタイミングでプロセス識別子をプロセス情報から削除(図2に示すデータ構造から削除を)を行う。<プロセス情報追加・削除ステップないしはプロセス情報追加・削除機能>
続いて、実行中のジョブ処理が終了したか否かを判定する(ステップS104)<ジョブ処理終了判定ステップないしはジョブ処理終了判定機能>。このステップS104において、実行中のジョブ処理が終了したかものと判定した場合には、ステップS114以降に進む。
一方、このステップS104において、実行中のジョブ処理が終了していないものと判定した場合には、S105に進む。
(ファイルへの書き込み)
具体的には、実行中のジョブ処理がファイルへの書込みを行ったとき(ステップS105)<書込処理判定ステップないしは書込処理判定機能>は、I/O受付手段21が、書込処理を受付け、I/O切替手段22に処理を渡す。<書込処理受付ステップないしは書込処理受付機能>
I/O切替手段22は、プロセス管理手段13に書込み要求のあったジョブ処理のプロセス識別子が、プロセス情報記憶手段32のプロセス情報に格納されているデータ(図2に)に含まれるか問い合わせを行う(ステップS106)<第1のプロセス情報調査ステップないしは第1のプロセス情報調査機能>。
I/O切替手段22(プロセス管理手段13)は、当該ジョブ処理がジョブ実行手段12によって実行されたジョブ処理でなければ、I/O実行手段23に実ディレクトリ情報記憶手段33の実ディレクトリへのファイルの書込みを要求する(ステップS108)<実ディレクトリ(第1のディレクトリ)書込要求出力ステップないしは実ディレクトリ書込要求出力機能>。
当該ジョブ処理がジョブ実行手段12によって実行されたジョブ処理の場合は、I/O実行手段23に仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリへのファイルの書込みを要求する(ステップS109)<仮想ディレクトリ(第2のディレクトリ)書込要求出力ステップないしは仮想ディレクトリ書込要求出力機能>。
(ファイルへの読み込み)
実行中のジョブ処理がファイルへの読込みを行ったとき(ステップS109)<読込処理判定ステップないしは読込処理判定機能>は、I/O受付手段21が読込み処理を受付け、I/O切替手段22に処理を渡す<読込処理受付ステップないしは読込処理受付機能>。
I/O切替手段22は、プロセス管理手段13に読込み要求のあったジョブ処理のプロセス識別子が、プロセス情報記憶手段32のプロセス情報に格納されているデータ(図2)に含まれるか問い合わせを行う(ステップS110)<第2のプロセス情報調査ステップないしは第2のプロセス情報調査機能>。
当該ジョブ処理がジョブ実行手段12によって実行されたジョブ処理でなければ、I/O実行手段23に実ディレクトリ情報記憶手段33の実ディレクトリへのファイルの読込みを要求する(ステップS113)<実ディレクトリ(第1のディレクトリ)読込要求出力ステップないしは実ディレクトリ読込要求出力機能>。
当該ジョブ処理がジョブ実行手段12によって実行されたジョブ処理の場合は、次に、I/O切替手段22は、読み込み要求のあったファイルが仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリに存在するか確認を行う(ステップS111)<ファイル存在確認ステップないしはファイル存在確認機能>。
存在しない場合は、I/O実行手段23に実ディレクトリ情報記憶手段33の実ディレクトリから読込みを要求する(ステップS113)。
当該ファイルが、仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリに存在する場合は、I/O実行手段23に仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリから読込みを行うように要求する(ステップS112)<仮想ディレクトリ(第2のディレクトリ)読込要求出力ステップないしは仮想ディレクトリ読込要求出力機能>。
(ジョブ実行終了後)
ジョブ処理が実行を終了する(ステップS104)と、ジョブ実行手段12は、ジョブ処理の終了状態の判断を行う(ステップS114)<終了状態判定ステップないしは終了状態判定機能>。
ジョブ処理が正常終了の場合は、I/O受付手段21に仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリに書込みを行ったファイルを、実ディレクトリ情報記憶手段33の実ディレクトリに反映するように上書きする処理を行う要求を行う(ステップS115)<仮想ディレクトリ反映処理ステップないしは仮想ディレクトリ反映処理機能>。
I/O受付手段21は、その要求を仮想ディレクトリ管理手段24に伝え、仮想ディレクトリ管理手段24は、書込みのあったファイルを実ディレクトリ情報記憶手段33の実ディレクトリへの反映を行い、仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリを削除する(ステップS116)<仮想ディレクトリ削除ステップないしは仮想ディレクトリ削除機能>。
ジョブ処理の終了状態が異常終了の場合は、ジョブ実行手段12は、I/O受付手段21に仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリの削除を要求する。
I/O受付手段21は、その要求を仮想ディレクトリ管理手段24に伝え、仮想ディレクトリ管理手段24は、仮想ディレクトリ情報記憶手段34の仮想ディレクトリの削除を行う(ステップS116)。
以上のように本実施の形態によれば、あらかじめジョブ処理の実行中に書込みのあるファイルを知らなくても、実行時に更新されるファイルは別の場所に書込まれ、正常終了時にのみ反映されるため不必要なファイルまでバックアップを取る必要がなく、異常終了時も自動的にジョブ処理の実行前の状態に戻るので、ユーザの負担もかからず、仮想ディレクトリによりジョブ処理が実行中の場合のファイルの状態(変更中のファイル)は隠される。
すなわち、第1の効果は、ジョブ処理の中で実行されるアプリケーションが変更するファイルについてユーザは意識することなく、ジョブ処理の異常終了時にはファイルをジョブ処理の実行前に戻すことが出来るため、設計時及び監視時のユーザの負担を減らすことが可能となる。
この理由は、ジョブ処理の実行中に変更のあるファイルは変更されるファイルのみ自動的に別の場所に書き込まれ、ジョブ異常終了時には自動的にジョブ処理の実行前のファイルの状態に復元されるため、ユーザがバックアップ処理や異常終了時にリカバリ処理を行うといった操作を不要とするためである。
また、第2の効果は、ジョブ管理部で実行されたジョブ処理とは無関係のアプリケーションがファイルの読込み、書込みを行うときには、仮想ディレクトリに対してアクセスをしないため実行効率を下げない点である。
この理由は、ジョブ管理部内で実行されたジョブ処理のプロセス識別子を管理しているため、仮想ディレクトリにアクセスが不要なアプリケーションは通常通り実ディレクトリにアクセスするからである。
さらに、第3の効果は、ジョブ処理が実行中の場合のファイルの状態(変更中のファイル)は隠されることである。
この理由は、ジョブ処理が実行中に書換えを行うのは仮想ディレクトリ上のファイルに対してであり、実ディレクトリには影響を与えないため、ファイルは実行前のものか実行後のものしか存在しないためである。
このことは、ジョブ処理が実行中の場合はそのジョブ処理が正常終了するかまだ判明できないため、正常終了するまでは書込みのあったファイルを他から参照されたくない場合に有用である。
ここで、図に示すブロック図における一部の各ブロックは、コンピュータが適宜なメモリに格納された各種プログラムを実行することにより、該プログラムにより機能化された状態を示すソフトウエアモジュール構成であってもよい。
すなわち、物理的構成は例えば一又は複数のCPU(或いは一又は複数のCPUと一又は複数のメモリ)等ではあるが、各部(回路・手段)によるソフトウエア構成は、プログラムの制御によってCPUが発揮する複数の機能を、それぞれ複数の部(手段)による構成要素として表現したものである。
CPUがプログラムによって実行されている動的状態(プログラムを構成する各手順を実行している状態)を機能表現した場合、CPU内に各部(手段)が構成されることになる。プログラムが実行されていない静的状態にあっては、各手段の構成を実現するプログラム全体(或いは各手段の構成に含まれるプログラム各部)は、メモリなどの記憶領域に記憶されている。
以上に示した各部(手段)の説明は、プログラムにより機能化されたコンピュータをプログラムの機能と共に説明したものと解釈することも出来るし、また、固有のハードウエアにより恒久的に機能化された複数の電子回路ブロックからなる装置を説明したものとも解釈することが出来ることは、当然である。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現でき、いずれかに限定されるものではない。
また、各部は、通信可能な専用のコンピュータからなる装置としてそれぞれ構成し、これらの各装置によりシステムを構成してもよい。逆に、各部を単一の装置として構成したシステムであってもよい。
[その他の各種変形例]
また、本発明にかかる装置及び方法は、そのいくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能である。
例えば、上述の第1の実施の形態では、仮想ディレクトリのディレクトリ構造を、実ディレクトリと同様のディレクトリ構造を生成する場合について説明したが、これに限るものではない。
具体的には、ジョブ処理の実行開始時の仮想ディレクトリを作成する際に、ディレクトリ構成を実ディレクトリと同じように構成するのではなく、作成時にはルートのみ作成しておき、仮想ディレクトリへのファイルの書込み要求があった際に、そのファイルへのディレクトリパスを作成することもできる。
この場合、前記制御手段8(の仮想ディレクトリ管理手段)が、前記仮想ディレクトリの生成時にルートディレクトリを生成し、前記仮想ディレクトリへのファイルに対するファイルアクセスが書込み処理である場合に、当該ファイルへのディレクトリパスを生成する制御を行うことができるように構成すればよい。
また、ジョブ制御方法において、コンピュータが、前記ジョブ処理における処理動作の制御では、前記仮想ディレクトリの生成時にルートディレクトリを生成し、前記仮想ディレクトリへのファイルに対するファイルアクセスが書込み処理である場合に、当該ファイルへのディレクトリパスを生成する制御を行うことができるようにすればよい。
これにより、不必要なディレクトリの作成を必要最小限に抑えることができ、さらにジョブ処理の開始時の実行コストも抑えることができる。
また、前記制御手段(の仮想ディレクトリ管理手段)が、ジョブ処理の実行中に書き換えられたファイルを仮想ディレクトリに書込む代わりに、初めてファイルの書込みが要求されたときに、ファイルの変更であればバックアップを仮想ディレクトリにコピーしておき、ファイルの変更自体は、関連技術の手法と同じく実ディレクトリに対して行うようにすることもできる。
これにより、正常終了時には仮想ディレクトリを削除するだけでよいため、正常終了時のコストを下げることができる。
この場合、前記制御手段(の仮想ディレクトリ管理手段)が、異常終了時にはファイルのロールバック処理、そのジョブ処理内で初めて作成されたファイルに対しては削除処理を行うことが好ましい。
ただし、この手法では、実ディレクトリにファイルの書込みを行うため、上述の第3の効果を得ることはできない。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。すなわち、上記実施の形態では、実ディレクトリが1個、仮想ディレクトリが1個、の場合を示したが、本発明は、これらの個数を制限するものではない。
さらに、記憶手段は、1台のハードディスクで構成してもよいし、複数台のハードディスクで構成してもよい。また、実ディレクトリ記憶手段は、1台のハードディスクで構成してもよいし、複数台のハードディスクで構成してもよいし、種々のRAID構成であってもよい。さらにまた、仮想ディレクトリ記憶手段は、1台のハードディスクで構成してもよいし、複数台のハードディスクで構成してもよいし、種々のRAID構成であってもよい。
またさらに、1台のコンピュータからなるシステム、複数台のコンピュータからなるシステムであってもよい。また、クライアント・サーバシステムによるシステム、P2Pによるシステムなど、各種システムを含むシステムであってもよい。
(プログラム)
また、前述した実施形態の機能を実現する本発明のソフトウエアのプログラムは、前述した各実施の形態における各種ブロック図などに示された処理部(処理手段)、機能などに対応したプログラムや、フローチャートなどに示された処理手順、処理手段、機能などに対応したプログラムや、図2に示すデータ構造を利用するプログラムなどにおいて各々処理される各処理プログラム、本明細書で全般的に記述される方法(ステップ)、説明された処理、データ(例えば、ジョブ定義情報、プロセス情報等)の全体もしくは各部を含む。
具体的には、本発明の一実施の形態にかかるジョブ制御プログラムは、記憶手段に記憶されている実ディレクトリに対するジョブ処理を管理し制御する制御装置にあって、当該制御装置が備えているコンピュータに諸機能を実現させることが可能なものを対象とするものである。
このジョブ制御プログラムは、前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを生成し、前記記憶手段の特定領域に記憶する処理を行う機能(例えば図3に示すステップS102などのステップによる機能)と、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを行うように制御する制御機能(例えば図3に示すステップS103ないしステップS116までの一連のステップからなる機能)と、を前記コンピュータに実現させることができる。
また、このジョブ制御プログラムは、前記制御機能では、前記ジョブ処理が異常終了である場合に、前記仮想ディレクトリを削除する機能をその内容とし、これを前記コンピュータに実現させることができる。
さらに、このジョブ制御プログラムは、前記制御機能では、前記ジョブ処理が正常終了である場合に、前記仮想ディレクトリ内のファイルを前記実ディレクトリに反映するように上書きする機能をその内容とし、これを前記コンピュータに実現させることができる。
さらにまた、このジョブ制御プログラムは、前記制御機能では、前記仮想ディレクトリの生成時にルートディレクトリを生成し、前記仮想ディレクトリへのファイルに対するファイルアクセスが書込み処理である場合に、当該ファイルへのディレクトリパスを生成する機能をその内容とし、これを前記コンピュータに実現させることができる。
プログラムは、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。プログラムは、高水準プロシージャ型またはオブジェクト指向プログラミング言語で、あるいは必要に応じてアセンブリまたはマシン言語で実装することができる。いずれの場合も、言語はコンパイラ型またはインタープリタ型言語であってもよい。
上述のジョブ制御プログラムを、一般のパソコンや携帯型情報端末などで動作可能なアプリケーションソフトに組み込んだものも含む。
プログラムを供給する手法としては、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータと通信可能に接続された外部の機器から前記電気通信回線を通じて提供することも可能である。例えば、コンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページからプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
また、プログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるサーバも、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明のプログラムによれば、当該ジョブ制御プログラムを格納するROM等の記憶媒体から、当該ジョブ制御プログラムをコンピュータ(CPU)に読み込んで実行させれば、或いは、当該ジョブ制御プログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明に係る装置を比較的簡単に実現できる。発明の思想の具現化例として装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記憶した記憶媒体上においても当然に存在し、利用される。
また、プログラムは、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。プログラムの供給方法として通信回線を利用して行なう場合であれば通信回線が伝送媒体となって本発明が利用されることになる。むろん、プログラムの発明として特定することもできる。さらに、装置における従属請求項は、方法,プログラムにおいて従属請求項に対応した構成にすることも可能である。
(情報記録媒体)
また、上述のプログラム(ジョブ制御プログラム)を、情報記録媒体に記録した構成であってもよい。情報記録媒体には、上述のプログラムを含むアプリケーションプログラムが格納されており、コンピュータが当該情報記録媒体からアプリケーションプログラムを読み出し、当該アプリケーションプログラムをハードディスクにインストールすることが可能である。これにより、上述のプログラムは、磁気記録媒体、光記録媒体あるいはROMなどの情報記録媒体に記録してプログラムを提供することができる。そのようなプログラムが記録された情報記録媒体を、コンピュータにおいて使用することは、好都合な情報処理装置を構成する。
プログラムを供給するための情報記録媒体、記憶手段を構成する記憶媒体としては、例えばROM、RAM、フラッシュメモリやSRAM等の半導体メモリ並びに集積回路、あるいはそれらを含むUSBメモリやメモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気記録媒体等を用いてよく、さらに、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD―R、CD―RW、FD、DVDROM、HDDVD(HDDVD−R−SL<1層>、HDDVD−R−DL<2層>、HDDVD−RW−SL、HDDVD−RW−DL、HDDVD−RAM−SL)、DVD±R−SL、DVD±R−DL、DVD±RW−SL、DVD±RW−DL、DVD−RAM、Blu−Ray Disk<登録商標>(BD−RーSL、BD−R−DL、BD−RE−SL、BD−RE−DL)、MO、ZIP、磁気カード、磁気テープ、SDカード、メモリスティック、不揮発性メモリカード、ICカード、等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置、等に記録して構成して用いてよい。
さらに「情報記録媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体ないしは伝送波)、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、コンピュータ上で稼働しているOS、端末(例えば携帯電話など)上のRTOS等が処理の一部又は全部を行う場合にも、上記実施の形態と同等の機能を実現できると共に、同等の効果を得ることができる。
さらに、プログラムを暗号化してCD−ROM等の記録媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。この場合、本発明の構成は、プログラムの各構成要素(各種の手段、ステップ及びデータ)と、前記プログラム(各種の手段、ステップ及びデータ)を暗号化する暗号化手段と、を含んでよい。
また、システムは、クライアントサーバーシステム、サーバを介さずに端末同士がネットワークを組み、相互にデータを送受信するピアツーピア(Peer To Peer)通信によるシステムであってもよい。また、上述の実施の形態の「システム」を、他の「システム」と統合したシステムとして、これら全体を本発明の「システム」として構成することも一向に構わない。
また、前記実施の形態における「システム」とは、複数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは問わない。このため、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。「システム」には、OSや周辺機器等のハードウェアを含んでもよい。
さらに、上述のプログラムなどが搭載される情報処理装置としては、サーバは、例えばパーソナルコンピュータに限らず、各種サーバー、EWS(エンジニアリングワークステーション)、中型コンピュータ、メインフレームなどが挙げられる。情報端末は、以上の例に加えて、携帯型情報端末、各種モバイル端末、PDA、携帯電話機、ウエアラブル情報端末、種々の(携帯型などの)テレビ・DVDレコーダ・各種音響機器及びそのリモコン、各種情報通信機能を搭載した家電機器、ネットワーク機能を有するゲーム機器等からも利用できる構成としても構わない。あるいは、これらの端末に表示されるアプリケーションとして改良されたものも本発明の範囲に含めることができる。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
さらに、本明細書において、フローチャートに示されるステップは、記載された手順に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。また、実装では、プログラム手順(ステップ)が実行される順序を変更することができる。さらに、実装の必要に応じて、本明細書で説明した特定の手順(ステップ)を、組み合わされた手順(ステップ)として実装、除去、追加、または再配置することができる。
さらに、装置の各手段、各機能、各ステップの手順の機能などのプログラムの機能を、専用のハードウエア(例えば専用の半導体回路等)によりその機能を達成してもよく、プログラムの全機能のうち一部の機能をハードウエアで処理し、全機能のうちさらに他の機能をソフトウエアで処理するようにしてもよい。専用のハードウエアの場合、各部を集積回路例えばLSIにて形成されてもよい。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部または全部を含むように1チップ化されても良い。また、LSIには、ストリーミングエンジンなど他の機能ブロックが含まれていても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。
また、ジョブ管理装置ないしは制御装置と記憶装置との間の通信構造、ジョブ管理装置ないしは制御装置と他の装置との間の通信構造に際し、いずれか一方又は双方に形成されるインタフェースの種類は、例えばパラレルインタフェース、USBインタフェース、IEEE1394、LANやWAN等のネットワークやその他これに類するもの、もしくは今後開発される如何なるインタフェースであっても構わない。
さらに、「通信」では、無線通信および有線通信は勿論、無線通信と有線通信とが混在した通信、即ち、ある区間では無線通信が行われ、他の区間では有線通信が行われるようなものであってもよい。さらに、ある装置から他の装置への通信が有線通信で行われ、他の装置からある装置への通信が無線通信で行われるようなものであってもよい。
そして、この通信には通信網が含まれる。通信網を構成するネットワークとしては、例えば携帯電話回線網(基地局及び交換システムを含む)、公衆電話回線網、IP電話網、ISDN回線網などこれに類する各種回線網、インターネット(乃ち、TCP・IPプロトコルを用いた通信態様)やイントラネット、LAN<イーサネット(登録商標)、やギガビットイーサネット(登録商標)などを含む>、WAN、光ファイバー通信網、電力線通信網、ブロードバンド対応可能な各種専用回線網などいずれのハードウエア構成でもよい。さらに、ネットワークは、TCP・IPプロトコルの他、種々の通信プロトコルを用いたネットワークあるいはソフトウエア的に構築された仮想ネットワークやこれに類するあらゆるネットワークを含むネットワークなどいかなる通信プロトコルであってもよい。また、ネットワークは、有線に限らず、無線(衛星通信、各種高周波通信手段等を含む)ネットワーク(例えば、簡易電話システムや携帯電話のようなシングルキャリア通信システム、W―CDMAやIEEE802.11bに準拠した無線LANのようなスペクトラム拡散通信システム、IEEE802.11aやHiperLAN/2のようなマルチキャリア通信システム、などを含むネットワーク)であっても構わず、これらの組み合わせを利用してもよく、他のネットワークと接続されたシステムであってもよい。さらに、ネットワークは、ポイントツーポイント、ポイントツーマルチポイント、マルチポイントツーマルチポイントなど如何なる形態でもよい。
さらに、ジョブ実行の際に仮想デレクトリを生成しファイルアクセスを行う制御手法は、必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、その方法としても機能することは容易に理解できる。このため、方法にかかる発明も、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。この場合、方法を実現するための一例としてジョブ管理システム、ジョブ管理装置なども含めることができる。
ところで、このような装置は、単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。発明の思想の具現化例として装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記憶した記憶媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合であってもよく、一部を記憶媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。本発明をソフトウェアで実現する場合、ハードウェアやオペレーティングシステムを利用する構成とすることも可能であるし、これらと切り離して実現することもできる。
また、発明の範囲は、図示例に限定されないものとする。
さらに、上記各実施の形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。つまり、上述の各実施の形態同士、あるいはそれらのいずれかと各変形例のいずれかとの組み合わせによる例をも含む。この場合において、本実施形態において特に記載しなくとも、各実施の形態及びそれらの変形例に開示した各構成から自明な作用効果については、当然のことながら実施の形態の作用効果として含めることができる。逆に、本実施の形態に記載されたすべての作用効果を奏することのできる構成が、本発明の本質的特徴部分の必須構成要件であるとは限らない。また、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除された構成による実施の形態並びにその構成に基づく技術的範囲も発明になりうる。
そして、各実施の形態及びそれらの変形例を含むこれまでの記述は、本発明の理解を容易にするために、本発明の多様な実施の形態のうちの一例の開示、すなわち、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、例証するものであり、制限するものではなく、適宜変形及び/又は変更が可能である。本発明は、その技術思想、またはその主要な特徴に基づいて、様々な形で実施することができ、各実施の形態及びその変形例によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
従って、上記に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物を含む趣旨である。
本発明は、コンピュータシステム全般に適用可能であり、より詳細には、小規模システムから大規模システムまでジョブ管理システム全般に利用可能である。
本発明の第1の実施の形態によるジョブ管理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。 図1のジョブ管理システムにおけるプロセス情報記憶手段のプロセス情報のデータ構造の一例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態によるジョブ管理システムにおける処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ジョブ管理システム
6 記憶手段
8 制御手段(ジョブ管理装置、制御装置)
10 ジョブ管理手段
11 ジョブ制御手段
12 ジョブ実行手段
13 プロセス管理手段
20 I/O処理手段
21 I/O受付手段
22 I/O切替手段
23 I/O実行手段
24 仮想ディレクトリ管理手段
31 ジョブ定義情報記憶手段
32 プロセス情報記憶手段
33 仮想ディレクトリ情報記憶手段
34 実ディレクトリ情報記憶手段

Claims (13)

  1. ジョブ処理を管理するジョブ管理システムであって、
    少なくとも実ディレクトリが記憶された記憶手段と、
    前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを前記記憶手段の特定の記憶領域に生成し、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを行うように制御する制御手段と、
    を備えていることを特徴とするジョブ管理システム。
  2. 請求項1に記載のジョブ管理システムにおいて、
    前記制御手段は、
    前記ジョブ処理が異常終了である場合に、前記仮想ディレクトリを削除する制御を行うものであることを特徴とするジョブ管理システム。
  3. 請求項1に記載のジョブ管理システムにおいて、
    前記制御手段は、
    前記ジョブ処理が正常終了である場合に、前記仮想ディレクトリ内のファイルを前記実ディレクトリに反映するように上書きする制御を行うものであることを特徴とするジョブ管理システム。
  4. 請求項1に記載のジョブ管理システムにおいて、
    前記制御手段は、
    前記仮想ディレクトリの生成時にルートディレクトリを生成し、前記仮想ディレクトリへのファイルに対するファイルアクセスが書込み処理である場合に、当該ファイルへのディレクトリパスを生成する制御を行うものであることを特徴とするジョブ管理システム。
  5. 請求項1に記載のジョブ管理システムにおいて、
    前記制御手段は、
    前記ジョブ処理を管理するジョブ管理手段と、
    このジョブ管理手段からの要求に基づいて前記記憶手段に対する入出力処理を制御するI/O処理手段と、
    を含み、
    前記I/O処理手段は、
    前記仮想ディレクトリを前記記憶手段に生成し、前記ジョブ管理手段内で実行される前記ジョブ処理のプロセスに対しては前記仮想ディレクトリにアクセスし、前記ジョブ管理手段外で実行されるプロセスに対しては前記実ディレクトリにアクセスする制御を行うものであることを特徴とするジョブ管理システム。
  6. 記憶手段に記憶されている実ディレクトリに対するジョブ処理を管理し制御するジョブ制御方法であって、
    前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを生成し、前記記憶手段の特定に記憶領域に記憶させ、
    しかる後、前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを前記仮想ディレクトリに対して行うように制御することを特徴とするジョブ制御方法。
  7. 請求項6に記載のジョブ制御方法において、
    前記ジョブ処理における処理動作の制御は、前記ジョブ処理が異常終了である場合に、前記仮想ディレクトリを削除する制御であることを特徴とするジョブ制御方法。
  8. 請求項6に記載のジョブ制御方法において、
    前記ジョブ処理における処理動作の制御は、前記ジョブ処理が正常終了である場合に、前記仮想ディレクトリ内のファイルを前記実ディレクトリに反映するように上書きする制御であることを特徴とするジョブ制御方法。
  9. 請求項6に記載のジョブ制御方法において、
    前記ジョブ処理における処理動作の制御は、前記仮想ディレクトリの生成時にルートディレクトリを生成し、前記仮想ディレクトリへのファイルに対するファイルアクセスが書込み処理である場合に、当該ファイルへのディレクトリパスを生成する制御であることを特徴とするジョブ制御方法。
  10. 記憶手段に記憶されている実ディレクトリに対するジョブ処理を管理し制御する制御装置にあって、当該制御装置が備えているコンピュータに諸機能を実現させることが可能なジョブ制御プログラムであって、
    前記ジョブ処理の実行開始とともに前記実ディレクトリに対応する仮想ディレクトリを生成し、前記記憶手段の特定領域に記憶する処理を行う機能と、
    前記仮想ディレクトリに対して前記ジョブ処理によるファイルアクセスを行うように制御する制御機能と、
    を前記コンピュータに実現させることを特徴とするジョブ制御プログラム。
  11. 請求項10に記載のジョブ制御プログラムにおいて、
    前記制御機能では、
    前記ジョブ処理が異常終了である場合に、前記仮想ディレクトリを削除する機能をその内容とし、これを前記コンピュータに実現させることを特徴とするジョブ制御プログラム。
  12. 請求項10に記載のジョブ制御プログラムにおいて、
    前記制御機能では、
    前記ジョブ処理が正常終了である場合に、前記仮想ディレクトリ内のファイルを前記実ディレクトリに反映するように上書きする機能をその内容とし、これを前記コンピュータに実現させることを特徴とするジョブ制御プログラム。
  13. 請求項10に記載のジョブ制御プログラムにおいて、
    前記制御機能では、
    前記仮想ディレクトリの生成時にルートディレクトリを生成し、前記仮想ディレクトリへのファイルに対するファイルアクセスが書込み処理である場合に、当該ファイルへのディレクトリパスを生成する機能をその内容とし、これを前記コンピュータに実現させることを特徴とするジョブ制御プログラム。
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