JP2009247417A - 経肺投与装置、及び経肺投与方法 - Google Patents

経肺投与装置、及び経肺投与方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薬液投与に伴う苦痛を低減する経肺投与方法を提供する。
【解決手段】薬液と添加液剤との混合微小液滴を口腔から吸入する経肺投与方法であって、薬液を微小液滴化して吐出し、薬液の吐出タイミングに合わせて使用者にとって好ましい香味を有する甘味成分を徐々に所定の濃度に達するよう吐出し、薬液の吐出終了前に第1添加液剤の濃度を徐々に低下させ、薬液の吐出終了時直前に最高濃度になるように使用者にとって好ましくない香味を有する苦味成分を吐出する。薬液が使用者毎に設定される投与プロファイルに基づく規定量に達したときに薬液の吐出を終了すると共に、苦味成分の吐出を終了する。
【選択図】図5

Description

本発明は、薬液の微小液滴を口腔から肺に直接吸入する経肺投与装置、及び経肺投与方法に関する。
近年、医学、科学の進歩に伴い平均寿命が延びて高齢化社会になりつつある。しかしながら、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の患者が増加している。これらの疾患は一般的に慢性疾患であって、定期的、長期的に薬剤の投与を継続しなければならない場合が多い。従来、これら慢性疾患に対する薬剤投与は、主として注射器または小型のポンプにより行われてきた。これら注射器または小型のポンプによる薬剤投与は共に、体に針を刺すことから患者に対して苦痛を与えるものであり、患者のQOL(クオリティライフ)の向上が求められている。
そこで、注射器による薬剤投与に代わる苦痛を伴わない投薬手段として、薬剤を微小液滴化(ミスト化)して口腔より吸引し、直接肺から血液に投与する経肺投与が提案されている。
経肺投与装置としては、吐出ヘッド部にて微小液滴化した薬剤を使用者の吸気に応じて直接肺に吸引する肺吸引用液滴吐出装置というものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、このような肺吸引用液滴吐出装置を用いた薬剤の投与方法としては、基本的投与量と投与時間が、患者個人毎に作成された電子カルテに基づき実行する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−350985号公報 特開2002−165887号公報
このような特許文献1及び特許文献2による肺吸引用液滴吐出装置と薬剤の投与方法によれば、患者に針を刺挿する苦痛を排除し、電子カルテに基づく正確な薬剤投与のコントロールが可能である。しかしながら、例えば糖尿病に対するインスリン投与は、一日の投与回数が数回と多く、薬剤が必ずしも心地よい香味(味と臭い)を有しているとは限らず、薬剤吸引によるストレスを排除することは困難である。
また、吸気1回の投与量(吐出量)が決まっている吸引を短時間内に複数回行って規定量の薬剤を投与する方法では、規定量に達したときに急に吸引ができなくなることから、どのくらい吸引をし続ければよいのか、正しく投与が終了したのか、患者には分かりにくく、それ自体がストレスとなることが予想される。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る経肺投与装置は、薬液と添加液剤との混合微小液滴を口腔から吸入する経肺投与装置であって、薬液収納容器と、使用者にとって好ましい香味を有する第1添加液剤と好ましくない香味を有する第2添加液剤それぞれを収納する添加液剤収納容器と、前記薬液と前記第1添加液剤と前記第2添加液剤それぞれの供給タイミングと、吐出量と、を制御する制御手段と、前記薬液と前記第1添加液剤と前記第2添加液剤とを微小液滴として吐出する吐出手段と、前記薬液と前記第1添加液剤と前記第2添加液剤の混合微小液滴の吐出量を検出する検出手段と、が備えられていることを特徴とする。
ここで、薬液とは治療用の主たる薬剤であり、添加液剤とは治療用とは限らない無害の液剤であって、使用者にとって好ましい香味とは例えば甘味であり、好ましくない香味とは例えば苦味として以降説明する。
本適用例によれば、薬液と第1添加液剤と第2添加液剤それぞれの吐出装置への供給タイミングと吐出量とを制御手段で制御し、薬液を吸引する際には第1添加液剤を混合して吐出することで使用者は好ましい甘味を感じつつ不快な思いをせず吸引することができ、薬剤投与に係るストレスを排除することができる。一方、規定の薬液の投了近くで第1添加液剤(甘味成分)の吐出量を減少させ、第2添加液剤(苦味成分)の吐出を増加すれば、使用者は好ましくない苦味を感じることで、吸引終了時期が近いことを知らせ、自然な薬剤投与の終了を感じさせることができる。
[適用例2]上記適用例に係る経肺投与装置において、少なくとも前記薬液の残量を検出する残量検出器が備えられていることが好ましい。
1回分の薬液投与量に対して残存量が少ない場合には、投与途中で薬液の補充が必要になるが、これは使用者にとって不便であると共に、投与が途切れることによる薬効への影響も考えられる。そこで、予め薬液収納容器内の薬液残量を検出し、1回分の薬液投与量に対して残存量が少ないときには薬液の吐出をしないようにすれば、上記課題を排除することができる。
なお、第1添加液剤と第2添加液剤の残量も検出すれば、適切な甘味成分または苦味成分の吐出を行うことができ、甘味を感じることなく薬液の不快さのみを感じたり、苦味を感じないまま投与終了になってしまうということを排除することができる。
[適用例3]本適用例に係る経肺投与方法は、薬液と添加液剤との混合微小液滴を口腔から吸入する経肺投与方法であって、前記薬液を微小液滴化して吐出し、前記薬液の吐出タイミングに合わせて使用者にとって好ましい香味を有する第1添加液剤を徐々に所定の濃度に達するよう吐出し、前記薬液の吐出終了前に前記第1添加液剤の濃度を徐々に低下させ、前記薬液の吐出終了時直前に最高濃度になるように使用者にとって好ましくない香味を有する第2添加液剤を吐出し、前記薬液が使用者毎に設定される投与プロファイルに基づく規定量に達したときに前記薬液の吐出を終了すると共に、前記第2の添加液剤の吐出を終了することを特徴とする。
本適用例によれば、薬液の吐出にタイミングを合わせて第1添加液剤(甘味成分)を吐出し、薬液の吐出(投与)に合わせて第1添加液剤濃度を徐々に高めることで、薬液投与に係る不快感を和らげ、薬液が規定量に達し吐出終了直前に最高濃度になるように第2添加液剤(苦味成分)を吐出することで、使用者は好ましくない苦味を感じ、吸引終了時期が近いことを知り、自然な薬液投与の終了を感じることができる。
[適用例4]上記適用例に係る経肺投与方法は、前記薬液を吐出開始後、使用者の薬液投与効果と、薬液吐出量と、を検出し、薬液投与の効果が確認されたときに直ちに薬液の吐出を中止し、薬液投与の効果が確認されないときには、前記投与プロファイルに基づく規定吐出量に達したときに前記薬液の吐出を終了することが好ましい。
使用者が薬液を経肺投与する場合、薬液は口腔を経由し肺胞を介して血液内に取り込まれる。従って、短時間で全身に行きわたる。このように経肺投与は、短時間で効果がでてくるため、投与開始と共に血流、心拍や血糖値等の変化を検出していれば、薬液投与効果が確認された段階で吸引を中止することができ、過剰な薬液の摂取を防止することができる。
さらに、薬液投与効果の確認と共に、薬液吐出量を検出すれば、どれだけの摂取量でどれくらいの効果がでるのかを認識し、薬液が体に対して適性に反応しているかを知ることができることから、薬液投与の安全を高めることができる。
[適用例5]上記適用例に係る経肺投与方法は、前記薬液の吐出開始前に前記薬液の残量を検出し、残量が前記投与プロファイルに基づく薬液の総投与量よりも少ない場合には、薬液吐出を中止することが望ましい。
このように、1回分の薬液の総投与量に対して残存量が少ない場合には、薬液の吐出をしないようにすれば、投与途中での薬液の補充が不要になると共に、投与が途切れることによる薬効への影響を排除することができる。
なお、第1添加液剤と第2添加液剤の残量も検出すれば、吐出途中でなくなることがなく、投与プロファイルに沿った適切な甘味成分または苦味成分の吐出を行うことができ、甘味を感じることなく薬液の不快さのみを感じたり、苦味を感じないまま投与終了になってしまうということを排除することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は実施形態1に係る経肺投与装置及び経肺投与方法を示し、図6は実施形態2に係る経肺投与方法を示している。
なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る経肺投与装置の概構造を示す断面図、図2は経肺投与装置のシステム構成を表す構成説明図である。なお、説明の都合上、図1では、左側を「先端」、右側を「基端」として説明する。図1において、経肺投与装置1は、外形形状が略棒状をしており、ケース2の内部に、先端方向からシステム全体を制御する制御手段27と、制御手段27に電力を供給する電源26と、添加液剤を収納する添加液剤収納容器23と、薬液を収納する薬液収納容器22と、薬液及び添加液剤を微小液滴として吐出する吐出ヘッド15を有する吐出手段14と、薬液の吐出量を検出する検出手段としての吐出量センサ19とを含んで構成されている。
また、吐出ヘッド15に対向して霧化手段18が設けられている。霧化手段18は、吐出ヘッド15から吐出された微小液滴をさらにミスト化するために加熱する加熱手段によって構成される。
制御手段27は、図2に示すように、システム全体を制御するCPU28と、吐出ヘッド15の駆動制御を行う吐出ヘッド駆動回路29と、霧化手段18の加熱制御を行う霧化手段駆動回路30と、記憶手段25と、を含んで構成されている。
記憶手段25はRAM(Random Access Memory)等から構成され、使用者毎の薬液の投与プロファイルが格納されている。投与プロファイルには、使用者(患者)のID、薬液の種類、投与タイミング、投与1回当りの投与規定量、等が含まれる。
電源26は、特に限定されないが小型で大容量のボタン型電池またはコイン型電池が採用され、ケース2に対して着脱可能である。
また、図1に示すように、薬液収納容器22には前述した投与プロファイルに基づく薬液が収納されると共に、底部には注射針状の刺挿部材211が設けられ、ケース2の外周内側に沿って設けられる流路33と薬液収納容器22内に連通している。薬液収納容器22は、それ自体単体で構成してもよいが、本実施形態では添加液剤収納容器23と一体化してケース2に対して着脱可能なカートリッジ21としている。
添加液剤収納容器23は内部が2室に分割されており、一方の室には使用者にとって好ましい香味(例えば、甘味成分)を有する第1添加液剤が収納され、他方の室には使用者にとって好ましくない(つまり、不快な)香味(例えば、苦味成分)を有する第2添加液剤が収納されている。上記二つの室それぞれには、添加液剤供給手段50が設けられている。
添加液剤供給手段50はマイクロバルブ等で構成され、CPU28の指令により開放、閉塞され、第1添加液剤及び第2添加液剤それぞれの供給と供給停止を行う。添加液剤供給手段50には第1添加液剤と第2添加液剤が収納される各室それぞれに連通する供給管212が設けられており、ケース2の外周内側に沿って設けられる流路34と連通している。さらに、流路34は薬液が流動する流路33と連通しており、第1添加液剤または第2添加液剤と薬液とは、流路33で混合され吐出手段14に送られ、吐出ヘッド15により混合微小液滴として吐出される。
なお、流路34は、流路33と連通させずに直接吐出手段14に接続する構成としてもよい。また、第1添加液剤と第2添加液剤のそれぞれに対応する吐出手段に連通する構造としてもよい。
ケース2には、薬液収納容器22と吐出手段14との間に、空気取り込み口6が開口されている。空気取り込み口6は、経肺投与装置1内部の空気流路3と外部とを連通し、空気流路3は、経肺投与装置1(ケース2)の基端の咥え部7内部を貫通する吸引流路4と連通している。咥え部7から吸引すると、外部の空気と共に、薬液及び第1添加液剤または第2添加液剤とのミスト化された混合微小液滴を吸引流路4から口腔内に吸入される。
吸引流路4の内壁には検出手段としての吐出量センサ19が設けられている。吐出量センサ19としては、風量センサまたは風速センサを採用でき、実際に吐出された量をモニタする。咥え部7付近に設置することで,実際に吸入した量に近い値が検出できると考えられる。吸入量は,霧化した濃度(吐出ヘッドで吐出した液量)と流れた速度から計算により換算できる。
また、ケース2に対して着脱可能な薬液収納容器22と添加液剤収納容器23とが一体化されたカートリッジ21をケース2の所定位置に装着すると、制御手段27との間で電源がONされる。カートリッジ21の端部には装着検出用の接続端子(図示せず)が設けられており、装着することにより電源スイッチ部材9と接続し、カートリッジ21が適切に装着されたことを検出すると共に、経肺投与装置1が駆動可能な状態とする。
また、ケース2の制御手段27近傍の外周部には、受信手段80と操作手段85とが備えられている。受信手段80は無線受信手段であって、前述した吐出量センサ19に備えられている無線送信手段から送信される検出値を受信し、検出値に基づき吐出手段14による吐出開始、停止及び微小液滴の吐出量を制御する。
また、操作手段85には、複数の操作スイッチが備えられており、吐出開始、吐出量調整、または途中での吐出中止等の操作を行う。
ケース2の先端部11には、リング(環体)12が、回動自在に設置されている。このリング12に、例えば、図示しない紐やチェーン等を取り付けることにより、それを使用者の首に掛け、経肺投与装置1をアクセサリー(ネックレス)のように首から吊り下げることができる。
(経肺投与方法1)
続いて、本実施形態に係る経肺投与装置を用いた経肺投与方法について図面を参照して説明する。図1,2も参照する。まず、基本の投与方法について説明する。
図3は、1吸引(1吸気)毎の吐出量を模式的に表す説明図である。横軸には経過時間t、縦軸には吐出量を示している。1吸引毎の吐出量と投与時間は、個人毎に医師によって作成された薬液の投与プロファイルに基づき設定され、制御手段27の指令によって実行される。図3に表すように、投与量のコントロールは、1吸気の分量と吸引回数で決められている。しかしながら、例えば、糖尿病に対するインスリン投与の場合には、1日の投与回数が多い他、お茶やコーヒーを飲むような使用者にとって好ましい香味ではなく、苦痛を伴うことが予測される。
そこで、薬液中に使用者にとって好ましい香味成分を混合して苦痛を低減すると共に、投与終了間近には好ましくない香味成分を混合して投与終了を認識させる本実施形態による投与方法について説明する。
図4は本実施形態に係る経肺投与方法のフローを示す説明図であり、図5は薬液と第1添加液剤と第2添加液剤の投与タイミングの1例を示す説明図である。図4,5において、まず、薬液投与量を決定する(S301)。
投与プロファイルには、薬液投与量と共に、第1添加液剤(甘味成分)と第2添加液剤(苦味成分)の投与量(吐出量)及び投与タイミング(吐出タイミング)が含まれる。投与プロファイルは、PC等の送信装置から経肺投与装置1に備えられる受信手段80を介して記憶手段25に入力する。なお、投与プロファイルを直接記憶手段25に入力してもよい。
続いて、甘味成分の吐出と薬液の吐出を開始する(S302)。甘味成分と薬液の吐出は、操作手段85の投与開始スイッチを操作して開始するか、第1回の吸引時に、空気を吸引したことを吐出量センサ19にて検出して開始してもよい。
また、薬液と甘味成分の吐出は同時に開始しても、甘味成分の吐出を早めてもよい。
吸引を間歇的に継続するに従い、甘味成分及び薬液の濃度(吐出量)が漸次増加していき(S303、S304)、甘味成分の吐出量が最大値に達したところでその状態を一定時間維持する。そこで、甘味が不十分と感じたとき(S305)には、操作手段85に備えられる甘味成分増加ボタンを操作し、添加液剤供給手段50のマイクロバルブの開放量を増加する。なお、甘味成分の濃度が最大値は、投与プロファイルに基づく1回毎の吐出量と吐出回数(時間)で制御される。そして、投与プロファイルに基づく甘味成分の濃度が最大値に達したところで、苦味成分の吐出を開始し、甘味成分と薬液と苦味成分の混合を開始する(S306)。
苦味成分の濃度を漸次増加すると共に、甘味成分は徐々に濃度を減少させる。薬液の吐出は濃度を概ね一定に維持しながら投与(吐出)を継続する(S307)。甘味成分の濃度は、苦味成分の最大濃度の約半分に達した時点で最大濃度の約半分になる程度の速度で減少させる。
また、苦味成分は、薬液投与(吐出)の予定規定量に達する直前、つまり投与プロファイルの吐出終了時直前に最高濃度になるように設定されている。薬液投与量が、投与プロファイルに基づく予定規定量に達したとき(S308)に薬液吐出及び苦味成分吐出を終了する(S309)。
従って、上述した実施形態1による経肺投与装置1及び経肺投与方法よれば、薬液と第1添加液剤(甘味成分)と第2添加液剤(苦味成分)それぞれの吐出タイミング、経過時間に対する濃度を制御し、薬液を吸引する際には第1添加液剤としての甘味成分を混合して吐出することで、使用者は好ましい甘味を感じつつ、薬液が使用者にとって不快な思いをせず吸引することができ、薬剤吸引に係るストレスを排除することができる。一方、規定の薬液の投与終了近くで第1添加液剤の吐出量を減少させ、第2添加液剤としての苦味成分の吐出を増加すれば、使用者は好ましくない苦味を感じることで、使用者に吸引終了(投与終了)時期が近いことを知らせ、自然な薬剤投与の終了を感じさせることができる。
(実施形態2)
続いて、実施形態2に係る経肺投与装置及び経肺投与方法について説明する。実施形態2は、薬液投与に伴う効果を検出し、薬液投与の効果が確認されたときに薬液の吐出を中止し、薬液投与の効果が確認されないときには、投与プロファイルに基づく規定量に達するまで薬液の吐出を継続することを特徴とする。
本実施形態の経肺投与装置本体は、前述した実施形態1と同様な構造を有しているので構造図は省略するが、図2に示すように検出装置90を備えている。検出装置90は、非浸襲式の腕時計型の生体センサ(図示を省略する)を用いることが望ましい。この検出装置90は、例えば、血流や心拍等、または血糖値等を検出することができる。検出装置90には送信手段を含み、検出値を受信手段80に無線送信する。
(経肺投与方法2)
本実施形態に係る経肺投与装置を用いた経肺投与方法について図面を参照して説明する。図1,2,5も参照する。
図6は本実施形態に係る経肺投与方法のフローを示す説明図である。図6において、まず、薬液投与量を決定する(S401)。薬液の投与量は、予め設定された投与プロファイルを受信手段80を介して記憶手段25に格納される。
投与プロファイルには、薬液投与量と共に、第1添加液剤(甘味成分)と第2添加液剤(苦味成分)の投与量(吐出量)及び投与タイミング(吐出タイミング)が含まれる。
続いて、甘味成分の吐出と薬液の吐出を開始する(S402)。甘味成分と薬液の吐出は、操作手段85の投与開始スイッチを操作して開始するか、第1回の吸引時に、空気を吸引したことを吐出量センサ19にて検出して開始してもよい。
また、薬液と甘味成分の吐出は同時に開始しても、甘味成分の吐出を早めてもよい。
続いて、図5に示すように、薬液濃度(吐出量)を漸次増加させる(S403)。そして、甘味成分濃度(吐出量)を漸次増加させていく(S404)。ここで、検出装置90により甘味成分が多過ぎることに起因する心拍数または血流の変化を検出する(S405)。これらに問題がなければ、甘味成分が最大濃度に達するまで吐出を継続する(S406)。なお、甘味成分の最大濃度(最大吐出量)は投与プロファイルに基づく。心拍数または血流の変化が大きく検出した場合には、制御手段27によりマイクロバルブの開放量を調整して甘味成分の吐出を減少させる。また、検出値に差がなくても甘味が強すぎると感じた場合には、操作手段85を用いて甘味成分の吐出量を減少する。逆に甘味が弱いと感じた場合には操作手段85を用いて甘味成分の吐出量を増加する。
続いて、投与プロファイルに基づく所定のタイミングで苦味成分の吐出を開始する(S407)。そして、薬液の吐出を継続しつつ、検出装置90により血流や心拍等、または血糖値等を検出し、薬液投与の効果をモニタする(S408)。ここで、投与プロファイルの投与終了前であっても薬効が確認されたときには、検出装置90からの情報に基づき制御手段27により直ちに薬液、甘味成分及び苦味成分の吐出を終了する(S413)。
薬液投与の効果が確認されないときには、投与プロファイルに基づき薬液、甘味成分及び苦味成分の吐出を継続し、図5に示すタイミングで甘味成分の濃度(吐出)を減少させ(S409)、苦味成分の濃度を漸次増加させる。なお、この際、苦味成分が多すぎないかモニタし(S410)、苦味が強すぎると感じた場合には、操作手段85に備えられる操作スイッチを操作し、苦味成分の吐出量を調整するか、吐出を停止する(S420)。そして、投与プロファイルに基づく薬液の規定吐出量に達したときに薬液の吐出を終了する(S413)。
苦味の強さに問題がないと感じた場合には、そのまま苦味成分の吐出を継続し、投与プロファイルに基づき苦味成分の濃度を漸次増加していき(S411)、薬液が規定吐出量に達したとき(S412)、薬液、甘味成分及び苦味成分の吐出を終了する(S413)。
なお、薬液吐出の開始から停止までの間は、常時検出装置90により血流や心拍等、または血糖値等をモニタし、薬効や異常が見られたときには検出装置90からの情報に基づき制御手段27により直ちに薬液、甘味成分、の吐出を中止する。
使用者が薬液を経肺投与する場合、薬液は口腔を経由して肺胞を介して血液内に取り込まれる。従って、短時間で全身に行わたる。このように経肺投与は、短時間で効果がでてくる。薬液を経肺投与する場合、薬液は口腔を経由し肺胞を介して血液内に取り込まれる。従って、短時間で全身に行きわたる。このように経肺投与は、短時間で効果がでてくるため、投与開始と共に血流、心拍や血糖値等の変化を検出していれば、薬液投与効果が確認された段階で吸引を中止することができ、過剰な薬液の摂取を防止することができる。
また、薬液投与効果の確認と共に、薬液吐出量を検出すれば、どれだけの摂取量でどれくらいの効果がでるのかを認識し、体に対して適性に反応しているかを知ることができることから、薬液投与の安全を高めることができる。
さらに、甘すぎたり、苦すぎたり感じたときには、甘味成分及び苦味成分の濃度(吐出量)を調整することにより、薬液吸引に関る苦痛を低減することができるという効果がある。
(実施形態3)
続いて、実施形態3に係る経肺投与装置及び経肺投与方法について説明する。図示は省略するが、図1,2を参照して説明する。実施形態3に係る経肺投与装置において、薬液収納容器22と、添加液剤収納容器23の第1添加液剤(例えば、甘味成分)及び第2添加液剤(例えば、苦味成分)を収納する各室には、各液の残量を検出する残量検出器が備えられている。残量検出器としては液位検出器等であって、薬液、甘味成分、苦味成分それぞれの残量を検出する。
薬液、甘味成分、苦味成分それぞれの吐出量及び吐出タイミングは、前述した投与プロファイルに基づき設定されるが(図5、参照)、薬液吐出開始前に薬液、甘味成分、苦味成分それぞれの残量を検出し、残量が投与プロファイルに基づく薬液の総投与量(総吐出量)よりも少ない場合には、薬液、甘味成分、苦味成分の吐出を中止する。
このように、1回分の薬液投与量に対して残存量が少ない場合には、薬液の吐出をしないようにすれば、投与途中での薬液の補充が不要になると共に、投与が途切れることによる薬効への影響を排除することができる。
なお、甘味成分と苦味成分の残量も検出すれば、適切な甘味成分または苦味成分の吐出を行うことができ、甘味成分が吐出途中でなくなり苦味や薬液の不快さのみを感じたり、苦味成分が吐出途中でなくなり苦味を感じないまま投与終了になってしまうということを排除することができる。
以上説明した実施の形態では、第1添加液剤を甘味成分とし、第2添加液剤を苦味成分として説明したが、これらは、薬液に対して香味が異なること、第1添加液剤と第2添加液剤との香味が異なる液剤であれば特に限定されず、使用者の嗜好に合わせて選択することができる。
また、添加液剤は2種類に限定されず、さらに種類を増やして薬液吐出の経過時間に対して香味種類の切換えを細分化してもよく、このようにすれば、薬液投与の経過を細かく認識することができる。
また、前述した検出装置90は、検出対象を血流、心拍、血糖値等を例示しているが、疾病や投与する薬液の種類によって検出対象を変えることにより、対応範囲をひろげることができる。
実施形態1に係る経肺投与装置の概構造を示す断面図。 実施形態1に係る経肺投与装置のシステム構成を表す構成説明図。 1吸引(1吸気)毎の吐出量を模式的に表す説明図。 実施形態1に係る経肺投与方法のフローを示す説明図。 薬液と添加液剤の投与タイミングを示す説明図。 実施形態2に係る経肺投与方法のフローを示す説明図。

Claims (5)

  1. 薬液と添加液剤との混合微小液滴を口腔から吸入する経肺投与装置であって、
    薬液収納容器と、使用者にとって好ましい香味を有する第1添加液剤と好ましくない香味を有する第2添加液剤それぞれを収納する添加液剤収納容器と、
    前記薬液と前記第1添加液剤と前記第2添加液剤それぞれの供給タイミングと、吐出量と、を制御する制御手段と、
    前記薬液と、前記第1添加液剤と、前記第2添加液剤とを微小液滴として吐出する吐出手段と、
    前記薬液と前記第1添加液剤と前記第2添加液剤との混合微小液滴の吐出量を検出する検出手段と、
    が備えられていることを特徴とする経肺投与装置。
  2. 請求項1に記載の経肺投与装置において、
    少なくとも前記薬液の残量を検出する残量検出器が備えられていることを特徴とする経肺投与装置。
  3. 薬液と添加液剤との混合微小液滴を口腔から吸入する経肺投与方法であって、
    前記薬液を微小液滴化して吐出し、
    前記薬液の吐出タイミングに合わせて使用者にとって好ましい香味を有する第1添加液剤を徐々に所定の濃度に達するよう吐出し、
    前記薬液の吐出終了前に前記第1添加液剤の濃度を徐々に低下させ、
    前記薬液の吐出終了時直前に最高濃度になるように使用者にとって好ましくない香味を有する第2添加液剤を吐出し、
    前記薬液が使用者毎に設定される投与プロファイルに基づく規定量に達したときに前記薬液の吐出を終了すると共に、前記第2添加液剤の吐出を終了することを特徴とする経肺投与方法。
  4. 請求項3に記載の経肺投与方法において、
    前記薬液を吐出開始後、使用者の薬液投与効果と、薬液吐出量と、を検出し、薬液投与の効果が確認されたときに直ちに薬液の吐出を中止し、
    薬液投与の効果が確認されないときには、前記投与プロファイルに基づく規定吐出量に達したときに前記薬液の吐出を終了することを特徴とする経肺投与方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の経肺投与方法において、
    前記薬液の吐出開始前に前記薬液の残量を検出し、残量が前記投与プロファイルに基づく薬液の総投与量よりも少ない場合には、薬液吐出を中止することを特徴とする経肺投与方法。
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