JP2009238308A - 情報記録方法および光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】国や地域毎に変調方式が異なる場合にも、各国または地域において所望のコンテンツを円滑に再生できる光ディスクおよび光ディスク装置を提供する。
【解決手段】ディスクは、積層方向に複数の記録層(レイヤー0〜3)を有している。各レイヤーは、それぞれ、システムリードイン領域13と、データ領域14とに区分されている。レイヤー0〜4のシステムリードイン領域13には、共通の変調方式にて変調されてシステムリードイン情報が保持されている。レイヤー0、1のデータ領域14には、ETMにて変調されてデータが記録され、レイヤー2、3のデータ領域14には、FSMにて変調されてデータが記録されている。データリードイン領域14aには、各レイヤーのデータ領域14に適用された変調方式を示す情報が記録される。
【選択図】図3

Description

本発明は、積層方向に複数の記録層を有する記録可能な光ディスクに情報を記録するための情報記録方法および当該情報記録方法を実行する光ディスク装置に関するものである。
近年、大容量の記録媒体としてHDDVD(High-Definition Digital Versatile Disc:以下、「HD」という)の商品化が進められている。HDの記録方式は、現在、世界的に統一されつつあるが、一部の国では、独自の記録方式が用いられる可能性もある。
たとえば、HD規格では、記録信号の変調方式としてETM(8−12変調:Eight to Twelve Modulation)が用いられることとなっているが、中国では、再生専用型HD(HD−ROM:Read Only Memory)の変調方式として、ETMとは異なるFSM(4−6変調:Four to Six Modulation)が、既に採用されている。このため、中国国内のプレーヤでは、他国のHD−ROMを再生することはできず、HD−ROMに関しては、自国内で市場が閉じられた状態となっている。同様に、中国国内のプレーヤでは、ETMに従って他国で記録された追記型HD(HD−R:Recordable)や書き換え可能型HD(HD−RW:Rewritable)についても、再生することができない。
このように、HDの変調方式は、全世界共通であるとは限らず、将来的に、種々の変調方式が国や地域毎に採用される可能性がある。しかし、こうなると、国毎にHDを個別に準備して提供しなければならなくなる。
たとえば、国際会議など、各国の代表者が介する会場でHD−RやHD−RWを配布するような場合には、同じコンテンツであるにも拘らず、国や地域毎に異なる変調方式にて記録を行って、HD−RやHD−RWを準備する必要がある。このため、配布者側は、参加国と参加人数を事前に把握する等して、国毎に必要な枚数のHD−R、RWを、変調方式を変更しながら準備しなければならず、煩雑な調整作業を行わねばならなくなる。
特開2007−220294号公報
本発明は、上記課題を解消するためになされたものであり、国や地域毎に変調方式が異なる場合にも、各国または各地域のプレーヤにおいて所望のコンテンツを円滑に再生できる情報記録方法および当該情報記録方法を実行する光ディスク装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、積層方向に複数の記録層を有する記録可能な光ディスクに情報を記録する情報記録方法おいて、前記各記録層は、それぞれ、当該記録層の記録再生条件を含む第1の情報を保持する再生専用領域と、記録が可能な記録可能領域とに区分され、前記再生専用領域には、これら全ての記録層に共通の変調方式が適用されており、これら記録層の記録可能領域に、記録に用いる変調方式を変えながらユーザ情報を記録することを特徴とする。
なお、ここで言う「共通の変調方式」とは、当該光ディスクが準拠する規格において、変調方式が全世界的に統一されていることを意味する。すなわち、何れの国、地域においても、当該光ディスクの再生専用領域には、同じ変調方式にて変調されて第1の情報が記録されていることを意味する。なお、「再生専用領域」とは、以下に示す実施の形態では、システムリードイン領域13が対応する。また、「記録可能領域」とは、以下に示す実施の形態では、データ領域14とデータリードイン領域15が対応する。
この態様によれば、記録に用いる変調方式を適宜切り替えながら、一つのディスク中に異なる変調方式にて、ユーザ情報(コンテンツ)を記録することができる。よって、適宜変調方式を切り替えながら、コンテンツを記録することにより、当該コンテンツを、異なる変調方式に従うプレーヤにおいて、随時円滑に再生することができる。したがって、たとえば、国際会議等、各国の代表者に光ディスクを配布するような場合にも、1種類の光ディスクで対応可能となり、光ディスクの準備作業を簡便なものとすることができる。
また、この態様では、各記録層の再生専用領域に、共通の変調方式が適用されているため、ユーザ情報の記録に適用される変調方式が国や地域によって相違するような場合にも、各国の光ディスク装置(プレーヤ)にて、全ての記録層の再生専用領域を読み取ることができる。よって、各国の光ディスク装置は、各記録層の記録に必要な条件を第1の情報から取得することができ、よって、各記録層に対する記録を円滑に進めることができる。また、再生においても、各記録層の再生に必要な条件を第1の情報から取得することができ、各記録層を再生可能かの確認ないし検証を、円滑に進めることができる。そして、再生可能な記録層に対する再生へと円滑に移行することができる。
なお、この態様における変調方式の切り替え形態は、図3に示す如くレイヤー(記録層)毎に変調方式を切り替える形態の他、図18に示す如く同じレイヤー(記録層)内で変調方式を切り替える形態を含むものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様に係る情報記録方法において、同じ記録層の前記記録可能領域には、変調方式を変えることなく一種類の変調方式にて前記ユーザ情報と当該ユーザ情報を管理する情報を含む第2の情報とを変調して記録することを特徴とする。
この態様によれば、同じ記録層には同じ変調方式によってユーザ情報と第2の情報が記録されているため、通常、ユーザ情報の再生に先立って行われる第2の情報の取得動作において、第2の情報が適正に取得された場合には、同じ記録層に記録されたユーザ情報も再生され得る。よって、光ディスク装置(プレーヤ)は、第2の情報を取得できたかに基づいてその記録層に記録されているユーザ情報を再生可能かを知ることができ、その後のユーザ情報の再生動作を円滑に進めることができる。
本発明の第3の態様は、第2の態様に係る情報記録方法において、前記記録可能領域に適用した前記変調方式に関する情報を、当該記録可能領域に記録される前記第2の情報に保持させることを特徴とする。
この態様によれば、各記録層の変調方式に関する情報が第2の情報に含められるため、光ディスク装置(プレーヤ)は、第2の情報を再生できれば、この情報をもとに、各記録層に適用された変調方式を確認することができる。したがって、光ディスク装置(プレーヤ)は、ユーザ情報の再生を、躊躇することなく、円滑に進めることができる。
本発明の第4の態様は、第2または第3の態様に係る情報記録方法において、前記積層方向に隣り合う前記記録層の前記記録可能領域に、互いに異なる変調方式にて前記ユーザ情報と前記第2の情報を変調して記録することを特徴とする。
この態様によれば、再生対象とされる記録層上の記録可能領域からの反射光(信号光)に基づく信号の周波数帯と、その上下の記録層の記録可能領域からの反射光(迷光)に基づく信号の周波数帯を相違させることができる。よって、光ディスク装置(プレーヤ)において、信号光に基づく信号の周波数成分をフィルタによって抽出するようにすることにより、迷光による影響を抑制することができ、ユーザ情報と第2の情報を円滑に再生することができる。
本発明の第5の態様は、第1の態様に係る情報記録方法において、変調方式とその変調方式で変調して前記ユーザ情報の記録を行った領域とを対応付ける情報を、前記ユーザ情報を管理する情報を含む第2の情報に保持させることを特徴とする。
この態様によれば、光ディスク装置(プレーヤ)は、第2の情報を取得することにより、再生目標の領域にどのような変調方式が適用されたかを知ることができる。よって、自身が復調可能な領域を判別することができ、光ディスクに対する再生を円滑に進めることができる。
本発明の第6の態様は、積層方向に複数の記録層を有する記録可能な光ディスクに情報を記録するとともに前記光ディスクから情報を再生する光ディスク装置おいて;前記光ディスクの各記録層は、それぞれ、当該記録層の記録再生条件を含む第1の情報を保持する再生専用領域と、記録が可能な記録可能領域とに区分され、前記再生専用領域には、これら全ての記録層に共通の変調方式が適用されており;前記再生専用領域を再生して前記記録再生条件を取得する条件取得手段と、前記条件取得手段によって取得された前記記録再生条件にしたがって前記記録層に記録を行う記録手段とを備え、前記記録手段は、前記光ディスクに含まれる前記複数の記録層の記録可能領域に、記録に用いる変調方式を変えながらユーザ情報を記録することを特徴とする。
本発明の第7の態様は、第6の態様に係る光ディスク装置において、前記ユーザ情報を管理する情報を含む第2の情報を前記記録層毎に生成する管理情報生成手段をさらに備え、前記記録手段は、同じ記録層の前記記録可能領域には、変調方式を変えることなく一種類の変調方式にて前記ユーザ情報と前記第2の情報とを変調して記録することを特徴とする。
本発明の第8の態様は、第7の態様に係る光ディスク装置において、前記管理情報生成手段は、前記記録可能領域に適用した前記変調方式に関する情報を、当該記録可能領域に記録される前記第2の情報に保持させることを特徴とする。
本発明の第9の態様は、第7または第8の態様に係る光ディスク装置において、前記記録手段は、前記積層方向に隣り合う前記記録層の前記記録可能領域に、互いに異なる変調方式にて前記ユーザ情報と前記第2の情報を変調して記録することを特徴とする。
本発明の第10の態様は、第6の態様に係る光ディスク装置において、前記ユーザ情報を管理する情報を含む第2の情報を生成する管理情報生成手段をさらに備え、当該管理情報生成手段は、変調方式とその変調方式で変調して前記ユーザ情報の記録を行った領域とを対応付ける情報を、前記第2の情報に保持させることを特徴とする。
第6ないし第10の態様によれば、第1ないし第5の態様について述べたと同様の効果を奏することができる。
以上のとおり本発明によれば、国や地域毎に変調方式が異なる場合にも、各国または各地域において所望のコンテンツを円滑に再生できる情報記録方法および光ディスク装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態によって何ら制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。本実施の形態は、HD−Rおよびその記録装置に本発明を適用したものである。
図1に、記録層を4層有する場合のディスク10の構造を示す。図示の如く、ディスク10は、基板101の上に、4つの記録層102と、3つの中間層103と、基板104と、印刷層105を順番に積層した構造を有している。
基板101、104は、ポリカーボネート等、波長400nm程度のレーザ光を透過しやすい材料にて形成されている。この他、基板101、104を形成する材料として、ポリオレフィンや、ポリ乳酸等を主成分とする生分解性材料を用いることもできる。基板101、104上には、ピット列およびグルーブからなるトラックが螺旋状に形成されている。これら基板101、104は、射出成型によって形成される。
4つの記録層102のうち、レーザ光入射側から1層目(レイヤー0)、2層目(レイヤー1)および3層目(レイヤー2)は半透過性材料によって形成され、最も奥にある記録層102(レイヤー3)は、高反射率材料によって形成される。
1層目(レイヤー0)と4層目(レイヤー3)の記録層102は、それぞれ、トラックが形成された基板101、104の表面にスパッタ等によって形成される。そして、1層目(レイヤー0)と4層目(レイヤー3)の記録層102上に紫外線硬化樹脂を塗布し、その上に、表面にトラックを有するスタンパを押し付け、この状態で紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させる。その後、スタンパを引き剥がすことにより、スタンパ上のトラックが転写された2つの中間層103が形成される。
これら2つの中間層103の表面にスパッタ等によってそれぞれ記録層102が形成される。その後、基板101側の記録層102上にさらに紫外線硬化樹脂を塗布し、その上に、記録層102が形成された基板104を、記録層102側から重ね合わせる。しかる後、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させる。これにより、3つ目の中間層103が形成され、この中間層103を媒介として、基板101と基板104が貼り合わされる。なお、3つの中間層103は、波長400nm程度の光に対する吸収率が低い紫外線硬化樹脂によって形成される。
図2に、ディスク10のエリアフォーマットを示す。
ディスク10の各レイヤーは、内周から順に、クランプ領域11、BCA配置領域12、システムリードイン領域13、データ領域14、データリードアウト領域15にエリア分割されている。
BCA配置領域12には、各レイヤーの予め決められたディスク径方向位置にバーストカッティングエリア(BCA)が配置されており、これらBCAには、所定の情報が記録されている。具体的には、平坦な記録層をディスク円周方向に沿って間欠的に消失させることにより、BCA_IDや、当該ディスクが準拠する規格書のブック番号(ブックバージョン)等の情報が記録されている。また、BCAにはディスクの種類も記録されており、この情報に基づいて、ブックバージョンと合わせてディスクの種類を特定することができる。なお、記録層の消失は、高パワーレーザを用いて記録層を焼き切る方法等によって行われる。
ディスク10が回転している状態において、BCA上にビームスポットを位置づけると、その反射光には、記録層の消失部分と非消失部分に応じて、明暗が生じる。この明暗の変化を復調することにより、BCAに記録された情報が再生される。
システムリードイン領域13には、各レイヤー上に螺旋状にピット列を配列することにより、当該レイヤーの物理パラメータ(ピットサイズ、トラックピッチ、等)に関する情報等が記録されている。システムリードイン領域13に記録される情報の詳細は、追って、図4を参照して説明する。なお、システムリードイン領域13には、グルーブは形成されておらず、ピット列のみが形成されている。
データ領域14には、各レイヤー上に螺旋状にグルーブが形成されている。このグルーブ上に、種々のデータが記録される。グルーブは、径方向に蛇行(ウォブル)しており、このウォブルによって物理アドレスが保持されている。すなわち、物理アドレスを保持する位相変調区間が、単調蛇行区間中に一定周期で挿入されており、かかる位相変調区間をビームが走査するとき、その反射光強度の変化からグルーブ上の物理アドレスが読み取られ再生される。なお、各レイヤーにおけるデータの記録は、ディスク内周側から外周に向かって行われる。
データリードアウト領域15には、データ領域14と同様、各レイヤー上に螺旋状のグルーブが形成されている。また、このグルーブも、データ領域14と同様、ディスク径方向に蛇行(ウォブル)している。データリードアウト領域15には、ゾーンが設定されるが、ユーザデータは記録されない。データリードアウト領域15には、そこがデータリードアウト領域であることを示す情報と論理アドレスが記録される。
各レイヤーのシステムリードイン領域13は、レイヤーの初期物理情報等の読み出しを容易にするため、トラックピッチが広く設定されている。尚、本実施の形態にて用いたディスクの物理パラメータを表1に示す。
Figure 2009238308
図3に、各レイヤーにおけるエリアフォーマットを示す。図示の如く、各レイヤーのBCA12a〜12dは、ディスク径方向において互いに重ならない位置に配置されている。このようにBCA12a〜12dを配置すると、BCAの読み出しの際に、当該BCAからの反射光に、他のレイヤーのBCAからの迷光が混入することがない。このため、BCA情報を適正に再生することができる。なお、BCA情報は、世界共通の変調方式(たとえば、ETM)により変調された状態で各レイヤーに記録されている。
各レイヤーのデータ領域14には、最内周部にデータリードイン領域14aが割り当てられ、このデータリードイン領域14aよりも外側にユーザデータを記録するためのユーザデータ領域14bが割り当てられる。なお、各レイヤーのシステムリードイン領域13には、各レイヤーに対するシステムリードイン情報が記録されている。ここで、各レイヤーのシステムリードイン情報は、世界共通の変調方式(ETM)により変調されて記録されている(ピット列によるプリレコード)。データ領域14とデータリードアウト領域15に対する記録時の変調方式は、ETMとFSMの間で、ユーザが任意に選択できる。
なお、図3には、レイヤー0とレイヤー1には、ETMにより変調されてデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報が記録され、レイヤー2とレイヤー3には、FSMにより変調されてデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報が記録された例が示されている。本実施の形態では、同じレイヤーには同じ変調方式にて、データリードイン情報、ユーザデータ、データリードアウト情報が記録される。
図4に、システムリードイン領域13のデータフォーマットを示す。上記の如く、システムリードイン領域13のデータフォーマットは、各レイヤーにおいて共通である。
図示の如く、システムリードイン領域13の初期物理情報は、イニシャルゾーン、バッファゾーン、コントロールデータゾーン、バッファゾーンに区分される。このうち、コントロールデータゾーンに、物理パラメータ等のデータが保持される。すなわち、コントロールデータゾーンは、コントロールデータセクション、コピーライトデータセクション、リザーブセクション、コントロールデータセクション、コピーライトデータセクションに区分される。2つのコントロールデータセクション、コピーライトデータセクションには、同じ情報が保持される。
このうち、コントロールデータセクションに、規格書のBookバージョン情報や、各レイヤーに適用される記録パワー情報、記録開始位置情報等の物理パラメータ情報が保持される。この他、コントロールデータセクションには、ディスク製造者を特定するディスク製造情報や、コピープロテクション情報、アンプレイアブルドライブマニュファクチャIDが保持され、さらに、リザーブエリアが設定されている。このうち、物理パラメータ情報とディスク製造情報が、データリードイン情報にコピーされ、各レイヤーのデータリードイン領域14aに記録される。なお、当該コピーの際、物理パラメータ情報の一部が他の情報に書き換えられる。
図5に、データリードイン領域14aのデータフォーマットを示す。なお、データリードイン領域14aのデータフォーマットは、各レイヤーにおいて共通である。
図示の如く、データリードイン領域14aに記録されるデータリードイン情報は、ガードゾーンと、ディスクメーカテストゾーンと、ドライブメーカテストゾーンと、ガードゾーンと、RMD(Recording Management Data)管理ゾーンと、記録情報管理ゾーンと、物理パラメータ情報ゾーンと、信号ゾーンに区分される。このうち、物理パラメータ情報ゾーンに、図5中の(A)に示す如く、更新物理パラメータ情報とディスク製造情報が保持される。
更新物理パラメータ情報は、システムリードイン情報中に含まれた物理パラメータ情報(図4参照)の一部を他の情報に書き換えたものである。また、ディスク製造情報は、システムリードイン情報中に含まれたディスク製造情報(図4参照)をそのままコピーしたものである。
ガードゾーンは、光ディスク装置が暴走するのを防ぐ目的で設けられる。ディスクメーカテストゾーンとドライブテストゾーンは、それぞれ、ディスクメーカや光ディスク装置にて最適記録条件を確認するテスト記録を行うための領域である。RMD管理ゾーンには、最新のRMD情報がディスクのどの位置に記録されているかを示す情報を記録するために設けられている。記録情報管理ゾーンは、追記等で記録情報が更新される毎に更新され、ディスクの使用状態等が記録される。
図6に、データリードイン情報に含められる更新物理パラメータ情報の構成を示す。
図示の如く、システムリードイン情報中の物理パラメータ情報は、2048バイトで構成されている。同図中の“システムリードイン”の欄には、各バイトに保持される情報の種類が抜粋して示されている。システムリードイン情報の9−11バイト目には、ユーザデータ領域14bの記録可能な最外周のPSN(Physical Sector Number)が保持されている。また、システムリードイン情報の27バイト目には、当該ディスクが準拠するブックバージョンが保持されている。なお、リザーブに対応するバイトは“0”で埋められている。
システムリードイン情報中の物理パラメータ情報のうち、図中、矢印で示すデータ項目は、データリードイン情報中の更新物理パラメータ情報にそのままコピーされる。HD規格に従う従来の更新物理パラメータ情報では、同図中の“従来の更新物理パラメータ”の欄に示すとおり、システムリードイン情報中の10バイト目の情報が、各レイヤーのユーザデータ領域14bのうち記録を行った領域の最終PSNに書き換えられ、また、システムリードイン情報中の256−263バイト目(リザーブ)に、各レイヤー上における記録単位の区切りを示すBorderゾーンのスタートアドレスが追加される。ブックバージョンは、書き換えられずにそのままデータリードイン情報中の更新物理パラメータ情報にコピーされる。
これに対し、本実施の形態では、同図中の“実施形態の更新物理パラメータ”の欄に示すとおり、更新物理パラメータ情報中の28−31バイト目(リザーブ)に、さらに、FSM識別情報が追加される。FSM識別情報は、データ領域14に対する情報の記録がFSMによる変調方式によって行われたことを示す情報である。この場合、FSM識別情報として、たとえば、中国国内で特別に適用されるHD規格のブックバージョン(アップデートブックバージョン)が用いられる。
なお、このFSM識別情報は、データ領域14に対する情報の記録がFSMによる変調方式に従って行われたレイヤーの更新物理パラメータにのみ含められ、データ領域14に対する情報の記録がETMによる変調方式によってレイヤーについては、更新物理パラメータの28−31バイト目は、従来どおり、“リザーブ”のままとされる。
このようにして生成された更新物理パラメータ情報が、図5中の(A)に示す更新物理パラメータ情報の格納領域に保持される。そして、これを含むデータリードイン情報が、各レイヤーのデータリードイン領域14aに記録される。
なお、図5中の(B)に示す如く、システムリードイン情報中の物理パラメータ情報とディスク製造情報をデータリードイン情報内の物理パラメータ情報ゾーンにそのままコピーし、図5の最右欄の構成を有する更新物理パラメータ情報を物理パラメータ情報ゾーン中のリザーブ領域に保持させるようにしても良い。
なお、図6の例では、データ領域14に対する情報の記録がFSMによる変調方式によって行われた場合に、別途、FSM識別情報を更新物理パラメータ情報に含めるようにしたが、こうするに替えて、更新物理パラメータ情報の27バイト目にあるブックバージョンを、直接、FMS変調に対応するブックバージョンに書き換えるようにしても良い。あるいは、FSM識別情報の記録のために、更新物理パラメータ情報中の他のリザーブ領域を用いても良く、さらには、図5中の(A)または(B)に示す他のリザーブ領域を用いてFSM識別情報を記録するようにしても良い。
図7に、本実施の形態に係る光ディスク装置の構成を示す。なお、同図には、記録および再生に関連する回路系のみが示されている。
同図において、エンコーダ201は、記録データに対し誤り訂正符号を付加する等のエンコード処理を行う。スイッチング回路202は、コントローラ215からの指令に応じて、エンコーダ201からの信号を第1の変調回路203aまたは第2の変調回路203bの何れか一方に供給する。
第1の変調回路203aは、入力された信号に対しETMに従う変調を施す。第2の変調回路203bは、入力された信号に対しFSMに従う変調を施す。スイッチング回路204は、コントローラ215からの指令に応じて、第1の変調回路203aまたは第2の変調回路203bの何れか一方からの信号をレーザ駆動回路205に供給する。レーザ駆動回路205は、コントローラ215からの指令に応じて、光ピックアップ装置206内の半導体レーザを駆動する。すなわち、記録時にはスイッチング回路204から入力される信号にて変調された高パワーのレーザ光を光ピックアップ装置206から出力させ、再生時には記録パワーよりも低い一定レベルのレーザ光を光ピックアップ装置206から出力させる。
光ピックアップ装置206は、レーザ光をディスク10上に集光させるための光学系および対物レンズアクチュエータと、ディスク10からの反射光を受光する光検出器を備えている。光ピックアップ装置206は、ピックアップ送り機構(図示せず)によって、ディスク10の径方向に移動可能に支持されている。
信号演算回路207は、光ピックアップ装置206内の光検出器からの信号を演算処理して、各種信号(再生RF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、等)を生成し、それぞれ対応する回路に供給する。
サーボ回路208は、信号演算回路207から入力されたフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号からフォーカスサーボ信号およびトラッキングサーボ信号を生成し、光ピックアップ装置206内の対物レンズアクチュエータに供給する。
スイッチング回路209は、コントローラ215からの指令に応じて、信号演算回路207から入力された再生RF信号を、第1の復調回路210aと第2の復調回路210bの何れか一方に供給する。
第1の復調回路210aは、入力された再生RF信号に対しETM変調による符号変換処理と逆の変換処理を施してデータ列を生成し、生成したデータ列をスイッチング回路211に出力する。第2の復調回路210bは、入力された再生RF信号に対しFSM変調による符号変換処理と逆の変換処理を施してデータ列を生成し、生成したデータ列をスイッチング回路211に出力する。
スイッチング回路211は、コントローラ215からの指令に応じて、第1の復調回路210aおよび第2の復調回路210bから入力された復調データのうち何れか一方をデコーダ212に出力する。デコーダ212は、スイッチング回路211から入力された復調データをデコード処理して再生データを生成し、生成した再生データを後段回路に出力する。また、デコーダ212は、システムリードイン情報やデータリードイン情報等のサブ情報をコントローラ215に供給する。
入力IF(Inter Face)213は、操作キーやリモコン等を介してユーザから入力された情報をコントローラ215に供給する。出力IF214は、コントローラ215から出力される報知のための信号をモニタやスピーカに出力する。
コントローラ215は、MPU(Micro Processing Unit)とメモリを備え、メモリに格納された制御プログラムに応じて各部を制御する。コントローラ215は、データリードイン情報等のサブ情報を生成してエンコーダ201に供給する。この他、ユーザに対する問い合わせやユーザが選択入力するための画像や音声を、出力IF215を介して、モニタやスピーカから出力させる。
図7の構成において、記録の際の変調方式としてETMを用いる場合には、コントローラ215は、記録データがエンコーダ201、第1の変調回路203aおよびレーザ駆動回路205の処理ルートに従って処理されるように、2つのスイッチング回路202、204を制御する。また、記録の際の変調方式としてFSMを用いる場合には、コントローラ215は、記録データがエンコーダ201、第2の変調回路203bおよびレーザ駆動回路205の処理ルートに従って処理されるように、2つのスイッチング回路202、204を制御する。
一方、ディスク10に記録された情報が、ETMに従って変調されている場合、コントローラ215は、信号演算回路207からの再生RF信号が、第1の復調回路210aおよびデコーダ212の処理ルートに従って処理されるように、2つのスイッチング回路209、211を制御する。また、ディスク10に記録された情報が、FSMに従って変調されている場合、コントローラ215は、信号演算回路207からの再生RF信号が、第2の復調回路210bおよびデコーダ212の処理ルートに従って処理されるように、2つのスイッチング回路209、211を制御する。
図8は、記録層(レイヤー)を複数有する上記構成のディスク10が装着された際の光ディスク装置の処理フローを示す図である。なお、上述のディスク10には、4つのレイヤーが配されていたが、図8の処理フローは、レイヤーが4つに限らず、複数のレイヤーを有するディスク10全般に適用され得るものである。
なお、図8の処理フローに先立って、装着されたディスクに複数の記録層が存在するかが判別される。この判別は、たとえば、当該ディスクに対してフォーカスサーチを行うことにより行われる。すなわち、コントローラ215は、ディスク装着時に、サーボ回路208にフォーカスサーチを行わせ、その際に信号演算回路207から供給されるフォーカスエラー信号を監視する。そして、フォーカスエラー信号上に複数のS字カーブが検出されれば、当該ディスクには複数の記録層が存在すると判別し、S字カーブが一つしか検出されなければ、当該ディスクには記録層が一つしか存在しないと判別する。さらに、ディスクが複数の記録層を有する場合、コントローラ215は、各レイヤーのBCAの読み取りを行う。
以上のように初期動作が行われた後、コントローラ215は、復調に用いる復調回路を第1の復調回路210aに設定して、当該ディスク10中の所定のレイヤー(たとえば、レイヤー0)からシステムリードイン情報を読み出し、読み出したシステムリードイン情報をメモリに格納する(S101)。
さらに、コントローラ215は、復調に用いる復調回路を第1の復調回路210aに設定したまま、当該ディスク10のデータリードイン領域14aに対する読み出しを実行する(S102)。この読み出しの際に、コントローラ215は、信号演算回路207から入力される再生RF信号をモニタし(S103)、当該再生RF信号に波形が現れているかを判別する(S104)。そして、再生RF信号に波形が現れていなければ(S104:NO)、当該レイヤーは未記録状態であると判定する(S105)。
一方、データリードイン情報の読み出し動作時に、再生RF信号に波形が現れていれば(S104:YES)、コントローラ215は、デコーダ212からのデコード結果をもとに、データリードイン情報が適正に再生されたかを判別する(S106)。この判別がYESであると(S106:YES)、コントローラ215は、データリードイン情報をメモリに格納し、さらに、当該レイヤーには、ETMにより変調されてユーザデータが記録されていると判定する(S107)。そして、処理を行うべきレイヤーが残っていれば(S108:YES)、S101に戻って、次のレイヤーに対する処理を行う。
一方、S106における判別において、データリードイン情報が適正に再生されなかった場合、コントローラ215は、当該データリードイン情報の復調の際に第2の復調回路210bを用いたかを判別する(S109)。そして、第2の復調回路210bを用いていなければ(S109:NO)、復調に用いる復調回路を第2の復調回路210bに切り替えて(S110)、再度、データリードイン情報の読み取り動作を行う(S102)。
かかる読み取り動作の再試行によって、データリードイン情報が適正に再生されると(S106:YES)、コントローラ215は、データリードイン情報をメモリに格納し、さらに、当該レイヤーにはFSMにより変調されてユーザデータが記録されていると判定する(S107)。一方、この再試行によってもデータリードイン情報が適正に再生されなければ(S106:NO)、コントローラ215は、当該レイヤーは不適正レイヤーであるとして、S108へと移行する。この際、コントローラ215は、ユーザに対し、当該レイヤーには記録を行えない旨の報知を行う。
なお、かかる再試行の際の変調方式の判定処理(S107)において、コントローラ215は、データリードイン情報中に含まれた更新物理パラメータ情報(図6最右欄参照)を参照し、当該更新物理情報中の28−31バイト目にFSM識別情報が存在するかを調べる。そして、コントローラ215は、このバイト位置にFSM識別情報が含まれていれば、ユーザデータがFSMにより変調されているとの判定が正しいことを確認し、他方、FSM識別情報が含まれていなければ、当該判定が不確かであると判断する。
後者の場合、コントローラ215は、当該レイヤーを不適正レイヤーとする処理を行ってもよく、あるいは、当該レイヤーに記録済みのユーザデータがFSMにより変調されたものであるかをユーザに問い合わせるようにしても良い。そして、この問い合わせに対するユーザからの応答が、S107における判定を肯定するものであれば、コントローラ215は、ユーザデータがFSMにより変調されているとの判定が正しいことを確認し、他方、S107における判定を否定するものであれば、当該判定が誤っているとして、当該レイヤーを不適正レイヤーとする処理へと移行する。あるいは、コントローラ215は、実際に当該レイヤーのユーザデータを第2の復調回路210bを用いて再生試行し、再生の可否に基づいて、S107における判定の適否を確認するようにしても良い。
なお、ここでは、FSM識別情報が更新物理パラメータ情報中に含まれているとして説明がなされているが、FSM識別情報を、図5のRMD管理ゾーン中の空き領域に含めることもできる。この場合、データリードイン情報およびユーザデータが更新記録されるたびに、FSM識別情報がRMD管理ゾーン中の情報に含められて、当該レイヤーのデータリードイン領域14aに記録される。
このとき、上記FSM識別情報が存在するかの判断は、最後に記録されたRMD管理ゾーンの情報を参照して行われる。そして、S107にて変調方式がFSMであると判断されたにも係わらず、最後に記録されたRMD管理ゾーン中にFSM識別情報が含まれていないような場合には、コントローラ215は、上記と同様、S107における判定が不確かであると判断し、たとえば、上記と同じく、この判定の是非を確認する問い合わせをユーザに対して投げ掛け、あるいは、実際にユーザデータを第2の復調回路210bを用いて再生してみて、S107における判定の適否を確認する。そして、変調方式がFSMであることが確認されると、コントローラ215は、次回の記録動作の終了の際に、FSM識別情報を含めてRMD管理ゾーンの情報を構成し、これを、当該レイヤーのデータリードイン領域14aに記録する。
こうすると、データリードイン情報およびユーザデータの変調方式がFSMであるにも係わらず、最後に記録されたRMD管理ゾーン中にFSM識別情報が含まれていないとの不備を是正することができる。これにより、当該レイヤーに対するその後の記録動作が不備なく円滑に進められようになる。
この他、既述のように、図6に示すブックバージョンをFSMに対応するブックバージョンに直接書き換えることによって、データリードイン情報およびユーザデータがFSMにて変調されたことを識別する方法も取られ得る。この場合には、S107の判定の是非は、更新物理パラメータ情報中のブックバージョンがFSMに対応するブックバージョンとなっているかによって行われる。この場合も、コントローラ215は、FSM識別情報を参照する場合と同様、ブックバージョンがFSMに対応するものとなっていないときに、ユーザデータがFSMにより変調されているかの確認処理を行う。
以上のようにして、全てのレイヤーに対するシステムリードイン情報およびデータリードイン情報の取得と、先の記録の際に用いられた変調方式の判定が行われた後、コントローラ215は、各レイヤーに対する記録指令がユーザから入力されるのを待つ。
図9は、何れかのレイヤーに対する記録指令がユーザから入力されたときの記録処理を示す図である。
何れかのレイヤーに対する記録指令が入力されると、コントローラ215は、入力IF213を介してユーザから指定された変調方式がFSMであるか、ETMであるかを確認する(S111)。ここで、FSMが指定されていると(S111:YES)、コントローラ215は、図8の処理フローにおける判定結果から、当該レイヤーに、FSMにてユーザデータを追記できるかを判定する(S112)。
すなわち、当該レイヤーが未記録レイヤーであるか、あるいは、図8のS107における当該レイヤーについての判定がFSMである場合、コントローラ215は、当該レイヤーにFSMにてユーザデータを追記できると判定する(S112:YES)。そして、第2の変調回路203bを用いて変調が行われるようにスイッチング回路202、204を設定した後(S113)、当該レイヤーに対するユーザデータの記録を行う(S114)。
他方、当該レイヤーに対する変調方式の判定(図8のS107)がETMである場合、コントローラ215は、当該レイヤーにFSMにてユーザデータを追記できないと判定する(S112:NO)。この場合、コントローラ215は、変調方式を切り替えるかの問い合わせをユーザに対して行う(S115)。これに応じて、ユーザにより変調方式がETMに切り替えられると(S116:YES)、コントローラ215は、第1の変調回路203aを用いて変調が行われるよう、スイッチング回路202、204を設定して(S119)、当該レイヤーに対するユーザデータの記録を行う(S114)。他方、この報知によっても変調方式が切り替えられなければ(S116:NO)、コントローラ215は、当該レイヤーに対する記録を拒否する(S117)。
S111における判定結果がETMである場合(S111:NO)、コントローラ115は、当該レイヤーにETMにてユーザデータを追記できるかを判定する(S118)。当該レイヤーが未記録レイヤーあるか、あるいは、S107における判定がETMである場合、コントローラ215は、当該レイヤーにETMにてユーザデータを追記できると判定する(S118:YES)。そして、第1の変調回路203aを用いて変調が行われるよう、スイッチング回路202、204を設定した後(S119)、当該レイヤーに対するユーザデータの記録を行う(S114)。
他方、当該レイヤーに対する変調方式の判定(図8のS107)がFSMである場合、コントローラ215は、当該レイヤーにETMにてユーザデータを追記できないと判定する(S118:NO)。この場合、コントローラ215は、変調方式を切り替えるかの問い合わせをユーザに対して行う(S120)。これに応じて、ユーザにより変調方式がFSMに切り替えられると(S121:YES)、コントローラ215は、第2の変調回路203aを用いて変調が行われるよう、スイッチング回路202、204を設定して(S113)、当該レイヤーに対するユーザデータの記録を行う(S114)。他方、この報知によっても変調方式が切り替えられなければ(S121:NO)、コントローラ215は、当該レイヤーに対する記録を拒否する(S122)。
図10は、未記録のディスク10に最初に記録を行ったときの各レイヤーに対するデータリードイン情報の記録処理を示すフローチャートである。同図(a)は、FSMにて記録が行われたときにシステムリードイン情報中のブックバージョンをFSMに対応するブックバージョンに置き換えて更新物理パラメータ情報を構成する場合の処理フロー、同図(b)は、FSMにて記録が行われたときにシステムリードイン情報中の物理パラメータ情報中にFSM識別情報を含めて更新物理パラメータ情報を構成する場合の処理フローである。
同図(a)を参照して、レイヤーに対する初回の記録動作が終了すると(S201:YES)、コントローラ215は、当該記録の変調方式としてFSMとETMの何れを用いたかを判別する(S202)。ここで、変調方式としてFSMが用いられていれば(S202:YES)、コントローラ215は、システムリードイン情報中のブックバージョンをFSMに対応するブックバージョンに置き換えて更新物理パラメータ情報を構成し(S203)、構成した更新物理パラメータ情報を含めてデータリードイン情報を生成する(S205)。
他方、変調方式としてETMが用いられていれば(S202:NO)、コントローラ215は、システムリードイン情報中のブックバージョンをFSMに対応するブックバージョンに置き換えずにそのままコピーして更新物理パラメータ情報を構成し(S204)、構成した更新物理パラメータ情報を含めてデータリードイン情報を生成する(S205)。こうしてデータリードイン情報を生成した後、コントローラ215は、生成したデータリードイン情報を当該レイヤーのデータリードイン領域14aに書込む(206)。
同図(b)の処理では、同図(a)のS203、S204の処理ステップが、それぞれ、S211、S212の処理ステップに置き換えられる。すなわち、コントローラ215は、当該記録の変調方式としてFSMとETMの何れを用いたかを判別する(S202)。ここで、変調方式としてFSMが用いられていれば(S202:YES)、コントローラ215は、更新物理パラメータ情報中のリザーブ領域(図5参照)にFSM識別情報を含めて更新物理パラメータ情報を構成し(S211)、構成した更新物理パラメータ情報を含めてデータリードイン情報を生成する(S205)。
他方、変調方式としてETMが用いられていれば(S202:NO)、コントローラ215は、更新物理パラメータ情報中のリザーブ領域(図5参照)にFSM識別情報を含めずに(たとえば、リザーブと同様に00として)更新物理パラメータ情報を構成し(S212)、構成した更新物理パラメータ情報を含めてデータリードイン情報を生成する(S205)。こうしてデータリードイン情報を生成した後、コントローラ215は、生成したデータリードイン情報を、当該レイヤーのデータリードイン領域14aに書込む(206)。
図11は、各レイヤーを再生する際の処理を示すフローチャートである。なお、この再生処理に先立って、ディスク10の装着時に図8の処理が実行され、全てのレイヤーに対するシステムリードイン情報およびデータリードイン情報の取得処理と、変調方式の判定処理が行われる。
しかる後、コントローラ215は、入力IF213を介してユーザから再生指令が入力されたかを判別する(S301)。そして、再生指令が入力されると(S301:YES)、コントローラ215は、当該再生指令が何れのレイヤーに対するものであるかを判別し(S302)、さらに、再生対象のレイヤーが再生可能かを判別する(S303)。
再生対象のレイヤーが未記録レイヤーであり、あるいは、再生不能レイヤー(図8のS109:NO)である場合(S303:NO)、コントローラ215は、当該レイヤーは再生不能であることをユーザに報知して、当該レイヤーに対する再生を拒否する(S304)。他方、再生指令されたレイヤーが再生可能である場合(S303:YES)、コントローラ215は、当該レイヤーの変調方式がFSMとETMの何れかであるか(図8のS107)に応じて、再生に用いる復調方式を決定する(S305)。
すなわち、当該レイヤーの変調方式がFSMである場合、コントローラ215は、第2の復調回路210bを用いて復調が行われるようにスイッチング回路209、211を設定した後(S305)、当該レイヤーに記録されたユーザデータの再生を行う(S306)。他方、当該レイヤーの変調方式がETMである場合、コントローラ215は、第1の復調回路210aを用いて復調が行われるようにスイッチング回路209、211を設定して(S305)、当該レイヤーに記録されたユーザデータの再生を行う(S306)。
以上、本実施の形態によれば、記録に用いる変調方式を、ETMとFSMとの間でレイヤー毎に任意に選択することができる。よって、一つのディスク中に異なる変調方式にて適宜、コンテンツを格納させることができる。
また、本実施の形態では、各レイヤーのシステムリードイン情報が、世界共通の変調方式(ETM)にて変調されて記録されているため、データ領域14に適用される変調方式が、国や地域毎に相違するような場合にも、各国の光ディスク装置(プレーヤ)にて、全レイヤーのシステムリードイン情報を読み取ることができる。よって、各国の光ディスク装置は、各レイヤーのデータ領域14を再生するに必要な物理パラメータをシステムリードイン情報から取得することができ、各レイヤーのデータリードイン領域14aの読み出しに円滑に移行することができる。そして、データリードイン領域14aが適正に再生できたレイヤーについては、ユーザデータの再生へと移行することができる。
さらに、本実施の形態では、各レイヤーのデータリードイン情報中にFSM識別情報が含まれ、あるいは、ブックバージョン情報が適宜FSMに対応するもの書き換えられるため、データリードイン情報が再生されれば、これらの情報をもとに、各レイヤーに適用された変調方式を確認することができる。したがって、プレーヤは、ユーザデータの再生動作を、拒否することなく、円滑に進めることができる。
図12および図13は、それぞれ、プレーヤにデータリードイン情報とユーザデータを復調するための復調系が1種類しか存在しない場合の再生処理例を示すフローチャートである。すなわち、当該プレーヤには、データリードイン情報とユーザデータを復調するための復調系として、図7に示す第1復調回路210aと第2復調回路210bの何れか一方のみが配されている。
なお、上記のとおり、本実施の形態では、BCA情報とシステムリードイン情報の変調方式が世界共通となっている。このため、当該プレーヤには、上記復調系とともに、BCA情報とシステムリードイン情報を復調するための復調系が同時に装備されている。すなわち、BCA情報とシステムリードイン情報は、全世界のプレーヤにおいて復調可能である。
図12は、更新物理パラメータ中のブックバージョンがFSMに対応するブックバージョンに直接書き換えられた場合の当該プレーヤにおける再生処理の一例を示すフローチャートである。また、図13は、更新物理パラメータ中のブックバージョンをFSMに対応するブックバージョンに直接書き換えずに、別途、FSM識別情報をリザーブ領域に含めた場合の当該プレーヤにおける再生処理の一例を示すフローチャートである。
まず、図12を参照して、ディスク10が装着されると、プレーヤは、当該ディスク10中の所定のレイヤー(たとえば、レイヤー0)からシステムリードイン情報を読み取る(S401)。次に、プレーヤは、当該レイヤーのデータリードイン領域14aに対する読み取りを試行する(S402)。この試行において、データリードイン情報の読み取りを適正に行えなければ(S403:NO)、プレーヤは、当該レイヤーは再生不能であると判定して、ユーザにその旨を報知する(S407)。なお、当該レイヤーが未記録状態にある場合も、プレーヤは、S403における判定をNOとする。
一方、データリードイン情報の読み取りを適正に行えれば(S403:YES)、プレーヤは、データリードイン情報中のブックバージョンが、自身の復調系に対応するブックバージョンに整合しているかを判別する(S404)。この判別がNOならば(S404:NO)、プレーヤは、当該レイヤーは再生不能であると判定し、ユーザにその旨を報知する(S407)。他方、この判別がYESならば(S405:YES)、プレーヤは、当該レイヤーは再生可能であるとし(S405)、さらに処理すべき他のレイヤーが残っているか判別する(S406)。
ここで、処理すべきレイヤーが残っていれば、プレーヤは、S401に戻って、次のレイヤーに対する処理を行う。こうして、全てのレイヤーについて、システムリードイン情報およびデータリードイン情報の取得と、再生の可否判定を行った後、プレーヤは、ユーザからの再生指令を待つ(S408)。
しかる後、ユーザから所定のレイヤーに対する再生指令が入力されると、プレーヤは、S405とS407の判定結果に基づいて、当該レイヤーに対する再生の可否を判定する(S409)。当該レイヤーに対する再生が不可ならば(S409:NO)、当該レイヤーは再生不可である旨の報知をユーザに行って、当該レイヤーに対する再生を拒否する(S410)。他方、当該レイヤーが再生可能であれば(S409:YES)、当該レイヤーに対する再生を実行する(S411)。
次に、図13の処理フローについて説明する。この処理フローでは、図12のS404にてNOと判別された場合に、さらにS420にて、FSM識別情報が確認される。この確認処理は、たとえば中国国内のプレーヤ等、データリードイン情報とユーザデータを復調するための復調系がFSMに対応するものである場合に行われる。当該復調系がETMに対応するプレーヤでは、S420は含まれず、図12と同様の処理フローにて処理が行われる。
図13の処理フローにおいて、プレイヤーは、当該レイヤーのデータリードイン情報中に含まれるブックバージョンが、自身の復調系に対応するブックバージョンに整合しないと判断すると(S404:NO)、次に、図6に示す更新物理パラメータ情報中の28−31バイト目を参照する。そして、このバイト位置に、FSM識別情報が含まれており、且つ、その内容が正しいかを判別する(S420)。この判別がNOならば(S420:NO)、プレーヤは、当該レイヤーは再生不能であると判定し、ユーザにその旨を報知する(S407)。
一方、この判別がYESならば(S420:YES)、プレーヤは、当該レイヤーは再生可能であると判定し(S405)、他のレイヤーに対する処理へと移行する(S406)。そして、全てのレイヤーに対する処理を行った後(S406:NO)、ユーザから所定のレイヤーに対する再生指令が入力されると(S408:YES)、プレーヤは、S409移行の処理に従って、当該レイヤーに対する再生処理を実行する(S411)。
なお、図12および図13では、S404にてブックバージョンの適否を確認するようにしたが、プレーヤによっては、データリードイン情報を読み取れれば当該レイヤーは再生可能と判定する場合もあり得る。この場合は、S404、S420は省略され、S403がYESならS405へと移行して、当該レイヤーは再生可能と判定される。
以上のとおり、本実施の形態によれば、データリードイン情報とユーザデータを復調するための復調系が1種類のみしか配されていないプレーヤにおいても、自身の復調系に対応するレイヤーを選択的に再生することができる。よって、レイヤー間で変調方式(ETM/FSM)を替えながら、同一コンテンツを各レイヤーに記録することにより、当該コンテンツを、ETMに従うプレーヤとFSMに従うプレーヤの何れにおいても、円滑に再生することができる。したがって、国際会議等、各国の代表者にHD−Rを配布するような場合にも、1種類のディスクを準備すればよく、ディスク準備時の作業を簡便なものとすることができる。
たとえば、図3の構成において、レイヤー0、1とレイヤー2、3にそれぞれ同じ内容のコンテンツを各変調方式にて記録しておけば、図12または図13の処理フローに従って再生を行うことにより、日本と中国のプレーヤにおいて、当該コンテンツを再生することができる。この場合、日本のプレーヤでは、レイヤー0、1が再生され、中国のプレーヤではレイヤー2、3が再生される。よって、それぞれのプレーヤにおいて、当該ディスク10からコンテンツを円滑に再生することができる。このように、本実施の形態によれば、1枚のディスク10によって、変調方式が互いに異なる国のプレーヤに対応することができる。
<変更例1>
上記実施の形態では、レイヤー0、1にETMを適用し、レイヤー2、3にFSMを適用したが、たとえば、図14に示すように、レイヤー0、2にETMを適用し、レイヤー1、3にFSMを適用しても良い。この場合、積層方向に隣り合うレイヤー間では変調方式が異なることとなる。
こうすると、たとえば、レイヤー1のデータリードイン情報とユーザデータを再生する場合に、レイヤー1からの反射光に基づく再生RF信号の周波数帯(FSMに対応した周波数帯)と、その上下のレイヤー0、2からの迷光に基づく再生RF信号の周波数帯(ETMに対応した周波数帯)を相違させることができる。よって、プレーヤにおいて、FSMに対応する周波数成分をフィルタによって再生RF信号から抽出することにより、レイヤー0、2からの迷光による影響を抑制することができ、データリードイン情報とユーザデータを円滑に再生することができる。
この場合、データリードイン情報とユーザデータを復調する復調回路の前段に、対応する周波数帯を抽出するためのフィルタが配される。すなわち、当該復調回路がETMに対応するものである場合、その前段に配されるフィルタは、ETMに対応した周波数帯を再生RF信号から抽出するよう構成される。また、当該復調回路がFSMに対応するものである場合、その前段に配されるフィルタは、FSMに対応した周波数帯を再生RF信号から抽出するよう構成される。ここで、フィルタは、たとえば、櫛型フィルタから構成される。
このようにフィルタを配すると、復調に不要な、迷光による信号成分を抑制することができる。よって、復調回路における復調処理が適正化され、再生可能なレイヤーに対する再生動作をより円滑に行うことができる。
<変更例2>
上記実施の形態では、国や地域で変調方式が相違する場合に円滑に対応できるようにすることを目的に説明を行ったが、上記変更例1にて説明した迷光対策のみを目的とする場合、ディスク10は、以下のように構成され得る。
すなわち、ディスク10は、上記変更例1にて説明したと同じく、積層方向に隣り合うレイヤー間において、データ領域14、データリードアウト領域15に適用される変調方式が互いに異なるよう調整される。たとえば、図14に示すように、レイヤー0,1に同じ変調方式が適用され、レイヤー1、2にレイヤー0、1とは異なる変調方式が適用される。
ただし、この場合、レイヤー0、2とレイヤー1、3にそれぞれ適用される変調方式は、迷光対策のみを目的とする場合には、必ずしも、ETM、FSMである必要はなく、データ領域14およびデータリードアウト領域15を再生したときの再生RF信号の周波数帯が、レイヤー0、2とレイヤー1、3とで適正に区別できるような変調方式であれば良い。なお、各レイヤーのBCAとシステムリードイン領域には、上記と同様、共通の変調方式が適用される。
一方、光ディスク装置(プレーヤ)は、必ずしも、一種類の変調方式に対応するものである必要はなく、むしろ、全ての変調方式に対応可能であるのが望ましいと言える。たとえば、図14の構成において、レイヤー0〜3に渡って一連のコンテンツが記録されているような場合には、光ディスク装置(プレーヤ)は、レイヤー0、2の変調方式のみならず、レイヤー1、3の変調方式にも対応可能でなければならない。つまり、光ディスク装置(プレーヤ)は、レイヤー0、2とレイヤー1、3を再生できるように、2種類の復調回路を備えている必要がある。
図15(a)は、レイヤー0、2に適用される変調方式の一例(第1の変調方式)を示す図である。ここでは、0の連続個数が2個、4個、5個、6個、7個または9個となり且つ1が連続しないように、5ビットのデータ列が16ビットのデータ列に変換される。したがって、このデータ列をNRZI変調(Non Return to Zero Inversion)すると、信号幅が3T、5T、6T、7T、8T、9Tまたは10Tの信号が生成される。
レイヤー0、2のデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報は、それぞれ、図15(a)の変換テーブルをもとに符号変換が行われた後、さらに、NRZI変調を施されて、信号幅が3T、5T、6T、7T、8T、9Tまたは10Tの信号としてデータリードイン領域14a、ユーザデータ領域14bおよびデータリードアウト領域15に記録される。
図15(b)は、レイヤー1、3に適用される変調方式の一例(第2の変調方式)を示す図である。ここでは、0の連続個数が1個か3個となり且つ1が連続しないように、5ビットのデータ列が16ビットのデータ列に変換される。したがって、このデータ列をNRZI変調すると、信号幅が2Tまたは4Tの信号が生成される。
レイヤー1、3のデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報は、それぞれ、図15(b)の変換テーブルをもとに符号変換が行われた後、さらに、NRZI変調を施されて信号幅が2Tまたは4Tの信号を生成としてデータリードイン領域14a、ユーザデータ領域14bおよびデータリードアウト領域15に記録される。
図16は、このように変調されたレイヤー0〜3の全てを再生する場合の光ディスク装置の構成例を示す図である。この構成では、レイヤー0、2を再生するための構成としてフィルタ221aと第2復調回路222aが配され、また、レイヤー1、3を再生するための構成としてフィルタ221bと第2復調回路222bが配されている。また、第1変調回路220aと第2変調回路220bの変調方式が、それぞれ図15(a)と図15(b)の変調方式とされ、また、第1復調回路222aと第2復調回路222bの復調方式が、それぞれ図15(a)と図15(b)の変調方式に対応する復調方式とされている。
フィルタ221aは、レイヤー0、2のデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報を再生したときの再生RF信号の周波数帯域、すなわち、1/(6T)、1/(10T)、1/(12T)、1/(14T)、1/(16T)、1/(18T)および1/(20T)の周波数帯域を透過する櫛型フィルタから構成されている。また、フィルタ221bは、レイヤー1、3のデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報を再生したときの再生RF信号の周波数帯域すなわち、1/(4T)および1/(8T)の周波数帯域を透過する櫛型フィルタから構成されている。図17(a)はフィルタ221aの透過特性、図17(b)はフィルタ221bの透過特性である。
レイヤー0、2のデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報を再生する際には、レイヤー1、3からの再生信号成分(迷光によるノイズ成分)がフィルタ221aによって除去される。また、レイヤー1、3のデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報を再生する際には、レイヤー0、2からの再生信号成分(迷光によるノイズ成分)がフィルタ221bによって除去される。よって、フィルタ221a、221bから出力される再生RF信号を、それぞれ、対応する復調方式(第1復調回路222a、第2復調回路222b)にて復調することにより、信頼性の高い復調信号を得ることができる。
図16に戻り、第1復調回路222aは、フィルタ221aから入力された再生RF信号をNRZI復調してデータ列を生成し、生成したデータ列に対して図15(a)における符号化変換と逆の変換を行ってデータ列を生成する。すなわち、図15(a)に示す変換テーブルをもとに、順次、16ビットのデータ列を5ビットのデータ列に変換してスイッチング回路211に出力する。
第2復調回路222bは、フィルタ221bから入力された再生RF信号をNRZI復調してデータ列を生成し、生成したデータ列に対して図15(b)における符号化変換と逆の変換を行ってデータ列を生成する。すなわち、図15(b)に示す変換テーブルをもとに、順次、16ビットのデータ列を5ビットのデータ列に変換してスイッチング回路211に出力する。
スイッチング回路211は、コントローラ215からの指令に応じて、第1復調回路222aおよび第2復調回路222bから入力された復調信号のうち何れか一方をデコーダ212に出力する。デコーダ212は、スイッチング回路211から入力された復調信号をデコード処理して再生データを生成し後段回路に出力する。
図16の構成において、レイヤー0、2のデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報を再生する場合、コントローラ215は、信号演算回路207からの再生RF信号がフィルタ221a、第1復調回路222aおよびデコーダ212のルートに従って処理されるようにスイッチング回路209、211を制御する。したがって、この場合には、信号幅が3T、5T、6T、7T、8T、9Tおよび10Tの再生RF信号が抽出され再生される。
また、レイヤー1、3のデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報を再生する場合、コントローラ215は、信号演算回路207からの再生RF信号がフィルタ221b、第2復調回路222bおよびデコーダ212のルートに従って処理されるようにスイッチング回路209、211を制御する。したがって、この場合には、信号幅が2Tおよび4Tの再生RF信号が抽出され再生される。
図16の構成において、コントローラ209は、上記実施形態と同様、図8および図11に従って、各レイヤーに対する再生を行う。そして、各レイヤーのデータリードイン情報、ユーザデータおよびデータリードアウト情報を再生する際には、図8のS107にて判別した変調方式に対応するフィルタと復調回路を選択して再生を行う。これにより、迷光による信号成分がカットされた再生RF信号をもとに復調を行うことができ、円滑な再生動作を実現することができる。
<変更例3>
上記では、同じレイヤーに記録されるユーザデータについては同じ変調方式を適用するようにしたが、たとえば図18に示すように、一つのレイヤー内で変調方式を切り替えるようにしても良い。この場合、変調方式は、たとえば、1回の記録動作においては同じとされ、記録動作毎に変更可能とされる。各回の記録動作において如何なる変調方式が用いられたかは、たとえば、図5中のRMD管理ゾーンに更新記録されるRMD情報のリザーブ領域に、ブックバージョンを記述する等の方法によって保持される。RMD情報は、記録動作毎に更新記録される。よって、このように、RMD情報のリザーブ領域に変調方式に関する情報を含めることにより、1回の記録動作によって記録される情報ブロックを単位として、記録に用いた変調方式を管理することができる。
この場合、データリードイン情報は、上記と同様、各レイヤーに個別に保持させて、レイヤー毎に、変調方式を管理するようにしても良い。あるいは、たとえば図18に示す如く、レイヤー0のみにデータリードイン情報を保持させ、このデータリードイン情報(RMD情報)によって、全レイヤーの情報ブロックに適用された変調方式を一括管理するようにしても良い。何れの場合も、各レイヤーのデータリードイン領域14aには一種類の変調方式が適用され、一つのレイヤーのデータリードイン領域14a内において変調方式が切り替えられることはない。
プレーヤは、最新のRMD情報を参照して、各レイヤーの各情報ブロックに適用された変調方式を判別する。そして、各情報ブロックの再生時には、当該判別結果に応じた復調方式にて再生を行う。この場合、プレーヤは、上記と同様、自身の復調回路にて復調可能な情報ブロックのみを再生する。よって、この場合も、各情報ブロックに変調方式を変えながら同じコンテンツを記録することにより、上記実施の形態の場合と同様、各国のプレーヤにて、当該コンテンツを共有することができる。
以上、本発明の実施の形態およびその変更例について説明したが、本発明はこれら実施形態および変更例に何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、HD−Rを例に説明を行ったが、本発明は、HD−RWおよびこれに記録を行う光ディスク装置にも適宜適用可能である。また、上記実施の形態では、記録層を4層有するHD−Rを例示したが、記録層は4層に限らず、2層以上の記録層を有するHD−RやHD−RWおよびこれに記録を行う光ディスク装置に広く適用可能である。さらに、本発明は、HD以外の光ディスク(たとえばBDなど)および光ディスク装置にも適宜適用可能である。また、上記ではETMとFSMを用いた例について説明したが、これ以外の変調方式を各層に対応させて使用しても良い。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る光ディスクの構成を示す図 実施の形態に係る光ディスクのエリアフォーマットを示す図 実施の形態に係る各レイヤーのエリアフォーマットを示す図 実施の形態に係るシステムリードイン情報の構成を示す図 実施の形態に係るデータリードイン情報の構成を示す図 実施の形態に係る更新物理パラメータの構成を説明する図 実施の形態に係る光ディスク装置の構成を示す図 実施の形態に係るディスク装着時の処理フローを示す図 実施の形態に係るディスク記録時の処理フローを示す図 実施の形態に係るデータリードイン情報の記録動作を示すフロー図 実施の形態に係るディスク再生時の処理フローを示す図 実施の形態に係る光ディスク装置にて記録を行ったディスクを1種類の復調系のみを有するプレーヤで再生したときの再生動作例を示すフロー図 実施の形態に係る光ディスク装置にて記録を行ったディスクを1種類の復調系のみを有するプレーヤで再生したときの再生動作例を示すフロー図 変更例1に係る各レイヤーのエリアフォーマットを示す図 変更例2に係る変調方式(符号変換テーブル)を示す図 変更例2に係る光ディスク装置の構成を示す図 変更例2に係るフィルタの特性を示す図 変更例3に係る各レイヤーのエリアフォーマットを示す図
符号の説明
10 … ディスク
13 … システムリードイン領域(再生専用領域)
14 … データ領域(記録可能領域)
14a … データリードイン領域
14b … ユーザデータ領域
102 … 記録層
202 … スイッチング回路
203a … 第1変調回路
203b … 第2変調回路
204 … スイッチング回路
205 … レーザ駆動回路
206 … 光ピックアップ
209 … スイッチング回路
210a … 第1復調回路
210b … 第2復調回路
204 … スイッチング回路
212 … デコーダ
215 … コントローラ

Claims (10)

  1. 積層方向に複数の記録層を有する記録可能な光ディスクに情報を記録する情報記録方法おいて、
    前記各記録層は、それぞれ、
    当該記録層の記録再生条件を含む第1の情報を保持する再生専用領域と、
    記録が可能な記録可能領域とに区分され、
    前記再生専用領域には、これら全ての記録層に共通の変調方式が適用されており、
    これら記録層の記録可能領域に、記録に用いる変調方式を変えながらユーザ情報を記録する、
    ことを特徴とする情報記録方法。
  2. 請求項1において、
    同じ記録層の前記記録可能領域には、変調方式を変えることなく一種類の変調方式にて、前記ユーザ情報と当該ユーザ情報を管理する情報を含む第2の情報とを変調して記録する、
    ことを特徴とする情報記録方法。
  3. 請求項2において、
    前記記録可能領域に適用した前記変調方式に関する情報を、当該記録可能領域に記録される前記第2の情報に保持させる、
    ことを特徴とする情報記録方法。
  4. 請求項2または3において、
    前記積層方向に隣り合う前記記録層の前記記録可能領域に、互いに異なる変調方式にて前記ユーザ情報と前記第2の情報を変調して記録する、
    ことを特徴とする情報記録方法。
  5. 請求項1において、
    変調方式とその変調方式で変調して前記ユーザ情報の記録を行った領域とを対応付ける情報を、前記ユーザ情報を管理する情報を含む第2の情報に保持させる、
    ことを特徴とする情報記録方法。
  6. 積層方向に複数の記録層を有する記録可能な光ディスクに情報を記録するとともに前記光ディスクから情報を再生する光ディスク装置おいて;
    前記光ディスクの各記録層は、それぞれ、
    当該記録層の記録再生条件を含む第1の情報を保持する再生専用領域と、
    記録が可能な記録可能領域とに区分され、
    前記再生専用領域には、これら全ての記録層に共通の変調方式が適用されており;
    前記再生専用領域を再生して前記記録再生条件を取得する条件取得手段と、
    前記条件取得手段によって取得された前記記録再生条件にしたがって前記記録層に記録を行う記録手段とを備え、
    前記記録手段は、前記光ディスクに含まれる前記複数の記録層の記録可能領域に、記録に用いる変調方式を変えながらユーザ情報を記録する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  7. 請求項6において、
    前記ユーザ情報を管理する情報を含む第2の情報を前記記録層毎に生成する管理情報生成手段をさらに備え、
    前記記録手段は、同じ記録層の前記記録可能領域には、変調方式を変えることなく一種類の変調方式にて前記ユーザ情報と前記第2の情報とを変調して記録する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  8. 請求項7において、
    前記管理情報生成手段は、前記記録可能領域に適用した前記変調方式に関する情報を、当該記録可能領域に記録される前記第2の情報に保持させる、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  9. 請求項7または8において、
    前記記録手段は、前記積層方向に隣り合う前記記録層の前記記録可能領域に、互いに異なる変調方式にて前記ユーザ情報と前記第2の情報を変調して記録する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  10. 請求項6において、
    前記ユーザ情報を管理する情報を含む第2の情報を生成する管理情報生成手段をさらに備え、
    当該管理情報生成手段は、変調方式とその変調方式で変調して前記ユーザ情報の記録を行った領域とを対応付ける情報を、前記第2の情報に保持させる、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
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