JP2009235837A - ドーム状建築物 - Google Patents

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浩三 二木
Noriaki Kumakura
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Abstract

【課題】天頂に近い位置に三角錐状の出窓を設けたドーム状建築物を提供する。
【解決手段】ドーム状建築物を構成する多数の三角形構造体のいずれかを特定三角形構造体とし、特定三角形構造体の各頂点を第1頂点41、第2頂点42および第3頂点43とし、第1頂点41から外方へ延びる第1突出フレーム部材24と、第2頂点42から外方へ延びて第1突出フレーム部材24の先端まで至る第2突出フレーム部材25と、第3頂点43から外方へ延びて第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25の先端まで至る第3突出フレーム部材26と、第1連結フレーム部材21、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される枠体に周縁部を固定された第1面材51と、第2連結フレーム部材22、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される枠体に周縁部を固定された第2面材52とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドーム状建築物に関し、さらに詳しくは、採光性能および通風性能を向上させたドーム状建築物に関する。
従来から、同一の球に内接する多数の三角形構造体から構成される、ジオデシックドーム(あるいはフラードーム)と呼ばれるドームが知られている。
ここで、同一の球に内接する180個の三角形構造体から構成されるジオデシックドームは、上から「3/8」のところと「5/8」のところにそれぞれ平坦なラインを有するが、このジオデシックドームを上から「3/8」のラインでカットすると、75個の三角形構造体から構成されるドームができ、また、このジオデシックドームを上から「5/8」のラインでカットすると、105個の三角形構造体から構成されるドームができる。
また、上から「3/8」のラインでカットしたドームは、最上部に、5個の三角形構造体を隙間なく五角錐状に組み合わせた形状の第1構造部を有し、第1構造部の下側には、15個の三角形構造体を隙間なく環状に連設した形状であって第1構造部と隙間なく連設されている第2構造部を有し、第2構造部の下側には、25個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状であって第2構造部と隙間なく連設されている第3構造部を有し、第3構造部の下側には、30個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状であって第3構造部と隙間なく連設されている第4構造部を有している。
また、上から「5/8」のラインでカットしたドームは、第1構造部から第4構造部までに加えて、第4構造部の下側に、30個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状であって第4構造部と隙間なく連設されている第5構造部を有している。
そして、各三角形構造体の各辺に相当する位置に、それぞれ、フレーム部材を設けるとともに、各三角形構造体の各頂点に相当する位置に、それぞれ、フレーム部材の端部同士を連結する固定手段を設けると、下端面が平坦な、ドーム状のトラス骨格を構築できる。三角形の基本骨格からなる、ドーム状のトラス骨格は、構造的に強いという特長を有しており、これにより、軽量で高強度のドーム状建築物を得ることができる。
なお、下記の特許文献1には、ドーム屋根に窓を設ける技術が開示されている。
特開平10−196036号公報
ところで、ドーム状建築物における第1構造部から第3構造部までの各三角形構造体の各面は、いずれも斜め上向きになっていることから、これらのいずれかに窓を設けようとすると、窓が斜め上向きになってしまう。特に、第1構造部や第2構造部の各三角形構造体の各面は、水平に近い傾斜角度となっていることから、これらのいずれかに窓を設けようとすると、窓が水平に近い傾斜角度となってしまう。
このような窓は、天窓と呼ばれ、多くの採光が得られることから、多くの住宅で採用されている。しかし、特に夏期の日中においては、日射を遮蔽したい場合が多く、また、日射を遮蔽するためには、ブラインドやカーテンなどの遮光装置を必要とする。
また、窓が水平に近い傾斜角度となっていると、ブラインドやカーテンなどの遮光装置の設置が非常に難しくなってしまう。
また、窓のグレージング面には結露の可能性があるが、天窓においては、結露が直接居室内に落下するという不都合があるため、内樋等結露水の処理装置が必要であった。
なお、グレージングとは、ガラス板、アクリル樹脂板、ポリカーボネート板などの採光用の面材の総称である。
また、窓が水平に近い角度となっていると、雨天時には窓を開けたまま外気を取り込むことができないという不便な点がある。また、窓を閉めた状態であっても、雨仕舞いには注意が必要であった。
そこで、本発明は、多数の三角形構造体のいずれかを特定三角形構造体とし、特定三角形構造体の3つの頂点をそれぞれ第1頂点、第2頂点および第3頂点とし、第1頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びる第1突出フレーム部材と、第2頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材の先端まで至る第2突出フレーム部材と、第3頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材および第2突出フレーム部材の先端まで至る第3突出フレーム部材とを設けるとともに、第1頂点と第2頂点とを結ぶフレーム部材、第1突出フレーム部材および第2突出フレーム部材から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第1面材と、第2頂点と第3頂点とを結ぶフレーム部材、第2突出フレーム部材および第3突出フレーム部材から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第2面材とを設けることにより、三角錐状に突出する出窓を設けて、上記の諸問題の解決を図るようにしたドーム状建築物を提供することを目的とする。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、同一の球に内接する多数の三角形構造体を備えたドーム状建築物であって、各三角形構造体の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられているフレーム部材と、フレーム部材の端部同士を連結するためのものであって各三角形構造体の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けられている固定手段とを備え、多数の三角形構造体のいずれかを特定三角形構造体とし、特定三角形構造体の3つの頂点をそれぞれ第1頂点41、第2頂点42および第3頂点43とし、第1頂点41からドーム状建築物の外方へ向けて延びる第1突出フレーム部材24と、第2頂点42からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24の先端まで至る第2突出フレーム部材25と、第3頂点43からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25の先端まで至る第3突出フレーム部材26と、第1頂点41と第2頂点42とを結ぶフレーム部材、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第1面材51と、第2頂点42と第3頂点43とを結ぶフレーム部材、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第2面材52とを備えていることを特徴とする。
ここで、「同一の球に内接する多数の三角形構造体を備えたドーム状建築物」とは、ジオデシックドームあるいはフラードームなどと呼ばれるドーム状建築物を意味する。
また、「フレーム部材」は、ドーム状建築物の骨格となるものであって、ドーム状建築物を構成する各三角形構造体の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられるものである。
また、「固定手段」は、フレーム部材の端部同士を連結するためのものであって、ドーム状建築物を構成する各三角形構造体の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けられるものである。また、固定手段としては、例えば、コネクタを用いることができる。
そして、各三角形構造体の各辺に相当する位置にそれぞれ設けたフレーム部材と、各三角形構造体の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けた固定手段とから、ドーム状のトラス骨格が構築され、このドーム状のトラス骨格が、ドーム状建築物の構造躯体となる。
また、「特定三角形構造体」とは、多数の三角形構造体のいずれかをいう。つまり、本発明は、三角錐状に突出する出窓をドーム状建築物に設けようというものであるが、特定三角形構造体とは、この三角錐状に突出する出窓を設けようとする位置に対応する三角形構造体を意味する。
また、「第1頂点41、第2頂点42および第3頂点43」とは、特定三角形構造体の3つの頂点を意味する。また、特定三角形構造体の3つの頂点のうちのいずれを第1頂点41としてもよい。第2頂点42および第3頂点43についても同様である。
また、「第1突出フレーム部材24」は、第1頂点41からドーム状建築物の外方へ向けて延びる部材である。
また、「第2突出フレーム部材25」は、第2頂点42からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24の先端まで至る部材である。
また、「第3突出フレーム部材26」は、第3頂点43からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25の先端まで至る部材である。
そして、第1突出フレーム部材24と、第2突出フレーム部材25と、第3突出フレーム部材26とから、三角錐状のトラス骨格が構築され、この三角錐状のトラス骨格が、出窓の骨格となる。
また、「第1面材51」は、第1頂点41と第2頂点42とを結ぶフレーム部材、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている面材である。また、「第1頂点41と第2頂点42とを結ぶフレーム部材」は、ドーム状のトラス骨格を構成する部材であり、また、「第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25」は、三角錐状の出窓のトラス骨格を構成する部材である。
また、「第2面材52」は、第2頂点42と第3頂点43とを結ぶフレーム部材、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている面材である。また、「第2頂点42と第3頂点43とを結ぶフレーム部材」は、ドーム状のトラス骨格を構成する部材であり、また、「第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26」は、三角錐状の出窓のトラス骨格を構成する部材である。
また、例えば、三角形の枠体よりも大きい1枚の構造用合板を、三角形の枠体と同一形状にカットし、これを「第1面材51」や「第2面材52」とすることができる。また、例えば、複数の構造用合板を組み合わせたものを三角形の枠体と同一形状にカットし、これを「第1面材51」や「第2面材52」とすることもできる。つまり、「第1面材51」や「第2面材52」は、1枚の面材から構成してもよく、また、複数の面材を組み合わせて構成してもよい。
また、第1頂点41と第2頂点42とを結ぶフレーム部材、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される三角形の枠体に、第1面材51の周縁部を固定するとともに、第2頂点42と第3頂点43とを結ぶフレーム部材、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体に、第2面材52の周縁部を固定すると、出窓の骨格がドーム状建築物の構造躯体にしっかりと固定されることとなり、十分な強度を発揮する。
そして、第1頂点41と第3頂点43とを結ぶフレーム部材、第1突出フレーム部材24および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体には、すなわち、第1面材51や第2面材52が設けられていない三角形の枠体には、垂直に近い傾斜角度の窓を設けることができる。
このように、ドーム状建築物の天頂に近い位置に、垂直に近い傾斜角度の窓を設けることができ、これにより、夏は窓から室内に直射日光が入りにくくすることができ、一方、冬は窓から室内に直射日光が入りやすくすることができるので、光熱費を抑えることができる。また、窓の傾斜角度が垂直に近ければ、グレージング62に結露が生じても、滴がグレージング62の表面を伝わって窓枠61に至るので、床が傷まない。また、窓の傾斜角度が垂直に近ければ、窓から室内に外気を取り込みやすくすることができる。また、窓の傾斜角度が垂直に近ければ、ブラインドやカーテンなどの遮光装置の設置が比較的容易になる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、最上部に位置する構造部であって同一の球に内接する5個の三角形構造体を隙間なく五角錐状に組み合わせた形状の第1構造部11と、第1構造部11の下側に第1構造部11とは隙間なく連設される構造部であって同一の球に内接する15個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第2構造部12と、第2構造部12の下側に第2構造部12とは隙間なく連設される構造部であって同一の球に内接する25個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第3構造部13と、第3構造部13の下側に第3構造部13とは隙間なく連設される構造部であって同一の球に内接する30個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第4構造部14とを備えたドーム状建築物であって、各三角形構造体の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられているフレーム部材と、フレーム部材の端部同士を連結するためのものであって各三角形構造体の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けられている固定手段とを備え、75個の三角形構造体のいずれかを特定三角形構造体とし、特定三角形構造体の3つの頂点をそれぞれ第1頂点41、第2頂点42および第3頂点43とし、第1頂点41からドーム状建築物の外方へ向けて延びる第1突出フレーム部材24と、第2頂点42からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24の先端まで至る第2突出フレーム部材25と、第3頂点43からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25の先端まで至る第3突出フレーム部材26と、第1頂点41と第2頂点42とを結ぶフレーム部材、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第1面材51と、第2頂点42と第3頂点43とを結ぶフレーム部材、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第2面材52とを備えていることを特徴とする。
ここで、本発明は、第1構造部11と第2構造部12と第3構造部13と第4構造部14とを備えたドーム状建築物に係るものである。したがって、本発明は、第1構造部11と第2構造部12と第3構造部13と第4構造部14とを備えたドーム状建築物のみならず、第1構造部11と第2構造部12と第3構造部13と第4構造部14と第5構造部15とを備えたドーム状建築物をも含むものである。
また、「第1構造部11」は、最上部に位置する構造部であって、同一の球に内接する5個の三角形構造体を隙間なく五角錐状に組み合わせた形状の構造部である。
つまり、「第1構造部11」は、最上部に位置する。また、第1構造部11は、5個の三角形構造体から構成されている。また、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体は、五角錐状に組み合わされている。また、第1構造部11では、隣り合う2つの三角形構造体は、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体は、隙間なく組み合わされている。また、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体が、五角錐状に組み合わされていることから、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体の頂点は、第1構造部11の中心の一点に集まっている。この中心の点が、ドーム状建築物の天頂となる。また、第1構造部11の下端面は、五角形である。
また、「第2構造部12」は、第1構造部11の下側に第1構造部11とは隙間なく連設される構造部であって、同一の球に内接する15個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の構造部である。
つまり、「第2構造部12」は、第1構造部11の下側に連設されている。また、第2構造部12は、15個の三角形構造体から構成されている。また、第2構造部12を構成する15個の三角形構造体は、環状に組み合わされている。また、第2構造部12では、隣り合う2つの三角形構造体は、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第2構造部12を構成する15個の三角形構造体は、隙間なく環状に組み合わされている。また、第2構造部12の上端面は、五角形であり、また、第2構造部12の下端面は、十角形である。また、第1構造部11の下端面と第2構造部12の上端面とは、同一形状である。また、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体と、第2構造部12を構成する15個の三角形構造体のうちの5個とは、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第1構造部11と第2構造部12とは、隙間なく連設されている。
また、「第3構造部13」は、第2構造部12の下側に第2構造部12とは隙間なく連設される構造部であって、同一の球に内接する25個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の構造部である。
つまり、「第3構造部13」は、第2構造部12の下側に連設されている。また、第3構造部13は、25個の三角形構造体から構成されている。また、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体は、環状に組み合わされている。また、第3構造部13では、隣り合う2つの三角形構造体は、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体は、隙間なく環状に組み合わされている。また、第3構造部13の上端面は、十角形であり、また、第3構造部13の下端面は、十五角形である。また、第2構造部12の下端面と第3構造部13の上端面とは、同一形状である。また、第2構造部12を構成する15個の三角形構造体のうちの10個と、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体のうちの10個とは、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第2構造部12と第3構造部13とは、隙間なく連設されている。
また、「第4構造部14」は、第3構造部13の下側に第3構造部13とは隙間なく連設される構造部であって、同一の球に内接する30個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の構造部である。
つまり、「第4構造部14」は、第3構造部13の下側に連設されている。また、第4構造部14は、30個の三角形構造体から構成されている。また、第4構造部14を構成する30個の三角形構造体は、環状に組み合わされている。また、第4構造部14では、隣り合う2つの三角形構造体は、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第4構造部14を構成する30個の三角形構造体は、隙間なく環状に組み合わされている。また、第4構造部14の上端面は、十五角形であり、また、第4構造部14の下端面は、十五角形である。また、第3構造部13の下端面と第4構造部14の上端面とは、同一形状である。また、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体のうちの15個と、第4構造部14を構成する30個の三角形構造体のうちの15個とは、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第3構造部13と第4構造部14とは、隙間なく連設されている。
また、これら以外の構成については、請求項1と同様である。
本発明によれば、多数の三角形構造体のいずれかを特定三角形構造体とし、特定三角形構造体の3つの頂点をそれぞれ第1頂点、第2頂点および第3頂点とし、第1頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びる第1突出フレーム部材と、第2頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材の先端まで至る第2突出フレーム部材と、第3頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材および第2突出フレーム部材の先端まで至る第3突出フレーム部材とを設けるとともに、第1頂点と第2頂点とを結ぶフレーム部材、第1突出フレーム部材および第2突出フレーム部材から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第1面材と、第2頂点と第3頂点とを結ぶフレーム部材、第2突出フレーム部材および第3突出フレーム部材から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第2面材とを設けたことから、ドーム状建築物の天頂に近い位置に、垂直に近い傾斜角度の窓を設けることができる。
これにより、夏は窓から室内に入る直射日光の調節が容易になり、一方、冬は窓から室内に直射日光を取り込みやすくすることができるので、光熱費を抑えることができる。
また、窓の傾斜角度が垂直に近ければ、グレージングに結露が生じても、滴がグレージングの表面を伝わって窓枠に至るので、結露水の処理が容易になる。
また、窓の傾斜角度が垂直に近ければ、雨天時においても、窓から室内に外気を取り込みやすくすることができ、また、ブラインドやカーテンなどの遮光装置の設置も比較的容易にすることができる。
図1ないし図5は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は、ドーム状建築物のトラス骨格の斜視図、図2〜図5は、ドーム状建築物の斜視図である。
(ドーム状建築物)
図1に示すように、本実施の形態に係るドーム状建築物は、最上部に位置する構造部であって同一の球に内接する5個の三角形構造体を隙間なく五角錐状に組み合わせた形状の第1構造部11と、第1構造部11の下側に第1構造部11とは隙間なく連設される構造部であって同一の球に内接する15個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第2構造部12と、第2構造部12の下側に第2構造部12とは隙間なく連設される構造部であって同一の球に内接する25個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第3構造部13と、第3構造部13の下側に第3構造部13とは隙間なく連設される構造部であって同一の球に内接する30個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第4構造部14と、第4構造部14の下側に第4構造部14とは隙間なく連設される構造部であって30個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第5構造部15とを備えている。
ここで、本実施の形態では、第1構造部11から第4構造部14までは、半径Rの同一の球に内接する多数の三角形構造体から構成され、また、第5構造部15は、半径Rの同一の円柱に内接する多数の三角形構造体から構成される。
つまり、本実施の形態では、第1構造部11から第4構造部14までを構成する各三角形構造体は、半径Rの同一の球に内接するが、第5構造部15を構成する各三角形構造体は、この半径Rの球には内接せずに、半径Rの同一の円柱に内接する。
(第1構造部11)
第1構造部11は、最上部に位置する構造部であって、半径Rの同一の球に内接する5個の三角形構造体を隙間なく五角錐状に組み合わせた形状の構造部である。
つまり、第1構造部11は、最上部に位置する。また、第1構造部11は、5個の三角形構造体から構成されている。また、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体は、五角錐状に組み合わされている。また、第1構造部11では、隣り合う2つの三角形構造体は、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体は、隙間なく組み合わされている。また、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体が、五角錐状に組み合わされていることから、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体の頂点は、第1構造部11の中心の一点に集まっている。この中心の点が、ドーム状建築物の天頂となる。また、第1構造部11の下端面は、五角形である。
(第2構造部12)
第2構造部12は、第1構造部11の下側に第1構造部11とは隙間なく連設される構造部であって、半径Rの同一の球に内接する15個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の構造部である。
つまり、第2構造部12は、第1構造部11の下側に連設されている。また、第2構造部12は、15個の三角形構造体から構成されている。また、第2構造部12を構成する15個の三角形構造体は、環状に組み合わされている。また、第2構造部12では、隣り合う2つの三角形構造体は、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第2構造部12を構成する15個の三角形構造体は、隙間なく環状に組み合わされている。また、第2構造部12の上端面は、五角形であり、また、第2構造部12の下端面は、十角形である。また、第1構造部11の下端面と第2構造部12の上端面とは、同一形状である。また、第1構造部11を構成する5個の三角形構造体と、第2構造部12を構成する15個の三角形構造体のうちの5個とは、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第1構造部11と第2構造部12とは、隙間なく連設されている。
(第3構造部13)
第3構造部13は、第2構造部12の下側に第2構造部12とは隙間なく連設される構造部であって、半径Rの同一の球に内接する25個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の構造部である。
つまり、第3構造部13は、第2構造部12の下側に連設されている。また、第3構造部13は、25個の三角形構造体から構成されている。また、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体は、環状に組み合わされている。また、第3構造部13では、隣り合う2つの三角形構造体は、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体は、隙間なく環状に組み合わされている。また、第3構造部13の上端面は、十角形であり、また、第3構造部13の下端面は、十五角形である。また、第2構造部12の下端面と第3構造部13の上端面とは、同一形状である。また、第2構造部12を構成する15個の三角形構造体のうちの10個と、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体のうちの10個とは、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第2構造部12と第3構造部13とは、隙間なく連設されている。
(第4構造部14)
第4構造部14は、第3構造部13の下側に第3構造部13とは隙間なく連設される構造部であって、半径Rの同一の球に内接する30個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の構造部である。
つまり、第4構造部14は、第3構造部13の下側に連設されている。また、第4構造部14は、30個の三角形構造体から構成されている。また、第4構造部14を構成する30個の三角形構造体は、環状に組み合わされている。また、第4構造部14では、隣り合う2つの三角形構造体は、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第4構造部14を構成する30個の三角形構造体は、隙間なく環状に組み合わされている。また、第4構造部14の上端面は、十五角形であり、また、第4構造部14の下端面は、十五角形である。また、第3構造部13の下端面と第4構造部14の上端面とは、同一形状である。また、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体のうちの15個と、第4構造部14を構成する30個の三角形構造体のうちの15個とは、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第3構造部13と第4構造部14とは、隙間なく連設されている。
(第5構造部15)
第5構造部15は、第4構造部14の下側に第4構造部14とは隙間なく連設される構造部であって、半径Rの同一の円柱に30個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の構造部である。
つまり、第5構造部15は、第4構造部14の下側に連設されている。また、第5構造部15は、30個の三角形構造体から構成されている。また、第5構造部15を構成する30個の三角形構造体は、環状に組み合わされている。また、第5構造部15では、隣り合う2つの三角形構造体は、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第5構造部15を構成する30個の三角形構造体は、隙間なく環状に組み合わされている。また、第5構造部15の上端面は、十五角形であり、また、第5構造部15の下端面は、十五角形である。また、第4構造部14の下端面と第5構造部15の上端面とは、同一形状である。また、第4構造部14を構成する30個の三角形構造体のうちの15個と、第5構造部15を構成する30個の三角形構造体のうちの15個とは、同じ長さの一辺を共有している。これにより、第4構造部14と第5構造部15とは、隙間なく連設されている。
なお、第5構造部15に玄関を設ける場合には、第5構造部15を構成する各三角形構造体よりも大きな開口部を設ける必要がある。例えば、3個の三角形構造体を省略して大きな開口部を形成し、そこに玄関を設けることができる。この場合、第5構造部15を構成する三角形構造体は、30個ではなく、27個となる。
(フレーム部材、コネクタ、トラス骨格)
本実施の形態に係るドーム状建築物は、各三角形構造体の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられているフレーム部材と、フレーム部材の端部同士を連結するためのものであって各三角形構造体の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けられている固定手段としてのコネクタとを備えている。
そして、各三角形構造体の各辺に相当する位置にそれぞれ設けたフレーム部材と、各三角形構造体の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けた固定手段としてのコネクタとから、図1に示すドーム状のトラス骨格が構築され、このドーム状のトラス骨格が、ドーム状建築物の構造躯体となる。
また、フレーム部材は、ドーム状建築物の骨格となるものであって、ドーム状建築物を構成する各三角形構造体の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられるものである。
また、固定手段は、フレーム部材の端部同士を連結するためのものであって、ドーム状建築物を構成する各三角形構造体の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けられるものである。本実施の形態では、固定手段として、コネクタを用いている。
また、第5構造部15の下端に設けられるコネクタを、ベースコネクタ31とする。
また、第4構造部14と第5構造部15との境界線上に設けられるコネクタを、ビームコネクタ32とする。
また、ベースコネクタ31およびビームコネクタ32以外のコネクタであって、5本のフレーム部材の端部が集まる位置(5個の三角形の頂点が集まる位置)に設けられるコネクタを、5アームコネクタ33とする。
また、ベースコネクタ31およびビームコネクタ32以外のコネクタであって、6本のフレーム部材の端部が集まる位置(6個の三角形の頂点が集まる位置)に設けられるコネクタを、6アームコネクタ34とする。
(ベースコネクタ31)
ベースコネクタ31は、第5構造部15の下端に設けられるコネクタであって、第5構造部15の下端の頂点に集まるフレーム部材の端部同士を連結するためのものである。
また、ベースコネクタ31は、フレーム部材の端部同士を連結するための部材として機能するとともに、トラス骨格を基礎に接合するための部材としても機能する。
また、ベースコネクタ31は、四角筒状のハブと、ハブの一方の開口部を塞ぐように設けられた平板状の補強平板部と、ハブの外周面から外方へ向けて放射状に突出する平板状の4枚のアームとを有している。
また、ハブの底部のほぼ中央には、アンカーボルトを挿通させるためのアンカー挿通孔が設けられている。基礎から上方へ向けて突出するアンカーボルトを、アンカー挿通孔に通し、ハブの底面を、基礎の上面に当接させ、この状態で、アンカーボルトにナットを螺合させる。このようにして、ベースコネクタ31を基礎に接合する。
また、アームは、ベースコネクタ31が配置される三角形の頂点に集まるフレーム部材と同じ数だけ設けられている。ベースコネクタ31が配置される三角形の頂点には、4本のフレーム部材が集まる。このため、アームは、4枚設けられている。また、各アームは、各フレーム部材と1対1に対応する。つまり、1枚のアームに、1本のフレーム部材が接合される。
また、各アームは、その端部を、ハブの外周面と補強平板部との双方に接合されている。これにより、1本のフレーム部材を1枚のアームで支持するのに十分な強度を発揮するようにしている。
(ビームコネクタ32)
ビームコネクタ32は、第4構造部14と第5構造部15との境界線上に設けられるコネクタであって、第4構造部14と第5構造部15との境界線上の頂点に集まるフレーム部材の端部同士を連結するためのものである。
また、ビームコネクタ32は、円筒状のハブと、ハブの一方の開口部を塞ぐように設けられた平板状の補強平板部と、ハブの外周面から外方へ向けて放射状に突出する平板状の6枚のアームとを有している。
また、アームは、ビームコネクタ32が配置される三角形の頂点に集まるフレーム部材と同じ数だけ設けられている。ビームコネクタ32が配置される三角形の頂点には、6本のフレーム部材が集まる。このため、アームは、6枚設けられている。また、各アームは、各フレーム部材と1対1に対応する。つまり、1枚のアームに、1本のフレーム部材が接合される。
また、各アームは、その端部を、ハブの外周面と補強平板部との双方に接合されている。これにより、1本のフレーム部材を1枚のアームで支持するのに十分な強度を発揮するようにしている。
(5アームコネクタ33)
5アームコネクタ33は、ベースコネクタ31およびビームコネクタ32以外のコネクタであって、5本のフレーム部材の端部が集まる位置(5個の三角形の頂点が集まる位置)に設けられるコネクタであり、そこに集まるフレーム部材の端部同士を連結するためのものである。
また、5アームコネクタ33は、円筒状のハブと、ハブの一方の開口部を塞ぐように設けられた平板状の補強平板部と、フレーム部材を接合するためのものであって、ハブの外周面から外方へ向けて突出する平板状の5枚のアームとを有している。
また、アームは、5アームコネクタ33が配置される三角形の頂点に集まるフレーム部材と同じ数だけ設けられている。5アームコネクタ33が配置される三角形の頂点には、5本のフレーム部材が集まる。このため、アームは、5枚設けられている。また、各アームは、各フレーム部材と1対1に対応する。つまり、1枚のアームに、1本のフレーム部材が接合される。
また、各アームは、その端部を、ハブの外周面と補強平板部との双方に接合されている。これにより、1本のフレーム部材を1枚のアームで支持するのに十分な強度を発揮するようにしている。
(6アームコネクタ34)
6アームコネクタ34は、ベースコネクタ31およびビームコネクタ32以外のコネクタであって、6本のフレーム部材の端部が集まる位置(5個の三角形の頂点が集まる位置)に設けられるコネクタであり、そこに集まるフレーム部材の端部同士を連結するためのものである。
また、6アームコネクタ34は、円筒状のハブと、ハブの一方の開口部を塞ぐように設けられた平板状の補強平板部と、フレーム部材を接合するためのものであって、ハブの外周面から外方へ向けて突出する平板状の6枚のアームとを有している。
また、アームは、6アームコネクタ34が配置される三角形の頂点に集まるフレーム部材と同じ数だけ設けられている。6アームコネクタ34が配置される三角形の頂点には、6本のフレーム部材が集まる。このため、アームは、6枚設けられている。また、各アームは、各フレーム部材と1対1に対応する。つまり、1枚のアームに、1本のフレーム部材が接合される。
また、各アームは、その端部を、ハブの外周面と補強平板部との双方に接合されている。これにより、1本のフレーム部材を1枚のアームで支持するのに十分な強度を発揮するようにしている。
(特定三角形構造体)
特定三角形構造体は、第1構造部11から第4構造部14までを構成する多数の三角形構造体のいずれかをいう。
本実施の形態に係るドーム状建築物は、三角錐状に突出する出窓を設けたものであるが、特定三角形構造体とは、この三角錐状に突出する出窓を設けようとする位置に対応する三角形構造体を意味する。
図1〜図5に示すように、本実施の形態では、第3構造部13に、三角錐状に突出する出窓を設けている。つまり、本実施の形態では、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体のうちの1つを、特定三角形構造体としている。
また、特定三角形構造体の3つの頂点をそれぞれ第1頂点41、第2頂点42および第3頂点43とする。
図1〜図5に示すように、本実施の形態では、三角錐状の出窓を正面視したときに左下側に位置する頂点を「第1頂点41」とし、同中央上側に位置する頂点を「第2頂点42」とし、同右下側に位置する頂点を「第3頂点43」としている。
またここで、第1頂点41と第2頂点42とを結ぶフレーム部材を「第1連結フレーム部材21」とし、第2頂点42と第3頂点43とを結ぶフレーム部材を「第2連結フレーム部材22」とし、第3頂点43と第1頂点41とを結ぶフレーム部材を「第3連結フレーム部材23」とする。
(第1突出フレーム部材24)
図1〜図5に示すように、第1頂点41からドーム状建築物の外方へ向けて、第1突出フレーム部材24が設けられている。
また、第1突出フレーム部材24は、第1頂点41からドーム状建築物の外方へ向けて延びる部材である。
本実施の形態では、第1突出フレーム部材24には、断面がほぼ三角形状の木材が用いられている。
また、本実施の形態では、第1突出フレーム部材24は、第1頂点41の位置において、3つの取付片を有する三又形状の金具で、第1連結フレーム部材21および第3連結フレーム部材23に固定されている。
つまり、三又形状の金具が有する3つの取付片の1つは、第1突出フレーム部材24に固定され、他の1つは、第1連結フレーム部材21に固定され、残りの1つは、第3連結フレーム部材23に固定されている。
(第2突出フレーム部材25)
図1〜図5に示すように、第2頂点42からドーム状建築物の外方へ向けて、第2突出フレーム部材25が設けられている。
また、第2突出フレーム部材25は、第2頂点42からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24の先端まで至る部材である。
つまり、第2突出フレーム部材25は、第2頂点42からドーム状建築物の外方へ向けて延びる部材であり、また、第2突出フレーム部材25の先端は、第1突出フレーム部材24の先端の位置まで至る。
本実施の形態では、第2突出フレーム部材25には、断面がほぼ三角形状の木材が用いられている。
また、本実施の形態では、第2突出フレーム部材25は、第2頂点42の位置において、3つの取付片を有する三又形状の金具で、第1連結フレーム部材21および第2連結フレーム部材22に固定されている。
つまり、三又形状の金具が有する3つの取付片の1つは、第2突出フレーム部材25に固定され、他の1つは、第1連結フレーム部材21に固定され、残りの1つは、第2連結フレーム部材22に固定されている。
(第3突出フレーム部材26)
図1〜図5に示すように、第3頂点43からドーム状建築物の外方へ向けて、第3突出フレーム部材26が設けられている。
また、第3突出フレーム部材26は、第3頂点43からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25の先端まで至る部材である。
つまり、第3突出フレーム部材26は、第3頂点43からドーム状建築物の外方へ向けて延びる部材であり、また、第3突出フレーム部材26の先端は、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25の先端の位置まで至る。
本実施の形態では、第3突出フレーム部材26には、断面がほぼ三角形状の木材が用いられている。
また、本実施の形態では、第3突出フレーム部材26は、第3頂点43の位置において、3つの取付片を有する三又形状の金具で、第2連結フレーム部材22および第3連結フレーム部材23に固定されている。
つまり、三又形状の金具が有する3つの取付片の1つは、第3突出フレーム部材26に固定され、他の1つは、第2連結フレーム部材22に固定され、残りの1つは、第3連結フレーム部材23に固定されている。
そして、第1突出フレーム部材24と、第2突出フレーム部材25と、第3突出フレーム部材26とから、三角錐状のトラス骨格が構築され、この三角錐状のトラス骨格が、三角錐状の出窓の骨格となる。
(第1面材51)
図2〜図5に示すように、第1頂点41と第2頂点42とを結ぶフレーム部材(第1連結フレーム部材21)、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される三角形の枠体には、第1面材51が設けられている。
また、第1面材51は、第1連結フレーム部材21、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている。
本実施の形態では、1枚の構造用合板を、第1連結フレーム部材21、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25によって形成される三角形と合致する形状にカットし、これを第1面材51としている。そして、第1面材51とされる三角形状の構造用合板は、その一辺を、第1連結フレーム部材21に固定され、他の一辺を、第1突出フレーム部材24に固定され、残りの一辺を、第2突出フレーム部材25に固定されている。
このため、第1連結フレーム部材21、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される三角形の枠体は、きわめて変形しにくくなっている。
また、第1連結フレーム部材21は、ドーム状のトラス骨格を構成する部材であり、また、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25は、三角錐状の出窓のトラス骨格を構成する部材である。
このため、第1面材51は、三角錐状の出窓のトラス骨格を、ドーム状のトラス骨格に固定する機能をも有している。
(第2面材52)
図2〜図5に示すように、第2頂点42と第3頂点43とを結ぶフレーム部材(第2連結フレーム部材22)、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体には、第2面材52が設けられている。
また、第2面材52は、第2連結フレーム部材22、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体に、その周縁部を固定されている。
本実施の形態では、1枚の構造用合板を、第2連結フレーム部材22、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26によって形成される三角形と合致する形状にカットし、これを第2面材52としている。そして、第2面材52とされる三角形状の構造用合板は、その一辺を、第2連結フレーム部材22に固定され、他の一辺を、第2突出フレーム部材25に固定され、残りの一辺を、第3突出フレーム部材26に固定されている。
このため、第2連結フレーム部材22、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体は、きわめて変形しにくくなっている。
また、第2連結フレーム部材22は、ドーム状のトラス骨格を構成する部材であり、また、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26は、三角錐状の出窓のトラス骨格を構成する部材である。
このため、第2面材52は、三角錐状の出窓のトラス骨格を、ドーム状のトラス骨格に固定する機能をも有している。
そして、第1連結フレーム部材21、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される三角形の枠体に、第1面材51の周縁部が固定されているとともに、第2連結フレーム部材22、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体に、第2面材52の周縁部が固定されていることから、三角錐状の出窓のトラス骨格が、それ自体きわめて変形しにくい上に、ドーム状のトラス骨格にもしっかりと固定されることとなり、強風などに対して高い強度を発揮する。
(窓)
図2〜図5に示すように、第1頂点41と第3頂点43とを結ぶフレーム部材(第3連結フレーム部材23)、第1突出フレーム部材24および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体には、窓が設けられている。
具体的には、第3連結フレーム部材23、第1突出フレーム部材24および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体の内側に嵌め込まれるようにして、三角形状の窓枠61が設けれているとともに、この三角形状の窓枠61の内側に嵌め込まれるようにして、三角形板状のグレージング62(採光用の面材)が設けられている。また、本実施の形態では、グレージング62、つまり、採光用の面材として、ガラス板を用いているが、グレージング62はガラス板に限られるものではなく、例えば、アクリル樹脂板やポリカーボネート板などを採用することもできる。
そして、本実施の形態では、窓が垂直に近い傾斜角度になるようにしている。
以上説明したように、第1構造部11から第4構造部14までを構成する多数の三角形構造体のいずれか(本実施の形態では、第3構造部13を構成する25個の三角形構造体のうちの1つ)を特定三角形構造体とし、特定三角形構造体の3つの頂点をそれぞれ第1頂点41、第2頂点42および第3頂点43とし、第1頂点41からドーム状建築物の外方へ向けて延びる第1突出フレーム部材24と、第2頂点42からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24の先端まで至る第2突出フレーム部材25と、第3頂点43からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25の先端まで至る第3突出フレーム部材26とを設けるとともに、第1頂点41と第2頂点42とを結ぶフレーム部材(第1連結フレーム部材21)、第1突出フレーム部材24および第2突出フレーム部材25から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第1面材51と、第2頂点42と第3頂点43とを結ぶフレーム部材(第2連結フレーム部材22)、第2突出フレーム部材25および第3突出フレーム部材26から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第2面材52とを設けることにより、ドーム状建築物の天頂に近い位置に、三角錐状に突出する出窓を設けている。そして、この三角錐状に突出する出窓に、垂直に近い傾斜角度の窓を設けている。
このため、夏は窓から室内に直射日光が入りにくくすることができ、一方、冬は窓から室内に直射日光が入りやすくすることができるので、光熱費を抑えることができる。
また、窓の傾斜角度が垂直に近ければ、グレージング62に結露が生じても、滴がグレージング62の表面を伝わって窓枠61に至るので、床が傷まない。
また、窓の傾斜角度が垂直に近ければ、窓から室内に外気を取り込みやすくすることができ、また、ブラインドやカーテンなどの遮光装置の設置が比較的容易になる。
本発明の実施の形態に係るドーム状建築物のトラス骨格の斜視図。 本発明の実施の形態に係るドーム状建築物の斜視図。 本発明の実施の形態に係るドーム状建築物の斜視図。 本発明の実施の形態に係るドーム状建築物の斜視図。 本発明の実施の形態に係るドーム状建築物の斜視図。
符号の説明
11 第1構造部
12 第2構造部
13 第3構造部
14 第4構造部
15 第5構造部
21 第1連結フレーム部材
22 第2連結フレーム部材
23 第3連結フレーム部材
24 第1突出フレーム部材
25 第2突出フレーム部材
26 第3突出フレーム部材
31 ベースコネクタ
32 ビームコネクタ
33 5アームコネクタ
34 6アームコネクタ
41 第1頂点
42 第2頂点
43 第3頂点
51 第1面材
52 第2面材
61 窓枠
62 グレージング

Claims (2)

  1. 同一の球に内接する多数の三角形構造体を備えたドーム状建築物であって、
    各三角形構造体の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられているフレーム部材と、
    フレーム部材の端部同士を連結するためのものであって各三角形構造体の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けられている固定手段とを備え、
    多数の三角形構造体のいずれかを特定三角形構造体とし、
    特定三角形構造体の3つの頂点をそれぞれ第1頂点、第2頂点および第3頂点とし、
    第1頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びる第1突出フレーム部材と、
    第2頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材の先端まで至る第2突出フレーム部材と、
    第3頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材および第2突出フレーム部材の先端まで至る第3突出フレーム部材と、
    第1頂点と第2頂点とを結ぶフレーム部材、第1突出フレーム部材および第2突出フレーム部材から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第1面材と、
    第2頂点と第3頂点とを結ぶフレーム部材、第2突出フレーム部材および第3突出フレーム部材から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第2面材とを備えていることを特徴とするドーム状建築物。
  2. 最上部に位置する構造部であって同一の球に内接する5個の三角形構造体を隙間なく五角錐状に組み合わせた形状の第1構造部と、第1構造部の下側に第1構造部とは隙間なく連設される構造部であって同一の球に内接する15個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第2構造部と、第2構造部の下側に第2構造部とは隙間なく連設される構造部であって同一の球に内接する25個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第3構造部と、第3構造部の下側に第3構造部とは隙間なく連設される構造部であって同一の球に内接する30個の三角形構造体を隙間なく環状に組み合わせた形状の第4構造部とを備えたドーム状建築物であって、
    各三角形構造体の各辺に相当する位置にそれぞれ設けられているフレーム部材と、
    フレーム部材の端部同士を連結するためのものであって各三角形構造体の各頂点に相当する位置にそれぞれ設けられている固定手段とを備え、
    75個の三角形構造体のいずれかを特定三角形構造体とし、
    特定三角形構造体の3つの頂点をそれぞれ第1頂点、第2頂点および第3頂点とし、
    第1頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びる第1突出フレーム部材と、
    第2頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材の先端まで至る第2突出フレーム部材と、
    第3頂点からドーム状建築物の外方へ向けて延びて第1突出フレーム部材および第2突出フレーム部材の先端まで至る第3突出フレーム部材と、
    第1頂点と第2頂点とを結ぶフレーム部材、第1突出フレーム部材および第2突出フレーム部材から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第1面材と、
    第2頂点と第3頂点とを結ぶフレーム部材、第2突出フレーム部材および第3突出フレーム部材から構成される三角形の枠体にその周縁部を固定されている第2面材とを備えていることを特徴とするドーム状建築物。
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