JP2009234517A - 後輪転舵車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体後方から接近する移動物体の自車両への衝突が予測された場合、その衝突の危険を容易に回避可能とする。
【解決手段】右後輪5を独立して転舵するアクチュエータ13と、アクチュエータを駆動制御する後輪トー角設定部42と、車体後方から接近する移動物体の移動状態量を検出するカメラ27と、移動状態量に基づき移動物体の車両への衝突を予測する衝突予測部52とを備え、後輪トー角設定部が衝突予測部の検出結果に応じて左右後輪を転舵させることで、適切な衝突回避挙動を実現する。
【選択図】図2
【解決手段】右後輪5を独立して転舵するアクチュエータ13と、アクチュエータを駆動制御する後輪トー角設定部42と、車体後方から接近する移動物体の移動状態量を検出するカメラ27と、移動状態量に基づき移動物体の車両への衝突を予測する衝突予測部52とを備え、後輪トー角設定部が衝突予測部の検出結果に応じて左右後輪を転舵させることで、適切な衝突回避挙動を実現する。
【選択図】図2
Description
本発明は、走行状態に応じて左右後輪を独立して転舵可能な後輪転舵車両に関し、特に、車体後方から接近する移動物体(他の走行車両等)の自車両への衝突を予測する手段を備えた後輪転舵車両に関する。
近年の自動車では、走行中に運転者の死角になりやすい車体後方の状況(例えば、他の走行車両の存在)について、車体に設置されたカメラやセンサ等を利用することにより、運転者の目視確認動作を補助するための安全技術が普及している。
この種の安全技術に関し、例えば、後方の一定の範囲に光を照射する照射手段と、後続車両からの当該光の反射光を受光する受光手段とをサイドミラーに設置し、必要に応じて警報を発することで車線変更時の安全性を確保するようにした車両が知られている(特許文献1参照)。
また、そのような警報のみでは運転操作が適切に行われるとは限らないため、例えば、車体後方等の状況を検出する周囲状況検出手段と、この周囲状況検出手段による走行中の周囲状況の検出結果に基づいて車体後方からの物体の接近及び左右両側への操舵の可否を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果に基づいて操舵手段の操作の如何に拘らず操舵アクチュエータを強制動作させる制御手段とを備え、これにより、危険回避のための適切な対応をより確実に行わせるようにした車両が知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献2に記載されたような従来技術では、運転者のステアリング操作に拘わらず前輪の操舵アクチュエータを強制動作させるため、パワーステアリング装置を備えた車両において運転者がステアリングを強く保持したような場合、操舵アクチュエータの動作が阻害されることがあった。この場合、より強い力で操舵アクチュエータを動作させることも考えられるが、急激な操舵により車両の挙動がかえって不安定になる虞があった。さらに、上記従来技術では、運転者は、自らのステアリング操作が車両挙動に反映されずに強い違和感を抱いたり混乱したりする場合もあった。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、車体後方から接近する移動物体の自車両への衝突が予測された場合、適切な衝突回避挙動を実現することで、衝突の危険を容易に回避可能とする後輪転舵車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、左右後輪(5L,5R)を独立して転舵する後輪転舵手段(13L,13R)と、前記後輪転舵手段を駆動制御する後輪転舵制御手段(42)と、車体後方から接近する移動物体の移動状態量を検出する移動状態量検出手段(27L,27R)と、前記移動状態量に基づき前記移動物体の車両への衝突を予測する衝突予測手段(52)とを備え、前記後輪転舵制御手段は前記衝突予測手段の検出結果に応じて前記左右後輪を転舵させる構成とする。
上記課題を解決するためになされた第2の発明は、自車両の進路変更の開始を判定する進路変更判定手段(51)を更に備え、前記移動状態量検出手段は、前記進路変更の開始が検出された際に、新たな進路における前記移動物体の移動状態量を検出する構成とすることができる。
上記課題を解決するためになされた第3の発明は、前記移動物体と自車両との相対位置を検出する相対位置検出手段(53)を更に備え、前記後輪転舵制御手段は、前記移動物体が車両の左右一方側に位置する場合、左右他方側にヨーモーメントを発生させる方向に前記左右後輪を転舵させる構成とすることができる。
上記課題を解決するためになされた第4の発明は、車両の制動状態を検出する制動状態検出手段(26)と、車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段(24,26)とを更に備え、前記後輪転舵制御手段は、前記制動状態検出手段と前記旋回状態検出手段との検出結果に基づき、車両が旋回走行中に制動したと判定した場合、旋回外側の後輪を中立方向に転舵させる構成とすることができる。
上記第1の発明によれば、車体後方から接近する移動物体の自車両への衝突が予測された場合、後輪転舵により衝突回避挙動を実現することで、衝突の危険を容易に回避することが可能となる。また、上記第2の発明によれば、車体後方から接近する移動物体との衝突の危険性が高まる進路変更の際に、衝突の危険をより確実に回避することができる。また、上記第3の発明によれば、車体後方から接近する移動物体の位置に応じて、当該移動物体との衝突の危険を適切に回避することができる。また、上記第4の発明によれば、車両の旋回走行中に運転者が制動操作を行った場合でも、移動物体との衝突の危険を回避しつつ、車両の走行安定性の低下を抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。説明にあたり、車輪やそれらに対して配置された部材、即ち、タイヤやサスペンション等については、それぞれ数字の符号に左右を示す添字(LまたはR)を付して、例えば、左後輪5L、右後輪5R(ただし、総称する場合には、後輪5)と記す。
図1は本発明の実施形態に係る自動車の概略構成を示す模式図である。自動車(後輪転舵車両)1は、タイヤ2L,2Rが装着された前輪3L,3Rと、タイヤ4L,4Rが装着された後輪5L,5Rと、前輪3L,3Rに設けられた前ブレーキ6L,6Rと、後輪5L,5Rに設けられた後ブレーキ7L,7Rとを備えており、これら前輪3および後輪5がサスペンションアームやスプリング、ダンパ等からなる前輪サスペンション8および後輪サスペンション9によってそれぞれ車体に懸架されている。自動車1には、ステアリングホイール10の操舵によって左右の前輪3L,3Rを直接転舵する前輪操舵装置11と、左右の後輪サスペンション9L,9Rにおけるナックル12L,12Rに連結されて個別に伸縮されることにより、後輪5L,5Rの転舵角を個別に変化させる左右のアクチュエータ13L,13Rとが設置されている。
また、自動車1には、各種システムを統括制御するECU(Electronic Control Unit)21とともに、車速を検出する車速センサ22、ステアリングホイール10の操舵角を検出する操舵角センサ23、車両の横加速度を検出する横Gセンサ24、車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ25、図示しないブレーキペダルの踏み込み操作を検出するブレーキセンサ26と、車体後方の所定領域の撮像を行う左右カメラ27L,27Rと、各アクチュエータ13L,13Rの変位量から左右後輪5L,5Rのトー角をそれぞれ検出するトー角センサ28L,28Rと、が設置されている。なお、本明細書中では、用語「トー角」は、トーインまたはトーアウトの状態における進行方向に対するタイヤの角度に限らず、アクチュエータ13によって任意の方向に転舵されるタイヤ5の転舵角に対して用いるものとする。
アクチュエータ13としては、例えば、減速機付き電動モータとねじ機構とを組み合わせた回転運動/直線運動変換装置、あるいは流体圧でピストンロッドを直線駆動するシリンダ装置など、公知の直線変位アクチュエータを用いることができる。
カメラ27L,27Rは、左右のサイドミラー29L,29Rのハウジング内に格納され、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の撮像素子により光を電気信号に変換することで、撮像データを生成する。撮像素子は、その撮像領域を変更可能なように移動自在に支持されている。カメラ27L,27Rによって生成された撮像データは、車体後方から接近する移動物体(他の走行車両等)の移動状態量(移動量、移動速度、移動継続時間の少なくとも1つを含む)やその移動物体の自車両に対する相対位置等を取得するために用いられる。なお、移動物体の移動状態量や自車両に対する相対位置を取得するための検出手段は、上記カメラに限定されるものではなく、例えば、移動物体に対して所定の電磁波(例えば、マイクロ波のパルス)を放射してその反射波を検出するレーダー装置を用いてもよい。
ECU21は、図示しないマイクロコンピュータ、ROM、RAM、周辺回路、各種ドライバ等から構成されており、所定の通信回線を介して各アクチュエータ13や各センサ22〜28と接続されている。ECU21およびこれに接続される各センサ22〜28は、アクチュエータ13とともに後輪転舵制御装置31を構成する。詳細は後述するが、後輪転舵制御装置31では、ECU21が、車体後方から接近する移動物体(他の走行車両等)の自動車1への衝突(接触や接近を含む)を予測し、後輪の転舵を適切に制御して適切な衝突回避挙動を実現する。
各センサ22〜28には、公知の検出装置を用いることができる。例えば、トー角センサ28には、ポテンショメータなど、公知の変位センサを適用できるが、耐久性を考慮すると、電磁式など非接触センサが良い。
図2は図1に示した後輪転舵制御装置の機能ブロック図である。
ECU21は、各センサ22〜28に接続されて、それらの検出値が入力される入力インタフェース41と、センサから取得した情報に基づき後輪の目標後輪トー角を設定する後輪トー角設定部42と、車体後方から接近する移動物体の自動車への衝突を回避するための各種情報を生成し、後輪トー角設定部42に送出する衝突回避制御部43と、アクチュエータ13を駆動制御するための駆動信号を生成する駆動信号生成部44と、アクチュエータ13に接続される出力インタフェース45とから構成される。
後輪トー角設定部42は、通常時には、車速センサ22および操舵角センサ23等の検出値に基づき目標後輪トー角を算出し、その算出した目標後輪トー角の情報を駆動信号生成部44に対して送出する。その一方で、後輪トー角設定部42は、移動物体が自車両へ衝突する危険性が生じた非常時には、衝突回避制御部43から取得した情報(後述する自車両の進路変更開始情報、衝突予測情報、移動物体の位置情報等)に基づき目標後輪トー角を設定する。また、後輪トー角設定部42は、ブレーキセンサ26の検出値に基づき、運転者による制動操作の有無を判定し、さらに、横Gセンサ24およびヨーレイトセンサ25の検出値に基づき、自車両が旋回走行中であるか否かを判定する。
衝突回避制御部43は、自車両の進路変更の開始を判定する進路変更判定部51と、車体後方から接近する移動物体の自車両への衝突を予測する衝突予測部52と、移動物体と自車両との相対位置を検出する移動物体位置検出部53とを備える。
進路変更判定部51は、操舵角センサ23の検出値を取得し、操舵角が所定の判定閾値を超えたと判定すると、自車両が進路変更を開始したと判定する。ここで、進路変更には、走行中の車線(車両通行帯)を変更する場合に限らず、現在の進路の延長方向に対し、進路を斜め(鋭角)に変更する場合が含まれる。また、進路変更の開始の判定には、進路の方向の判定も含まれる。進路変更判定部51は、進路変更を開始したと判定した場合、その判定結果を含む進路変更開始情報を後輪トー角設定部42に対して送出する。なお、自車両の進路変更開始の判定には、例えば、横Gセンサ24やヨーレイトセンサ25等の検出値を用いることができる。
衝突予測部52は、左右のカメラ27L,27Rから取得した撮像データを処理する画像処理機能を有し、これにより、他の走行車両等の移動物体やその周辺の道路標識や車線境界線等を検出する。また、衝突予測部52は、画像処理結果から移動物体の移動状態量を算出する演算機能を有し、算出した移動状態量に基づき移動物体の自車両への衝突を予測する。衝突予測部52は、移動物体の車両への衝突の危険性が高いと予測した場合、その予測結果を含む衝突予測情報を後輪トー角設定部42に対して送出する。なお、衝突予測部52における衝突予測には、当業者に公知の任意の方法を採用することができる。
移動物体位置検出部53は、衝突予測部52と同様の画像処理機能および演算処理機能を有し、左右のカメラ27L,27Rから取得した撮像データに基づき移動物体と自車両との相対位置を算出する。また、移動物体位置検出部53は、相対位置の算出結果より、移動物体が自車両に対して左右一方側に位置すると判定した場合、その判定結果を含む移動物体の位置情報を後輪トー角設定部42に対して送出する。
駆動信号生成部33は、例えば、アクチュエータ13が減速機付き電動モータとねじ機構とを組み合わせた装置である場合、後輪トー角設定部42からの目標後輪トー角の情報とトー角センサ28の検出値との偏差からアクチュエータ13の発生すべき最適トルクを演算し、それを実現するために電動モータをデューティー制御する。
図3は図2に示した後輪転舵制御装置による衝突回避のための後輪転舵制御の手順を示すフロー図である。まず、自動車の走行中に進路変更判定部51は、自車両が進路変更を開始したか否かを判定する(ST101)。そこで、進路の変更がない場合(No)、現在の進路における後方の移動物体の状況確認処理が実行される(ST102)。この移動物体の状況確認処理において、衝突予測部52は、移動物体の自車両への衝突を予測し、衝突予測情報を後輪トー角設定部42に対して送出する。また、移動物体位置検出部53は、移動物体が自車両に対して左右のいずれに位置するかを判定し、移動物体の位置情報を後輪トー角設定部42に対して送出する。
一方、ST101において進路の変更が開始された場合(Yes)、新たな進路における後方の移動物体の状況確認処理が実行される(ST103)。この移動物体の状況確認処理では、衝突予測部52は、新たな進路側のカメラ27(例えば、進路が左方向の場合、カメラ27L)の撮像データを用いて移動物体の自車両への衝突を予測し、衝突予測情報を後輪トー角設定部42に対して送出する。また、移動物体位置検出部53は、移動物体と自車両との相対位置の算出は行わずに新たな進路側(例えば、進路が左方向の場合、車体の左側)に移動物体が位置するものとし、移動物体の位置情報を後輪トー角設定部42に対して送出する
次に、後輪トー角設定部42は、衝突予測部52より取得する衝突予測情報から衝突の危険性の有無を判定し(ST104)、衝突の危険性が高い場合(Yes)、更に、移動物体位置検出部53より取得する移動物体の位置情報から衝突位置が車体後部の左右いずれの側となるかを判定する(ST105)。
そこで、後輪トー角設定部42は、移動物体の衝突位置を車体後部左側と判定した場合(Yes)、自動車を右側に旋回させる方向(即ち、衝突回避が容易な方向)にヨーモーメントを発生させるべく左右後輪5L,5Rの目標トー角を設定し、これにより、図4(A)に示すように、左後輪5Lがトーアウト側に転舵されるとともに、右後輪5Rがトーイン側に転舵される(ST106)。一方、後輪トー角設定部42は、移動物体の衝突位置を車体後部右側と判定した場合(ST105:No)、自動車を左側に旋回させるヨーモーメントを発生させるべく左右後輪5L,5Rの目標トー角を設定し、これにより、図4(B)に示すように、左後輪5Lがトーイン側に転舵されるとともに、右後輪5Rがトーアウト側に転舵される(ST107)。ST106およびST107において、左右後輪5L,5Rのトー角の設定値は、トーイン側またはトーアウト側における最大値とされるが、場合によっては、センサの検出値(例えば、車速や操舵角等)に基づきトー角の設定値を変更するようにしてもよい。
次に、後輪トー角設定部42は、ブレーキセンサ26の検出結果に基づき、制動操作(ブレーキペダルの踏み込み操作)が実行されたか否かを判定し(ST108)、制動操作が実行されたと判定した場合(Yes)、更に、横Gセンサ24およびヨーレイトセンサ25の検出結果に基づき、自車両が旋回走行中であるか否かを判定する(ST109)。そして、後輪トー角設定部42は、自車両が旋回走行中であると判定した場合(Yes)、車両の走行安定性を高めるべく旋回外側の後輪の目標トー角をゼロに設定し、これにより、図4(C)に示すように、旋回外側の後輪(ここでは、左後輪5L)が中立側(車両進行方向)に転舵される(ST110)。
次に、図5および図6を参照して、図1に示した自動車の衝突回避動作の実行例を示す。
図5は、自動車1が、道路61を走行中に左折や駐車場への進入等の目的で左路肩61aに近づこうとした際に、左後方から接近する二輪車(移動物体)Bとの衝突を回避する動作を示すものである。
自動車1は、図5の(a)に示すように、左路肩への幅寄せの際に左カメラの撮像範囲Aに入った二輪車Bとの衝突を予測すると、図4(A)の場合と同様に、左後輪5Lをトーアウト側に転舵させるとともに、右後輪5Rをトーイン側に転舵させる。その後、運転者がブレーキペダルを操作して自動車が制動状態となると、図5の(b)に示すように(図4(C)の場合と同様)、自動車1は旋回外側の左後輪5Lのみを中立位置に転舵させる。このような衝突回避動作により、自動車1は、図5の(c)に示すように、道路中央付近に戻って二輪車Bとの衝突が回避される。
なお、図5に示したような自動車の衝突回避動作は、進路変更を行わない場合(直進走行中)であっても、同様に実行可能である。その場合、自動車は、移動物体との位置関係から衝突の回避が容易な方向に後輪を転舵させることになる。
図6は、片側2車線道路71において、自動車1が、左車線71aから右車線71bへと車線変更する際に、右車線71bにおいて後方から接近する二輪車Bとの衝突を回避する動作を示すものである。
自動車1は、図6の(a)に示すように、車線境界線72を超える際に右カメラの撮像範囲Aに入った二輪車Bとの衝突を予測すると、図4(B)の場合と同様に、左後輪5Lをトーイン側に転舵させるとともに、右後輪5Rをトーアウト側に転舵させる。このような衝突回避動作により、自動車1は、図6の(b)に示すように、左車線71aに戻って二輪車Bとの衝突が回避される。
なお、図6に示したような自動車の衝突回避動作は、自動車の車両通行帯の逸脱(即ち、運転者が意図せずに自動車が車線境界線等を超えてしまうこと)を防止するために実行することも可能である。その場合、上述の衝突予測部52の代わりに、カメラ27から取得した撮像データに基づき、自動車の車両通行帯の逸脱を判定する手段を設けることができる。
このように、上記構成の自動車では、車体後方から接近する移動物体の自車両への衝突が予測された場合、後輪転舵により衝突回避挙動を適切に実現することができるため、衝突の危険を容易に回避することが可能となる。特に、後輪を転舵することで、前輪のみを操舵する場合に比べて、車両の旋回性が高まって衝突を迅速に回避可能になるとともに、旋回軸が車両の前方側に位置するため運転者が違和感を抱き難いという利点がある。運転者が前輪を適切に操舵すれば、より確実な衝突回避挙動を実現することが可能となる。
また、上記自動車では、進路変更の際に新たな進路における移動物体の衝突を予測するため、移動物体との衝突の危険性が高まる進路変更の際にも、衝突の危険をより確実に回避することができる。
また、上記自動車では、移動物体と自車両との相対位置を検出することで、車体後方から接近する移動物体の位置に応じて衝突の危険を適切に回避することができる。
さらに、上記自動車では、旋回走行中に運転者がブレーキペダルを操作した場合、旋回外側の後輪を車両進行方向に転舵させるため、移動物体との衝突の危険を回避しつつ、車両の走行安定性の低下を抑制することが可能となる。
1 自動車
3 前輪
5 後輪
8 前輪サスペンション
9 後輪サスペンション
10 ステアリングホィール
13 アクチュエータ
21 ECU
22 車速センサ
23 操舵角センサ
24 横Gセンサ
25 ヨーレイトセンサ
26 ブレーキセンサ
27 カメラ
28 トー角センサ
31 後輪転舵制御装置
42 トー角設定部
43 衝突回避制御部
51 進路変更判定部
52 衝突予測部
53 移動物体位置検出部
B 二輪車
3 前輪
5 後輪
8 前輪サスペンション
9 後輪サスペンション
10 ステアリングホィール
13 アクチュエータ
21 ECU
22 車速センサ
23 操舵角センサ
24 横Gセンサ
25 ヨーレイトセンサ
26 ブレーキセンサ
27 カメラ
28 トー角センサ
31 後輪転舵制御装置
42 トー角設定部
43 衝突回避制御部
51 進路変更判定部
52 衝突予測部
53 移動物体位置検出部
B 二輪車
Claims (4)
- 左右後輪を独立して転舵する後輪転舵手段と、
前記後輪転舵手段を駆動制御する後輪転舵制御手段と、
車体後方から接近する移動物体の移動状態量を検出する移動状態量検出手段と、
前記移動状態量に基づき前記移動物体の車両への衝突を予測する衝突予測手段と
を備え、
前記後輪転舵制御手段は前記衝突予測手段の検出結果に応じて前記左右後輪を転舵させることを特徴とする後輪転舵車両。 - 自車両の進路変更の開始を判定する進路変更判定手段を更に備え、
前記移動状態量検出手段は、前記進路変更の開始が検出された際に、新たな進路における前記移動物体の移動状態量を検出することを特徴とする、請求項1に記載の後輪転舵車両。 - 前記移動物体と自車両との相対位置を検出する相対位置検出手段を更に備え、
前記後輪転舵制御手段は、前記移動物体が車両の左右一方側に位置する場合、左右他方側にヨーモーメントを発生させる方向に前記左右後輪を転舵させることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の後輪転舵車両。 - 車両の制動状態を検出する制動状態検出手段と、
車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と
を更に備え、
前記後輪転舵制御手段は、前記制動状態検出手段と前記旋回状態検出手段との検出結果に基づき、車両が旋回走行中に制動したと判定した場合、旋回外側の後輪を中立方向に転舵させることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の後輪転舵車両。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN109421704A (zh) * | 2017-08-31 | 2019-03-05 | 丰田自动车株式会社 | 用于车辆的控制设备和车辆的控制方法 |
-
2008
- 2008-03-28 JP JP2008085829A patent/JP2009234517A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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