JP2009233493A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の上面に処理液を供給し基板を鉛直軸回りに回転させて基板を処理する際に、基板を加熱することなく基板上の処理液を加熱して、処理液の温度を基板面内で均一に保ち、基板面内における処理品質の均一性を向上させることができる方法を提供する。
【解決手段】基板保持部12に水平姿勢に保持されて鉛直軸回りに回転するシリコン基板Wの上面へ給液ノズル16から水溶液の処理液を供給して基板を処理する際に、ハロゲンランプ18からシリコン基板Wの下面側へ波長が1.2μm〜5.0μmの範囲である赤外線を照射する。シリコン基板Wを透過した赤外線は、基板上面の処理液に吸収されて、処理液の温度が上昇する。
【選択図】図1
【解決手段】基板保持部12に水平姿勢に保持されて鉛直軸回りに回転するシリコン基板Wの上面へ給液ノズル16から水溶液の処理液を供給して基板を処理する際に、ハロゲンランプ18からシリコン基板Wの下面側へ波長が1.2μm〜5.0μmの範囲である赤外線を照射する。シリコン基板Wを透過した赤外線は、基板上面の処理液に吸収されて、処理液の温度が上昇する。
【選択図】図1
Description
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置(LCD)用/プラズマディスプレイ(PDP)用のガラス基板、磁気/光ディスク用のガラス/セラミック基板、電子デバイス基板、マイクロマシン(MEMS)基板等の各種の基板を水平姿勢に保持し、基板の上面にエッチング液、洗浄液等の処理液を供給するとともに基板を鉛直軸回りに回転させて、エッチング、洗浄等の処理を行う基板処理方法および基板処理装置に関する。
近年、注目を浴びているMEMSデバイスの製造には、大きく分けて二通りのアプローチの仕方がある。そのうちの一つは、マイクロ旋盤を使用して微小部品を削り出し、それらを組み立てる、といった従来からの機械製造技術の延長線上にあるアプローチである。他の一つは、微細加工技術として既に確立されている半導体製造技術を応用して、基板上に機械要素部品、アクチュエータ、センサー等からなる機械システムと電子回路を集積化する、といったアプローチである。後者の場合においては、半導体製造技術による電子回路と機械システムの機械素子とを同一基板上に集積させるために、MEMSデバイスの基板として半導体ICと同じシリコンウエハが用いられることが多い。そして、フォトリソグラフィなどのIC製造技術で利用されるウェットエッチングには、酸性溶液を用いた等方性エッチングと、アルカリ性溶液を用いた異方性エッチングとがあるが、シリコン単結晶により三次元構造体を作製するマイクロマシニングデバイスにおいては、異方性エッチングが重要な要素技術となる。
異方性エッチングで使用されるエッチング液としては、水酸化カリウム(KOH)水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液、エチレンジアミン・ピロカテコール(EDP)水溶液等が一般に知られている。特にKOH水溶液やTMAH水溶液を用いた異方性エッチングの技術は、詳細に研究が進められており、水溶液の温度や薬品濃度によりエッチングの異方性やエッチング面の粗さが変化することが報告されている。そして、KOH水溶液やTMAH水溶液を用いた異方性エッチングでは、エッチングレートを高めるために、薬品濃度が約20wt%である水溶液を80℃〜100℃の温度に温調したものが使用される。
また、エッチングレートを高く維持するために、基板を加熱して所定温度に保つといったことが行われている。例えば、回転保持機構のチャックに保持された基板の表面にエッチング液を噴射するのに先立ちあるいは噴射中に、エッチング液と同等もしくはそれ以上の温度に加熱された純水からなる熱媒体を基板の裏面側に噴射する噴射機構を設け、基板の温度を所望の温度に保持し、エッチング速度を高めるようにする、といった技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、基板処理装置の回転チャックに基板を移載する前に、移載アームに保持された基板を、熱板による密着伝熱や赤外線ヒータの熱輻射による加熱により、基板へ供給される薬液の温度(エッチング温度)とほぼ同じ温度に均一に加温する、といった技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平8−37143号公報(第3頁、図1)
特開2000−119874号公報(第3頁、図1)
しかしながら、基板の表面へ供給されるエッチング液を温調していても、水平姿勢に保持されて鉛直軸回りに回転する基板の中心部分にエッチング液を供給したとき、エッチング液が基板の中心部分から周縁部分へ流動する間にエッチング液の温度が低下する、といったことが起こる。このため、基板の半径方向における位置によってエッチング速度に差を生じることとなる。この結果、MEMSデバイス等の基板面内で性能にばらつきを生じる、といった問題点がある。また、基板の温度を所定温度に加温する場合には、そのための加熱機構が必要となって、装置の構成が複雑となり、また温調等の制御動作が面倒になる、といった問題点がある。さらに、特許文献1に記載されているように加熱された純水を基板の裏面側に噴射する、といった方法では純水の使用量が多くなる。また、特許文献2に記載されているように回転チャックに基板を移載する前に基板を加温する、といった方法では、回転チャックに基板を移載する前に、熱板や赤外線ヒータの配設位置へ基板を移動させて加熱する工程が必要であり、基板の処理に要する時間が長くなる、といった問題点がある。
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、水平姿勢に保持された基板の上面に処理液を供給し基板を鉛直軸回りに回転させて基板を処理する場合において、基板を加熱することなく処理中における基板上の処理液を加熱して、処理液の温度を基板面内で均一に保つことができ、もって基板面内における処理品質の均一性を向上させることができ、装置構成も簡易で制御も簡便であり、基板の加熱のために純水を使用したり基板の処理時間が長くなったりすることもない基板処理方法を提供すること、ならびに、その処理方法を好適に実施することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、水平姿勢に保持された基板の上面に処理液を供給し基板を鉛直軸回りに回転させて基板を処理する基板処理方法において、前記基板の下面側から波長が1.2μm〜5.0μmの範囲である赤外線を照射して、基板を透過した赤外線を基板上面の処理液に吸収させて処理液を加熱することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の処理方法において、前記基板がシリコン基板であり、前記処理液が水溶液であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、基板を水平姿勢に保持する基板保持部を有し、鉛直軸回りに回転自在に支持された基板保持手段と、この基板保持手段を回転させる回転手段と、前記基板保持手段に保持された基板の上面へ処理液を供給する処理液供給手段と、を備えた基板処理装置において、前記基板保持手段の基板保持部の下面側に、波長が1.2μm〜5.0μmの範囲である赤外線を照射する赤外線照射手段を配設し、その赤外線照射手段から基板の下面側へ照射され基板を透過した赤外線を基板上面の処理液に吸収させて処理液を加熱することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の基板処理方法において、前記基板がシリコン基板であり、前記処理液供給手段が、水溶液を基板の上面へ供給するものであることを特徴とする。
請求項1および請求項2に係る発明の基板処理方法によると、基板の下面側から照射されて基板を透過した赤外線が基板上面の処理液に吸収され、その吸収された光エネルギが熱エネルギに変換されて処理液が加熱される。したがって、請求項1に係る発明の処理方法を用いると、基板を加熱することなく処理中における基板上の処理液を加熱して、処理液の温度、特に反応が進行している基板との界面の温度を基板面内で均一に保つことができるので、基板面内における処理品質の均一性を向上させることができる。また、この処理方法を実施するための装置構成も簡易で制御も簡便であり、基板の加熱のために純水を使用したり基板の処理時間が長くなったりすることもない。
請求項3および請求項4に係る発明の基板処理装置においては、赤外線照射手段から基板保持手段に保持された基板の下面側へ照射されて基板を透過した赤外線が基板上面の処理液に吸収され、その吸収エネルギにより処理液が加熱される。したがって、請求項3および請求項4に係る発明の処理装置を使用すると、請求項1および請求項2に係る発明の処理方法を好適に実施して、上記した効果を奏することができる。
以下、この発明の最良の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、この発明の実施形態の1例を示し、図1は、基板処理装置の要部の概略構成を模式的に示す正面から見た断面図であり、図2は、その模式的側面断面図である。
図1および図2は、この発明の実施形態の1例を示し、図1は、基板処理装置の要部の概略構成を模式的に示す正面から見た断面図であり、図2は、その模式的側面断面図である。
この基板処理装置は、処理槽10を備え、処理槽10の内部に、基板、例えばシリコン基板Wを水平姿勢に保持する基板保持部(スピンチャック)12が設けられている。基板保持部12の下面中心部には回転支軸14が一体に固設されている。回転支軸14は、処理槽10の底壁面を貫通して下方に延設されており、図示していないが、回転支軸14は回転支持機構によって鉛直姿勢に支持され、回転モータによって鉛直軸回りに回転させられる。基板保持部12に保持されたシリコン基板Wの上方には、基板Wの中心部へ処理液、例えばKOH水溶液、TMAH水溶液等の異方性エッチング液、純水等の処理液を吐出する給液ノズル16が配設されている。また、処理槽10の内部には、基板保持部12の下方に赤外線光源が配設されている。赤外線光源は、例えば、複数本の棒状のハロゲンランプ18を同一水平面内で並列させて構成されており、ハロゲンランプ18とフィルタ(図示せず)を組み合わせることにより、波長が1.2μm〜5.0μmの範囲である赤外線を、基板保持部12に保持されたシリコン基板Wの下面全体に均等に照射する。ハロゲンランプ18と基板保持部12との間には、例えば石英ガラスで形成された隔壁板20が配設されており、シリコン基板Wの処理空間とハロゲンランプ18の設置空間とが隔壁板20によって隔絶されている。そして、隔壁板20を貫通するように回転支軸14が設けられている。
ここで、物質は、光に対しそれぞれ固有の吸収スペクトルを有していることが知られている。例えば水は、1.45μm、1.94μmおよび2.9μmの各波長においてそれぞれ吸収ピークを持つ赤外線吸収スペクトルを有している。また、波長λと水やシリコンの減衰係数kとから下記の(1)式より、各波長の吸収係数α(/cm)を求めることができる。
吸収係数α=4×π×k/λ …(1)
吸収係数α=4×π×k/λ …(1)
(1)式を用いて算出された水およびシリコンの吸収係数について記載された文献によると、1.2μm〜5.0μmの波長範囲において、水の吸収係数は101(/cm)以上であるのに対し、シリコンの吸収係数は10−3(/cm)以下である。また、或る波長λにおける吸収係数αと材料への赤外線の進入深さdとから下記の(2)式より、波長λにおける赤外線の透過率Tを算出することができ、透過率Tから赤外線の吸収率を求めることができる。
透過率T=I/I0=exp(−α×d) …(2)
(I0:進入前の光強度、I:透過後の光強度)
透過率T=I/I0=exp(−α×d) …(2)
(I0:進入前の光強度、I:透過後の光強度)
現在、半導体ICに使用されているシリコンウエハの厚みは、6インチ(150mm)ウエハが625μmであり、8インチ(200mm)ウエハが725μmであり、12インチ(300mm)ウエハが775μmである。また、1.2μm〜5.0μmの波長範囲の赤外線に対するシリコンの吸収係数αは、上記したように10−3(/cm)以下である。そこで、1.2μm〜5.0μmの波長範囲の赤外線をシリコン基板に照射した場合に、赤外線がシリコン基板を透過するときの透過率Tを(2)式により算出すると、表1に示したように、透過率Tはいずれも99.99%以上、すなわちほぼ100%となる(但し実際は、シリコンウエハの表面での反射率が5%〜10%であるため、光反射によるエネルギ損失はある)。
次に、KOH水溶液やTMAH水溶液における水の赤外線吸収について説明する。上記したように、1.2μm〜5.0μmの波長範囲の赤外線に対して水は、1.45μm、1.94μmおよび2.9μmの各波長においてそれぞれ吸収ピークを持つ。波長2.9μm近傍における水の吸収係数は104(/cm)以上であり、2.7μm〜3.2μmの波長帯における水の吸収係数は103(/cm)以上であり、さらに波長範囲を拡げた1.2μm〜5.0μmの波長帯における水の吸収係数は102(/cm)以上である。したがって、1.2μm〜5.0μmの波長範囲における赤外線を照射する赤外線光源をを選定すれば、その赤外線光源から照射される赤外線に対する水の吸収係数は、102(/cm)〜104(/cm)であるということになる。そこで、吸収係数が104(/cm)、103(/cm)および102(/cm)であるとき、それぞれ水の吸収率がほぼ100%となる水膜の厚みを求めると、表2に示したような結果となる。
表2に示したように、水の吸収係数が104(/cm)となる赤外線であれば、水に入射した赤外線が約10μmだけ進入したときに、赤外線はほぼ100%吸収され、水の吸収係数が103(/cm)となる赤外線であれば、赤外線が約100μmだけ進入したときに、赤外線はほぼ100%吸収され、水の吸収係数が102(/cm)となる赤外線であれば、赤外線が約1000μm(1mm)だけ進入したときに、赤外線はほぼ100%吸収される。したがって、1.2μm〜5.0μmの波長範囲における赤外線を水に照射したとき、水膜の厚みが1mm以上であれば、赤外線はほぼ100%、水に吸収されることとなる。
図1および図2に示した装置において、ハロゲンランプ18から基板保持部12上のシリコン基板Wの下面に向けて1.2μm〜5.0μmの波長範囲の赤外線を照射すると、上記した説明から分かるように、照射された赤外線の大部分がシリコン基板Wを透過し、シリコン基板Wを透過した赤外線の大部分が、シリコン基板Wの上面に供給されたエッチング液(KOH水溶液やTMAH水溶液)の水によって吸収されることとなる。そして、エッチング液による光エネルギの吸収は、水分子の振動エネルギとなり、熱エネルギに変換されて、エッチング液の温度が上昇することとなる。しかも、シリコン基板Wを透過してエッチング液に入射した赤外線は、シリコン基板Wとエッチング液との界面近傍から液中に進入するにつれて指数関数的に吸収される。したがって、単にエッチング液の温度が上昇するのではなくて、被エッチング材であるシリコン基板Wの表面に接液した部分から温度上昇することとなる。このため、エッチング液と接触したシリコン基板Wの表面部分においてエッチング液による化学反応が効果的に促進される。
なお、赤外線光源としては、ハロゲンランプ18とフィルタを組み合わせて1.2μm〜5.0μmの波長範囲にある波長帯の赤外線を照射するものを使用すればよいが、市販されている赤外線光源、例えば、最大エネルギ波長が0.8μm〜2.0μmである近赤外線光源、最大エネルギ波長が2.0μm〜3.5μmである中赤外線光源、最大エネルギ波長が3.05μm〜5.0μmである遠赤外線光源などを使用してもよく、光源の種類に拘わらず1.2μm〜5.0μmの波長範囲にある赤外線を照射するものであれば使用可能である。
図3は、この発明の別の実施形態を示し、基板処理装置の要部の概略構成を模式的に示す正面断面図である。図3中において、図1中で使用した符号と同一符号を付した構成部材は、図1に関して上記説明した部材と同一機能を有する同一部材であり、それらについての説明を省略する。
図3に示した処理装置は、シリコン基板Wを保持する基板保持具22に、赤外線を照射するシート状のセラミック発熱体24を内蔵させている。そして、セラミック発熱体24が赤外線光源となって、セラミック発熱体24から1.2μm〜5.0μmの波長範囲にある赤外線がシリコン基板Wの下面へ照射されるように構成されている。
図4は、この発明のさらに別の実施形態を示し、基板処理装置の概略構成を、その要部を断面で示す正面図である。
この基板処理装置は、シリコン基板Wを水平姿勢で保持するスピンチャック26を備えている。スピンチャック26は、円板状のスピンベース28、および、このスピンベース28の上面側周縁部にその円周方向に等配されて植設されシリコン基板Wの周縁部を把持する複数本のチャックピン30により構成されている。スピンベース28の中心部には、透孔32が形成されており、その透孔32に連通するように、スピンベース28の下面側に円筒状回転支軸34が垂設されている。円筒状回転支軸34の周囲には、基台板36上に固着された有蓋円筒状のケーシング38が配設されている。そして、円筒状回転支軸34は、基台板36およびケーシング38に、それぞれ軸受40、42を介して鉛直軸回りに回転自在に支持されている。ケーシング38内には、基台板36上に固定されてモータ44が配設されている。モータ44の回転軸には駆動側プーリ46が固着され、一方、円筒状回転支軸34には従動側プーリ48が嵌着されていて、駆動側プーリ46と従動側プーリ48とにベルト50が掛け回されている。これらの機構により、円筒状回転支軸34が回転させられ、円筒状回転支軸34の上端に固着されたスピンチャック26に保持されたシリコン基板Wが、水平面内で鉛直軸回りに回転させられる。また、円筒状回転支軸34の中空部には、洗浄液供給源に流路接続されたノズル52が挿通されている。このノズル52の上端吐出口からは、スピンチャック26に保持されたシリコン基板Wの下面中央部に向けて純水等の洗浄液が吐出される。
この基板処理装置は、シリコン基板Wを水平姿勢で保持するスピンチャック26を備えている。スピンチャック26は、円板状のスピンベース28、および、このスピンベース28の上面側周縁部にその円周方向に等配されて植設されシリコン基板Wの周縁部を把持する複数本のチャックピン30により構成されている。スピンベース28の中心部には、透孔32が形成されており、その透孔32に連通するように、スピンベース28の下面側に円筒状回転支軸34が垂設されている。円筒状回転支軸34の周囲には、基台板36上に固着された有蓋円筒状のケーシング38が配設されている。そして、円筒状回転支軸34は、基台板36およびケーシング38に、それぞれ軸受40、42を介して鉛直軸回りに回転自在に支持されている。ケーシング38内には、基台板36上に固定されてモータ44が配設されている。モータ44の回転軸には駆動側プーリ46が固着され、一方、円筒状回転支軸34には従動側プーリ48が嵌着されていて、駆動側プーリ46と従動側プーリ48とにベルト50が掛け回されている。これらの機構により、円筒状回転支軸34が回転させられ、円筒状回転支軸34の上端に固着されたスピンチャック26に保持されたシリコン基板Wが、水平面内で鉛直軸回りに回転させられる。また、円筒状回転支軸34の中空部には、洗浄液供給源に流路接続されたノズル52が挿通されている。このノズル52の上端吐出口からは、スピンチャック26に保持されたシリコン基板Wの下面中央部に向けて純水等の洗浄液が吐出される。
ケーシング38の周囲には、それを取り囲むように配置された円筒内側壁部54、この円筒内側壁部54のさらに外側を取り囲むように配置された円筒外側壁部56、ならびに、円筒内側壁部54および円筒外側壁部56と一体に形成されケーシング38の円筒部外周面の下端部に連接した底壁部58が、基台板36上に固着されて配設されている。また、スピンチャック26の周囲に、上面が大きく開口しスピンチャック26上のシリコン基板Wの側方を取り囲むような形状に形成されたカップ60が配設されている。カップ60は、円筒内側壁部54の上端周縁部に摺動自在に係合して支持されており、図示しない昇降機構により上下方向へ往復移動させられる。そして、ケーシング38の円筒部と円筒内側壁部54と底壁部58とで囲まれた部分が排液回収槽62となる。排液回収槽62の底部をなす底壁部58は、縦断面がV字形状に形成されており、底壁部58に排液用孔64が形設されている。また、基台板36には、排液用孔64に連通するように排液口66が形設されており、排液口66に、排液回収タンク(図示せず)に流路接続された回収用配管68が連通接続されている。一方、円筒内側壁部54と円筒外側壁部56と底壁部58とで囲まれた部分が排気通路70となる。排気通路70の底部をなす底壁部58は、縦断面がV字形状に形成されており、底壁部58に排気用孔72が形設されている。また、基台板36には、排気用孔72に連通するように排気口74が形設されており、排気口74に排気用配管76が連通接続されている。
スピンチャック26に保持されたシリコン基板Wの上方には、シリコン基板Wの表面へエッチング液を供給する給液ノズル78が配設されている。給液ノズル78には、給液配管80が接続されており、給液ノズル78の先端の吐出口は、シリコン基板Wの表面に対向するように下向きに設けられている。給液ノズル78は、保持部82に片持ち式に保持されている。保持部82は、回転支軸84に支持され、回転支軸84は、正・逆回転モータ86の回転軸に連結されている。そして、回転モータ86を正方向および逆方向へ回転駆動させることにより、給液ノズル78を水平面内において回動させ、給液ノズル78の吐出口をシリコン基板Wの周辺部と中心部との間で往復移動させることができる構成となっている。
正・逆回転モータ86は、昇降保持板88に取着されており、昇降保持板88は、昇降用駆動モータ90の回転軸92の上部に形成されたねじ部94に螺合している。駆動モータ90の回転軸92の上端部は、固定フレーム96に回動自在に支持されている。固定フレーム96には、ガイド軸98が固定されている。駆動モータ90の回転軸92とガイド軸98とは、それぞれ鉛直に立設されており、ガイド軸98に摺動自在に昇降保持板88が係合している。そして、給液ノズル78をカップ60の外方の待機位置とカップ60内方の処理位置との間で移動させるときに、昇降用駆動モータ90を正方向および逆方向に回転駆動させることにより、昇降保持板88を昇降させ、昇降保持板88に保持された回転モータ86と共に給液ノズル78を上下方向へ移動させることができるように構成されている。
そして、この処理装置には、ケーシング38の上面に、ケーシング38とスピンチャック26のスピンベース28との間に介挿されるように赤外線照射ユニット100が固設されている。この赤外線照射ユニット100は固定されており、その中心部に設けられた円形孔102に、円筒状回転支軸34がその回転を許容するように挿通されている。赤外線照射ユニット100には、図5に平面図を示すように複数個の点光源ランプ104が内蔵されており、複数個の点光源ランプ104からシリコン基板Wの下面側全体へ均等に赤外線が照射されるようになっている。また、赤外線照射ユニット100の円形状上壁板106は、例えば石英ガラスで形成されている。
図5に示した構成を備えた基板処理装置において、カップ60を上昇させた状態で、スピンチャック26に保持されたシリコン基板Wを回転させながら、給液ノズル78からシリコン基板Wの上面へエッチング液を供給して、シリコン基板Wをエッチング処理する際に、赤外線照射ユニット100の複数個の点光源ランプ104からスピンチャック26上のシリコン基板Wの下面に向けて1.2μm〜5.0μmの波長範囲の赤外線を照射する。これにより、図1および図2に示した装置と同様に、照射された赤外線の大部分がシリコン基板Wを透過してシリコン基板W上のエッチング液に吸収され、エッチング液の温度が上昇することとなる。
なお、図4に示した基板処理装置において、シリコン基板Wの上面側に、平面形状が基板Wに相応する大きさの円板状をなす雰囲気遮蔽板を基板Wの上面に対向し近接して配設した装置構成としてもよい。
上記した実施形態では、KOH水溶液やTMAH水溶液等のエッチング液をシリコン基板の上面へ供給して基板を異方性エッチング処理する場合について説明したが、それ以外の基板処理にも、この発明は広く適用し得るものである。例えば、APM水溶液(NH4OH/H2O2/純水の混合液)によりシリコン基板の表面からパーティクルを除去する洗浄処理、HPM水溶液(HCl/H2O2/純水の混合液)によりシリコン基板の表面から金属を除去する洗浄処理、SPM水溶液(H2SO4/H2O2/純水の混合液)によりシリコン基板の表面から有機物を除去する洗浄処理などにも、この発明は同様に適用することができる。APMやHPMからなる洗浄液を用いた従来の洗浄処理では、洗浄液を約80℃の温度に調節しており、SPMからなる洗浄液を用いた従来の洗浄処理では、洗浄液を100℃〜120℃の温度に調節しているが、それらの洗浄処理に本発明を適用すれば、洗浄液を温調する必要が無くなって、温調設備が不要となる。または、所望温度に調節した洗浄液をシリコン基板に供給することによる液温低下を補うように本発明を適用してもよい。しかも、上述したように、シリコン基板を透過して洗浄液に入射した赤外線は、シリコン基板と洗浄液との界面近傍から液中に進入するにつれて指数関数的に吸収される。このため、シリコン基板の表面に接液した部分から温度上昇することとなり、エッチング液と接触したシリコン基板の表面部分において洗浄液による洗浄効果が促進されることとなる。
10 処理槽
12、22 基板保持部
14 回転支軸
16、78 給液ノズル
18 ハロゲンランプ
20 隔壁板
24 セラミック発熱体
26 スピンチャック
34 円筒状回転支軸
44 モータ
100 赤外線照射ユニット
104 点光源ランプ
106 赤外線照射ユニットの円形状上壁板
W シリコン基板
12、22 基板保持部
14 回転支軸
16、78 給液ノズル
18 ハロゲンランプ
20 隔壁板
24 セラミック発熱体
26 スピンチャック
34 円筒状回転支軸
44 モータ
100 赤外線照射ユニット
104 点光源ランプ
106 赤外線照射ユニットの円形状上壁板
W シリコン基板
Claims (4)
- 水平姿勢に保持された基板の上面に処理液を供給し基板を鉛直軸回りに回転させて基板を処理する基板処理方法において、
前記基板の下面側から波長が1.2μm〜5.0μmの範囲である赤外線を照射して、基板を透過した赤外線を基板上面の処理液に吸収させて処理液を加熱することを特徴とする基板処理方法。 - 請求項1に記載の基板処理方法において、
前記基板はシリコン基板であり、前記処理液は水溶液であることを特徴とする基板処理方法。 - 基板を水平姿勢に保持する基板保持部を有し、鉛直軸回りに回転自在に支持された基板保持手段と、
この基板保持手段を回転させる回転手段と、
前記基板保持手段に保持された基板の上面へ処理液を供給する処理液供給手段と、
を備えた基板処理装置において、
前記基板保持手段の基板保持部の下面側に、波長が1.2μm〜5.0μmの範囲である赤外線を照射する赤外線照射手段を配設し、その赤外線照射手段から基板の下面側へ照射され基板を透過した赤外線を基板上面の処理液に吸収させて処理液を加熱することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3に記載の基板処理装置において、
前記基板はシリコン基板であり、前記処理液供給手段は、水溶液を基板の上面へ供給するものであることを特徴とする基板処理装置。
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