以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)ディジタルテレビジョン受信機の回路構成
図2において、1は全体として本発明におけるディジタルテレビジョン受信機を示し、CPU(Central Processing Unit)2がROM(Read Only Memory)5から読み出してRAM(Random Access Memory)6に起動した基本プログラムに従って全体を統括制御するようになされている。
またディジタルテレビジョン受信機1は、CPU2が当該ROM5から読み出してRAM6に起動した各種アプリケーションプログラムに従って種々の機能を実現するようになされている。
このディジタルテレビジョン受信機1では、衛星や地上波等のディジタルテレビジョン放送信号のTV放送波をアンテナANTにより受信し、そのディジタルテレビジョン放送信号をTV(Television)チューナ4に入力する。
TVチューナ4は、ディジタルテレビジョン放送信号のうちユーザによって選局された放送局の番組データを復号することにより得られた番組映像を、バス8を介してマルチプレクサ7へ送出する一方、当該放送局から同時に送られてくるEPGの番組表データをCPU2へ送出する。
CPU2は、その番組表データに基づいてTV番組毎の番組タイトルが記載された所定サイズの矩形状でなる番組カード(後述する)を生成すると共に、当該番組カードの表示位置等を計算する等の3次元的な電子番組ガイド(後述する)を作成するための準備を行う。
GPU3は、CPU2によって行われた準備の結果に基づいて電子番組ガイドを作成し、その電子番組ガイドをマルチプレクサ7へ送出する。
マルチプレクサ7は、TVチューナ4から供給された番組映像に対して、GPU3によって作成された電子番組ガイドを重ねることにより出力映像を生成し、それをモニタ9へ出力するようになされている。
またディジタルテレビジョン受信機1では、リモートコントローラ(以下、これをリモコンと呼ぶ)RCからの命令を、赤外線インタフェース10を介して受け取り、その命令をCPU2へ伝達することにより、当該命令に応じた各種処理を実行するようになされている。
(2)電子番組ガイドの構造
次に、このディジタルテレビジョン受信機1が作成してモニタ9へ表示させる電子番組ガイドの構造について詳述する。
図3に示すように、モニタ9に表示される電子番組ガイドG1は、横軸に、複数種類の放送局が並べられた放送局軸(X軸)、縦軸に、放送時刻が示された時間軸(Y軸)を有する基本フレームを持つ。
そして電子番組ガイドG1は、この基本フレームに対して、TV番組単位で番組タイトルが記載された複数の番組カードCDが放送局軸(X軸)及び時間軸(Y軸)に沿ってドミノ状に並べられ、斜め上方から全体を見渡せるような角度で表示されている。
電子番組ガイドG1では、時間軸に1時間単位で区切られた複数の時間表示枠TWが複数種類の放送局にそれぞれ対応した状態で並べられ、その時間表示枠TWが例えば3時間毎又は6時間毎に色分けされている(斜線で示す)。
例えば、電子番組ガイドG1では、昼の明るい時間帯として例えばPM2時〜4時が「薄い橙色」、その後のPM5時〜7時が「濃い橙色」、さらに、その後のPM8時〜10時が「紫色」、夕方以降のPM11時〜AM1時が「青色」のように色分け表示されており、その色の明るさを通して時間帯を直感的に認識させ得るようになされている。
また電子番組ガイドG1では、3時間毎に色が変化した直後の時間帯である例えばPM8時の時間表示枠TWでは、「濃い橙色」から「紫色」へ変化する途中のグラデーション化された混合色で色分けされており、急激に変化するのではなく色による時間的な繋がりを示すようになされている。
番組カードCDは、矩形状に形成され、1時間番組に対応したサイズを基本としたカードでなり、1時間以下の例えば30分番組の番組カードCDhについては、1時間番組の番組カードCDに比して半分の高さのサイズで形成されている。
従って、電子番組ガイドG1では、番組カードCD及びCDhにおける高さの違いによって、その番組時間長をユーザに対して直感的に認識させ得るようになされている。
但し、番組カードCDでは、図4に示すように、例えば番組カードCD(例えば「恋のエプロン」)の一つ前に位置する番組カードCDに対応した5時から放送予定の「スーパーNチャンネル」が2時間の番組時間長であっても、そのカードのサイズは1時間番組と同じ大きさであるが、その場合、その番組カードCDと次の番組カードCDとが2時間分の時間表示枠TWを隔てて配置されている。
このように電子番組ガイドG1では、番組カードCD及びCDhが放送局軸(X軸)及び時間軸(Y軸)に沿って立てられ、かつ番組時間長の間隔を持った状態すなわちドミノ状に配列されているかのように見える。
ここで、番組カードCD及びCDhは、その番組タイトルがカード上方に記載されており、それぞれが番組時間長の間隔を持ってドミノ状に配列されている。
従って電子番組ガイドG1としては、斜め上方から全体を見渡せるような角度で表示されたとき、ドミノ状に配列されているかのように見える全ての番組カードCD及びCDhの番組タイトルをユーザに対して目視確認させ得るようになされている。
なお、電子番組ガイドG1では、この番組カードCD及びCDhが半透明化された白色で構成されているため、前にある番組カードCDによって後ろの番組カードCDが見え難い状態であっても、半透明化された前の番組カードCDを介して常に後ろの番組カードCDの番組タイトルをユーザに対して目視確認させ得るようになされている。
また番組カードCD及びCDhは、図5に示すように、その表面の右下部分にTV番組のジャンルを示す例えばジャンルアイコンJA1〜JA7が付されており、それによってTV番組のジャンルを大まかに提示し得るようになされている。
ここでジャンルアイコンJA1は、「キッズ(子供向け番組)」のジャンルを意味し、ジャンルアイコンJA2は、「音楽」のジャンルを意味し、ジャンルアイコンJA3は、「ドラマ」のジャンルを意味し、ジャンルアイコンJA4は、「映画」のジャンルを意味し、ジャンルアイコンJA5は、「ニュース」のジャンルを意味し、ジャンルアイコンJA6は、「バラエティ」のジャンルを意味し、ジャンルアイコンJA7は、「スポーツ」のジャンルを意味する。
電子番組ガイドG1では、このようなジャンルアイコンJA1〜JA7が付された番組表カードCD及びCDhを表示することにより、番組タイトル及びジャンルアイコンJAを介して、それがどのような内容のTV番組であるかをユーザに対して容易に理解させ得るようになされている。
さらに電子番組ガイドG1では、ほぼ中央に設定されたフォーカス位置に存在する番組カードCDを選択状態であると認定するようになされている。その際、電子番組ガイドG1では、図4に示したように、そのフォーカスされた番組カードCD(例えば「恋のエプロン」)については、当初よりも垂直上方へ所定距離だけ高い表示位置へ移動して表示することにより、現在その番組カードCDがフォーカスされた選択状態にあることをユーザに対して容易に認識させ得るようになされている。
このとき電子番組ガイドG1では、現在フォーカスされた番組カードCDと対応した時間帯(この場合、7時)の時間表示枠TWが、その奥側の番組カードCDや、その手前側の番組カードCDと対応した時間表示枠TWよりも長く伸びた状態に設定され、その時間表示枠TWの長さに合わせた間隔で前後の番組カードCDが配列されている。
従って電子番組ガイドG1では、現在フォーカスされている番組カードCDに対する見易さを向上しながら、その時間帯が現在選択されていることをユーザに対して直感的に認識させ得ると共に、当該番組カードCDよりも奥側又は手前側に存在する複数の番組カードCDについては、番組カードCD同士の重なり具合を増大させることにより、1画面中に表示し得る番組カードCDの情報量を増加させ得るようになされている。
因みに、時間表示枠TWは、現在フォーカスされた番組カードCDの存在する時間帯が最も長く、その前後の時間帯になるに連れて次第に短くなるように表示されているが、電子番組ガイドG1としては、斜め上方から全体を見渡せるような角度で、かつ遠近法により表現されているため、フォーカスされた番組カードCDに対して手前側の時間帯よりも奥側の時間帯の方が、その時間表示枠TWの長さが短く見えるようになされている。
このとき電子番組ガイドG1では、現在フォーカスされている番組カードCDに対する輝度レベルを増減調整した状態で強調表示するようになされており、これにより、当該番組カードCDだけが明るくなったり、暗くなったりするので、ユーザに対して何れの番組カードCDが現在選択されているのかを瞬時に認識させ得るようになされている。
このようにディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、GPU3を介して、フォーカスされた番組カードCDを他の番組カードCDよりも一段と高く飛び出させて表示したり、当該番組カードCDの輝度レベルを増減調整して強調表示するといったアニメーション表示を行うことにより、その番組カードCDの動きを介して当該番組カードCDが選択されていることをユーザに対して瞬時かつ容易に認識させ得るようになされている。
因みに電子番組ガイドG1は、現在フォーカスされている番組カードCDに対応したTV番組の「番組タイトル」、「放送日時」、「放送局名」及び「番組内容」等が含まれた詳細情報画面Diを、当該番組カードCDとは異なる位置に表示すると共に、電子番組ガイドG1の番組表タイトルTL(この場合「テレビ天国」)を表示するようになされている。
実際上、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、図3、図4、図6及び図7に示すように、ユーザによるリモコンRCの上矢印ボタンに対する押下操作に応じて、GPU3により電子番組ガイドG1を全体的に手前側へ移動させるようになされている。
その際、電子番組ガイドG1では、フォーカス位置に存在する番組カードCDも「恋のエプロン」→「銭型銀次郎」→「パートナー」のように順次切り換わるので、その度に番組カードCDの表示位置を垂直上方へ移動させて表示するようになされている。
因みに、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1の現在フォーカスされている番組カードCDを未選択の番組カードCDへ切り換える度に、詳細情報画面Diの内容についても変更して表示するようになされている。
これに加えて図3に示した電子番組ガイドG1では、現在フォーカスされている番組カードCDの時間帯(この場合、午後7時)と対応した位置に、複数の放送局にそれぞれ対応した複数のロゴマークLMが複数の番組カードCDの下方にそれぞれ表示されている。
特に電子番組ガイドG1では、現在フォーカスされている番組カードCDを他に比べて一段と高い表示位置に移動させている関係上、その放送局のロゴマークLMが番組カードCDによって隠蔽されることなくユーザに対して容易に目視確認させ得るようになされている。
実際上、このような電子番組ガイドG1は、図8に示すように、放送局軸(X軸)に沿って放送局毎のロゴマークLMだけが配置されたロゴマーク画像G1A、図9に示すように放送局軸(X軸)及び時間軸(Y軸)の基本フレームに沿って複数の番組カードCD、CDhが配置された3次元番組表画像G1B及び、図10に示すように詳細情報画面Di及び番組表タイトルTLが配置された番組詳細情報画像G1Cが、図11に示すように3層重ねられた状態で構成されている。
従って、ディジタルテレビジョン受信機1では、ユーザによるリモコンRCの上下矢印ボタンに対する押下操作が行われたとき、ロゴマーク画像G1Aについては固定したまま、当該ロゴマーク画像G1Aの上で、3次元番組表画像G1Bだけを移動表示することにより電子番組ガイドG1として表示すべき表示範囲の時間帯をシフトさせるようになされている。
このときディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、3次元番組表画像G1Bを移動させたときでも、ロゴマーク画像G1Aを固定しているため、現在フォーカスされている番組カードCDの時間帯(この場合、午後7時)と対応した同じ位置に存在する放送局毎のロゴマークLMをユーザに常時視認させることができ、かくして当該ロゴマークLMをユーザが見失ってしまうことを予め回避するようになされている。
なお図12に示すように、ディタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1の表示角度を任意に変更できるようになされており、その際に放送局軸(X軸)、時間軸(Y軸)に加えて、番組カードCDを垂直上方へ移動させる際の移動軸をZ軸と設定する。
ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、図13に示すように、例えばリモコンRCの右矢印ボタンがユーザによって押下操作された場合、あたかも視点SSがX軸に沿った矢印A方向へ移動したかのように電子番組ガイドG1の3次元番組表画像G1Bを全体的にシフトして表示する。
これによりディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、図3に示したような表示角度の電子番組ガイドG1をモニタ9に提示し得るようになされている。
一方、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、例えばリモコンRCの左矢印ボタンがユーザによって押下操作された場合、あたかも視点SSがX軸に沿った矢印B方向へ移動したかのように電子番組ガイドG1の3次元番組表画像G1Bを全体的にシフトして表示する。
これによりディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、図3に示したのとは逆の表示角度でなる電子番組ガイドG1(図示せず)をモニタ9に提示し得るようになされている。
またディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ユーザによるリモコンRCの上矢印ボタンに対する押下操作に応じて、あたかも視点SSがY軸に沿った矢印C方向へ移動したかのように電子番組ガイドG1の3次元番組表画像G1Bを全体的にシフトして表示し、リモコンRCの下矢印ボタンに対する押下操作に応じて、あたかも視点SSがY軸に沿った矢印D方向へ移動したかのように3次元番組表画像G1Bを全体的にシフトして表示するようになされている。
これによりディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、その表示角度によりY軸(時間軸)に沿って並べられた複数の番組カードCDの重なり具合を調整した結果の電子番組ガイドG1(図示せず)をモニタ9に提示し得るようになされている。
すなわちディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、リモコンRCの上矢印ボタンに対する押下操作に応じて、あたかも視点SSがY軸に沿った矢印C方向へ移動したかのように電子番組ガイドG1の3次元番組表画像G1Bを全体的にシフトして表示したとき、ユーザにとっては複数の番組カードCDの重なり具合が少なくなって見えるものの、番組タイトル等が読み難くなる。
逆にディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、リモコンRCの下矢印ボタンに対する押下操作に応じて、あたかも視点SSがY軸に沿った矢印D方向へ移動したかのように3次元番組表画像G1Bを全体的にシフトして表示したとき、複数の番組カードCDの重なり具合が多くなって一度に表示可能な情報量を増加させるものの、後ろ側の番組カードCDほどその番組タイトル等が読み難くなる。
すなわちディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、リモコンRCの左右矢印ボタンや上下矢印ボタンに対する押下操作に応じて視点SSを動かした表示角度の電子番組ガイドG1をモニタ9に提示し得るようにしたことにより、どのようなユーザにとって最も見やすい表示形態の電子番組ガイドG1を提供し得るようになされている。
因みにディジタルテレビジョン受信機1のCPU2では、ユーザによるリモコンRCの上矢印ボタンに対する押下操作に応じて、視点SSがY軸に沿った矢印D方向へ移動したかのように電子番組ガイドG1の3次元番組表画像G1Bを全体的にシフトして表示したり、リモコンRCの下矢印ボタンに対する押下操作に応じて、視点SSがY軸に沿った矢印C方向へ移動したかのように3次元番組表画像G1Bを全体的にシフトして表示するようにしても良く、ユーザの好みや設計の自由によって任意に変更することが出来るようになされている。
最後に、電子番組ガイドG1では、図14に示すように、例えば「恋のエプロン」の番組タイトルを持つ番組カードCDが現在フォーカスされている状態で、リモコンRCの予約ボタン(図示せず)が押下操作されたことを認識すると、その番組カードCDの下方にサブメニュー画面SMNを表示するようになされている。
サブメニュー画面SMNでは、録画予約ボタンB1、視聴予約ボタンB2及び閉じるボタンB3が設けられている。従ってディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、録画予約ボタンB1が選択された場合、その放送時刻になったときに外部接続された録画装置に対して自動的に「恋のエプロン」のTV番組を録画するように設定する。
またディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、視聴予約ボタンB2が押下操作された場合、その放送時刻になったとき自動的に「恋のエプロン」のTV番組をモニタ9に表示することにより、ユーザが視聴し忘れることを防止するようになされている。
因みにディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、閉じるボタンB3が押下操作された場合、サブメニュー画面SMNを消去するようになされている。
(3)電子番組ガイド作成理手順
次に、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2が、アプリケーションプログラムである電子番組ガイド作成プログラムに従って上述した電子番組ガイドG1を作成するまでの電子番組ガイド作成処理手順について、図15のフローチャートを用いて説明する。
実際上、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ルーチンRT1の開始ステップから入って次のステップSP1へ移り、放送局から番組データと共に送られてくるEPGの番組表データを読み込み、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、デフォルト設定された電子番組ガイドG1の表示角度を認識し、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1の表示角度に合わせた形状でなる放送局のロゴマークLMをそれぞれ生成した後、GPU3によって放送局毎のロゴマークLMが配置されたロゴマーク画像G1A(図8、図11)を描画させ、次のステップSP4へ移る。
ステップSP4においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1の表示角度に合わせた形状でなる番組カードCDを生成し、次のステップSP5へ移る。
ステップSP5においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ステップSP4で生成した全ての番組カードCDの基本フレーム(放送局軸(X軸)×時間軸(Y軸))に対する表示位置を計算し、次のステップSP6へ移る。
ステップSP6においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、GPU3により基本フレームに対して全ての番組カードCDを描画させることにより3次元番組表画像G1B(図9、図11)を生成し、次のステップSP7へ移る。
ステップSP7においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1における中央のフォーカス位置を介して現在フォーカスされている番組カードCDに対応したTV番組の詳細情報画面Di及び番組表タイトルTLが配置された番組詳細情報画像G1C(図10、図11)をGPU3により描画させ、次のステップSP8へ移る。
ステップSP8においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ステップSP3で生成したロゴマーク画像G1A、ステップSP6で生成した3次元番組表画像G1B及びステップSP7で生成した番組詳細情報画像G1Cを重ね合わせることにより電子番組ガイドG1(図11)を生成し、次のステップSP9へ移る。
ステップSP9においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1で現在フォーカスされている番組カードCDを他よりも上方へ飛び出した位置に移動表示すると共に、当該番組カードCDに対する輝度レベルを交互に増減調整した状態で強調表示することにより、現在選択されている番組カードCDがどれであるかを一目で分かるように提示した後、次のステップSP10へ移って処理を終了する。
(4)アニメーション処理手順
続いて、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2が、アプリケーションプログラムであるアニメーション処理プログラムに従って、上述した電子番組ガイドG1の表示角度をX軸方向への視点変更に伴って動かす際のアニメーション処理手順と、電子番組ガイドG1の表示角度をY軸方向への視点変更に伴って動かす際のアニメーション処理手順とをそれぞれ説明する。
(4−1)X軸方向への視点変更に伴うアニメーション処理手順
図16に示すように、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ルーチンRT2の開始ステップから入って次のステップSP11へ移り、電子番組ガイドG1をモニタ9に表示しているとき、リモコンRCの左右矢印ボタンが押下操作されたことを認識すると、次のステップSP12へ移る。
ステップSP12においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ロゴマーク画像G1Aにおける全てのロゴマークLMと、3次元番組表画像G1Bにおける全ての番組カードCD及び時間表示枠TWとが全て一体のまま、X軸に沿って視点SSが移動されたときに見えるであろう表示角度の電子番組ガイドG1をモニタ9へ提示するためのアニメーション設定を行い、次のステップSP13へ移る。
ステップSP13においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ステップSP12で行ったアニメーション設定に従い、X軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に電子番組ガイドG1を次第に変更していくことによりアニメーション表示を開始し、次のステップSP14へ移る。
ステップSP14においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ステップSP13で開始したアニメーション表示が現在も行われているか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP15へ移る。
ステップSP15においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1の表示角度を変更すべきアニメーション設定に従って全てのロゴマークLMの表示位置及びその形状を再計算してロゴマーク画像G1Aを描画し直し、次のステップSP16へ移る。
ステップSP16においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、アニメーション設定に従って、時間表示枠TW、全ての番組カードCDの表示位置及びその形状を再計算して3次元番組表画像G1Bを描画し直し、再度ステップSP14へ戻る。
これによりディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1の表示角度を変更すべきアニメーション設定に従い、電子番組ガイドG1を構成しているロゴマーク画像G1A及び3次元番組表画像G1Bを描画し直すことにより、X軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に電子番組ガイドG1を変更しているアニメーション表示を行うことができる。
ステップSP14においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、アニメーション設定に従ったアニメーション表示が終了するまで当該ステップSP14〜ステップSP16までの処理を繰り返し、アニメーション表示が終了したとき否定結果を得、次のステップSP17へ移って処理を終了する。
(4−2)Y軸方向への視点変更に伴うアニメーション処理手順
図17に示すように、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ルーチンRT3の開始ステップから入って次のステップSP21へ移り、電子番組ガイドG1をモニタ9に表示しているとき、リモコンRCの上下矢印ボタンが押下操作されたことを認識すると、次のステップSP22へ移る。
ステップSP22においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ロゴマーク画像G1Aにおける全てのロゴマークLMと、3次元番組表画像G1Bにおける全ての番組カードCD及び時間表示枠TWとが全て一体のまま、Y軸に沿って視点SSが移動されたときに見えるであろう表示角度の電子番組ガイドG1をモニタ9へ提示するためのアニメーション設定を行い、次のステップSP23へ移る。
ステップSP23においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ステップSP22で行ったアニメーション設定に従い、Y軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に電子番組ガイドG1を次第に変更していくことによりアニメーション表示を開始し、次のステップSP24へ移る。
ステップSP24においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ステップSP23で開始したアニメーション表示が現在も行われているか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP25へ移る。
ステップSP25においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1の表示角度を変更すべきアニメーション設定に従い、時間表示枠TW、全ての番組カードCDの表示位置及びその形状を再計算して3次元番組表画像G1Bを描画し直し、再度ステップSP24へ戻る。
ここでディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、Y軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に電子番組ガイドG1を変更するアニメーション設定であるため、当初からロゴマーク画像G1Aに対して2次元的に配置されているロゴマークLMに対する表示位置及びその形状を再計算し、ロゴマーク画像G1Aを再描画する必要はない。
これによりディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、電子番組ガイドG1の表示角度を変更すべきアニメーション設定に従って電子番組ガイドG1を構成している3次元番組表画像G1Bを描画し直すことにより、Y軸に沿って視点SSが移動するかのような表示角度に電子番組ガイドG1を変更しているアニメーション表示を行うことができる。
ステップSP24においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、アニメーション設定に従ったアニメーション表示が終了するまで当該ステップSP24及びステップSP25の処理を繰り返し、アニメーション表示が終了したとき否定結果を得、次のステップSP26へ移って処理を終了する。
(5)番組カード選択時のアニメーション処理手順
最後に、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2が、アプリケーションプログラムであるアニメーション処理プログラムに従って、上述した電子番組ガイドG1の番組カードCDがフォーカスされたとき、他よりも上方へ飛び出した高さ位置に移動表示すると共に、当該番組カードCDに対する輝度レベルを増減調整した状態で強調表示する一連のアニメーション処理手順を、図18のフローチャートにより説明する。
ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ルーチンRT4の開始ステップから入って次のステップSP31へ移り、最初に全ての放送局について終了したか否かを判定し、否定結果が得られると次のステップSP32へ移る。
ステップSP32においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、まだ全ての放送局についてアニメーション処理の検証が終了していないので次の放送局へ切り換え、次のステップSP33へ移る。
ステップSP33においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、その放送局に対応した番組カードCDの放送局軸方向(すなわちX軸方向)における描画位置を求め、次のステップSP34へ移る。
ステップSP34においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、その放送局における全ての番組カードCDについてアニメーション処理の検証が終了したか否かを判定し、否定結果が得られると次のステップSP35へ移る。
ステップSP35においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、その放送局における全ての番組カードCDについて終了していないため、次の番組カードCDへ切り換え、次のステップSP36へ移る。
ステップSP36においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、その放送局によって放送されるTV番組の放送時刻を基に、番組カードCDの時間軸方向(すなわちY軸方向)における描画位置を求め、次のステップSP37へ移る。
ステップSP37においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ステップSP33で求めた放送局軸方向(X軸方向)の描画位置及びステップSP36で求めた時間軸方向(Y軸方向)の描画位置に対応した複数の番組カードCDのうち、任意の位置にある当該番組カードCDが現在フォーカスされているか否かを判定する。
この場合ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、当該番組カードCDの描画位置がほぼ中央のフォーカス位置に該当すれば、現在フォーカスされていると判定し、該当しなければ現在フォーカスされていないと判定するようになされている。
ここで肯定結果が得られると、このことは当該番組カードCDがフォーカスされており、すなわちアニメーション処理の対象であることを表しており、このときディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、次のステップSP38へ移る。
ステップSP38においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、フォーカスされている番組カードCDの下方にある放送局のロゴマークLMがユーザにとって目視確認できるように、当該番組カードCDの時間軸方向(Y軸方向)における描画位置を微調整し、次のステップSP39へ移る。
ステップSP39においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、当該番組カードCDに対する時間表示枠TWを他よりも伸ばすことにより、当該番組カードCDの下方に見えるロゴマークLMの視認性を更に向上させ、次のステップSP40へ移る。
ステップSP40においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、当該番組カードCDが他よりも高い垂直上方へ飛び出すかのように表示すべく、当該番組カードCDにおける新たなZ軸方向の描画位置を求め、次のステップSP41へ移る。
ステップSP41においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ステップSP41で求めたZ軸方向の描画位置に当該番組カードCDを移動表示し、ステップSP34へ戻る。
この場合、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、新たに求めたZ軸方向の描画位置に当該番組カードCDを移動表示することにより当該番組カードCDを他よりも上方に飛び出させると共に、当該番組カードCDに対する輝度レベルを交互に増減調整した状態で強調表示することにより、当該番組カードCDが現在選択されていることをユーザに対して直感的に認識させ得るようになされている。
これに対してステップSP37で否定結果が得られると、このことは当該番組カードCDが現在フォーカスされているものではない、すなわちアニメーション処理の対象ではないことを表しており、このときディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、次のステップSP42へ移る。
ステップSP42においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、当該番組カードCDが現在フォーカスされておらず、当該番組カードCDを他よりも上方へ飛び出した位置に移動表示する必要がないため、現在のZ軸方向における描画位置を変更することなくそのまま用い、ステップSP41へ戻って、そのままの描画位置で番組カードCDを表示した後、ステップSP34へ戻る。
ステップSP34においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、その放送局による全ての番組カードCDについて終了したか否かを再度判定し、肯定結果が得られるとステップSP31へ戻る。
ステップSP31においてディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、ステップSP34以降における番組カードCDの表示処理を、全ての放送局について終了したか否かを判定し、否定結果が得られると次のステップSP32以降の処理を再度繰り返すのに対し、肯定結果が得られると、ステップSP43へ移って処理を終了する。
(6)動作及び効果
以上の構成において、ディジタルテレビジョン受信機1のCPU2は、放送局軸(X軸)及び時間軸(Y軸)に基づいて2次元的に構成された基本フレームに沿って、TV番組の番組タイトルが記載された複数の番組カードCD、CDhが所定の間隔を持たせたドミノ状に立体配置されたかのように見せると共に、現在フォーカスされている番組カードCDに対応した詳細情報画面Diを配置した電子番組ガイドG1を生成し、これを所定の表示角度でモニタ9に表示する。
従ってディジタルテレビジョン受信機1では、この電子番組ガイドG1のドミノ状に立体配置された複数の番組カードCD、CDhを一度に多数提示することが出来るので、2次元的な番組表に比べて一度に表示できる情報量を増大させることができる。
またディジタルテレビジョン受信機1では、複数の番組カードCD、CDhを一度に多数提示することに加え、そのとき同時に表示される詳細情報画面Diを介して現在フォーカスされている番組カードCDに対応したTV番組の内容についても容易に認識させることができる。
またディジタルテレビジョン受信機1は、現在フォーカスされている番組カードCDについては、他よりも上方へ飛び出した位置に移動表示すると共に強調表示するようにしたことにより、多数存在する番組カードCDの中で、現在どの番組カードCDが選択されているかをユーザに対して直感的に認識させることができる。
なおディジタルテレビジョン受信機1は、現在フォーカスされている番組カードCDを他よりも上方へ飛び出した位置に移動表示し、その下方に位置する放送局のロゴマークLMに対する視認性を向上させることにより、その番組カードCDの放送局についてもロゴマークLMを介して同時にかつ直感的に認識させることができる。
因みに、ディジタルテレビジョン受信機1は、現在フォーカスされている番組カードCDの時間表示枠TWを最も長く引き伸ばした状態で表示するようにしたことにより、時間表示枠TWのサイズによって現在選択されている時間帯を認識させ易くすると共に、ロゴマークLMの視認性を一段と向上させることができる。
またディジタルテレビジョン受信機1は、時間表示枠TWを時間帯に応じて色分けし、かつ色の変化する時間表示枠TWについてはグラデーション化された混合色で色付けしているため、ユーザに対して時間帯を数字ではなく色によって直感的に認識させることができ、かくしてコンピュータ等の操作に精通していない一般のユーザにとっても直感的に理解し易い電子番組ガイドG1を提供し、操作が易しい印象を与えることができる。
さらにディジタルテレビジョン受信機1は、電子番組ガイドG1をロゴマーク画像G1A、3次元番組表G1B及び番組詳細情報画像G1Cを重ねた3層構造とした。
これによりディジタルテレビジョン受信機1は、視点SSを移動させることに伴うアニメーション表示や、現在フォーカスされている番組カードCDに対するアニメーション表示を行う際に、特に動かす必要のない番組詳細情報画像G1Cについては表示変更が不要で、CPU2及びGPU3に対する処理負荷を軽減することができる。
以上の構成によれば、ディジタルテレビジョン受信機1では、放送局軸(X軸)及び時間軸(Y軸)に基づいて2次元的に構成された基本フレームに対して、複数の番組カードCD、CDhが所定の間隔を持たせたドミノ状に立体配置されたかのように見える電子番組ガイドG1を生成し、これを所定の表示角度でモニタ9に提示することにより、ユーザに対して直感的に理解し易くさせ、かつ、当該電子番組ガイドG1に対するユーザの操作性を一段と向上させることができる。
(7)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、現在フォーカスされている番組カードCDに対する輝度レベルを増減調整した状態で強調表示するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、番組カードCDの枠を太く、かつ当該番組カードCDとは異なる所定色で表示したり、番組カードCDに対する強調表示に加えて当該番組カードCDの枠を所定色で表示するようにしても良い。
また上述の実施の形態においては、リモコンRCの左右矢印ボタンや上下矢印ボタンに対する押下操作に応じて視点SSを動かしたことに伴う表示角度の電子番組ガイドG1をモニタ9に提示するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、デフォルトで2通り又は数通りの表示角度の電子番組ガイドG1を設定しておき、何れかをユーザに選ばせるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、予めインストールされたアプリケーションプログラムである電子番組ガイド作成プログラムに従い、ルーチンRT1における電子番組ガイド作成処理手順や、予めインストールされたアプリケーションプログラムであるアニメーション処理プログラムに従い、ルーチンRT2〜ルーチンRT4におけるアニメーション処理手順を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、所定の記録媒体からインストールした電子番組ガイド作成プログラム、アニメーション処理プログラムや、インターネットからダウンロードした電子番組ガイド作成プログラム、アニメーション処理プログラム、その他種々のルートによってインストールした電子番組ガイド作成プログラム、アニメーション処理プログラムに従って上述した電子番組ガイド作成処理手順や、アニメーション処理手順を実行するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、ロゴマーク画像G1A、3次元番組表G1B及び番組詳細情報画像G1Cを重ね合わせることにより電子番組ガイドG1を作成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3次元番組表G1Bだけで電子番組ガイドG1を作成したり、ロゴマーク画像G1Aに3次元番組表G1Bだけを重ね合わせることにより電子番組ガイドG1を作成したり、或いは3次元番組表G1Bに番組詳細情報画像G1Cだけを重ね合わせることにより電子番組ガイドG1を作成するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、電子番組ガイド表示装置としてのディジタルテレビジョン受信機1を、基本フレーム生成部及び3次元番組表画像生成部としてのCPU2、GPU3、制御部としてのCPU2によって構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなる基本フレーム生成部、3次元番組表画像生成部及び制御部によって電子番組ガイド表示装置を構成するようにしても良い。
1……ディジタルテレビジョン受信機、2……CPU、3……GPU、4……TVチューナ、5……ROM、6……RAM、7……マルチプレクサ、8……バス、9……モニタ、10……赤外線インタフェース、RC……リモコン、G1……電子番組ガイド、G1A……ロゴマーク画像、G1B……3次元番組表画像、G1C……番組詳細情報画像、CD……番組カード、TW……時間表示枠、LM……ロゴマーク、JA……ジャンルアイコン、Di……詳細情報画面。