JP2009230039A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気光学パネルと基板との位置ずれを低減する。
【解決手段】本発明の電気光学装置の製造方法は、電気光学パネルと透光性を有し電気光学パネルから射出された光を視認側に射出する基板と、を備えた電気光学装置の製造方法である。電気光学パネル又は基板の少なくともいずれか一方の一面に光硬化性を有する接着剤を塗布する塗布工程と、接着剤を介して電気光学パネルと基板とを対向させて位置合わせする配置工程と、配置工程の後に接着剤の一部を硬化させ電気光学パネルと基板とを仮接着する仮接着工程と、仮接着工程の後に接着剤を硬化させ電気光学パネルと基板とを本接着する本接着工程と、を有している。仮接着工程では、接着剤に光を照射する複数回数の光照射処理によって接着剤を硬化させるとともに、複数回数の光照射処理の間に電気光学パネルと基板との位置合わせを行う。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の電気光学装置の製造方法は、電気光学パネルと透光性を有し電気光学パネルから射出された光を視認側に射出する基板と、を備えた電気光学装置の製造方法である。電気光学パネル又は基板の少なくともいずれか一方の一面に光硬化性を有する接着剤を塗布する塗布工程と、接着剤を介して電気光学パネルと基板とを対向させて位置合わせする配置工程と、配置工程の後に接着剤の一部を硬化させ電気光学パネルと基板とを仮接着する仮接着工程と、仮接着工程の後に接着剤を硬化させ電気光学パネルと基板とを本接着する本接着工程と、を有している。仮接着工程では、接着剤に光を照射する複数回数の光照射処理によって接着剤を硬化させるとともに、複数回数の光照射処理の間に電気光学パネルと基板との位置合わせを行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、電気光学装置の製造方法に関する。
従来から、パーソナルコンピュータや携帯電話、テレビジョン受像機等の電子機器の表示部には、液晶装置や有機エレクトロルミネッセンス装置、電気泳動装置等の電気光学装置が用いられている。このような電気光学装置の視認側には、電子機器の用途に応じて透光性を有する基板が設けられることがある。例えば、耐刷性や耐候性を求められる電子機器において、視認側の表面を保護するカバーガラスが設けられることがある。また、カーナビゲーションシステム等の多視点表示装置において各視点用の画像を分離する用途や、立体視表示装置において左目用の画像と右目用の画像とを分離する用途、秘匿性が求められる情報を表示する電気機器において覗き見を防止する用途等で、視野角を制限するバリアガラス等が設けられることもある。また、入力機能を有するタッチパネル等が設けられる場合もある。
このような電気光学装置は、電気光学物質層やこれに電気信号を供給する電気回路等が設けられた電気光学パネル(例えば液晶パネル)を形成した後に、液晶パネルの視認側の所定位置に基板を接着することにより製造されている。基板の接着方法としては、特許文献1に開示されている方法の適用が考えられる。特許文献1では、液晶パネルの製造工程において2枚の基板を光硬化型接着材によって接着している。詳しくは、仮UV硬化工程で2枚の基板を搬送するとともに、光硬化型接着材に紫外線を照射しこれを硬化させて仮接着し、本UV硬化工程で光硬化型接着材をより確実に結晶粒領域まで硬化させて本接着している。
特開平11−311794号公報
特許文献1の技術のように2枚の基板を仮接着した後に本接着すれば、仮接着と本接着との間に生じる位置ずれ、例えば搬送による位置ずれ等を防止することが可能であると考えられるが、位置ずれをさらに低減する観点から改善すべき点がある。
光硬化型接着材は、紫外線照射によってエネルギーを付与され、重合等の化学反応が進行することによって硬化する。このような硬化過程において、組成や体積が変化すること等により、光硬化型接着材に歪(硬化歪)を生じることがある。すると、光硬化型接着材を介して仮接着された部材の相対位置が、硬化歪によって所定の位置と異なってしまう。
例えば、液晶パネルに視野角を制限するバリアガラスを設けて電気光学装置を構成する場合に、液晶パネルとバリアガラスとに位置ずれを生じると、液晶パネルから射出された光の一部が所定方向以外に向けて射出されてしまう。すると、この光が示す画像が所定方向以外から視認され、視野角を制限する機能が損なわれてしまう。
本発明は、前記事情に鑑み成されたものであって、位置精度を格段に向上させて透光性の基板を接着することが可能な電気光学装置の製造方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の電気光学装置の製造方法は、電気光学パネルと透光性を有し前記電気光学パネルから射出された光を視認側に射出する基板と、を備えた電気光学装置の製造方法であって、前記電気光学パネル又は前記基板の少なくともいずれか一方の一面に光硬化性を有する接着剤を塗布する塗布工程と、前記接着剤を介して前記電気光学パネルと前記基板とを対向させて位置合わせする配置工程と、前記配置工程の後に前記接着剤の一部を硬化させ前記電気光学パネルと前記基板とを仮接着する仮接着工程と、前記仮接着工程の後に前記接着剤を硬化させ前記電気光学パネルと前記基板とを本接着する本接着工程と、を有し、前記仮接着工程では、前記接着剤に光を照射する複数回数の光照射処理によって該接着剤を硬化させるとともに、前記複数回数の光照射処理の間に前記電気光学パネルと前記基板との位置合わせを行うことを特徴とする。
このようにすれば、仮接着工程で複数回数の光照射処理によって接着剤を硬化させるので、これを1回のみの光照射処理によって行う場合に比べて、光照射処理1回あたりの接着剤の硬化度が小さくなり、光照射処理1回あたりの接着剤の硬化による歪(硬化歪)が小さくなる。また、複数回数の光照射処理の間に電気光学パネルと基板との位置合わせ処理を行うので、位置合わせ処理前の光照射処理で生じた硬化歪をなくすことができる。これにより、仮接着工程後における電気光学パネルと基板との位置ずれ量は、位置合わせ処理後の光照射処理で生じた硬化歪のみに依存するようになる。したがって、1回のみの光照射処理によって仮接着工程を行う場合に比べて、電気光学パネルと基板との位置ずれが低減される。よって、本接着工程における硬化歪による電気光学パネルと基板との位置ずれが低減され、良好な電気光学装置を製造することが可能になる。
また、前記仮接着工程では、前記接着剤の2箇所以上を硬化させることが好ましい。
接着剤の1箇所を硬化させると、電気光学パネルと基板との相対位置をその面に沿う2方向(例えばX方向、Y方向)において規制することができる。前記のように接着剤の2箇所以上を硬化させると、X方向、Y方向に加えてXY面内の回転方向も規制することができる。
接着剤の1箇所を硬化させると、電気光学パネルと基板との相対位置をその面に沿う2方向(例えばX方向、Y方向)において規制することができる。前記のように接着剤の2箇所以上を硬化させると、X方向、Y方向に加えてXY面内の回転方向も規制することができる。
また、前記仮接着工程では、位置合わせ前の光照射処理によって接着剤の所定部分の硬化度を20%以上にするとともに前記複数回数の光照射処理によって、前記所定部分の硬化度を略100%にすることが好ましい。
このようにすれば、位置合わせ前の硬化度が20%以上になっているので位置合わせ後の光照射処理による硬化度が80%以下になり、位置合わせ後の硬化歪が十分に小さくなる。また、所定部分の硬化度を略100%にすれば、本接着工程で硬化させる部分の硬化歪による位置ずれが格段に低減される。
このようにすれば、位置合わせ前の硬化度が20%以上になっているので位置合わせ後の光照射処理による硬化度が80%以下になり、位置合わせ後の硬化歪が十分に小さくなる。また、所定部分の硬化度を略100%にすれば、本接着工程で硬化させる部分の硬化歪による位置ずれが格段に低減される。
また、前記配置工程では、前記電気光学パネルと前記基板との間に前記接着剤を部分的に塗布した後、前記電気光学パネルと前記基板とを互いに接近する方向に押圧して前記接着剤を前記電気光学パネルと前記基板との間に押し広げ、前記仮接着工程の前記光照射処理では、前記配置工程で前記接着剤を塗布した部分に光を照射することが好ましい。
電気光学パネルと基板との間において接着剤を部分的に塗布すれば、全面に塗布する場合に比べて、接着剤が電気光学パネルあるいは基板と接する接面積が小さくなる。したがって、電気光学パネルと基板とを押し合わせる力により接着剤に働く応力が大きくなり、接着剤を薄く押し広げることが可能になる。よって、押し広げられた接着剤の厚みのばらつきが小さくなり、接着剤を均一な厚みで配置することができる。
また、配置工程で接着剤を塗布した部分には接着剤が確実に配置されており、その厚みは押し広げた部分に比べて薄くならないので、この部分に仮接着工程の光照射処理で光を照射すれば確実に接着剤の一部を硬化させることができる。
電気光学パネルと基板との間において接着剤を部分的に塗布すれば、全面に塗布する場合に比べて、接着剤が電気光学パネルあるいは基板と接する接面積が小さくなる。したがって、電気光学パネルと基板とを押し合わせる力により接着剤に働く応力が大きくなり、接着剤を薄く押し広げることが可能になる。よって、押し広げられた接着剤の厚みのばらつきが小さくなり、接着剤を均一な厚みで配置することができる。
また、配置工程で接着剤を塗布した部分には接着剤が確実に配置されており、その厚みは押し広げた部分に比べて薄くならないので、この部分に仮接着工程の光照射処理で光を照射すれば確実に接着剤の一部を硬化させることができる。
前記塗布工程では、前記電気光学パネル又は前記基板の少なくともいずれか一方の一面の周縁部に前記接着剤を塗布し、前記仮接着工程の光照射処理では、前記電気光学パネルと前記基板とを互いに接近する方向に押圧し、かつその押圧力を前記周縁部においてその中央側よりも強くするとともに、前記周縁部に塗布された接着剤に光を照射することが好ましい。
光照射処理において、周縁部においてその中央側よりも強い押圧力で電気光学パネルと基板とを互いに接近する方向に押圧すれば、周縁部において電気光学パネルと基板との剥離を防止することができる。周縁部において接着剤が電気光学パネルと基板との双方に接した状態で光を照射して接着剤を硬化させるので、接着剤の接着性を良好に発現させることができる。
光照射処理において、周縁部においてその中央側よりも強い押圧力で電気光学パネルと基板とを互いに接近する方向に押圧すれば、周縁部において電気光学パネルと基板との剥離を防止することができる。周縁部において接着剤が電気光学パネルと基板との双方に接した状態で光を照射して接着剤を硬化させるので、接着剤の接着性を良好に発現させることができる。
また、前記電気光学パネルとして、第1の画像を表示する第1領域と、前記第1の画像と異なる第2の画像を表示する第2領域とを有する電気光学パネルを用いるとともに、
前記基板として、前記第1領域からの光を第1方向に向けて射出し、かつ前記第2領域からの光を前記第1方向と異なる第2方向に向けて射出する基板を用いることもできる。
このようにすれば、第1の画像が第1方向から視認されるとともに第2の画像が第2方向から視認される電気光学装置を製造することができる。前記のように本発明によれば、電気光学パネルと基板との位置ずれを低減することができるので、所定の画像が所定方向以外から視認されることが防止され、視野角が高精度に制限された電気光学装置を製造することができる。
前記基板として、前記第1領域からの光を第1方向に向けて射出し、かつ前記第2領域からの光を前記第1方向と異なる第2方向に向けて射出する基板を用いることもできる。
このようにすれば、第1の画像が第1方向から視認されるとともに第2の画像が第2方向から視認される電気光学装置を製造することができる。前記のように本発明によれば、電気光学パネルと基板との位置ずれを低減することができるので、所定の画像が所定方向以外から視認されることが防止され、視野角が高精度に制限された電気光学装置を製造することができる。
また、前記仮接着工程における前記複数回数の光照射処理の各々で照射する光のエネルギーを前記複数回数の光照射処理で略均等にすることもできる。
このようにすれば、複数回数の光照射処理の各々を同様にして行うことが可能になり、光照射処理が容易になる。
このようにすれば、複数回数の光照射処理の各々を同様にして行うことが可能になり、光照射処理が容易になる。
また、前記仮接着工程では、前記複数回数の光照射処理のうち前記位置合わせ処理の前に行う光照射処理で照射する光のエネルギーの総量を、前記位置合わせ処理の後に行う光照射処理で照射する光のエネルギーの総量よりも小さくすることもできる。
このようにすれば、位置合わせ処理前において位置合わせ処理後よりも照射する光のエネルギーの総量を大きくした場合に比べて、位置合わせ処理前の硬化度が小さくなる。したがって、位置合わせ処理において接着剤を変形させることが容易になり、位置合わせ処理が容易になるとともに精度を高めることができる。
このようにすれば、位置合わせ処理前において位置合わせ処理後よりも照射する光のエネルギーの総量を大きくした場合に比べて、位置合わせ処理前の硬化度が小さくなる。したがって、位置合わせ処理において接着剤を変形させることが容易になり、位置合わせ処理が容易になるとともに精度を高めることができる。
以下、本発明の一実施形態を説明するが、本発明の技術範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以降の説明では図面を用いて各種の構造を例示するが、構造の特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造はその寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせて示す場合がある。本実施形態に係る電気光学装置の製造方法の説明に先立ち、これにより得られる電気光学装置の一例を説明する。
図1(a)は、本例の電気光学装置の概略構成を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は、図1(a)のB−B’線矢視断面図である。
図1(a)に示すように電気光学装置100は、電気光学パネル110と、電気光学パネル110の一方の側に接着剤層130を介して接着された基板120とを備えている。本例では、電気光学パネル110及び基板120は、いずれも平面視略長方形のものである。以下、図1(a)に示したXYZ直交座標系を設定し、これに基づいて部材の位置関係を説明する。このXYZ直交座標系において、X方向が電気光学パネル110の長辺方向、Y方向が電気光学パネル110の短辺方向となっており、Z方向が電気光学パネル110の厚さ方向になっている。
図1(a)に示すように電気光学装置100は、電気光学パネル110と、電気光学パネル110の一方の側に接着剤層130を介して接着された基板120とを備えている。本例では、電気光学パネル110及び基板120は、いずれも平面視略長方形のものである。以下、図1(a)に示したXYZ直交座標系を設定し、これに基づいて部材の位置関係を説明する。このXYZ直交座標系において、X方向が電気光学パネル110の長辺方向、Y方向が電気光学パネル110の短辺方向となっており、Z方向が電気光学パネル110の厚さ方向になっている。
電気光学パネル110は、電気光学物質層とこれに電圧を印加する手段とを備えたものである。電気信号に基づいた電圧印加により電気光学物質層の状態を変化させ、所望の光を取り出すことが可能になっている。電気光学パネルの具体例としては、電気光学物質層に液晶材料を用いた液晶パネルや、有機エレクトロルミネッセンス材料を用いた有機ELパネル、電気泳動物質を用いた電気泳動パネル、プラズマ状物質を用いたプラズマパネル等が挙げられる。本例では、電気光学パネルとして液晶パネルを採用している。
本例の液晶パネル(電気光学パネル)110は、アクティブマトリクス型のアレイ基板111と、これに対向配置されたカラーフィルタ基板112と、これら基板間に挟持された液晶層(電気光学物質層)114とを有している。カラーフィルタ基板112の周縁部にはシール材115が設けられており、液晶層114は、シール材115によってアレイ基板111とカラーフィルタ基板112との間に封止されている。シール材115と重なり合う部分は、額縁となっている。額縁は表示に用いない部分であり、これと重なり合う部分のカラーフィルタ基板112のZ正方向側にはアライメントマーク113が設けられている。
アレイ基板111、カラーフィルタ基板112の詳細な構成は図示しないが、アレイ基板111には、X方向に延びる多数の走査線、及びY方向に延びる多数のデータ線が設けられている。走査線は、走査信号を供給する走査線駆動回路と電気的に接続され、データ線は画像信号を供給するデータ線駆動回路と電気的に接続される。データ線と走査線とは互いに直交しており、その交差部付近に走査信号に基づいて画像信号をスイッチングする薄膜トランジスタ(TFT)が設けられている。
データ線と走査線とに区画された1つの領域がサブ画素となっており、R(赤)、G(緑)、B(青)の各々に対応するサブ画素が1組で1つの画素を構成している。サブ画素の各々には、前記TFTと電気的に接続された画素電極や、共通電極等が設けられている。画素電極に画像信号が伝達されると、画素電極と共通電極との間に電界が生じ、この電界により液晶層114の液晶分子の方位角が制御される。液晶分子の方位角を制御する方式としては、TN方式、VA方式等の縦電界方式や、FFS方式、IPS方式等の横電界方式のいずれを用いてもよい。一般に、縦電界方式のものでは、画素電極がアレイ基板に設けられ共通電極がカラーフィルタ基板に設けられる。横電界方式のものでは、画素電極及び共通電極がともにアレイ基板に設けられる。
カラーフィルタ基板112には、前記サブ画素の各々に対応させて色材部が設けられている。色材部は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各々に対応する3種類が周期的に設けられている。例えば、Rに対応する色材部は、赤色光以外の波長帯域光を吸収するようになっており、ここを通った光は赤色光となって射出される。3つのサブ画素から射出された光は、それぞれ赤色光、緑色光、青色光となり、これらが混じり合って視認されることにより、フルカラー表示の最小単位を示すようになっている。本例の液晶パネル110は、X方向に並ぶ第1領域A1(X負方向側)と第2領域A2(X正方向側)とを有している。第1領域A1と第2領域A2とで、互いに独立した画像を示す光を射出することが可能になっている。
接着剤層130は、光エネルギーを吸収して重合が進行することにより硬化して接着性を発現する光硬化性を有する接着剤からなっている。本例の接着剤層130は、紫外線硬化性のエポキシ系樹脂を含有した接着剤に紫外線を照射して形成されており、第1領域A1及び第2領域A2から額縁まで張り出して配置されている。このような接着剤は、吸収する光エネルギー量に応じて重合が進行し、重合が進行するにつれて組成や体積の変化を生じる。重合度(硬化度)は、照射する光エネルギー量を制御することによりを制御可能であり、具体的には照射する光の光強度を強くするほど、あるいは照射する時間を長くするほど硬化度が高くなる。接着剤は、硬化度が低い状態では流動性を有しており、硬化度が高くなるにつれて流動性が低下し変形しにくくなる。
基板120は、ガラスや石英、プラスチック等の透光性を有する材料からなるものである。基板120は、液晶パネル110から射出された光を透過しZ正方向側(視認側)に射出するとともに、電気光学装置100の用途に応じた機能を有している。本例では、基板としてカバーガラス120を採用しており、その大きさはカラーフィルタ基板112と同程度である。また、前記額縁と重なり合う部分のZ正方向側にはアライメントマーク121が設けられている。アライメントマーク113、121は、電気光学装置100の製造時において、液晶パネル110とカバーガラス120との位置合わせに用いるものである。
カバーガラス120は、液晶パネル110の視認側を保護する機能と、液晶パネル110の視野角を制限する機能とを有している。ここでは、液晶パネル110の第1領域A1から入射した光をZ正方向に向かうにつれてX負方向に向かう方向(第1方向)に射出するとともに、液晶パネル110の第2領域A2から入射した光をZ正方向に向かうにつれてX正方向に向かう方向(第2方向)に射出するようになっている。前記のように第1領域A1と第2領域A2とで異なる画像を示す光を射出可能になっており、第1領域A1から射出された光L1によって第1方向側に画像を表示するとともに、これと異なる画像を第2領域A2から射出された光L2によって第2方向に表示することが可能になっている。例えば、電気光学装置100をカーナビゲーションシステムの表示部に用いると、第1領域A1に運転者用の画像を表示するとともに、第2領域A2に助手席乗員用の画像を表示することが可能になる。
このような電気光学装置100において、液晶パネル110とカバーガラス120とで位置ずれを生じると以下のような不都合を生じる。液晶パネルからカバーガラスが張り出してしまい、電気光学装置の小型化の妨げとなることがある。また、電気光学装置を電子機器の表示部に用いる場合に、電気機器の筐体の所定位置に収容できなくなることもある。また、液晶パネルの所定の領域から射出された光が、カバーガラスから所望の方向と異なる方向に射出されてしまい、視野角を制限する機能が損なわれてしまうこともある。
ところが、電気光学装置100は、本発明の電気光学装置の製造方法を適用して製造されているので、液晶パネル110とカバーガラス120との位置ずれが低減され、良好なものになっている。
ところが、電気光学装置100は、本発明の電気光学装置の製造方法を適用して製造されているので、液晶パネル110とカバーガラス120との位置ずれが低減され、良好なものになっている。
次に、図2、図3(a)、(b)、図4(a)、(b)を参照しつつ、電気光学装置100に基づいて本発明に係る電気光学装置の製造方法の一実施形態を説明する。図2は、本実施形態の製造方法を示すフローチャート、図3(a)は接着剤描画処理(図2のステップS5)を示す斜視図、図3(b)は仮接着工程(図2のステップS8〜S10)を示す断面図、図4(a)は複数の光照射プロセス(図2のステップS8、S10)における紫外線照射位置を示す平面図、図4(b)は紫外線照射位置の比較例を示す平面図である。
図2に示すように、本実施形態では、ステップS1〜S3で液晶パネル110を形成するとともに、液晶パネル110の形成とは別にカバーガラス120を洗浄し(ステップS4)これに接着剤を描画する(ステップS5)。
詳しくは、まずアレイ基板111の母材としてガラス基板を用意し、ガラス基板を複数の領域に区画し、その各々を1つのアレイ基板形成領域とする。そして、複数のアレイ基板形成領域に一括して、各アレイ基板形成領域に公知の技術等を用いて各種配線や素子等を形成する。また、カラーフィルタ基板112の母材としてガラス基板を用意し、アレイ基板側と同様に、複数のカラーフィルタ基板形成領域の各々に、公知の技術等を用いて色材部やブラックマトリクス等を形成する。
詳しくは、まずアレイ基板111の母材としてガラス基板を用意し、ガラス基板を複数の領域に区画し、その各々を1つのアレイ基板形成領域とする。そして、複数のアレイ基板形成領域に一括して、各アレイ基板形成領域に公知の技術等を用いて各種配線や素子等を形成する。また、カラーフィルタ基板112の母材としてガラス基板を用意し、アレイ基板側と同様に、複数のカラーフィルタ基板形成領域の各々に、公知の技術等を用いて色材部やブラックマトリクス等を形成する。
次いで、アレイ基板111となるガラス基板と、カラーフィルタ基板112となるガラス基板とを、スペーサ等を介して真空雰囲気中で貼合せる(ステップS1)。次いで、貼合せた状態で、一方のガラス基板をアレイ基板形成領域ごとに個片化してアレイ基板111を形成するとともに、他方のガラス基板をカラーフィルタ基板形成領域ごとに個片化してカラーフィルタ基板112を形成する(ステップS2)。これにより、アレイ基板111とカラーフィルタ基板112とが貼合された液晶パネルの中間体が得られる。次いで、アレイ基板111とカラーフィルタ基板112との間に液晶層114を形成するとともに、これをシール材115によって封止すること等により液晶パネル110が得られる(ステップS3)。
また、カバーガラスの母材としてガラス基板を用意し、これにスリット等を形成すること等によって視野角を制限する機能を付与する。そして、ガラス基板を個片化してカバーガラス120とした後、これを洗浄する。これにより、カバーガラス120の表面の異物除去や液晶パネル110と接着する側の清浄化を行うことができ、接着剤の接着性を良好に発現させることが可能になる(ステップS4)。
次いで、図3(a)に示すように、ディスペンサ200を用いてカバーガラス120に接着剤を部分的に描画(塗布)することによって、ステップ5の接着剤描画処理(塗布工程)を行う。具体的には、まず定盤210にカバーガラス120を着脱可能に固定し、例えばアライメントマーク121(図1(a)参照)等を用いて、シリンジ220とカバーガラス120との相対位置を調整する。また、シリンジ220の内部に、紫外線硬化性を有するエポキシ系樹脂を含有した接着剤を貯留しておく。そして、カバーガラス120とシリンジ220との相対位置を変化させつつシリンジ220から前記接着剤を吐出して、カバーガラス120に接着剤を描画する。
ここでは、ここではカバーガラス120の長辺方向(X方向)に沿って、複数の帯状に接着剤を塗布する。塗布された帯状の接着剤部130aの幅を例えば1mm程度とし、接着剤部130aの間隔を例えば2mm程度とする。また、カバーガラス120における接着剤部130aの位置を示すデータは、後に仮接着工程で用いるので適宜記憶手段等に記憶させて保持しておく。なお、図3(a)には4本の帯状の接着剤部130aを示しているが、実際には多数(例えば100本程度)設けられている。
次いで、真空雰囲気中で、液晶パネル110と接着剤部130aが配置されたカバーガラス120とを位置合わせした状態で押し合わせる(ステップS6)。これにより、帯状の接着剤部130aが液晶パネル110とカバーガラス120との間に押し広げられて接着剤層130になるとともに、その粘着性により液晶パネル110側とカバーガラス120側とが密着する。
次いで、図3(b)に示すように仮UV硬化装置300を用いて、ステップS7の第1アライメント処理(配置工程)を行った後、ステップS8〜S10の仮接着工程を行う。以下、仮UV硬化装置300の構成を説明する。
仮UV硬化装置300は、テーブル310、テーブル310のZ正方向に配置された加圧板320、加圧板320の周縁部に配置されたUV照射ヘッド350等を備えている。仮UV硬化装置300は、テーブル310と加圧板320との間に、接着剤層130を介して密着した液晶パネル110及びカバーガラス120を配置した状態で、所定の処理を行うようになっている。
テーブル310の内部には、図示略の真空ポンプ等に接続されたガス流路312が設けられており、ガス流路312に通じるとともにテーブル310のZ正方向の表面に通じる多数の真空吸着穴311が設けられている。テーブル310に液晶パネル110を載置した状態で、前記真空ポンプによってガス流路内312の真空度を高めると、液晶パネル110がテーブル310側に真空吸着されここに着脱可能に固定される。
加圧板320には、テーブル310同様に真空吸着穴321、流路322が設けられている。加圧板320のZ負方向側にカバーガラス120が当接した状態でガス流路内322の真空度を高めると、カバーガラス120が加圧板320に着脱可能に固定される。真空吸着穴321は、カバーガラス120の中央部に対応させて設けられており、カバーガラス120の周縁部を真空吸着しないようになっている。また、カバーガラス120の周縁部と対応する部分の加圧板320には、UV照射ヘッド350が設けられており、UV照射ヘッド350の周辺には、この部分の加圧板320をテーブル310側に押圧する付勢手段(バネ)340が設けられている。加圧板320の中央部には、加圧板320のほぼ全体をテーブル310側に押圧する押圧部材330が設けられている。
仮UV硬化装置300には、図示略の移動装置が設けられており、この移動装置によりテーブル310と加圧板320との相対位置が調整可能になっている。これにより、テーブル310に固定された液晶パネル110と、加圧板320に固定されたカバーガラス120との相対位置が調整可能になっている。
以上のような構成の仮UV硬化装置300を用いて仮接着工程を行うには、まずテーブル310と加圧板320との間に、接着剤層130を介して密着した液晶パネル110及びカバーガラス120を配置する。ここでは、ステップS5で保持しておいたデータに基づいて、帯状の接着剤部130a(図3(a)参照)が塗布されていた位置とUV照射ヘッド350の位置が対応するように、カバーガラス120と加圧板320との相対位置を調整する。そして、液晶パネル110をテーブル310に真空吸着させるとともに、カバーガラス120を加圧板320に真空吸着させる。なお、カバーガラスに入射した紫外線の進行方向がカバーガラスによって変化しない場合には、帯状の接着剤部とUV照射ヘッドとがZ方向において重なり合うように、これらの位置を対応させればよい。また、紫外線の進行方向がカバーガラスによって変化する場合には、その変化量に応じて帯状の接着剤部とUV照射ヘッドとの相対位置を調整することにより、これらの位置を対応させればよい。
次いで、加圧部材330により加圧板320全体をテーブル310側に押圧するとともに、バネ340により加圧板320の周縁部をテーブル310側に押圧する。これにより、UV照射ヘッド350が配置された加圧板320の周縁部は、中央部側よりも強い力で押圧される。したがって、紫外線を照射する部分において液晶パネル110とカバーガラス120との間に剥離(気泡)を生じることが防止される。また、押圧するとともに、図1に示したアライメントマーク113、121を用いて前記移動手段によってテーブル310と加圧板320との相対位置を調整することにより、ステップ7の第1アライメント処理行う。
次いで、UV照射ヘッド350からカバーガラス120を通して、接着剤層130に紫外線を照射する。前記のようにUV照射ヘッド350の位置と帯状の接着剤部130aの位置とを対応させているので、図4(a)に示すように、ステップS5で接着剤が塗布された領域C1に紫外線が照射される。これにより、領域C1の接着剤層130の硬化度(重合度)が高くなる。本発明では、光硬化性を有する接着剤成分(エポキシ系樹脂)に付与されるエネルギーを重合開始に必要な量よりも多くし、かつ重合完了に必要な量よりも少なくする。これにより、領域C1の接着剤層130は、流動性を有する範囲内で硬化度が高くなる。本実施形態では、紫外線の強度や照射時間を調整することにより、重合完了に必要な量の30%程度のエネルギーを付与する。ここでは、領域C1が直径2mm程度の円形になっており、接着剤層130の周縁部における4箇所の領域C1に紫外線を照射する。
また、前記のようにUV照射ヘッド350の位置と帯状の接着剤部130aの位置とを対応させているので、以下の理由により良好にステップS8の第1仮硬化処理(光照射処理)を行うことができる。図4(b)に示す比較例のように、帯状の接着剤部130aの間の領域C2に紫外線を照射してもこの部分の接着剤層130が接着性を発現しない可能性がある。これは、帯状の接着剤部130aがステップS6の真空貼合せによってその周辺に押し広げられて接着剤層130となっており、領域C2においては接着剤層130の厚みが不十分である場合や端的にはここに接着剤層が配置されていない場合がありえるからである。このような場合には、領域C2において接着剤層130が液晶パネル110あるいはカバーガラス120と接触していないので、接着剤層130の硬化度が高くなってもこれが実質的に接着剤として機能しなくなってしまう。
一方、ステップS5で接着剤が塗布された領域C1では、接着剤層130となる際に帯状の接着剤部130aは薄くなるが、帯状の接着剤部130aの間(例えば領域C2)よりも薄くなることはなく、ましてやここに接着剤がなくなることはない。したがって、図4(a)に示したように、当初帯状の接着剤部130aが塗布されていた領域C1に紫外線を照射すれば、ここの接着剤層130の硬化度を確実に高めることができる。また、バネ340の押圧によって、紫外線を照射する部分において液晶パネル110とカバーガラス120との剥離が防止されている。したがって、領域C1においては接着剤層130が液晶パネル110とカバーガラス120との双方に接触しており、かつその硬化度を確実に高めることができるので、領域C1の接着剤層130が接着剤として良好に機能するようになる。
次いで、前記第1アライメント処理と同様に、アライメントマーク113、121を用いて前記移動手段によってテーブル310と加圧板320との相対位置を調整することにより、ステップS9の第2アライメント処理(位置合わせ処理)を行う。第1仮硬化処理によって、領域C1の接着剤層130は硬化度が高くなりこれに伴って硬化歪を生じている。この硬化歪は、接着剤層130の厚みばらつきや第1仮硬化処理で照射した紫外線の強度ばらつき等に起因してばらつきを有している。そのため、硬化歪により液晶パネル110とカバーガラス120とに、X方向やY方向、Z軸周りの回転方向の位置ずれを生じているが、第2アライメント処理によってこの位置ずれをなくすことができる。
次いで、第1仮硬化処理と同様にして領域C1の接着剤層130にさらに紫外線を照射することにより、ステップS10の第2仮硬化処理(光照射処理)を行う。第2仮硬化処理では、エポキシ系樹脂に付与するエネルギーを、重合完了に必要な量から第1仮硬化処理で付与した量を差し引いた量(ここでは70%)以上とする。これにより、領域C1における接着剤層130がほぼ完全に重合し、この部分で液晶パネル110とカバーガラス120とが仮接着される。第2仮硬化処理でも硬化歪を生じるが、第1仮硬化処理での硬化歪による位置ずれを第2アライメントによって修正しているので、1回の仮硬化処理のみで仮接着した場合に比べて液晶パネル110とカバーガラス120との位置ずれが格段に低減される。その仕組みについて図5を参照しつつ説明する。
図5は、仮接着工程における時間経過と硬化歪との関係を模式的に示す説明図である。図5の説明図において、横軸は仮硬化処理の開始からの時間を示しており、縦軸は硬化歪の量を示している。ここでは、第1仮硬化処理によって硬化度を50%とし、第2硬化処理によってさらに硬化度を50%高くして、接着剤層130の硬化度を100%とする例に基づいて説明する。
従来の方法では、1回の仮硬化処理によって仮接着工程を行うので、硬化歪は、時間進行とともにすなわち硬化度が高くなるにつれて大きくなり、仮接着工程後には硬化歪aを生じる。
本発明の方法では、複数の光照射処理(第1仮硬化処理、第2仮硬化処理)に分けて仮接着工程を行うので、第1仮硬化処理後に硬化歪aよりも小さな硬化歪bを生じる。ここでは、第1硬化処理で付与するエネルギーの総量を重合完了に必要な量の半分程度としているので、硬化歪bは硬化歪aの半分程度になると考えられる。この硬化歪bは、第2アライメント処理によって修正され、第2アライメント処理後の硬化歪はほとんどなくなる。そして、第2仮硬化処理によって硬化歪(ここでは硬化歪b)を生じるが仮接着後の硬化歪としては、従来の方法よりも、第1仮硬化処理における硬化歪bの分だけ硬化歪が低減(ここでは半減)される。以上のように、液晶パネル110とカバーガラス120との位置ずれが格段に低減され、良好に仮接着工程を行うことができる。
本発明の方法では、複数の光照射処理(第1仮硬化処理、第2仮硬化処理)に分けて仮接着工程を行うので、第1仮硬化処理後に硬化歪aよりも小さな硬化歪bを生じる。ここでは、第1硬化処理で付与するエネルギーの総量を重合完了に必要な量の半分程度としているので、硬化歪bは硬化歪aの半分程度になると考えられる。この硬化歪bは、第2アライメント処理によって修正され、第2アライメント処理後の硬化歪はほとんどなくなる。そして、第2仮硬化処理によって硬化歪(ここでは硬化歪b)を生じるが仮接着後の硬化歪としては、従来の方法よりも、第1仮硬化処理における硬化歪bの分だけ硬化歪が低減(ここでは半減)される。以上のように、液晶パネル110とカバーガラス120との位置ずれが格段に低減され、良好に仮接着工程を行うことができる。
次いで、仮接着された液晶パネル110とカバーガラス120とを適宜搬送して、本硬化装置(図示略)を用いて、ステップS11の本硬化処理(本接着工程)を行う。本硬化装置は、接着剤層130のほぼ全面に紫外線を照射するものである。本硬化処理では、エポキシ系樹脂に付与されるエネルギーを重合完了に必要な量以上とする。また、熱硬化性を有する成分を含有した接着剤を用いている場合等には適宜熱処理を行うことにより、接着剤を十分に硬化させて液晶パネル110とカバーガラス120とを本接着する。
仮接着を行っているので、搬送等による液晶パネル110とカバーガラス120との位置ずれが防止され、また本接着工程で硬化させた部分の接着剤層130の硬化歪が格段に低減される。これにより、組立精度が格段に向上し、また搬送を良好に行うことが可能になり製造効率の向上や製造コストの低減が図られる。すなわち、仮接着によって位置ずれが防止されるので、本接着処理で位置合わせを行う必要性が低くなくなる。したがって、例えばライン処理等が可能になるのでプロセスの簡略化・効率化が図られ、製造効率を向上させることができる。また、本接着装置の位置合わせ機構を簡略化、あるいは省略することができ、装置の低コスト化が図られるので製造コストを低減することができる。
以上のような本発明の電気光学装置の製造方法にあっては、仮接着工程を複数の光照射処理(第1仮硬化処理、第2仮硬化処理)に分けて仮接着工程を行うので、仮接着工程における電気光学パネル(液晶パネル)110と基板(カバーガラス)120との位置ずれが格段に低減される。したがって、本発明により得られた電気光学装置にあっては、液晶パネル110とカバーガラス120との位置ずれのマージンを減らすことができ、電気光学装置の小型化が図られる。また、カバーガラスを良好に機能させることができ、良好な電気光学装置となる。例えば、本発明を電気光学装置100の製造に適用し、液晶パネル110にその視野角を制限する機能を有するカバーガラス120を接着すれば、液晶パネル110の所定の領域から射出される光が所定方向以外から視認されなくなり、良好に視野角を制限することが可能な電気光学装置100となる。
このような電気光学装置を表示部に用いてカーナビゲーションシステムを構成すれば、運転者に助手席乗務員用の画像が視認されることが防止され、運転者に不要な情報を伝えない良好なものとなる。また、立体視表示装置の表示部に用いれば、左目用の画像が右目によって視認されること等が防止され、高品質な立体画像を表示可能になる。また、秘匿性が必要とされる情報を表示する電子機器の表示部に用いれば、この情報が第三者に視認されることが防止され、情報漏えいを高信頼性で防止可能なものとなる。
また、液晶パネル110にタッチパネル(基板)を接着すれば、画像を表示するとともに画像を視認しつつ入力を行うことが可能な多機能な電気光学装置となる。本発明によれば画像の位置と入力部の位置が高精度に対応するようになるので、良好な電気光学装置となる。
以上のように本発明によれば、良好な電気光学装置を効率よく低コストで製造することが可能になる。
以上のように本発明によれば、良好な電気光学装置を効率よく低コストで製造することが可能になる。
なお、前記実施形態では、1種類の精度のアライメントマーク113、121を用いたが、複数種類の精度のものを併用してもよい。例えば、第2アライメント処理は、その位置調整量が第1アライメント処理よりも小さいと考えられるので、第1アライメント処理では低精度のアライメントマークを用い、第2アライメント処理では高精度のアライメントマークを用いるようにしてもよい。
また、第1仮硬化処理で接着剤に付与するエネルギー量と第2仮硬化処理で接着剤に付与するエネルギー量との比率を適宜変更してもよい。例えば、仮接着工程で接着剤に付与するエネルギー総量に対する割合を第1仮硬化処理で50%未満とすれば、50%以上とする場合に比べて接着剤の硬化度が小さくなるので、第1仮硬化処理後の接着剤の流動性が高くなり、第2アライメント処理が容易になる。
また、光照射処理を3回以上行ってもよく、例えば光照射処理を3回行う場合には、1回目と2回目との間、あるいは2回目と3回目との間のいずれか一方において位置合わせを行ってもよいし、両方において位置合わせを行ってもよい。このように光照射処理を挟んで複数回数の位置合わせを行えば、さらに電気光学パネルと基板との位置ずれを低減することができる。
100・・・電気光学装置、110・・・液晶パネル(電気光学パネル)、111・・・アレイ基板、112・・・カラーフィルタ基板、114・・・液晶層(電気光学物質層)、120・・・カバーガラス(基板)、130・・・接着剤層、130a・・・接着剤部、A1・・・第1領域、A2・・・第2領域、S8・・・第1仮硬化処理(光照射処理)、S9・・・位置合わせ処理、S10・・・第2仮硬化処理(光照射処理)
Claims (8)
- 電気光学パネルと透光性を有し前記電気光学パネルから射出された光を視認側に射出する基板と、を備えた電気光学装置の製造方法であって、
前記電気光学パネル又は前記基板の少なくともいずれか一方の一面に光硬化性を有する接着剤を塗布する塗布工程と、
前記接着剤を介して前記電気光学パネルと前記基板とを対向させて位置合わせする配置工程と、
前記配置工程の後に前記接着剤の一部を硬化させ前記電気光学パネルと前記基板とを仮接着する仮接着工程と、
前記仮接着工程の後に前記接着剤を硬化させ前記電気光学パネルと前記基板とを本接着する本接着工程と、を有し、
前記仮接着工程では、前記接着剤に光を照射する複数回数の光照射処理によって該接着剤を硬化させるとともに、前記複数回数の光照射処理の間に前記電気光学パネルと前記基板との位置合わせを行うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 前記仮接着工程では、前記接着剤の2箇所以上を硬化させることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記仮接着工程では、位置合わせ前の光照射処理によって接着剤の所定部分の硬化度を20%以上にするとともに前記複数回数の光照射処理によって、前記所定部分の硬化度を略100%にすることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記配置工程では、前記電気光学パネルと前記基板との間に前記接着剤を部分的に塗布した後、前記電気光学パネルと前記基板とを互いに接近する方向に押圧して前記接着剤を前記電気光学パネルと前記基板との間に押し広げ、
前記仮接着工程の前記光照射処理では、前記配置工程で前記接着剤を塗布した部分に光を照射することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。 - 前記塗布工程では、前記電気光学パネル又は前記基板の少なくともいずれか一方の一面の周縁部に前記接着剤を塗布し、
前記仮接着工程の光照射処理では、前記電気光学パネルと前記基板とを互いに接近する方向に押圧し、かつその押圧力を前記周縁部においてその中央側よりも強くするとともに、前記周縁部に塗布された接着剤に光を照射することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。 - 前記電気光学パネルとして、第1の画像を表示する第1領域と、前記第1の画像と異なる第2の画像を表示する第2領域とを有する電気光学パネルを用いるとともに、
前記基板として、前記第1領域からの光を第1方向に向けて射出し、かつ前記第2領域からの光を前記第1方向と異なる第2方向に向けて射出する基板を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。 - 前記仮接着工程における前記複数回数の光照射処理の各々で照射する光のエネルギーを前記複数回数の光照射処理で略均等にすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記仮接着工程では、前記複数回数の光照射処理のうち前記位置合わせ処理の前に行う光照射処理で照射する光のエネルギーの総量を、前記位置合わせ処理の後に行う光照射処理で照射する光のエネルギーの総量よりも小さくすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
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