JP2009229191A - 品質予測装置、品質予測方法、品質予測プログラム、およびコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

品質予測装置、品質予測方法、品質予測プログラム、およびコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】鑑定人に頼ることなく、かつ鑑定人の行った官能試験と同等の食品の品質評価を、簡単にかつ精度よく予測することが可能な品質予測装置を提供する。
【解決手段】品質予測装置1は、複数の食品サンプルに対する機器分析結果からスペクトルの特徴量を該食品サンプル毎に抽出する特徴量抽出部11と、波長毎に分類したスペクトルの特徴量の順位を評価するための特徴量評価値を決定する特徴量評価値決定部12と、特徴量評価値と鑑定人による品質評価値との相関度を求める相関度算出部13と、相関度の絶対値が閾値よりも大きいか否かを判定する相関度判定部14と、相関度の絶対値が閾値よりも大きいと判定された場合、この相関度を相関度算出部13が求めたときに用いた特徴量評価値における波長を有効波長として決定する有効波長決定部15と、有効波長を用いて各食品サンプルの品質予測値を決定するモデル式作成部16と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、機器分析によるスペクトルデータを用いて、食品の品質を鑑定する鑑定人に頼ることなく、かつ鑑定人の行った官能試験と同等の食品の品質評価を、簡単にかつ精度よく予測することが可能な品質予測装置、品質予測方法、品質予測プログラム、およびコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
従来、食品の美味しさ、風味等の品質評価は、官能試験に依存している。すなわち、食品の品質評価は、食品の品質を鑑定する鑑定人による食品の外観、芳香、色および味に基づく官能試験により決定される。しかしながら、鑑定人が有する技能を獲得するためには経験年数がかかると共に、客観性および再現性が低いという問題が生じていた。
この問題を解決するために、近年では、鑑定人に依存することなく、食品の品質予測を行う方法が研究されている。この方法では、食品に含まれる構成成分(化学構造)を全て抽出し、抽出した食品の構成成分を定量化することができれば、食品の品質評価を悉皆的にかつ的確に把握することが可能となる。しかしながら、例えば緑茶の場合、現在のところ約600の化合物の存在が報告されている(非特許文献3)ため、全ての構成成分を定量化する方法によって食品の品質予測を行うことは困難である。
そこで、全ての構成成分を定量化するのではなく、食品の構成成分の全体的な特徴を測定することによって食品の品質予測を行う方法が研究されている。
食品の構成成分を定量化して食品の品質予測を行うために用いられる測定法のひとつとして、NIR(近赤外スペクトル;近赤外分光分析)測定法、例えばFT−NIR(フーリエ変換近赤外スペクトル)測定法がある。FT−NIR測定法とは、サンプルの近赤外の波長域1000nm〜2500nmにおける吸光度を連続的に測定する方法である。食品の構成成分の定量化を行うためにFT−NIR測定法を用いることにより、食品の構成成分(混合成分)の全体的な特徴を測定することができ、この特徴を用いて食品の品質予測を行うことができる。すなわち、FT−NIR測定法は、食品の構成成分を分離して定量化するのではなく、食品の構成成分の全体的な特徴を測定する方法である。
ここで、FT−NIR測定法を用いて食品の品質予測を行う方法として、本発明の出願人は、特許文献1に係る出願を知見している。特許文献1には、緑茶サンプルに対して前処理を行うことにより分析サンプルを行う工程、分析サンプルに対して機器分析を行うことにより分析結果を得る工程、および分析結果を数値データに変換して多変量解析する工程を含む緑茶の品質予測方法が開示されている。また、この緑茶の品質予測方法の一例として、特許文献1には、FT−NIR測定法を用いて機器分析を行った緑茶サンプルに対して多変量解析を行うことにより、緑茶の品質を簡便に予測することが可能な方法が記載されている。この場合の多変量解析では、緑茶サンプルに対して主成分分析(PCA)を行うことによって緑茶の等級と関連性が高い波数域を求めた後、この波数域の全データについて2次微分を行っている。なお、FT−NIR測定法を用いて機器分析を行った緑茶サンプルに対して多変量解析を行う品質予測方法については、非特許文献2にも記載されている。
さらに、上記PLS法以外の方法を用いた多変量解析のひとつとして、ムービング・ウインドウPLS(Moving Window - Partial Least Square;MW−PLS)法がある(非特許文献1)。ムービング・ウインドウPLS(MW−PLS)法とは、有効波長および波数領域を容易に見つけ出し、高い精度の検量線を作成することが可能な方法である。非特許文献1では、MW−PLS法を用いることにより、NHOHおよびHの最良のスペクトル範囲を決定している。
なお、非特許文献3では、AEDA(Aroma Extract Dilution Analysis)法を改良したOASIS(Original Aroma Simultaneously Input to the Sniffing port method)法を用いて緑茶に含まれる特徴香気成分を評価する方法が開示されている。OASIS法とは、ガスクロマトグラフィ(GC)により分離した緑茶揮発性成分と緑茶中より発生する香気を連続的に混合し、その混合香気を嗅ぐことで緑茶に含まれる特徴香気成分を評価する方法である。
特願2008−20458号明細書(平成20年1月31日出願) Youngbok Lee, Hoeil Chung, Mark A.Arnold, "Improving the robustness of a partial least squares (PLS) model based on pure component selectivity analysis and range optimization: Case study for analysis of an etching solution containing hydrogen peroxide", Analytica Chimica Acta 572 (2006) 93-101, 2006 Tatsuhiko Ikeda, Shigehiko Kanaya, Tsutomu Yonetani, Akio Kobayashi, and Eiichiro Fukusaki, "Prediction of Japanese Green Tea Ranking by Fourier Transform Near-Infrared Reflectance Spectroscopy", J Agric Food Chem 55(24): 9908-9912.(2007) 服部祥治、「新規評価方法OASISを活用した緑茶香気分析に関する研究」、北海道大学大学院農学研究科邦文紀要(Memories of the Faculty of Agriculture, Hokkaido University), 28(1): 85-120
しかしながら、非特許文献1に記載の方法では、相関式を求める最適領域を探索することは可能であるが、複数の離れた最適領域を同時に探索することができない。また、ムービング・ウインドウ内に、波長間の吸光度に強い相関がある場合には、ムービング・ウインドウ内全ての波長の吸光度を用いることになるため、冗長な相関式を求めることになるという問題を生じる。
また、特許文献1および非特許文献1〜3には、緑茶のサンプルデータから品質予測に有効な波長を決定し、当該決定した有効な波長を用いて緑茶の品質予測を行う方法については開示されていない。特に、特許文献1および非特許文献1〜3には、緑茶のサンプルデータに対して高次の微分を行った後の緑茶のサンプルデータから品質予測に有効な波長を決定し、当該決定した有効波長を用いて緑茶の品質予測を行う方法については開示されていない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、機器分析によるスペクトルデータを用いて、食品の品質を鑑定する鑑定人に頼ることなく、かつ鑑定人の行った官能試験と同等の食品の品質評価を、簡単にかつ精度よく予測することが可能な品質予測装置を提供することにある。
本発明に係る品質予測装置は、上記課題を解決するため、食品の品質予測を行う品質予測装置であって、複数の食品サンプルに対する機器分析結果から、スペクトルの特徴量を該食品サンプル毎に抽出する特徴量抽出手段と、上記特徴量抽出手段が食品サンプル毎に抽出したスペクトルの特徴量を波長毎に分類し、該波長毎に分類したスペクトルの特徴量の順位を評価するための特徴量評価値を決定する特徴量評価値決定手段と、上記特徴量評価値決定手段が決定した特徴量評価値と、上記複数の食品サンプルの品質鑑定を行う鑑定人による品質評価値との相関度を求める相関度算出手段と、上記相関度算出手段が求めた相関度の絶対値が、予め設定された相関度の閾値よりも大きいか否かを判定する相関度判定手段と、上記相関度判定手段によって上記相関度の絶対値が上記閾値よりも大きいと判定された場合、該相関度を上記相関度算出手段が求めたときに用いた特徴量評価値における波長を有効波長として決定する有効波長決定手段と、上記有効波長決定手段が決定した有効波長を用いて、各食品サンプルの品質予測値を決定する品質予測値決定手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る品質予測方法は、上記課題を解決するため、食品の品質予測を行う品質予測装置における品質予測方法であって、複数の食品サンプルに対する機器分析結果から、スペクトルの特徴量を該食品サンプル毎に抽出する特徴量抽出ステップと、上記特徴量抽出ステップにおいて食品サンプル毎に抽出したスペクトルの特徴量を波長毎に分類し、該波長毎に分類したスペクトルの特徴量の順位を評価するための特徴量評価値を決定する特徴量評価値決定ステップと、上記特徴量評価値決定ステップにおいて決定した特徴量評価値と、上記複数の食品サンプルの品質鑑定を行う鑑定人による品質評価値との相関度を求める相関度算出ステップと、上記相関度算出ステップにおいて求めた相関度の絶対値が、予め設定された相関度の閾値よりも大きいか否かを判定する相関度判定ステップと、上記相関度判定ステップにおいて上記相関度の絶対値が上記閾値よりも大きいと判定された場合、該相関度を上記相関度算出ステップにおいて求めたときに用いた特徴量評価値における波長を有効波長として決定する有効波長決定ステップと、上記有効波長決定ステップにおいて決定した有効波長を用いて、各食品サンプルの品質予測値を決定する品質予測値決定ステップと、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、品質予測装置および品質予測方法では、機器分析結果からスペクトルの特徴量を抽出し、該スペクトルの特徴量を用いて特徴量評価値を決定する。この特徴量評価値と、鑑定人による品質評価値との相関度を求め、この相関度の絶対値が予め設定された閾値よりも大きい場合には、この相関度を求めたときに用いた特徴量評価値における波長を有効波長として決定する。そして、この有効波長を用いることによって各食品の品質予測値を決定する。すなわち、品質予測装置および品質予測方法では、機器分析結果の波長域から食品の品質予測値を決定することに適切である波長だけを抽出し、この抽出した波長を有効波長として決定している。
これにより、品質予測装置および品質予測方法では、精度よく食品の品質予測を行うことができ、信頼性の高い食品の品質予測結果を提供することができる。すなわち、品質予測装置および品質予測方法を用いることによって、食品の品質を鑑定する鑑定人に頼ることなく、かつ鑑定人の行った官能試験と同等の食品の品質評価を、簡単にかつ精度よく予測することが可能となる。
さらに、本発明に係る品質予測装置は、上記特徴量抽出手段は、上記機器分析結果に対して波長について微分することによって波長毎に高次の微分係数まで求め、該求めた微分係数のうち同次数の微分係数を抽出してベクトル表現したものを上記スペクトルの特徴量として抽出してもよい。
上記構成によれば、特徴量抽出手段は、同次数の微分係数を抽出してベクトル表現したものをスペクトルの特徴量としている。このとき、特徴量抽出手段は、このベクトル表現のために、機器分析結果に対して波長について微分することによって波長毎に高次の微分係数を求める。
これにより、品質予測装置の有効波長決定手段は、機器分析結果においてより多くの波長を有効波長として決定することができる。すなわち、品質予測装置では、高次の微分係数を用いてベクトル表現したものをスペクトルの特徴量とすることができるため、精度のよい食品の品質予測を簡単に行うことができる。
さらに、本発明に係る品質予測装置は、上記品質予測値決定手段は、多変量解析を行うことによって各食品サンプルの品質予測値を決定するモデル式を作成してもよい。また、本発明に係る品質予測装置は、上記多変量解析は、部分最小二乗法を用いた回帰分析であってもよい。
上記構成によれば、品質予測装置は、多変量解析を行うことによって得られるモデル式を作成(構築)することによって、食品の品質予測を行う。また、品質予測装置では、多変量解析として、特に部分最小二乗法を用いた回帰分析を用いている。
これにより、品質予測装置は、機器分析結果に含まれる有効波長を変数として用いて、精度よく食品の品質予測を行うことができる。
さらに、本発明に係る品質予測装置は、上記機器分析結果は、近赤外分光分析によって得られる、食品サンプルの吸光度を示すデータであってもよい。
上記構成によれば、品質予測装置は、食品サンプルの吸光度を示すスペクトルデータを用いて、精度よく食品の品質予測を行うことができる。
さらに、本発明に係る品質予測装置は、ユーザ操作を取得する操作画面を表示する表示手段をさらに備えていてもよい。
上記構成によれば、ユーザは、表示手段に表示される操作画面を操作することによって、品質予測装置に食品の品質予測を簡単に行わせることができ、この品質予測結果を簡単に知ることができる。
なお、上記品質予測装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記品質予測装置をコンピュータにて実現させる品質予測プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明に係る品質予測装置は、以上のように、複数の食品サンプルに対する機器分析結果から、スペクトルの特徴量を該食品サンプル毎に抽出する特徴量抽出手段と、上記特徴量抽出手段が食品サンプル毎に抽出したスペクトルの特徴量を波長毎に分類し、該波長毎に分類したスペクトルの特徴量の順位を評価するための特徴量評価値を決定する特徴量評価値決定手段と、上記特徴量評価値決定手段が決定した特徴量評価値と、上記複数の食品サンプルの品質鑑定を行う鑑定人による品質評価値との相関度を求める相関度算出手段と、上記相関度算出手段が求めた相関度の絶対値が、予め設定された相関度の閾値よりも大きいか否かを判定する相関度判定手段と、上記相関度判定手段によって上記相関度の絶対値が上記閾値よりも大きいと判定された場合、該相関度を上記相関度算出手段が求めたときに用いた特徴量評価値における波長を有効波長として決定する有効波長決定手段と、上記有効波長決定手段が決定した有効波長を用いて、各食品サンプルの品質予測値を決定する品質予測値決定手段と、を備えた構成である。
また、本発明に係る品質予測方法は、以上のように、複数の食品サンプルに対する機器分析結果から、スペクトルの特徴量を該食品サンプル毎に抽出する特徴量抽出ステップと、上記特徴量抽出ステップにおいて食品サンプル毎に抽出したスペクトルの特徴量を波長毎に分類し、該波長毎に分類したスペクトルの特徴量の順位を評価するための特徴量評価値を決定する特徴量評価値決定ステップと、上記特徴量評価値決定ステップにおいて決定した特徴量評価値と、上記複数の食品サンプルの品質鑑定を行う鑑定人による品質評価値との相関度を求める相関度算出ステップと、上記相関度算出ステップにおいて求めた相関度の絶対値が、予め設定された相関度の閾値よりも大きいか否かを判定する相関度判定ステップと、上記相関度判定ステップにおいて上記相関度の絶対値が上記閾値よりも大きいと判定された場合、該相関度を上記相関度算出ステップにおいて求めたときに用いた特徴量評価値における波長を有効波長として決定する有効波長決定ステップと、上記有効波長決定ステップにおいて決定した有効波長を用いて、各食品サンプルの品質予測値を決定する品質予測値決定ステップと、を含む方法である。
それゆえ、品質予測装置および品質予測方法では、精度よく食品の品質予測を行うことができ、信頼性の高い食品の品質予測結果を提供することができる。すなわち、品質予測装置および品質予測方法を用いることによって、食品の品質を鑑定する鑑定人に頼ることなく、かつ鑑定人の行った官能試験と同等の食品の品質評価を、簡単にかつ精度よく予測することが可能となる。
本発明の一実施形態について図1〜図9に基づいて説明すると以下の通りである。
〔機器分析装置2の概要〕
まず、本発明の一実施形態に係る品質予測装置1に供給するスペクトルデータを生成する機器分析装置2について説明する。機器分析装置2は、NIR(近赤外スペクトル;近赤外分光分析)測定法により食品サンプルの任意の波長域における吸光度を測定するものであり、例えばFT−NIR(フーリエ変換近赤外スペクトル)測定装置が挙げられる。なお、FT−NIR測定装置は、食品サンプルの波長域1000nm〜2500nmにおいて得られる透過率を連続的に測定し、この透過率を吸光度に変換するものである。すなわち、FT−NIR測定装置は、食品サンプルの波長域1000nm〜2500nmにおける吸光度を連続的に測定するものであるといえる。
また、FT−NIR測定装置では、品質予測を行いたい食品が例えば緑茶、紅茶等の固体である場合には、食品を粉末した後、この粉末を溶媒でペースト状にして測定を行う。粉末をペースト状にするための溶媒としては、例えばIR測定用試料の調整のために試料に応じて通常選択される溶媒が用いられる。なお、FT−NIR測定装置では、品質予測を行いたい食品が例えばワイン等のような液体である場合には、液体をそのまま用いて測定を行う。
機器分析装置2が食品サンプルに対して機器分析測定を行った結果、図3に示すような食品サンプルのスペクトルデータが得られる。図3に示すスペクトルデータは、食品サンプルが緑茶であり、機器分析装置2がFT−NIR測定装置である場合のスペクトルデータである。すなわち、機器分析装置2は、図3に示すような、食品サンプルの複雑なスペクトルプロファイルデータを得るための測定装置である。
本発明に係る品質予測装置1は、上記機器分析装置2で得られる、吸光度を示すスペクトルデータを用いて食品の品質を予測するものであり、以下にその詳細を説明する。なお、本実施形態において、特に断りのない場合には、機器分析装置2とはFT−NIR測定装置を指すものとする。
〔品質予測装置1の概要〕
ここで、本発明の一実施形態に係る品質予測装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る品質予測装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
品質予測装置1は、様々な食品の品質を、食品の品質を鑑定する鑑定人に頼ることなく、かつ鑑定人の行った官能試験と同等の品質評価を予測することが可能な装置である。すなわち、品質予測装置1は、後述のように、食品サンプルのスペクトルの特徴量から食品の品質予測に関連する波長を決定し、この決定した波長を用いてモデル式を構築するものである。これにより、品質予測装置1は、食品サンプルの品質予測値を精度よく推定する、すなわち官能試験の結果(品質評価値)との相関度の高いモデル式を構築(作成)するものである。
ここで、本発明に係る品質予測装置1は、図1に示すように、特徴量抽出部(特徴量抽出手段)11、特徴量評価値決定部(特徴量評価値決定手段)12、相関度算出部(相関度算出手段)13、相関度判定部(相関度判定手段)14、有効波長決定部(有効波長決定手段)15、モデル式作成部(品質予測値決定手段)16、および表示部(表示手段)17を機能ブロックとして備える。なお、これら各機能ブロックは、例えば、CPU(central processing unit)がROM(read only memory)等に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等に読み出し実行することにより実現できる。
特徴量抽出部11は、品質予測装置1が機器分析装置2から取得した複数の食品サンプルの各スペクトルデータから、スペクトルの特徴量を抽出するものである。具体的には、特徴量抽出部11は、各スペクトルデータの任意の波長においてテイラー展開を行うことにより、同次数の微分係数を食品サンプル毎にベクトル表現した形として、スペクトルの特徴量を抽出する。
特徴量評価値決定部12は、特徴量抽出部11から出力されたスペクトルの特徴量から、特徴量評価値を決定するものである。具体的には、特徴量評価値決定部12は、特徴量抽出部11が食品サンプル毎に抽出したスペクトルの特徴量を波長毎の微分係数に分類した後、これらの微分係数に対して波長毎に順位付けを行い、波長毎の特徴量評価値(微分係数の順位)を決定する。すなわち、特徴量評価値決定部12は、波長毎に分類したスペクトルの特徴量の順位を評価するための特徴量評価値を決定するものである。
相関度算出部13は、特徴量評価値決定部12から出力された波長毎の特徴量評価値と、鑑定人が鑑定した結果である品質評価値との相関度を、スピアマンの順位相関係数を用いて算出するものである。
相関度判定部14は、相関度算出部13から出力された相関度の絶対値と予め設定された閾値とを比較して、相関度の絶対値が閾値よりも大きいか否かを判定するものである。また、相関度判定部14は、相関度の絶対値が閾値よりも大きいと判定した場合には、相関度を算出したときに用いた特徴量評価値における波長を有効波長決定部15に出力する。
有効波長決定部15は、相関度判定部14で相関度の絶対値が閾値よりも大きいと判定された場合の特徴量評価値における波長を、有効波長として決定するものである。
モデル式作成部16は、有効波長決定部15で決定された有効波長と、部分最小二乗法(Partial Least Square法、PLS法)とを用いて、各食品サンプルの品質予測値を決定するモデル式を作成するものである。
表示部17は、操作画面、機器分析装置2から取得するスペクトルデータ、品質予測装置1での処理結果等を表示するものである。表示部17は、例えば後述の図9に示すユーザ操作を取得する操作画面としてのメイン画面3等を表示する。
〔品質予測装置1における処理の流れ〕
次に、本発明に係る品質予測装置1における処理の流れについて、図2を用いて説明する。図2は、本発明に係る品質予測装置1における処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、品質予測装置1が品質予測する食品サンプルの数をn個とする。
まず、品質予測装置1において品質予測を行いたい各食品サンプルのスペクトルデータが、機器分析装置2の測定結果として入力される(S1)。品質予測装置1に上記スペクトルデータが入力されると、特徴量抽出部11は、これらのスペクトルデータからスペクトルの特徴量を食品サンプル毎に抽出する(S2)。
具体的には、特徴量抽出部11は、機器分析装置2からn個の食品サンプルのスペクトルデータを取得すると、n個のスペクトルデータの任意の波長に対してそれぞれテイラー展開を行う。すなわち、特徴量抽出部11は、機器分析装置2から受け取ったスペクトルデータにおける任意の波長sの近傍の波長bの周りで、以下の式(1)に示すテイラー展開を行う。すなわち、特徴量抽出部11は、複雑なスペクトルデータを高次の微分係数まで波長毎に分解している。
Figure 2009229191
なお、上記では、特徴量抽出部11は、機器分析装置2で得られた複雑なスペクトルデータを高次の微分係数まで波長毎に分解するために(すなわち、スペクトルデータから高次の微分係数を得るために)、テイラー展開法を用いているが、同様の効果を奏するものであればどのような方法を用いてもよい。
そして、特徴量抽出部11は、波長s(s=s,s,・・・,s,・・・,s)の近傍にてテイラー展開を行うことによって得られる微分係数を、以下の式(2)に示すように表現することにより、スペクトルの特徴量を抽出する。ここで、式(2)は、食品サンプルi(i=1,2,・・・,n)におけるスペクトルデータについて、k次微分までテイラー展開を行った場合の、k次(同次数)の微分係数をベクトル表現した形として得られるスペクトルの特徴量x (k)を示すものである。なお、波長s,s,・・・,sは、食品サンプルiのスペクトルデータにおける任意の波長を示すものである。
Figure 2009229191
次に、特徴量抽出部11は、スペクトルの特徴量x (k)をn個の食品サンプル毎に抽出すると、これらのスペクトルの特徴量x (k)を特徴量評価値決定部12に出力する。特徴量評価値決定部12は、特徴量抽出部11から出力されたスペクトルの特徴x (k)を波長s,s,・・・,s毎に分類し(S3)、波長毎に分類したスペクトルの特徴量を用いた特徴量評価値を決定する(S4)。
具体的には、特徴量評価値決定部12は、例えば波長sの場合、n個の食品サンプルにおけるスペクトルの特徴量x (k)から波長sの微分係数(f (k)(s)、f (k)(s1)、・・・、f (k)(s))を抽出する。つまり、特徴量評価値決定部12は、スペクトルの特徴量x (k)から波長s(j=1,・・・,m)毎の微分係数を抽出することによって、波長m個分の微分係数に分類する。
特徴量評価値決定部12は、スペクトルの特徴量x (k)を波長m個分の微分係数に分類すると、波長毎にこの微分係数に順位付けを行い、波長毎に特徴量評価値(微分係数の順位)xrankを決定する。すなわち、特徴量評価値決定部12は、特徴量評価値xrankを決定することにより、実数値である微分係数を整数値に変換している。なお、食品サンプルiの波長s(k次微分)における特徴量評価値は、xrank (k)(s)と表現される。
例えば波長sの微分係数(f (k)(s)、f (k)(s1)、・・・、f (k)(s))の場合で、f (k)(s)<f (k)(s1)<・・・<f (k)(s)となっている場合を考える。この場合、波長sにおける特徴量評価値xrank (k)(s)=2、xrank (k)(s)=1となる。すなわち、特徴量評価値決定部12は、各微分係数の実数値の小さい順番に並び替えることによって、微分係数の順位付けを行う。
次に、特徴量評価値決定部12は、波長毎の特徴量評価値を相関度算出部13に出力する。相関度算出部13は、特徴量評価値決定部12から出力された波長毎の特徴量評価値xrankと、鑑定人が鑑定した結果である品質評価値Yとの相関度を算出する(S5)。具体的には、相関度算出部13は、次式(3)に示すスピアマンの順位相関係数を用いることにより、上記特徴量評価値xrankと品質評価値Yとの相関度rを波長毎に算出する。
Figure 2009229191
なお、品質予測装置1は、機器分析装置2で測定される食品サンプルの品質評価値Yを、機器分析装置2からスペクトルデータと共に取得してもよいし、ユーザ入力によって取得してもよい。また、相関度算出部13は、上記相関度rの算出においてスピアマンの順位相関係数を用いているが、これに限らず、相関度rを算出可能な方法であればどのような方法を用いてもよい。
相関度算出部13は、算出した相関度rを相関度判定部14に出力する。相関度判定部14は、相関度算出部13から出力された相関度rの絶対値と予め設定された閾値rthとを比較して、相関度rの絶対値が閾値rthよりも大きいか否かを判定する(S6)。すなわち、相関度判定部14は、
Figure 2009229191
であるか否かを判定する。なお、上記閾値rthは、例えば0.90と設定されているが、これに限らず、相関度rに対して相関関係があると通常判定する程度の閾値が設定されていればよい。また、閾値rthは、品質予測装置1を用いるときにユーザが適宜設定してもよいし、品質予測装置1の製造時に予め設定されていてもよい。
そして、相関度判定部14は、相関度rが閾値rthよりも大きいと判定した場合(S6でYES)、この相関度rを算出したときに用いた特徴量評価値xrankにおける波長sを有効波長決定部15に出力する。すなわち、相関度判定部14は、S6でYESの場合、特徴量評価値決定部12によって決定された特徴量評価値xrankと品質評価値Yとの相関が高いと判定する。一方、相関度判定部14によって、相関度rが閾値rth以下であると判定された場合には(S6でNO)、品質予測装置1における処理を終了する。
有効波長決定部15は、相関度判定部14から出力された波長sを受け取ると、この波長sをモデル式作成部16で作成されるモデル式yで用いる波長として有効であると判断し、この波長sを有効波長s’-として決定する(S7)。すなわち、有効波長決定部15は、相関度判定部14で相関度rが閾値rthよりも大きいと判定されたときの特徴量評価値xrankにおける波長sを有効波長sとして決定する。そして、有効波長決定部15は、決定した有効波長sをモデル式作成部16に出力する。
モデル式作成部16は、有効波長決定部15から出力された有効波長sと、PLS法とを用いることによって、各食品サンプルの品質予測値を決定する線形式のモデル式yを次式(4)のように作成する(S8)。
Figure 2009229191
なお、式(4)のs ,・・・,s ,・・・,s は、有効波長決定部15において有効波長sとして決定された波長である。
また、モデル式作成部16は、式(4)に示すモデル式yを作成するときに、予測誤差(予測能)Rpred を用いて因子数を決定する。なお、モデル式作成部16がモデル式yを作成するときに用いるPLS法および予測誤差Rpred については後述する。
以上のように、品質予測装置1では、上述のようにモデル式yを作成することによって、鑑定人による品質評価値Yと相関度の高いモデル式yを作成することができる。従って、本発明に係る品質予測装置1は、精度よく食品の品質予測を行うことができ、信頼性の高い食品の品質予測結果を提供することができる。すなわち、品質予測装置1を用いることによって、食品の品質を鑑定する鑑定人に頼ることなく、かつ鑑定人の行った官能試験と同等の食品の品質評価を、簡単にかつ精度よく予測することが可能となる。
〔PLS法によるモデル式の作成〕
モデル式作成部16にて用いられるPLS法について説明する。PLS法は、多変量解析で用いられる回帰分析という統計的手法であり、変数(例えば波数、波長)間に相関を有するスペクトルデータからの検量線作成に有効な手法である。なお、多変量解析とは、一般に、複数の変数に関するデータをもとにして、これらの変数間の相互関連を分析する統計的手法である。これにより、品質予測装置1は、機器分析装置2から出力されたスペクトルデータに含まれる有効波長を変数として用いて、食品の品質予測を行うことができる。
通常、変数間の相関が高いと、用いる変数の組合せによっては回帰精度が著しく低下するが、PLS法では、これを避けるために、変数を互いに無相関な変数(潜在変数)に変換し、この潜在変数を用いて回帰を行う。すなわち、PLS法とは、データの変数を直交変換し、その新たな変数を用いて(重)回帰分析を行う解析手法である。
PLS法について、より具体的には説明する。ここでは、説明を簡略化するために、食品サンプルiにおける有効波長s のk次の微分係数f (k)(S )をxijと表記する。また、食品サンプル数をN個、有効波長の個数をM個とする。なお、モデル式yおよびk次の微分係数xijは、
Figure 2009229191
と変換されているものとする。つまり、ここではPLS法によるモデル式yとして、
Figure 2009229191
を求めることになる。
まず、N個の食品サンプルについての全スペクトルの特徴量およびモデル式を行列で記述すると、全スペクトルの特徴量Xおよびモデル式yは、
Figure 2009229191
と表せる。PLS法では、式(5)を導くために、ラグランジュの未定乗数法を用いる。
すなわち、wをM個の要素からなる大きさ1のベクトルと定義すると共に、未定乗数をμとし、
Figure 2009229191
とおく。ここで、G(w,μ)についてwで偏微分し、偏微分したG(w,μ)を0とおくと、
Figure 2009229191
となる。これを解くと、wは、
Figure 2009229191
と求められる。次に、w(k=1)を用いて、第1の潜在変数t
Figure 2009229191
とおき、この第1の潜在変数tを用いて、
Figure 2009229191
を求める。ここで、pは第1成分のローディングベクトル、qは第1成分の係数である。以上より、第1のパラメータ(t,p,q)が求められる。
次に、上記pおよびqを解くと、
Figure 2009229191
と表すことができる。また、Eは残差を示す行列、fは残差を示すベクトルである。続いて、
Figure 2009229191
を求め、式(6)以降の過程を繰り返すことによって、第2のパラメータ(t,p,q)を求める。これをA回繰り返すことにより、A組のパラメータ(t,p,q),(t,p,q),・・・,(t,p,q)を求めることができる。
また、A組のパラメータを用いて、p(k=1,・・・,A)およびq(k=1,・・・,A)を解くと、
Figure 2009229191
と表すことができる。ここで、上式のT、P、qは、
Figure 2009229191
と表すことができる。ここで、T、P、qはそれぞれA個の因子よりなる潜在変数、ローディングベクトルおよび係数である。
また、式(5)における係数a(k=1,・・・,A)は、
Figure 2009229191
より求めることができる。ここで、上式のWは、W=[w,w,・・・,w]と表されるA個の因子よりなる重みベクトルである。なお、係数aは、
Figure 2009229191
とする。
次に、モデル式yにおいて最適な因子数(Aの数;潜在変数の数)を決定するために、ここではクロスバリデーションという検証法を用いて予測誤差Rpred (A)を求める。クロスバリデーションとは、測定データ(ここでは機器分析装置2にて測定されるスペクトルデータ)を推定用と検証用とに分け、検証時の予測誤差が最小になるように因子数を決める方法である。
N個の食品サンプルのうちu番目の食品サンプルを除いた残りの食品サンプルの成分数(有効波長sの個数)A=1,2,・・・,Mにおけるモデル式(上式(5))を求める。このとき求められる予測値をそれぞれy(1),y(2),・・・,y(M)、実測値をy(obs)とする。
全ての食品サンプルにおいて同様の操作をM回繰り返す。そして、
Figure 2009229191
を計算し、予測誤差Rpred (A)を最大にするときのAを最適な因子数として決定する。すなわち、因子数とは、重みベクトルWに含まれる因子Aの数を指し、有効波長決定部15で決定された有効波長sを全て用いて、最適な重みベクトルW=[w,w,・・・,w]を計算することによって求められる。
〔実施例〕
次に、本発明に係る品質予測装置1における食品の品質予測例を以下に説明する。本実施例は、鑑定人(マイスター)によって1〜64ランクの品質鑑定がなされた緑茶(奈良県産:大和茶)のうちの13サンプルを用いて品質予測装置1に品質予測を行わせたものである。
まず、エッペンドルフ管(2ml)に乾燥茶葉(200mg)を入れ、ボールミルを用いて20Hzで10分間粉砕した後、さらにグリセロール(600μl)を加えて、粉砕した乾燥茶葉をグリセロールに溶かす。そして、グリセロールに溶かした乾燥茶葉を、再度ボールミルを用いて20Hzで10分間ホモジナイズし、ペースト状の緑茶サンプルを生成する。なお、乾燥茶葉を溶かす溶液としては、グリセロールに限らず、ヘキサン、アセトニトリル、香油等であってもよい。
次に、機器分析装置2としてFT−NIR測定装置を用いて、得られたペースト状のサンプルを1000nm〜2500nmの波長域で吸光度を測定した。なお、本実施例では、FT−NIR測定装置として、ミラー速度が1.2659cm/s、分解能が8cm−1であるSmart Near−IR UpDRIFT、CaFビームスプリッタ、および冷却InGaAs検出器を装着したNICOLET 6700 FT−IR(サーモエレクトロン株式会社)を用いた。また、データポイントの総数は、各スペクトルデータにつき1557(1000nm〜2500nm)であった。
品質予測装置1の特徴量抽出部11は、上述のように、緑茶サンプルの吸光度を示すスペクトルデータを機器分析装置2から取得すると、当該スペクトルデータに対してテイラー展開を行うことにより、0〜4次の微分係数を得て、これらの微分係数をスペクトルの特徴量x (k)(k≦4)として表現する。
次に、特徴量評価値決定部12は、特徴量抽出部11によって得られたスペクトルの特徴量x (k)を波長毎に分類し、分類したスペクトルの特徴量を用いて特徴量評価値xrankを決定し、相関度算出部13に出力する。相関度算出部13は、スピアマンの順位相関係数を用いて、特徴量評価値決定部12で決定された特徴量評価値xrankと鑑定人が鑑定した結果である品質評価値Yとの相関度rを算出する。
相関度判定部14は、相関度算出部13で算出された相関度rが閾値rth=0.90よりも大きいと判定した場合には、相関度rを算出したときに用いた特徴量評価値xrankにおける波長sを有効波長決定部15に出力する。そして、有効波長決定部15は、相関度判定部14から出力された波長sを有効波長sとして決定する。
ここで、図4は、品質予測装置1において得られる、ある緑茶サンプルの吸光度を示すスペクトルデータと相関度rとを示す図である。また、図4の(a)は、機器分析装置2から取得する緑茶サンプルの吸光度を示すスペクトルデータ(生データ)、図4の(b)〜(e)は、それぞれ上記スペクトルデータ(生データ)に対して1〜4次微分を行ったときのスペクトルデータである。なお、図4に示すグラフでは、縦軸を相関度r、横軸を波長(nm)としている。
さらに、図4に示す「有効測定点の数(|r|>0.9)」は、有効波長決定部15で決定された有効波長の個数を示すものであり、図4の(a)〜(e)にそれぞれ対応するように示されている。
図4の(a)に示すように、スペクトルデータ(生データ)の場合(0次微分の場合)、相関度判定部14によって相関度rの絶対値が予め設定された閾値rth=0.90よりも大きいと判定される波長の個数、すなわち有効波長決定部15で有効波長sとして決定される波長の個数は0個であった。また、(b)に示すように、1次微分の場合も、相関度判定部14が有効波長sとして決定する波長の個数は0個であった。
また、図4の(c)〜(e)に示すように、有効波長決定部15が有効波長sとして決定する波長の個数は、2次微分の場合には10個、3次微分の場合には22個、4次微分の場合には20個となった。
すなわち、有効波長決定部15は、特徴量抽出部11にて抽出されるスペクトルの特徴量x (k)が2次(k=2)以上の微分係数であれば、有効波長sを決定することができる。また、有効波長決定部15は、スペクトルの特徴量x (k)が3次(k=3)以上の場合には、スペクトルデータにおいてより多くの波長を有効波長sとして決定することができる。
次に、有効波長決定部15は、相関度判定部14で相関度rが閾値rth(=0.90)よりも大きいと判定された場合の波長sを有効波長sとして決定し、この有効波長sをモデル式作成部16に出力する。モデル式作成部16は、この有効波長sおよびPLS法を用いてモデル式yを作成する。
ここで、図5は、2〜4次の微分係数において、PLS法を用いて作成されるPLS回帰式(モデル式)における予測誤差の評価結果を示す図である。なお、図5に示すグラフでは、縦軸を予測誤差Rpred 、横軸を潜在変数の数(因子数)としている。また、図6の(a)〜(c)は、それぞれ2〜4次の微分係数での各有効波長におけるPLS回帰式の係数を示す図である。なお、図6では、波長毎のPLS回帰式への寄与を把握することができる。
図5に示す予測誤差の評価結果により、モデル式作成部16は、2次の微分係数(2nd derivative)の場合に作成するPLS回帰式での潜在変数の数は4因子、3次の微分係数(3rd derivative)の場合には3因子、4次の微分係数(4th derivative)の場合には5因子と決定することにより、各PLS回帰式を構築した。なお、PLS法および予測誤差については上述したので、ここではその説明を割愛する。
また、図7は、モデル式作成部16が作成したモデル式の示す緑茶の品質予測値と、鑑定人が鑑定した結果である緑茶の品質評価値との相関度を示す図である。なお、図7に示すグラフでは、縦軸をモデル式yが示す品質予測値(Predicated)、縦軸を鑑定人が鑑定した結果である品質評価値(observed)を示している。すなわち、品質予測装置1における緑茶の品質予測値と鑑定人による品質評価値とが一致する場合には、図7に示す各記号(2次微分の場合;四角、3次微分の場合;三角、4次微分の場合;丸)は、図7に示す一点鎖線上にプロットされる。
図7に示すように、2〜4次の微分係数の場合に作成されたモデル式yが示す品質予測値は、緑茶13サンプルの何れにおいても、鑑定人による品質評価値との相関度(相関度0.95以上)が高いことがわかる。
すなわち、品質予測装置1では、食品として緑茶を用いた場合であっても、上述のようにモデル式作成部16がモデル式yを作成することによって、鑑定人による品質評価値と相関度の高いモデル式yを作成することができる。従って、本発明に係る品質予測装置1は、精度よく緑茶の品質予測を行うことができ、信頼性の高い緑茶の品質予測結果を提供することができる。
なお、上記では、品質予測装置1は、品質予測を行いたい食品として緑茶を用いたが、これに限らず、例えば紅茶、ワイン等の通常鑑定人による品質評価が行われることが多い食品についても同様の効果を得ることができる。
ここで、本実施例における品質予測装置1および機器分析装置2で行われる一連の処理を実行可能な品質予測プログラムは、Java(登録商標)言語を用いて作成されている。なお、品質予測プログラムに用いられる言語としては、Java(登録商標)言語に限らず、品質予測装置1および機器分析装置2で行われる一連の処理についてプログラムを作成することが可能なプログラミング言語であればよい。なお、品質予測プログラムは、少なくとも品質予測装置1で行われる処理を実行可能なプログラムであればよい。
品質予測装置1および機器分析装置2は、図8に示すメイン画面(操作画面)3に表示される各種ボタンに対してユーザ操作を検知した場合には、各種ボタンの機能に応じた処理を行う。ここで、図8は、品質予測装置1および機器分析装置2での処理が実行されるときに起動するメイン画面を示す図であり、品質予測装置1の表示部17に表示される画面の一例である。なお、メイン画面3は、品質予測装置1の表示部17に表示されなくてもよく、品質予測装置1と別途設けられた表示手段により表示されていてもよい。以下、図8に示すメイン画面3に表示された各種ボタンの機能について説明する。
図8に示すメイン画面3には、「File Selection(1/cm)」ボタン31、「Differentiation」ボタン32、「Spearmans c.c」ボタン33、「Peak Selection」ボタン34、「PLS」ボタン35、「Estimation by PLS model」ボタン36、および「PLS(cross-validation)」ボタン37が含まれる。
「File Selection(1/cm)」ボタン31は、機器分析装置2に処理を実行させるものであり、具体的には、食品サンプルの波長域1000nm〜2500nmにおいて得られる透過率を吸光度に変換させるものである。
「Differentiation」ボタン32は、品質予測装置1に処理を実行させるものであり、具体的には、機器分析装置2での測定結果であるスペクトルデータに対して高次微分を行わせ、高次の微分係数を取得させるためのものである。なお、市販のソフトウェアでは、2次までの微分係数を求めることしかできなかったが、本発明に係る品質予測装置1に用いられる品質予測プログラムでは、4次までの微分係数を求めることが可能である。
「Spearmans c.c」ボタン33は、品質予測装置1に処理を実行させるものであり、具体的には、スピアマンの順位相関関係を求めさせるものである。また、「Peak Selection」ボタン34は、品質予測装置1に処理を実行させるものであり、具体的には、ユーザ設定によって閾値を決定させるものである。
「PLS」ボタン35は、品質予測装置1に処理を実行させるものであり、具体的には、PLS回帰式を求めさせるものである。また、「Estimation by PLS model」ボタン36は、品質予測装置1に処理を実行させるものであり、具体的には、PLS回帰式による食品の品質予測を行わせる(すなわち、食品の品質ランキング(品質評価)を予測させる)ものである。さらに、「PLS(cross-validation)」ボタン37は、品質予測装置1に処理を実行させるものであり、具体的に、PLS回帰式の有効因子数を決定させるものである。
図9は、緑茶サンプルに対して品質予測装置1における処理を行ったときに作成されるモデル式の一例を示す図である。図9では、モデル式作成部16が、図4に示すスペクトルデータを得たときの緑茶サンプルを用いて、3次の微分係数を得たときに作成したモデル式yを示している。
また、図9では、モデル式作成部16が、有効波長決定部15で決定された有効波長s全て(3次の微分係数の場合は22個;図4参照)を用いてモデル式yを作成した場合を示す。なお、モデル式作成部16は、図9に示すモデル式yから、図5に示す予測誤差Rpred が最大になるときの因子数(3次の微分係数の場合は3因子)を用いてモデル式yを作成することも可能である。
以上のように、品質予測装置1および機器分析装置2は、図8に示すメイン画面3を各種ボタンに対するユーザ操作を検知した場合には、各種ボタンの機能に応じた上記処理を行う。従って、ユーザは、メイン画面3の各種ボタンを操作することによって、品質予測装置1に食品の品質予測を簡単に行わせることができ、この品質予測結果を簡単に知ることができる。
〔補足〕
最後に、本実施形態に係る品質予測装置1の各ブロック、特に特徴量抽出部11、特徴量評価値決定部12、相関度算出部13、相関度判定部14、有効波長決定部15、およびモデル式作成部16は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、本実施形態に係る品質予測装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである品質予測装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記品質予測装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、本実施形態に係る品質予測装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る品質予測装置は、食品の品質を鑑定する鑑定人に頼ることなく、かつ鑑定人の行った官能試験と同等の食品の品質評価を、簡単にかつ精度よく予測することが可能となるため、例えば緑茶、紅茶、ワイン等の鑑定人による品質評価が求められることが多い食品には有効である。
本発明の一実施形態に係る品質予測装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 図1に示す品質予測装置における処理の流れを示すフローチャートである。 図1に示す機器分析装置が緑茶サンプルに対して機器分析測定を行った結果を示すスペクトルデータの一例を示す図である。 図1に示す品質予測装置において得られる、ある緑茶サンプルの吸光度を示すスペクトルデータと相関度とを示す図である。 2〜4次の微分係数において、PLS法を用いて作成されるPLS回帰式における予測誤差の評価結果を示す図である。 2〜4次の微分係数での各有効波長におけるPLS回帰式の係数を示す図である。 図1に示すモデル式作成部が作成したモデル式の示す緑茶の品質予測値と、鑑定人が鑑定した結果である緑茶の品質評価値との相関度を示す図である。 図1に示す品質予測装置1および機器分析装置2での処理が実行されるときに起動するメイン画面を示す図である。 緑茶サンプルに対して、図1に示す品質予測装置における処理を行ったときに作成されるモデル式の一例を示す図である。
符号の説明
1 品質予測装置
3 メイン画面(操作画面)
11 特徴量抽出部(特徴量抽出手段)
12 特徴量評価値決定部(特徴量評価値決定手段)
13 相関度算出部(相関度算出手段)
14 相関度判定部(相関度判定手段)
15 有効波長決定部(有効波長決定手段)
16 モデル式作成部(品質予測値決定手段)
17 表示部(表示手段)

Claims (9)

  1. 食品の品質予測を行う品質予測装置であって、
    複数の食品サンプルに対する機器分析結果から、スペクトルの特徴量を該食品サンプル毎に抽出する特徴量抽出手段と、
    上記特徴量抽出手段が食品サンプル毎に抽出したスペクトルの特徴量を波長毎に分類し、該波長毎に分類したスペクトルの特徴量の順位を評価するための特徴量評価値を決定する特徴量評価値決定手段と、
    上記特徴量評価値決定手段が決定した特徴量評価値と、上記複数の食品サンプルの品質鑑定を行う鑑定人による品質評価値との相関度を求める相関度算出手段と、
    上記相関度算出手段が求めた相関度の絶対値が、予め設定された相関度の閾値よりも大きいか否かを判定する相関度判定手段と、
    上記相関度判定手段によって上記相関度の絶対値が上記閾値よりも大きいと判定された場合、該相関度を上記相関度算出手段が求めたときに用いた特徴量評価値における波長を有効波長として決定する有効波長決定手段と、
    上記有効波長決定手段が決定した有効波長を用いて、各食品サンプルの品質予測値を決定する品質予測値決定手段と、を備えたことを特徴とする品質予測装置。
  2. 上記特徴量抽出手段は、上記機器分析結果に対して波長について微分することによって波長毎に高次の微分係数まで求め、該求めた微分係数のうち同次数の微分係数を抽出してベクトル表現したものを上記スペクトルの特徴量として抽出することを特徴とする請求項1に記載の品質予測装置。
  3. 上記品質予測値決定手段は、多変量解析を行うことによって各食品サンプルの品質予測値を決定するモデル式を作成することを特徴とする請求項1または2に記載の品質予測装置。
  4. 上記多変量解析は、部分最小二乗法を用いた回帰分析であることを特徴とする請求項3に記載の品質予測装置。
  5. 上記機器分析結果は、近赤外分光分析によって得られる、食品サンプルの吸光度を示すデータであることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の品質予測装置。
  6. ユーザ操作を取得する操作画面を表示する表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の品質予測装置。
  7. 食品の品質予測を行う品質予測装置における品質予測方法であって、
    複数の食品サンプルに対する機器分析結果から、スペクトルの特徴量を該食品サンプル毎に抽出する特徴量抽出ステップと、
    上記特徴量抽出ステップにおいて食品サンプル毎に抽出したスペクトルの特徴量を波長毎に分類し、該波長毎に分類したスペクトルの特徴量の順位を評価するための特徴量評価値を決定する特徴量評価値決定ステップと、
    上記特徴量評価値決定ステップにおいて決定した特徴量評価値と、上記複数の食品サンプルの品質鑑定を行う鑑定人による品質評価値との相関度を求める相関度算出ステップと、
    上記相関度算出ステップにおいて求めた相関度の絶対値が、予め設定された相関度の閾値よりも大きいか否かを判定する相関度判定ステップと、
    上記相関度判定ステップにおいて上記相関度の絶対値が上記閾値よりも大きいと判定された場合、該相関度を上記相関度算出ステップにおいて求めたときに用いた特徴量評価値における波長を有効波長として決定する有効波長決定ステップと、
    上記有効波長決定ステップにおいて決定した有効波長を用いて、各食品サンプルの品質予測値を決定する品質予測値決定ステップと、を含むことを特徴とする品質予測方法。
  8. 請求項1から6の何れか1項に記載の品質予測装置の上記各手段としてコンピュータを機能させるための品質予測プログラム。
  9. 請求項8に記載の品質予測プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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