JP2009226356A - 膜分離装置及び膜分離装置の濾過膜クリーニング方法 - Google Patents

膜分離装置及び膜分離装置の濾過膜クリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の膜エレメントの間隔を狭くして小型化を図っても、各膜エレメントの濾過膜に付着した懸濁物質を確実且つ効率的に除去することのできる膜分離装置及び膜分離装置の濾過膜クリーニング方法を提供する。
【解決手段】 懸濁物質を含む被処理液を濾過する濾過膜が両面に設けられた膜エレメントを複数備え、複数の膜エレメントは、濾過膜同士を対向させるように所定間隔をあけて並設され、外部から膜エレメントの内部に向けて濾過膜に被処理液を流通させることで、被処理液を濾過する一方、膜エレメントに流体を供給して膜エレメントの内部から外部に向けて濾過膜に流体を流通させることで、濾過膜に付着した懸濁物質を除去するように構成された膜分離装置において、膜エレメントに対する流体の供給のタイミングが隣り合う膜エレメントで異なるように構成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、懸濁物質を含む被処理液を濾過するための膜分離装置及び膜分離装置の濾過膜クリーニング方法に関する。
従来から、下水や産業排水等の懸濁物質を含む被処理液を濾過する濾過装置の一つとして膜分離装置が知られている。
かかる膜分離装置は、懸濁物質を含む被処理液を濾過する濾過膜が両面に張設された膜エレメントを複数備えており、複数の膜エレメントは、濾過膜同士を対向させるように所定間隔をあけて並設されている。
上記構成の膜分離装置は、外部から膜エレメントの内部に向けて濾過膜に被処理液を流通させることで、被処理液を濾過する一方、膜エレメントに流体を供給して膜エレメントの内部から外部に向けて濾過膜に流体を流通させることで、濾過膜に付着した懸濁物質を除去して濾過膜をクリーニングするように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−210947号公報
ところで、上記構成の膜分離装置は、濾過膜に付着した懸濁物質を除去する際に、膜エレメントに流体を供給して膜エレメントの内部から外部に向けて濾過膜に流体を流通させるように構成されているため、各膜エレメントにおいて、流体の流通圧によって濾過膜が膜エレメントの外部側に膨出した状態になってしまう。
そのため、複数の膜エレメントの間隔が狭すぎると、各膜エレメントの濾過膜が外部側に膨出したときに、該濾過膜の外面に付着した懸濁物質が隣り合う膜エレメントの濾過膜(膨出した濾過膜)に挟まれた状態になってしまい、懸濁物質を確実且つ効率的に除去できない場合がある。その一方で、懸濁物質の確実な除去を担保すべく、濾過膜の膨出量を考慮して複数の膜エレメントの間隔を広く設定すると装置の大型化が余儀なくされてしまう。
そこで、本発明は、複数の膜エレメントの間隔を狭くして小型化を図っても、各膜エレメントの濾過膜に付着した懸濁物質を確実且つ効率的に除去することのできる膜分離装置及び膜分離装置の濾過膜クリーニング方法を提供することを課題とする。
本発明に係る膜分離装置は、懸濁物質を含む被処理液を濾過する濾過膜が両面に設けられた膜エレメントを複数備え、複数の膜エレメントは、濾過膜同士を対向させるように所定間隔をあけて並設され、外部から膜エレメントの内部に向けて濾過膜に被処理液を流通させることで、被処理液を濾過する一方、膜エレメントに流体を供給して膜エレメントの内部から外部に向けて濾過膜に流体を流通させることで、濾過膜に付着した懸濁物質を除去するように構成された膜分離装置において、膜エレメントに対する流体の供給のタイミングが隣り合う膜エレメントで異なるように構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る膜分離装置の濾過膜クリーニング方法は、懸濁物質を含む被処理液を濾過する濾過膜が両面に設けられた膜エレメントを複数備え、複数の膜エレメントは、濾過膜同士を対向させるように所定間隔をあけて並設され、外部から膜エレメントの内部に向けて濾過膜に被処理液を流通させることで、被処理液を濾過する一方、膜エレメントに流体を供給して膜エレメントの内部から外部に向けて濾過膜に流体を流通させることで、濾過膜に付着した懸濁物質を除去するように構成された膜分離装置の濾過膜クリーニング方法において、膜エレメントに対する流体の供給のタイミングが隣り合う膜エレメントで異なることを特徴とする。
上記両発明によれば、膜エレメントに対する流体の供給のタイミングが、隣り合う膜エレメントで異なるため、流体を膜エレメントに供給しても隣り合う膜エレメントの濾過膜によって懸濁物質が挟まれることがなく、確実且つ効率的に濾過膜から懸濁物質を除去することができる。
すなわち、上記両発明は、隣り合う膜エレメントへの流体の供給のタイミングが異なる結果、隣り合う膜エレメントの一方の膜エレメントの濾過膜が膨出したときに、他方の膜エレメントの濾過膜が膨出せずに真っ直ぐな状態で維持するのに対し、一方の膜エレメントの濾過膜が膨出せずに真っ直ぐな状態で維持するときに、他方の膜エレメントの濾過膜が膨出した状態になる。
このように上記構成の膜分離装置は、濾過膜に付着した懸濁物質を除去する際に、対向する濾過膜の両方が同時に膨出した態様にならないため、複数の膜エレメントの間隔を狭くして装置の小型化を図ることができ、また、このように間隔を狭くしても、濾過膜をクリーニングするに当たって対向する濾過膜に懸濁物質が挟まれることがなく、濾過膜から懸濁物質を効率的に除去することができる。
具体的な態様としては、複数の膜エレメントの並列順の奇数番号の膜エレメント群と、偶数番号の膜エレメント群とに交互に前記流体を供給するようにしてもよい。このようにすれば、膜エレメントに対する配管系を簡素化しつつ、懸濁物質を良好に除去することができる。
以上のように、本発明に係る膜分離装置及び膜分離装置の濾過膜クリーニング方法によれば、複数の膜エレメントの間隔を狭くして小型化を図っても、各膜エレメントの濾過膜に付着した懸濁物質を確実且つ効率的に除去することができるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の一実施形態に係る膜分離装置及び膜分離装置の濾過膜クリーニング方法について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る膜分離装置は、図1及び図2に示す如く、懸濁物質を含む被処理液Wを貯留する濾過槽10と、濾過槽10に貯留した被処理液Wを濾過するための複数の膜エレメント20…とを備えている。
前記濾過槽10は、図2に示す如く、被処理液Wを貯留可能に構成されており、懸濁物質を含んだ濾過前の被処理液Wが供給されるようになっている。本実施形態に係る濾過槽10は、上部が開放しており、被処理液Wに浸漬した複数の膜エレメント20…(後述する膜モジュールM)を真上に引き上げることができるようになっている。そして、濾過槽10内には、液中ポンプ100が配設されている。液中ポンプ100には、汲み上げた被処理液Wを濾過槽10の底部に放出するための配管P’が接続されている。これにより、液中ポンプ100が汲み上げた被処理液Wを濾過槽10の底部に放出させ、その放出による液流によって濾過槽10内の被処理液Wを撹拌するようになっている。
前記液中ポンプ100は、膜エレメント20…で濾過槽10内の被処理液Wの濾過中に連続的又は断続的に稼働するようになっている。これにより、本実施形態に係る膜分離装置1は、膜エレメント20…の濾過中に懸濁物質が濾過槽10内で沈殿するのを阻止し、各膜エレメント20…に懸濁物質の濃度の高まった被処理液Wを濾過させるようになっている。
本実施形態において、液中ポンプ100に直接接続された配管Pには、三方弁Vが設けられており、該三方弁Vには、上述した濾過槽10の底部にまで導かれて被処理液Wを濾過槽10の底部に放出するための前記配管P’と、被処理液Wを外部に排出するための配管P’’とが接続されている。これにより、三方弁Vの流路を切り換えることで、液中ポンプ100一つで、濾過槽10内の被処理液Wを撹拌する状態と、被処理液Wとを強制的に排出する状態とに切り換えることができるようになっている。なお、本実施形態に係る濾過槽10は、回転翼式の撹拌装置101も設置されており、貯留した被処理液Wの撹拌を上記液流と撹拌装置101との両方で行うようになっている。
そして、本実施形態に係る濾過槽10には、液位センサLGが設けられており、その液位センサLGの検知結果に基づいて被処理液Wが供給されるようになっている。すなわち、被処理液Wの濾過処理に伴って液位が低下するのを補うべく、液位センサLGの検知を基に被処理液Wを供給して濾過槽10内を一定液位に保つようになっている。
図1に戻り、複数の膜エレメント20…は、エレメントラック250によって支持されてモジュール化されている(以下、モジュール化された複数の膜エレメント20…を膜モジュールMという)。
各膜エレメント20…は、図3に示す如く、被処理液Wを濾過する濾過膜201,201が両面に設けられている。より具体的に説明すると、各膜エレメント20…は、ベースとなるエレメント本体200と、該エレメント本体200の外面に積層される濾過膜201,201とを備えている。前記エレメント本体200は、濾過膜201,201を通って濾過された処理液を流通させる配管(後述する奇数配管系及び偶数配管系)を接続するための筒状の接続部202が設けられており、前記濾過膜201,201が積層されるエレメント本体200の両面と、接続部202とを連通させる流通路203が形成されている。
本実施形態に係るエレメント本体200は、プレート状に形成されており、本実施形態においては四角形状(長方形状)に形成され、前記接続部202が長手方向の一端面に設けられている。これに伴い、前記流通路203は、エレメント本体200の一端面と濾過膜201,201の積層される両面とを貫通させるようにT字状に形成されている。すなわち、流通路203は、エレメント本体200の一端面から内部に向けて延びる第一穴部203aと、該第一穴部203aに交わるようにエレメント本体200の両面を貫通させた第二穴部203bとで構成されている。
前記濾過膜201,201は、エレメント本体200に対応した形状に形成されており、本実施形態においては四角形状(長方形状)に形成されている。該濾過膜201,201には、支持体を備えていない高分子膜等を採用することができるが、本実施形態においては、合成樹脂で構成される不織布を支持体として樹脂コーティングされ、多数の微孔(例えば、平均孔径0.4μmの微孔)の形成されたものを採用している。かかる濾過膜201,201として、例えば、株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション製のユミクロン膜を使用することができる。なお、このような平均孔径の濾過膜201,201は、JIS K 3802の定義から精密濾過膜と呼ばれるものである。
そして、該濾過膜201,201は、外周端部がエレメント本体200に対して貼着されており、その貼着部分に包囲された領域内に第二穴部203bの開口を位置させている。エレメント本体200に対する濾過膜201,201の貼着は、熱板を用いた熱溶着や、超音波を用いた溶着であってもよいが、貼着部分での濾過膜201,201の強度低下を考慮すると、濾過膜201,201の一部を溶融させずにエレメント本体200に貼着することが好ましい。すなわち、濾過膜201,201をエレメント本体200に加熱溶着したときに、濾過膜201,201の支持体である不織布が溶融するとその部分が薄くなって強度が低下してしまうため、エレメント本体200に濾過膜201,201を貼着するに当たって、濾過膜201,201の支持体である不織布を溶融させないようにすることが好ましい。
そして、濾過膜201,201は、張り替え可能に貼着することが好ましく、例えば、特開2006−231139号公報所載の方法によってエレメント本体200に貼着してもよい。すなわち、熱可塑性樹脂からなるエレメント本体200の外周端部を平滑面に形成し、その平滑面に濾過膜201,201を接合することが好ましく、平滑面に凹部を形成するように濾過膜201,201を温度制御された熱板で加圧することで濾過膜201,201をエレメント本体200に接合すればより好ましい。このように濾過膜201,201とエレメント本体200とを加熱溶着するにあたり、熱板は、濾過膜201,201(支持体としての不織布)の融点以下で、エレメント本体200のビカット軟化温度以上に温度制御すればよい。さらに言えば、熱板は、前記不織布の荷重たわみ温度以下に温度制御することが好ましい。
本実施形態に係る膜エレメント20…は、エレメント本体200と濾過膜201,201との間にメッシュ204が介装されており、エレメント本体200と濾過膜201,201との間に隙間を形成して流体(被処理液Wを濾過した処理液)がスムーズに流通できるようになっている。このようにメッシュ204を介装するに伴い、本実施形態に係るエレメント本体200は、濾過膜201,201を貼着する外周端部に包囲される領域(メッシュ204の介装される領域)が該外周端部よりも窪んで形成されている。これにより、メッシュ204を介装しても、濾過膜201,201のメッシュ204と対向する領域が膨出せずに平面状になるようになっている。
図1に戻り、前記エレメントラック250は、各膜エレメント20…を所定位置に保持できるように構成されている。本実施形態に係るエレメントラック250は、平面視四角形状に枠組みされた上部フレーム251と、平面視四角形状に形成された下部フレーム252と、上部フレーム251の角部と下部フレーム252の角部とを連結した四本の支柱253…とを備えており、下部フレーム252上に膜エレメント20…を所定の姿勢で保持する保持手段(図示しない)が設けられている。
本実施形態に係る膜分離装置1は、エレメントラック250の上部フレーム251に、後述する引上手段のフックを掛止させるためのブラケット254が設けられている。本実施形態に係るエレメントラック250は、上部フレーム251が平面視四角形状になるように枠組みされているため、前記ブラケット254は、上部フレーム251を構成して対向する一対の横梁251a,251aに設けられている。なお、本実施形態に係るエレメントラック250(上部フレーム251)は、平面視長方形状に形成されているため、長手方向の両端にある一対の横梁251a,251aにブラケット254が設けられている。
該エレメントラック250(保持手段)は、並列に配置された複数の膜エレメント20…を単位ユニットU1,U2,U3として設置できるようになっている。すなわち、エレメントラック250は、当該膜分離装置1の濾過能力に応じて、一つの単位ユニットU1、或いは二つ以上の単位ユニットU1,U2,U3を設置できるように構成され、本実施形態においては、単位ユニットU1,U2,U3を上下三段にして設置できるように形成されおり、これら三つの単位ユニットU1,U2,U3をモジュール化して上述の如く膜モジュールMが形成されている。
単位ユニットU1,U2,U3を構成する複数の膜エレメント20…は、図4に示す如く、隣り合う膜エレメント20…同士が所定間隔をあけて濾過膜201,201同士を対向させるように配置されており、上下方向にある各単位ユニットU1,U2,U3の膜エレメント20…が上下方向で一列に並ぶように配置されている。すなわち、上下に並ぶ複数の単位ユニットU1,U2,U3は、上下で隣接する膜エレメント20…の濾過膜201,201が略面一になるように配置されている。
各単位ユニットU1,U2,U3を構成する複数の膜エレメント20…の間隔は、膜エレメント20…に流体を供給したときの濾過膜201,201の膨出量を考慮して設定される。すなわち、濾過膜201,201を対向させて隣り合う膜エレメント20…の間隔は、隣り合う膜エレメント20…の対向した一対の濾過膜201,201の両方の外方への膨出量に対し、一対の濾過膜201,201のそれぞれに堆積する懸濁物質(ケーク層K)の予定堆積量を加算した距離よりも狭く、且つ、隣り合う膜エレメント20…の対向した一対の濾過膜201,201の一方の外方への膨出量に対し、一対の濾過膜201,201それぞれに堆積する懸濁物質(ケーク層)の予定堆積量と余裕代とを加算した距離よりも広く設定される。
ここで膜エレメント20…の間隔について数式で示すと、以下のように示される。以下の数式(1)において、Xは、膜エレメント20…の間隔、Aは、一枚の濾過膜201,201の膨出量、Bは、一枚の濾過膜201,201に堆積される予定堆積量、Cは、余裕代である。
A+B×2+C<X<A×2+B×2 …式(1)
なお、濾過膜201,201の膨出量は、エレメント本体200に対して積層される濾過膜201,201に関する条件(例えば、外形や厚み、濾過有効面積、流体の通過抵抗等)と、後述する濾過膜201のクリーニング時に流通される流体の圧力等を基に算出され、懸濁物質の予定堆積量は、当該装置の単位時間当りの濾過処理能力(濾過処理量)や、被処理液Wにおける懸濁物質の含有量、濾過処理を行う時間(例えば、濾過処理と濾過膜201のクリーニングとを連続的に行う場合には、濾過処理を開始してからクリーニングを行うまでの時間)を基に算出される。また、余裕代は、上記式(1)を満足できる数値、すなわち、C<Aであればよく、例えば、C<(A÷3)〜(A÷2)等に設定してできるだけ小さくすることが好ましい。
そして、該膜分離装置1は、濾過膜201,201に付着した懸濁物質を除去するための流体の供給のタイミングが隣り合う膜エレメント20…で異なるように構成されている。本実施形態においては、各単位ユニットU1,U2,U3において、複数の膜エレメント20…の並列順の奇数番号No.1,No.3,No.5…の膜エレメント群(以下、奇数膜エレメント群という)Onと、偶数番号No.2,No.4,No.6…の膜エレメント群(以下、偶数膜エレメント群という)Enとに交互に流体を供給するように構成されている。
ここで、この流体の供給を達成するための配管系(以下、流体供給用配管系という)に併せて濾過槽10内の被処理液Wを濾過して排出するための配管系(以下、排液用配管系という)について説明する。
各単位ユニットU1,U2,U3の各膜エレメント20…には、図2に示す如く、濾過槽10内の被処理液Wを排出するための排液用配管系40が流体的に接続されている。また、各膜エレメント20…には、濾過膜201,201に付着した懸濁物質を除去するための流体を供給する流体供給用配管系30も流体的に接続されている。
本実施形態において、流体供給用配管系30及び排液用配管系40は、配管の一部を共通させて一体的に構成された配管系で構成される。すなわち、本実施形態に係る膜分離装置1は、各膜エレメント20…に接続された接続配管系50と、該接続配管系50が接続され、膜エレメント20…を介して濾過槽10内の被処理液Wを吸引して濾過済みの処理液W’を貯留可能に構成されるとともに、濾過済みの処理液W’を各膜エレメント20…に供給可能に構成された併合配管系60とで構成されている。
前記接続配管系50は、単位ユニットU1,U2,U3毎に設けられている。そして、本実施形態において、各単位ユニットU1,U2,U3における複数の膜エレメント20…は、上述の如く、奇数膜エレメント群Onと偶数膜エレメント群Enとに分けられているため、各接続配管系50は、奇数膜エレメント群Onを構成する膜エレメント20…(No.1,No.3,No.5)に接続される奇数配管系50a,50b,50cと、偶数膜エレメント群Enを構成する膜エレメント20…(No.2,No.4,No.6)に接続される偶数配管系55a,55b,55cとが設けられている。
奇数配管系50a,50b,50c及び偶数配管系55a,55b,55cは、接続される膜エレメント20…が奇数膜エレメント群Onに属するか偶数膜エレメント群Enに属するかどうか異にするだけで、何れも同一構成になっている。
すなわち、図4に示す如く、奇数配管系50a,50b,50cは、併合配管系60(後述する主配管302)に接続された一本の配管(以下、奇数群用配管という)51と、該奇数群用配管51から枝分かれして各膜エレメント20…(No.1,No.3,No.5…)の接続部202に接続された複数の分岐配管52…とで構成されている。本実施形態において、前記膜モジュールMは、濾過槽10から引き上げられるようになっているため、この上下移動を許容すべく、前記奇数群用配管51はフレキシブルホースによって構成されている。また、奇数群用配管51(奇数配管系50a,50b,50c)の途中位置には、流路の開閉を行う二方弁(開閉弁)で構成される第一弁V1が設けられている(図2参照)。
そして、偶数配管系55a,55b,55cは、併合配管系60(主配管302)に接続された一本の配管(以下、偶数群用配管という)56と、該偶数群用配管56から枝分かれして各膜エレメント20…(No.2,No.4,No.6…)の接続部202に接続された複数の分岐配管57…とで構成されている。本実施形態において、前記膜モジュールMは、濾過槽10から引き上げられるようになっているため、この上下移動を許容すべく、前記偶数群用配管56はフレキシブルホースによって構成されている。また、偶数群用配管56(偶数配管系55a,55b,55c)の途中位置には、流路の開閉を行う二方弁(開閉弁)で構成される第二弁V2が設けられている(図2参照)。
図2に戻り、本実施形態に係る膜分離装置1は、上述の如く、接続配管系50が単位ユニットU1,U2,U3毎に設けられているため、前記奇数配管系50a,50b,50c及び偶数配管系55a,55b,55cについても、単位ユニットU1,U2,U3がそれぞれ割り当てられている。本実施形態においては、単位ユニットU1についていえば、奇数配管系50a及び偶数配管系55aが設けられている。すなわち、奇数配管系50a,50b,50c及び偶数配管系55a,55b,55cの第一弁V1及び第二弁V2を開閉することで、被処理液W又は流体(処理液W’)の流通と遮断とを独立して制御できるようになっている。
前記併合配管系60のうちの流体供給用配管系30(接続配管系50とともに流体供給用配管系30を構成する部分)は、被処理液Wを濾過した流体としての処理液W’を貯留する液槽Tと、圧送ポンプ300と、液槽Tと圧送ポンプ300とを接続し、処理液W’を圧送ポンプ300に供給するための供給配管301と、圧送ポンプ300から吐出された処理液W’を前記液槽Tにリターン可能に形成された主配管302とで構成されている。
圧送ポンプ300には、渦巻ポンプや、渦流ポンプ、マグネットポンプ、ベーンポンプ等を採用することができ、本実施形態においては、渦巻ポンプが採用されている。そして、該圧送ポンプ300は、処理液W’の吐出圧が三つの単位ユニットU1,U2,U3のうちの少なくとも一つの単位ユニットU1に処理液W’を供給できる圧力に設定される。すなわち、圧送ポンプ300は、何れか一つの単位ユニットU1,U2,U3(複数の膜エレメント20…)に供給した処理液W’が各膜エレメント20…の内部側から濾過膜201,201を通過して外部に流通することのできる吐出圧に設定されている。本実施形態においては、処理液W’を奇数配管系50a,50b,50cと偶数配管系55a,55b,55cとに交互に処理液W’を供給するようにしているため、圧送ポンプ300は、一つの単位ユニットU1の奇数配管系50a,50b,50c又は偶数配管系55a,55b,55cの何れか一方に処理液W’を供給できる吐出圧に設定されている。
主配管302は、単位ユニットU1,U2,U3毎に設けられた接続配管系50の奇数配管系50a,50b,50cの奇数群用配管51、及び偶数配管系55a,55b,55cの偶数群用配管56が流体的に接続されている。そして、本実施形態に係る主配管302は、前記奇数配管系50a,50b,50cの奇数群用配管51、及び偶数配管系55a,55b,55cの偶数群用配管56の接続箇所の下流側で液槽Tに戻る第一流路Raと、濾過槽10に導かれた第二流路Rbとに分岐しており、第一流路Ra及び第二流路Rbのそれぞれに流路の開閉を行うための二方弁(開閉弁)で構成される第三弁V3及び第四弁V4が設けられている。これにより、第三弁V3及び第四弁V4の開閉を切り換えることで、圧送ポンプ300によって送り出された流体(処理液W’)を液槽Tに戻す状態と濾過槽10に供給する状態とに切り換え可能になっている。
そして、併合配管系60のうちの排液用配管系40(接続配管系50とともに排液用配管系40を構成する部分)は、真空ポンプ400と、該真空ポンプ400によって内部が負圧にされる真空槽401と、濾過済みの処理液W’を真空槽401に導くべく、偶数群用配管56及び奇数群用配管51と真空槽401とを流体的に接続した吸引用配管402と、真空槽401内の処理液W’を液槽Tに戻すためのリターン配管403とを備えている。
本実施形態に係る排液用配管系40は、前記流体供給用配管系30の一部(供給配管301及び主配管302)を一構成にして形成されている。本実施形態に係る真空ポンプ400には、水封式のものが採用されている。そして、該真空ポンプ400は、前記供給配管301から分岐した枝配管410が接続されており、水封用の水として処理液W’が供給されるようになっている。該枝配管410の途中位置には、流路を開閉する二方弁(開閉弁)で構成される第五弁V5が設けられており、該第五弁V5の開閉によって、真空ポンプ400に水封用に水を供給する状態とその供給を停止する状態とに切り換え可能になっている。また、該真空ポンプ400の排出口には液槽Tに処理液W’を戻すための配管411が接続されている。そして、該真空ポンプ400は、真空槽401の上部に接続された配管412が吸引口に接続されており、駆動時に真空槽401内のエアーを上部から抜いて内部を負圧にするようになっている。
前記真空槽401は、真空ポンプ400によって内部が負圧(真空)にされることにより、膜エレメント20…に接続された偶数群用配管56及び奇数群用配管51からの処理液W’を引き込んで貯留するようになっている。そして、該真空槽401は、内部圧力を測定する圧力計PGや、貯留した処理液W’を排出するときに内部を大気圧に戻すための圧力開放弁VR、貯留した処理液W’の液位を検知する液位センサLG等が設けられている。
前記吸引用配管402は、一端側が真空槽401に直接的又は間接的に接続されるとともに、他端側が前記奇数配管系50a,50b,50cの奇数群用配管51、及び偶数配管系55a,55b,55cの偶数群用配管56に直接的又は間接的に接続されている。本実施形態に係る吸引用配管402は、一端側がリターン配管403に対して後述する第七弁V7と真空槽401との間で接続されており、他端側が主配管300に対して奇数群用配管51、及び偶数群用配管56の接続箇所の下流側で接続されている。これにより、吸引用配管402は、リターン配管403を介して真空槽401に接続されるとともに、主配管302を介して奇数配管系50a,50b,50cの奇数群用配管51、及び偶数配管系55a,55b,55cの偶数群用配管56に接続されている。そして、該吸引用配管402は、途中位置に流路を開閉するための二方弁(開閉弁)で構成される第六弁V6が設けられており、該第六弁V6により、処理液W’を真空槽401に吸引する際に流路を開く一方で、真空槽401への処理液W’の吸引をしないとき、すなわち、上記流体供給用配管系30で処理液W’を流通させる際に流路を閉じるようになっている。
そして、前記リターン配管403は、真空槽401から直接液槽Tに配管してもよいが、本実施形態においては、上述の如く、流体供給用配管系30の一部を排液用配管系40の一部としているため、真空槽401と供給配管301とを流体的に接続し、供給配管301及び主配管302をリターン配管403の一部とするようになっている。そして、本実施形態において、前記リターン配管403は、真空槽401と供給配管301との間に流路を開閉する二方弁(開閉弁)で構成される第七弁V7が設けられている。これにより、真空槽401内の処理液W’を排出するときに流路を開く一方で、真空槽401内に処理液W’を貯留する際に流路を閉じるようになっている。
本実施形態に係る膜分離装置1は、膜モジュールMのメンテナンス(濾過膜201,201に付着した懸濁物質の除去等)を行う際、膜モジュールMを濾過槽10から引き上げた状態で行うようになっている。これに伴い、本実施形態に係る膜分離装置1は、図1及び図2に示す如く、上記構成に加え、膜モジュールMを濾過槽10から引き上げる引上手段70と、該引上手段70に引き上げられた膜モジュールM(濾過膜201,201)から除去された懸濁物質を回収する回収手段80とを備えている。
前記引上手段70は、膜モジュールMを上昇及び下降させるように構成されたもので、本実施形態においては、ウインチが採用されている。該ウインチ70は、ワイヤーロープやチェーン等の索条71を巻き取るためのドラム(図示しない)と、該ドラムを回転駆動するモータ(採番しない)とを備え、前記索条71の先端には膜モジュールM(エレメントラック250)に連結する連結手段72が設けられている。本実施形態において、前記連結手段72にフックが採用されており、エレメントラック250の上部フレーム251に設けたブラケット254に掛止して連結するようになっている。これにより、ドラムを回転駆動して索条71が巻き取られると膜モジュールM(膜エレメント20…)が濾過槽10(被処理液W)から引き上げられ、ドラムに対する索条71の巻きが解かれると膜モジュールM(膜エレメント20…)が濾過槽10内(被処理液W)に浸漬されるようになっている。
そして、本実施形態においては、上述の如く、膜モジュールMのエレメントラック250が平面視長方形状に形成され、ブラケット254の設けられた一対の横梁251a,251aの間隔が広いため、前記引上手段70が横梁251a,251aの配置に対応して二組設けられている。
前記回収手段80は、膜モジュールM(膜エレメント20…)の濾過膜201,201から除去された懸濁物質を受けるトレー81と、該トレー81で受けた懸濁物質を回収するためのコンテナ82とを備えている。
本実施形態に係る膜分離装置1は、膜モジュールMを濾過槽10から真上に引き上げるように構成されているため、前記トレー81は、横方向に走行可能に構成されており、引き上げられた膜モジュールMの真下位置とその真下位置から外れた位置との間で移動するようになっている。前記トレー81は、底が開閉可能になっており、底が開くことで受け止めた懸濁物質を下方に落とすことができるようになっている。さらに、該トレー81の底は、メッシュ材で構成されており、受け止めた懸濁物質の水切りを行えるようになっている。
そして、コンテナ82は、走行自在に構成されており、濾過槽10の真上位置から外れた位置にあるトレー81の真下に配置される。そして、該コンテナ82に対して、トレー81からの懸濁物質をコンテナ82で直接受けてもよいが、本実施形態においては、コンテナ82内にフレキシブルコンテナ(いわゆる、フレコンバッグ)Fを配置するようにしており、コンテナ82内のフレコンバッグFで懸濁物質を受けるようになっている。
本実施形態に係る膜分離装置1は、以上の構成からなり、次に、該膜分離装置1の作動について説明する。
まず、図2に示す如く、膜モジュールMが濾過槽10に浸漬されるとともに、液中ポンプ100及び撹拌装置101を稼働して濾過槽10内の被処理液Wを撹拌した状態で待機し、その状態を維持しつつ第三弁V3、第四弁V4、第七弁V7が閉状態にされた上で真空ポンプ400が稼働される。そうすると、真空槽401内が負圧になり、吸引用配管402、主配管302、奇数配管系50a,50b,50cを介して真空槽401に接続された膜エレメント20…(奇数膜エレメント群On)、及び吸引用配管402、主配管302、偶数配管系55a,55b,55cを介して真空槽401に接続された膜エレメント20(偶数膜エレメント群En)のそれぞれから濾過槽10内の被処理液W(懸濁物質が撹拌された高濃度の被処理液W)が吸引されることになる。この吸引に伴って、被処理液Wは、膜エレメント20…の濾過膜201,201の通過する結果、濾過された処理液W’として真空槽401内に導かれることになる。
そして、真空槽401の液位センサLGによって処理液W’が所定量貯留されたと判断されると、真空槽401の圧力開放弁VRが開いて内部を大気圧状態にされ、これによって膜エレメント20…からの被処理液Wの吸引が停止される。そして、第一弁V1、第二弁V2、及び第六弁V6を閉状態にするとともに第三弁V3及び第七弁V7を開状態にした上で圧送ポンプ300が稼働し、真空槽401内の処理液W’が液槽Tに排出されることになる。
そして、被処理液Wの濾過を再開する場合には、圧送ポンプ300を停止し、第一弁V1、第二弁V2、及び第六弁V6を開状態にするとともに、第三弁V3及び第七弁V7を閉状態にした上で、圧力開放弁VRを閉状態にすることで、濾過槽10内の被処理液Wが各膜エレメント20…によって吸引され、濾過された状態で真空槽401に引き込まれることになる。このように、本実施形態に係る膜分離装置1は、各弁の開閉の切り換えにより、濾過槽10の被処理液Wを濾過して真空槽401に貯留する状態と、真空槽401に貯留した処理液W’を液槽Tに排出する状態に随時切り替わって断続的に被処理液Wを濾過するようになっている。
そして、このように被処理液Wの濾過を行うにつれて各膜エレメント20…の濾過膜201,201上に懸濁物質が堆積していくことになるため、所定の濾過性能よりも下回ったときに各膜エレメント20…の濾過膜201,201に付着された懸濁物質が除去されることになる。ここで、所定の濾過性能よりも下回ったかどうかについては、真空槽401の圧力状態によって判断される。すなわち、濾過膜201,201の目詰まりがない場合や目詰まりが少ない場合には、濾過された処理液W’が円滑に真空槽401内に流れ込んでくるため、真空槽401内の圧力が極端に下がることがないが、濾過膜201,201の真詰まり等が発生すると、被処理液W’が膜エレメント20…内に流れ込みにくくなり、真空槽401内の圧力が極端に下がってしまうため、真空槽401の圧力状態が所定圧(例えば、90kPa(0.09MPa))になると、膜エレメント20…の濾過膜201,201上に濾過性能を低下させる程の懸濁物質が堆積していると判断するようになっている。
また、別の判断方法として、濾過流速によって判断する方法がある。濾過膜201,201の目詰まりがない場合や少ない場合には、濾過された処理液W’が真空槽401に流れ込む速度が速いため所定量(例えば、前述の吸引を停止するときの量。液位センサLGで判断する。)貯留されるまでの時間が短いが、目詰まりが発生すると流れ込む速度が遅くなるのでその時間が長くなる。この時間が所定値(例えば10分)になると、濾過膜201,201上に濾過性能を低下させるほどの懸濁物質が堆積していると判断する。この判断方法は、吸引性能の高い真空ポンプ400を採用した場合、圧力状態によって判断する方法と比べて精度を高くすることができる。なぜなら、真空ポンプ400の吸引性能が高くなるにしたがって真空槽401内の圧力の変化が少なくなるからである。変化が少なくなると、圧力計PGの精度によっては所定値になったことを検出できないか、検出できても大きな誤差を含むこととなる。真空ポンプ400の吸引性能は、処理速度向上のために高められることがしばしばある。
そして、このように濾過膜201,201に懸濁物質が堆積していると判断されると、膜モジュールM(膜エレメント20…)の濾過膜201,201のクリーニングが行われる。
本実施形態においては、上述の如く、引上手段70が設けられているため、膜モジュールMが濾過槽10から引き上げられ、該膜モジュールMの真下に回収手段80のトレー81が位置した状態で、各膜エレメント20…に対して処理液W’が供給され、各膜エレメント20…の濾過膜201のクリーニングが行われることになる。
具体的には、初期の段階において、第一弁V1、第二弁V2、第四弁V4、第五弁V5、第六弁V6、及び第七弁V7が閉じられた上で、圧送ポンプ300が稼働する。そうすると、液槽Tに貯留された処理液W’が圧送ポンプ300によって主配管302に導かれた上で再度液槽Tに戻された状態、すなわち、供給配管301、圧送ポンプ300及び主配管302を介して液槽Tの処理液W’が所定の圧力で循環されることになる。
そして、この状態で第一弁V1及び第二弁V2が交互に開閉されることで、奇数膜エレメント群Onの膜エレメント20…(No.1,No.3,No.5)と、偶数膜エレメント群Enの膜エレメント20…(No.2,No.4,No.6)とに処理液W’が交互に供給されることになる。
そうすると、第一弁V1が開状態になるとともに第二弁V2が閉状態になることで、奇数膜エレメント群Onの各膜エレメント20…に処理液W’が供給され、膜エレメント20…の内部側から処理液W’が濾過膜201,201を押して該濾過膜201,201の外面に付着した懸濁物質(ケーク層)が押し剥がされることになる。このとき、膜エレメント20…の濾過膜201,201は、図5(a)に示す如く、処理液W’の圧力によって外方に向けて膨出した状態になるが、対向する偶数膜エレメント群Enの各膜エレメント20…には、処理液W’が供給されていないため、これらの濾過膜201は外方に膨出することなく定常状態で維持することになる。なお、偶数膜エレメント群Enの各膜エレメント20…は、内側に処理液W’が残っていることにより定常状態と比べて膨出した状態となることがある。この場合は、奇数膜エレメント群Onの各膜エレメント20…に処理液W’を供給する前に、偶数膜エレメント群Enの各膜エレメント20…内の処理液W’を吸引することが好ましい。これにより、上述の如く、奇数膜エレメント群Onの膜エレメント20…の濾過膜201,201が膨出しても、該濾過膜201,201の付着したケーク層Kが対向する膜エレメント20…(ケーク層K)に挟まれた状態にならずトレー81上に落下することになる。
図2に戻り、上述の状態から第一弁V1が閉状態になるとともに第二弁V2が開状態になると、偶数膜エレメント群Enの各膜エレメント20…に処理液W’が供給され、膜エレメント20…の内部側から処理液W’が濾過膜201,201を押して該濾過膜201,201の外面に付着したケーク層Kが押し剥がされることになる。このとき、偶数膜エレメント群Enの各膜エレメント20…の濾過膜201,201は、図5(b)に示す如く、処理液W’の圧力によって外方に向けて膨出した状態になるが、対向する奇数膜エレメント群Onの各膜エレメント20…には、処理液W’が供給されていないため、該膜エレメント20…の濾過膜201,201が外方に膨出することなく定常状態で維持することになる。なお、奇数膜エレメント群Onの各膜エレメント20…は、内側に処理液W’が残っていることにより定常状態と比べて膨出した状態となることがある。この場合は、偶数膜エレメント群Enの各膜エレメント20…に処理液W’を供給する前に、奇数膜エレメント群Onの各膜エレメント20…内の処理液W’を吸引することが好ましい。これにより、上述の如く、偶数膜エレメント群Enの膜エレメント20…の濾過膜201,201が膨出しても、該濾過膜201,201の付着したケーク層Kが対向する膜エレメント20…(濾過膜201,201又はケーク層K)に挟まれた状態にならずトレー81上に落下する。本実施形態に係るトレー81は、底がメッシュ状に構成されているため、ケーク層Kがトレー81上に落ちると該ケーク層Kが含有する水分が落下し、ケーク層Kの水切りが行われる。
このように、第一弁V1及び第二弁V2の開閉を交互に繰り返し切り換えることで、奇数膜エレメント群On及び偶数膜エレメント群Enの膜エレメント20…の濾過膜201,201のそれぞれからケーク層Kを確実に除去することができ、濾過性能を取り戻すことができる。
本実施形態に係る膜分離装置1は、図2に示す如く、単位ユニットU1,U2,U3が三つ設けられているため、単位ユニットU1,U2,U3毎に上述のような奇数膜エレメント群On及び偶数膜エレメント群Enに対する交互の処理液W’の供給を行うようになっている。すなわち、何れか一つの単位ユニットU1において、第一弁V1及び第二弁V2の開閉を交互に行って各膜エレメント20…の濾過膜201,201をクリーニングしている間、他の単位ユニットU1,U2,U3に対応する第一弁V1及び第二弁V2が閉状態にされ、クリーニングの対象とされた単位ユニットU1,U2,U3の濾過膜201,201のクリーニングが完了すると、当該単位ユニットU1,U2,U3に対応する第一弁V1及び第二弁V2が閉状態になり、残りの何れか一方の単位ユニットU1,U2,U3に対応する第一弁V1及び第二弁V2が交互に開閉されて各膜エレメント20…の濾過膜201,201がクリーニングされる。
このように、単位ユニットU1,U2,U3毎に膜エレメント20…の濾過膜201,201をクリーニングすることで、圧送ポンプ300における被処理液Wの吐出圧を高く設定する必要がなくなるため、圧送ポンプ300を小型のものにすることができ、また、各単位ユニットU1,U2,U3の奇数膜エレメント群On及び偶数膜エレメント群Enに対して処理液W’を供給するに当り、圧送ポンプ300を複雑に制御する必要もない。
すなわち、膜エレメント20…に処理液W’を供給してそれらの濾過膜201,201をクリーニングするに当り、膜モジュールM(全ての単位ユニットU1,U2,U3)の膜エレメント20…の全てにクリーニングのための処理液W’を供給すると処理液W’の圧力低下が発生することから、その圧力低下を修正すべく圧送ポンプ300をインバーター等で制御する必要がある。
しかしながら、供給配管301及び主配管302で循環する処理液W’の循環量に比して、一つの単位ユニットU1の膜エレメント20…の濾過膜201,201のクリーニングに用いられる処理液W’の流量が非常に少ないため、上述の如く、処理液W’を一定圧で循環させつつ一つの単位ユニットU1の第一弁V1及び第二弁V2を交互に開閉しても極端な圧力低下がなく、圧送ポンプ300の吐出量(吐出圧)をインバーター等で複雑に制御する必要がない。
そして、各単位ユニットU1,U2,U3の膜エレメント20…濾過膜201,201のクリーニングが完了すると、回収手段80のトレー81が、膜モジュールMの真下から外れた位置に移動し、その後、トレー81の底が開いてコンテナ82(フレコンバッグF)内にケーク層K(懸濁物質)が回収されることになる。
そして、各膜エレメント20…の濾過膜201,201のクリーニングが完了し、再度被処理液Wの濾過を行う場合には、上述のように各弁の開閉が切り換えられ、被処理液Wの濾過が再開される。なお、本実施形態に係る膜分離装置1は、第四弁V4が設けられているが、これは、液槽Tに設けられた液位センサLGが所定液位を検知したとき、すなわち、許容貯液量を超えたときに、第三弁V3を閉じるとともに第四弁V4を開くことで、処理液W’を濾過槽10に戻すようになっている。また、濾過槽10においても、液位センサLGが設けられており、許容貯液量を超えたときに、液中ポンプ100に接続された三方弁Vによって流路が切り換えられ、強制的に外部に排出するようになっている。
以上のように、本実施形態に係る膜分離装置1及び膜分離装置1の濾過膜クリーニング方法によれば、複数の膜エレメント20…の並列順の奇数番号の奇数膜エレメント群Onと、偶数番号の偶数膜エレメント群Enとに交互に前記流体を供給するようにしたので、複数の膜エレメント20…の間隔を狭くして小型化を図っても、各膜エレメント20…の濾過膜201,201に付着した懸濁物質を確実且つ効率的に除去することができるという優れた効果を奏し得る。
また、膜エレメント20…に対する配管系を簡素化しつつ、懸濁物質を良好に除去することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態において、並設された複数の膜エレメント20…を二つのグループ(群)に分けて、これらに対して交互に処理液W’を供給して濾過膜201,201のクリーニングを行うようにしたが、これに限定されるものではなく、懸濁物質を除去するための流体の供給が隣り合う膜エレメント20…で異なるタイミングになるように構成されればよい。具体的には、互いの濾過膜201,201を対向させて並設された複数の膜エレメント20…を端から順に三つ以上のグループに分け、各グループに対して順々に処理液W’を供給してグループ毎に膜エレメント20…の濾過膜201,201のクリーニングを行うようにしてもよい。
すなわち、図6に示す如く、複数の膜エレメント20…に対して端から順(並列順)に複数にグループ分けし(例えば、端から順にIグループ、IIグループ、IIIグループ…、Iグループ、IIグループ、IIIグループ…のようにグループ分けし)、対応するグループの膜エレメント20…同士を配管で接続して、これらに対してタイミングが異なるように処理液W’を供給するようにしてもよい。この場合においても、各グループに対応する配管に二方弁を設け、その二方弁の開閉を切り換えることで、隣り合う膜エレメント20…に対して異なったタイミングで流体(処理液W’)を供給することができるので、対向する濾過膜201,201が同時に膨出して互いに接近することがなく、膜エレメント20…の間隔をできるだけ狭くして装置全体を小型化することができ、各濾過膜201,201に付着した懸濁物質を確実且つ円滑に除去することができる。
上記実施形態において、膜モジュールM(複数の膜エレメント20…)を濾過槽10から引き上げた上で、濾過膜201,201のクリーニングを行うようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、濾過槽10の被処理液W中に膜モジュールMを浸漬した状態で膜エレメント20…に処理液W’を供給して濾過膜201,201に付着した懸濁物質を除去するようにしてもよい。但し、このようにすると、濾過槽10内に懸濁物質が堆積してしまうため、該懸濁物質を濾過槽10から除去する作業を要することから上記実施形態のように濾過槽10から膜モジュールMを引き上げた上で濾過膜201のクリーニングを行って回収手段80で懸濁物質を除去することが好ましい。
また、回収手段80は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、回収手段80のトレー81に代えて、引上手段70を走行可能に構成し、濾過槽10から引き上げた膜モジュールMを濾過槽10の配置から外れた位置にまで移動させた上で濾過膜201のクリーニングを行い、その真下に設けたコンテナ82で除去された懸濁物質を受け取るようにしてもよい。
上記実施形態において、各単位ユニットU1,U2,U3の奇数配管系50a,50b,50cの奇数群用配管51、及び偶数配管系55a,55b,55cの偶数群用配管56のそれぞれを主配管302に接続するとともに、これらに第一弁V1及び第二弁V2を設け、第一弁V1及び第二弁V2を交互に開閉するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、奇数群用配管51及び偶数群用配管56を三方弁の二つのポートに接続してこれらを合流させるとともに、残りのポートを主配管302に接続し、三方弁の流路の切り換えで奇数膜エレメント群Onと偶数膜エレメント群Enとに交互の処理液W’を供給するようにしてもよい。
上記実施形態において、複数の単位ユニットU1,U2,U3を設けて膜モジュールMを構成したが、これに限定されるものではなく、膜モジュールMを構成する単位ユニットU1,U2,U3は、少なくとも一つであっても勿論よい。すなわち、上記実施形態において、複数の膜エレメント20…を縦横に並設するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、複数の膜エレメント20…を横方向に一列に並設して膜モジュールMを構成したものであってもよい。
上記実施形態において、膜エレメント20…の一端面に設けられた筒状の接続部202に対して、奇数群用配管51又は偶数群用配管56を接続し、濾過時の処理液W’の吸引と、濾過膜201のクリーニング時の処理液W’の供給を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、膜エレメント20…に二つの接続部202を設けるとともに、濾過された処理液W’の吸引用の配管と、濾過膜201のクリーニングの際の処理液W’の供給を行う配管とを独立して設け、これらを各接続部202に接続するようにしてもよい。この場合、濾過膜201のクリーニング用の処理液W’の供給を行う配管を集合させた上で主配管302に接続されることになるが、この場合においても、奇数群用配管51及び偶数群用配管56のそれぞれ二方弁を設けたり、三方弁を介してこれらを合流させて主配管302に接続したりして、流路の開閉や切り換えによって奇数膜エレメント群Onと偶数膜エレメント群Enとを交互にクリーニングするようにしてもよい。
上記実施形態において、両面に濾過膜201,201が積層されたプレート状のエレメント本体200の一端面に筒状の接続部202が設けられた膜エレメント20…を採用したが、これに限定されるものではなく、膜エレメント20…は、例えば、図7に示す如く、両面に濾過膜201,201が積層される平面視矩形状をなすプレート状のエレメント本体200の濾過膜201,201の積層領域外にある対角位置に、両面に貫通した一対の流路形成穴230a,230bが形成されるとともに、一方の流通形成穴230aに連通し、且つ濾過膜201,201の積層領域内で両面に貫通した貫通穴231が形成され、エレメント本体200の一方又は両方の面に一対の流路形成穴230a,230bと連通する筒体232,232を突設されたものであってもよい。このようにすれば、複数の膜エレメント20…を並設する際に、隣り合う膜エレメント20…をエレメント本体200の面に沿って180°回転させて、一方の膜エレメント20…の一方の流路形成穴230aと他方の膜エレメント20…の他方の流路形成穴230bとを筒体232を介して連通させるとともに、一方の膜エレメント20…の他方の流路形成穴230bと他方の膜エレメント20…の一方の流路形成穴230aとを筒体232を介して連通させるように配置することで、並設(積層)された複数の膜エレメント20…に跨って二つの流路が形成される。
そして、各膜エレメント20…の一方の流路形成穴230aが、濾過膜201,201の積層流域内で両面に貫通した貫通穴231と連通しているため、一方の流路は、複数の膜エレメント20…の並列順の奇数番号の奇数膜エレメント群Onに流体を供給する経路となり、他方の流路は、複数の膜エレメント20…の並列順の偶数番号の偶数膜エレメント群Enに流体を供給する経路となる。従って、二つの流路の一方に一本の奇数群用配管51を接続し、他方に一本の偶数群用配管56を接続することで、奇数膜エレメント群Onと偶数膜エレメント群Enのそれぞれに独立して流体を供給することができる。この場合、奇数群用配管51及び偶数群用配管56のそれぞれに二方弁を設けたり、三方弁を介して奇数群用配管51及び偶数群用配管56を合流させて主配管302に接続したりすることで、弁の開閉や流路の切り換えで奇数膜エレメント群Onと偶数膜エレメント群Enとに交互に流体を供給することができる。なお、上述の如く、エレメント本体200の対角位置に一対の流路形成穴230a,230bを形成した膜エレメント20…を並設する場合、並列方向における端に位置する膜エレメント20の流路形成穴230a,230bが開放状態になるため、奇数群用配管51及び偶数群用配管56を接続しない流路形成穴230a,230bをキャップ等で閉塞することは言うまでもない。
そして、筒体232をエレメント本体200の一方の面にのみ設ける場合には、他方の面に筒体232の先端が嵌合される凹部を形成することで、隣り合う膜エレメント20…の位置決めを確実にすることができる。また、筒体232をエレメント本体200の両方の面に設ける場合には、筒体232の先端同士が凹凸嵌合できるように構成することで、隣り合う膜エレメント20…の位置決めを確実にすることができる。また、筒体232の突設された対角位置以外の残りの対角位置に、筒体232と対応した延出量の凸部233を設けることで、その凸部233と隣り合う膜エレメント20…との当接で膜エレメント20…間の間隔を確実に確保することができる。この場合においても、エレメント本体200の一方の面に凸部233が形成される場合には、他方の面に凸部233の先端部が嵌合される凹部を形成し、エレメント本体200の両方の面に凸部233が形成される場合には、凸部233の先端同士が凹凸嵌合できるように構成することで、確実な位置決めが達成される。
以上では膜エレメント20を面に沿って180°回転させて積層することにより二つの流路を形成するものについて説明したが、例えば、図8に示すエレメント本体200を備える膜エレメント20を採用すれば、該膜エレメント20(エレメント本体200)を表裏面が入れ替わる方向に180°回転させて積層することでも二つの流路を形成することができる。この図に示す膜エレメント20(エレメント本体200)では、とくに水平面に沿って表裏面を入れ替えることで二つの流路を形成することができるため、二つの流路およびその周囲部分を膜エレメント20の上半分に設けることができる。そのため、二つの流路及びその周囲部分をエレメント本体200の下半分に設けた場合と比べて、濾過膜201から落下する懸濁物質が引っかかることが抑制される。なお、複数の膜エレメント20間に間隙を形成するには、例えば、エレメント本体200に筒体232を設けずに、膜エレメント20間にスペーサを介装するようにしてもよい。この場合、スペーサは、流路形成穴230a,230bの配置に対応するように介装されることを前提に、隣り合う膜エレメント20の流路形成穴230a,230b同士を連通させるための貫通穴が設けられる。これにより、膜エレメント20間に間隙を形成しつつ二つの流路を形成することができる。
上記実施形態において、濾過処理された処理液W’を各膜エレメント20…の濾過膜201,201をクリーニングする流体として用いるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、濾過膜201をクリーニングするための流体としての気体を膜エレメント20…に供給するように構成してもよい。このようにしても、気体の供給圧で濾過膜201,201に付着したケーク層Kを剥離除去することができる。但し、濾過膜201,201の表面に水分が存在する方がケーク層Kの剥離(除去)が円滑となるため、例えば、濾過膜201,201、或いは、膜エレメント20…内に水分が残存した状態で気体を供給したり、上記実施形態のように液体を供給したりするように構成することが好ましい。また、上記実施形態において、流体供給用配管系30及び排液用配管系40を一体にして併合配管系60を構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、流体供給用配管系30及び排液用配管系40をそれぞれ独立した配管系としてもよい。
上記実施形態において、熱板を用いてエレメント本体200に濾過膜201,201を加熱溶着させるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、エレメント本体200に対して濾過膜201,201を超音波によって溶着させるようにしてもよいし、接着剤を用いて貼着するようにしてもよい。なお、エレメント本体200に対して濾過膜201,201を超音波によって溶着する場合、エレメント本体200の濾過膜201,201を貼着する領域に微小な突起を多数設けておき、その突起を溶融させることで濾過膜201,201を貼着することが好ましい。
上記実施形態において、エレメント本体200と濾過膜201,201との周縁部同士を貼着するようにしたが、例えば、膜エレメント20…(濾過膜201,201の濾過領域)が大きなサイズである場合には、エレメント本体200と濾過膜201,201との接合強度を高めるために、外周端部同士を貼着した領域で包囲された領域(包囲領域)を二分する、あるいは、それ以上に分割するように、エレメント本体200と濾過膜201,201とを貼着するようにしてもよい。なお、この場合、エレメント本体200の包囲領域を区画する貼着部分は、外周端部と同様に平滑面とすることが好ましい。
上記実施形態において、エレメント本体200と濾過膜201,201との間にメッシュ204を介装して膜エレメント20…を構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、流体の流通を促進させるように、エレメント本体200における濾過膜201,201と対向する面に第二穴部203bに繋がる溝を形成したり、エレメント本体200における濾過膜201,201と対向する面に複数の凸部を形成したりして膜エレメント20…を構成してもよい。このようにしても、エレメント本体200と濾過膜201,201との間に隙間が形成され、前記メッシュ204を介装したのと同様に流体の円滑な流通が達成される。
本発明の一実施形態に係る膜分離装置の部分概略斜視図を示す。 同実施形態に係る膜分離装置の全体概念図を示す。 同実施形態に係る膜分離装置に採用される膜エレメントの分解斜視図を示す。 同実施形態に係る膜分離装置の膜エレメントの配列(グループ構成)を説明するための概略図を示す。 同実施形態に係る膜分離装置の膜エレメントの作動状態の概略断面図であって、(a)は、奇数膜エレメント群の膜エレメントの濾過膜から懸濁物質を除去している状態を示し、(b)は、偶数膜エレメント群の膜エレメントの濾過膜から懸濁物質を除去している状態を示す。 本発明の他実施形態に係る膜分離装置の膜エレメントの配列(グループ構成)を説明するための概略図を示す。 本発明の別の実施形態に係る膜分離装置の膜エレメントの分解斜視図を示す。 本発明のさらに別の実施形態に係る膜分離装置の膜エレメントを構成するエレメント本体の説明図であって、(a)は、エレメント本体の表面側を示し、(b)は、エレメント本体の裏面側を示している。
符号の説明
1…膜分離装置、10…濾過槽、20…膜エレメント、30…流体供給用配管系、40…排液用配管系、50…接続配管系、50a,50b,50c…奇数配管系、51…奇数群用配管、52…分岐配管、55a,55b,55c…偶数配管系、56…偶数群用配管、57…分岐配管、60…併合配管系、70…ウインチ(引上手段)、71…索条、72…フック(連結手段)、80…回収手段、81…トレー、82…コンテナ、100…液中ポンプ、101…撹拌装置、200…エレメント本体、201…濾過膜、202…接続部、203…流通路、203a…第一穴部、203b…第二穴部、204…メッシュ、230a,230b…流路形成穴、231…貫通穴、232…筒体、233…凸部、250…エレメントラック、251…上部フレーム、252…下部フレーム、253…支柱、254…ブラケット、251a,251a…横梁、300…圧送ポンプ、301…供給配管、302…主配管、400…真空ポンプ、401…真空槽、402…吸引用配管、403…リターン配管、410…枝配管、411…配管、412…配管、En…偶数膜エレメント群、F…フレキシブルコンテナ(フレコンバッグ)、K…ケーク層(懸濁物質)、LG…液位センサ、M…膜モジュール、On…奇数膜エレメント群、P,P’,P’’…配管、PG…圧力計、Ra…第一流路、Rb…第二流路、T…液槽、U1,U2,U3…単位ユニット、V…三方弁、V1…第一弁、V2…第二弁、V3…第三弁、V4…第四弁、V5…第五弁、V6…第六弁、V7…第七弁、VR…圧力開放弁、W…被処理液、W’…処理液

Claims (4)

  1. 懸濁物質を含む被処理液を濾過する濾過膜が両面に設けられた膜エレメントを複数備え、複数の膜エレメントは、濾過膜同士を対向させるように所定間隔をあけて並設され、外部から膜エレメントの内部に向けて濾過膜に被処理液を流通させることで、被処理液を濾過する一方、膜エレメントに流体を供給して膜エレメントの内部から外部に向けて濾過膜に流体を流通させることで、濾過膜に付着した懸濁物質を除去するように構成された膜分離装置において、膜エレメントに対する流体の供給のタイミングが隣り合う膜エレメントで異なるように構成されていることを特徴とする膜分離装置。
  2. 複数の膜エレメントの並列順の奇数番号の膜エレメント群と、偶数番号の膜エレメント群とに交互に前記流体を供給するように構成されている請求項1記載の膜分離装置。
  3. 懸濁物質を含む被処理液を濾過する濾過膜が両面に設けられた膜エレメントを複数備え、複数の膜エレメントは、濾過膜同士を対向させるように所定間隔をあけて並設され、外部から膜エレメントの内部に向けて濾過膜に被処理液を流通させることで、被処理液を濾過する一方、膜エレメントに流体を供給して膜エレメントの内部から外部に向けて濾過膜に流体を流通させることで、濾過膜に付着した懸濁物質を除去するように構成された膜分離装置の濾過膜クリーニング方法において、膜エレメントに対する流体の供給のタイミングが隣り合う膜エレメントで異なることを特徴とする膜分離装置の濾過膜クリーニング方法。
  4. 複数の膜エレメントの並列順の奇数番号の膜エレメント群と、偶数番号の膜エレメント群とに交互に前記流体を供給するようにした請求項3記載の膜分離装置の濾過膜クリーニング方法。
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