JP2009226004A - スティック状化粧料用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要な分だけ微量ずつ繰り出して使用することが可能で、バック充填方式による化粧料の充填をより効率よく行うことができ、製品としての美観を保ち、特に柔らかいタイプのスティック状化粧料に対しても好適に使用できるスティック状化粧料用容器の提供。
【解決手段】外周面に小突起を設けた化粧料保持部1と、前記小突起を摺動自在に嵌挿できるガイド溝41を側面に設けて前記化粧料保持部を上下動自在に収納した円筒状のスリーブ2と、該スリーブ外周に回転自在に装着された内筒4と、該内筒と連動するように前記化粧料保持部内に挿入されたネジ棒部材3とを備え、前記化粧料保持部の内周面には前記ネジ棒部材の外周面に形成されたネジ部と係合自在な凸部11を設けるとともに、前記ネジ棒部材には化粧料を充填するため孔部が軸方向に貫通した。
【選択図】図7

Description

本発明は、容器底部より加熱溶融した化粧料を容器に直接充填し冷却固化するいわゆるバック充填方式を採用するスティック状化粧料用容器に関し、詳しくは、スティック状化粧料を微動で繰り出すことができ、特に柔らかいタイプのスティック状化粧料に対しても使用することのできるスティック状化粧料用容器の構成に関するものである。
従来、口紅等のスティック状化粧料は、容器から繰り出して使用する際に容易に折れたり切断したりすることのないようスティックに適度の強度を付与し、多少固めに調製されたスティック状化粧料が主流であったが、近年、塗布時のソフトな感触や伸びの良さから、柔らかいタイプの口紅に対する消費者の評価が高くなり、より求められるようになってきている。
こうした柔らかいタイプの口紅の場合、従来の多少固めの口紅のように加熱溶融した口紅のバルクを金型に流し込み冷却して成形した後、口紅を容器中皿に差し込む方法で充填すると、口紅の柔らかさゆえ金型からの取り出しが難しく、中皿に差し込む際に口紅に傷が付いたり形が崩れたりすることがある。
そこで、溶融した口紅バルクを容器内に直接充填し冷却固化する方法が考えられるが、容器先端の塗布開口部から流し込み充填すると、固化時に口紅が収縮するため容器先端部分の口紅表面の中心部が凹んでしまう。そのため、先端部分の口紅表面を平滑にしなければならず、先端部で余剰に充填された部分の口紅をカットしたり、更にそのカット面を加熱して溶かすなどの工程が必要となり煩雑である。加えて、この方法では口紅先端部の仕上がりの美麗さが十分でなく、凹凸などの口紅先端部の装飾もできない。この点は柔らかいタイプの口紅においても同様である。口紅先端部の美麗さや装飾は消費者の目に触れる部分であり、購買意欲を喚起させる上で化粧品の重要な要素のひとつである。
したがって、かかる柔らかいタイプの口紅の充填方法としては、容器先端の塗布開口部をキャップ等により封止した後、容器の底部より溶融状態の口紅のバルクを充填、冷却固化するとともに(バック充填方式)、充填孔から化粧料表面を部分加熱する「コアあぶり」(詳しくは後述する)を施して仕上げる方法が一般に適している。そして、該キャップ等と口紅先端部との接触面を平滑にしたり、装飾を施したりすれば、先端が美麗な口紅を得ることができる。
ところで、柔らかいタイプの口紅等を従来の容器で使用する場合、極端に柔らかい口紅等に対し、繰り出し時は良いが、繰り下げ時に化粧料の一部が容器の壁に接触して摩擦を生じたり付着するなどし、その結果スティックの切断や折れ、剥れが発生するおそれがあった。
そこで、柔らかいタイプの口紅用容器として、一旦容器から吐出した化粧料を容器内に戻す作業を発生させないよう、従来の口紅用容器よりも微量ずつ口紅を容器から繰り出せるようにして口紅の出し過ぎを防ぐことができる機構のものが望まれている。
その点、特許文献1に記載されているバック充填方式を採用可能な容器の場合、口紅の繰り出し量を微少にするためには、化粧料の繰り出し機構のラセン部分の溝のピッチを狭くして、ラセンが形成されている筒体の回転量に対する内皿(本願で後述する「化粧料保持部」に相当する)の上昇幅が微少になるよう調整する方法が考えられる。
しかしながら、当該溝部には、内皿に形成された小突起を係合させてラセン筒の回転に伴い内皿を上下動させる役割があるため、ラセン部分の溝のピッチをあまり狭くしすぎると、かかる小突起を確実に係合することができず、繰り出しまたは繰り下げ操作そのものに支障が生じる場合があった。かかる係合を確実にする方策としては、小突起の数を例えば2個から4個に増やすことも考えられるが、特許文献1の容器の構成では、スリーブに形成される内皿ガイド溝の数も小突起に対応して増やす必要があり、強度上の要請からそのような構成は困難であった。
その点、特許文献2に記載されているようなネジ式の駆動方法の場合は、ネジ部とネジ棒のピッチを調整して狭くしても、両者の係合が外れるおそれはないため、化粧料の繰り出し量を微少にする方法としては適している。
ところが、かかる従来のネジ式駆動の化粧料容器にバック充填方法にて化粧料を充填するためには、ネジ棒にノズル充填用の孔を貫通形成しなければならない。しかし、かかる構成の容器は、ネジ棒部材の先端が化粧料保持部となっており、化粧料の繰り出しあるいは繰り下げ時などにネジ棒部材および化粧料保持部の接合部にトルクによる負荷がかかるため、該部材の十分な強度を保つためには、ネジ棒の厚さを一定以上の厚みに保つ必要がある。そのため、溶融した口紅バルクを容器に直接充填し、更に、充填孔部分の化粧料表面を部分加熱する「コアあぶり」を行うのに十分な内径を有する充填孔を形成することが困難となり、たとえ形成したとしても容器本体が太くなってしまい、製品としての美観を損なうという問題を有していた。
特開2002−223847 特開平8−10044
そこで本発明は、従来のスティック状化粧料用容器の欠点を克服し、必要な分だけ微量ずつ繰り出して使用することが可能でありながら、バック充填方式による化粧料の充填をより効率よく行うことが出来る使用性の高いスティック状化粧料用容器であり、かつ、製品としての美観を損ねることのない、特に柔らかいタイプのスティック状化粧料に対しても好適に使用できるスティック状化粧料用容器の提供をその課題とするものである。
本発明は、上記課題を解決するものであり、加熱溶融した化粧料を容器底部より容器内に充填し冷却固化する充填方式を採用するスティック状化粧料用容器であって、外周面に小突起を設けた化粧料保持部と、前記小突起を摺動自在に嵌挿できるガイド溝を側面に設けて前記化粧料保持部を上下動自在に収納した円筒状のスリーブと、該スリーブ外周に回転自在に装着された内筒と、該内筒と連動するように前記化粧料保持部内に挿入されたネジ棒部材とを備え、前記化粧料保持部の内周面には前記ネジ棒部材の外周面に形成されたネジ部と係合自在な凸部を設けるとともに、前記ネジ棒部材には化粧料を充填するため孔部が軸方向に貫通形成されていることを特徴とするスティック状化粧料用容器である。
すなわち、本発明のスティック状化粧料用容器は、化粧料保持部の内周面に形成された凸部とネジ棒部材のネジ山の係合により、口紅等のスティック状化粧料を微動で繰り出すことができるものであり、通常のスティック状化粧料はもとより、繰り下げるとスティックの切断や折れ、剥れが発生するような柔らかいタイプのスティック状化粧料に対して特に好適に使用することができる。また、ネジ棒部材には化粧料の充填用孔部が形成されているため、容器底部より溶融状態の化粧料を充填するバック充填方式が可能となっている。さらに、本発明のスティック状化粧料用容器の微動繰り出し機構では、化粧料保持部と該保持部を繰り出すネジ部材が互いに独立した部材で構成されているため、従来のネジ式微動繰り出し式容器のようにネジ棒部材の先端で化粧料および化粧料保持部を支持する必要がなく、ネジ棒部材の強度は繰上げ等に必要な程度でよい。したがって、上記充填ノズル用の孔部を形成するにおいてネジ棒部材の壁厚を薄くすることが可能となり、より広径の孔部を形成することができる。これにより、本発明のスティック状化粧料用容器の充填ノズル用孔部には従来に比べて太い充填ノズルの挿入が可能となり、充填がしやすい。また、広径の孔部には熱風吐出ノズルやヒーターの使用も容易となり、冷却固化時に充填孔部分の化粧料表面を部分加熱することで、表面にくぼみができるのを防ぐ「コアあぶり」もしやすい。さらに、従来と同等の広径でない充填ノズルを用いた場合には、従来よりも細い容器に対してもバック充填方式が実施可能である。以上のように、本発明の構成により微動繰り出し型のスティック状化粧料用容器においてバック充填方式を従来よりも効率よく行うことができ、特に柔らかいタイプのスティック状化粧料に対しても好適に使用できるものである。
以下、本発明のスティック状化粧料用容器の実施態様を、図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施態様に何ら制約されるものではない。
図1aは、本発明に係るスティック状化粧料用容器の化粧料保持部の側面図、図1bは、同断面図、図1cは同底面図である。図中、1は化粧料保持部、11は凸部、12は爪部、13は小突起をそれぞれ示す。図1aないし図1cに示すように、化粧料保持部1は先端の開口部が斜めにカットされた筒状に形成されており、その内周面には、凸部11と爪部12とが形成されている。詳しくは、凸部11は化粧料保持部1の下部開口付近から中央付近にかけて、化粧料保持部1内周面に螺旋を描きながら上昇するように、4分の1周間隔で計4箇所設けられている。また、爪部12は、化粧料保持部1の上部開口付近に該開口部から一定の距離をおいて、4分の1周間隔で計4箇所設けられている。さらに、化粧料保持部1の外周面下部には、小突起13が2分の1周間隔で計2箇所設けられている。
図2は、本発明に係るスティック状化粧料用容器のスリーブの断面図である。図中、2はスリーブ、21はガイド主溝部、22はガイド副溝部、23は凸環部をそれぞれ示す。図に示すように、スリーブ2は、化粧料保持部1と同様に先端の開口部が斜めにカットされた筒状に形成されており、外周面の長さ方向中央付近には環状に凸出するように凸環部23が形成されている。そして、かかる凸環部23の下方からスリーブ2の下部開口付近にかけて、垂直方向に形成されたガイド主溝部21が形成されている。さらに、ガイド主溝部21の下端付近からはガイド副溝部22が横方向に分岐し、そこからスリーブ2の下部開口へと連接するよう形成されている。かかるガイド溝部は、スリーブ2の両側面に計2箇所設けられている。
図3aは、本発明に係るスティック状化粧料用容器のネジ棒部材の正面図、図3bは同底面図である。図中、3はネジ棒部材、31はネジ部、32は孔部、33は鍔部、331は嵌合部をそれぞれ示す。図に示すように、ネジ棒部材3は、ネジ棒部材3をその底面から先端にかけて上下に貫通して設けられた孔部32を備えた筒状に形成されている。ネジ棒部材3の外周には、ネジ部31が通常のネジとは逆ネジ方向に切られている。さらに、ネジ棒部材3下端部には鍔部33が形成され、その外周面には係合部331が形成されている。
図4は、本発明に係るスティック状化粧料用容器の内筒部の断面図である。図中、4は内筒、41は嵌合溝、42は係合部をそれぞれ示す。図に示すように、内筒4は上部開口付近の内周面に、嵌合溝41が凹設されており、更に、同じく内周面に下部開口より一定の立ち上がり幅で、ネジ棒部材3の嵌合部331と係合可能に形成された係合部42が形成されている。
図5は、本発明に係るスティック状化粧料用容器の外筒の一部切り欠き断面図である。また、図6は、本発明に係るスティック状化粧料用容器の外装部の断面図である。図中、5は外筒、6は外装部、61は開口部をそれぞれ示す。図に示すように、外装部6は底面を有する筒状に形成されており、該底面部には化粧料充填用の開口部61が形成されている。
次に、本発明に係るスティック状化粧料用容器全体の構成について、図7を用いて説明する。図7は本発明に係るスティック状化粧料用容器全体の一部切り欠き断面図であり、ネジ棒部材3のみ実体的に示したものである。図に示すように、スリーブ2の内部には、上下に摺動自在に化粧料保持部1が収められている。このとき、化粧料保持部1の外周面に形成された小突起13は、スリーブ2のガイド主溝部21の溝部内に嵌挿されている(図示せず)。さらに、化粧料保持部1の内部には、ネジ棒部材3が回転自在に挿入され、該ネジ棒部材3のネジ部31には、化粧料保持部1の内周面に形成された凸部11が係合している。すなわち、ネジ部31のネジ山部分の先端部は、化粧料保持部1の内周面にほぼ接するか、もしくは完全に接触するようにネジ部31の外寸と化粧料保持部1の内寸がそれぞれ設定されており、ネジ部31のネジ谷部分では、化粧料保持部1の内周壁面との間で空隙を有するため、かかる空隙に収まる寸法・形状に形成された凸部11を係合することができる。凸部11の形状は、ネジ部31のネジ谷部分の空隙に収まり、かつ、ネジ谷部分に沿って摺動可能な形状であれば何れの形状でもよく、例えば四角柱状、円柱状、円錐状、半球状など、種々の形状とすることができる。
スリーブ2の外周には、内筒4が装着されている。具体的には、スリーブ2の外周に設けられた凸環部23が、内筒4の内周面に設けられた嵌合溝41に嵌合することにより、両者は回転自在に結合されている。ここで、凸環部23と嵌合溝41の寸法・形状は、スリーブ2に内筒4を装着したときに、スリーブ2に対して内筒4が自在に回転しつつ、軸方向の動きを規制するに十分なものであればよい。
内筒4とネジ棒部材3とは、両者が連動して回転するように装着されている。具体的には、スリーブ2の下方で外周方向に迫り出した鍔部33の係合部331と、内筒4の内周面に形成された係合部42とが互いに係合することにより、両者は連動して回転するように装着されている。そして、内筒4の外周には上部より外筒5が、さらに、外筒5の外周には下部より外装部6が、それぞれ互いに連動するよう固定して装着されている。なお、これらの部材は、スリーブ2に対しては回転自在である。
スリーブ2に設けられたガイド副溝部22は、スティック状化粧料用容器の組み立てにおいて、化粧料保持部1の小突起13をガイド主溝部21の溝部内に嵌挿させる時に用いられる。即ち、まず内筒4内にスリーブ2を上から挿入し、スリーブ2の凸環部23と内筒4の嵌合溝41とを嵌合させて装着する。その後、ネジ棒部材3が収納されて繰り出す前の状態の化粧料保持部1を、内筒4装着済みのスリーブ2に下から挿入し、ガイド副溝部22の下部開口に小突起13を入れて押し込み、ネジ棒部材3の嵌合部331を内筒4の係合部42に係合嵌着させる。この状態で内筒4を時計回りに回転させると、小突起13は自動的にスリーブ2のガイド副溝部22を通り、ガイド主溝部21に入る。その後、化粧料保持部1を繰り出す前の状態としたまま、小突起13をガイド主溝部21の下端に位置させ、外筒5および外装部6を装着して組み立てを終える。
次に、本発明に係るスティック状化粧料用容器の化粧料繰り出し機構について説明する。図8は、本発明に係るスティック状化粧料用容器から、内筒4、外筒5、外装部6を除いたときの他の部材の構成をあらわす側面図である。図9aおよび図9bは、さらに、図8の状態からスリーブ2取り外して、化粧料の繰り出しの様子を模式的にあらわしたものである。図中、Mは化粧料をあらわす。
図8に示すように、スリーブ2内の化粧料保持部1は、その小突起13がスリーブ2のガイド主溝部21内に挿入されている。すなわち、小突起13の回転方向の動きが規制されているため、ネジ棒部材3に回転力を加えた場合、ネジ棒部材3から化粧料保持部1に伝達された回転力は、ネジ部31と凸部11の係合によって軸方向の上下運動へと変換されることになる。
図9aは、化粧料保持部1を繰り上げる前の状態を示し、図9bは、化粧料保持部1が繰り上げられている状態を示す。図9aの状態では、化粧料保持部1内周面に計4箇所設けられた凸部11は、すべてネジ部31に係合している。そして、ネジ棒部材3を底面からみて時計周り方向へ回転させると、上記のとおり化粧料保持部1自体の回転は規制されているため、凸部11はネジ部31のネジ谷内を摺動しながら徐々に上方へと押し上げられ、それに伴い化粧料保持部1も上昇し、スリーブ2先端の塗布開口部から化粧料Mが出没する。
図9bの状態では、化粧料保持部1が繰り上げられ、ひとつの凸部11のみが未だネジ部31へ係合しているが、最終的に、すべての凸部11がネジ部31の係合から外れるまで、化粧料保持部1を上昇させることができる。なお、本発明に係るスティック状化粧料用容器に、従来タイプのあまり柔らかくない口紅を収納する場合には口紅を破損せずに化粧料保持部1を下降させることが可能であるが、そのような場合は、ネジ棒部材3を反時計周り方向へ回転させればよい。
次に、本発明に係るスティック状化粧料用容器の化粧料の充填方法について説明する。まず、図7の状態で、スリーブ2の先端に図10に示すようなキャップ7を嵌合して、開口部を封止する。次に、本化粧料用容器の底面が上になるように倒立させる。そして、外装部6に形成された開口部61およびネジ棒部材3に形成された挿入孔部32を通じて、化粧料充填用のノズルを容器本体内へと挿入し、溶融状態の化粧料を充填する。充填後、化粧料が冷却固化したら、スリーブ2の先端に取り付けたキャップ7を取り外して使用可能な状態となる。このとき、固化したスティック状化粧料は、爪部12により係合保持されている。爪部12の形状は、スティック状化粧料を係合保持可能な形状であれば何れの形状でもよく、例えば四角柱状、円柱状など、種々の形状とすることができる。
本発明に係るスティック状化粧料用容器の化粧料の繰り出し量は、ネジ部31のネジピッチを狭くすることにより調整可能である。柔らかいタイプの口紅に最適なネジピッチとしては1.0ないし1.5mm、すなわち、ネジ棒部材3が1回転するにあたり1.0ないし1.5mm幅で化粧料保持部1が繰り出されるように設定することが好ましい。また、本実施態様では、凸部11は上記のとおり螺旋状に4箇所形成されているが、このように螺旋状に複数個所設けることにより、ネジ部31のネジピッチを狭くしても凸部11とネジ部31の係合をより確実にすることができるため、望ましい。
さらに、一般にスティック状口紅の充填においては、加熱溶融状態の口紅が充填された後に冷やされ、溶融液状→半固体状態→固体状態、と変化し固形状の口紅が形成されるが、この時に温度低下による口紅の体積収縮が起こる。その際、口紅はスリーブ長手方向の収縮が大きいこと、先端部がキャップで封止されていること、さらに充填孔付近の口紅が最後に充填されるため温度が高いことから、充填孔部分の口紅表面に収縮の歪みが集中し、口紅表面が先端に向かって引き込まれクレーター様のくぼみが生じてしまう。これは加熱溶融状態の化粧料を冷却固化させて製造するスティック状化粧料において一般に見られる現象であり、このくぼみにより固形化粧料の内部に歪みが生じ、化粧料の一部が容器壁に付着して残る「ベタ」と呼ばれる現象や、化粧料の一部が欠けたり折れるなどの、不良品の原因になることが多い。これを防ぐために、先ず充填孔へノズルを挿入して溶融した化粧料を充填した後、次に熱風吐出ノズル、ヒーター等を用いて高温の熱を照射し、充填孔部分の化粧料表面にくぼみが発生しないよう再溶融する「コアあぶり」と呼ばれる操作が行われる。バック充填方式においても、他のスティック状口紅の充填方法と同様にこの「コアあぶり」が必要であるが、本発明のスティック状化粧料用容器へのバック充填において、熱風吐出ノズル、ヒーター等によりかかる「コアあぶり」を行うには、孔部32の内径寸法が、少なくとも7mmと広径であることが望ましい。
本発明のスティック状化粧料用容器は、スティック状化粧料であれば何れの種類の化粧料に対してもこれを使用することができ、口紅、リップグロス、リップクリーム、スティック状ファンデーション、制汗スティック、コンシーラ、日焼け止め料、皮膚美白用スティック化粧料、目元ケア用スティック化粧料、スティックタイプ白髪隠し、スティックタイプ毛髪着色料、ネイルケア用スティック化粧料などに幅広く使用することができる。特に、溶融充填−冷却固化タイプで、固化後のスティックの硬度が低く、容器中で繰り下げるとスティックの切断や折れ、剥れが発生するような柔らかいタイプの上記スティック状化粧料に使用することにより、本発明の効果をより享受することができ、好適である。
本発明に係るスティック状化粧料用容器の化粧料保持部の側面図。 本発明に係るスティック状化粧料用容器の化粧料保持部の断面図。 本発明に係るスティック状化粧料用容器の化粧料保持部の底面図。 本発明に係るスティック状化粧料用容器のスリーブの断面図。 aは本発明に係るスティック状化粧料用容器のネジ棒部材の正面図。bは本発明に係るスティック状化粧料用容器のネジ棒部材の底面図。 本発明に係るスティック状化粧料用容器の内筒部の断面図である。 本発明に係るスティック状化粧料用容器の外筒の一部切り欠き断面図。 本発明に係るスティック状化粧料用容器の外装部の断面図。 本発明に係るスティック状化粧料用容器全体の断面図で、ネジ棒部材3のみ実体的に示したもの。 本発明に係るスティック状化粧料用容器から、内筒、外筒、外装部を除いたときの他の部材の構成をあらわす側面図。 本発明に係るスティック状化粧料用容器の化粧料保持部が繰り下げられている状態を示す模式図。 本発明に係るスティック状化粧料用容器の化粧料保持部が繰り上げられている状態を示す模式図。 本発明に係るスティック状化粧料用容器の先端開口部に取り付け可能なキャップの側面図。
符号の説明
1 … … 化粧料保持部
2 … … スリーブ
3 … … ネジ棒部材
4 … … 内筒
5 … … 外筒
6 … … 外装部
7 … … キャップ
11 … … 凸部
12 … … 爪部
13 … … 小突起
21 … … ガイド主溝部
22 … … ガイド副溝部
23 … … 凸環部
31 … … ネジ部
32 … … 孔部
33 … … 鍔部
41 … … 嵌合溝
42 … … 係合部
61 … … 開口部
331 … … 係合部
M … … 化粧料
以 上

Claims (6)

  1. 加熱溶融した化粧料を容器底部より容器内に充填し冷却固化する充填方式を採用するスティック状化粧料用容器であって、外周面に小突起を設けた化粧料保持部と、前記小突起を摺動自在に嵌挿できるガイド溝を側面に設けて前記化粧料保持部を上下動自在に収納した円筒状のスリーブと、該スリーブ外周に回転自在に装着された内筒と、該内筒と連動するように前記化粧料保持部内に挿入されたネジ棒部材とを備え、前記化粧料保持部の内周面には前記ネジ棒部材の外周面に形成されたネジ部と係合自在な凸部を設けるとともに、前記ネジ棒部材には化粧料を充填するため孔部が軸方向に貫通形成されていることを特徴とするスティック状化粧料用容器。
  2. 前記ガイド溝が、前記スリーブの中央付近から下端付近まで軸方向に形成された主溝部および、当該主溝部の下部より分岐してスリーブ下端へと連接する副溝部とから形成されることを特徴とする請求項1に記載のスティック状化粧料用容器。
  3. 前記凸部が前記化粧料保持部の内周面に4箇所設けられ、かつ、螺旋状に配置するよう形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のスティック状化粧料用容器。
  4. 前記化粧料保持部が、その内周面にスティック状化粧料を係合保持するための爪部を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスティック状化粧料用容器。
  5. 前記ネジ棒部材に形成されたネジ部のピッチが1.0ないし1.5mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のスティック状化粧料用容器。
  6. 前記ネジ棒部材の孔部の内径寸法が、少なくとも7mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のスティック状化粧料用容器。
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