JP2009225732A - コンバインの穀粒排出オーガ - Google Patents

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和男 安田
Harumichi Makizono
晴充 牧園
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Abstract

【課題】回転軸に固定されていない第1スクリュ羽根が変形し難く、搬送スクリュの破損を防止できるコンバインの穀粒排出オーガを実現する。
【解決手段】コンバインの穀粒排出オーガ9において、伸縮機構70により第1及び第2筒状体23,24を伸縮させると、第2スクリュ羽根47が第1スクリュ羽根42の搬送上流側に位置し、第1及び第2スクリュ羽根42,47が近接した状態で、搬送スクリュ21が伸縮するように構成すると共に、搬送スクリュ21による穀粒の排出時において、第1スクリュ羽根42を第2スクリュ羽根47に接当支持させるように構成してある。
【選択図】図3

Description

本発明は、機体側の円筒状の第1筒状体と、第1筒状体にスライド移動可能に装着された円筒状の第2筒状体と、第1筒状体と第2筒状体とに亘って設けられた伸縮機構とを備えたコンバインの穀粒排出オーガに関する。
従来の技術としては、例えば特許文献1に開示されているように、搬送スパイラ(特許文献1の図2の20)の羽根(特許文献1の図2の20b)を移動スパイラ(特許文献1の図2の21)に搬送上流側から接当させることで、移動スパイラの回転駆動力を移動スパイラに伝達して、移動スパイラを搬送スパイラと同時に回転させるように構成されたコンバインの排出オーガが知られている。
特開平9−56248号公報(図2、及び段落番号「0014」参照)
特許文献1の排出オーガでは、移動スパイラにおける搬送下流側の端部が伸縮軸(特許文献1の図2の25)に固定されており、この伸縮軸に固定された部分以外の部分は、伸縮軸及びパイプ軸(特許文献1の図2の25,20a)に固定されずに巻きつけられている。そして、移動スパイラは伸縮軸の搬送下流側部分における排出口(特許文献1の図2の13)に近い位置に配設されているので、例えば移動スパイラの搬送下流側の排出口が詰まった場合には、穀粒により移動スパイラの搬送下流側端部が回転し難くなって、搬送スパイラの回転駆動力が直接的に移動スパイラを捩る力として作用し、伸縮軸に固定されていない移動スパイラの部分が変形し易かった。なお、排出口が詰まる原因としては、例えば、トラックの荷台等への穀粒の排出時に、トラックの荷台等に穀粒が満杯に近くなったことに気付かずに作業者が排出オーガの停止を看過した場合が考えられる。
本発明は、回転軸に固定されていない第1スクリュ羽根が変形し難く、搬送スクリュの破損を防止できるコンバインの穀粒排出オーガを実現することを目的とする。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、コンバインの穀粒排出オーガを次のように構成することにある。
機体側の円筒状の第1筒状体と、前記第1筒状体にスライド移動可能に装着された円筒状の第2筒状体と、前記第1筒状体と前記第2筒状体とに亘って設けられた伸縮機構と、前記第1及び第2筒状体の内部に配設された搬送スクリュとを備え、前記搬送スクリュに、回転駆動される回転軸と、前記回転軸の搬送上流側部分に固定されずに巻きつけられた第1スクリュ羽根と、前記回転軸の搬送下流側部分に巻きつけられて固定された第2スクリュ羽根とを備えて、前記伸縮機構により前記第1及び第2筒状体を伸縮させると、前記第2スクリュ羽根が前記第1スクリュ羽根の搬送上流側に位置し、前記第1及び第2スクリュ羽根が近接した状態で、前記搬送スクリュが伸縮するように構成すると共に、前記搬送スクリュによる穀粒の排出時において、前記第1スクリュ羽根を前記第2スクリュ羽根に接当支持させるように構成してある。
(作用)
本発明の第1特徴によると、第1スクリュ羽根は回転軸の搬送上流側部分に巻きつけられているので、穀粒排出オーガを伸長させると、回転軸に固定された第2スクリュ羽根は排出口に近い位置に位置し、回転軸に固定されていない第1スクリュ羽根は排出口から遠い位置に位置する状態になる。ここで、搬送スクリュによる穀粒の排出時においては、穀粒排出オーガを伸長させることが多いので、例えば排出口が詰まった場合であっても、排出口から遠い位置に位置する第1スクリュ羽根の付近にまで穀粒が溜まることが少なくなり、第1スクリュ羽根に無理な力が作用し難くなる。これにより、第1スクリュ羽根が変形し難くなり、第1スクリュ羽根の破損を防止できる。
本発明の第1特徴によると、第1及び第2スクリュ羽根は近接した状態で配設されており、搬送スクリュによる穀粒の排出時においては、第1スクリュ羽根は第2スクリュ羽根に接当支持されるので、例えば穀粒排出オーガを短縮させた状態で排出口が詰まって第1スクリュ羽根の付近にまで穀粒が溜まったとしても、この第1スクリュ羽根に作用する穀粒からの反力を第2スクリュ羽根に支持させることができ、第1スクリュ羽根に無理な力が作用し難くなる。これにより、第1スクリュ羽根が変形し難くなり、第1スクリュ羽根の破損を防止できる。
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、搬送スクリュの破損を防止でき、穀粒排出オーガの耐久性を向上できる。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴のコンバインの穀粒排出オーガにおいて、次のように構成することにある。
前記搬送スクリュの伸縮時において、前記第1スクリュ羽根と前記第2スクリュ羽根との間に、所定の隙間が形成されるように構成してある。
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、搬送スクリュの伸縮時において、第1スクリュ羽根が第2スクリュ羽根と直接接当しないので、搬送スクリュの伸縮時における第1及び第2スクリュ羽根の接当による摩擦抵抗を低減することができ、搬送スクリュを無理なく伸縮できる。
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、搬送スクリュを小さな動力で無理なく伸縮できると共に、穀粒排出オーガの耐久性を更に向上できる。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1特徴又は第2特徴のコンバインの穀粒排出オーガにおいて、次のように構成することにある。
前記第2筒状体の内径を前記第1筒状体の外径よりも大きく設定して、前記第2筒状体を前記第1筒状体に外嵌装着すると共に、前記第1筒状体と前記第2筒状体と間に形成される段部に、傾斜部を備えてある。
(作用)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1特徴又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第3特徴によると、第2筒状体の内径は第1筒状体の外径よりも大きく設定されているので、搬送スクリュによる穀粒の排出時において、第1筒状体からの穀粒を段部を介して第2筒状体側に無理なく供給することができ、第1筒状体と第2筒状体との間に形成される段部に穀粒が滞留することを防止できる。また、段部には傾斜部が形成されているので、第2筒状体側の穀粒を傾斜部により第1筒状体側に案内しながら搬送スクリュを短縮させることができ、穀粒が搬送スクリュを短縮させる抵抗になり難くなって、搬送スクリュを無理なく短縮できる。
(発明の効果)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1特徴又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、第1筒状体と第2筒状体との間に形成される段部に穀粒が滞留することを防止しながら、搬送スクリュを小さな動力で無理なく伸縮できる。
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴のコンバインの穀粒排出オーガにおいて、次のように構成することにある。
前記第1筒状体と前記第2筒状体とに亘って、前記第1筒状体に対する前記第2筒状体の回転を防止する回転防止機構を備え、前記回転防止機構を前記第1及び第2筒状体の外側部に沿って配設してある。
(作用)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第4特徴によると、穀粒の排出時において、搬送スクリュの回転駆動力により第1筒状体に対して第2筒状体が回転することを、回転防止機構により効果的に防止できる。この場合、回転防止機構は、第1及び第2筒状体の外側部に沿って配設されているので、回転防止機構を第1及び第2筒状体の外側部に沿ってコンパクトに配設することができ、回転防止機構が穀粒配出オーガの旋回及び格納等の妨げになることを防止できる。
(発明の効果)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第4特徴によると、回転防止機構が穀粒排出オーガの旋回及び格納等の妨げになることを防止しながら、搬送スクリュの回転駆動力により第1筒状体に対して第2筒状体が回転することを効果的に防止できる。
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第1〜第4特徴のコンバインの穀粒排出オーガにおいて、次のように構成することにある。
前記伸縮機構を、前記第1筒状体と前記第2筒状体とに亘って設けられた伝動チェーンと、前記伝動チェーンに係合するスプロケットと、前記スプロケットを回転駆動する電動モータとを備えて構成してある。
(作用)
本発明の第5特徴によると、本発明の第1〜第4特徴のいずれか一つと同様に前項[I]〜[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第5特徴によると、電動モータを回転駆動させてスプロケットが回転すると、スプロケットに係合した伝動チェーンが移動し、第2筒状体が第1筒状体に対して移動して、第1及び第2筒状体を伸縮させることができる。この場合、電動モータからの動力は伝動チェーンを介してスプロケットに伝達されるので、電動モータの回転運動を効率よくスプロケットの直線運動に変換することができる。これにより、伝動チェーン及びスプロケットにより効率よく第1及び第2筒状体を伸縮させることができる。
(発明の効果)
本発明の第5特徴によると、本発明の第1〜第4特徴のいずれか一つと同様に前項[I]〜[IV]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第5特徴によると、搬送スクリュを無理なく伸縮できる。
[コンバインの全体構成]
図1及び図2に基づいて本発明に係る横オーガ9(穀粒排出オーガに相当)を備えた自脱型コンバインの全体構成について説明する。図1は、自脱型コンバインの全体側面図であり、図2は、自脱型コンバインの全体平面図である。
図1及び図2に示すように、クローラ走行装置1の上部に設けた走行機体2の前部に刈取部3が設けられ、走行機体2に、操縦部4、刈取穀稈を脱穀及び選別する脱穀部5、脱穀部5から供給される穀粒を貯留するグレンタンク6、このグレンタンク6から機外に穀粒を排出するアンローダ7等を備えて自脱型コンバインが構成されている。
アンローダ7は、グレンタンク6下部の排出スクリュ11から上方に穀粒を導く縦オーガ8と、この縦オーガ8の上部から穀粒をトラックの荷台等(図示せず)に排出する横オーガ9等によって構成されており、縦オーガ8と横オーガ9とに亘って設けた油圧シリンダ12を操作することでアンローダ7を起立させた上で、縦オーガ8下方のロアケース14に設けた旋回モータ13を回転させることによってアンローダ7を旋回させることができるように構成されている。
縦オーガ8は、グレンタンク6下部の排出スクリュ11の後端部に連結されたロアケース14と、ロアケース14から上方に延出された外装ケース15と、この外装ケース15の内部に回動自在に支持された縦送りスクリュ16等を備えて構成されており、グレンタンク6下部の排出スクリュ11から機体後方に搬送された穀粒を上方に搬送して横オーガ9に供給できるように構成されている。
グレンタンク6下部の排出スクリュ11は、ロアケース14の内部でベベル伝達機構17を介して縦オーガ8の縦送りスクリュ16と連動連結されており、縦オーガ8の縦送りスクリュ16は、アッパケース18の内部でベベル伝達機構19等を介して後述する横オーガ9の第1筒軸60と連動連結されている。このように構成することにより、エンジンEからの動力により、グレンタンク6と脱穀部5との間に位置する伝動ケース(図示せず)を介してグレンタンク6下部の排出スクリュ11が回動すると、ベベル伝達機構17を介して縦送りスクリュ16が回動し、更に、ベベル伝達機構19を介して横オーガ9の第1及び第2搬送スクリュ20,21が回動するように構成されている。
上記のように構成することで、グレンタンク6に貯留した穀粒を排出スクリュ11によって機体後方に搬送し、縦オーガ8によって上方に搬送して、横オーガ9の供給口9aに供給し、横オーガ9の内部に設けた第1及び第2搬送スクリュ20,21によって穀粒を横オーガ9先端の排出口9bに導いて、この排出口9bからトラックの荷台等(図示せず)に穀粒を排出することができるようにアンローダ7が構成されている。
[横オーガの詳細構造]
図3〜図14に基づいて横オーガ9(穀粒排出オーガに相当)の詳細構造について説明する。図3は、横オーガ9の全体構造を示す縦断面図であり、図3(a)は、最も伸長した状態における横オーガ9の伸縮方向(搬送方向)での縦断面図であり、図3(b)は、最も短縮した状態における横オーガ9の伸縮方向での縦断面図である。図4〜図6は、図3(a)の状態でのA〜Cの位置における横オーガ9の詳細縦断面図であり、図7及び図8は、図3(b)の状態でのD及びEの位置における横オーガ9の詳細縦断面図である。図9は、支持部材25付近の搬送上流側から見た縦断面図である。
図10は、案内部材53付近の伸縮方向での横断平面図であり、図11は、案内部材53付近の伸縮方向に直交する方向での縦断面図である。図12は、伸縮機構70付近の平面図であり、図13は、伸縮機構70付近の側面図であり、図14は、搬送上流側から見た伸縮機構70付近の縦断面図である。
図3に示すように、横オーガ9は、縦オーガ8と横オーガ9の連結部に位置するアッパケース18に連結された円筒状の第1筒状体23と、この第1筒状体23に伸縮方向にスライド自在に外嵌された円筒状の第2筒状体24と、第1及び第2筒状体23,24の内部に設けられた第1及び第2搬送スクリュ20,21とを備えて構成されている。
図5及び図9に示すように、第1筒状体23の搬送下流側の端部には、円筒状の支持部材25が外嵌されている。支持部材25の外径は、第2筒状体24の内径より小さく設定されており、この支持部材25が、耐摩耗性の樹脂又は耐摩耗性の金属製のブッシュ26を介して第2筒状体24に内嵌されている。
第1筒状体23の搬送下流側の端部における上部には、帯板状の回り止め部材23aが固着されており、この回り止め部材23aが支持部材25に形成された凹入部25Aに係合されている。これにより、第1筒状体23に対する支持部材25の相対回転が阻止される。
支持部材25の搬送下流側の端部における内面側には、その全周に亘ってテーパ加工が施された傾斜部25Bが形成されており、第1筒状体23に対して第2筒状体24がスライド移動する際に、搬送途中の穀粒が存在する第2筒状体24内を第1筒状体23が無理なく相対移動できるように構成されている。
支持部材25の搬送上流側部分の内周面には、第1筒状体23の外径に合わせて成形された嵌入面25Cが全周に亘って形成されている。これにより、支持部材25の嵌入面25Cに第1筒状体23の搬送下流側端部の外周面を内嵌することで、支持部材25の嵌入面25Cに第1筒状体23の搬送下流側端部の外周面を隙間なく内嵌でき、第1筒状体23と支持部材25(支持部材25に支持される第1及び第2搬送スクリュ20,21)との芯合わせを容易に行うことができる。
支持部材25は、第2筒状体24に内嵌されるリング状の本体部分25aと、この本体部分25aに一体成形された2つのアーム部25bと、この2つのアーム部25bの先端部に一体成形された軸受け部25cとを備えて構成されている。
図9に示すように、支持部材25における2つのアーム部25bのうちの一方のアーム部25bは、本体部分25aの上部と軸受け部25cの上部とに亘って設けられており、支持部材25における2つのアーム部25bのうちの他方のアーム部25bは、本体部分25aの横側部と軸受け部25cの横側部とに亘って設けられている。
第1及び第2搬送スクリュ20,21を、穀粒を搬送する方向(図9の黒矢印の方向)に回転させると、第1及び第2搬送スクリュ20,21の搬送力により、搬送される穀粒Mが第1及び第2筒状体23,24における片側(図9の紙面左側下部)に寄せ集められながら第1及び第2筒状体23,24の内部を搬送される。
支持部材25の2つのアーム部25bは、第1及び第2搬送スクリュ20,21の回転軸心を基準として、第1及び第2筒状体23,24内を搬送される穀粒Mの位置から約180度位相ずれした対向する位置に配設されており、この2つのアーム部25bは、第1及び第2搬送スクリュ20,21の回転軸心を基準として、回転方向に約90度位置をずらして配設されている。これにより、第1及び第2搬送スクリュ20,21による穀粒を搬送する負荷により支持部材25の軸受け部25cを径方向に移動させる方向の力が作用した場合において、軸受け部25cに作用する力を、支持部材25の2つのアーム部25bに振り分けて効果的に支持することができる。
その結果、支持部材25のアーム部25bに無理な曲げモーメントが作用し難くなるため、支持部材25の軽量化を図りながら支持部材25の破損を防止できる。また、支持部材25の2つのアーム部25bは、第1及び第2筒状体23,24内を搬送される穀粒Mと対向する離れた位置に配設されているので、アーム部材25bが穀粒搬送の妨げになることを防止でき、無理なく穀粒を搬送できる。
なお、この実施形態では、支持部材25に2つのアーム部25bを備えた例を示したが、異なる複数(3つ以上)のアーム部材25bを備えて支持部材25を構成してもよい。また、支持部材25の上部と横側部にアーム部材25bを配設した例を示したが、第1及び第2搬送スクリュ20,21の回転軸心を基準とした異なる位置にアーム部材25bを配設してもよく、例えば支持部材25の上部における両側部に2つのアーム部材25bを配設してもよく、例えば支持部材25の上部及び両側部に3つのアーム部材25bを配設してもよい。
また、単一のアーム部25bを備えて支持部材25を構成し、このアーム部25bを、第1及び第2搬送スクリュ20,21の回転軸心を基準として、第1及び第2筒状体23,24内を搬送される穀粒Mに対向する離れた位置に配設する構成を採用してもよい。
次に、図4及び図5に基づいて第1搬送スクリュ20の詳細構造について説明する。図4及び図5に示すように、第1搬送スクリュ20は、円筒状の第1筒軸60と、この第1筒軸60の外周部の略全長に亘って巻きつけられて固着された螺旋状のスクリュ羽根61とを備えて構成されている。
アッパケース18には、ボス部18aが一体成形されており、このボス部18aにベベル伝達機構19のベベルギア19aが回動自在に支持されている。ベベルギア19aには、支軸62が内嵌挿入されて固定されており、これにより、縦オーガ8の縦送りスクリュ16からの動力が、ベベル伝達機構19を介して支軸62に伝達される。
第1筒軸60の搬送上流側の端部には、ボス部材が固着されており、このボス部材に支軸62が内嵌固定されている。これにより、縦オーガ8の縦送りスクリュ16からの動力が、ベベル伝達機構19及び支軸62を介して第1筒軸60に伝達される。
第1筒軸60の搬送下流側の端部には、円筒状の連結部材63が内嵌固着されており、この連結部材63は、支持部材25の軸受け部25cに複数のベアリング64を介して回動自在に支持されている。
後述する伸縮機構70を伸縮させると、後述する第1スクリュ40の回転軸46及び筒状部材48が、第1筒軸60の内部を伸縮方向に移動できるように、第1筒軸60の内径が回転軸46及び筒状部材48の外径より大きく設定され、第1筒軸60の搬送下流側の端部が開放されている。
上記のように第1搬送スクリュ20を構成することによって、ベベル伝達機構19及び支軸62を介して第1筒軸60が回転することで、第1搬送スクリュ20が回動し、アッパケース18から第1筒状体23に搬送されてきた穀粒を、第1筒状体23の搬送下流側に向かって搬送できるように構成されている。
次に、図5及び図6に基づいて第2搬送スクリュ21(搬送スクリュに相当)の詳細構造について説明する。図5及び図6に示すように、第1搬送スクリュ20の搬送下流側に、第2搬送スクリュ21を備え、第1搬送スクリュ20によって第2筒状体24に搬送されてきた穀粒を第2筒状体24の搬送下流側に向かって搬送するように構成されている。
第2筒状体24の搬送下流側の端部には、下方に開放された排出口9bが形成されており、第1及び第2搬送スクリュ20,21によって搬送されてきた穀粒をこの排出口9bから下方に排出できるように構成されている。
第2搬送スクリュ21は搬送上流側に位置する第1スクリュ40と、この第1スクリュ40の搬送下流側に位置する第2スクリュ45とを備えて構成されている。
第2搬送スクリュ21を構成する第1スクリュ40は、円筒状の筒状部材41と、この筒状部材41に搬送下流側の端部が固定された螺旋状の第1スクリュ羽根42とを備えて構成されている。
連結部材63の搬送下流側部分には、第1スクリュ40の筒状部材41が連結部材63と一体回動可能に外嵌固定されている。これにより、第1スクリュ40の搬送上流側の端部が、第1搬送スクリュ20と一体回動可能でかつ第1筒状体23と一体で伸縮方向に移動可能に支持されている。
第1スクリュ羽根42は、その搬送上流側の端部が筒状部材41に固着され、この筒状部材41に固着された以外の部分が、後述する回転軸46の搬送上流側部分に固定されずに巻きつけられている。回転軸46の搬送上流側部分に固定されずに巻きつけられた第1スクリュ羽根42の部分は、第1スクリュ羽根42の内周端と回転軸46の外周面との間に所定の隙間(第1スクリュ羽根42が回転軸46に対して無理なくスライド移動できる程度の小さな隙間)が形成されるように、回転軸46に巻きつけられている。
第2搬送スクリュ21を構成する第2スクリュ45は、円筒状の回転軸46と、この回転軸46の搬送下流側部分に固着された螺旋状の第2スクリュ羽根47とを備えて構成されている。
回転軸46は、円筒状に形成されており、その搬送上流側の端部が連結部材63に伸縮方向にスライド自在でかつ回転自在に内嵌されている。これにより、回転軸46の搬送上流側の端部が、連結部材63に対して相対回動可能でかつ連結部材63に対して伸縮方向にスライド移動自在に支持されている。
回転軸46は、第2スクリュ羽根47が固着された搬送下流側部分と、この搬送下流側部分から搬送上流側に延出された搬送上流側部分とを備えて構成されている。回転軸46の搬送下流側部分には、螺旋状の第2スクリュ羽根47が巻きつけられてその全長に亘って固着されている。
回転軸46の搬送下流側の端部から支軸46aが延出されており、この支軸46aが第2筒状体24に回動自在に支持されている。これにより、回転軸46の搬送下流側端部が第2筒状体24に回動自在に支持されている。
回転軸46の搬送上流側の端部には、厚肉円筒状の筒状部材48が内嵌されて固着されている。筒状部材48には、伸縮方向に連通する連通穴48aが形成されており、この連通穴48aに螺旋軸51が内嵌されている(図10参照)。
次に、図4,図5,図10,図11に基づいて案内機構50の詳細構造について説明する。図4及び図5に示すように、案内機構50は、螺旋軸51と、保持部材52と、案内部材53とを備えて構成されている。第1筒軸60の搬送下流側部分の内部には、第1筒軸60と同心状の螺旋軸51が配設されており、この螺旋軸51の外周部には、断面形状が矩形状の案内溝51aが螺旋状に伸縮方向の両端部に亘って形成されている。
図5,図10,図11に示すように、筒状部材48の搬送上流側部分には、螺旋軸51の外径よりも内径が大きい取付穴部48bが形成されており、この取付穴部48bに、厚肉円筒状の保持部材52が内嵌されている。
保持部材52には、径方向に開放した案内部材用穴部52aが形成されており、この案内部材用穴部52aは、螺旋軸51の案内溝51aに沿って形成されている。案内部材用穴部52aの形状は、後述する案内部材53の形状に合わせて形成されており、案内溝51aの形成された方向に沿って長い長円形状に形成されている。
保持部材52を螺旋軸51に内嵌し、かつ、螺旋軸51の案内溝51aと保持部材52の案内部材用穴部52aとに亘って外側から案内部材53を取り付けた状態で、螺旋軸51に外嵌した筒状部材48の取付穴部48bに保持部材52を内嵌することで、保持部材52及び案内部材53を螺旋軸51と筒状部材48とに亘って組み付けることができる。
案内部材53は、磨耗し難い焼入れ加工等を施した鉄鋼材、耐摩耗性の合金、耐摩耗性の樹脂、その他の耐摩耗性の材料によって構成されており、その外形が案内溝51aの形成された方向に沿って長い長円形状に形成され、案内溝51aに沿って案内部材53が移動する方向に直交する方向の断面形状が矩形状(四角形状)に形成されている。
案内部材53の径方向での長さ(高さ)は、案内溝51aの径方向での長さ(高さ)と案内部材用穴部52aの径方向での長さ(高さ)との和より少し小さく設定されており、案内部材53を螺旋軸51と保持部材52とに亘って取り付けて筒状部材48に装着した状態で、案内部材53の径方向での外端が筒状部材48の取付穴部48bにおける内周面に接当して、案内部材53が案内溝51aに係合した状態を保持できるように構成されている。
案内部材53の幅は、案内溝51aの幅より小さく設定されており、案内部材53と案内溝51aとの間に所定の隙間が形成されるように構成されている。これにより、案内部材53を案内溝51aに沿って無理なく移動させることができる。
筒状部材48の搬送上流側端部における外周部には、搬送下流側に凹入した凹入部48cが周方向の複数箇所に形成されており、保持部材52の搬送上流側端部における外周部には、外側に突出した突部52bが周方向での複数箇所に形成されている。筒状部材48と保持部材52とを組み付けた状態では、保持部材52の複数の突部52bが筒状部材48の複数の凹入部48cに係合し、保持部材52が案内部材53に案内されて螺旋軸51の案内溝51aに沿って相対回転しながら移動すると、筒状部材48が保持部材52と一体で相対回動しながら移動するように構成されている。
なお、案内部材53が破損等した場合には、止め輪を取り外して、筒状部材48から保持部材52を取り外すことで、案内部材53を容易に交換等することができるように構成されている。
図4及び図5に示すように、螺旋軸51の搬送上流側端部は、第1筒軸60の内周面に内嵌固定された厚肉円筒状の支持部材54を介して、第1筒軸60の伸縮方向での中央部に固定されている。
図10に示すように、伸縮機構70により第1及び第2筒状体23,24を伸縮させて第2筒状体24が第1筒状体23に対してスライド移動して、例えば螺旋軸51に対して案内部材53が搬送上流側(図10の白抜き矢印の方向)に移動すると、案内部材53が案内溝51aの搬送上流側の案内面に接当して、案内部材53が案内溝51aに沿って無理なく移動するように構成されている。なお、案内部材53が逆方向に移動する場合も勝手違いで同様の作用をする。これにより、伸縮機構70により第1及び第2筒状体23,24を伸縮させる際における負荷を低減でき、比較的小さな動力で第2搬送スクリュ21を伸縮することが可能になる。
なお、案内溝51a及び案内部材53の形状として異なる形状を採用してもよく、例えば案内部材53を球状の伝動ボール(図示せず)で構成し、案内溝51aの断面形状を半円弧状に構成して、保持部材52に伝動ボールを回動自在に支持し、案内溝51aに沿って伝動ボールを移動させる構成を採用してもよい。また、案内部材53の形状として、例えば、図10における方向から見た案内部材53の形状を、案内溝51aの形成された方向に沿って長い楕円形状や、円柱状に形成してもよい。
また、案内部材53を案内部材用穴部52aに径方向の軸心周りで回動可能に支持し、径方向の軸心周りでの案内部材53の回動が許容されるように、案内部材53及び案内部材用穴部52aを構成してもよい。
図4〜図6に示すように、螺旋軸51の外周部に形成した螺旋状の案内溝51aの伸縮方向のピッチは、第1スクリュ羽根42及び第2スクリュ羽根47の伸縮方向のスクリュピッチと同一又は略同一の間隔に設定されており、また、第1スクリュ40に対して第2スクリュ45が相対回転しながら移動する際に、第1スクリュ羽根42の搬送上流側の面42Aと第2スクリュ羽根47の搬送下流側の面47Aとの間に所定の隙間が形成され、第2スクリュ羽根47が第1スクリュ羽根42に沿って近接した状態で相対移動するように、案内溝51aが形成されている。
このように、第2搬送スクリュ21を伸縮する際に、第1スクリュ40の第1スクリュ羽根42と第2スクリュ45の第2スクリュ羽根47との間に所定の隙間が形成されるように構成することで、横オーガ9を伸縮する際における第1スクリュ羽根42と第2スクリュ羽根47との接触摩擦抵抗を低減でき、横オーガ9を無理なく伸縮できる。
上記のように、螺旋軸51、保持部材52、案内部材53等によって案内機構50が構成されて、第2スクリュ45が第1スクリュ40に対して相対回転して、第2スクリュ45が第1スクリュ40と重なり合いながら第1スクリュ40に対して相対移動するように構成されている。
次に、図12〜図14に基づいて伸縮機構70の詳細構造について説明する。図12〜図14に示すように、第1筒状体23と第2筒状体24とに亘って、横オーガ9を伸縮する伸縮機構70が設けられており、伸縮機構70を操作すると、第2筒状体24が第1筒状体23に対して相対移動することによって横オーガ9の長さを調節できるように構成されている。
第2筒状体24の搬送上流側の端部における上端部には、下向きに開口したコ字状のブラケット34が固定されており、このブラケット34に上方から樹脂製のスライド部材35が伸縮方向への移動を規制された状態で装着されている。スライド部材35には、複数の係合溝36aが加工されたスライドレール36が上方から嵌め込み装着されている。
ブラケット34は、第2筒状体24の搬送上流側端から搬送上流側に延出されており、この搬送上流側に延出された部分に、上部ローラー34aが横向きの軸心周りで回動自在に支持されている。上部ローラー34aは、第1筒状体23の外周面における上端部と接当するように配設されており、第2筒状体24が第1筒状体23に対してスライド移動する場合において、この上部ローラー34aにより第2筒状体24の搬送上流側端部における上部の下方への移動が規制される。これにより、後述する一対のローラー28aとの協働で、第2筒状体24の搬送上流側の端部を第1筒状体23側に3点支持して、第2筒状体24を第1筒状体23に対して安定してスライド移動させることができる。
スライドレール36は、縦断面形状が下向きに開口したコ字状に成形されており、搬送上流側の端部がブラケット37を介して第1筒状体23の上端部に固定され、搬送下流側の端部が第2筒状体24の上端部に固定されたスライド部材35に上方から嵌め込み装着されて伸縮方向にスライド自在に支持されている。これにより、伸縮機構70を操作すると、スライド部材35が第2筒状体24と共にスライドレール36に沿って伸縮方向にスライド移動し、第2筒状体24が第1筒状体23に対してスライド移動するように構成されている。
第2筒状体24の搬送上流側端部の上側にブラケット71が固定されており、このブラケット71に減速機(図示せず)を内蔵した電動モータ72が取り付けられている。電動モータ72の出力軸72aには、駆動ギア73が固定されている。ブラケット71には、横向きの支軸74が回動自在に支持されており、この支軸74に、駆動ギア73に噛合される中間ギア75が一体形成されている。
支軸74には、ゴム製のローラー79が支軸74の横向きの軸心周りで回動自在でかつ着脱交換可能に外嵌装着されている。ローラー79は、スライドレール36をスライド部材35に上方から嵌め込み装着した状態で装着されており、ローラー79下部の外周面がスライドレール36の上面に接当するように配設されている。これにより、スライドレール36をスライド部材35とローラー79との間に上下方向から挟むように取り付けることができ、スライドレール36の上下方向への移動を規制できる。
スライド部材35がスライドレール36に沿ってスライド移動すると、ゴム製のローラー79の外周面とスライドレール36の上面との接当によって摩擦力が作用し、ローラー79が支軸74の横向きの軸心周りで回転する。これにより、ローラー79がスライドレール36の上面と接当して回転しながら、スライド部材35がスライドレール36に沿ってスライド移動し、スライド部材35に対するスライドレール36の上下方向へのガタツキを防止できる。
スライドレール36の内側面は、スライド部材35の外側面に接当するように構成されているので、スライドレール36の内側面でスライド部材35の横方向へのガタツキを防止しながら、スライドレール36に沿って無理なくスライド部材35をスライド移動させることができる。
また、スライドレール36がスライド部材35に対して上方に移動しようとした場合において、ローラー79の弾性変形により、スライドレール36の上方への移動が少し許容される。これにより、係合溝36aと伸縮ギア76との係合不良等により、スライドレール36や伸縮ギア76等に無理な外力が作用した場合に、スライドレール36を上方へ逃がすことができ、スライドレール36や伸縮ギア76等の破損を防止できる。
また、ローラー79が磨耗や損傷等した場合には、後述する伸縮ギア76を取り外すことで、ローラー79を簡易迅速に着脱して交換できる。
なお、この実施形態では、ローラー79を支軸74に装着した例を示したが、例えばブラケット71に支軸74とは別の横向きの支軸(図示せず)を備え、この支軸にローラー79を装着する構成を採用してもよい。また、ローラー79の材質をゴムで構成した例を示したが、異なる材質のローラー79を採用してもよく、例えば樹脂等の異なる材質のローラー79を採用してもよく、金属製のローラー79にゴムや樹脂をライニング加工等したものを採用してもよい。
支軸74の先端部には、伸縮ギア76が支軸74と一体回動可能に固定されており、これにより、電動モータ72の出力軸72aからの動力が中間ギア75及び支軸74を介して伸縮ギア76に伝達されるように構成されている。伸縮ギア76は、スライドレール36の係合溝36aに係合するように構成されている。
操縦部4に設けたオーガ操作リモコン(図示せず)を伸長側に操作することにより、電動モータ72を正回転駆動させると、駆動ギア73を介して伸縮ギア76が図13の紙面時計回りに回転する。そして、スライド部材35がスライドレール36に沿って搬送下流側にスライド移動すると共に、ブラケット71及び電動モータ72等が搬送下流側に移動して、第2筒状体24が第1筒状体23に対して搬送下流側に移動する。これにより、横オーガ9を伸長させることができる。
一方、操縦部4に設けたオーガ操作リモコン(図示せず)を短縮側に操作することにより、電動モータ72を逆回転駆動させると、駆動ギア73を介して伸縮ギア76が図13の紙面反時計回りに回転する。そして、スライド部材35がスライドレール36に沿って搬送上流側にスライド移動すると共に、ブラケット71及び電動モータ72等が搬送上流側に移動して、第2筒状体24が第1筒状体23に対して搬送上流側に移動する。これにより、横オーガ9を短縮させることができる。
スライドレール36の伸縮方向での両端部における上面側には、ドグ77F,77Rが位置調節可能に装着されており(図4及び図12参照)、ブラケット71には、伸縮位置検出手段としてのリミットスイッチ78F,78Rが装備されている(図13参照)。
電動モータ72を駆動させて、リミットスイッチ78Fの操作部がスライドレール36に設けたドグ77Fに接当し、リミットスイッチ78Fの操作部が所定範囲揺動すると、リミットスイッチ78FがONからOFF(又はOFFからON)に切り換わる。これにより、横オーガ9が最も伸長した位置をリミットスイッチ78Fにより検出して、横オーガ9が最も伸長した位置で電動モータ72を自動的に停止するように構成されている(図4参照)。
一方、電動モータ72を駆動させて、リミットスイッチ78Rの操作部がスライドレール36に設けたドグ77Rに接当し、リミットスイッチ78Rの操作部が所定範囲揺動すると、リミットスイッチ78RがONからOFF(又はOFFからON)に切り換わる。これにより、横オーガ9が最も短縮した位置をリミットスイッチ78Rにより検出して、横オーガ9が最も短縮した位置で電動モータ72を自動的に停止するように構成されている(図7参照)。
上記のように、横オーガ9が最も伸長した位置及び最も短縮した位置をリミットスイッチ78F,78Rにより検出して、電動モータ72を自動的に停止させることで、例えば機械的に横オーガ9の最も伸長した位置及び最も短縮した位置を規制する場合に比べ、横オーガ9が最も伸長した位置及び最も短縮した位置で電動モータ72を直ちに停止させることができ、横オーガ9に無理な負荷が作用することを防止できる。これにより、過負荷による横オーガ9の破損を防止でき、横オーガ9の耐久性を向上できる。
ブラケット71には、図示しない保護カバーが着脱可能に取り付けられており、この保護カバーにより、ブラケット71に装着された電動モータ72、リミットスイッチ78F,78R、スライド部材35等を上方及び側方から覆って保護することができるように構成されている。これにより、ブラケット71に装着された機器等の破損や錆び付きを防止できるだけでなく、横オーガ9の見栄えを良くすることができる。
次に、図3,図13,図14に基づいて第2筒状体24の第1筒状体23への支持構造について説明する。図13及び図14に示すように、第2筒状体24の搬送上流側端部の下側には、一対の固定ブラケット27が固着されており、この一対の固定ブラケット27のそれぞれに、ローラー28aを回動自在に装備したローラーブラケット28がスペーサ29を介して位置調節可能に取り付けられている。これにより、スペーサ29の厚みを変更することで、固定ブラケット27に対するローラーブラケット28の位置を変更調節して、第1筒状体23に第2筒状体24を支持させるローラー28aの高さを変更調節できる。
第2筒状体24を第1筒状体23に外嵌した状態でローラー28aの外周面に第1筒状体23の外周面を接当させることで、第2筒状体24が第1筒状体23に対してスライド移動する場合において、この一対のローラー28aにより第2筒状体24の搬送上流側端部における下部の上方への移動が規制される。これにより、一対のローラー28aによって第2筒状体24を安定して支持できると共に、一対のローラー28aの回転によって、第2筒状体24を第1筒状体23に対して無理なくスライド移動させることができる。
また、例えばローラー28aの磨耗等により、いずれか又は双方のローラー28aによる第2筒状体24の支持高さが変更された場合には、スペーサ29の枚数を変更することで、ローラー28aを交換しなくても、第1筒状体23に第2筒状体24を支持させるローラー28aの高さを変更調節できる。
図3に示すように、第2筒状体24は、支持部材25の位置と、ローラー28a及び上部ローラー34aの位置で、第1筒状体23側に伸縮方向の2箇所で支持されている。これにより、第2筒状体24及び第2搬送スクリュ21の重量、並びに、搬送される穀粒の重さ等によって第2筒状体24と第1筒状体23との連結部に作用する荷重を、第1筒状体23側に無理なく安定して支持できる。
また、図3(a)に示すような横オーガ9が最も伸長した状態においても、支持部材25の位置と、ローラー28a及び上部ローラー34aの位置との間の距離を比較的長く確保できるように、支持部材25及びローラー28a等の位置が設定されているので、第2筒状体24を下方に押し下げる曲げ荷重を支持部材25及びローラー28aに分配して無理なく支持することができ、支持部材25及びローラー28aのいずれか一方に無理な曲げ荷重が作用して、ブッシュ26及びローラー28aが偏って磨耗することを防止できる。これにより、横オーガ9の先端部の下方への垂れ下がりを防止できると共に、横オーガ9の耐久性を向上できる。
次に、図1,図2,図12,図14に基づいて回転防止機構80の詳細構造について説明する。図12及び図14に示すように、第1筒状体23と第2筒状体24とに亘って回転防止機構80が装備されている。回転防止機構80は、回転防止部材81と、ブラケット82と、板状部材85とを備えて構成されている。
第1筒状体23の搬送上流側部分における操縦部4側(グレンタンク6側)の横側部には、平面視で横内側に開口したコ字状のブラケット82が固着されている。回転防止部材81は、伸縮方向に長い丸パイプ材で構成されており、回転防止部材81の搬送上流側の端部が取付金具83を介してブラケット82に着脱可能に固定されている。
第2筒状体24の搬送上流側の端部における操縦部4側の横側部には、縦平板状のブラケット84が固着されており、このブラケット84に、連通穴85aが形成された縦平板状の板状部材85が締め付け固定されている。板状部材85の連通穴85aは、回転防止部材81の外径より大きく少し横向きに長い長穴で構成されており、この板状部材85の連通穴85aに回転防止部材81が遊嵌されている。
板状部材85の連通穴85aに、ブラケット84に固定した回転防止部材81を内嵌した状態で、板状部材85をブラケット84に締め付け固定することで、回転防止部材81を板状部材85の連通穴85aに遊嵌できる。
第1及び第2搬送スクリュ20,21を回転駆動させると、第1及び第2搬送スクリュ20,21を回転させることによる慣性力が第2筒状体24に作用する。そして、第2筒状体24が第1筒状体23に対して相対回転しようとするが、連通穴85aの内周面が第1筒状体23側に固定した回転防止部材81の外周面に接当して、第1筒状体23に対する第2筒状体24の相対回転が阻止される。
この場合、板状部材85の連通穴85aは、回転防止部材81の外径より大きく少し横向きに長い長穴で構成されており、板状部材85の連通穴85aの内周面の一部が部分的に回転防止部材81の上端部又は下端部に接当するように構成されているので、連通穴85aの内周面と回転防止部材81との接当による摩擦抵抗を低く抑えながら、第1筒状体23に対する第2筒状体24の回転を阻止できる。
図1及び図2に示すように、回転防止機構80は、第1及び第2筒状体23,24の操縦部4側(グレンタンク6側)の外側部に設けられているので、例えば回転防止機構を第1及び第2筒状体23,24の下部に設けた場合(図示せず)のように、例えば横オーガ9の旋回時や格納時等において、第1及び第2筒状体23,24の下部に設けた回転防止機構がグレンタンク6の上部等と干渉することを防止できる。これにより、回転防止機構80が横オーガ9の旋回や格納の妨げになることを防止でき、横オーガ9を無理なく旋回及び格納できると共に、回転防止機構80が操縦部4からの視界の妨げになることを防止できる。
また、回転防止部材81は、比較的断面係数の大きい丸パイプ材で構成されているので、スライドレール36との協働で、第1及び第2筒状体23,24の連結強度を向上させることができる。
これにより、例えば第2筒状体24が第1筒状体23に対して相対回転して第2筒状体24、第1及び第2搬送スクリュ20,21、スライドレール36等に無理なねじり応力が作用することを防止でき、横オーガ9の破損を防止できる。また、横オーガ9の排出口9bの向きや横オーガ9の先端部(第2筒状体24の先端カバー24a)に装着した作業灯65Fの向きが変更されることを防止できる。
この実施形態では、回転防止機構80を第1及び第2筒状体23,24の操縦部4側(グレンタンク6側)の外側部(図2における第1及び第2筒状体23,24の右側)に設けた例を示したが、回転防止機構80を第1及び第2筒状体23,24の操縦部4側とは逆側(脱穀部5側)の外側部(図2における第1及び第2筒状体23,24の左側)に設けてもよい。また、回転防止機構80を第1及び第2筒状体23,24の上下中央部の外側部に設けた例を示したが、回転防止機構80を第1及び第2筒状体23,24の上部又は下部の外側部(回転防止機構80が側面視で第1及び第2筒状体23,24と全体的又は部分的に重複する位置)に設けてもよい。
なお、第1筒状体23側に回転防止部材81を固定し、第2筒状体24側に固定した板状部材85の連通穴85aに回転防止部材81を遊嵌する構成を採用した例を示したが、第2筒状体24側に回転防止部材81を固定し、第1筒状体23側に固定した板状部材85の連通穴85aに回転防止部材81を遊嵌する構成を採用してもよい。また、回転防止部材81を異なる材料で構成してもよく、例えば角パイプ材や丸棒等によって回転防止部材81を構成してもよい。
[横オーガの伸縮状況]
図3〜図8に基づいて横オーガ9の伸縮状況について説明する。図3〜図8に示すように、穀粒を搬送していない第1筒軸60を停止した状態で、伸縮機構70により第1及び第2筒状体23,24を短縮させて第2筒状体24が第1筒状体23に対して搬送上流側にスライド移動すると、第2スクリュ45の第2スクリュ羽根47が第1スクリュ40に対して穀粒を排出口9bに搬送する方向(図3の矢印の方向)に相対回転しながら第1スクリュ40の方に入り込んで、第2搬送スクリュ21が短縮する。
一方、穀粒を搬送していない第1筒軸60を停止した状態で、伸縮機構70により第1及び第2筒状体23,24を伸長させて第2筒状体24が第1筒状体23に対して搬送下流側にスライド移動すると、第2スクリュ45の第2スクリュ羽根47が第1スクリュ40に対して穀粒を排出口9bに搬送する方向とは逆方向(図3の矢印と逆方向)に相対回転しながら搬送下流側に相対移動して、第2搬送スクリュ21が伸長する。
なお、第1筒軸60を回転駆動させながら(穀粒を排出しながら)、伸縮機構70により第1及び第2筒状体23,24を伸縮させて第2筒状体24が第1筒状体23に対して搬送上流側又は搬送下流側にスライド移動すると、上述した第1筒軸60を停止した場合と同様の相対的な動きをしながら、第2搬送スクリュ21が伸縮する。
また、伸縮機構70を操作せずに第1搬送スクリュ20が回転させると、連結部材63及び筒状部材41を介して第2搬送スクリュ21の第1スクリュ40が回転する。そして、支持部材54、螺旋軸51、案内部材53、及び保持部材52を介して回転軸46が回転し、第2搬送スクリュ21の第2スクリュ45が回転する。これにより、第1搬送スクリュ20により第1筒状体23から第2筒状体24に搬送された穀粒を、第2搬送スクリュ21により横オーガ9の排出口9bに搬送できる。
この場合、第2筒状体24の内径は第1筒状体23の外径より大きく設定されており、第1筒状体23の搬送下流側端に下側への段差が形成されているので、第1及び第2筒状体23,24の間に穀粒が乗り上げる段差が形成されない。これにより、第1筒状体23の搬送下流側端部に搬送された穀粒を、無理なく第2筒状体24側に搬送することができる。その結果、第1及び第2筒状体23,24の接続部において搬送途中の穀粒が滞留することを防止できる。
図3に示すように、横オーガ9が最も伸長した状態(図3(a)の状態)から伸縮機構70によって第2筒状体24が第1筒状体23に対して搬送上流側に移動すると、回転軸46の搬送上流側部分は、螺旋軸51に沿って相対回転しながら、第1筒軸60の内部を搬送上流側に相対移動する。そして、回転軸46を除く第2搬送スクリュ21の長さが短くなって、第2搬送スクリュ21の第2スクリュ45が、第2搬送スクリュ21の第1スクリュ40に対して穀粒を排出口9bに搬送する方向(図3の矢印の方向)に相対回転しながら第2搬送スクリュ21の第1スクリュ40の方に入り込んで、横オーガ9が短縮する。
一方、横オーガ9が最も短縮した状態(図3(b)の状態)から伸縮機構70によって第2筒状体24が第1筒状体23に対して搬送下流側に移動すると、回転軸46の搬送上流側部分は、螺旋軸51に沿って相対回転しながら、第1筒軸60の内部を搬送下流側に相対移動する。そして、回転軸46を除く第2搬送スクリュ21の長さが長くなって、第2搬送スクリュ21の第2スクリュ45が、第2搬送スクリュ21の第1スクリュ40に対して穀粒を排出口9bに搬送する方向とは逆方向(図3の矢印の方向と逆方向)に相対回転しながら退出して、横オーガ9が伸長する。
これにより、図3に示すように、第2搬送スクリュ21の第2スクリュ45が第2搬送スクリュ21の第1スクリュ40に対して長さL相対移動することによって、第2搬送スクリュ21が長さL伸縮し、横オーガ9が長さL伸縮する。そして、図3(a)に示す横オーガ9が最も伸長し横オーガ9の全長が最も伸長した状態と、図3(b)に示す横オーガ9が最も短縮し横オーガ9の全長が最も短縮した状態とに、横オーガ9の状態を切り換えることができ、伸縮機構70の操作によりこれらの状態の間における任意の長さに横オーガ9の長さを変更できる。
[第1及び第2スクリュによる穀粒搬送時の状況]
図15及び図16に基づいて、横オーガ9が最も伸長した状態及び最も短縮した状態を例に、第1及び第2スクリュ40,45による穀粒搬送時の状況について説明する。図15は、横オーガ9が最も伸長した状態(図3(a)の状態)での第1及び第2スクリュ40,45の連結部の縦断面図であり、図16は、横オーガ9が最も短縮した状態(図3(b)の状態)における横オーガ9先端部の縦断面図である。
図15に示すように、回転軸46が停止した状態から、第2搬送スクリュ21の第1及び第2スクリュ40,45を穀粒を搬送する方向(図15の矢印の方向)に回転させると、第1スクリュ羽根42における回転軸46に固定されずに巻きつけられた部分には、図15の斜線で示す穀粒Mを搬送下流側に押す力F(図15の黒矢印の方向の力)に反作用する反力R(図15の白抜き矢印の方向の反力)が作用する。そして、この反力Rにより第1スクリュ羽根42が穀粒を搬送する方向とは逆方向(図15の矢印の方向と逆方向)に捩られた状態になって少し弾性変形し、第1スクリュ羽根42の搬送上流側の面42Aの端部が第2スクリュ羽根47の搬送下流側の面47Aの端部に接当支持される。
ここで、穀粒の排出時においては、第1スクリュ羽根42は、第1搬送スクリュ20からの動力により筒状部材41を介して回転駆動し、第2スクリュ羽根47は、第1搬送スクリュ20からの動力により回転軸46を介して回転駆動するように構成されているので、第1スクリュ羽根42には、その搬送上流側から筒状部材41の回転駆動力が作用し、その搬送下流側から穀粒の反力Rが作用することになる。
しかし、第1スクリュ羽根42における回転軸46に固定されずに巻きつけられた部分は、第2スクリュ45側の第2スクリュ羽根47に受け止め支持されるので、第1スクリュ羽根42に搬送下流側から作用する穀粒からの反力Rを第2スクリュ羽根47に支持させることができ、穀粒からの反力Rが第1スクリュ羽根42に作用し難くなる。これにより、第1スクリュ羽根42に作用する穀粒Mからの反力Rにより、第1スクリュ羽根42が変形することを防止でき、第2搬送スクリュ21の構造の簡素化を図りながら、第2搬送スクリュ21の耐久性を向上できる。
なお、回転軸46が停止した状態で、第2搬送スクリュ21を伸縮させる場合においては、搬送される穀粒Mからの反力Rが第1スクリュ羽根42に作用し難くなり、第1スクリュ羽根42が弾性変形し難くなるため、第1スクリュ羽根42の搬送上流側の面42Aと第2スクリュ羽根47の搬送下流側の面47Aとの間に所定の隙間を形成することができ、第1スクリュ羽根42の面42Aと第2スクリュ羽根47の面47Aとの接当を回避できる。これにより、第1及び第2スクリュ羽根42,47の伸縮抵抗を低減でき、第2搬送スクリュ21を無理なく小さな動力で伸縮できる。
図16に示すように、例えば横オーガ9の排出口9bの位置をトラックの荷台等に近づけて穀粒を排出する場合において、図16の斜線で示すように、例えばトラックの荷台等に穀粒が満杯に近くなったことに気付かずに横オーガ9の停止を作業者が看過し、横オーガ9から排出される穀粒Mが排出口9bの付近に溜まるような場合がある。
このように、横オーガ9から排出される穀粒Mが排出口9bの付近に溜まった状態で、第2搬送スクリュ21の第1及び第2スクリュ40,45を穀粒を搬送する方向(図16の矢印の方向)に回転させると、穀粒Mにより第1スクリュ羽根42の回転が妨げられたような状態になって、第1スクリュ羽根42における回転軸46に固定されずに巻きつけられた部分には、穀粒Mを搬送下流側に押す力F(図16の黒矢印の方向の力)に反作用する反力R(図16の白抜き矢印の方向の反力)が作用する。この場合の力F及び反力Rの大きさは、図15における力F及び反力Rの大きさより大きくなる。そして、この反力Rにより第1スクリュ羽根42が穀粒を搬送する方向とは逆方向(図16の矢印の方向と逆方向)に捩られた状態になって少し弾性変形し、第1スクリュ羽根42の搬送上流側の面42Aが第2スクリュ羽根47の搬送下流側の面47Aに接当支持される。
ここで、第1スクリュ羽根42における回転軸46に固定されずに巻きつけられた部分は、第2スクリュ45側の第2スクリュ羽根47に受け止め支持されるので、第1スクリュ羽根42に搬送下流側から作用する穀粒からの反力Rを第2スクリュ羽根47に支持させることができ、穀粒からの反力Rが第1スクリュ羽根42に作用し難くなる。これにより、第1スクリュ羽根42に作用する穀粒Mからの反力Rにより、第1スクリュ羽根42が大きく変形すること(例えば第1スクリュ羽根42が塑性変形し、その長さが短くなること等)を防止でき、第2搬送スクリュ21の耐久性を向上できる。
穀粒Mからの反力Rが大きい図16に示す状態において、第1スクリュ羽根42の面42Aと第2スクリュ羽根47の面47Aとの接当面積を広く確保することができると共に、穀粒Mからの反力Rが比較的小さい図15に示す状態においても、第1スクリュ羽根42の面42Aと第2スクリュ羽根47の面47Aとの接当面積を確保できる。これにより、横オーガ9の伸縮状態に関わらず、第1スクリュ羽根42を第2スクリュ羽根47に支持させることができる。
また、横オーガ9を伸長させた状態で穀粒を排出することが多く、この横オーガ9を伸長させた状態では、第1スクリュ羽根42は排出口9bから遠い位置に位置する状態になるので(図3参照)、横オーガ9から排出される穀粒Mが排出口9bの付近に溜まった場合であっても、第1スクリュ羽根42の付近にまで穀粒Mが溜まることが少なくなる。これにより、穀粒からの大きな反力Rが第1スクリュ羽根42に作用することを防止できる。
なお、図15及び図16においては横オーガ9が最も伸長した状態及び最も短縮した状態を例に示したが、横オーガ9を任意の長さに伸縮した場合も同様であり、横オーガ9をより短縮させることで、第1スクリュ羽根42の面42Aと第2スクリュ羽根47の面47Aとの接当面積が広くなり、第1スクリュ羽根42の支持安定性が増す。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]における伸縮機構70に代えて、図17及び図18に示すような伸縮機構70を採用してもよい。図17は、伸縮機構70付近の縦断側面図であり、図18は、搬送上流側から見た伸縮機構70付近の縦断面図である。なお、後述する以外の他の構成は、前述の[発明を実施するための最良の形態]における伸縮機構70と同様である。
第2筒状体24の搬送上流側の端部における上端部には、下向きに開口したコ字状のブラケット134が固定されており、このブラケット134に、上方から樹脂製のスライド部材135が伸縮方向への移動を規制された状態で固定されている。スライド部材135は、上向きに開口したコ字状に形成されており、このスライド部材135の内側に、スライドレール136が上方から嵌め込み装着されている。
ブラケット134は、第2筒状体24の搬送上流側端より搬送上流側に延出されており、この搬送上流側に延出された部分に、横向きの軸心周りで上部ローラー134aが回動自在に支持されており、この上部ローラー134aは、第1筒状体23の外周面における上端部と接当するように配設されている。
スライドレール136は、縦断面形状が上向きに開口したコ字状に成形されており、搬送上流側の端部がブラケット137を介して第1筒状体23の上端部に固定され、搬送下流側が第2筒状体24の上端部に固定されたスライド部材135に上方から嵌め込み装着されて伸縮方向にスライド自在に支持されている。これにより、伸縮機構70を操作して第2筒状体24が第1筒状体23に対してスライド移動すると、スライド部材135が第2筒状体24と共にスライドレール136に沿ってスライド移動するように構成されている。
スライドレール136の内側には、伝動チェーン136aがその全長に亘って装備されている。伝動チェーン136aの前端部及び後端部は、スライドレール136の搬送上流側及び搬送下流側の端部におけるスライドレール136の側板に、横向きの第1及び第2支軸136b,136cにより固定されている。
支軸74の先端部には、スプロケット176が支軸74と一体回動可能に固定されており、これにより、電動モータ72の出力軸72aからの動力が中間ギア75及び支軸74を介してスプロケット176に伝達されるように構成されている。スプロケット176は、スライドレール136に装備された伝動チェーン136aに係合するように構成されている。
電動モータ72を正回転駆動させると、スプロケット176が図17の紙面時計回りに回転し、スプロケット176の歯が伝動チェーン136aのローラーの間に順次入り込んで、スプロケット176が伝動チェーン136aに対して搬送下流側に移動する。そして、伝動チェーン136aはスライドレール136に固定されているので、スライド部材135がスライドレール136に沿って搬送下流側にスライド移動し、ブラケット71及び電動モータ72等が搬送下流側に移動して、第2筒状体24が第1筒状体23に対して搬送下流側に移動する。これにより、横オーガ9を伸長させることができる。
一方、電動モータ72を逆回転駆動させると、スプロケット176が図17の紙面反時計回りに回転し、スプロケット176の歯が伝動チェーン136aのローラーの間に順次入り込んで、スプロケット176が伝動チェーン136aに対して搬送上流側に移動する。そして、伝動チェーン136aはスライドレール136に固定されているので、スライド部材135がスライドレール136に沿って搬送上流側にスライド移動し、ブラケット71及び電動モータ72等が搬送上流側に移動して、第2筒状体24が第1筒状体23に対して搬送上流側に移動する。これにより、横オーガ9を短縮させることができる。
スプロケット176の歯は、伝動チェーン136aのローラーに隙間なく徐々に接当して係合するので、電動モータ72の出力軸72aの回転を、スプロケット176及び伝動チェーン136aを介してスライドレール136の直線的な動作に無理なく変換して、伸縮機構70により横オーガ9を無理なく伸縮できる。これにより、電動モータ72の伸縮時の負荷を軽減でき、横オーガ9を伸縮させる動力を節約できる。
なお、この別実施形態では、伝動チェーン136aとスプロケット176とを備えたチェーン伝動機構を伸縮機構70に採用した例を示したが、チェーン伝動機構に代えてベルト伝動機構(図示せず)を採用してもよい。具体的には、例えば、伝動チェーン136aに代えてタイミングベルト(図示せず)を装着すると共に、スプロケット176に代えてベルトプーリー(図示せず)を装着する構成を採用してもよい。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]、及び[発明の実施の第1別形態]においては、第2搬送スクリュ21に加えて、第1搬送スクリュ20を備えた横オーガ9(穀粒排出オーガ)を例に示したが、第2搬送スクリュ21のみによって横オーガ9を構成してもよい。また、1組の第1及び第2スクリュ40,50(1つの第2搬送スクリュ21)を備えて、横オーガ9を構成した例を示したが、2組以上の第1及び第2スクリュ40,50(2つ以上の第2搬送スクリュ21)を備えて、横オーガ9を構成してもよい。例えば2組の第1及び第2スクリュ40,50(2つの第2搬送スクリュ21)を備えると、横オーガ9を伸縮する長さを2倍長く確保でき、横オーガ9の伸縮ストロークを2倍長く確保できる。
前述の[発明を実施するための最良の形態]、及び[発明の実施の第1別形態]においては、伸縮機構70を伸縮させると、第2スクリュ45が第1スクリュ40に対して相対回転しながら第1スクリュ40に対して相対移動し、第2搬送スクリュ21が伸縮するように構成した例を示したが、第1スクリュ40が第2スクリュ45に対して相対回転しながら第2スクリュ45に対して相対移動し、第2搬送スクリュ21が伸縮するように構成してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態]、及び[発明の実施の第1別形態]においては、伸縮可能な第2搬送スクリュ21を搬送下流側に配設し、第1搬送スクリュ20を搬送上流側に配設した例を示したが、伸縮可能な第2搬送スクリュ21を搬送上流側に配設し、第1搬送スクリュ20を搬送下流側に配設してもよい。
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]、[発明の実施の第1別形態]、及び[発明の実施の第2別形態]においては、コンバインの一例として自脱型コンバインを例に示したが、普通型コンバイン等の異なるコンバインにおいても同様に適用できる。
自脱型コンバインの全体側面図 自脱型コンバインの全体平面図 横オーガの全体構造を示す縦断面図 横オーガを伸長させた状態におけるA部の詳細構造を示す縦断面図 横オーガを伸長させた状態におけるB部の詳細構造を示す縦断面図 横オーガを伸長させた状態におけるC部の詳細構造を示す縦断面図 横オーガを短縮させた状態におけるD部の詳細構造を示す縦断面図 横オーガを短縮させた状態におけるE部の詳細構造を示す縦断面図 支持部材付近の縦断面図 案内部材付近の横断平面図 案内部材付近の縦断面図 伸縮機構付近の平面図 伸縮機構付近の側面図 伸縮機構付近の縦断面図 横オーガが最も伸長した状態での第1及び第2スクリュ連結部の縦断面図 横オーガが最も短縮した状態での横オーガ先端部の縦断面図 発明の実施の第1別形態での伸縮機構付近の縦断側面図 発明の実施の第1別形態での伸縮機構付近の縦断面図
符号の説明
9 横オーガ(穀粒排出オーガ)
21 第2搬送スクリュ(搬送スクリュ)
23 第1筒状体
24 第2筒状体
25B 傾斜部
42 第1スクリュ羽根
46 回転軸
47 第2スクリュ羽根
70 伸縮機構
72 電動モータ
80 回転防止機構
136a 伝動チェーン
176 スプロケット

Claims (5)

  1. 機体側の円筒状の第1筒状体と、前記第1筒状体にスライド移動可能に装着された円筒状の第2筒状体と、前記第1筒状体と前記第2筒状体とに亘って設けられた伸縮機構と、前記第1及び第2筒状体の内部に配設された搬送スクリュとを備え、
    前記搬送スクリュに、回転駆動される回転軸と、前記回転軸の搬送上流側部分に固定されずに巻きつけられた第1スクリュ羽根と、前記回転軸の搬送下流側部分に巻きつけられて固定された第2スクリュ羽根とを備えて、
    前記伸縮機構により前記第1及び第2筒状体を伸縮させると、前記第2スクリュ羽根が前記第1スクリュ羽根の搬送上流側に位置し、前記第1及び第2スクリュ羽根が近接した状態で、前記搬送スクリュが伸縮するように構成すると共に、
    前記搬送スクリュによる穀粒の排出時において、前記第1スクリュ羽根を前記第2スクリュ羽根に接当支持させるように構成してあるコンバインの穀粒排出オーガ。
  2. 前記搬送スクリュの伸縮時において、前記第1スクリュ羽根と前記第2スクリュ羽根との間に、所定の隙間が形成されるように構成してある請求項1記載のコンバインの穀粒排出オーガ。
  3. 前記第2筒状体の内径を前記第1筒状体の外径よりも大きく設定して、前記第2筒状体を前記第1筒状体に外嵌装着すると共に、
    前記第1筒状体と前記第2筒状体と間に形成される段部に、傾斜部を備えてある請求項1又は2記載のコンバインの穀粒排出オーガ。
  4. 前記第1筒状体と前記第2筒状体とに亘って、前記第1筒状体に対する前記第2筒状体の回転を防止する回転防止機構を備え、
    前記回転防止機構を前記第1及び第2筒状体の外側部に沿って配設してある請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンバインの穀粒排出オーガ。
  5. 前記伸縮機構を、前記第1筒状体と前記第2筒状体とに亘って設けられた伝動チェーンと、前記伝動チェーンに係合するスプロケットと、前記スプロケットを回転駆動する電動モータとを備えて構成してある請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンバインの穀粒排出オーガ。
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