JP2009225135A - 列車無線通信システムにおける周波数チャネルの選択方法および車上無線端末 - Google Patents

列車無線通信システムにおける周波数チャネルの選択方法および車上無線端末 Download PDF

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Abstract

【課題】列車無線通信システムにおける妨害電波の影響を受けにくい無線周波数チャネル選択方法の提供。
【解決手段】軌道に沿って配置された各基地局が、列車宛の下り電文送信期間に先行するチャネルサーチ期間に、隣接基地局とは異なる周波数チャネルでパイロット信号フレームを送信し、列車に搭載された前方端末と後方端末が、チャネルサーチ期間にパイロット信号フレームの送信周波数チャネルを探索して、受信強度が最大となる第1の周波数チャネルと、受信強度が2番目となる第2の周波数チャネルを検出し、第1、第2の両方の周波数チャネルが検出される基地局境界領域を走行中に、互いに異なる周波数チャネルを選択することによって、異なる基地局経由で下り電文を受信する。
【選択図】図11

Description

本発明は、列車無線通信システムにおける周波数チャネル選択方法および車上無線端末に関し、更に詳しくは、列車の軌道に沿って配置された複数の無線基地局のうち、隣接する無線基地局が、互いに異なった周波数チャネルを使用して、走行中の列車の車上無線端末と通信するようにした列車無線通信システムにおける周波数チャネルの選択方法および車上無線端末に関する。
近年、近距離無線通信システムとして2.4GHz帯の無線周波数を利用した無線システムの利用が拡大している。2.4GHz帯の無線通信システムには、IEEE802.11b/gや、Bluetooth、Zigbeeなど、多くの無線通信規格がある。
2.4GHz帯の無線通信システムは、世界的に免許不要の周波数帯となっているため、一般ユーザにとって利用し易い無線通信システムとなっている。また、無線LANに代表される無線システムの急速な普及に伴って、2.4GHz帯無線通信システムで必要となる各種の無線機器や無線部品の低コスト化が進んでいるため、開発費が少なくて済む2.4GHz帯の無線通信システムは、様々な分野に応用される。例えば、2.4GHz帯無線通信システムを利用した鉄道制御システムとして、CBTC(Communication Based Train Control)システムがある。
しかしながら、無線LANは、パソコン間通信のように、本来的には準静的なデータ通信環境を想定して設計されたシステムとなっている。そのため、例えば、無線通信品質が劣化した時、端末が使用中の周波数チャネルを新たな周波数チャネルに切り替えようとすると、チャネルサーチに時間を要し、周波数チャネルを瞬時に切替えることができないという問題がある。従って、列車の車上端末のように高速移動する無線端末と、地上に配置された無線基地局とが通信する列車無線通信システムに無線LAN技術を適用した場合、無線端末側での基地局の高速切替えが容易でない。
これに対して、公衆セルラ移動通信網は、多数のユーザ端末を収容でき、端末の高速移動にも対応できる高速のハンドオーバ処理を可能にしたシステム設計となっている。セルラシステムでは、端末ハンドオーバをスムーズに行うために、各基地局が、複数の移動端末に共通チャネルとして使用される特定の周波数チャネルで定期的に制御信号を送信し、各移動端末が、この共通チャネルをモニターして、現在通信中の基地局から新たな基地局へのハンドオーバを実現している。具体的に言うと、各移動端末が、現在通信中の基地局から送信されている共通チャネルの信号受信強度と、ハンドオーバ先の候補となる他の基地局から送信されている共通チャネルの信号受信強度とを比較し、候補基地局の方が安定した通信品質をもつと判断した場合に、現在通信中の基地局から候補基地局へのハンドオーバ処理を実行する。
一方、列車無線通信システムとしては、例えば、特開2004−56697号公報(特許文献1)で、列車の前方車両と後方車両にそれぞれ送受信機を搭載しておき、2つの送受信機の受信状態を比較し、受信状態が良好な送受信機の受信信号を選択することによって、位置ダイバーシチ効果を得るようにした列車無線通信システムが提案されている。
特開2004−56697号公報
セルラシステムは、基地局間で移動端末を高速にハンドオーバできるが、周波数帯の使用に免許を必要としており、ネットワークの運用コストも高い。これに対して、免許不要の2.4GHz帯無線通信システムは、定められた帯域内で周波数チャネルを自由に利用することが前提となっているため、セルラシステムのように、予め共通チャネルに指定された特定の周波数チャネルを使用して、基地局から移動端末に定常的に制御信号を送信することができない。
従って、隣接基地局が異なった周波数チャネルを使用する列車無線通信システムに2.4GHz帯無線通信技術を適用する場合は、車上端末が、共通チャネルを利用することなく、通信圏内に位置した無線基地局の周波数チャネルを高速に検出し、無線チャネルを次々と切替えながら、列車が通過する新たな無線基地局との通信を可能とする無線通信技術が要求される。
特許文献1に開示された列車無線通信システムは、前方車両に搭載された送受信機と、後方車両に搭載された送受信機のうち、受信状態が良好な送受信機の受信信号を選択することによって、位置ダイバーシチ効果を得ている。しかしながら、特許文献1は、各送受信機が、列車の軌道に沿って敷設された誘導線/LCXケーブルから信号を受信することを前提としており、車上無線端末が、軌道に沿って配置された無線基地局を経由して管理装置と通信する場合の特殊な問題については意識していない。
例えば、車上無線端末が、列車の軌道に沿って配置された無線基地局を経由して、指令センタに配置された管理装置と通信する列車無線通信システムでは、車上無線端末は、隣接する2つの無線基地局の境界領域で、現在通信中の無線基地局Aから送信された信号Saの他に、ハンドオーバ先となる新たな無線基地局Bから送信された信号Sbを受信できる。車上無線端末が受信する信号Saの強度は、列車が無線基地局Aから遠ざかるに従って低下しているため、信号SaとSbの受信強度が一致する無線基地局A、Bの境界付近では、信号Sa、Sbの強度が弱く、妨害電波の影響を受けやすい状態となっている。
従って、車上無線端末にとっては、隣接する2つの無線基地局の境界付近を列車が通過するとき、妨害電波の影響を回避可能な無線基地局の選択手段が必要となる。
本発明の目的は、妨害電波の影響を受けにくい列車無線通信システム、無線周波数チャネル選択方法および車上無線端末を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明による周波数チャネルの選択方法は、
列車の軌道に沿って配置され、それぞれが上位装置と有線回線で通信する複数の無線基地局と、上記軌道上を走行する列車の前方車両に搭載された前方端末と、上記列車の後方車両に搭載された後方端末と、車上回線を介して上記前方端末および後方端末に接続された車上制御装置とからなる列車無線通信システムにおいて、
上記各無線基地局が、上記上位装置から受信した下り電文の送信期間に先行するチャネルサーチ期間内に、隣接する無線基地局とは異なる周波数チャネルで、複数のパイロット信号フレームを送信し、
上記前方端末と後方端末が、上記チャネルサーチ期間内に無線チャネルの周波数を次々と切替えることによって、上記パイロット信号フレームの送信周波数チャネルを探索し、探索された周波数チャネルのうちで、受信強度が所定閾値以上で最大値となる第1の周波数チャネルと、受信強度が所定閾値以上で2番目となる第2の周波数チャネルを検出し、
上記第1の周波数チャネルが検出されて、上記第2の周波数チャネルが検出されなかった区間では、上記前方端末と後方端末とが、上記第1の周波数チャネルを選択して、上記下り電文を受信し、上記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの両方が検出された区間では、上記前方端末と後方端末が、上記第1、第2の周波数チャネルの中から、互いに異なる周波数チャネルを選択して、上記下り電文を受信することを特徴とする。
更に詳述すると、本発明では、車両が上記第1、第2の周波数チャネルの両方が検出される無線基地局境界領域を走行中に、上記第1の周波数チャネルの受信強度と第2の周波数チャネルの受信強度との差が所定範囲内となる無線基地局境界を通過する迄は、上記前方端末が第2の周波数チャネル、上記後方端末が第1の周波数チャネルを選択し、上記無線基地局境界の通過後は、上記前方端末が第1の周波数チャネル、上記後方端末が第2の周波数チャネルを選択する。
例えば、前方端末と後方端末は、無線基地局境界に達したことをフラグ値として記憶し、車両が上記無線基地局境界領域を走行中は、上記フラグ値を参照することによって、上記第1、第2の周波数チャネルの中から、それぞれが使用すべき周波数チャネルを選択できる。他の方法として、前方端末と後方端末とが、例えば、無線チャネルの各周波数と対応付けて、パイロット信号フレームの受信強度と受信強度変化とを記憶しておき、上記無線基地局境界領域内では、上記第1の周波数チャネルの受信強度変化と第2の周波数チャネルの受信強度変化とを参照することによって、それぞれが使用すべき周波数チャネルを選択することができる。
また、列車の前方車両または後方車両に搭載される本発明の車上無線端末は、
無線チャネルの周波数を切替え可能な無線部と、上記無線部に接続されたベースバンド信号処理部と、通信圏内に位置した無線基地局で使用中の周波数チャネルを探索するチャネルサーチ部と、該車上無線端末が、上記列車の前方車両に搭載された前方端末か、後方車両に搭載された後方端末かの区別を示す配置位置情報を記憶したパラメータメモリとを備え、
上記チャネルサーチ部が、
通信圏内に位置した各無線基地局が下り電文の送信期間に先行して送信するパイロット信号フレームの受信期間内に、上記無線部のチャネル周波数を次々と切替えることによって、上記パイロット信号フレームの送信周波数チャネルを探索し、探索された周波数チャネルのうちで、受信強度が所定閾値以上で最大値となる第1の周波数チャネルと、受信強度が所定閾値以上で2番目となる第2の周波数チャネルとを検出するチャネルサーチ手段と、
上記第1の周波数チャネルが検出され、上記第2の周波数チャネルが検出されなかった場合は、上記無線部の無線チャネルを上記第1の周波数チャネルに設定し、上記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの両方が検出された場合は、上記パラメータメモリが示す配置位置情報によって決まる所定の選択アルゴリズムで、上記第1の周波数チャネルと上記第2の周波数チャネルの何れかを選択して、上記無線部の無線チャネルを該選択された周波数チャネルに設定するチャネル決定手段とを備え、
上記無線部が、上記下り電文の送信期間に、上記チャネル決定手段によって設定された周波数チャネルで下り電文の無線信号を受信し、下り電文信号を上記ベースバンド信号処理部に出力することを特徴とする。
上記チャネルサーチ部は、例えば、上記無線部の各チャネル周波数と対応付けて、パイロット信号フレームの受信強度を記憶しておき、記憶された受信強度に基づいて、上述した第1、第2の周波数チャネルを検出する。但し、上記チャネルサーチ部が、上記無線部の各チャネル周波数と対応付けて、パイロット信号フレームの受信強度と、各周波数チャネルにおける平均受信強度とを記憶しておき、記憶された受信強度と平均受信強度に基づいて、上述した第1、第2の周波数チャネルを検出するようにしてもよい。
上記チャネル決定部は、車両が前記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの両方が検出される無線基地局境界領域を走行中に、上記第1の周波数チャネルの受信強度と第2の周波数チャネルの受信強度との差が所定範囲内となる無線基地局境界の通過後は、選択すべき周波数チャネルを上記無線基地局境界の通過前とは逆にする。
本発明の1実施例では、上記チャネル決定部が、例えば、上記無線基地局境界に達したことをフラグ値として記憶しておき、無線基地局境界領域内では、上記フラグ値を参照して、上記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの中から、上記無線部に設定すべき周波数チャネルを選択する。本発明の他の実施例では、上記チャネルサーチ部が、無線部の各チャネル周波数と対応付けて、パイロット信号フレームの受信強度と受信強度変化とをテーブル領域に記憶しておき、上記チャネル決定部が、上記無線基地局境界領域内で、上記テーブル領域に記憶された第1の周波数チャネルの受信強度変化と上記第2の周波数チャネルの受信強度変化とを参照して、上記無線部に設定すべき周波数チャネルを選択する。
本発明によれば、隣接する2つの無線基地局の境界領域を走行中に、列車の前方車両に搭載された前方端末と、後方車両に搭載された後方端末とが、パイロット信号フレームが受信されるチャネルサーチ期間内に、互いに異なった基地局と通信できるように周波数チャネルを選択しているため、何れか一方の周波数チャネルで、例えば、妨害波の影響で下り電文を正常受信できなかった場合でも、他方の周波数チャネルで下り電文を正常受信できる確率が高くなる。
また、列車が無線基地局の境界領域を走行中に、前方端末を無線基地局境界を通過する前に次の基地局と通信させ、後方端末は、無線基地局境界を通過後も、しばらくの間は従前の基地局と通信させることによって、妨害波の影響回避区間を長くすることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明が適用されるCBTC(Communication Based Train Control)無線通信システムの全体構成を示す。
10(10a、10b)は、所定区間の列車40の運行情報を管理することによって、列車の安全運転を確保する管理装置であり、区間内に設置された複数のアクセスポイントマスタ(以下、APマスタという)12(12a、12b、・・・)と回線100で接続され、破線で示すように、ゲートウェイ(GW)11を介して、他の区間の管理装置11bと接続されている。
各APマスタ12は、列車の軌道41に沿って設置された複数の無線基地局(以下、APという)30(30a、30b、・・・)と回線101で接続され、これらのAPと管理装置10との間で、上り/下り電文(通信メッセージ)を中継する中継装置として機能する。各AP30は、APマスタ12から受信した下り電文を無線で送信し、列車40から無線で受信した上り電文をAPマスタ12に転送する。
軌道41上を走行する各列車40は、前方車両と後方車両に車上無線端末(以下、ステーション:STAという)50a、50bが搭載されている。前方車両は、先頭車両でも2両目の車両でもよく、後方車両は、最終車両でもその前の車両でもよい。これらのSTA50a、50bは、列車内の通信回線52を介して、前方車両に搭載された車上制御装置:ATPS(Automatic Train Protection System)に接続されている。ATPSは、管理装置10から与えられた指令を表示するための表示装置を備えており、表示装置の他に、例えば、運転員に警報を知らせるための警報出力装置や、列車の現在位置を測定するためのGPSを備えている。
列車に搭載されたSTA50a、50bは、通信圏内に位置したAP30(30a、30b、・・・)と無線で通信し、管理装置10から送信された下り電文をAP30経由で受信して、ATPS51に転送すると共に、ATPS51が生成した上り電文を無線でAP30に送信する。
ATPS51は、STA50a、50bで受信した下り電文から、管理装置10が送信したメッセージを抽出し、受信メッセージの表示や、受信メッセージが示す制御命令に応答した制御動作を行う。ATPS51は、GPSで検出された列車の位置などのステータス情報と、列車の識別情報を含む上り電文を生成し、後述するように、生成された上り電文を所定のタイミングでSTA50a、50bから送信する。本実施例では、列車40の前方車両に1台、後方車両に1台のSTAが搭載された場合について説明するが、ダイバーシチ効果を高めるために、同一列車に3台以上のSTAを搭載しもよい。
図2は、図1に示したCBTC無線通信システムにおける通信シーケンスの1実施例を示す。
管理装置10aは、所定の周期で下り電文を生成し、APマスタ12aに送信する(SQ01)。管理装置10aがAPマスタ12aに送信する下り電文には、図3で詳述するように、宛先列車IDの異なる複数列車分の制御メッセージ、例えば、64列車分の制御メッセージと、各AP宛の周波数設定信号が含まれている。APマスタ12aは、管理装置10aから下り電文を受信すると、これを支配下にあるAP30a、AP30b、・・・に中継する(SQ02)。
AP30aとAP30bは、APマスタ12aから下り電文を受信すると、タイムスロットTS1とTS2で、各列車宛の同一制御メッセージの送信を繰り返し(SQ14aとSQ14b、SQ24aとSQ24b)、各タイムスロットでSTA50a、STA50bから受信した上り電文をAPマスタ12aに転送する(SQ03、SQ04)。APマスタ12aは、AP30a、AP30bから受信した上り電文から、正常受信された電文を選択して(SQ05)、管理装置10aに送信する(SQ06)。
詳述すると、AP30aとAP30bは、APマスタ12aから下り電文を受信すると、受信した下り電文に含まれる周波数設定信号に応じて、無線部にタイムスロットTS1で使用する周波数チャネルを設定する(SQ11a、SQ11b)。無線チャネルの周波数は、例えば、予め用意された周波数ホッピングテーブルを参照して選択される。
ここで、AP30aが使用する周波数チャネルCHaと、AP30aに隣接するAP30bが使用する周波数チャネルCHbは、それぞれの送受信信号が互いに干渉しないように、異なった周波数にしておく必要がある。本実施例では、AP30a、AP30bが参照する周波数ホッピングテーブルに、ホッピングパターンの異なる複数種類の周波数パターンを予め記憶しておき、各APが、自分のIDと対応する周波数パターンで、周波数チャネルを選択できるようにしておく。図2に示した例では、AP30aはチャネル番号「CH04」、AP30bはチャネル番号「CH09」の周波数チャネルを使用している。
周波数チャネルを設定したAP30aとAP30bは、それぞれの周波数チャネルで、チャネルサーチ期間UW1内に、周波数チャネル検出用のパイロット信号フレームの送信を繰り返し(SQ12a、SQ12b)、次のフレーム同期期間UW2内に、フレーム同期用のパイロット信号を送信し(SQ13a、SQ13b)、その後で、受信下り電文が示す複数列車分の制御メッセージを順次に送信する(SQ14a、SQ14b)。本実施例では、制御メッセージが、異なる宛先列車IDをもつ64個の無線下りパケットとして送信される。
STA50aとSTA50bは、タイムスロットTS1におけるチャネルサーチ用期間UW1(SQ12a、SQ12b)に、無線機のチャネル周波数を切替えながら、パイロット信号の送信元で使用している周波数チャネルを探索し、受信強度が所定の閾値を超えた周波数チャネルの中から、後述する選択アルゴリズムによって、無線部で使用すべき周波数チャネルを決定する。
STA50aとSTA50bは、無線部で使用すべき周波数チャネルが決定すると、この周波数チャネルで、フレーム同期期間UW2内に送信されたパイロット信号フレームを受信して、フレーム同期を確立し、その後で、APからの無線下りパケットの受信と、APへの無線上りパケットの送信を行う。無線下りパケットのヘッダ部には、宛先列車IDの他に、該宛先列車IDをもつ列車が無線上りパケットの送信に使用すべき送信スロット時間Tsを指定する制御情報が含まれている。
STA50a、STA50bは、無線下りパケットの送信期間中に、受信信号を復調/復号処理し、ヘッダ部に自列車IDと同じ宛先列車IDを含むパケットを受信すると、これをATPS51に転送する(SQ15a、SQ15b)。ATPS51は、STA50a、STA50bから受信したパケットをCRC(Cyclic Redundancy Check)符号によってエラーチェックし、正常に受信されたパケットを選択する(SQ16)。
但し、受信パケットのCRC符号チェックをSTA50a、STA50b側で行って、STA50a、STA50bが、正常受信されたパケットのみを選択的にATPS51に転送するようにしてもよい。また、STA50a、STA50bが、復調前のデータをATPS51に転送し、ATPS51側で、例えば、STA50a、STA50bからの受信データを最大比合成処理で足し合わせた後、復調/復号処理と、CRC符号によるエラーチェックを行うようにしてもよい。この場合、受信パケットの宛先列車IDの判定は、ATPS51側で行うことになる。
下りパケットを受信処理したATPS51は、管理装置10aに送信すべき上り電文(パケット)を生成し、STA50aとSTA50bに転送する(SQ17)。STA50a、STA50bは、ATPS51から受信した上り電文を互いに異なったタイミングでAPに送信する。
すなわち、前方車両に搭載されたSTA50aは、前方STA送信許可時間Ta内の特定サブスロットで、上り電文を無線上りパケットとして送信する(SQ18a)。後方車両に搭載されたSTA50bは、Taとは重複しない後方STA送信許可時間Tb内の特定サブスロットで、上り電文を無線上りパケットとして送信する(SQ18b)。これらの特定サブスロットは、送信スロット時間Tsによって決まる。STA50aとSTA50bから送信された無線上りパケットは、AP30a、AP30bで受信され、APマスタ12aに転送される(SQ03)。
上述したように、本実施例では、AP30aとAP30bが、チャネルサーチ期間UW1((SQ12a、SQ12b)とフレーム同期期間UW2(SQ13a、SQ13b)で、パイロット信号フレームを送信した後、64列車分の制御メッセージを予め決められたフレームフォーマットで送信している。これらの制御メッセージの送信期間(下り電文スロット)は既知となっているため、STA50aとSTA50bは、フレーム同期用のパイロット信号UW2の受信時刻を基準にして、無線下りパケットの送信期間(SQ14a、SQ14b)の終了時刻Teを予測できる。
従って、前方STA50aは、終了時刻Teに一定のオフセット値Δtaを加えた時点を送信許可時間Taの開始時刻として、無線上りパケットの送信サブスロットを決定できる。一方、後方STA50bは、前方STAの送信許可時間Taとは重ならないように、時刻Teに一定のオフセット値Δtb(Δtb>Δta)を加えた時点を送信許可時間Tbの開始時刻として、無線上りパケットの送信サブスロットを決定できる。
2回目の電文送受信スロットTS2では、AP30aとAP30bは、各自の周波数ホッピングテーブルに従って、無線チャネルを電文送受信スロットTS1で設定した周波数チャネルとは異なる周波数チャネルに設定する。図2の例では、AP30aはチャネル番号「CH08」、AP30bはチャネル番号「CH13」の周波数チャネルを設定し(SQ21a、SQ21b)、所定期間UW1にわたって周波数チャネルサーチ用のパイロット信号の送信を繰り返し(SQ22a、SQ22b)、フレーム同期期間UW2用のパイロット信号を送信(SQ23a、SQ23b)した後、スロットTS1で既に送信済みとなっている複数列車分の制御メッセージを順次に送信する(SQ14a、SQ14b)。
STA50a、STA50bは、タイムスロットTS1と同様に、チャネルサーチ期間UW1内に、新たな周波数チャネルを探索し、期間UW2内にフレーム同期をとった後、自列車宛の無線下りパケットを受信して、受信パケットをATPS51に転送する(SQ25a、SQ25b)。
ATPS51では、STA50a、STA50bから受信した下りパケットのうち、正常に受信された下りパケットを選択し(SQ26)、上り電文を生成して、STA50aとSTA50bに転送する(SQ17)。タイムストッロTS1と同様、前方STA50aは、送信許可時間Ta内に設定された送信サブスロットで、上り電文を無線上りパケットとして送信し(SQ28a)、後方STA50bは、送信許可時間Taとは重複しない送信許可時間Tb内に設定された送信サブスロットで、上り電文を無線上りパケットとして送信する(SQ28b)。AP30aとAP30bは、STA50a、STA50bから送信された無線上りパケットを受信し、CRCチェック結果が良好なものを選択して、APマスタ12aに転送する(SQ04)。
APマスタ12aは、タイムスロットTS1でAP30a、AP30bから受信した上り電文と、タイムスロットTS2でAP30a、AP30bから受信した上り電文のうち、正常に受信された上り電文を選択して(SQ05)、上り電文として管理装置10に送信する(SQ06)。
ここでは、SQ03、SQ04で示すように、AP30aとAP30bが、タイムスロットTS1とTS2のそれぞれで、上り電文をAPマスタ12aに送信しているが、AP30aとAP30bが、タイムスロットTS1で受信した上り電文を記憶しておき、タイムスロットTS2で上り電文を受信した時点で、2つの上り電文の中から、CRCチェック結果が良好な1つの上り電文を選択して、APマスタ12aに送信するようにしてもよい。
また、図2の実施例では、AP30aとAP30bが、タイムスロットTS1とTS2で周波数チャネルを切り替えて、同一の下り電文を2度送りしているが、同一下り電文の送信回数は一回にしてもよいし、タイムスロットTSの数を増加することによって、同一下り電文の送信回数を3回以上にしてもよい。但し、管理装置10aが、APマスタへの下り電文の送信と、APマスタから受信した上り電文の処理を所定周期Tで行う必要がある場合は、APマスタから管理装置10aへの上り電文の送信が周期T内で完了するように、タイムスロットTSの個数と各タイムスロット内での通信シーケンスを設計する必要がある。
図3は、本実施例で無線区間に適用されるメッセージのフレームフォーマットを示す。
管理装置10は、例えば、図3(A)に示すように、フレーム間にガードタイム21(21−1、21−2、・・・)をもつ500msec周期のスーパーフレーム20(20−1、20−2、・・・)に従って、車上のATPS51とメッセージを交換する。ガードタイム21の長さは、管理装置10で必要とする送受信メッセージの処理時間によって決まる。
本実施例では、各スーパーフレーム20は、図3(B)に示すように、N個(ここでは、N=2)の電文送受信スロット(タイムスロットTS1、TS2)からなる。各AP30は、図2で説明したように、スーパーフレーム20のタイムスロット毎に周波数チャネルを切り替えて、車上無線端末STA50と通信する。
電文送受信スロットTS1、TS2は、図3(C)に示すように、チャネルサーチ用の第1ユニークワード(UW1)期間22と、フレーム同期用の第2ユニークワード(UW2)期間23と、下り電文スロット24と、前方STA用の上り電文スロット25、後方STA用の上り電文スロット26に分割されている。
第1ユニークワード(UW1)期間22は、STA50がAP30の周波数チャネルを探索するために必要とするパイロット信号フレームの送信期間となる。本実施例では、UW1期間22が、図3(D)に示すように、複数の単位期間22−i(UW1−1〜UW1−m)からなり、各AP50は、上記単位期間毎に、図3(E)に示すパイロット信号フレーム220を送信する。
各単位期間に送信されるパイロット信号フレーム220は、ガードタイム221に続く物理層プリアンブル信号222と、3個の4バイト擬似ランダム符号(PN信号)223〜225と、2バイトのシーケンス番号i(i=1〜m)226とからなっている。物理層プリアンブル信号222は、受信側で物理層信号の検出と自動利得制御(AGC:Auto Gain Control)のために必要となる。
UW1期間22に設けられる単位期間22−iの個数、すなわち、パイロット信号フレーム220の繰り返し送信回数の値mは、例えば、m=120に設定される。但し、UW1期間22の長さは、STA50側で必要とする周波数チャネルの探索所要時間によって決まるため、パイロット信号フレーム220の送信回数mもUW1期間の長さによって可変となる。また、単位期間22−i内に送信されるPN信号の個数、PN信号の長さ、シーケンス番号のバイト長も、図示した値とは異なっていてもよい。
列車40が、図1のAP30b付近を走行中は、STA50aとSTA50bは、AP30bが使用している周波数チャネルでパイロット信号を検出するが、列車40が、図1のAP30aとAP30bの境界に接近すると、各STA50は、AP30bが使用している周波数チャネル以外に、AP30aが使用している周波数チャネルでもパイロット信号を検出できる。そこで、各STA50は、UW1期間22に、無線機のチャネル周波数を切り替えながらパイロット信号フレームの受信強度をチェックし、或る周波数チャネルでパイロット信号フレームを検出すると、パイロット信号の受信電力と周波数チャネルの番号を候補チャネル情報として記憶した後、パイロット信号を受信可能な他の周波数チャネルを探索する。
周波数チャネル探索の結果、複数の候補チャネルが検出された場合、各STA50は、後述するチャネル選択アルゴリズムに従って、候補チャネルの中の1つを選択し、無線機の周波数をこの周波数チャネルに合わせる。各STA50は、選択された周波数チャネルで受信されるUW1期間内のパイロット信号フレーム220が示すシーケンス番号226の値に基づいて、UW1期間22に続く第2ユニークワード(UW2)期間23の開始タイミングを予測し、UW2期間に受信されるパイロット信号フレームによって、下り電文スロット24の送信パケットを受信するためのフレーム同期を確立する。
第2ユニークワード(UW2)期間23に送信されるパイロット信号フレーム230は、図3(F)に示すように、無信号のガードタイム231に続く物理層プリアンブル信号232と、16バイトの2つのPN信号233、234とからなっている。
下り電文スロット24では、図2で説明したように、複数列車分の無線下りパケットが送信される。本実施例では、下り電文スロット24が、一定時間幅の64個のサブスロットに分割され、サブスロット毎に異なる宛先をもつ64列車分の無線下りパケットが順次に送信される。
各サブスロットでは、図3(G)に示すように、無信号のガードタイム241に続く物理層プリアンブル信号242と、4バイトのヘッダ情報部243と100バイトのメッセージ部244からなる下りパケットとを含むフレーム240が送信される。下りパケットのヘッダ情報部243は、列車IDと、前述した送信スロット時間Tsを示す情報を含んでいる。
各STA50は、ヘッダ情報部243が示す列車IDによって、受信パケットが自局宛のものか否かを判定し、自局宛の受信パケットのメッセージ部244から下り電文を抽出して、これをATPS51に転送する。また、各STA50は、ヘッダ情報部243が示す送信スロット時間Tsの指定情報から、上り電文を送信するためのサブスロットを決定する。
図3(C)に示した前方STA用の上り電文スロット25と、後方STA用の上り電文スロット26も、上述した下り電文スロット24と同様、一定時間幅の64個のサブスロットに分割され、各サブスロットにおいて、図3(G)と同様のフレームフォーマットで、無線上りパケットが送信される。下り電文で指定される送信スロット時間Tsは、上り電文スロット25、26含まれる64サブスロットのうち、STA50aとSTA50bが上り電文の送信に使用可能なサブスロットの番号を示している。
図4は、無線基地局:AP30(30a、30b)のブロック構成図を示す。
AP30は、アンテナ301に接続された無線部302と、無線部302に接続されたベースバンド信号処理部303と、ベースバンド信号処理部303に接続された制御部304と、制御部304に接続された回線インタフェース320とからなる。AP30は、回線インタフェース320を介してAPマスタ12aと通信し、アンテナ301で送受信される無線信号によって、車上無線端末STA50と通信する。
制御部304は、ベースバンド信号処理部303に接続されたデータ送受信部311と、データ送受信部311に接続されたプロトコル処理部312と、プロトコル処理部312に接続された主制御部313および周波数ホッピングテーブル314と、主制御部313に接続されたメモリ315とからなる。回線インタフェース305は、主制御部313に接続されている。
上記制御部304は、例えば、主制御部313に相当するプロセッサと、メモリ上に定義されたデータ記憶領域およびソフトウェアで構成でき、図示したデータ送受信部311とプロトコル処理部312は、プロセッサ(主制御部313)が実行するプログラムに置き換えることができる。
周波数ホッピングテーブル314には、基地局ID別の複数の周波数ホッピングパターンが記憶されている。また、メモリ315には、例えば、ウォッチドッグタイマを用いてAPの状態を監視する状態監視タスク316と、主制御部316が実行する各種のアプリケーションプログラムが用意されている。主制御部313は、状態監視タスク316から異常を通知されると、AP30を再起動する。
APマスタ12aから回線101に送信された下り電文(複数列車分の下りパケット)は、回線インタフェース305を介して主制御部313に入力され、主制御部313からプロトコル処理部312に供給される。
プロトコル処理部312は、周波数ホッピングテーブル314に記憶された自局のIDと対応する周波数ホッピングパターンと、管理装置10aから指定された周波数設定信号に従って、電文送受信スロット(TS1、TS2)毎に周波数チャネルCHiを決定し、無線部302の周波数チャネルを切り替える。また、プロトコル処理部312は、主制御部313から受信した下り電文(複数列車分の下りパケット)をデータ送受信部311に出力する。
データ送受信部311は、図3(B)、(C)に示したフォーマットに従って、UW1期間22の複数のパイロット信号フレーム220と、UW2期間23のパイロット信号フレーム230とを生成し、これらのパイロット信号フレームをベースバンド信号処理部303に出力した後、下り電文スロット24の期間内に、プロトコル処理部312から受信済みの複数列車分の下りパケットをベースバンド信号処理部303に出力する。この時、データ送受信部311は、各下りパケットの先頭に、図3(G)に示した物理層プリアンブル242を付加し、各下りパケットの末尾に図3(G)では省略された誤り訂正符号、例えば、CRC符号とリードソロモン符号を付加する。
ベースバンド信号処理部303は、データ送受信部311から受信した各送信フレームを符号化処理、変調処理した後、無線部302に出力する。送信フレームの符号処理には、例えば、ビダビ符号化が適用され、変調処理には、例えば、直交周波数分割多重OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が適用される。
無線部302は、ベースバンド信号処理部303から入力された送信フレームをディジタル/アナログ(D/A)変換した後、所定の電力レベルに増幅し、プロトコル処理部312が設定した周波数チャネルの下り無線信号として、アンテナ301から送信する。
一方、車上端末STA50から送信された上り無線信号は、アンテナ301から無線部302に入力され、プロトコル処理部312が設定した特定周波数チャネルの信号がA/D変換されて、ベースバンド信号処理部303に出力される。ベースバンド信号処理部303は、無線部302から入力された受信信号を復調処理、復号化処理し、上り受信フレームとしてデータ送受信部311に出力する。
データ送受信部311は、ベースバンド信号処理部303から入力された上り受信フレームのエラー判定と誤り訂正をした後、上り電文としてプロトコル処理部312に出力する。データ送受信部311から出力された上り電文は、プロトコル処理部312から主制御部313に転送され、主制御部313から、回線インタフェース305を介してAPマスタ12aに送信される。
図5に、車上無線端末STA50(50a、50b)の構成図を示す。
STA50は、アンテナ501に接続された無線部502と、無線部502に接続されたベースバンド処理部503と、ベースバンド信号処理部503に接続された制御部504と、制御部504に接続された回線インタフェース505とからなる。STA50は、回線インタフェース505を介してATPS51と通信し、アンテナ501で送受信される無線信号によって、通信圏内に位置したAP30と通信する。
制御部504は、ベースバンド信号処理部503に接続されたデータ送受信部511、チャネルサーチ部512およびフレーム同期部513と、これらのユニット511〜513に接続されたプロトコル処理部514と、プロトコル処理部514に接続された主制御部515と、チャネルサーチ部512に接続されたチャネル選択情報テーブル516と、主制御部313に接続されたメモリ517と、STA50が前方STAか後方STAかを示すSTA配置位置情報を記憶したパラメータメモリ520とからなる。回線インタフェース505は、主制御部515に接続されている。
ベースバンド信号処理部503は、図4に示したAP30のベースバンド信号処理部303と同様の機能を備えている。また、チャネル選択情報テーブル516には、チャネルサーチ部512によって、例えば、図9に示すように、無線部302に設定可能な周波数チャネル(チャネルID)5161と対応付けて、パイロット信号の受信強度を示す情報が記憶される。
上記制御部504も、主制御部515に相当するプロセッサと、メモリ上に定義されたデータ記憶領域およびソフトウェアで構成でき、図5に示したデータ送受信部511、チャネルサーチ部512、フレーム同期部513、プロトコル処理部514は、プロセッサが実行するプログラムに置き換えることができる。メモリ517には、STAの状態を監視する状態監視タスク518と、主制御部515が実行する各種のアプリケーションプログラムが用意されている。
プロトコル処理部514は、電文送受信スロット(TS1、TS2)毎に、チャネルサーチ部512、フレーム同期部513、データ送受信部511を制御し、図3(C)に示したUW1期間22における周波数チャネルの探索と、UW2期間23におけるフレーム同期と、下り電文スロット24における下りパケットの受信処理を実行する。
すなわち、プロトコル処理部514は、先ず、制御信号S2によってチャネルサーチ部512を起動し、チャネルサーチ部512にパイロット信号フレームの送信周波数チャネルを探索させる。
制御信号S2で起動されたチャネルサーチ部512は、チャネル選択情報テーブル516が示す周波数チャネル5161の順に、パイロット信号を受信するための周波数チャネルを選択し、制御信号S1によって、無線部502の受信周波数(周波数チャネル)を切り替え、周波数チャネルCHi毎に、ベースバンド信号処理部503から出力されるパイロット信号の受信強度P(i)をチャネル選択情報テーブル516に記憶する。パイロット信号の受信強度P(i)としては、例えば、RSSI(Received Signal Strength Identifier)の値が適用される。受信強度P(i)は、瞬時値でもよいし、或る期間の平均値であってもよい。
チャネルサーチ部512は、チャネル選択情報テーブル516が示す全ての周波数チャネルで、パイロット信号の受信強度チェックが終了すると、後述する周波数チャネル選択アルゴリズムに従って、STA50で使用すべき周波数チャネルCHjを決定する。選択される周波数チャネルCHjは、パラメータメモリ520が示すSTAの配置位置情報によって異なる。チャネルサーチ部512は、無線部501の周波数チャネルをCHjに維持した後、制御信号S512によって、プロトコル処理部514にパイロット信号フレームのシーケンス番号を通知する。チャネルサーチに失敗した場合は、制御信号S512によってエラーが通知される。
プロトコル処理部514は、制御信号S512によって、パイロット信号フレームのシーケンス番号の通知を受けると、通知されたシーケンス番号から、UW1期間に続くUW2期間の開始タイミングを特定し、UW2期間の開始タイミングで制御信号S3を出力して、フレーム同期部513を起動する。制御信号S3によって起動されたフレーム同期部513は、ベースバンド信号処理部503から出力されるUW2期間のパイロット信号に基づいてフレーム同期をとり、データ送受信の基準タイミング信号S513を生成して、データ送受信部511とプロトコル処理部514に出力する。
プロトコル処理部514は、上記基準タイミング信号S513に基づいて、下り電文スロット24の開始タイミングを決定と終了タイミングを決定し、データ送受信部511に制御信号S4を出力する。
データ送受信部511は、下り電文スロット24の受信期間に、ベースバンド信号処理部503から出力される下りパケットから物理層プリアンブル242を除去し、エラー判定と誤り訂正をした後、ヘッダ情報部243とメッセージ部244とで構成される下りパケットをプロトコル処理部514に出力する。
プロトコル処理部514は、下り電文スロット24の受信期間にデータ送受信部511から出力される複数列車分の下りパケットの中から、ヘッダ情報部243に自列車IDと一致する宛先列車IDを含むパケットを選択し、ヘッダ情報が示す送信スロット時間Tsを記憶した後、この下りパケットを主制御部515に転送する。上記下りパケットは、主制御部515によって回線インタフェース505に出力され、回線52を介してATPS51に転送される。
プロトコル処理部514は、管理装置10aが下りパケットで指定した送信スロット時間Tsと、パラメータメモリ520が示すSTA配置位置情報に基づいて、自STAが前方STAの場合は、前方STA上リ電文スロット25を構成する複数のサブスロットの中から、自STAで使用すべき特定の送信スロットTSxを選択し、自STAが後方STAの場合は、後方STA上リ電文スロット26を構成する複数のサブスロットの中から、自STAが使用すべき特定の送信スロットTSxを選択して、主制御部515から上りパケットが受信されるのを待つ。
ATPS51は、管理装置10aからの下りパケットを受信すると、管理装置宛の上りパケットを生成して、回線52に出力する。上記上りパケットは、回線インタフェース505で受信され、主制御部515を介してプロトコル処理部514に転送される。プロトコル処理部514は、主制御部515から上りパケットを受信すると、これを一時的に保持しておき、上り電文スロット25または26内で選択された特定の送信スロットTSxのタイミングで、上りパケットをデータ送受信部511に出力する。
データ送受信部511は、上記上りパケットの先頭に物理層プリアンブルを付加し、末尾にCRC符号とリードソロモン符号を付加した後、上り電文としてベースバンド信号処理部503に出力する。ベースバンド信号処理部503は、データ送受信部511から出力された上り電文を符号化し、変調処理した後、送信フレームとして無線部502に出力する。無線部502は、ベースバンド信号処理部503から入力された送信フレームをD/A変換した後、所定の電力レベルに増幅して、アンテナ501から送信する。
次に、図6、図7を参照して、各車上無線端末STA50が実行する本発明の周波数チャネルの選択アルゴリズムについて説明する。
図6は、基地局AP30bから送信されるパイロット信号の強度PW(b)と、基地局AP30aから送信されるパイロット信号の強度PW(a)の位置的変化を模式的に示している。信号強度PW(a)、PW(b)は、それぞれAP30a、AP30bの設置ポイントで最大となり、設置ポイントから離れるのに従がって低下する。
列車が、矢印で示すように、AP30bの通信圏内からAP30aの通信圏内に向かって進行すると、車上の前方STA50aと後方STA50bは、AP30bと通信しながらポイントAに達する。各STAは、ポイントAを通過すると、閾値TH1以上の受信強度で、AP30aのパイロット信号とAP30bのパイロット信号を受信でき、ポイントCを通過した後は、AP30aのパイロット信号のみを受信する。
本発明の特徴は、前方車両がポイントAに達したとき、前方STA50aの周波数チャネルをAP30aの周波数チャネル変化に追従させることによって、AP30bとAP30aとの境界領域となるポイントA−Cの間を列車が通過中は、前方STA50aがAP30aと通信し、後方STA50bがAP30bと通信するようにしたことにある。
図7(A)は、列車40が進行中に観測されるAP30bからのパイロット信号の強度PW(b)と周波数チャネルの変化を示している。前述したように、AP30bは、管理装置10aからの指示に従がって、周波数ホッピングテーブルが示す特定のホッピングパターンで、周期的に周波数チャネルを切り替えている。ここでは、AP30bが、「CH09、CH13、CH01、CH05」のホッピングパターンで、周波数チャネルを周期的に切り替えている。
図7(A)に符号110で示した区間は、進行中の列車40で観測される周波数チャネルの1周期分の変化区間を示している。この区間は、符号111で示すように、CH09での通信区間、CH13での通信区間、CH01での通信区間、CH05での通信区間からなり、STA50が受信するパイロット信号の周波数チャネルが、時間T(t1)、T(t2)、T(t3)、T(t4)で切り替ることを意味している。
図7(B)は、AP30aとAP30bの境界領域における周波数チャネルの変化を示している。前方車両がポイントAの直後の区間113を通過中は、前方STA50aは、チャネルサーチの結果、周波数チャネルCH09、CH13、CH01、CH05の順で、基地局AP30bからのパイロット信号を検知し、周波数チャネルCH04、CH08、CH12、CH16の順で、基地局AP30aからのパイロット信号を検知する。
本発明では、前方STA50aには、ポイントAの直前区間112迄は、周波数チャネルをCH09、CH13、CH01、CH05の順で循環的に切替えながら基地局AP30bと通信し、ポイントAを通過した後は、周波数チャネルをCH04、CH08、CH12、CH16の順で循環的に切替えながら基地局AP30aと通信するように、周波数チャネルを選択させる。一方、後方STA30bには、受信強度PW(b)が閾値TH1より低下するポイントC迄は、周波数チャネルをCH09、CH13、CH01、CH05の順で循環的に切替えながら基地局AP30bと通信し、ポイントCを通過すると、CH04、CH08、CH12、CH16の順で循環的に切替えながら基地局AP30aと通信するように、周波数チャネルを選択させる。
このように、APの境界領域を通過中に、前方STA50aと後方STA50bとが互いに異なったAPと通信するようにしておくと、受信強度が低下している境界領域内で、例えば、AP30bで使用している何れかの周波数チャネルと同一周波数をもつ障害電波が発生した場合でも、既にAP30aの周波数チャネルを追従している前方STA側で、障害電波の影響を回避できるため、ATPS51と管理装置10aとが正常に通信することが可能となる。
図8は、チャネルサーチ部512が実行するチャネルサーチ500の第1実施例を示すフローチャートである。
チャネルサーチ部512は、図9に示したチャネル選択情報テーブル516に記憶された周波数チャネル5161から周波数チャネルCH(i)を選択するためのパラメータiの値を初期化(501)した後、無線部502の周波数チャネルをCH(i)に切り換えて(502)、パイロット信号の受信強度P(i)をチャネル選択情報テーブル516の第iエントリに記憶する(503)。ここでは、チャネル選択情報テーブル516に、周波数CH00〜CH15の16チャネルが登録されており、チャネルサーチ部512は、最終的には、周波数チャネルCH00〜CH15のうちの何れかを選択して、無線部302で使用する周波数チャネルをAPの周波数チャネルに合わせることになる。
チャネルサーチ部512は、第i周波数チャネルCH(i)でパイロット信号の受信強度チェックが終了すると、パラメータiの値をインクリメントし(504)、パラメータiとチャネル選択情報テーブル516のエントリ数Nとを比較する(505)。もし、i>Nとなった場合は、チャネルサーチ部512は、チャネル選択510を実行する。iがN以下の場合、チャネルサーチ部512は、チャネルサーチ時間が予め指定された制限時間Tmax以内か否かを判定して(506)、制限時間を越えていなければ、ステップ502以降の処理を繰り返し、チャネルサーチ時間が制限時間Tmaxを越えた場合は、チャネル選択510を実行する。制限時間Tmaxは、チャネル選択510以降の処理時間を保証するために設定されている。
チャネル選択510では、チャネルサーチ部512は、図10に示すように、チャネル選択情報テーブル516から受信強度P(i)を読み出すためのパラメータiの値と、検出されたAPの個数をカウントするためのパラメータnの値を初期値0に設定し、パイロット信号受信強度の最大値を示すパラメータPmax、受信強度が最大となる周波数チャネルを示すパラメータCHmax、2番目の受信強度を示すパラメータPsec、受信強度が2番目となる周波数チャネルを示すパラメータCHsecの値を初期化する(511)。
チャネルサーチ部512は、次に、チャネル選択情報テーブル516に記憶された受信強度P(i)を閾値TH1と比較し(512)、P(i)がTH1以下であれば、パラメータiの値をインクリメントし(519)、i>Nでなければ、ステップ512を実行する。もし、i>Nの場合は、チャネルサーチ部512は、AP個数nの値を判定し(521)、nが0でなければ、図11に示す使用チャネル決定530を実行し、n=0の場合は、エラーフラグを「1」に設定して(522)、チャネル選択を終了する。
P(i)がTH1を超えていた場合、チャネルサーチ部512は、P(i)をPmaxと比較し(513)、P(i)>Pmaxの場合は、従前のPmaxとCHmaxの値をそれぞれPsec、CHsecとして記憶し(514)、P(i)とCH(i)の値をそれぞれ新たなPmax、CHmaxとして記憶し(515)、AP個数を示すnの値をインクリメント(518)した後、iの値をインクリメントする(519)。
ステップ513で、もし、P(i)がPmaxを超えていなければ、チャネルサーチ部512は、P(i)とPsecとを比較し(516)、P(i)がPsecを超えていなければ、ステップ518を実行し、P(i)がPsecを超えていた場合、P(i)とCH(i)の値をそれぞれ新たなPsec、CHsecとして記憶して(517)、ステップ518を実行する。
以上の動作によって、STA50を搭載した車両が、図7(B)に示したAP30aとAP30bの境界付近(A−C間)を進行中は、閾値TH1以上の受信強度をもつCHmaxとCHsecとが検出される。また、AP30bとAP30aのうち、一方が通信圏外、他方が通信圏内となる領域を車両が進行中は、STA50は、閾値TH1以上の受信強度をもつCHmaxのみを検出する。もし、CHsecが検出されたとすれば、CHsecでノイズ信号が受信されたことを意味している。
使用チャネル決定530では、チャネルサーチ部512は、図11に示すように、AP個数nが1か否かを判定し(531)、n=1の場合は、図7(B)にポイントBで示すAP境界をSTA50が超えたか否か示すフラグFLAGを「0」に設定し(532)、周波数チャネルとしてCHmaxを選択する(541)。FLAGは、STA50が、図6に示したポイントB−C間を進行中は「1」、それ以外の領域では「0」となる。
n=1でなければ、チャネルサーチ部512は、パラメータメモリ520を参照して、STA50が前方STAか後方STAかを判定する(533)。STA50が前方STAの場合、チャネルサーチ部512は、FLAGの値を判定し(534)、FLAG=1の場合、すなわち、前方STAが図7(B)のポイントB−C間を進行中は、周波数チャネルとしてCHmaxを選択する(541)。もし、FLAG=0の場合、チャネルサーチ部512は、PmaxとPsecの差が、閾値ΔH0よりも小さいか否かを判定する(535)。
Pmax−Psec<ΔH0でなければ、前方STAが、図7(B)に示したポイントBよりも手前を進行中であることを意味している。この場合、チャネルサーチ部512は、周波数チャネルとしてCHsecを選択する(537)。Pmax−Psec<ΔH0は、前方STAが、図7(B)にポイントBで示したAP境界を通過中であることを意味している。この場合、チャネルサーチ部512は、FLAGを「1」に設定して(636)、周波数チャネルとしてCHsecを選択する(537)。一旦FLAGが「1」になると、前方STAは、ステップ541でCHmaxを選択するため、結果的に、前方STAは、図7(B)のポイントAを通過した後は、進行方向に位置したAP30aのPW(a)に追従して、AP30aの周波数チャネルで通信することになる。
STA50が後方STAの場合、チャネルサーチ部512は、FLAGの値を判定し(538)、FLAG=1の場合、すなわち、後方STAが図7(B)のポイントB−C間を進行中は、周波数チャネルとしてCHsecを選択する(537)。もし、FLAG=0の場合、チャネルサーチ部512は、PmaxとPsecの差が、閾値ΔH0よりも小さいか否かを判定し(539)、Pmax−Psec<ΔH0でなければ、周波数チャネルとしてCHmaxを選択し(541)、Pmax−Psec<ΔH0の場合は、FLAGを「1」に設定(540)してから、周波数チャネルとしてCHmaxを選択する(541)。
すなわち、後方STA30bは、FLAG=0の間は、Pmaxに追従し、FLAG=1の間は、Psecに追従して周波数チャネルを選択するため、結果的に、後方STA30bは、図7(B)のポイントCまではAP30bと通信し、その後はAP30aと通信することになる。
図10に戻って、チャネルサーチ部512は、STA50(前方STA50aまたは後方STA50b)で使用すべき周波数チャネルを決定すると(530)、無線部502を上記周波数チャネルに設定して(523)、チャネル選択510を終了する。チャネルサーチ部512は、図8のステップ597で、エラーフラグをチェックし、チャネルサーチエラーが発生していた場合、プロトコル処理部514にエラーを通知し(508)、サーチエラーがなければ、UW1期間22dでその後に受信されたパイロット信号フレームからシーケンス番号226を抽出して、プロトコル処理部514に通知する(509)。
次に、図12〜図14を参照して、チャネルサーチ部512が実行するチャネルサーチの第2実施例について説明する。
第2実施例では、図12に示すように、チャネル選択情報テーブル516に、周波数チャネルCH(i)5161と対応付けて、パイロット信号の受信強度P(i)5162と、平均強度Pave(i)5163と、強度変化ΔP(i)5164を記憶しておき、Pave(i)とΔP(i)を利用して、図7(B)に示した境界領域A−Cにおける周波数チャネルの選択を行う。
図13は、チャネルサーチ部512が実行する第2実施例のチャネルサーチ600のフローチャートを示す。
チャネルサーチ部512は、図8のステップ501〜506と同様の手順で、チャネル選択情報テーブル516に記憶された各周波数チャネル5161で、パイロット信号の受信強度P(i)を検出し、チャネル選択情報テーブル516に記憶する(610)。全ての周波数チャネルで、パイロット信号の受信強度P(i)を検出と記憶が終了すると、チャネルサーチ部512は、チャネル毎の平均強度Pave(i)と強度変化ΔP(i)を計算して、チャネル選択情報テーブル516の5163、5164の値を更新する(620)。平均強度Pave(i)の値は、受信強度P(i)の或る期間内の単純平均でもよいし、移動平均であってもよい。
本実施例では、例えば、図7(B)に示したAP30bの通信圏内で、先方STA50がAP30bに接近中は、チャネル選択情報テーブル516の周波数チャネルCH09、CH13、CH01、CH05と対応するエントリにおいて、受信強度5162と平均強度5163が漸増し、強度変化5164がプラスの値を示す。AP30bの通信圏内で、先方STA50がAP30bから遠ざかると、受信強度5162と平均強度5163が漸減し、強度変化5164の値がマイナスを示す。その他の周波数チャネルのエントリでは、受信強度5162、平均強度5163、強度変化5164が略ゼロとなっている。
先方STA50がAP30bとAP30aとの境界領域A−Cを通過中は、周波数チャネルCH09、CH13、CH01、CH05における受信強度5162と平均強度5163が更に低下し、新たに、AP30aの周波数チャネルCH04、CH08、CH12、CH16と対応するエントリにおいて、受信強度5162と平均強度5163が漸増し、強度変化5164がプラスの値を示す。
先方STA50が、AP30bの通信圏外を脱すると、AP30bの周波数チャネルCH09、CH13、CH01、CH05と対応するエントリでは、受信強度5162が略ゼロとなるため、平均強度5163が更に減少し、遂には、平均強度5163と強度変化5164がゼロとなる。
チャネル選択情報テーブル516上で、周波数チャネル毎の平均強度Pave(i)と強度変化ΔP(i)の更新を終えたチャネルサーチ部512は、図10に示したチャネル選択のステップ511〜520と同様の手順で、チャネル選択情報テーブル516から、Pmax、CHmax、Psec、CHsecを検出する(630)。
但し、本実施例では、チャネル選択情報テーブル516に、周波数チャネル毎の平均強度5163が記憶されているため、受信強度P(i)の代わりに平均強度Pave(i)の値を適用して、Pmax、CHmax、Psec、CHsecを検出するようにしてもよい。例えば、チャネル選択情報テーブル516から、受信強度P(i)の値が閾値TH1を超えるエントリを選択し、これらのエントリが示す平均強度Pave(i)を比較することによって、Pmax、CHmax、Psec、CHsecを検出する。
本実施例では、チャネル選択情報テーブル516に、周波数チャネル毎の強度変化ΔP(i)の値が記憶されているため、強度変化ΔP(i)の値を利用して、前方STA50aと後方STA50bで使用すべき周波数チャネルを決定できる。すなわち、図13の使用チャネル決定640では、チャネルサーチ部512は、図14に示すように、AP個数nが1か否かを判定し(641)、n=1の場合は、周波数チャネルとしてCHmaxを選択する(648)。
n=1でなければ、チャネルサーチ部512は、STA50が前方STAか後方STAかを判定する(642)。STA50が前方STA50aの場合、チャネルサーチ部512は、CHsecの強度変化ΔP(i)の値をチェックし(643)、ΔP(i)がプラス値であれば、CHsecを選択し(644)、ΔP(i)がマイナス値であれば、CHmaxを選択する(645)。これによって、前方STA50aは、図7(B)のA−C区間を進行中にPW(a)に追従して、AP30aの周波数チャネルを選択することができる。
一方、STA50が後方STA50bの場合、チャネルサーチ部512は、CHmaxの強度変化ΔP(i)の値をチェックし(646)、ΔP(i)がプラス値であれば、CHsecを選択し(647)、ΔP(i)がマイナス値であれば、CHmaxを選択する(648)。これによって、後方STA50bは、図7(B)のA−C区間を進行中にPW(b)に追従して、AP30bの周波数チャネルを選択することができる。
チャネルサーチ部512は、上述したように、強度変化ΔP(i)の値を利用して、STA50で使用すべき周波数チャネルを決定(640)すると、無線部502の送受信周波数を上記周波数チャネルに設定し(650)、UW1期間22dでその後に受信されたパイロット信号フレームからシーケンス番号226を抽出して、プロトコル処理部514に通知する(651)。
上述した第1、第2の実施例では、前方STA50aが、AP30aとAP30bの境界(図6のポイントB)を通過する前に、接続先をAP30bからAP30aに切替えている。一方、後方STA50bは、AP30aとAP30bの境界を通過した後も、しばらくの間は、AP30bとの接続を維持している。従って、本実施例によれば、各STAが常にCHmaxを選択する周波数チャネル選択方法に比較して、前方STA50aと後方STA50bとが異なったAP経由で管理装置と通信する期間を延長できるため、受信強度が低下して妨害波の影響を受け易くなっている基地局間の境界領域において、妨害波による通信障害を回避することが可能となる。
以上の実施例では、チャネルサーチ部512が、受信強度が固定の閾値TH1以上となるチャネル周波数の中から、CHmaxとCHsecを選択したが、CHsecを可変閾値TH2を適用して選択するようにしてもよい。可変閾値TH2としては、例えば、最終的にPmaxとして検出された受信強度の値から固定値ΔPを引いた値、あるいはPmaxに1より小さい係数値を乗算して得られた値を採用できる。
また、上述した実施例では、前方STAと後方STAが、互いに独立して自端末で使用すべき周波数チャネルを選択しているが、例えば、前方STAで選択した周波数チャネルを車上回線52を介して後方STAに通知し、基地局間の境界領域では、後方STAに、前方STAとは異なった周波数チャネルを選択させるようにしてもよい。
本発明が適用されるCBTC無線通信システムの全体構成を示す図。 図1に示したCBTC無線通信システムにおける通信シーケンスの1例を示す図。 図1に示したCBTC無線通信システムの無線区間に適用されるメッセージのフレームフォーマットの1例を示す図。 無線基地局(AP)の1実施例を示すブロック構成図。 車上無線端末(STA)の1実施例を示すブロック構成図。 STAから送信されるパイロット信号の強度変化を説明するための図。 列車が進行中に観測されるパイロット信号の強度と周波数チャネルの変化(図A)と、基地局境界領域における周波数チャネルの変化(図B)を説明するための図。 チャネルサーチ部512によるチャネルサーチの第1実施例を示すフローチャート。 チャネル選択情報テーブル516の1実施例を示す図。 図8に示したチャネル選択510の詳細フローチャート。 図10に示した使用チャネルの決定530の詳細フローチャート。 チャネル選択情報テーブル516の他の実施例を示す図。 チャネルサーチ部512によるチャネルサーチの第2実施例を示すフローチャート。 図13に示した使用チャネルの決定630の詳細フローチャート。
符号の説明
10:管理装置、12:APマスタ、30:無線基地局(AP)、40:列車、
50a:前方無線端末(STA)、50b:後方無線端末(STA)、51:車上制御装置(ATPS)、301:アンテナ、302:無線部、303:ベースバンド信号処理部、304:制御部、305:回線インタフェース、311:データ送受信部、
312:プロトコル処理部、313:主制御部、314:周波数ホッピングテーブル、
316:状態監視タスク、317:アプリケーション、
501:アンテナ、502:無線部、503:ベースバンド信号処理部、504:制御部、505:回線インタフェース、511:データ送受信部、512:チャネルサーチ部、513:フレーム同期部、514:プロトコル処理部、515:主制御部、
516:チャネル選択情報テーブル、318:状態監視タスク、519:アプリケーション、520:パラメータメモリ。

Claims (14)

  1. 列車の軌道に沿って配置され、それぞれが上位装置と有線回線で通信する複数の無線基地局と、上記軌道上を走行する列車の前方車両に搭載された前方端末と、上記列車の後方車両に搭載された後方端末と、車上回線を介して上記前方端末および後方端末に接続された車上制御装置とからなる列車無線通信システムにおける周波数チャネルの選択方法であって、
    上記各無線基地局が、上記上位装置から受信した下り電文の送信期間に先行するチャネルサーチ期間内に、隣接する無線基地局とは異なる周波数チャネルで、複数のパイロット信号フレームを送信し、
    上記前方端末と後方端末が、上記チャネルサーチ期間内に無線チャネルの周波数を次々と切替えることによって、上記パイロット信号フレームの送信周波数チャネルを探索し、探索された周波数チャネルのうちで、受信強度が所定閾値以上で最大値となる第1の周波数チャネルと、受信強度が所定閾値以上で2番目となる第2の周波数チャネルを検出し、
    上記第1の周波数チャネルが検出されて、上記第2の周波数チャネルが検出されなかった区間では、上記前方端末と後方端末とが、上記第1の周波数チャネルを選択して、上記下り電文を受信し、上記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの両方が検出された区間では、上記前方端末と後方端末が、上記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの中から、互いに異なる周波数チャネルを選択して、上記下り電文を受信することを特徴とする周波数チャネルの選択方法。
  2. 前記前方端末と後方端末が、前記無線チャネルの各周波数と対応付けて、前記パイロット信号フレームの受信強度を記憶しておき、記憶された受信強度に基づいて、前記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルとを検出することを特徴とする請求項1に記載の周波数チャネルの選択方法。
  3. 前記前方端末と後方端末が、前記無線チャネルの各周波数と対応付けて、前記パイロット信号フレームの受信強度と、各周波数チャネルにおける平均受信強度とを記憶しておき、記憶された受信強度と平均受信強度に基づいて、前記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルとを検出することを特徴とする請求項1に記載の無線周波数チャネルの選択方法。
  4. 前記車両が前記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの両方が検出される無線基地局境界領域を走行中に、前記第1の周波数チャネルの受信強度と前記第2の周波数チャネルの受信強度との差が所定範囲内となる無線基地局境界を通過する迄は、前記前方端末が前記第2の周波数チャネル、前記後方端末が前記第1の周波数チャネルを選択し、上記無線基地局境界の通過後は、前記前方端末が前記第1の周波数チャネル、前記後方端末が前記第2の周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の周波数チャネルの選択方法。
  5. 前記前方端末と後方端末とが、前記無線基地局境界に達したことをフラグ値として記憶し、前記無線基地局境界領域内では、上記フラグ値を参照して、前記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの中から、それぞれが使用すべき周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項4に記載の周波数チャネルの選択方法。
  6. 前記前方端末と後方端末とが、前記無線チャネルの各周波数と対応付けて、前記パイロット信号フレームの受信強度と受信強度変化とを記憶しておき、前記無線基地局境界領域内では、前記第1の周波数チャネルの受信強度変化と前記第2の周波数チャネルの受信強度変化とを参照して、それぞれが使用すべき周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項4に記載の周波数チャネルの選択方法。
  7. 前記下り電文の送信期間内に、前記各無線基地局が、宛先の異なる複数の下り電文を送信し、
    前記前方端末と後方端末とが、
    前記第1の周波数チャネルまたは第2の周波数チャネルで受信した上記複数の下り電文の中から、自列車宛の下り電文を選択して、これを前記車上制御装置に転送すると共に、上記車上制御装置から受信した上り電文を一時的に保持しておき、上記下り電文の受信期間の後に予め定義されている前方端末用の上り電文送信期間および後方端末用の上り電文送信期間内に、前記第1の周波数チャネルまたは前記第2の周波数チャネルで、上記上り電文を送信することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の周波数チャネルの選択方法。
  8. 前記各無線基地局が、前記周波数チャネルを前記下り電文の送信期間と前記チャネルサーチ期間とを含む所定のタイムスロット周期で循環的に切替え、
    前記前方端末と後方端末とが、前記チャネルサーチ期間に、上記無線基地局における周波数チャネルの切替えに追従して、自端末の周波数チャネルを変更することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の周波数チャネルの選択方法。
  9. 軌道上を走行する列車の前方車両または後方車両に搭載され、上記軌道に沿って配置された複数の無線基地局を介して管理装置と通信する車上無線端末であって、
    無線チャネルの周波数を切替え可能な無線部と、
    上記無線部に接続されたベースバンド信号処理部と、
    通信圏内に位置した無線基地局で使用中の周波数チャネルを探索するチャネルサーチ部と、
    該車上無線端末が、上記列車の前方車両に搭載された前方端末か、後方車両に搭載された後方端末かの区別を示す配置位置情報を記憶したパラメータメモリとを備え、
    上記チャネルサーチ部が、
    通信圏内に位置した各無線基地局が下り電文の送信期間に先行して送信するパイロット信号フレームの受信期間内に、上記無線部のチャネル周波数を次々と切替えることによって、上記パイロット信号フレームの送信周波数チャネルを探索し、探索された周波数チャネルのうちで、受信強度が所定閾値以上で最大値となる第1の周波数チャネルと、受信強度が所定閾値以上で2番目となる第2の周波数チャネルを検出するチャネルサーチ手段と、
    上記第1の周波数チャネルが検出され、上記第2の周波数チャネルが検出されなかった場合は、上記無線部の無線チャネルを上記第1の周波数チャネルに設定し、上記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの両方が検出された場合は、上記パラメータメモリが示す配置位置情報によって決まる所定の選択アルゴリズムで、上記第1の周波数チャネルと上記第2の周波数チャネルの何れかを選択して、上記無線部の無線チャネルを該選択された周波数チャネルに設定するチャネル決定手段とを備え、
    上記無線部が、上記下り電文の送信期間に、上記チャネル決定手段によって設定された周波数チャネルで下り電文の無線信号を受信し、下り電文信号を上記ベースバンド信号処理部に出力することを特徴とする車上無線端末。
  10. 前記チャネルサーチ部が、前記無線部の各チャネル周波数と対応付けて、前記パイロット信号フレームの受信強度を記憶しておき、記憶された受信強度に基づいて、前記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルとを検出することを特徴とする請求項9に記載の車上無線端末。
  11. 前記チャネルサーチ部が、前記無線部の各チャネル周波数と対応付けて、前記パイロット信号フレームの受信強度と、各周波数チャネルにおける平均受信強度とを記憶しておき、記憶された受信強度と平均受信強度に基づいて、前記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルとを検出することを特徴とする請求項9に記載の車上無線端末。
  12. 前記車両が前記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの両方が検出される無線基地局境界領域を走行中に、前記チャネル決定部が、前記第1の周波数チャネルの受信強度と前記第2の周波数チャネルの受信強度との差が所定範囲内となる無線基地局境界の通過後は、選択すべき周波数チャネルを上記無線基地局境界の通過前とは逆にすることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の車上無線端末。
  13. 前記チャネル決定部が、前記無線基地局境界に達したことをフラグ値として記憶し、前記無線基地局境界領域内では、上記フラグ値を参照して、前記第1の周波数チャネルと第2の周波数チャネルの中から、前記無線部に設定すべき周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項12に記載の車上無線端末。
  14. 前記チャネルサーチ部が、前記無線部の各チャネル周波数と対応付けて、前記パイロット信号フレームの受信強度と受信強度変化とをテーブル領域に記憶し、
    前記チャネル決定部が、前記無線基地局境界領域内で、上記テーブル領域に記憶された前記第1の周波数チャネルの受信強度変化と第2の周波数チャネルの受信強度変化とを参照して、前記無線部に設定すべき周波数チャネルを選択することを特徴とする請求項12に記載の車上無線端末。
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