JP2009225001A - 衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置 - Google Patents

衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置 Download PDF

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Abstract

【課題】BFNを小型化することができる衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置を得る。
【解決手段】複数の給電ホーン10と、複数の給電ホーン10に接続された複数の固定位相補正導波管13と、複数の固定位相補正導波管13に接続された複数のハイブリッド回路15と、複数のハイブリッド回路15に接続された複数の固定位相補正導波管17と、複数の固定位相補正導波管17に接続された複数のビーム入出力インターフェース21とを設け、複数の固定位相補正導波管13から複数の固定位相補正導波管17までにおいて、折り返して多層構造の給電回路を構成した。
【選択図】図4

Description

この発明は、人工衛星や宇宙航行体などの宇宙機器に搭載される衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置に関するものである。
人工衛星を利用した通信容量の増大要求と、限られた周波数の有効利用の観点から、衛星通信における周波数の有効利用が強く求められている。直交偏波の2つの偏波を利用することで、1つの帯域幅で2倍の信号を伝送することができる。衛星搭載デュアルグリッドアンテナ(偏波共用アンテナ)は、直交偏波の2つの偏波の利用を可能とするもので、直交偏波共用アンテナとして、商用通信衛星にも利用されている。
通常のパラボラアンテナを用いた場合、オフセット反射鏡では交差偏波が発生するため、偏波間アイソレーションが十分に取れず、給電系が直交偏波共用となるため、給電回路が複雑になり、物理的制約が大きい等の問題があり、偏波共用化が難しい。この問題を解決する一つの方法が、デュアルグリッドアンテナである。このデュアルグリッドアンテナを用いることで、鏡面から発生する交差偏波成分を低減でき、偏波により給電系を分離できるため、個々の給電回路を簡易化できる特徴がある。
マルチビームシステムは、周波数帯域を繰り返し利用することによりシステム全体の通信容量を向上することが可能である。たとえば、周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Division Multiple Access)方式では、隣接ビーム間で利用周波帯域がオーバーラップしないように、周波数繰り返しを行い、3周波数、4周波数、7周波数の繰り返しが検討されている。周波数繰り返し利用を行うためには、同一周波数を利用するビーム間での干渉を考慮する必要がある。
マルチビームにおいては、給電回路として、マルチビーム相当のビームを作り出す給電回路が必要となるため、給電回路が一般に複雑になる。仮に、1つのホーンで1つのビームを励振した場合は、ホーン開口アレー配列における物理的な制約から、ホーン開口径を1波長程度にする必要がある。このため、リフレクタ開口でのエッジレベルが高く、スピルオーバーが増大するため、利得が低下する。また、サイドローブが高くなり、同一周波数を利用するビーム間干渉が通信品質に与える影響が大きくなる。
スピルオーバーを低減し、サイドローブを低減させる方法として、複数のリフレクタを用いることがある(例えば、非特許文献1参照)。この場合、ホーン間隔を広くできるため、ホーン開口を大きくすることができる。このため、スピルオーバーが低減され、且つ、サイドローブも低減できる。しかし、リフレクタ数が送信用のリフレクタ4枚、受信用のリフレクタ4枚、合計で8枚のリフレクタを必要とし、リフレクタ数が多くなる問題がある。送受信共用とした場合でもリフレクタ枚数は4枚にもなる。
また、スピルオーバーを低減し、サイドローブを低減させる別の方法として、クラスターフィードがある(例えば、非特許文献2、非特許文献3参照)。これは、一つのビームを形成する際、複数のホーンを合成するものであり、これにより、等価的にホーン開口を大きくすることができるため、スピルオーバーを低減し、サイドローブを低減させることができる。また、リフレクタ数も1枚で実現できる特徴がある。しかし、複数のホーンをビーム毎に共用化するため、クラスターフィードを励振するビームフォーミングネットワーク(BFN:Beam Forming Network)が必要になる。このBFNは、多数のハイブリッド回路等の分配/合成回路から構成され、特に導波管で構成した場合には、物理的な寸法が大きくなり、設計周波数の数十波長にもなる。
E.Amyotte, et al., "High performance communications and tracking multi-beam antennas", Proc. EuCAP 2006, Nice, France, 2006. F.Aristei, V.Costabile, V.Menichini, "Design and technology of feed array and beam forming network for contoured beam antennas", Proc. 2nd ESA Workshop on Mechanical Technology for Antennas, 20-22 May, pp.241-248, 1986. 上野 健治、安藤 真、熊沢 弘之、"衛星搭載用マルチビーム・成形ビーム共用アンテナの電気特性"、信学技報、A・P82−65, 1982.
従来のクラスターフィードを用いた衛星搭載用マルチビームアンテナ装置では、BFNは多くのハイブリッド回路等の分配/合成回路から構成され、特に導波管で構成した場合には、物理的な寸法が大きくなり、設計周波数の数十波長にもなった。このため、衛星に搭載できるスペースが限られ、搭載上での制約が多く、搭載できるホーン数やマルチビーム数の制約があった。また、大型化するため、特に、偏波共用を行うデュアルグリッドアンテナは、この給電回路を2つも搭載する必要があるため、搭載できないという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、BFNを小型化することができる衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置を得るものである。
この発明に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置は、複数の給電ホーンと、前記複数の給電ホーンに接続された複数の第1の固定位相補正導波管と、前記複数の第1の固定位相補正導波管に接続された複数のハイブリッド回路と、前記複数のハイブリッド回路に接続された複数の第2の固定位相補正導波管と、前記複数の第2の固定位相補正導波管に接続された複数のビーム入出力インターフェースとを設け、前記複数の第1の固定位相補正導波管から前記複数の第2の固定位相補正導波管までにおいて、前記ハイブリッド回路毎に、折り返して多層構造の給電回路を構成したものである。
この発明に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置は、BFNを小型化することができ、衛星搭載上の制約を緩和できるという効果を奏する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置について図1から図4までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの全体構成を示す斜視図である。なお、この図1は、偏波共用デュアルグリッドアンテナのマルチビームアンテナの概略構成を示している。また、以降では、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1において、この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナは、リアリフレクタ1と、フロントリフレクタ2と、リアリフレクタ用給電ホーン3と、リアリフレクタ用給電回路4と、フロントリフレクタ用給電ホーン5と、フロントリフレクタ用給電回路6と、リアリフレクタ用導波管7と、フロントリフレクタ用導波管8と、リアリフレクタ1、フロントリフレクタ2、リアリフレクタ用導波管7、及びフロントリフレクタ用導波管8を支持する支柱9とが設けられている。
図2は、この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の構成を示すブロック図である。この図2は、クラスターフィード(給電ホーン)を励振するBFN(給電回路)の構成例を示すブロック図である。
図2において、給電回路装置は、給電ホーン(ホーン♯1〜♯12)10と、接続導波管11と、固定位相補正部(L1−1〜L1−12)13と、ハイブリッド回路15と、固定位相補正部(L2−1〜L2−5)17と、ダミー回路18と、交差回路19と、ハイブリッド回路20と、ビーム入出力インターフェース(I/F)21と、ダミー回路22とが設けられている。なお、一部の構成が省略されている。
図3は、衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の構成を示す斜視図である。この図3は、図2の各ブロックを導波管で構成したBFNの構成例を示したものである。
図3において、給電ホーン10と、接続導波管11と、可変位相回路+I/F変換回路12と、固定位相補正部(第1の固定位相補正導波管)13と、ハイブリッド回路15と、固定位相補正部(第2の固定位相補正導波管)17と、ダミー回路18と、交差回路19と、ハイブリッド回路20と、ビーム入出力I/F21と、ダミー回路22とが設けられている。なお、一部の構成が省略されている。
図4は、この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の構成を示す側面図である。
図4において、略中央部が、図3で示す可変位相回路+I/F変換回路12、固定位相補正部13、ハイブリッド回路15、並びに固定位相補正部17から構成される折り返し型給電回路30となっている。
つぎに、この実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの動作について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、衛星搭載用のリフレクタアンテナは、導電材料によりできたパラボラなど曲面形状を持ったリフレクタ1、2と、衛星に取り付けられたホーン3、5等で構成され、所望の放射パターンを形成することで地上と送受信を行う。
放射パターンは、要求に応じて、ペンシルビーム、成形ビーム、マルチビームなどが形成される。マルチビームは、周波数帯域を繰り返し利用することによりシステム全体の通信容量を向上することができる。FDMAでは、隣接ビーム間で利用周波帯域がオーバーラップしないように、周波数繰り返しを行い、3周波数、4周波数、7周波数の繰り返しが検討されている。周波数の繰り返しが可能となるため、周波数の有効利用が可能となるシステムであるが、同一周波数を利用するビーム間での干渉を低減する、すなわちサイドローブを低減することが必要となる。
デュアルグリッドアンテナは、2つの鏡面を重ねた構成であり、それぞれが、水平偏波と垂直偏波を分離できる特徴を有したアンテナである。フロントリフレクタ2は、誘電体材料から構成され、この誘電体材料上に導電体材料のグリッドが一方向に配されている。リフレクタ上のグリッドと水平な偏波は、この面で反射するが、これと直交する偏波はこの面を透過し、背面(リア)に達する。この背面に、フロントリフレクタ2と直交したグリッドパターンを有するリアリフレクタ1を配置すれば、直交偏波はこの面で反射し、フロントリフレクタ2を通過し、放射される。このように、2枚の直交するグリッドリフレクタを重ねることにより、1つの周波数帯に2つの異なる情報を乗せ(多重化し)、すなわち1枚分の衛星搭載リフレクタアンテナで、アンテナ2組分の性能を実現させることができる。リフレクタ1、2を照射する給電回路としても、それぞれ2つの偏波に対応すべき2つの給電回路4、6が必要になる。
マルチビームにおける給電回路としては、ビーム毎に励振する給電回路が必要になるため、ビーム数が多くなるに従い、回路構成は複雑になる。1つのホーンで1つのビームを励振した場合、ホーン開口アレー配列における物理的な制約から、ホーン開口径を制御できないため、複数のホーンを合成することで、1つのビームを形成するクラスターフィードが使用される。このクラスターフィードにすることで、スピルオーバーを低減し、サイドローブを低減させることができる。
図2の例では、5つのマルチビーム(ビーム♯1〜♯5)を形成している。また、1つのビームを形成するために、4つのホーンを共用している。図2において、送信ビームの場合を考えると、ビーム#1は、ビーム入出力I/F21から、ハイブリッド回路20において2分配される。分配比はそれぞれハイブリッド回路20によって異なり、ホーンの励振振幅によって決まる値である。このハイブリッド回路20の残り一つの端子には、ダミー回路22が付けられている。ハイブリッド回路20の構成は、ブランチライン形やショートスロット形があるが、どちらであってもよい。
2分配されたビームは、固定位相補正部17によって、位相補正される。すなわち、ハイブリッド回路20による2分配の場合には、約90度程度の位相差が発生する。このため、固定位相補正部17はこの90度分を補正することを基本とするものであるが、最終的にはあくまでも励振位相から決まる位相補正を行う必要がある。
次に、固定位相補正部17は、ハイブリッド回路15に接続される。さらに、ハイブリッド回路15に接続されるまでには、交差回路19も必要となる。このハイブリッド回路15でさらに2分配される。同様に、約90度程度の位相差が発生するため、固定位相補正部13によって、位相補正され、接続導波管11を介して、給電ホーン10に接続される。このようにビーム#1であれば、ホーン#1、#2、#3、#4の4つの給電ホーン10にそれぞれの励振振幅位相に分配され、放射される。
図3に示すように、ハイブリッド回路15、20等が分配/合成回路から構成されるため、導波管で構成した場合には、物理的な寸法が大きくなり、設計周波数の数十波長にもなる。
図3で示したように、複数の導波管回路で接続される場合には、給電回路の全長が長くなり、スペースの制約から衛星に搭載できなくなる。給電回路を設置できるエリアはある程度限られており、給電回路の小型化が必要である。
そこで、図4に示したように、給電回路を多層構造となるように折り返した構成とする。この折り返し型給電回路30により、給電回路長を短縮化することができる。
このように、複数の導波管回路で接続される場合には、給電回路の全長が長くなるが、縦方向(図4上)のスペースを利用し、多層に折り返すことで、スペースの節約を図り、給電回路長を短縮化することができる。
なお、ここでは、5ビームの例を説明したが、ビーム数、給電ホーン数には依存しないことは言うまでもない。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置について図5を参照しながら説明する。図5は、この発明の実施の形態2に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の折り返し型給電回路の詳細構成を示すブロック図である。なお、この発明の実施の形態2に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の他の構成は、上記の実施の形態1と同様である。
図5において、折り返し型給電回路は、可変位相回路+I/F変換回路12と、固定位相補正部13と、コーナー部で折り返したベンド40と、インピーダンス変換回路14と、ハイブリッド回路(ショートスロット形)15と、コーナー部で折り返したベンド41と、インピーダンス変換回路16と、固定位相補正部17とが設けられている。
つぎに、この実施の形態2に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の折り返し型給電回路の動作について図面を参照しながら説明する。
可変位相回路+I/F変換回路12のうち、可変位相回路は、位相の微調整部であり、製造誤差等による位相誤差に対して、補正を可能とするものである。また、I/F変換回路は、基準としている標準導波管から任意の導波管の幅及び高さに変換するI/F変換及びインピーダンス整合部であり、ステップ導波管等で構成される。固定位相補正部13は、ハイブリッドで生じる90度位相差などを補正するための回路である。
ベンド40により折り返すが、基本は90度コーナー2つにより構成される。インピーダンス変換回路14は、コーナー部の導波管(ベンド40)から次の導波管の幅及び高さに変換する部分であり、ステップ導波管等で構成される。ハイブリッド回路15の導波管は、広帯域設計のため、標準導波管諸元とは異なるある特定の導波管諸元により設計されるため、そのインピーダンス変換を兼ねている。また、次のベンド41との不整合が無いように、且つ高次モードを抑圧するように設計される。このハイブリッド回路15は、図3に示すように、導波管が並行して配列される場合には、ショートスロット形が用いられるが、縦方向に配列された場合には、ブランチライン形が適している。
2つ目のベンド41は、同様にコーナー導波管から構成される。導波管の幅及び高さに変換するインピーダンス変換部が必要な場合は、このコーナー導波管に入れることもできる。インピーダンス変換回路16は、次の固定位相補正部17との接続のためのI/F回路である。
なお、多層構造の1層目を固定位相補正部13などで構成し、2層目をハイブリッド回路15などで構成し、3層目を固定位相補正部17などで構成したが、折り返しを図5で上方向に展開してもよい。すなわち、多層構造の1層目を固定位相補正部17などで構成し、2層目をハイブリッド回路15などで構成し、3層目を固定位相補正部13などで構成する。
このように、複数の導波管回路が接続された給電回路の場合、給電回路長が長くなるが、3層構造に折り返した構成とすることで、折り返し部の全長は折り返し前の約1/3に短縮化することができ、給電回路全体の大幅な小型化を図ることができる。
なお、ここでは、3層構造に折り返した場合を説明したが、5層構造等に折り返すことでさらに小型化ができる。また、BFNは、導波管回路を前提としているが、マイクロストリップ線路や同軸線路であってもよいことは言うまでもない。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置について図6を参照しながら説明する。図6は、この発明の実施の形態3に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の折り返し型給電回路の部分構成を示す斜視図である。なお、この発明の実施の形態3に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の他の構成は、上記の実施の形態1と同様である。
図6において、折り返し型給電回路は、折り返しベンド40、ハイブリッド回路(ショートスロット形)15、固定位相補正部(導波管)17等が設けられている。
上記の実施の形態1及び2において、折り返し型給電回路30は、小型化に有効であることを説明したが、給電回路の構造が複雑になる。このため、多層構造は通常の機械加工では製造が難しく、接続フランジが必要になり、小型化ができないという問題があった。そこで、この折り返し型給電回路30を電鋳により、一体化製造したものを示すのが図6である。
この電鋳は、型であるマンドリルを製造し、このマンドリルに銅を付着させた後に、マンドリルを融解させる製造法である。従って、機械加工ではできない複雑な形状であっても、マンドリルが製造できれば、電鋳は可能になる。このため、通常であれば、必要となるフランジが不要になり、一体化構成で大幅な小型化を図ることができる。
また、ここでは、図5のブロック図をベースとした電鋳による折り返し型給電回路の構成例を示したが、給電回路の構成が変わっても電鋳製造により小型化は可能である。
さらに、折り返し型給電回路だけでなく、給電ホーン10、接続導波管11、交差回路19、ハイブリッド回路20、ビーム入出力I/F回路21、ダミー回路22、あるいはこれらの組合せ回路においても電鋳で行うことで、一体化製造が可能となるため、小型化に対する効果は変わらないことは言うまでもない。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置について図7及び図8を参照しながら説明する。図7は、この発明の実施の形態4に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の固定位相補正部の構成を示す斜視図である。なお、この発明の実施の形態4に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の他の構成は、上記の実施の形態1と同様である。
図7において、固定位相補正部(導波管)13、17は、凹凸部13a、17aを有する。
ハイブリッド回路15、20による2分配の場合には、約90度程度の位相差が発生する。このため、仮に同相で励振するためには、この90度分を補正する必要がある。2つの導波管端子からなる回路の位相補正のためには、通常どちらかの導波管長を変えることで、同じ長さの導波管長になるように補正することが多い。このため、どちらかの導波管を物理的に折り曲げて(U字型あるいはコの字型)長さを合わせる必要がある。この構成の場合、限られた狭いスペースでは任意の導波管長が作りにくい。
そこで、導波管に凹凸部13a、17aを設け、等価的に位相を遅らせる構造により、位相補正を行うものである。この構成であれば、等価的に位相のみを補正しているため、導波管長を同じにすることができる。このため、物理的なスペースを必要とせずに、位相補正が可能になるため、小型化が図れる。
図8は、この発明の実施の形態4に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の固定位相補正部の別の構成を示す断面図及び斜視図である。なお、図8(a)及び(b)は、それぞれ導波管の中央部の断面図及び導波管の半分のみの構造を示している斜視図である。
図8において、固定位相補正部(導波管)13A、17Aは、凹凸部13b、17bを有し、図7と異なる形状の楕円導波管である。このように、形状を変えた楕円導波管にすることで、製造が容易になる。なお、この構成は、フレキシブルな柔軟性を有する導波管として使用されることはあるが、位相補正部としての新たな機能及び効果を有するものである。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置について図9を参照しながら説明する。図9は、この発明の実施の形態5に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の給電回路装置の構成を示す側面図である。なお、この発明の実施の形態5に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の他の構成は、上記の実施の形態1と同様である。
図9において、略中央部が、図3で示す可変位相回路+I/F変換回路12、固定位相補正部13、ハイブリッド回路15、並びに固定位相補正部17から構成される折り返し型給電回路30Aとなっている。
上記の実施の形態1の折り返し型給電回路30と異なる点は、導波管長である。つまり、導波管長の異なる折り返し型給電回路30Aである。
上記の実施の形態4では、ハイブリッド回路15、20による生じる約90度程度の位相差を補正するための固定位相補正部13、17を説明したが、導波管レイアウトによって、生じる位相差は、数波長にも及ぶ場合がある。これは給電回路の大きさにも依存し、給電回路が大きくなるに従い、位相差は大きくなる傾向がある。導波管長の差があると、給電回路の性能の周波数特性や損失の差が生じるため、一般的には等長化を図る必要がある。
例えば、図9において、給電ホーン10から後部の導波管をレイアウトするためには、接続導波管11を引き回す必要があり、複数の給電ホーン10において、中心部の給電ホーン10に接続された導波管ほどスペースがないため短くなり、周辺の給電ホーン10に接続された導波管の方が長くなる。導波管長をほぼ同じにしようとすると、中心部の導波管を引き回すスペースが必要になり、小型化できなくなる。
また、この引き回しによる導波管長の差は、他の交差回路19や更に他のハイブリッド回路15、20等でも生じるため、給電回路全体の小型化を図るためには、こうした導波管長の差を補正することが必要である。この差が設計周波数の数波長から数十波長にも及ぶ場合、固定位相補正部13、17だけでは不十分となる。
そこで、この導波管長を補正するために、折り返し型給電回路30Aのハイブリッド回路15に接続された2つのベンド(導波管)40、41の折り返し位置をそれぞれ変えて、すなわち、中心部の導波管の長さを周辺の導波管の長さよりも長くするなどして、2つの導波管の長さの補正を行うことで、等長化を図るものである。折り返し構造のため、折り返し位置を変えるだけで容易に導波管の長さを変えることができるため、給電回路全体の位相差を補正することができる。
このように、レイアウトに伴う引き回しで発生する導波管長に起因する位相差を折り返し型給電回路30Aの導波管長を左右で変えることで、位相補正を簡単に行うことができる。
なお、ここでは、3層構造の場合を説明したが、5層構造にすれば、さらに位相を補正することができる。
この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの全体構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の構成を示すブロック図である。 衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の構成を示す側面図である。 この発明の実施の形態2に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の折り返し型給電回路の詳細構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の折り返し型給電回路の部分構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の固定位相補正部の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の固定位相補正部の別の構成を示す断面図及び斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置の給電回路装置の構成を示す側面図である。
符号の説明
10 給電ホーン、11 接続導波管、12 可変位相回路+I/F変換回路、13 固定位相補正部(固定位相補正導波管)、13a、13b 凹凸部、14 インピーダンス変換回路、15 ハイブリッド回路、16 インピーダンス変換回路、17 固定位相補正部(固定位相補正導波管)、17a、17b 凹凸部、18 ダミー回路、19 交差回路、20 ハイブリッド回路、21 ビーム入出力インターフェース、22 ダミー回路、30 折り返し型給電回路、30A 折り返し型給電回路、40 ベンド、41 ベンド。

Claims (5)

  1. 複数の給電ホーンと、
    前記複数の給電ホーンに接続された複数の第1の固定位相補正導波管と、
    前記複数の第1の固定位相補正導波管に接続された複数のハイブリッド回路と、
    前記複数のハイブリッド回路に接続された複数の第2の固定位相補正導波管と、
    前記複数の第2の固定位相補正導波管に接続された複数のビーム入出力インターフェースとを備え、
    前記複数の第1の固定位相補正導波管から前記複数の第2の固定位相補正導波管までにおいて、前記ハイブリッド回路毎に、折り返して多層構造の給電回路を構成した
    ことを特徴とする衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置。
  2. 前記多層構造の給電回路は、
    第1層目を前記第1の固定位相補正導波管又は前記第2の固定位相補正導波管により構成し、
    第2層目を前記ハイブリッド回路により構成し、かつ
    第3層目を前記第2の固定位相補正導波管又は前記第1の固定位相補正導波管により構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置。
  3. 前記複数の給電ホーンから前記複数のビーム入出力インターフェースまでのいずれか又は組合せの導波管回路を電鋳技術により、一体化製造した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置。
  4. 前記複数の第1及び第2の固定位相補正導波管を凹凸のある導波管回路により構成した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置。
  5. 前記多層構造の給電回路は、折り返しの位置が前記ハイブリッド回路毎に異なる
    ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の衛星搭載用マルチビームアンテナの給電回路装置。
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