JP2009224854A - 画像符号化装置及び方法 - Google Patents

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渉 浅野
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Abstract

【課題】符号化歪を効果的に検出及び改善可能な画像符号化装置を提供する。
【解決手段】符号化パラメータに従って原画像の予測符号化を行う画像符号化装置において、前記原画像の予測を行って予測画像を生成する予測部101及び103と;前記原画像に対する前記予測画像の予測残差を符号化して符号化データを得る符号化部107と;前記予測画像及び前記予測残差から復号画像を得る復号部109と;前記復号画像におけるフリッカ、解像度感の低下及びブロック歪の少なくとも1つを含む符号化歪を評価するための画質劣化尺度を算出する算出部130と;前記画質劣化尺度によって評価される前記符号化歪が所定値以上であれば、前記符号化歪が小さくなるように前記符号化パラメータを前記原画像の再符号化のために再設定する符号化制御部140と;を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、符号化歪を効果的に改善する画像符号化装置及び方法に関する。
一般に、画像を符号化して得られる符号化データを復号すると、原画像には見られないフリッカ、解像度感の低下(ぼけ)またはブロック歪などの符号化歪が発生する。このような符号化歪は、主観画質に悪影響を与える。
そこで、例えば映画タイトルを符号化する場合には、(a)全編の原画像を所定の符号化パラメータ下で一旦符号化し、(b)符号化データを復号し、(c)編集者が目視により復号画像から主観画質の低いシーンを探し出し、(d)編集者が主観画質の低いシーンに対する符号化パラメータを調整して再度符号化を行う、という作業を所望の主観画質が得られるまで繰り返すことが行われる。
このような再符号化に要する時間は、特に、符号化歪の発生シーン、符号化歪の種別(フリッカ、解像度感の低下またはブロック歪など)及びその改善の方針が予め明らかでない場合には、膨大である。
特許文献1には、原画像を所定の符号化パラメータの下で一旦符号化し、当該符号化における発生符号量を考慮して各シーンに割り当てる符号量を調整し、再度符号化する映像信号符号化方法が記載されている。特許文献1記載の映像信号符号化方法によれば、符号化効率の向上及び高画質な(PSNRの高い)復号画像の再生を期待できる。
特開2002−142218号公報
特許文献1記載の映像信号符号化方法では、客観的な画質評価指標であるPSNRの改善を目的としている。しかしながら、前述したフリッカ、解像度感の低下及びブロック歪などの符号化歪は、主観的に知覚されるものであり、PSNRの改善と符号化歪の改善とは必ずしも相関しない。また、シーン毎の割り当て符号量の調整も同様に、符号化歪の改善に必ずしも結び付かない。
従って、本発明は符号化歪を効果的に検出及び改善可能な画像符号化装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る画像符号化装置は、符号化パラメータに従って原画像の予測符号化を行う画像符号化装置において、前記原画像の予測を行って予測画像を生成する予測部と;前記原画像に対する前記予測画像の予測残差を符号化して符号化データを得る符号化部と;前記予測画像及び前記予測残差から復号画像を得る復号部と;前記復号画像におけるフリッカ、解像度感の低下及びブロック歪の少なくとも1つを含む符号化歪を評価するための画質劣化尺度を算出する算出部と;前記画質劣化尺度によって評価される前記符号化歪が所定値以上であれば、前記符号化歪が小さくなるように前記符号化パラメータを前記原画像の再符号化のために再設定する符号化制御部と;を具備する。
本発明によれば、符号化歪を効果的に検出及び改善可能な画像符号化装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る画像符号化装置は、画像符号化部100及び符号化制御部140を有する。画像符号化部100は、イントラ予測部101、動き検出部102、インター予測部103、モード判定部104、変換部105、量子化部106、エントロピー符号化部107、逆量子化部108、逆変換部109、局所復号部110、参照フレームメモリ111、レート制御部112、時間フィルタリング部120及び画質劣化尺度算出部130を含む。
イントラ予測部101は、原画像10の符号化対象領域(例えばマクロブロック)と同一フレームの符号化済み画像の局所復号画像12を参照フレームメモリ111から読み出し、フレーム内予測画像(イントラ予測画像)を生成する。イントラ予測部101はイントラ予測画像及び予測モード情報(例えば、予測方向が垂直(Vertical)方向であるか水平(Horizontal)方向であるか、あるいはDC予測か等を示す情報)をモード判定部104に渡す。
動き検出部102は、原画像10と、参照フレームメモリ111に保存されている局所復号画像(参照画像)12とを用いて、動き検出を行って最適な動き補償パラメータを得る。動き検出部102は、最適な動き補償パラメータをインター予測部103に渡す。ここで、動き補償パラメータは、動きベクトル、動き補償予測ブロックの形状及び参照画像の選択方法を含む。
インター予測部103は、参照フレームメモリ111からの局所復号画像(参照画像)12及び動き検出部102からの最適な動き補償パラメータを用いて、フレーム間予測画像(インター予測画像)を生成する。即ち、インター予測部103は、参照画像に対する重み係数の乗算やオフセットの加算等の処理によりフレーム間の振幅補償処理を行う。尚、動き検出部102は、より精度の高いインター予測画像を生成するために、参照画像に補間処理を用いて小数画素を参照したり、複数のフレームを参照したりすることもできる。インター予測部103は、インター予測画像及び予測モード情報(最適な動き補償パラメータを含む)をモード判定部104に渡す。
モード判定部104は、イントラ予測部101及びインター予測部103から少なくとも1つの予測モードにおける予測画像の原画像10に対する予測残差を取得し、このうち1つの予測モードを最適な予測モードと判定する。例えば、モード判定部104は発生符号量及び符号化歪の加重和である符号化コストに基づいて最適な予測モードを判定する。モード判定部104からの最適な予測モードにおける予測画像の原画像10に対する予測残差は、変換部105に渡される。また、モード判定部104からの最適な予測モードにおける予測画像は、局所復号部110に渡される。
変換部105は、モード判定部104で判定された最適な予測モードにおける予測残差に対して、例えば離散コサイン変換(DCT)などの直交変換処理を行って、変換係数を得る。変換部105からの変換係数は、量子化部106に渡される。
量子化部106は、変換部105からの変換係数を、レート制御部112によって与えられる量子化パラメータに従って量子化し、量子化係数を得る。量子化部106からの量子化係数は、エントロピー符号化部107及び逆量子化部108に渡される。
エントロピー符号化部107は、量子化部106から量子化係数に対して可変長符号化または算術符号化などのエントロピー符号化を行い、符号化データ11を得る。エントロピー符号化部107は、さらにモード判定部104で判定された最適な予測モードの予測モード情報に対しても符号化を行い、符号化結果を符号化データ11に付加して出力する。
逆量子化部108は、量子化部106からの量子化係数を、量子化部106と同一の量子化パラメータに従って逆量子化し、復号変換係数を得る。逆量子化部108からの復号変換係数は、逆変換部109に渡される。逆変換部109は、逆量子化部108からの復号変換係数に対して、変換部105における直交変換の逆変換を行って、復号予測残差を得る。逆変換部109から復号予測残差は、加算部110に渡される。逆量子化部108、逆変換部109及び加算部110は、局所復号部を形成している。
加算部110は、逆変換部109からの復号予測残差と、モード判定部104で判定された最適な予測モードにおける予測画像とを加算し、局所復号画像12を得る。加算部110から局所復号画像12は、参照フレームメモリ111に参照画像として保存される。尚、局所復号画像12は参照フレームメモリ111に保存される前に、ブロック歪を除去する(ブロック境界をぼかす)ためのデブロッキングフィルタ処理が行われてもよい。尚、上記デブロッキングフィルタ処理の強度は、符号化パラメータの一部であるフィルタ強度に従う。
レート制御部112は、エントロピー符号化部107で発生するマクロブロック単位の符号量に基づいて、フィードバック制御によって符号化レートを制御する。具体的には、レート制御部112は、マクロブロック単位で量子化パラメータを決定し、量子化部106及び逆量子化部108に与える。
時間フィルタリング部120は、例えばεフィルタなどのノイズリダクションフィルタであり、動き補償を伴う適応フィルタであることが望ましい。時間フィルタリング部120は、符号化パラメータの一部であるフィルタ強度に従って、原画像10に対して局所復号画像12を用いて時間フィルタリングを行う。
画質劣化尺度算出部130は、原画像10及び局所復号画像12から、再符号化単位(セグメント)毎の符号化歪を評価するための尺度として、画質劣化尺度13を算出する。画質劣化尺度13によって評価される符号化歪は、フリッカ、解像度感の低下及びブロック歪の少なくとも1つを含む。ここで、再符号化単位は、例えば少なくとも1つの画素ブロックもしくはスライスで構成される領域、または、少なくとも1つのフレームで構成されるシーンを表すものとする。画質劣化尺度算出部130は、画質劣化尺度13を符号化制御部140に渡す。尚、画質劣化尺度13の算出手法の具体的説明は、後述する。
符号化制御部140は、符号化部100を構成する各構成要素の符号化パラメータをユーザからの入力によって、または、自動的に設定する。特に、符号化制御部140は、画質劣化尺度13が主観画質の低い再符号化単位を示す場合には、当該再符号化単位について再符号化を行うために当該画質劣化尺度13によって評価される符号化歪の種別に応じて各符号化パラメータを再設定し、再符号化を行わせる。尚、各符号化歪の改善のために各パラメータをどのように再設定するかについての具体的説明は、後述する。尚、符号化制御部140は、符号化ログに画質劣化尺度13を記録してもよい。ユーザは、この符号化ログを参考にして再符号化の要否や再設定する符号化パラメータを判断できる。
以下、画質劣化尺度算出部130における画質劣化尺度13の算出手法について具体的に説明する。画質劣化尺度13は、評価対象とする符号化歪の種別に応じて算出手法が異なる。以下の説明では、フリッカを評価するための画質劣化尺度FlickingMeasure1及びFlickingMeasure2、解像度感の低下を評価するための画質劣化尺度BlurringMeasure及びブロック歪を評価するための画質劣化尺度BlockingMeasureの算出手法を順に述べる。
(FlickingMeasure1の算出)
中〜高周波数帯域にパワーの大きなランダムノイズ成分が含まれる原画像10を符号化する場合に、同一シーン内のフレーム間で量子化パラメータまたは予測モードが異なると、復号画像において再現される上記ノイズ成分の量が変動するおそれがある。再現されるノイズ成分の量の変動は、ちらつき即ちフリッカとして観者に知覚される。尚、このようなフリッカは、特に輝度の低い領域で目立つことが知られている。
また、前述したように画質劣化尺度13は再符号化単位毎に算出されるが、フリッカは複数のフレームを連続して目視することにより知覚されるため、FlickingMeasure1を画質劣化尺度13として算出する場合には、再符号化単位を2以上のフレームを含むシーンと定めることが望ましい。以下、再符号化単位を2以上のフレームを含むシーンと定めた場合の、FlickingMeasure1の算出例について図7に示すフローチャートを用いて説明する。
画質劣化尺度算出部130は、処理対象のシーンを構成するフレーム毎に以下のステップS501〜507を繰り返す。当該シーンを構成する全てのフレームに対する処理が終了していなければ(ステップS501)、画質劣化尺度算出部130は原画像10中の処理対象のフレームから平均輝度が所定の閾値以下である画素ブロックを抽出する(ステップS502)。
次に、画質劣化尺算出部130はステップS502において抽出された画素ブロックのうち、中〜高周波数成分におけるパワーが所定の閾値以上である画素ブロックを更に抽出する(ステップS503)。具体的には、画質劣化尺度算出部130は、例えばDCTを行って、ステップS502で抽出された各画素ブロックを周波数成分に変換し、得られた中〜高周波数成分のパワーの平均値または最小値等と、所定の閾値とを比較する。
尚、以下の説明では、周波数成分に変換後の画素ブロックを、水平方向周波数または垂直方向周波数に応じて直流、低周波数成分、中周波数成分及び高周波数成分に分類する。例えば、8×8画素ブロックは、図3に示すように、直流(塗りつぶし)、低周波数成分(網掛け)、中周波数成分(縦線)及び高周波数成分(斜線)に分類される。
次に、画質劣化尺度算出部130は、ステップS503において抽出された画素ブロックの中〜高周波数成分のパワーの、当該フレームにおける平均値Porgを算出する(ステップS504)。画質劣化尺度算出部130は、ステップS503において抽出された画素ブロックに対応する局所復号画像12について、同様に中〜高周波数成分のパワーの、当該フレームにおける平均値Pdecを算出する(ステップS505)。画質劣化尺度算出部130は、ステップS503において抽出された画素ブロック数が、当該フレームを構成する全画素ブロック数を占める割合Rを算出する(ステップS506)。
尚、以上のステップS504〜S506の処理順序は、図7に示すものに限られず、並行して行われてもよいし、逆順に行われてもよい。
次に、画質劣化尺度算出部130は原画像10に関して得られたパワー平均値Porgに対する、局所復号画像12に関して得られたパワー平均値Pdecの比率D(=Pdec/Porg)を算出し、処理はステップS501に戻る(ステップS507)。尚、D=Pdec−Porgとしてもよい。
当該シーンを構成する全てのフレームに対して、以上のステップS501〜507の処理が終了すれば(ステップS501)、処理はステップS511に進む。ステップS511では、画質劣化尺度算出部130は、当該シーンにおけるDの時間変動(振幅)の大きさMを算出する。具体的には、当該シーンを構成する各フレームにおいて算出されたDの最大値をmax(D)、最小値をmin(D)とすると、M=max(D)−min(D)である。画質劣化尺度算出部130は、当該シーンを構成する各フレームにおいて算出されたRの平均値Ravgを算出する(ステップS512)。
次に、画質劣化尺度算出部130は画質劣化尺度FlickingMeasure1を算出し(ステップS513)、処理は終了する。具体的には、FlickingMeasure1は、ステップS511で算出されたMと、ステップS512で算出されたRavgの積である。
尚、この算出手法の変形例として、画質劣化尺度算出部130は、前述したステップS504及びS505においてPorg及びPdecとしてパワーの平均値ではなくパワーの総和を算出し、ステップS506及びS512を省略し、ステップS513においてFlickingMeasure1=Mとして算出してもよい。
(FlickingMeasure2の算出)
原画像10に非可逆符号化を行うと、復号画像の空間的形状が周期的に変化するフリッカが発生することがある。特に、フレーム間予測において他のフレームから参照される参照画像(参照ピクチャ)間における空間的形状の変動が、このフリッカに対して大きく影響する。
尚、フリッカは複数のフレームを連続して目視することにより知覚されるため、再符号化単位は、2以上の参照画像を含むシーンと定めることが望ましい。以下、再符号化単位を2以上の参照画像を含むシーンと定めた場合の、FlickingMeasure2の算出例について図8に示すフローチャートを用いて説明する。
画質劣化尺度算出部130は、処理対象のシーンに含まれる参照画像毎に以下のステップS601〜604を繰り返す。当該シーンに含まれる全ての参照画像に対する処理が終了していなければ(ステップS601)、処理はステップS602に進む。
画質劣化尺度算出部130は、原画像10に関して、表示順または符号化順で隣接する(互いに最も近い)2つの参照画像間の類似度Sorgを算出する(ステップS602)。ここで、参照画像間の類似度は、例えば構造的類似指標(SSIM(Structural SIMilarity))であってもよいし、単純類似度であってもよい。
次に、画質劣化尺度算出部130は、ステップS602において算出した各参照画像の局所復号画像12に関して、同様に類似度Sdecを算出する(ステップS603)。次に、画質劣化尺度算出部130は、原画像10に関する類似度Sorgに対する、局所復号画像12に関する類似度Sdecの変化量Cを算出し、処理はステップS601に戻る(ステップS604)。尚、変化量C=Sdec−Sorgであってもよいし、C=Sdec/Sorgであってもよい。
当該シーンに含まれる全ての参照画像に対して、以上のステップS601〜604の処理が終了すれば(ステップS601)、処理はステップS611に進む。ステップS611では、画質劣化尺度算出部130は、当該シーンにおけるCの時間変動(振幅)の大きさを画質劣化尺度FlickingMeasure2として算出する。例えば、当該シーンに含まれる各参照画像において算出されたCの最大値をmax(C)、最小値をmin(C)とすると、FlickingMeasure2=max(C)−min(C)としてもよい。
(BlurringMeasureの算出)
原画像10の中〜高周波数成分が符号化過程において失われると、解像度感の低下が発生する。従って、画質劣化尺度BlurringMeasureは、このような比較的高い周波数成分の局所復号画像12における減衰量から導出できる。但し、局所復号画像12の高周波数成分には、符号化過程で発生するノイズ成分が含まれやすいため、画質劣化尺度BlurringMeasureは原画像10及び局所復号画像12の中周波数成分のみに基づいて算出されることが望ましい。以下、再符号化単位を少なくとも1つの画素ブロックまたはスライスから構成される領域と定めた場合の、BlurringMeasureの算出例について説明する。
まず、画像劣化尺度算出部130は、原画像10及び局所復号画像12に関して当該領域を構成する各画素ブロックを周波数成分に変換し、中周波数成分のパワーの平均値を算出する。画質劣化尺度算出部130は、原画像10に関してPorg、局所復号画像12に関してPdecを夫々算出する。尚、上記Porg及びPdecは平均値ではなく、総和であってもよい。
次に、画質劣化尺度算出部130は、原画像10に対する局所復号画像12のパワーの減衰量(=1−Pdec/Porg)を、画質劣化尺度BlurringMeasureとして算出する。尚、BlurringMeasure=Porg−Pdecでもよい。
尚、上記例では再符号化単位を少なくとも1つの画素ブロックまたはスライスから構成される領域としたが、再符号化単位を1シーンとしてもよい。この場合、画質劣化尺度算出部130は、フレームを1つの領域とみなして上記例と同様の手法でフレーム毎にBlurringMeasureを算出し、当該シーン内における平均値、最大値または中央値を当該シーンのBlurringMeasureとしてもよい。また、画質劣化尺度算出部130は、シーンを1つの領域とみなして上記例と同様の手法でBlurringMeasureを算出してもよい。
(BlockingMeasureの算出)
原画像10を画素ブロック単位に分割して非可逆符号化を行うと、ブロック歪が発生する。以下、再符号化単位をマクロブロックと定めた場合の、BlockingMeasureの算出例について説明する。
画質劣化尺度算出部130は、原画像10のマクロブロックを、周波数成分に変換するブロック単位で分割する。具体的には、図4に示すように、画質劣化尺度算出部130は原画像10の16画素×16画素のマクロブロックを、周波数成分に変換する8画素×8画素のブロック単位で分割する。尚、分割後の各ブロック間の境界をブロック境界と呼ぶ。
画質劣化尺度算出部130は、分割後のブロックのうち任意の1つ(例えば、図4において斜線で指定されるブロック)に関してアクティビティC1を算出する。尚、アクティビティC1は、例えば当該ブロック中の画素値の分散であってもよいし、画素値の平均値をAとした時の当該ブロック中の各画素値とAとの差分の絶対値和(SAD)であってもよい。
また、画質劣化尺度算出部130は、少なくとも1つのブロック境界を跨ぎ、かつ、当該分割後のブロックと同じサイズの小領域(例えば、図4において点線で指定される小領域)に関して、アクティビティC1と同様のアクティビティC2を算出する。
画質劣化尺度算出部130は、原画像10におけるアクティビティC1及びC2の比率Rorg=C2/C1を算出する。更に、画質劣化尺度算出部130は、局所復号画像12においても同様にアクティビティC'1及びC'2を算出して、これらの比率Rdec=C'2/C'1を算出する。
画質劣化尺度算出部130は、Rdec/Rorgを画質劣化尺度BlockingMeasureとして算出する。尚、画質劣化尺度算出部130は、Rdec−Rorgを画質劣化尺度BlockingMeasureとして算出してもよい。
尚、上記例では再符号化単位をマクロブロックとしたが、再符号化単位を複数の画素ブロックから構成される領域としてもよい。この場合、画質劣化尺度算出部130は、各画素ブロックのBlockingMeasureを算出し、当該領域内における平均値、最大値または中央値を当該領域のBlockingMeasureとしてもよい。また、再符号化単位をシーンとする場合には、画質劣化尺度算出部130は、シーンを1つの領域とみなして上記例と同様の手法でBlockingMeasureを算出してもよい。また、画質劣化尺度算出部130は、フレームを1つの領域とみなして、フレーム内の各画素ブロックのBlockingMeasureの平均値、最大値または中央値を各フレームのBlockingMeasureとし、当該シーン内の各フレームのBlockingMesaureの平均値、最大値または中央値を当該シーンのBlockingMeasureとしてもよい。
以上の説明では、画質劣化尺度FlickingMeasure1、FlickingMeasure2、BlurringMeasure及びBlockingMeasureの大小は、フリッカ、解像度感の低下及びブロック歪の大小に夫々対応している。しかしながら、各画質劣化尺度と各符号化歪との対応関係はこれに限られず、各画質劣化尺度から各符号化歪の大小が評価できればよい。
以下、前述した画質劣化尺度FlickingMeasure1、FlickingMeasure2、BlurringMeasure及びBlockingMeasureに対応する符号化歪の各々の改善のために、符号化制御部140はどのように符号化パラメータを再設定するかについて具体的に説明する。
(FlickingMeasure1の改善)
符号化制御部140は、フレーム間の量子化パラメータの変動を抑制させる。例えば、ピクチャタイプ毎の割り当て符号量を調整してもよいし、符号化対象とする領域毎に量子化パラメータを直接設定してもよい。具体的には、同一フレーム内の量子化パラメータの平均値が、フレーム間で±1程度の変動幅に抑えられることが望ましい。
また、双方向予測モードは他の予測モードに比べてノイズ成分が失われやすいので、符号化制御部140は符号化パラメータの一部であるモード情報を制御することにより、双方向予測モードの使用頻度を低くしてもよいし、双方向フレームの使用を禁止してもよい。
符号化制御部140が、このような改善手法の少なくとも1つを行えば、復号画像において再現されるノイズ成分の変動が抑えられるので、フリッカの発生が抑えられる。
(FlickingMeasure2の改善)
符号化制御部140は、未だ符号化されていない1フレーム分の原画像Oに対して、既に符号化されている1フレーム分の局所復号画像Dを用いて、時間フィルタリング部120によって時間フィルタリングを行わせる。尚、上記原画像O及び局所復号画像Dは共に参照画像であるものとする。符号化制御部140は、時間フィルタリング部120における時間フィルタリングによって得られたフィルタ画像Mを上記原画像Oと置き換える。また、符号化制御部140は、上記フィルタ画像Mに対する量子化パラメータを、原画像Oのデフォルトの量子化パラメータよりも小さくすることにより、フィルタ画像Mの再現性を高めさせてもよい。尚、この手法は上記FlickingMeasure1の改善にも有効である。
符号化制御部140が、このような改善手法の少なくとも1つを行えば、参照画像間の空間的形状の変動が緩和されるため、復号画像の空間的形状が周期的に変化するフリッカの発生が抑えられる。
(BlurringMeasureの改善)
符号化制御部140は、画像をぼかす効果のある双方向予測モードの使用頻度を低くさせたり、小数画素精度の動き補償の使用頻度を低くさせたりしてもよい。また、符号化制御部140は、画像符号化部100中に画素ブロック境界をぼかすためのフィルタが含まれていれば、当該フィルタの効力を弱くしてもよい。
また、符号化制御部140は、量子化丸め方向を切り上げ方向に調整することにより、原画像10に含まれる精細な信号を失われにくくしてもよい。尚、丸め方向の調整は、量子化変換係数が零となる領域(デッドゾーン)のみで行ってもよい。
符号化制御部140が、これら改善手法のうち少なくとも1つを行えば、画像がぼかされにくくなったり、精細な信号が失われにくくなったりするため、解像度感の低下が抑制される。
(BlockingMeasureの改善)
符号化制御部140は、画像符号化部100中に画素ブロック境界をぼかすためのフィルタが含まれていれば、当該フィルタの効力を強くする。上記フィルタの効力を強くすれば、画素ブロック境界がぼかされるため、ブロック歪が低減される。
以上説明したように、符号化制御部140は、画質劣化尺度13から評価される符号化歪の種別に応じて再符号化のためのパラメータを再設定することが望ましい。更に、符号化制御部140は、量子化パラメータを微細化する、割り当て符号量を増やすなど、画質の一般的な改善手法を前述した符号化歪の種別に応じた改善手法に併せて行ってもよい。
以下、図2に示すフローチャートを用いて図1の画像符号化装置の動作の一例を説明する。
まず、符号化制御部140は、最初の符号化パラメータを決定する(ステップS201)。最初の符号化パラメータは、例えばデフォルトの符号化パラメータである。ステップS201において決定された符号化パラメータは、画像符号化部100の各構成要素に与えられる。画像符号化装置は、入力される原画像10を全て符号化し、符号化データ11を得る(ステップS202)。
次に、画質劣化尺度算出部130は、原画像10と、対応する局所復号画像12とを用いて、再符号化単位毎に画質劣化尺度13を算出し、符号化制御部140に渡す(ステップS203)。
以降、全ての再符号化単位に対して、ステップS211〜214の処理が繰り返される。
まず、符号化制御部140は、処理対象の再符号化単位の再符号化の要否を判断する(ステップS211)。具体的には、符号化制御部140は、例えば画質劣化尺度13から再符号化単位に含まれる符号化歪を評価し、当該符号化歪が一定以上であれば当該再符号化単位の再符号化が必要であると判断する。尚、当該再符号化単位について既に再符号化が行われている場合には、画質劣化尺度13から評価される符号化歪に関わらず、符号化制御部140は再符号化が不要であると判断してもよい。
また、符号化制御部140は、符号化ログに記録した画質劣化尺度13をユーザに提示してこれに対するユーザの入力に応じて再符号化の要否を判断してもよいし、ユーザに当該再符号化単位の局所復号画像12を提示してこれに対するユーザの入力に応じて再符号化の要否を判断してもよい。
符号化制御部140が、処理対象の再符号化単位の再符号化が必要であると判断すれば(ステップS211)、処理はステップS212に進む。一方、符号化制御部140が、処理対象の再符号化単位の再符号化が不要であると判断すれば(ステップS211)、未処理の再符号化単位を対象として同様の処理が行われる。
ステップS212では、符号化制御部140は、処理対象の再符号化単位の再符号化パラメータを決定する。具体的には、符号化制御部140は、画質劣化尺度13から評価される符号化歪に応じて、前述したように再符号化パラメータを決定する。また、符号化制御部140は、ユーザの入力に応じて再符号化パラメータを決定してもよい。
ステップS212において決定された再符号化パラメータは、画像符号化部100の各構成要素に与えられる。画像符号化装置は、処理対象の再符号化単位を再符号化し、再符号化データを得る(ステップS213)。
次に、画質劣化尺度算出部130は、処理対象の再符号化単位の原画像10と、対応する局所復号画像12とを用いて、再符号化単位毎に画質劣化尺度13を改めて算出し、符号化制御部140に渡す(ステップS214)。
全ての再符号化単位について上記ステップS211〜214の処理が行われると、処理はステップS220に進む。ステップS220では、ステップS202において得られた符号化データ11のうち、ステップS213において再符号化された部分を当該再符号化データに置き換えて、最終的な符号化データ11として出力する。尚、ステップS202における符号化データの置換は、再符号化単位における再符号化を行う度に行われてもよい。即ち、符号化データの置換は、ステップS213またはS214に続いて行われてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る画像符号化装置は、各種符号化歪を評価するための画質劣化尺度を算出し、当該画質劣化尺度によって評価された符号化歪の種別に応じた再符号化を行う。従って、本実施形態に係る画像符号化装置によれば、符号化歪を容易に検出し、改善できる。即ち、符号化過程において主観画質の低いシーンを目視で探し出す手間や、再符号化における手間を削減することが可能となる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る画像符号化装置は、図1の画像符号化装置と同様の構成であるが、動作の流れが異なる。以下、図5に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る画像符号化装置の動作例を説明する。
まず、全ての再符号化単位に対して、ステップS301〜304の処理が繰り返される。
ステップS301では、符号化制御部140は、処理対象の再符号化単位の符号化パラメータを決定する。具体的には、符号化制御部140は、処理対象の再符号化単位が一度も符号化されていなければ、デフォルトの符号化パラメータを最初の符号化パラメータとして決定する。一方、処理対象の再符号化単位が既に符号化され画質劣化尺度13が算出されていれば、符号化制御部140は画質劣化尺度13から評価される符号化歪に応じて、前述したように符号化パラメータを決定する。また、符号化制御部140は、ユーザの入力に応じて符号化パラメータを決定してもよい。
ステップS301において決定された符号化パラメータは、画像符号化部100の各構成要素に与えられる。画像符号化装置は、処理対象の再符号化単位を符号化し、符号化データを得る(ステップS302)。
次に、画質劣化尺度算出部130は、処理対象の再符号化単位の原画像10と、対応する局所復号画像12とを用いて、再符号化単位毎に画質劣化尺度13を算出し、符号化制御部140に渡す(ステップS303)。
次に、符号化制御部140は、処理対象の再符号化単位の再符号化の要否を判断する(ステップS304)。具体的には、符号化制御部140は、例えば画質劣化尺度13から再符号化単位に含まれる符号化歪を評価し、当該符号化歪が一定以上であれば当該再符号化単位の再符号化が必要であると判断する。尚、当該再符号化単位について既に再符号化が行われている場合には、画質劣化尺度13から評価される符号化歪に関わらず、符号化制御部140は再符号化が不要であると判断してもよい。
また、符号化制御部140は、符号化ログに記録した画質劣化尺度13をユーザに提示してこれに対するユーザの入力に応じて再符号化の要否を判断してもよいし、ユーザに当該再符号化単位の局所復号画像12を提示してこれに対するユーザの入力に応じて再符号化の要否を判断してもよい。
符号化制御部140が、処理対象の再符号化単位の再符号化が必要であると判断すれば(ステップS304)、処理はステップS301に戻る。一方、符号化制御部140が、処理対象の再符号化単位の再符号化が不要であると判断すれば(ステップS304)、未処理の再符号化単位を対象としてステップS301〜304の処理が行われる。
全ての再符号化単位について上記ステップS301〜304の処理が行われると、処理はステップS310に進む。ステップS310では、各再符号化単位につき、ステップS302おいて最終的に得られた符号化データを集めて、原画像10の全編分の符号化データ11を構築し、出力する。尚、ステップS310における符号化データの構築は、再符号化単位において最終的な符号化データが得られる度に逐次行われてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る画像符号化装置は、前述した第1の実施形態に係る画像符号化装置とは異なり、再符号化単位に対して逐次再符号化を行い、当該再符号化単位の最終的な符号化データから全編分の符号化データを構築している。従って、本実施形態に係る画像符号化装置によれば、最初に全編分の符号化を行う必要がない。
(第3の実施形態)
図6に示すように、本発明の第3の実施形態に係る画像符号化装置は、画像符号化装置400、時間フィルタリング部420、画質劣化尺度算出部430及び画像復号装置450を有する。尚、本実施形態に係る画像符号化装置の動作の流れは、前述した第1及び第2の実施形態と同様である。
画像符号化装置400は、一般的な画像符号化装置であって、原画像10に符号化を行って、符号化データ21を得る。画像符号化装置400は、符号化データ21を画像復号装置450に渡す。
画像復号装置450は、一般的な画像復号装置であって、符号化データ21を復号し、復号画像22を得る。画像復号装置400は、復号画像22を時間フィルタリング部420及び画質劣化尺度算出部430に渡す。
時間フィルタリング部420は、前述した時間フィルタリング部120と同様に、例えばεフィルタなどのノイズリダクションフィルタであり、動き補償を伴う適応フィルタであることが望ましい。時間フィルタリング部420は、画像符号化装置400からの求めに応じて、原画像10に対して復号画像22を用いて時間フィルタリングを行う。
画質劣化尺度算出部430は、画質劣化尺度算出部130と同様に、原画像10及び復号画像22から、画質劣化尺度13を算出する。画質劣化尺度13によって評価される符号化歪が一定以上であれば、画像符号化装置400は当該符号化歪に応じて再設定された符号化パラメータを用いて原画像10を再符号化する。
以上説明したように、本実施形態に係る画像符号化装置は、一般的な画像符号化装置及び画像復号装置を用いながら、前述した第1及び第2の実施形態に係る画像符号化装置と同様の効果を得られるようにしている。従って、本実施形態に係る画像符号化装置によれば、既存の画像符号化装置及び画像復号装置を利用しつつ、前述した第1及び第2の実施形態に係る画像符号化装置と同様に符号化歪を容易に検出し、改善できる。
尚、前述した第1乃至第3の実施形態に係る画像符号化装置は、例えば、汎用のコンピュータ装置を基本ハードウエアとして用いることでも実現することが可能である。即ち、イントラ予測部101、動き検出部102、インター予測部103、モード判定部104、変換部105、量子化部106、エントロピー符号化部107、逆量子化部108、逆変換部109、局所復号部110、レート制御部112、時間フィルタリング部120及び420、画質劣化尺度算出部130及び430、符号化制御部140は、上記コンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき、画像符号化装置は、上記のプログラムをコンピュータ装置に予めインストールすることで実現してもよいし、CD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して上記のプログラムを配布して、このプログラムをコンピュータ装置に適宜インストールすることで実現してもよい。また、参照フレームメモリ111は、上記コンピュータ装置に内蔵あるいは外付けされたメモリ、ハードディスクもしくはCD−R、CD−RW、DVD−RAM、DVD−Rなどの記憶媒体などを適宜利用して実現することができる。
尚、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
第1の実施形態に係る画像符号化装置を示すブロック図。 図1の画像符号化装置の動作例を示すフローチャート。 図1の画質劣化尺度算出部における低周波数成分、中周波数成分及び高周波数成分の区分の一例を説明するための図。 図1の画質劣化尺度算出部における画質劣化尺度BlockingMeasureの算出を説明するための図。 第2の実施形態に係る画像符号化装置の動作例を示すフローチャート。 第3の実施形態に係る画像符号化装置を示すブロック図。 図1の画質劣化尺度算出部における画質劣化尺度FlickingMeasure1の算出例を示すフローチャート。 図1の画質劣化尺度算出部における画質劣化尺度FlickingMeasure2の算出例を示すフローチャート。
符号の説明
10・・・原画像
11・・・符号化データ
12・・・局所復号画像
13・・・画質劣化尺度
21・・・符号化データ
22・・・復号画像
100・・・画像符号化部
101・・・イントラ予測部
102・・・動き検出部
103・・・インター予測部
104・・・モード判定部
105・・・変換部
106・・・量子化部
107・・・エントロピー符号化部
108・・・逆量子化部
109・・・逆変換部
110・・・局所復号部
111・・・参照フレームメモリ
120・・・時間フィルタリング部
130・・・画質劣化尺度算出部
140・・・符号化制御部
400・・・画像符号化装置
420・・・時間フィルタリング部
430・・・画質劣化尺度算出部
450・・・画像復号装置

Claims (16)

  1. 符号化パラメータに従って原画像の予測符号化を行う画像符号化装置において、
    前記原画像の予測を行って予測画像を生成する予測部と、
    前記原画像に対する前記予測画像の予測残差を符号化して符号化データを得る符号化部と、
    前記予測画像及び前記予測残差から復号画像を得る復号部と、
    前記復号画像におけるフリッカ、解像度感の低下及びブロック歪の少なくとも1つを含む符号化歪を評価するための画質劣化尺度を算出する算出部と、
    前記画質劣化尺度によって評価される前記符号化歪が所定値以上であれば、前記符号化歪が小さくなるように前記符号化パラメータを前記原画像の再符号化のために再設定する符号化制御部と
    を具備することを特徴とする画像符号化装置。
  2. 前記算出部は、前記原画像の中周波数成分及び高周波成分の第1のパワーに対する、前記復号画像の中周波数成分及び高周波数成分の第2のパワーの比率の振幅の大きさを、前記フリッカを評価するための画質劣化尺度として算出することを特徴とする請求項1記載の画像符号化装置。
  3. 前記符号化部は、前記予測残差に直交変換を行って変換係数を得る変換部と、前記変換係数を前記符号化パラメータの一部である量子化パラメータに従って量子化する量子化部を含み、
    前記符号化制御部は、前記画質劣化尺度によって評価されるフリッカが所定値以上であれば、当該フリッカが大きいほど前記量子化パラメータのフレーム間での変動が小さくなるように、前記量子化パラメータを前記再符号化のために再設定することを特徴とする請求項2記載の画像符号化装置。
  4. 前記予測部は、前記符号化パラメータの一部であるモード情報に従って双方向予測モードを含む複数の予測モードにより前記原画像の予測が可能であり、
    前記符号化制御部は、前記画質劣化尺度によって評価されるフリッカが所定値以上であれば、当該フリッカが大きいほど前記予測部における前記双方向予測モードの使用頻度を減らすように前記モード情報を前記再符号化のために再設定することを特徴とする請求項2記載の画像符号化装置。
  5. 前記符号化パラメータの一部であるフィルタ強度に従って前記復号画像を用いて前記原画像に対して時間フィルタリングを行って、前記原画像を前記時間フィルタリング後の画像に置き換える時間フィルタを更に具備し、
    前記符号化制御部は、前記画質劣化尺度によって評価されるフリッカが所定値以上であれば、当該フリッカが大きいほど前記フィルタ強度が強くなるように前記フィルタ強度を前記再符号化のために再設定することを特徴とする請求項2記載の画像符号化装置。
  6. 前記算出部は、表示順または符号化順で隣接する2つの原画像間の第1の類似度と、当該2つの原画像に対応する復号画像間の第2の類似度とを算出し、前記第1の類似度に対する前記第2の類似度の変化量の振幅の大きさを、前記フリッカを評価するための画質劣化尺度として算出することを特徴とする請求項1記載の画像符号化装置。
  7. 前記符号化パラメータの一部であるフィルタ強度に従って前記復号画像を用いて前記原画像に対して時間フィルタリングを行って、前記原画像を前記時間フィルタリング後の画像に置き換える時間フィルタを更に具備し、
    前記符号化制御部は、前記画質劣化尺度によって評価されるフリッカが所定値以上であれば、当該フリッカが大きいほど前記フィルタ強度が強くなるように前記フィルタ強度を前記再符号化のために再設定して再符号化を行うことを特徴とする請求項6記載の画像符号化装置。
  8. 前記符号化部は、前記予測残差に直交変換を行って変換係数を得る変換部と、前記変換係数を前記符号化パラメータの一部である量子化パラメータに従って量子化する量子化部を含み、
    前記復号画像を用いて前記原画像に対して時間フィルタリングを行って、前記原画像を前記時間フィルタリング後の画像に置き換える時間フィルタを更に具備し、
    前記符号化制御部は、前記画質劣化尺度によって評価されるフリッカが所定値以上であれば、当該フリッカが大きいほど、置き換え後の原画像に対応する量子化パラメータを置き換え前の前記原画像に対応する量子化パラメータよりも小さくなるように、前記再符号化のために再設定することを特徴とする請求項6記載の画像符号化装置。
  9. 前記算出部は、前記原画像の特定周波数成分の第1のパワーと、前記復号画像の前記特定周波数成分の第2のパワーとを算出し、前記第1のパワーに対する前記第2のパワーの減衰量を前記解像度感の低下を評価するための画質劣化尺度として算出することを特徴とする請求項1記載の画像符号化装置。
  10. 前記特定周波数成分は、低周波数成分及び高周波数成分を除く中周波数成分であることを特徴とする請求項9記載の画像符号化装置。
  11. 前記符号化制御部は、前記画質劣化尺度によって解像度感の低下が所定値以上であれば、(a)当該解像度感の低下が大きいほど前記予測部における複数の予測モードのうち双方向予測モードの使用頻度を減らすように、(b)当該解像度感の低下が大きいほど前記予測部における小数画素精度の動き補償の使用頻度を減らすように、(c)当該解像度感の低下が大きいほど前記復号画像に含まれる画素ブロックの境界をぼかすフィルタの強度を弱めるように、または(d)当該解像度感の低下が大きいほど量子化丸め方向が切り上げ方向となるように、前記符号化パラメータを前記再符号化のために再設定することを特徴とする請求項9記載の画像符号化装置。
  12. 前記原画像は複数の画素ブロックを含み、
    前記算出部は、(A)前記複数の画素ブロックのうち1つの画素ブロックにおける第1のアクティビティと、前記複数の画素ブロック間のブロック境界の少なくとも1つを跨ぐ、前記原画像の前記画素ブロックと同じサイズの第1領域における第2のアクティビティとを算出し、(B)前記第1のアクティビティに対する前記第2のアクティビティの第1の比率を算出し、(C)前記復号画像における、前記1つの画素ブロックに対応する第2領域の第3のアクティビティと、前記復号画像における、前記第1領域に対応する第3領域の第4のアクティビティとを算出し、(D)前記第3のアクティビティに対する前記第4のアクティビティの第2の比率を算出し、(E)前記第1の比率に対する前記第2の比率の大きさを前記ブロック歪を評価するための画質劣化尺度として算出すること
    を特徴とする請求項1記載の画像符号化装置。
  13. 前記原画像は4つの画素ブロックを含み、前記第1領域は、前記4つの画素ブロック間のブロック境界を全て跨ぐことを特徴とする請求項12記載の画像符号化装置。
  14. 前記符号化パラメータの一部であるフィルタ強度に従って前記復号画像に含まれる画素ブロックの境界をぼかすフィルタを更に具備し、
    前記符号化制御部は、前記画質劣化尺度によって評価されるブロック歪みが所定値以上であれば、当該ブロック歪みが大きいほど前記フィルタ強度が強くなるように前記フィルタ強度を前記再符号化のために再設定することを特徴とする請求項12記載の画像符号化装置。
  15. 符号化パラメータに従って原画像の予測符号化を行う画像符号化方法において、
    前記原画像の予測を行って予測画像を生成すること、
    前記原画像に対する前記予測画像の予測残差を符号化して符号化データを得ること、
    前記予測画像及び前記予測残差から復号画像を得ること、
    前記復号画像におけるフリッカ、解像度感の低下及びブロック歪の少なくとも1つを含む符号化歪を評価するための画質劣化尺度を算出すること、
    前記画質劣化尺度によって評価される前記符号化歪が所定値以上であれば、前記符号化歪が小さくなるように前記符号化パラメータを前記原画像の再符号化のために再設定すること
    を特徴とする画像符号化方法。
  16. 符号化パラメータに従って原画像の予測符号化を行う画像符号化プログラムにおいて、
    コンピュータを
    前記原画像の予測を行って予測画像を生成する予測手段、
    前記原画像に対する前記予測画像の予測残差を符号化して符号化データを得る符号化手段、
    前記予測画像及び前記予測残差から復号画像を得る復号手段、
    前記復号画像におけるフリッカ、解像度感の低下及びブロック歪の少なくとも1つを含む符号化歪を評価するための画質劣化尺度を算出する算出手段、
    前記画質劣化尺度によって評価される前記符号化歪が所定値以上であれば、前記符号化歪が小さくなるように前記符号化パラメータを前記原画像の再符号化のために再設定する符号化制御手段
    として機能させることを特徴とする画像符号化プログラム。
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