JP2009221085A - フォトニック結晶ファイバ母材の作製方法 - Google Patents

フォトニック結晶ファイバ母材の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、フォトニック結晶ファイバ母材が長尺の円柱型であっても、その長手方向の中心軸の周囲に当該中心軸に平行に沿った貫通孔を所定の格子状に配列して形成することを目的とする。
【解決手段】本発明は、穿孔器具での穿孔途中で曲がりが生じない厚さt1の円板状の石英板30を複数枚用い、各々の石英板30の中心軸31の周囲に貫通孔32を所定の格子状に配列して穿孔する。これら石英板30−1〜30−10を各貫通孔32が同位置となるように円柱型に積重ね、これを石英板が完全に溶融するよりも低い温度で、各貫通孔が上下面で挿通状態のままに一体に溶着するように加熱するフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法である。
【選択図】図3

Description

本発明は、光伝送路となるコア部の周囲に、そのコア部に沿って延びる空孔を格子状に配列して成るフォトニック結晶ファイバの母材となるフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法に関する。
フォトニック結晶ファイバは、設計によって任意波長で単一モードとなったり、零分散波長の設計自由度が大きい、大きな非線形特性や複屈折特性が設計可能であったりするなど、従来の光ファイバには無い新たな特性を有しており、フォトニックネットワークのシステム部品の高機能化などを実現することが期待されている。
図1(a)に示すように、従来の光ファイバ10は、クラッド部11の中心部分に配置されたコア部12にドーパントと呼ばれる屈折率を上昇させる物質を添加していた。
これに対して、図1(b)に示すように、フォトニック結晶ファイバ(Photonic Crystal Fiber:以後「Photonic Crystal Fiber」を「PCF」と略記する。)13の構造は、コア部14の周囲を空孔16の格子配列で囲むことにより、光がコア部14に閉じ込められて光ファイバの機能を果たすようになっている。このPCF13では、従来の光ファイバ10のクラッド部11に相当する空孔16の配列部分の空孔直径d1と空孔ピッチp1との組み合わせをある程度任意に選ぶことが可能で、これによって前述したような各種の新たな機能を実現可能となっている。
このようなPCFを製造する場合、まず、図2に示すような円柱状の石英によるフォトニック結晶ファイバ母材(以降、PCF母材とも称す)20を作製した後、このPCF母材20の下方部分の周囲を所定温度で加熱しながら延伸する線引きによってPCFを製造する。従って、最初にPCF母材20を作製する必要がある。なお、フォトニック結晶ファイバ母材は、フォトニック結晶ファイバプリフォームとも呼ばれている。
PCF母材20は、長手方向の長さが数十センチ以上の円柱型石英21の端面間に、その長手方向の中心軸22と平行に貫通する孔(貫通孔)23が、中心軸22の周囲に格子状に配列された構造となっている。それら貫通孔23は、円柱型石英21を固定冶具で固定し、上端面から電気ドリルや超音波ドリル等で穿孔される。
この種のPCF母材20の作製方法として、特許文献1に記載の光ファイバの製造方法がある。この方法においてPCF母材を作製する場合、固定手段によって固定されたプリフォーム(上記円柱型石英21に対応)の端面に、穿孔器具の穿孔のため回転する先端部を接触させた後、軸方向と平行回転軸について先端部を回転させ、所定の速度で先端部をプリフォームの内部に侵入させていくことにより、軸方向に沿って伸びる空孔を形成することが開示されている。
特開2002−145634号公報
従来のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法では、特許文献1にも記載されているように、円柱型石英の一端面から他端面までドリル等の穿孔器具で複数の貫通孔を穿孔するが、円柱型石英は硬質であって、一般的に直径が5〜50mm程度で、長手方向の長さが10cm〜100cm程度であるため、その長さが数十cm以上などの長尺の場合、穿孔途中で貫通孔に曲がりが生じ、貫通孔を長手方向の中心軸に平行に形成できないという課題があった。
このように貫通孔に曲がりが生じたPCF母材を加熱・線引きしてPCFを製造した場合、PCFのコア部周囲の空孔も曲がるので、波長分散や複屈折等の光学特性に設計値からのズレが生じる。このため、PCF母材の貫通孔が曲がった部分はカット除去し、貫通孔が中心軸の周囲に適正な格子状に配列された部分のみ用いることになるので、PCF母材作製時の歩留が低下する。
前記課題を解決するために、本発明は、フォトニック結晶ファイバ母材が長尺の円柱型であっても、その長手方向の中心軸の周囲に当該中心軸に平行に沿った貫通孔を所定の格子状に配列して形成することを目的とする。
上記目的を達成するために、発明者は、フォトニック結晶ファイバ母材の作製方法について鋭意検討した結果、穿孔器具での穿孔途中で曲がりが生じない厚さの円板状の石英板を複数枚用い、各々の石英板の中心軸の周囲に貫通孔を所定の格子状に配列して穿孔する。これら石英板を各貫通孔が同位置となるように円柱型に積重ね、これを一体に溶着するように加熱することによって、フォトニック結晶ファイバ母材を作製することとした。
具体的には、光伝送路となるコア部の周囲に、当該コア部に沿って延びる空孔を格子状に配列して成るフォトニック結晶ファイバの母材となるフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法であって、円板状の石英板に、前記格子状に配列された各空孔に対応する位置で、貫通孔を中心軸と同方向に穿孔する穿孔工程と、前記穿孔工程にて格子状に貫通孔が配列された石英板を、各貫通孔が同位置となるように複数枚積重ねる積層工程と、前記積層工程にて積重ねられた円柱状の石英板を加熱して各貫通孔が上下面で挿通状態のままに一体に溶着する溶着工程と、を順に備えるフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法である。
この方法によれば、各貫通孔が形成された円板状の石英板を各貫通孔の位置合せを行いながら積重ね、各貫通孔が上下面で挿通状態のままに一体に溶融して形成するので、途中で貫通孔が曲がるといったことがなくなる。従って、フォトニック結晶ファイバ母材が長尺の円柱型であっても、その長手方向の中心軸の周囲に当該中心軸に平行に沿った貫通孔を所定の格子状に配列して形成することができる。
本発明のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法は、前記穿孔工程において、前記石英板に形成された貫通孔の周囲に位置合せ用の貫通孔である位置合せ孔を少なくとも1つ以上中心軸と同方向に形成し、前記積層工程において、前記位置合せ孔に挿通可能な石英棒に、同位置の位置合せ孔を挿通しながら石英板を複数枚積重ねることが望ましい。
この方法によれば、石英棒をガイドとして石英板を順次積重ねることができるので、複数の貫通孔の位置合せを行いながら複数の石英板を積重ねる作業を容易に行うことができる。
本発明のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法は、前記位置合せ孔は平面形状が多角形であり、前記石英棒はこの長手方向の中心軸に直交する平面形状が前記多角形と相似形であることが望ましい。
この方法によれば、多角形の位置合せ孔及び石英棒を組み合わせるので、位置合せ孔及び石英棒が一組であっても互いが多角形の3つ以上の角部で規制されて固定されるので、石英棒を中心に石英板が回動してしまうなどの移動が無くなり、複数の貫通孔の位置合せを行いながら複数の石英板を積重ねる作業を、より容易に行うことができる。また、位置合せ孔及び石英棒が一組で済むので、その分、工数を削減することができる。
本発明のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法は、前記積層工程において、前記貫通孔に挿通可能な少なくとも1本以上の調整棒に、同位置の貫通孔を挿通しながら石英板を複数枚積重ねた後、前記調整棒を抜き取ることが望ましい。
この方法によれば、調整棒をガイドとして石英板を順次積重ねることができるので、複数の貫通孔の位置合せを行いながら各石英板を積重ねる作業を容易に行うことができる。
本発明のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法は、前記積層工程において、前記円板状の石英板を、当該石英板と同材料の円筒管の内部に積重ね、前記溶着工程において、前記円筒管と複数の石英板を一体に溶着することが望ましい。
この方法によれば、円筒管を積層の際のガイドとすることができるので、複数の貫通孔32の位置合せを行いながら複数の石英板30を積重ねる作業を、より容易に行うことができる。
本発明のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法は、前記溶着工程において、前記加熱の温度は、前記複数の石英板が完全に溶融するよりも低く、各石英板の同位置の貫通孔が上下面で挿通状態のままで各石英板が一体に溶着状態となる温度であることが望ましい。
この方法によれば、円柱型に積重ねた石英板が多数枚であっても、それらを円柱型で所定位置に貫通孔を保持したままに容易に一体化して、所定位置に複数の貫通孔を有する長尺のフォトニック結晶ファイバ母材を作製することができる。
本願でいうフォトニック結晶ファイバには、コア部に空孔の無い構造と空孔の有る構造の両方を含む。
本発明によれば、フォトニック結晶ファイバ母材が長尺の円柱型であっても、その長手方向の中心軸の周囲に当該中心軸に平行に沿った貫通孔を所定の格子状に配列して形成するフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法を提供することができる。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(第1実施形態)
図3(a)〜(d)は、本発明の第1実施形態に係るフォトニック結晶ファイバ母材の作製工程を説明する図である。本実施形態でPCF母材を作製する場合、図3(a)に示す円板状の石英板30を用いる。この石英板30は一例として、厚さt1が0.5mm〜5mmで、直径d2が5mm〜50mmであるとする。但し、厚さt1は、図示せぬ電気ドリルや超音波ドリル等の穿孔器具によって、石英板30の上下面に対して貫通孔を垂直に穿孔する際に途中で曲がりが生じない寸法とする。また、直径d2は、PCF母材の製造設計に応じて定まる寸法である。
まず、穿孔工程において、図3(b)に示すように、穿孔器具によって、石英板30の上下面の中心軸31の周囲に、その中心軸31と平行に沿った貫通孔32を所定の格子状に配列して穿孔する。その貫通孔32は一例として、直径d3が0.05mm〜2mmで、隣接する貫通孔32の中心間隔であるピッチp2が0.06mm〜2.2mmであるとする。この貫通孔32の穿孔は、所定枚数の石英板30に対して同様に行う。
次に、洗浄工程において、石英板30の表面及び各貫通孔32の内面を、フッ酸(フッ化水素酸)又は、フッ化水素酸と硝酸を混合したフッ硝酸で洗浄して滑らかにする。この洗浄を具体例で説明すると、各貫通孔32が形成された石英板30を、バブリングされた10%のフッ酸中に2時間浸し、この後、SFガスを用いたエッチングによって各貫通孔32内面の凹凸を除去する。
次に、積層工程において、図3(c)に示すように、上記の穿孔工程で格子状に貫通孔32が配列された所定枚数(例えば10枚)の石英板30−1,30−2,〜,30−10を、各貫通孔32が同位置となるように円柱型に積重ねる。
そして、溶着工程において、上記の積層工程で円柱型に積重ねられた各石英板30−1〜30−10を、図示せぬ加熱炉に搬入して、石英板30が完全に溶融するよりも低い温度(大凡800℃〜1300℃)で加熱する。更に、この加熱は、図3(d)に示すように、各石英板30−1〜30−10が上下同士のもので一体に溶着し、所定の格子状に配列された貫通孔32が上下面で挿通状態のままで一体化するように行う。これによって長尺の円柱型のPCF母材33が作製される。
このように、第1実施形態のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法によれば、穿孔器具での穿孔途中で曲がりが生じない厚さt1の円板状の石英板30を複数枚用い、各々の石英板30の中心軸31の周囲に貫通孔32を所定の格子状に配列して穿孔する。これら石英板30−1〜30−10を各貫通孔32が同位置となるように円柱型に積重ね、これを石英板30が完全に溶融するよりも低い温度で、各貫通孔32が上下面で挿通状態のままに一体に溶着するように加熱した。
これによって、各貫通孔32が上下面で挿通状態となって一体化したPCF母材33を作製することができる。つまり、円柱型のPCF母材33が長尺であっても、各貫通孔32が形成された円板状の石英板30を各貫通孔32の位置合せを行いながら積重ねて形成するので、途中で貫通孔32が曲がるといったことがなくなる。従って、PCF母材33が長尺の円柱型であっても、その長手方向の中心軸31の周囲に中心軸31に平行に沿った貫通孔32を所定の格子状に配列して形成することができる。
また、従来のように、PCF母材の貫通孔が曲がった部分はカット除去し、貫通孔が適正に形成された部分のみ用いるといったことがなくなるので、PCF母材作製時の歩留を向上させることができる。
更に、円柱型に積重ねた石英板30−1〜30−10を、石英板が完全に溶融するよりも低い温度で、同位置の貫通孔32が上下面で挿通状態のままで各石英板30−1〜30−10が一体に溶着する状態に加熱するようにした。これによって、円柱型に積重ねた石英板30−1〜30−10が多数枚であっても、それらを円柱型で所定位置に貫通孔32を保持したままに容易に一体化して、所定位置に複数の貫通孔32を有する長尺のPCF母材33を作製することができる。
また、本実施形態で作製されたPCF母材33を、線引き工程にて、加熱・線引きしてPCFを製造した場合、光伝送路となるコア部の周囲に当該コア部に沿って延びる空孔が所定の格子状に配列されるので、波長分散や複屈折等の光学特性に設計値からのズレが生じないPCFを製造することができる。
この他、積層工程において、貫通孔32に緩みなく挿通可能な調整棒(図示せず)を少なくとも1本以上用い、この調整棒に、同位置の貫通孔32を挿通しながら各石英板30−1〜30−10を複数枚積重ねた後、調整棒を抜き取るようにしてもよい。このように調整棒をガイドとして石英板30を順次積重ねることができるので、複数の貫通孔32の位置合せを行いながら各石英板30−1〜30−10を積重ねる作業を容易に行うことができる。
(第2実施形態)
図4(a)及び(d)は、本発明の第2実施形態に係るフォトニック結晶ファイバ母材の作製工程を説明する図である。本実施形態が上記の第1実施形態と異なる点は、まず、上述した穿孔工程において、図4(a)に示すように、石英板30に各貫通孔32を形成した後、これら貫通孔32の周囲に位置合せ用の貫通孔である位置合せ孔35を少なくとも1つ以上中心軸31と同方向に形成するようにした。本実施形態では一例として、石英板30の円形平面上の中心軸31で直交する直線上の周辺部に4つの円形の位置合せ孔35を形成した。
更に、積層工程において、図4(b)に示すように、位置合せ孔35に緩みなく挿通可能な細長い円柱形状の石英棒36を位置合せ孔35と同数用い、これら石英棒36に同じ位置の位置合せ孔35を挿通しながら各石英板30−1〜30−7を順次積重ねるようにした。なお、図4(b)では各石英板30−1〜30−7を7枚記載したが実際には図3に記載すると同様に7枚以上重ねてもよい。また、石英棒36は、各石英板30−1〜30−7を積重ねた後に表面から突き出た部分をカット除去するか、予め積層時の高さと同じ長さのものを使用する。
積層後は、第1実施形態と同様に、溶着工程において、各石英棒36を利用して円柱型に積重ねられた各石英板30−1〜30−7を加熱炉に搬入して加熱する。これによって、各石英板30−1〜30−7は各石英棒36並びに上下同士のもので一体に溶着し、図3(d)に示したように、所定の格子状に配列された貫通孔32が上下面で挿通状態となって一体化したPCF母材33となる。
このように、第2実施形態のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法によれば、穿孔工程において、石英板30に円形の各貫通孔32を形成後、これら貫通孔32の周囲に位置合せ孔35を少なくとも1つ以上中心軸31と同方向に形成する。そして積層工程において、位置合せ孔35に緩みなく挿通可能な細長い円柱形状の石英棒36に、同じ位置の位置合せ孔35を挿通しながら各石英板30を順次積重ねるようにした。
これによって、石英棒36をガイドとして石英板30を順次積重ねることができるので、複数の貫通孔32の位置合せを行いながら複数の石英板30を積重ねる作業を容易に行うことができる。
この他、上記では石英棒36を位置合せ孔35と同数用いるようにしたが、必ずしも同数でなくても1本でもよい。この石英棒36が1本の場合でも、石英棒36を用いず各貫通孔32の位置合せを行いながら複数の石英板30を積重ねることに比べると、積層作業が容易となる。石英棒36に代えて、石英以外の材料、例えば金属製の調整棒を用い、溶着工程で抜き取るようにしてもよい。
また、上記では位置合せ孔35の平面形状を円形としたが、三角形以上の多角形とし、この形状と相似形の柱形状の石英棒を用いてもよい。例えば、位置合せ孔が三角形の場合、石英棒は位置合せ孔に緩みなく挿通可能な細長い三角柱形状のものを用いる。
このように多角形の位置合せ孔及び石英棒を組み合わせる場合、位置合せ孔及び石英棒が一組であっても互いが3つ以上の角部で規制されて固定されるので、石英棒を中心に石英板が回動してしまうなどの移動が無くなり、複数の貫通孔32の位置合せを行いながら複数の石英板30を積重ねる作業を、より容易に行うことができる。また、位置合せ孔及び石英棒が一組で済むので、その分、工数を削減することができる。
更にこの他、第1又は第2実施形態の積層工程において、石英板30と同材料の円筒管(図示せず)を用い、この円筒管の内部に複数の石英板30を積重ね、溶着工程において、円筒管と複数の石英板30を一体に溶着するようにしてもよい。この場合も、円筒管を積層の際のガイドとすることができるので、複数の貫通孔32の位置合せを行いながら複数の石英板30を積重ねる作業を、より容易に行うことができる。
本発明のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法は、歩留の少ないフォトニック結晶ファイバ母材の製造に適用することができる。また、フォトニック結晶ファイバ母材が長尺の円柱型であっても、その長手方向の中心軸の周囲に当該中心軸に平行に沿った貫通孔を所定の格子状に配列して形成することができる。このため、そのフォトニック結晶ファイバ母材を加熱・線引きしてフォトニック結晶ファイバを製造した場合、光伝送路となるコア部の周囲に当該コア部に沿って延びる空孔が所定の格子状に配列され、これによって、波長分散や複屈折等の光学特性に設計値からのズレが生じないフォトニック結晶ファイバを製造することができる。
(a)従来の光ファイバの構成図、(b)フォトニック結晶ファイバの構成図である。 フォトニック結晶ファイバ母材の構成図である。 本発明の第1実施形態に係るフォトニック結晶ファイバ母材の作製工程を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係るフォトニック結晶ファイバ母材の作製工程を説明する図である。
符号の説明
10:従来の光ファイバ
11:クラッド部
12,14:コア部
13:フォトニック結晶ファイバ(PCF)
16:空孔
20,33:フォトニック結晶ファイバ母材(PCF母材)
21:円柱型石英
22,31:中心軸
23,32:貫通孔
30,30−1〜30−7:石英板
35:位置合せ孔
36:石英棒
d1:PCFの空孔直径
d2:石英板の直径
d3:貫通孔の直径
p1:PCFの空孔ピッチ
p2:貫通孔のピッチ
t1:石英板の厚さ

Claims (6)

  1. 光伝送路となるコア部の周囲に、当該コア部に沿って延びる空孔を格子状に配列して成るフォトニック結晶ファイバの母材となるフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法であって、
    円板状の石英板に、前記格子状に配列された各空孔に対応する位置で、貫通孔を中心軸と同方向に穿孔する穿孔工程と、
    前記穿孔工程にて格子状に貫通孔が配列された石英板を、各貫通孔が同位置となるように複数枚積重ねる積層工程と、
    前記積層工程にて積重ねられた円柱状の石英板を加熱して各貫通孔が上下面で挿通状態のままに一体に溶着する溶着工程と、
    を順に備えるフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法。
  2. 前記穿孔工程において、前記石英板に形成された貫通孔の周囲に位置合せ用の貫通孔である位置合せ孔を少なくとも1つ以上中心軸と同方向に形成し、前記積層工程において、前記位置合せ孔に挿通可能な石英棒に、同位置の位置合せ孔を挿通しながら石英板を複数枚積重ねることを特徴とする請求項1に記載のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法。
  3. 前記位置合せ孔は平面形状が多角形であり、前記石英棒はこの長手方向の中心軸に直交する平面形状が前記多角形と相似形であることを特徴とする請求項2に記載のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法。
  4. 前記積層工程において、前記貫通孔に挿通可能な少なくとも1本以上の調整棒に、同位置の貫通孔を挿通しながら石英板を複数枚積重ねた後、前記調整棒を抜き取ることを特徴とする請求項1に記載のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法。
  5. 前記積層工程において、前記円板状の石英板を、当該石英板と同材料の円筒管の内部に積重ね、前記溶着工程において、前記円筒管と複数の石英板を一体に溶着することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法。
  6. 前記溶着工程において、前記加熱の温度は、前記複数の石英板が完全に溶融するよりも低く、各石英板の同位置の貫通孔が上下面で挿通状態のままで各石英板が一体に溶着状態となる温度であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のフォトニック結晶ファイバ母材の作製方法。
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