JP2009219222A - モータ駆動装置および半導体集積回路装置 - Google Patents

モータ駆動装置および半導体集積回路装置 Download PDF

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吉弥 板垣
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浩 佐藤
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Abstract

【課題】ブラシレスモータの起動時間を短縮し、騒音、および振動を大幅に低減する。
【解決手段】セレクタ21は、モード信号MODEBに基づいて、符号部20から出力されるリミット信号Limit、またはFull−On信号のいずれかを選択して出力する。セレクタ31は、MPU25からのモード信号MODEBに基づいて、出力デコーダ28,29のいずれか信号を選択して出力する。セレクタ30は、モード信号COMMODEに基づいて、出力デコーダ26、出力デコーダ27、またはセレクタ31の出力信号のいずれか信号を選択して出力する。出力デコーダ28と出力デコーダ29とは、モード信号MODEBに基づいて、セレクタ31により選択可能であり、出力デコーダ28が選択された場合には、相通電となり、出力デコーダ29が選択されると3相通電となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータの駆動制御技術に関し、特に、HDD(Hard Disc Drive)などに用いられる多相ブラシレスモータの回転制御に有効な技術に関する。
ハードディスク装置などにおける磁気ディスクの駆動には、スピンドルモータが広く用いられている。スピンドルモータは、ブラシレスの直流多相モータからなり、たとえば、モータ駆動用ICによって駆動される該スピンドルモータで磁気ディスクを高速で回転させる。
この種のモータ駆動用ICによるスピンドルモータの駆動では、通電相切り替え時に2相分パルス幅変調(PWM)を行い、電流の急峻な変化を抑えたソフトスイッチ方式が採用されている。
また、モータを回転させるためにはモータの位置検出が必要である。スピンドルモータの位置検出は、無通電相を選択し、逆起電圧(BMEF)のゼロクロスを検出することで行っており、この検出結果を用い、通電切り替えをPLL(Phase Locked Loop)制御により行う。また、逆起電圧が検出可能になるまでの初期加速は、モータ停止状態からの起動の制御を行うCOMSENS制御部により駆動制御が行われる。
直流シャント抵抗により検出したモータ駆動電流が、外部接続されたマイクロプロセッサからの電流指示に一致するように電流制御を行い、出力電流制御はモータに適切なデュティでパルス幅変調(PWM:Pulse Witdh Modulation)駆動する。
直流シャント抵抗より検出したモータ駆動電流は、PWM ONの中心でサンプリングし、モータの相電流の平均値を得る。定常回転においては、低騒音・低トルクリップルのため、たとえば、ソフトスイッチ制御や180deg通電を行う。
なお、この種の直流ブラシレスモータの駆動技術としては、たとえば、相電流の大きさを、平均電流より大きい値の過度電流を設定し、相電流の値が過度電流を超過すると、過度電流が発生したと判断し、回転子の回転位置に対する固定子巻線への電圧印加時点を制御するものが知られている(特許文献1参照)。
特開2006−20489号公報
ところが、上記のようなモータ駆動用によるスピンドルモータの駆動技術では、次のような問題点があることが本発明者により見い出された。
近年、ハードディスク装置は、自動車のカーナビゲーションなどに搭載されるようになったが、自動車用途は一般の産業機械に比べ、温度動作範囲が広いことが要求される。
また、ハードディスク装置のスピンドルモータは、ベアリング軸受けから、オイルなどの流体を使用した軸受けへと移行することによって低騒音化を図っている。
この流体軸受けを使用したモータは、低温時、流体の粘度が上がり、同じ起動時間を達成するには、よりトルクが必要となる。
たとえば、図8に示す2相通電の場合、モータの回転が高くなると、逆起電圧が大きいため、モータのコイルに印加可能な電圧が小さくなることによって電流が減少し、トルクが低下する(電流の減少は、式2にて示される)。
これにより、流体軸受けを使用したモータでは、起動から定回転となるまでの時間が、製品の仕様を満足することができない恐れが生じてしまうことになる。
逆起電圧の振幅が小さい低回転時には、モータのコイルに印加可能な電圧が大きいため、PWM駆動信号のデュティは小さく、電源電流の平均は電流指示より少ない。よって、マイクロプロセッサにて電流指示を、装置の仕様を満足するように回転数に応じて増加させれば、その分のトルクを得られることになる。
しかし、マイクロプロセッサが電源電流を正確に検出することができないため、マージンを大きく取らなければならず、大幅なトルクの向上を得ることができず、低温時の起動時間を満足できなくなる恐れがある。
さらには、マイクロプロセッサに上記した制御を実行させることにより、ソフトウエアの増大を招いてしまい、該マイクロプロセッサの負荷が大きくなるばかりでなく、開発コストなどが大きくなってしまうという問題がある。
本発明の目的は、起動から定常回転数に至るまでのブラシレスモータのトルクを向上させ、トルク脈動を低減させることにより、該ブラシレスモータの起動時間を短縮し、騒音、および振動を大幅に低減することのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴については、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明は、複数のコイルを備えたブラシレスモータの各相に流す電流を切り替えて該ブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置であって、ブラシレスモータの起動時から任意の設定回転数までの期間において、ブラシレスモータの通電区間とは異なる追加通電区間を制御するモータ通電制御部を備えたものである。
また、本発明は、 前記モータ通電制御部が、ブラシレスモータの電流指示値に検出電流値を加算し、誤差信号を出力する誤差信号生成部と、該誤差信号生成部が、電流指示値が検出電流値よりも多いと判定した誤差信号を出力した際に、追加通電区間を有効とする制御を行う通電制御部とを有するものである。
さらに、本発明は、前記モータ通電制御部が、ブラシレスモータの駆動電流である検出電流値にPWM信号を生成するデュティ信号を掛け算し、電源電流の平均値を算出する電流算出部と、ブラシレスモータの電流指示値に電流算出部が算出した算出結果を加算し、誤差信号を出力する誤差信号生成部とを有するものである。
また、本発明は、前記モータ通電制御部が制御する追加通電区間は、通電角度30degの期間よりなるものである。
さらに、本発明は、前記ブラシレスモータの起動時から任意の設定回転数までの期間において、ブラシレスモータの逆起電圧を検出するために必要な無通電区間を除き、ブラシレスモータに印加可能な電流を増加させるモータ電流制御部を備えたものである。
また、本発明は、前記モータ電流制御部が、ブラシレスモータに3相通電することにより、ブラシレスモータに印加可能な電流を増加させるものである。
また、本願のその他の発明の概要を簡単に示す。
本発明は、複数のコイルを備えたブラシレスモータの各相に流す電流を切り替えてブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置に用いられる半導体集積回路装置であって、ブラシレスモータの起動時から任意の設定回転数までの期間において、ブラシレスモータの通電区間とは異なる追加通電区間を制御するモータ通電制御部を備えたものである。
また、本発明は、前記モータ通電制御部が、ブラシレスモータの駆動電流である検出電流値を加算し、誤差信号を出力する誤差信号生成部と、該誤差信号生成部が、電流指示値が検出電流値よりも多いと判定した誤差信号を出力した際に、追加通電区間を有効とする制御を行う通電制御部とを備えたものである。
さらに、本発明は、前記モータ通電制御部が、ブラシレスモータの駆動電流である検出電流値にPWM信号を生成するデュティ信号を掛け算し、電源電流の平均値を算出する電流算出部と、ブラシレスモータの電流指示値に電流算出部が算出した算出結果を加算し、誤差信号を出力する誤差信号生成部とを有するものである。
また、本発明は、前記モータ通電制御部が制御する追加通電区間は、通電角度30degの期間よりなるものである。
さらに、本発明は、ブラシレスモータの起動時から任意の設定回転数までの期間において、ブラシレスモータの逆起電圧を検出するために必要な無通電区間を除き、ブラシレスモータに印加可能な電流を増加させるモータ電流制御部を備えたものである。
また、本発明は、前記モータ電流制御部が、ブラシレスモータに3相通電することにより、ブラシレスモータに印加可能な電流を増加させるものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
(1)逆起電圧が大きく、ブラシレスモータのコイルに印加可能な電圧が小さく、電流が低下する条件下において、トルクアップを可能とすることができる。
(2)上記(1)により、ブラシレスモータの起動時間を短縮することができる。
(3)また、トルク脈動を低減することができ、ブラシレスモータの起動時における低騒音化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本発明の一実施の形態によるモータ駆動装置のブロック図、図2は、リミット信号が選択/非選択されている際のモータ駆動装置における各部のタイミングチャート、図3は、2相通電時におけるモータ駆動装置における各部のタイミングチャート、図4は、3相通電時におけるモータ駆動装置における各部のタイミングチャート、図5は、3相通電と最大相電流との関係を示す説明図、図6は、2相通電時における電流とトルクのシミュレーション例を示す説明図、図7は、3相通電時における電流とトルクのシミュレーション例を示す説明図、図8は、2相通電と最大相電流との関係を示す説明図、図9は、3相通電時における電流とトルクのシミュレーションの他の例を示す説明図、図10は、3相ブラシレスモータの起動から定回転までのモータ駆動装置におけるシーケンスの一例を示すフローチャート、図11は、本発明の電源電流制御を有効にした2.5インチ型ハードディスクドライバの動作波形例を示した説明図、図12は、本発明の3相通電を有効にした2.5インチ型ハードディスクドライバの動作波形例を示した説明図、図13は、図12に続く動作波形例を示した説明図、図14は、本発明の電源電流制御と3相通電とを有効にした2.5インチ型ハードディスクドライバの動作波形例を示した説明図、図15は、本発明を適用しない場合のハードディスクドライバの動作波形例を示した説明図である。
本実施の形態において、モータ駆動装置1は、たとえば、ハードディスクなどに用いられるスピンドルモータなどの3相ブラシレスモータMを駆動制御する。モータ駆動装置1は、図1に示すように、電流出力回路2、出力制御部3、通電タイミングカウンタ4、定常回転制御部5、COMSENS制御部6、セレクタ7、プリアンプ8、フィルタ9、コンパレータ10、位相誤差検出部11、PLLフィルタ12、サンプル/ホールド回路13、出力電流検出用差動アンプ14、A/D変換器15、掛け算器16、セレクタ17、加算器18、フィルタ19、符号部20、セレクタ21、シリアルI/O22、シーケンサ23、直流シャント抵抗24、およびMPU25から構成されている。
また、掛け算器16、セレクタ17、加算器18、フィルタ19、符号部20、ならびにセレクタ21によって、モータ通電制御部が構成されている。
モータ駆動装置1において、電流出力回路2、出力制御部3、通電タイミングカウンタ4、定常回転制御部5、COMSENS制御部6、セレクタ7、プリアンプ8、フィルタ9、コンパレータ10、位相誤差検出部11、PLLフィルタ12、サンプル/ホールド回路13、出力電流検出用差動アンプ14、A/D変換器15、掛け算器16、セレクタ17、加算器18、フィルタ19、符号部20、セレクタ21、シリアルI/O22、およびシーケンサ23によって、たとえば、モータ駆動用ICが構成されており、直流シャント抵抗24、ならびにマイクロプロセッサであるMPU25は、該モータ駆動用ICに外部接続された構成となっている。
電流出力回路2は、出力部2aと出力プリドライバ2bとからなり、3相ブラシレスモータMのコイルLu,Lv,Lwに順次電流を流す。出力部2aは、パワーMOSFET(Field Effect Transistor)などからなるトランジスタM1〜M6から構成されている。
3相ブラシレスモータMは、出力部2a、および出力プリドライバ2bによってパルス幅変調(PWM)信号により駆動される。出力制御部3は、定常回転制御部5が生成した正弦波状の駆動電圧をPWM変調し、電流出力回路2のトランジスタM1〜M6を駆動して出力電流を制御するPWM信号を生成して供給し、逆起電圧を検出するコイル端子を選択する制御信号をセレクタ7に出力する。
出力プリドライバ2bは、出力制御部3がPWM変調した信号を入力として動作する。出力プリドライバ2bから出力されるスピンドル出力電圧U,V,Wは、セレクタ7でBEMF(逆起電圧)検出相が選択され、モータコイルの中性点CTとの差電圧がプリアンプ8で生成される。
プリアンプ8の出力信号は、フィルタ9でフィルタリングされた後、コンパレータ10によってBEMF(逆起電圧)のゼロクロスを検出する。ゼロクロス検出結果は、位相誤差検出部11へ入力される。
この位相誤差検出部11の出力信号は、PLLフィルタ12、通電タイミングカウンタ4、出力制御部3、電流出力回路2、および3相ブラシレスモータMからなるPLL制御ループによって低回転ジッタでのモータ駆動を実現する。
3相ブラシレスモータMにおけるモータ駆動電流の検出は、直流シャント抵抗24を用いて行う。直流シャント抵抗24で検出された電圧は、サンプル/ホールド回路13を経て出力電流検出用差動アンプ14により増幅され、A/D変換器15によってA/D変換される。
A/D変換された検出値CRNTOUTは、MPU25から出力される電流指示SPNCRNTDから、電流算出部となる掛け算器16、および誤差信号生成部となる加算器18によって誤差信号Errorが計算され、フィルタ19、出力制御部3、電流出力回路2、ならびに3相ブラシレスモータMからなる電流制御ループによって駆動電流の制御が行われる。
モータの速度制御については、出力制御部3より回転数に比例した周期信号PHASEがMPU25に出力される。MPU25は、周期信号PHASEに基づいて目標速度との比較を行い、速度に応じた電流指示を行う。
COMSENS制御部6は、3相ブラシレスモータMの停止状態からの起動の制御を行う。シーケンサ23は、モータ駆動用ICにおける内部の動作を制御し、セレクタ17の制御端子に出力するモード信号MODEAを回転数に応じて生成する。
このモード信号MODEAは、シリアルI/O22より設定されるモード信号MODEA_SCIがHiレベルの場合、シーケンサ23によって制御される信号である。定常回転制御時においては、相電流Imを検出する必要があり、モード信号MODEAは、シーケンサ23によってLoレベルとなる。
セレクタ17は、モード信号MODEAにより、掛け算器16に掛ける値を、1(100%)、あるいはDuty(デュティ信号)を選択可能とし、1(100%)が選択された場合には、電流指示SPNCRNTDの制御対象は、相電流Imであり、Dutyが選択された際には、電源電流Ipsの平均に変更される。
この場合、Duty(デュティ信号)と電流値CRNTOUTとを掛け算することで、現在の電流値Vrnfから、電源電流Ipsの平均を求めることが可能であり、その値と電流指示SPNCRNTDを比較して制御を行うことにより、電源電流Ipsの制御が可能となる。
また、MPU25とのインターフェースは、シリアルI/O22で行われ、電流指示、電流制御、PLL制御などにおける各種パラメータがレジスタにより設定される。
符号部20は、加算器18の誤差信号Errorに基づいて符号ビットを取り出し、リミット信号Limitを出力する。なお、リミット信号Limitは、Errorの正負であるため、コンパレータによって構成するようにしてもよい。その場合、コンパレータの正(+)側入力端子に加算器18の誤差信号Errorが入力され、該コンパレータの負(−)側入力端子に基準電位が接続された構成となる。
リミット信号Limitは、誤差信号Errorが正(電流指示SPNCRNTD>検出値CRNTOUT)の際にHiレベル、誤差信号Errorが負(電流指示SPNCRNTD<検出値CRNTOUT)の際にLoレベルとなる。
モード信号MODEB1は、セレクタ21を制御する信号であり、このモード信号MODEB1により、追加通電区間(ExtraOn)の状態を、図2(a)に示すFull−On、または図2(b)に示すリミット信号Limitによる制御状態のいずれかに選択可能である。
リミット信号Limitが、MPU25から出力されるモード信号MODEB1によってセレクタ21により制御が選択されている場合、図2(b)に示すように、リミット信号LimitがHiレベルでOnとなり、リミット信号LimitがLoレベルでOffとなる。また、リミット信号Limitの更新は、電流量を示す検出値CRNTOUTの更新毎に行われる。
出力制御部3には、出力デコーダ26〜29、セレクタ30,31、およびPWM変調器32が備えられている。出力デコーダ26の3つの入力部には、通電タイミングカウンタ4の出力信号、定常回転制御部5の出力信号、ならびにPWM変調器2がPWM変調した信号PWMCLKがそれぞれ入力されるように接続されている。
出力デコーダ27の2つの入力部には、COMSENS制御部6の出力信号、および信号PWMCLKがそれぞれ入力されるように接続されている。出力デコーダ28の2つの入力部には、通電タイミングカウンタ4の出力信号、および信号PWMCLKがそれぞれ入力されるように接続されている。
また、モータ電流制御部となる出力デコーダ29の3つの入力部には、通電タイミングカウンタ4の出力信号、信号PWMCLK、ならびにセレクタ21から出力される信号がそれぞれ入力されるように接続されている。
セレクタ21は、MPU25から出力されるモード信号MODEBに基づいて、符号部20から出力されるリミット信号Limit、またはFull−On信号のいずれかを選択して出力する。
セレクタ31は、MPU25から出力されるモード信号MODEBに基づいて、出力デコーダ28、または出力デコーダ29のいずれか信号を選択して出力する。セレクタ30は、シーケンサ23から出力されるモード信号COMMODEに基づいて、出力デコーダ26、出力デコーダ27、またはセレクタ31の出力信号のいずれか信号を選択して出力する。
出力デコーダ26は、定常回転制御部5からの指示により、ソフトスイッチ制御、および180deg通電の通電相を決定する。出力デコーダ27は、COMSENS制御部6からの指示により、位置センス、および加速のための通電相を決定する。
また、出力デコーダ28と出力デコーダ29とは、モード信号MODEBに基づいて、セレクタ31により選択可能であり、出力デコーダ28が選択された場合には、図3に示す2相通電となり、出力デコーダ29が選択された際には、図4に示す3相通電となる。
選択された出力デコーダ26〜29の出力は、シーケンサ23から出力されるモード信号COMMODEによって制御される。本実施の形態では、BEMF検出のマージンと、トルクアップの効果の関係から追加通電区間を30degとし、150deg通電を行っている。
出力デコーダ29を設けることによって、BEMFを検出するのに必要な無通電区間を除き、追加通電区間ExtraOn(図4)を追加し、図5に示す式1の状態が生まれ、図6、図7に示すように電流を増加させることが可能である。
また、120deg通電では、切り替え先の相は、コイルの時定数から、電流が増加するのに時間がかかり、結果、トルク脈動が発生する。3相通電部分が存在すると、切り替え元の相と、切り替え先の相の電流が段階的に入れ替わるため、コイルの時定数が見えにくく、相切り替えによるトルクの脈動を抑えることが可能である。
さらに、追加通電区間ExtraOn中にOn固定とすると、図8の式2と式1(図5)が交互に表れるため、モータに流すことが可能な電流は大きく変動し、電流制御系の位相補償であるフィルタの時定数によっては、Dutyが追従できず、図7のように、電流指示値を超えてしまう。
これを防止するために、符号部20(またはコンパレータ)を追加し、図4のExtraOnで示した追加通電区間を、電流指示SPNCRNTDと現在の電流値Vrnfとの比較信号Errorより得たリミット信号Limitを用いて、PWM毎にON−OFFの切り替えを図2(b)に示すように行う。
その結果、図9に示したように、電流指示値を超える電流を抑えることが可能であり、かつ、更なるトルク脈動の低減も可能である。
また、モータ駆動装置1としては、前述したモータ停止状態からの起動の制御を行うCOMSENS制御や、ソフトスイッチ制御もしくは180deg通電を行う定常回転制御も有する。
次に、3相ブラシレスモータMの起動から定回転までのモータ駆動装置1におけるシーケンス例を図10のフローチャートを用いて説明する。
まず、MPU25は、3相ブラシレスモータMを起動させるために、モード信号MODEA_SCI,MODEB,MODEB1をそれぞれ設定する(ステップS101)。各設定は、たとえば、アプリケーションなどにより動作モードを選択しておく。
設定が終了すると、MPU25は、通電開始信号SPNENA(たとえば、Hiレベル)を出力する(ステップS102)。それにより、シーケンサ23は、モード信号COMMODEをCOMSENS制御部6に出力して初期加速用のCOMSENS制御とし、かつ、モード信号MODEAをモード信号MODEA_SCIで設定された状態(Hiレベル)に変更する(ステップS103)。
シーケンサ23は、COMSENS制御の終了を確認し(ステップS104)、モード信号COMMODEをPLL制御とする(ステップS105)。シーケンサ23がPLL制御になると、モード信号MODEB,MODEB1に応じて出力デコーダ28,29を選択する。
続いて、MPU25は、3相ブラシレスモータMの現在の回転数を周期信号PHASEにより判断し、目標回転数に到達したことを確認すると(ステップS106)、定常回転制御(ソフトスイッチ制御信号SOFTENAをHiレベル)にする(ステップS107)。
そして、シーケンサ23は、3相ブラシレスモータMが定常回転制御に入ると、モード信号MODEAをLoレベルとし、かつ、出力デコーダ26を選択する制御を行う(ステップS108)。
図11〜図14は、本発明を適用した2.5インチ型ハードディスクドライバの動作波形例を示した説明図であり、図15は、本発明を適用しない場合の動作波形例を示した説明図である。
図15の起動波形では、回転(velocity)が低い場合、電源電流Ipsは電流指示SPNCRNTDに対して小さい。また、回転が上がっていくと、モータ電流が電流指示値以下となる。
低温動作時はモータ起動により多くのトルクが必要なため、起動時間への影響は特に大きくなる。
図11は、本発明の電源電流制御を有効にした(モード信号MODEA=Hi)際の起動波形である。
図示するように、3相ブラシレスモータMの回転が低い時に、電源電流Ipsが電流指示SPNCRNTDと一致するよう制御が働いており、相電流Im_Uが増加している(図11、(1))。
その結果、トルクがアップし、図15と比較すると、起動時間の短縮は、1.59−1.52 = 0.07secとなる。
図12、および図13は、本発明の3相通電を有効(モード信号MODEB=Hi)にした際の起動波形を示したものである。
図12、図13に示すように、回転が高くなったとき、3相通電によって、相電流Im_Uが増加している(図中(2))。シミュレーション結果と同様、モード信号MODEB1=Hiの図13の方が電源電流Ipsの脈動が小さくなっている。
図15と比較すると、起動時間短縮は、モード信号MODEB1の影響はほぼなく、1.59−1.49 = 0.1secとなる。
図14は、本発明の電源電流制御と3相通電とを有効にした(モード信号MODEA=Hi、モード信号MODEB=Hi)際の起動波形を示したものである。
図示するように、回転が低い時は、供給電流Ipsを超えないように相電流Im_Uが増加し(図中(1))、回転が高い場合は、モード信号MODEA=Hiとなることによって、相電流Im_Aが増加している(図中(2))。
この場合、図15と比較すると、起動時間の短縮は、1.59−1.41 = 0.18secとなる。
それにより、本実施の形態によれば、BEMFが大きいため、モータのコイルに印加可能な電圧が小さく、電流が低下する条件であってもトルクアップが可能となり、3相ブラシレスモータMの起動時間を短縮させることができる。
また、トルク脈動が低減されるので、3相ブラシレスモータMの起動時における低騒音かを実現することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
たとえば、電流指示値SPNCRNTDと比較してエラー信号Errorを得るための方法は、図16に示すように、3相ブラシレスモータMにおける駆動電流の検出値である検出値CRNTOUTと該検出値CRNTOUTにDuty(デュティ)を掛け算した結果とをモード信号MODEAに基づいてセレクタ17で選択し、電流指示値SPNCRNTDと比較する構成としてもよい。
本発明は、多相ブラシレスモータにおける起動時の低騒音化、および低振動化を実現する技術に適している。
本発明の一実施の形態によるモータ駆動装置のブロック図である。 リミット信号が選択/非選択されている際のモータ駆動装置における各部のタイミングチャートである。 2相通電時におけるモータ駆動装置における各部のタイミングチャートである。 3相通電時におけるモータ駆動装置における各部のタイミングチャートである。 3相通電と最大相電流との関係を示す説明図である。 2相通電時における電流とトルクのシミュレーション例を示す説明図である。 3相通電時における電流とトルクのシミュレーション例を示す説明図である。 2相通電と最大相電流との関係を示す説明図である。 3相通電時における電流とトルクのシミュレーションの他の例を示す説明図である。 3相ブラシレスモータの起動から定回転までのモータ駆動装置におけるシーケンスの一例を示すフローチャートである。 本発明の電源電流制御を有効にした2.5インチ型ハードディスクドライバの動作波形例を示した説明図である。 本発明の3相通電を有効にした2.5インチ型ハードディスクドライバの動作波形例を示した説明図である。 図12に続く動作波形例を示した説明図である。 本発明の電源電流制御と3相通電とを有効にした2.5インチ型ハードディスクドライバの動作波形例を示した説明図である。 本発明を適用しない場合のハードディスクドライバの動作波形例を示した説明図である。 本発明の他の実施の形態によるモータ駆動装置のブロック図である。
符号の説明
1 モータ駆動装置
2 電流出力回路
2a 出力部
2b 出力プリドライバ
3 出力制御部
4 通電タイミングカウンタ
5 定常回転制御部
6 COMSENS制御部
7 セレクタ
8 プリアンプ
9 フィルタ
10 コンパレータ
11 位相誤差検出部
12 PLLフィルタ
13 サンプル/ホールド回路
14 出力電流検出用差動アンプ
15 A/D変換器
16 掛け算器
17 セレクタ
18 加算器
19 フィルタ
20 符号部
21 セレクタ
22 シリアルI/O
23 シーケンサ
24 直流シャント抵抗
25 MPU
26〜29 出力デコーダ
30,31 セレクタ
32 PWM変調器
M1〜M6 トランジスタ

Claims (12)

  1. 複数のコイルを備えたブラシレスモータの各相に流す電流を切り替えて前記ブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置であって、
    前記ブラシレスモータの起動時から任意の設定回転数までの期間において、前記ブラシレスモータの通電区間とは異なる追加通電区間を制御するモータ通電制御部を備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記モータ通電制御部は、
    前記ブラシレスモータの電流指示値に検出電流値を加算し、誤差信号を出力する誤差信号生成部と、
    前記誤差信号生成部が、前記電流指示値が前記検出電流値よりも多いと判定した誤差信号を出力した際に、前記追加通電区間を有効とする制御を行う通電制御部とを有することを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 請求項1または2記載のモータ駆動装置において、
    前記モータ通電制御部は、
    前記ブラシレスモータの駆動電流である検出電流値にPWM信号を生成するデュティ信号を掛け算し、電源電流の平均値を算出する電流算出部と、
    前記ブラシレスモータの電流指示値に前記電流算出部が算出した算出結果を加算し、誤差信号を出力する誤差信号生成部とを有することを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ駆動装置において、
    前記モータ通電制御部が制御する追加通電区間は、通電角度30degの期間であることを特徴とするモータ駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置において、
    前記ブラシレスモータの起動時から任意の設定回転数までの期間において、前記ブラシレスモータの逆起電圧を検出するために必要な無通電区間を除き、前記ブラシレスモータに印加可能な電流を増加させるモータ電流制御部を備えたことを特徴とするモータ駆動装置。
  6. 請求項5記載のモータ駆動装置において、
    前記モータ電流制御部は、
    前記ブラシレスモータに3相通電することにより、前記ブラシレスモータに印加可能な電流を増加させることを特徴とするモータ駆動装置。
  7. 複数のコイルを備えたブラシレスモータの各相に流す電流を切り替えて前記ブラシレスモータを駆動するモータ駆動装置に用いられる半導体集積回路装置であって、
    前記ブラシレスモータの起動時から任意の設定回転数までの期間において、前記ブラシレスモータの通電区間とは異なる追加通電区間を制御するモータ通電制御部を備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  8. 請求項7記載の半導体集積回路装置において、
    前記モータ通電制御部は、
    前記ブラシレスモータの駆動電流である検出電流値を加算し、誤差信号を出力する誤差信号生成部と、
    前記誤差信号生成部が、前記電流指示値が前記検出電流値よりも多いと判定した誤差信号を出力した際に、前記追加通電区間を有効とする制御を行う通電制御部とを備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  9. 請求項7または8記載の半導体集積回路装置において、
    前記モータ通電制御部は、
    前記ブラシレスモータの駆動電流である検出電流値にPWM信号を生成するデュティ信号を掛け算し、電源電流の平均値を算出する電流算出部と、
    前記ブラシレスモータの電流指示値に前記電流算出部が算出した算出結果を加算し、誤差信号を出力する誤差信号生成部とを有することを特徴とする半導体集積回路装置。
  10. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
    前記モータ通電制御部が制御する追加通電区間は、通電角度30degの期間であることを特徴とする半導体集積回路装置。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
    前記ブラシレスモータの起動時から任意の設定回転数までの期間において、前記ブラシレスモータの逆起電圧を検出するために必要な無通電区間を除き、前記ブラシレスモータに印加可能な電流を増加させるモータ電流制御部を備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  12. 請求項11記載の半導体集積回路装置において、
    前記モータ電流制御部は、
    前記ブラシレスモータに3相通電することにより、前記ブラシレスモータに印加可能な電流を増加させることを特徴とする半導体集積回路装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111669181A (zh) * 2019-02-01 2020-09-15 美蓓亚三美株式会社 半导体装置、电机驱动控制装置及电机组件

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