JP2009217158A - 誘導帯電体感装置および誘導帯電体感実験方法 - Google Patents

誘導帯電体感装置および誘導帯電体感実験方法 Download PDF

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【課題】誘導帯電に起因する放電現象やその放電に起因する爆発等を手軽に体感することができる誘導帯電体感装置およびこの装置を使用した誘導帯電体感実験方法を提供する。
【解決手段】誘導帯電に起因する放電を発生させる装置であって、アースされた接地電極2と、接地電極2と非接触状態に配設された放電電極3とからなる一対の電極と、放電電極3に接続された導電性用具5と、導電性用具5を非接地状態となるように支持する絶縁支持体6とからなる。帯電した物体を導電性用具5に接近させれば、導電性用具5に誘導帯電が発生する。この導電性用具5における誘導帯電の電位が高くなると、放電電極3から接地電極2への放電を発生させることができるから、誘導帯電に起因する放電に関する理解を深めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘導帯電体感装置および誘導帯電体感実験方法に関する。導体内には自由に移動可能な電荷が豊富に存在するため、帯電物体の接近によって強い電界が生じると、この電界を打ち消すために導体内部では電荷が移動して、導体が帯電する現象(誘導帯電)が発生する。誘導帯電が発生すると、帯電物体と逆極性の電荷は帯電物体内の電荷に拘束されてその移動が制限されるが、同極性の電荷は自由に移動することができる。このため、誘導帯電が発生した導体を他の導体に接近させると、誘導帯電が発生した導体と他の導体との間の電位差がある一定以上ある場合には、両導体間で放電が発生する。
本発明は、かかる導体中に誘導帯電が発生したことに起因する放電を実際に体感し、その危険性を感じ取ることができる誘導帯電体感装置およびこの装置を使用した誘導帯電体感実験方法に関する。
半導体基板の製造において、基板が誘導帯電により帯電すると、かかる帯電した基板とこの基板表面を処理する処理液との間や、帯電した基板と接地部材との間で放電が発生し、基板が損傷する可能性がある。そこで、基板が帯電することを防ぐために、基板の製造工程において基板を常時接地(アース)する技術が開発されている(例えば、特許文献1)。
このように、製造ラインなどにおいて発生する誘導帯電に起因する問題を解決する方法はこれまでも種々研究開発されている。しかし、誘導帯電は基板の製造工程のような特殊な場面のみで生じるものではなく、作業者が通常行う作業に付随して、人体や金属製の作業道具等にも誘導帯電が発生する。かかる作業道具等に誘導帯電が発生すると、作業道具等と他の導体との間で放電が生じる場合がある。この放電が、引火点が低い有機溶剤または、それを含有している固体やスラリーを導電性用具を用いてかき出す場合等のように、可燃性ガスが大気中に存在する可能性がある場所で発生すれば、放電によって可燃性ガスが着火され爆発等の災害が発生する可能性がある。
かかる災害を予防するためには、作業者等が誘導帯電の発生するプロセスを理解することが重要であり、かかる誘導帯電を作業者に体験させる実験方法も研究されている(非特許文献1)。
しかるに、非特許文献1の実験方法では、誘導帯電が発生することを被験者に理解させることはできても、誘導帯電の発生と実際の作業との関連性や、誘導帯電に起因して生じる放電現象、およびその放電によるガス爆発等を作業者に体感させることはできない。そして、かかる誘導帯電の危険性を実際に体感できる実験装置や実験方法は、現段階では存在していない。
特開2003−112085号 山隈瑞樹、蒲池庄之助、"公開実験による静電気の安全教育手法−その3:誘導帯電および電荷の漏洩に関する実験方法の解説"、 安全工学,社団法人安全工学会、2005年、Vol.44、No.5、p.348-352
本発明は上記事情に鑑み、誘導帯電に起因する放電現象やその放電に起因する爆発等を手軽に体感することができる誘導帯電体感装置およびこの装置を使用した誘導帯電体感実験方法を提供することを目的とする。
第1発明の誘導帯電体感装置は、誘導帯電に起因する放電を発生させる装置であって、アースされた接地電極と、該接地電極と非接触状態に配設された放電電極とからなる一対の電極と、前記放電電極に接続された導電性用具と、該導電性用具を非接地状態となるように支持する絶縁支持体とからなることを特徴とする。
第2発明の誘導帯電体感装置は、第1発明において、前記導電性用具は、工場内における作業において使用される用具であることを特徴とする。
第3発明の誘導帯電体感装置は、第1または第2発明において、前記導電性用具に誘導帯電を生じさせる帯電源を備えており、該帯電源が、工場内で作業者が着用する衣類であることを特徴とする。
第4発明の誘導帯電体感装置は、第1、第2または第3発明において、前記帯電源が、前記衣類を着用した人であることを特徴とする。
第5発明の誘導帯電体感装置は、第1、第2、第3または第4発明において、前記一対の電極が内部に収容された容器と、該容器内に、可燃性ガスを供給するガス供給手段とを備えたガス爆発装置を備えていることを特徴とする。
第6発明の誘導帯電体感実験方法は、第1、第2、第3、第4または第5発明の誘導帯電体感装置において、帯電した状態の帯電源を有する作業者を、前記導電性用具に接近させることを特徴とする。
第1発明によれば、帯電した物体を導電性用具に接近させれば、導電性用具に誘導帯電が発生する。この導電性用具における誘導帯電の電位が高くなると、放電電極から接地電極への放電を発生させることができるから、誘導帯電に起因する放電に関する理解を深めることができる。
第2発明によれば、作業者が実際に使用する用具を導電性用具としているので、実際の作業における誘導帯電の発生やこの誘導帯電に起因する放電を体感することができる。
第3発明によれば、作業者が実際に着用する衣類を帯電源としているので、実際の作業における誘導帯電の発生やこの誘導帯電に起因する放電をより身近なものとして体感することができる。
第4発明によれば、作業者自身が帯電源となって誘導帯電に起因する放電を直接体感できるので、誘導帯電に起因する災害の危険性に対する理解を深めることができる。
第5発明によれば、一対の電極間で放電が発生すれば、この放電により可燃性ガスが着火され爆発するので、誘導帯電に起因する放電の危険性を体感でき、誘導帯電に起因する災害の危険性に対する理解を深めることができる。
第6発明によれば、作業者自身が帯電源となって誘導帯電に起因する放電や爆発を直接体感できるので、誘導帯電に起因する災害の危険性に対する理解を深めることができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態の誘導帯電体感装置1の概略説明図である。図1において、符号5は、導電性を有する、例えば、鉄やステンレス等を素材とする導電性用具を示している。この導電性用具5は、静電容量が少なくとも100pF以上を有するものである。
図1に示すように、前記導電性用具5は、テーブルTの上に設置された、テフロン等の絶縁性材料によって形成された台6の上に非接地状態となるように設けられている。この台6が特許請求の範囲にいう絶縁支持体に相当する。
なお、導電性用具5は、非接地状態で支持されていればどのような方法で設置されていてもよい。例えば、絶縁性材料を素材とするひもなどによって吊り下げて、非接地状態としてもよく、この場合には、ひもなどが絶縁支持体となる。
一方、図1において、符号2,3は、それぞれ接地電極2および放電電極3を示している。
接地電極2は、鉄や白金などの導電性を有する材料によって形成された部材である。この接地電極2は、常時接地されており、常に電圧は0Vとなっている。
放電電極3も、鉄や白金などの導電性を有する材料によって形成された部材である。この放電電極3は、非接地状態となるように設置されており、例えば、フッ素樹脂製チューブによって被覆された導線4によって前記導電性用具5に電気的に接続されている。
なお、導線4は、一対の電極間に放電可能な程度の電位差を生じさせることができる程度の長さであればよく、とくに限定されないが、例えば、1〜3m程度とすれば、実験室内での実験に際し、放電電極3と導電性用具5との接続が行いやすく、しかも導線4が実験の邪魔にならない。
また、放電電極3と導電性用具5とを電気的に接続する方法は、上記のごとき構成に限られず、両者が電気的にボンディング(接続)され、かつ、両者を大地を含む周辺の導体から電気的に絶縁することができる構成であればよい。
また、図1において、符号7は、帯電源を示している。この帯電源7は、例えば、工場等において作業者が通常着用する作業着や、作業の汚れ防止のために作業着の上から着用する保護服等の衣類である。
そして、図1における符号8は、電気絶縁素材を示している。この電気絶縁素材8は、摩擦帯電によって帯電源7を帯電させるためのものであり、例えば、ナイロンやポリエチレン、テフロン等を素材とする布や板などを使用することができる。
つぎに、本実施形態の誘導帯電体感装置1によって、誘導帯電を体感する実験について説明する。
まず、電気絶縁素材8と帯電源7とをこすり合わせて、摩擦帯電によって帯電源7を帯電させる。
ついで、帯電した帯電源7を、非接地状態となるように設置されている導電性用具5に近づけると、導電性用具5には誘導帯電が発生する。
そして、帯電源7をさらに導電性用具5に近づけていくと、導電性用具5の誘導帯電の電位が高くなる。すると、放電電極3と接地電極2との間の電位差も大きくなり、やがて、両電極2,3間に放電が発生する。
以上のごとく、本実施形態の誘導帯電体感装置1を使用すれば、誘導帯電に起因する放電を実験者や観察者に確認させることができるので、この誘導帯電体感装置1による実験を工場等で作業する作業者等に実施させれば、誘導帯電に起因する放電に関して、作業者等の理解を深めることができる。
しかも、導電性用具5や帯電源7に、作業者等が実際に工場等で使用するものを使っているので、実際の作業における誘導帯電の発生やこの誘導帯電に起因する放電をより身近なものとして体感することができる。
なお、帯電源7は、摩擦帯電や剥離帯電等の方法で帯電させることができるものであれば、とくに限定されず、ナイロンやポリエチレン、テフロン等を素材とする板などでもよい。しかし、作業者が実際に作業を行うときに着用する衣類や保護具等を帯電源7とすれば、実際の作業における誘導帯電の発生やこの誘導帯電に起因する放電をより身近なものとして体感することができるので、好適である。
とくに、上述したような作業着等を身に付けた人を帯電源7とすれば、作業者自身に、誘導帯電に起因する放電を引き起こす帯電源に自分がなる可能性があることを体験させることができる。すると、誘導帯電に起因する災害の危険性に対する理解を、より一層作業者が深めることができる。なお、この場合には、実験を行う人に靴底が絶縁性のゴム靴等を履かせる等の方法で地面から絶縁した状態で実験を行う。
なお、使用する導電性用具5は、上記実験により放電を体感させる作業者等が日常の作業で使用する道具等であって、誘導帯電が発生するものであれば、特に限定されない。例えば、化学プラント等の工場内で作業を行う作業者を対象とする場合であれば、モンキーレンチ、トンボ、スコップ、踏み台、天秤、台車、棚、脚立、ファイバードラム金枠、パット、ドラム缶などを採用することができる。
また、踏み台や脚立などゴム製滑り止めが足の部分についているものは、ゴムが絶縁性素材の場合、非接地導体となり誘導帯電する可能性があるため、かかる道具も使用できる。
そして、床が絶縁性材料によって形成されている工場等であれば、積極的にアースを取らない限り、上述したような道具等に限らずすべてのものが誘導帯電する可能性があるので、かかる工場等で使用するものはすべて導電性用具5として採用することができる。
上記のごとく、誘導帯電に起因する放電を確認するだけでも、誘導帯電の危険性を理解させることはできる。しかし、誘導帯電に起因する放電が引き起こす災害、例えば、ガス爆発等を体感させることができれば、単に放電の発生を確認するだけの場合に比べて、実験者や観測者に与えるインパクトが強くなり、誘導帯電に起因する放電が引き起こす災害の危険性に対する認識をより深めることができる。
かかるガス爆発等を体感させる場合には、上述した誘導帯電体感装置1を以下のごとき構成とすることが好ましい。
なお、以下では、上述した誘導帯電体感装置1(図1の装置)と同一の構成の部分については、説明を適宜省略している。
図2はガス爆発装置10を備えた誘導帯電体感装置1Bの概略説明図である。図3はガス爆発装置10の概略説明図である。図2に示すように、この誘導帯電体感装置1Bは、ガス爆発装置10を備えている。このガス爆発装置10は、混合ガスの爆発限界を測定する公知の北川研究室型測定装置と実質的に同等の構成を有するものである。
なお、誘導帯電体感装置1Bに使用するガス爆発装置は、内部にガスを貯蔵できかつその内部で放電を発生させ得る電極を備えているものであればとくに限定されないが、以下では、代表として、ガス爆発装置に北川研究室型測定装置を採用した場合を説明する。
図2および図3において、符号15は、爆発容器を示している。この爆発容器15は、内部が視認しうるガラス製試験容器と上蓋とを備えたものである。
ガラス製試験容器は、上部は開放された中空構造を有するものであり、その内部に、前記接地電極2および前記放電電極3が放電可能な程度に離間した状態で配設されている。
上蓋は、ガラス製試験容器の開放部を覆うようにガラス製試験容器上に載せられるものである。この上蓋は、ガラス製試験容器上にその開放部を覆うように載せると、ガラス製試験容器内を外部から気密に密封することができるようになっている。ただし、上蓋はガラス製試験容器には固定されておらず、ガラス製試験容器内において混合ガスの爆発が生じたときには、爆発により発生した圧力で飛ぶ仕組みになっている。
なお、この上蓋も繋ぎ線によってガラス製試験容器と連結すれば、ガラス製試験容器内で爆発を生じさせたときに、上蓋が周辺に飛ぶことを防ぐことができる。
そして、図2および図3に示すように、前記爆発容器15には、可燃性ガスを供給するガスボンベ等のガス供給手段12、爆発容器15と外部との間を遮断連通するバルブ14、および、真空ポンプなどの吸引手段13が配管によって連通されている。
以上のごとき構成であるから、以下の手順でガス爆発実験を行うことができる。
まず、吸引手段13によって爆発容器15内の空気を吸引し、爆発容器15内を大気圧よりも低い圧力とする。
その状態で、ガス供給手段12から可燃性ガスを導入し、バルブ14を開いて爆発容器15内に空気を導入する。すると、爆発容器15内に、空気と可燃性ガスとが混合した混合ガスを形成することができる。
爆発容器15内に混合ガスを形成し、帯電した帯電源7を導電性用具5に接近させる。例えば、作業着等を身に付けた人を帯電させて帯電源7とし、その人を導電性用具5に接近させる。すると、導電性用具5に誘導帯電が発生し、放電電極3と接地電極2との間の電位差が生じる。
そして、導電性用具5の誘導帯電の電位が上昇すると放電電極3と接地電極2との間の電位差も大きくなり、両者間で放電可能な状態となると、両電極2,3間に放電が発生し、この放電が着火源となって混合ガスが爆発する。
すると、ガラス製試験容器はその内部が視認しうるようになっているから、実験者や観察者はガラス製試験容器内の爆発状況を視認できる。しかも、爆発の際に発生する大きな音や、爆発威力によって上蓋が飛ぶ様子を確認できるから、誘導帯電に起因する放電が引き起こすガス爆発をより臨場感をもって体感することができる。
なお、爆発容器15は、内部を視認できる透明な防護ケース16内に収容しておいてもよく、この場合には、爆発容器15に対して外部から衝撃等が加わることを防ぐことができる。
また、爆発容器15にガス供給手段12から供給される可燃性ガスの種類によっては、ドラフト等の内部を視認でき、しかも、内部を換気できる防護設備11を設けて、この防護設備11内に防護ケース16に収容された爆発容器15とガス供給手段12を設置してもよい。防護ケース16に設ける換気手段は、単に防護設備11内の空気を吸引し外部に排出するポンプなどでもよいが、防護設備11内から吸引した気体に含まれる燃焼ガス等を除害する除害手段を備えている方が好ましい。
そして、防護設備11を設けるのであれば防護ケース16を設けなくてもよい。
また、防護設備11を設けず防護ケース16だけを設ける場合には、防護ケース16にその内部を換気する換気手段を設けてもよい。
また、ガス爆発実験を行わない場合でも、放電が発生したときにオゾンが発生する可能性があるので、換気手段を備えた防護設備11等の中に両電極2,3を配置し、防護設備11等の中で放電実験を行うことが安全衛生上好ましい。
さらに、本実施形態の誘導帯電体感装置1による体感教育実験は、誘導帯電体感装置1を設置する空間を、工場内における実際の条件に近づけておくことが好ましい。例えば、実験条件を化学プラントの工場内の状況に近づけるのであれば、気温10〜40℃、相対湿度65%以下とすることが好ましい。例えば、空調設備を備えた室内で本実施形態の誘導帯電体感装置1による体感教育実験を行うのであれば、上記のごとき気温湿度となるように、空調設備によって空間内の雰囲気を調整することが好ましい。
また、図3に示すように、本実施形態の誘導帯電体感装置1が防護設備11や防護ケース16を備えている場合には、両電極2,3間における放電を発生させ易くする上で、防護設備11等の内部を、気温10〜40℃、相対湿度65%以下とした状態で実験を実施することが好ましい。
かかる条件を実現するには、例えば、防護設備11内の気温および相対湿度を適度に調整できる装置、例えば、空気調和装置等を設ければよい。
本発明の誘導帯電体感装置を用いて、誘導帯電が実際に発生するか否かを確認する実験、および、ガス爆発実験を行った。
実験は以下の方法で行った。
(1)誘導帯電確認実験
本発明の誘導帯電体感装置において、帯電させた帯電源を導電性用具に近づけて導電性用具に発生する誘導帯電の電位を、電位測定計(非接触型電位計(春日電機(株)社製 型番:KSD−0108))によって確認した。
(2)ガス爆発実験
ガス爆発装置を備えた誘導帯電体感装置において、帯電させた帯電源を導電性用具に近づけて導電性用具に誘導帯電を発生させ、混合ガスを充填したガス爆発装置内で放電を発生させた。
実験は、以下の用具を使用して、気温23℃、相対湿度43%の条件に保たれた実験室内で行った。
(1)帯電源: 使い捨て繋ぎ服(素材:ポリプロピレン100% 川西工業(株)社製)
(2)電気絶縁素材:テフロン(登録商標)製平板(50cm×50cm、厚さ5mm) (3)導電性用具:T字状に形成された金属製掻出器具(通称とんぼ)(素材:鉄)
なお、金属製掻出器具は、実験室内のテーブルの上に設置されたテフロン製ブロックの上に配置して、非接地状態を確保している。
また、ガス爆発実験では、ガス爆発装置として北川研究室型測定装置を採用しており、金属製掻出器具と放電電極との接続には、長さ3m、内径2mm外径3mmの絶縁被覆を施した導線を使用している。
(1)誘導帯電確認実験
テフロン製平板で使い捨て繋ぎ服を30回こすり、使い捨て繋ぎ服を非接地状態の金属製掻出器具に近づけたところ、金属製掻出器具からの距離5cmのところで金属製掻出器具の電位上昇が認められ、そのときの電位は6.8kVであった。
つまり、本発明の誘導帯電体感装置では、金属製掻出器具を放電電極に接続した場合、放電電極と接地電極との間に放電を発生させることができる程度の電位が金属製掻出器具に発生していることが確認できた。
(2)ガス爆発実験
ガス爆発装置の爆発容器内に水素ガスと空気の爆発混合気(組成:水素ガス:空気=22:78vol%)をつくり、爆発容器内の放電電極と導線で接続されている金属製掻出器具に、テフロン製平板で30回こすった使い捨て繋ぎ服を近づけたところ、放電が発生し、爆発容器内で爆発混合気が爆発した。
つまり、本発明の誘導帯電体感装置により、爆発容器内で放電を発生させることができ、この放電に起因するガス爆発を確認することができた。
本発明の誘導帯電体感装置は、誘導帯電が発生したことに起因する放電が発生する可能性がある現場で作業を行う作業者に対し、誘導帯電が発生したことに起因する放電による火災や爆発災害の発生を防止するための教育に使用することができる。
本実施形態の誘導帯電体感装置1の概略説明図である。 ガス爆発装置10を備えた誘導帯電体感装置1Bの概略説明図である。 ガス爆発装置10の概略説明図である。
符号の説明
1 誘導帯電体感装置
2 接地電極
3 放電電極
5 導電性用具
7 帯電源
10 ガス爆発装置
12 ガス供給手段
15 爆発容器

Claims (6)

  1. 誘導帯電に起因する放電を発生させる装置であって、
    アースされた接地電極と、該接地電極と非接触状態に配設された放電電極とからなる一対の電極と、
    前記放電電極に接続された導電性用具と、
    該導電性用具を非接地状態となるように支持する絶縁支持体とからなる
    ことを特徴とする誘導帯電体感装置。
  2. 前記導電性用具は、工場内における作業において使用される用具である
    ことを特徴とする請求項1記載の誘導帯電体感装置。
  3. 前記導電性用具に誘導帯電を生じさせる帯電源を備えており、
    該帯電源が、
    工場内で作業者が着用する衣類である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の誘導帯電体感装置。
  4. 前記帯電源が、前記衣類を着用した人である
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の誘導帯電体感装置。
  5. 前記一対の電極が内部に収容された容器と、該容器内に可燃性ガスを供給するガス供給手段とを備えたガス爆発装置を備えている
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の誘導帯電体感装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5記載の誘導帯電体感装置において、帯電した状態の帯電源を有する作業者を、前記導電性用具に接近させる
    ことを特徴とする誘導帯電体感実験方法。
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