JP2009216819A - 画像信号処理装置、画像呈示方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

画像信号処理装置、画像呈示方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の画像を並べて表示させる場合に、より効果的に画像を呈示できるようにする。
【解決手段】複数の画像を表示する表示部10と、表示部10に表示する画像情報を取得し、解析する画像解析部3と、ユーザが注目する画像を特定する注目画像特定部6を備える。更に、注目画像の画像解析結果などを基に注目画像の特徴を検出し、その情報を基に周辺画像の表示属性を変化させる制御部7と、制御部7からの指示により表示画像を変換する画像変換部8とを備える。そして、画像変換部8で変換された画像を表示させることで、注目画像の特徴を周辺画像へ反映して表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像信号処理装置及び画像呈示方法、並びにその表示方法を実行するプログラム、さらにそのプログラムを格納した記憶媒体に関し、特に多数の画像を並べて表示させる場合に適用される技術に関する。
近年、複数のディスプレイから構成されるマルチディスプレイなどの表示装置を用いて、複数の表示装置に1つの画像を分割して表示したり、複数の画像を同時に表示したりして情報呈示することが行われている。また、1台の表示装置だけで表示させる場合であっても、その1台の表示画面の大型化に伴って、その1台の表示装置の表示画面を分割して、複数の画像を並べて表示させることも行われている。
このように、複数の画像を同時に並べて表示させることで、多機能な表示が表示を実現することができる。
特許文献1には、複数の表示装置によって、拡大された画像を表示できる表示装置の例についての開示がある。
特開2003−198989号公報
ところで、人間の視覚のうち、視野には「中心視」と「周辺視」という二つの視野領域がある。このうち、「中心視」は、図形認識や色の認識などについて詳細な識別が可能である。一方、「周辺視」は中心視野の周囲にあり、図形や色の知覚は弱いが、移動するものや輝度の変化などの時間的な変化に対する認知能力が高いという特徴がある。そのため、多数の表示装置に画像を表示して視聴する場合、視聴者は、注視している表示装置の画像の情報は認識できるが、周辺の表示装置の画像については、大まかな動き等は知覚できるが詳細な情報は十分には理解できない。
このように、複数の表示装置から構成される表示装置を用いてより高度な画像呈示を行っても、人間の視覚の特徴により、視聴者に対して効果的な画像呈示がなされていないという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、複数の表示装置により画像呈示する場合に、より効果的に画像を呈示できるようにすることを目的とする。
本発明は、複数の画像を表示する場合に適用される。
本発明の処理としては、ユーザが注目する画像を特定する。そして、その特定した注目画像の画像信号を解析することにより、特定した注目画像の特徴を検出する。さらに、検出した注目画像の特徴に基づいて、注目画像の周辺の画像の表示属性を変化させて表示するようにしたものである。
このようにしたことにより、注目画像の画像又はその画像に付加された情報の解析結果を基に、周辺画像に注目画像の特徴を反映させた画像表示を行うことができる。
本発明によると、複数の表示装置に表示された画像のうち、表示される画像を見ているユーザが注目する画像の特徴を検出し、周囲の画像を注目画像の特徴に基づいて変換して表示することができる。これにより、注目画像の臨場感や広がりを強調することができる。また、周囲の画像を変換して表示することにより、注目画像の雰囲気を伝えることができる。これにより、ユーザに効果的に画像を呈示することが可能になる。
以下、本発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の例による表示装置の構成例を示すブロック図である。本例の表示装置1は、複数のディスプレイなどから構成する表示部10を備える。表示部10は、例えば縦横に所定個のディスプレイを並べて、それぞれのディスプレイに個別の画像を表示させる。或いは、1個のディスプレイの表示画面を分割して、その分割領域に個別の画像を表示させる表示部10としてもよい。
そして、その表示部10に表示する画像情報を解析し、変換処理を行って表示部10に呈示する画像処理部20を備える。画像処理部20は、画像取得部2、画像解析部3、音声取得部4、音声解析部5、注目画像検出部6、制御部7、画像変換部8、情報出力部9を備える。
画像取得部2は、表示部10の各ディスプレイと伝送路を介して接続し、映像信号を入力する端子等で構成され、画像処理部20に画像情報を入力する。画像解析部3は、画像取得部2から入力された画像情報を解析し、その特徴を検出するための処理を行う。画像解析処理の詳細については、後述する。
音声取得部4は、表示部10の各ディスプレイと伝送路を介して接続し、音声信号を入力する端子等で構成され、画像処理部20に音声情報を入力する。音声解析部5は、音声取得部4から入力された音声情報を解析し、その特徴を検出するための処理を行う。音声解析処理の詳細については、後述する。
なお、図1では、画像取得部2及び画像解析部3と、音声取得部4及び音声解析部5の両方を備えるような構成としているが、画像取得部2及び画像解析部3のみを備える構成または、音声取得部4及び音声解析部5のみを備える構成としてもよい。
注目画像検出部6は、表示部10に表示される複数の画像のうち、表示画像を見ているユーザが注目している画像を検出して特定する。注目画像の検出は、例えば表示部10にユーザの視線検出用のカメラを備え、カメラで撮影したユーザの映像を解析し、ユーザの顔向きや視線などを検出してそれを基に注目している画像を特定する検出処理がある。また、視聴者が遠隔操作機器(リモートコントローラ)などを用いて注目画像を指定する処理や、複数の画像のうち、例えば中央の画像を注目画像として予め固定しておく処理などが可能である。或いはまた、複数の表示画像の内の予め決められた特定位置の画像を、注目画像として特定するようにしてもよい。
制御部7は、注目画像検出部6にて検出された注目画像に関する解析結果を画像解析部3や音声解析部5から入力し、その解析結果を基に、周辺画像に対して表示属性を変換するための変換内容を決定する。次に、制御部7で決定された変換内容を画像変換部8へ入力し、対象となる画像の画像情報に対して画像変換処理を行う。
情報出力部9は、表示部10の各ディスプレイと伝送路を介して接続し、映像信号を出力する端子等で構成され、画像変換部8で変換された画像情報を表示部10の所定のディスプレイへ出力する。
なお、図1では、画像処理部20で処理する画像情報や音声情報を表示部10から取得するような構成としているが、テレビなどの放送を受信あるいは、記録媒体からの映像再生などを行い、表示部10に画像情報を出力する映像処理装置から直接画像情報または音声情報を取得してもよい。その場合は、映像処理装置から入力した画像情報の変換処理を行い、その変換結果を表示部10へ出力するような構成としてもよい。
また、画像処理部20は、表示部10に接続し、表示部10の制御を行うための制御用ユニットを設け、その制御用ユニットに組み込んで処理するような構成とすることができる。また、表示部10に画像情報を出力する映像処理装置に画像処理部20を組み込み、処理を行うような構成としてもよい。
図2に、本例による表示部10の構成例を示す。図2では、ディスプレイを縦方向に3台、横方向に3台並べて合計9台のディスプレイを配置するような構成としている。なお、表示部10として同時に複数の画像を表示できるような構成であればよく、2台以上のディスプレイで任意の形態に配列することができる。或いは既に説明したように、1台の大型のディスプレイの表示画面を分割して同様の表示が行えるようにしてもよい。なお、以降の説明で、注目画像とは、図2の表示部10の中央に位置するディスプレイD5に表示される画像とし、周辺画像とは、注目画像に隣接する周囲のディスプレイD1、D2、D3、D4、D6、D7、D8、D9に表示される画像とする。
次に、画像解析部3による注目画像の画像解析処理の内容と、それに伴う周辺画像の変換処理の内容について説明する。まず、画像解析処理として、注目画像の主要な色を検出し、その色を周辺画像に付加することにより、注目画像の広がりを感じられるような変換処理を行う場合について説明する。なお、本処理を「画像広がりモード処理」と呼ぶ。
本例では、画像解析部3において、画像取得部2にて取得した画像情報のうち、注目画像検出部6が検出した注目画像の画像情報を基に、画像解析処理を行う。まず、注目画像の画像情報から、色成分を含む情報(YUV)を検出し、そのU(青色成分の色差信号)とV(赤色成分の色差信号)の各成分の頻度を2次元ヒストグラムとして作成し、そのうち最も頻度の高い色の値を検出する。
図3に、色と頻度のヒストグラムの例を示す。図3において、解析対象の画像の色、ここではUまたはVの各成分のうち、最も高い頻度M1に対応する色C1を検出する。なお、最も頻度の高い色を検出する処理としては、1フレームの画像を対象に判定する処理や、一定の数フレームの頻度の平均値を算出し、その中から最頻値を判定する処理などがある。
本例による画像広がりモード処理では、まず、画像解析部3において、注目画像の色Uの2次元ヒストグラムを作成し、最も頻度の高い色CU1を検出し、更に色Vの2次元ヒストグラムを作成し、最も頻度の高い色CV1を検出する。次に、その情報を制御部7へ入力し、制御部7において周辺画像に対する変換内容を決定する。本例では、周辺画像について、周辺画像の色(YUV)のうち、輝度Yの情報は変化させず、UとVの情報を注目画像の色CU1とCV1に置き換える変換内容とする。次に、制御部7から指示された変換内容に基づき、画像変換部8において、各周辺画像の色情報を注目画像の色に合わせて変換する処理を行う。その結果、注目画像の周囲のディスプレイD1〜D4、D6〜D9に表示する画像の色は、U=CU1、V=CV1に変換されて表示する。
これにより、例えば、注目画像が野球場の画像などで、主要な色が芝生の色である緑だった場合、周辺画像は緑色単色の画像に変換されて表示される。その結果、視聴者は、注目する野球場の色が周囲の画像にも反映されるため、画面の広がりを感じることができる。この場合でも、周辺画像の輝度の情報は保持されるため、周辺画像に表示される色以外の情報は認識できる。
なお、ここまでの説明では、注目画像の色差信号などの色成分を検出して、その検出状態に応じて、周辺画像の色を変化させるようにしたが、注目画像の輝度信号などの状態などのその他の特徴量を検出して、その検出状態に応じて、周辺画像の色や輝度などを変化させるようにしてもよい。
次に、音声解析部5による注目画像の音声解析処理の内容と、それに伴う周辺画像の変換処理の内容について説明する。ここでは、音声解析処理として注目画像の音圧を解析することにより、注目画像の雰囲気や感情等を検出し、それに基づいて周辺画像の色を変換することで、注目画像の雰囲気を伝達できるような変換処理を行う場合について説明する。なお、本処理を「雰囲気伝達モード処理」と呼ぶ。
本例では、音声解析部5において、音声取得部4にて取得した音声情報のうち、注目画像検出部6が検出した注目画像の音声情報を基に、音声解析処理を行う。音の解析方法については、さまざまな方法があるが、本例では、音圧を解析して処理するものとする。例えば、音圧が高くなるほど雰囲気が盛り上がると判定し、周辺画像の特定の色、例えば赤を強調するなどの変換処理を行う。この他にも、音圧に連動して、例えば青などの他の色を変化させる方法や、音の解析方法として周波数など他の条件をもとに注目画像の雰囲気を判定する方法などがある。
図4に、注目画像の音圧のグラフの例を示す。このように、音圧は時間経過とともに変化するため、本例では、1フレーム内の音の波形の絶対値を基に、その最大値を検出する。図4では、各フレームの最大値は、それぞれM2、M3、M4となり、これらを音圧のピークとして検出する。なお、ここでは、音圧を基に画像の雰囲気を検出する方法として、1フレーム毎に音圧のピークを検出する方法としているが、各フレームの音圧の平均値を算出し、それを基に雰囲気検出とする方法や、各フレームの音圧のピークを検出し、それを更に数フレーム分平均する方法などでもよい。
本例による雰囲気伝達モード処理では、まず、音声解析部5において、注目画像の音声情報から音圧の最大値M2、M3、M4を検出する。次に、その情報を制御部7へ入力し、制御部7において、周辺画像に対する変換内容を決定する。本例では、音声解析部5から入力された注目画像の音圧の最大値を所定の値で正規化し、その結果により、例えば赤の色の濃さを決定する。そして、周辺画像の全ての画素の色について、決定した赤色に置き換える変換内容とする。次に、制御部7から指示された変換内容に基づき、画像変換部8において各周辺画像の色情報を所定の色に変換する処理を行う。
これにより、例えば、注目画像が野球の試合などで、得点するなどにより観客が盛り上がったような場合、音圧も上がるため、音圧の上昇に伴って周辺画像の赤色が強調されるようになる。その結果、視聴者は、注目する画像の雰囲気が周囲の画像にも反映されるため、画像の雰囲気をより強く感じることができる。なお、ここでは、画像の色情報をR、G、Bで表し、画素の色のうちR成分を指定された値に変換し、G、B成分は変更しない。そのため、周辺画像の表示情報のうち、色以外の情報は保持され、視聴者が理解することができる。
「雰囲気伝達モード処理」として、注目画像の雰囲気を伝えるための注目画像の解析処理には、音圧を解析する処理の他に、画像の動きの激しさから雰囲気を検出する処理もある。画像の動きの激しさは、画像の変化の度合いを解析することにより判断できる。この場合、画像解析部3により、注目画像の画像情報を解析し、例えば、連続2フレームの画像情報を取得し、そのフレーム間の画像の差分を算出し、その差分の画素数を計数して正規化し、その結果により赤の色の濃さを決定する。このような処理でも、画像の動きの激しさを周辺画像に反映することができ、注目画像の雰囲気をより強く感じさせることができる。
図5に、以上説明した画像変換処理の処理例を表すフローチャートを示す。ここでは、ユーザが表示部10に表示されている複数の画像を見ていて、遠隔操作機器(リモートコントローラ)などを用いて画像の表示モードを指定する場合を例に説明する。表示モードとは、例えば、上記説明の「画像広がりモード」、「雰囲気伝達モード」と、それらのモード処理を行わず、画像変換処理をしない表示モードである「通常モード」の3種類とする。遠隔操作機器などの外部の入力装置から入力されたモード選択情報は、制御部7に入力し、制御部7が選択された表示モードに従って画像解析部3または音声解析部5に各モード処理に対応する解析処理を要求することで、処理を行う。
まず、制御部7により、遠隔操作機器などから入力されたモード選択情報を取り込み、選択されたモードに従って処理を分岐する(ステップS501)。選択された表示モードが「画像広がりモード」の場合、制御部7は画像解析部3に対して画像広がりモード処理を要求する(ステップS502)。画像広がりモード処理については後述する。選択された表示モードが「雰囲気伝達モード」の場合、制御部7は音声解析部5に対して雰囲気伝達モード処理を要求する(ステップS503)。雰囲気伝達モード処理については後述する。
次に、遠隔操作機器などからの入力操作を待つコマンド入力待ちとし、コマンド入力による割り込みが発生した時点で入力された操作情報を取り込み、次の処理へ進む(ステップS504)。次に、入力された操作情報(コマンド)は、画像変換処理の終了を要求する終了コマンドかを判定し(ステップS505)、終了コマンドの場合は、表示モードが「通常モード」となり、制御部7は通常の表示処理を行う(ステップS506)。通常処理は、制御部7から画像変換部8に対して画像変換処理を行わずに、画像表示するよう指示する。その結果、表示部10の各ディスプレイに表示される画像は、元の状態で表示される。ステップS505の判定の結果、終了コマンドでない場合は、ステップS501へ戻り、入力されたモード選択情報に従って処理を行う。
なお、図5では、遠隔操作機器などから入力される操作情報が、モード選択情報と終了コマンドのみの場合を対象とした処理になっている。これに対し、更に、音量の大小を指示するコマンドや、表示する画像情報の種類を選択、指示するコマンドなど他のコマンドがある場合は、各コマンドに対応する処理を組み込み、実行できるように構成することができる。
図6に、画像広がりモード処理の処理例を表すフローチャートを示す。図6を参照し、画像広がりモード処理について説明する。
まず、画像解析部3は、制御部7から注目画像の画像広がりモード処理要求を受け、画像取得部2から入力した注目画像の画像情報を基に、色情報UとVの2次元ヒストグラムを作成する(ステップS601)。次に、作成した2次元ヒストグラムから最も頻度の高い色の値を検出する(ステップS602)。画像解析部3により検出されたUとVの最頻値を制御部7へ入力し、制御部7にて周辺画像のUVを検出された最頻値に置き換えるよう変換内容を決定し、画像変換部8へ指示する(ステップS603)。画像変換部8は、制御部7からの指示に基づき、周辺画像の画像情報のうち、UとVの色情報を注目画像の最頻値へ置き換える変換処理を行う(ステップS604)。次に、情報出力部9により、画像変換部8で変換された画像情報を表示部10へ表示する(ステップS605)。最後に、処理を終了するか判定し(ステップS606)、終了する場合は、画像広がりモード処理の要求元へ戻る。判定の結果、処理を終了しない場合は、最初の処理ステップS601へ戻り、処理を繰り返す。なお、処理の終了は、遠隔操作機器などからの入力操作などによる割り込み発生時に処理終了と判断する。
図7に、雰囲気伝達モード処理の処理例を表すフローチャートを示す。図7を参照し、雰囲気伝達モード処理について説明する。
まず、音声解析部5は、制御部7から注目画像の雰囲気伝達モード処理要求を受け、音声取得部4から入力した注目画像の音声情報を基に音圧を分析し、一定期間の音圧ピークを検出する(ステップS701)。次に、音声解析部5により検出された音圧のピーク値を制御部7へ入力し、制御部7にてピーク値を所定の値で正規化する(ステップS702)。次に、制御部7にて正規化した値(R)が1より大きい場合は、Rを1とする(ステップS703)。そして、周辺画像の色、ここでは色をR、G、Bで表し、そのうち赤(R)を算出した値を用いて置き換えるよう変換内容を決定し、画像変換部8へ指示する(ステップS704)。画像変換部8は、制御部7からの指示に基づき、周辺画像の画像情報のうち、Rの色情報を指定値(255*R)へ置き換える変換処理を行う(ステップS705)。次に、情報出力部9により、画像変換部8で変換された画像情報を表示部10へ表示する(ステップS706)。最後に、処理を終了するか判定し(ステップS707)、終了する場合は、雰囲気伝達モード処理の要求元へ戻る。判定の結果、処理を終了しない場合は、最初の処理ステップS701へ戻り、処理を繰り返す。なお、処理の終了は、遠隔操作機器などからの入力操作などによる割り込み発生時に処理終了と判断する。
図8に、雰囲気伝達モード処理の他の処理例として、注目画像の変化を検出して処理する場合のフローチャートを示す。図8を参照し、雰囲気伝達モード処理の他の処理例について説明する。
本例の場合、図5のフローチャートのステップS503で、選択された表示モードが「雰囲気伝達モード」の場合、制御部7は画像解析部3に対して雰囲気伝達モード処理を要求する。
制御部7から雰囲気伝達モード処理要求を受けた画像解析部3は、画像取得部2から入力した注目画像の画像情報を基に、注目画像の画像情報のうち連続2フレームの画像情報を取得する(ステップS801)。次に、取得した2フレームの画像情報を基に、フレーム間の画像の差分を算出する(ステップS802)。そして、画像解析部3は、差分の画素数を計数し、制御部7へ入力する(ステップS803)。制御部7は、入力した画素数を所定の値で正規化する(ステップS804)。ここでは、例えば、計数した差分の画素数から画像の何%が変化しているか等を算出し、正規化してもよい。次に、制御部7にて周辺画像の色、ここでは赤(R)を算出した値を用いて置き換えるよう変換内容を決定し、画像変換部8へ指示する(ステップS805)。画像変換部8は、制御部7からの指示に基づき、周辺画像の画像情報のうち、Rの色情報を指定値(255*R)へ置き換える変換処理を行う(ステップS806)。次に、情報出力部9により、画像変換部8で変換された画像情報を表示部10へ表示する(ステップS807)。最後に、処理を終了するか判定し(ステップS808)、終了する場合は、雰囲気伝達モード処理の要求元へ戻る。判定の結果、処理を終了しない場合は、最初の処理ステップS801へ戻り、処理を繰り返す。なお、処理の終了は、遠隔操作機器などからの入力操作などによる割り込み発生時に処理終了と判断する。
本実施の形態の例では、画像の表示モードを「画像広がりモード」と「雰囲気伝達モード」に分けてどちらかを選択して周辺画像の画像変換処理を行うことで、視聴者へ画像情報に付属する付加情報を供与することができる表示装置について説明した。一方、「画像広がりモード」と「雰囲気伝達モード」とを組み合わせて画像変換処理を実施することもできる。この場合、例えば「雰囲気伝達モード」に対応する画像変換処理は、ある一定の音圧または、画像の変化度合いを超過した場合に処理を実施し、それ以外の場合は、画像広がりモード処理を実施するような組み合わせ方法でもよい。
また、本実施の形態の例では、「雰囲気伝達モード」として音声情報を解析して処理する処理と、画像情報を解析して処理する処理のいずれかを実施するものとして説明したが、画像の表示モードとして「音声から雰囲気を伝達するモード」と「画像から雰囲気を伝達するモード」の両方を組み込み、「画像広がりモード」とあわせて3種類の表示モードを切り替えられるような画像変換処理としてもよい。
また、本実施の形態の例では、表示モードの選択を視聴者が遠隔操作機器などを用いて外部入力装置から選択、指示する処理としたが、表示装置により自動的に制御する処理としてもよい。例えば、表示装置の制御部などで注目画像の内容を判定し、表示部に表示する画像のうち、視聴者の注目画像がスポーツ中継のような内容だった場合は、自動的に「雰囲気伝達モード」に変更して画像変換処理を行い、注目画像が報道番組のような内容だった場合は、「通常モード」として画像変換処理はしない、などのように処理することもできる。
さらにまた、図1に示した構成としては、本実施の形態の処理を実行する画像処理部20を備えた構成としたが、かかる画像処理部20での処理と同様の処理を行うプログラム(ソフトウェア)を用意し、そのプログラムを、コンピュータ装置などの情報処理装置に実装してもよい。このようにすることで、情報処理装置が、画像処理部20と同様の画像信号処理装置として機能するようになる。
コンピュータ装置などに実装させるプログラムは、各種記憶媒体に記憶(記録)させて、配布すればよい。或いは、インターネットなどの伝送媒体を介してユーザに配布してもよい。
本発明の一実施の形態による構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態による表示部の構成例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態によるヒストグラム例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態による音圧グラフ例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態による画像変換処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態による画像広がりモード処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態による雰囲気伝達モード処理例(1)を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態による雰囲気伝達モード処理例(2)を示すフローチャートである。
符号の説明
1…表示装置、2…画像取得部、3…画像解析部、4…音声取得部、5…音声解析部、6…注目画像検出部、7…制御部、8…画像変換部、9…情報出力部、10…表示部、20…画像処理部、D1〜D4、D6〜D9…ディスプレイ(周辺画像)、D5…ディスプレイ(注目画像)

Claims (11)

  1. 複数の画像を表示させる画像信号を処理する画像信号処理装置において、
    前記画像信号を取得し、取得した画像信号を解析する画像解析部と、
    前記画像信号により表示される画像中の、ユーザが注目する画像を特定する注目画像特定部と、
    前記注目画像の画像解析結果を基に、前記注目画像の周辺の画像の表示属性を変化させる制御部と、
    前記制御部からの指示により表示画像を変換する画像変換部と、
    前記画像変換部で変換された画像信号を出力する情報出力部を備える
    画像信号処理装置。
  2. 請求項1記載の画像信号処理装置において、
    前記画像変換部は、前記注目画像の周辺の画像の画素値を変換する
    画像信号処理装置。
  3. 請求項2記載の画像信号処理装置において、
    前記画像変換部は、前記注目画像の周辺の画像の色調又は輝度を変換する
    画像信号処理装置。
  4. 請求項3記載の画像信号処理装置において、
    前記画像変換部での注目画像の周辺の画像の色調又は輝度の変換は、注目画像の特徴量に基づいて変換する
    画像信号処理装置。
  5. 請求項4記載の画像信号処理装置において、
    前記注目画像の特徴量は、注目画像の最頻の色差信号である
    画像信号処理装置。
  6. 請求項4記載の画像信号処理装置において、
    前記注目画像の特徴量は、注目画像のフレーム間の画像の差分である
    画像信号処理装置。
  7. 請求項3記載の画像信号処理装置において、
    前記画像解析部は、注目画像に付加された入力音声信号を解析し、
    前記画像変換部で、前記入力音声信号の解析結果に基づいて注目画像の周辺の画像の色調又は輝度を変換する
    画像信号処理装置。
  8. 請求項1記載の画像信号処理装置において、
    前記情報出力部から出力される情報を表示する表示部を備える
    画像信号処理装置。
  9. 複数の画像を表示する画像呈示方法において、
    ユーザが注目する画像を特定し、
    特定した注目画像の画像信号を解析することにより、前記特定した注目画像の特徴を検出し、
    検出した注目画像の特徴に基づいて、前記注目画像の周辺の画像の表示属性を変化させて表示する
    画像呈示方法。
  10. 複数の画像を表示する表示処理を情報処理装置に実装して実行させるプログラムにおいて、
    ユーザが注目する画像を特定し、
    特定した注目画像の画像信号を解析することにより、前記特定した注目画像の特徴を検出し、
    検出した注目画像の特徴に基づいて、前記注目画像の周辺の画像の表示属性を変化させて表示する処理を行う
    プログラム。
  11. 請求項10記載のプログラムを格納した
    記憶媒体。
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