JP2009216568A - アレイアンテナシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】正確なデータ処理を行うことができるアレイアンテナシステム。
【解決手段】離れた場所に配置された複数のアンテナ装置1〜1Nと、基準信号を発生する基準信号発生装置4と、複数のアンテナ装置からの信号を処理するデータ処理装置2を備え、各アンテナ装置は、基準クロックを発生する基準クロック発生器11と、電波または音波を電気信号に変換した信号を基準クロックでサンプリングし、収集用データとして送るデータ収集用チャネル装置12と、基準信号を基準クロックでサンプリングし、同期用データとして送る同期用チャネル装置13とを備え、データ処理装置は、複数のアンテナ装置から送られてくる複数の同期用データの中の所定の同期用データと他の同期用データとの相関をとって相対的遅延時間を算出し、この相対的遅延時間に応じて複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正して同期させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電波または音波を観測することにより、これらの信号源を特定するアレイアンテナシステムに関し、特に、複数のアンテナ装置から収集されるデータを同期させる、換言すれば、同一のサンプリングクロックでサンプリングしたのと同様の結果を得るための技術に関する。
従来は、複数のアンテナ装置を配列したアレイアンテナシステムを固定地点に設置し、信号源の方位および仰角を推定している。なお、アレイアンテナに関する技術は、例えば、非特許文献1に開示されている。
菊間信良:"アレーアンテナによる適応信号処理",科学技術出版,1999
ところで、複数のアンテナ装置を特定の場所に設置しなくとも、アレイアンテナシステムを構築し、信号源の方位および仰角を推定することができるアレイアンテナシステムが開発されている。
しかしながら、複数のアンテナ装置の各々は、受信された信号を自己の内部クロックでサンプリングすることによりデジタル化し、収集用データとしてデータ処理装置に送っている。したがって、データ処理装置が複数のアンテナ装置から受け取った収集用データは、区々の時刻(タイミング)でサンプリングされたものであり、アンテナ装置間のサンプルの正確な同期ができないという問題がある。
本発明の課題は、アンテナ装置間のサンプルの正確な同期を行うことができるアレイアンテナシステムを提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明は、離れた場所に配置された複数のアンテナ装置と、同期用の基準信号を発生して複数のアンテナ装置に送る基準信号発生装置と、複数のアンテナ装置からの信号を処理するデータ処理装置とを備えたアレイアンテナシステムにおいて、複数のアンテナ装置の各々は、電波または音波を受信して電気信号に変換する信号変換器と、基準クロックを発生する基準クロック発生器と、信号変換器からの信号を、基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、収集用データとしてデータ処理装置に送るデータ収集用チャネル装置と、基準信号発生装置から受信した基準信号を、基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、同期用データとしてデータ処理装置に送る同期用チャネル装置とを備え、データ処理装置は、複数のアンテナ装置から送られてくる複数の同期用データの中の所定の同期用データと他の同期用データとの相関をとることにより相対的遅延時間を算出し、算出した相対的遅延時間に応じて複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させることを特徴とする。
また、第2の発明は、離れた場所に配置された複数のアンテナ装置と、複数のアンテナ装置からの信号を処理するデータ処理装置とを備えたアレイアンテナシステムにおいて、複数のアンテナ装置の各々は、電波または音波を受信して電気信号に変換する信号変換器と、基準クロックを発生する基準クロック発生器と、信号変換器からの信号を、基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、収集用データとしてデータ処理装置に送るとともに、信号変換器からの信号のうちの航法衛星からの信号を、基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、同期用データとしてデータ処理装置に送る同期用データ装置とを備え、データ処理装置は、複数のアンテナ装置から送られてくる信号に含まれる衛星の擬似距離または位相距離のアンテナ装置毎の差を算出し、算出した差に相当する時刻誤差分に応じて複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、同期用の基準信号を発生して複数のアンテナ装置に送る基準信号発生装置を備え、複数のアンテナ装置の各々は、基準信号発生装置から受信した基準信号を、基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、第2同期用データとしてデータ処理装置に送る同期用チャネル装置を備え、データ処理装置は、複数のアンテナ装置から送られてくる複数の第2同期用データの中の所定の第2同期用データと他の第2同期用データとの相関をとることにより相対的遅延時間を算出し、算出した相対的遅延時間に応じて複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させることを特徴とする。
また、第4の発明は、第2又は第3の発明において、データ処理装置は、さらに、算出した差に対し、複数のアンテナ装置から受け取った複数周波数による電離層伝搬遅延量補正、周波数間バイアス補正および対流圏伝搬遅延量補正を行うことを特徴とする。
第1の発明によれば、複数のアンテナ装置から送られてくる複数の同期用データの中の所定の同期用データと他の同期用データとの相関をとることにより相対的遅延時間を算出し、算出した相対的遅延時間に応じて複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させるので、複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データは、1つのサンプリングクロックを用いて収集したものと同じ状態になる。その結果、データ処理装置においてアンテナ装置間のサンプルの正確な同期が可能になる。
また、第2の発明によれば、複数のアンテナ装置から送られてくる信号に含まれる擬似距離または位相距離のアンテナ装置毎の差を算出し、算出した差に相当する時刻誤差分に応じて複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させるので、複数のアンテナ装置が数100m〜数kmの距離を置いて配置されていても、それらから受信した複数の収集用データは、1つのサンプリングクロックを用いて収集したものと同じ状態になる。その結果、データ処理装置においてアンテナ装置間のサンプルの正確な同期が可能になる。
また、第3の発明によれば、第1の発明の効果と第2の発明の効果とが得られる。
また、第4の発明によれば、さらに、算出した差に対し、アンテナ装置から受け取った複数周波数による電離層伝搬遅延量補正、周波数間バイアス補正および対流圏伝搬遅延量補正を行うので、複数のアンテナ装置が数10km〜数100kmの距離を置いて配置されていても、それらから受信した複数の収集用データは、1つのサンプリングクロックを用いて収集したものと同じ状態になる。その結果、データ処理装置においてアンテナ装置間のサンプルの正確な同期が可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るアレイアンテナシステムの構成を示す図である。このアレイアンテナシステムは、N個(Nは2以上の整数)のアンテナ装置1〜1N、データ処理装置2、データサーバ装置3および基準信号発生装置4から構成されている。なお、図示は省略しているが、このアレイアンテナシステムの外部に測位用の衛星が存在する。
N個のアンテナ装置1〜1Nの各々は、移動可能である。N個のアンテナ装置1〜1Nの各々(以下、各アンテナ装置を特に区別する必要がない場合は「アンテナ装置1」で代表して説明する)において、電波または音波を受信することにより得られた信号は、無線通信または有線通信によりデータ処理装置2に送られる。
図2は、アンテナ装置1の詳細な構成を示すブロック図である。アンテナ装置1は、基準クロック発生器11、データ収集用チャネル装置12および同期用チャネル装置13を備えている。
基準クロック発生器11は、アンテナ装置1の内部でサンプリングに使用する基準クロックを発生する。この基準クロック発生器11で発生された基準クロックは、データ収集用チャネル装置12および同期用チャネル装置13に送られる。
データ収集用チャネル装置12は、受信する信号の数に対応する数のデジタル化装置12aを備えている。このデジタル化装置12aは、電波を受信して電気信号に変換するアンテナ、または、音声を入力して電気信号に変換するマイクロフォンといった信号変換器(いずれも図示しない)から送られてくる信号を、基準クロック発生器11で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、収集用データ(収集用信号)としてデータ処理装置2に送る。
同期用チャネル装置13は、デジタル化装置13aを備えている。このデジタル化装置13aは、基準信号発生装置4から電気信号として送られてくる基準信号を、基準クロック発生器11で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、同期用データ(同期用信号)としてデータ処理装置2に送る。
なお、基準信号発生装置4から送られてくる基準信号として光信号を用いることができる。この場合、同期用チャネル装置13は、さらに、光電変換装置13bを備え、光電変換装置13bは、光信号で送られてくる基準信号を電気信号に変換した後に、デジタル化装置13aに送る。
データ処理装置2は、アンテナ装置1から送られてくる同期用データに基づき、該アンテナ装置1から送られてくる収集用データを同期させるための同期処理を施す。このデータ処理装置2で行われる同期処理の詳細は後述する。データ処理装置2で同期処理が施された収集用データは、データサーバ装置3に送られる。このデータ処理装置2も移動可能である。
データサーバ装置3は、データ処理装置2によって収集された全てのデータおよびデータ処理装置2によって処理されたデータを保存する。
基準信号発生装置4は、時刻を同期させるための基準となる基準信号を発生する。この基準信号発生装置4で発生された基準信号は、電気信号または光信号がある。電気信号の場合ケーブルによって直接に、全てのアンテナ装置1〜1Nに送られる。光信号の場合、基準信号発生装置4より発生した光が、ケーブルを介さずに、全てのアンテナ装置1〜1Nに送られる。
なお、電気信号の場合ケーブルとして、光ケーブルを用いることができる。この場合、アンテナ装置1の内部の同期用チャネル装置13に、上述したように、光電変換装置13bが設けられる。基準信号が光信号の場合、パルス化された光を用いることもできる。この場合、光電変換装置13では、パルス化された光を受信して電気信号に変換し、このパルス周期を基準クロックとするように構成できる。基準信号が電気信号の場合、基準信号の周波数帯域は、データ収集用チャネル装置12で扱われる信号の周波数帯域とは別の周波数帯域に設定するのが好ましい。
また、基準信号発生装置4で基準信号が発生されてから各アンテナ装置1の同期用チャネル装置13に到達するまでの時間差をあらかじめ測定しておき、後に、各アンテナ装置1で受け取った基準信号を、時間差分だけ補正するように構成するのが好ましい。
次に、データ処理装置2で行われる同期処理の詳細を説明する。データ処理装置2で行われる同期処理は、複数のアンテナ装置1〜1Nから送られてくる収集用データおよび同期用データを使用し、各アンテナ装置1で収集されたデータを同期させる処理、換言すれば、各アンテナ装置1におけるデータのサンプリングは、同一のサンプリングクロックを用いて行われたのと同様の結果を得るための処理を実行する。
具体的には、データ処理装置2は、アンテナ装置k(k=1〜1N)からの同期用データをxk,ref、アンテナ装置l(l=1〜1N、l≠k)からの同期用データをxl,refとし、下記(1)式にしたがって、アンテナ装置kおよびアンテナ装置lから送られてくる同期用データの(M+1)サンプルについて、アンテナ装置lについてτだけずらしながらアンテナ装置kとの相関をとり、相関値Rref,k,l(τ)を求める。このとき、もっとも相関が高くなったτが、アンテナ装置kを基準としたアンテナ装置lの時刻のずれになる。
Figure 2009216568
サンプリング周波数をfとすると、アンテナ装置kの収集用データを基準に、アンテナ装置lの収集用データの時刻の補正を、下記(2)式にしたがって、τ分だけ行う。このとき、アンテナ装置lの収集用データはxlとする。
Figure 2009216568
この操作をデータサンプルu=1〜(N−M/2)分だけ行って収集用データを同期させる。他のアンテナ装置からの収集用データについても、各アンテナ装置からの同期用データとアンテナ装置kからの同期用データとの相関をとり、収集用データを同期させる。
データ処理装置2は、以上の処理によって各アンテナ装置1からの収集用データを同期させた後に、同期処理が施された収集用データを用いて信号源の方位および仰角を推定する処理などを実行する。
このように実施例1のアレイアンテナシステムによれば、複数のアンテナ装置から送られてくる複数の同期用データの中の所定の同期用データと他の同期用データとの相関をとることにより相対的遅延時間を算出し、算出した相対的遅延時間に応じて複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させるので、複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データは、1つのサンプリングクロックを用いて収集したものと同じ状態になる。したがって、複数のアンテナ装置を配列したアレイアンテナシステムを同一クロックでデータ収集したのと同様の正確な同期が可能になる。
図3は、本発明の実施例2に係るアレイアンテナシステムの構成を示す図である。このアレイアンテナシステムは、N個のアンテナ装置5〜5N、データ処理装置6およびデータサーバ装置7から構成されている。なお、図示は省略しているが、このアレイアンテナシステムの外部に測位用の衛星が存在する。
N個のアンテナ装置5〜5Nの各々は、移動可能である。N個のアンテナ装置5〜5Nの各々(以下、特に区別する必要がない場合は「アンテナ装置5」で代表して説明する)において、電波または音波を受信することにより得られた信号は、無線通信または有線通信によりデータ処理装置6に送られる。このアンテナ装置5の詳細は後述する。
データ処理装置6は、航法衛星(GPS衛星、Galileo衛星、Glonass衛星、準天頂衛星等)からの信号を受信したアンテナ装置5から送られてくる同期用の信号に基づき、該アンテナ装置5から送られてくる収集用データを同期させるための同期処理を施す。このデータ処理装置6の詳細は後述する。データ処理装置6で同期処理が施された収集用データは、データサーバ装置7に送られる。このデータ処理装置6も移動可能である。
データサーバ装置7は、データ処理装置6によって収集された全てのデータおよびデータ処理装置6によって処理されたデータを保存する。このデータサーバ装置7の詳細は後述する。
次に、アンテナ装置5の詳細を説明する。図4は、アンテナ装置5の構成を示すブロック図である。このアンテナ装置5は、信号処理部5aと電源部5bを備えている。
信号処理部5aは、基準クロック発生器50、第1航法衛星信号受信用アンテナ51、アンプ52、通信電波受信アンテナ53、アンプ54、第1航法衛星信号受信装置59、周波数変換器60、デジタイザ61、データ暗号化装置64を備えている。
また、信号処理部5aは、第2航法衛星信号受信用アンテナ55、アンプ56、第2航法衛星信号受信装置62を備えても良く、備えなくても良い。
また、図5では、上記構成にさらにマイクロフォン(以下、「マイク」と略する)57、アンプ58、デジタイザ63を備えているが、上記構成に代えて、マイクロフォン57、アンプ58、デジタイザ63、基準クロック発生器50、データ暗号化装置64のみを備える構成でも良い。
さらに、信号処理部5aは、スイッチ65、衛星通信送信器66、衛星通信アンテナ67、マイクロ波送信機68、マイクロ波通信アンテナ69、無線LAN送信機70、光LAN変換器71および光変換器72の少なくとも1つを備え、スイッチ65で選択することができる。
基準クロック発生器50は、アンテナ装置5の内部でサンプリングに使用する基準クロックを発生する。この基準クロック発生器50で発生された基準クロックは、第1航法衛星信号受信装置59、周波数変換器60、デジタイザ61、第2航法衛星信号受信装置62およびデジタイザ63に送られる。
第1航法衛星信号受信用アンテナ51は、航法衛星からの電波を受信して電気信号に変換し、アンプ52を介して航法衛星信号受信装置59に送る。通信電波受信アンテナ53は、通信用の電波を受信して電気信号に変換し、アンプ54を介して周波数変換器60に送る。第2航法衛星信号受信用アンテナ55は、航法衛星からの電波を受信して電気信号に変換し、アンプ56を介して第2航法衛星信号受信装置62に送る。マイク57は、音声を電気信号に変換してアンプ58を介してデジタイザ63に送る。これら第1航法衛星信号受信用アンテナ51、通信電波受信アンテナ53、第2航法衛星信号受信用アンテナ55およびマイク57は、本発明の信号変換器に対応する。
第1航法衛星信号受信装置59は、第1航法衛星信号受信用アンテナ51からアンプ52を介して送られてくる信号を、基準クロック発生器50で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、同期用データとしてデータ暗号化装置64に送る。
周波数変換器60は、通信電波受信アンテナ53からアンプ54を介して送られてくる信号の周波数を、基準クロック発生器50で発生された基準クロックに基づき変換し、デジタイザ61に送る。デジタイザ61は、周波数変換器60から送られてくる信号を、基準クロック発生器50で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、収集用データとしてデータ暗号化装置64に送る。
第2航法衛星信号受信装置62は、第2航法衛星信号受信用アンテナ55からアンプ56を介して送られてくる信号を、基準クロック発生器50で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、同期用データとしてデータ暗号化装置64に送る。
デジタイザ63は、マイク57からアンプ58を介して送られてくる信号を、基準クロック発生器50で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、収集用データとしてデータ暗号化装置64に送る。
データ暗号化装置64は、第1航法衛星信号受信装置59、デジタイザ61、第2航法衛星信号受信装置62およびデジタイザ63から送られてくる信号を暗号化し、スイッチ65に送る。
スイッチ65は、データ暗号化装置64から送られてくる暗号化された信号を、衛星通信送信器66、マイクロ波送信機68、無線LAN送信機70、光LAN変換器71または光変換器72のいずれかに送るかを切り替える。
衛星通信送信器66は、データ暗号化装置64からスイッチ65を介して送られてくる暗号化された信号を変調し、衛星通信アンテナ67に送る。衛星通信アンテナ67は、衛星通信送信器66から送られてくる信号を電波に変換し、データ処理装置6に送信する。
マイクロ波送信機68は、データ暗号化装置64からスイッチ65を介して送られてくる暗号化された信号を変調し、マイクロ波通信アンテナ69に送る。マイクロ波通信アンテナ69は、マイクロ波送信機68から送られてくる信号を電波に変換し、データ処理装置6に送信する。
無線LAN送信機70は、データ暗号化装置64からスイッチ65を介して送られてくる暗号化された信号を、電波に変換してデータ処理装置6に送信する。光LAN変換器71は、データ暗号化装置64からスイッチ65を介して送られてくる暗号化された信号を、光LANケーブルを介してデータ処理装置6に送信する。光変換器72は、データ暗号化装置64からスイッチ65を介して送られてくる暗号化された信号を、光ケーブルを介してデータ処理装置6に送信する。
電源部5bは、信号処理部5aに電力を供給する。この電源部5bは、バッテリ81、太陽電池パネル82、風力発電装置83、燃料電池84、波力発電装置85および海洋温度差発電装置86のいずれかを備えても良く、あるいはこれらの全てを備えても良く、あるいはこれらを組み合わせても良い。通常の使用状態では、太陽電池パネル82、風力発電装置83、燃料電池84、波力発電装置85または海洋温度差発電装置86といった複数の発電装置の少なくとも1つから信号処理部5aに電力が供給されるとともに、バッテリ81に供給される。発電装置の発電が十分でない場合は、にバッテリ81からの電力が信号処理部5aに供給される。これにより、アンテナ装置5は、地上、海上または空で独立して動作可能になっている。
上記のように構成されるアンテナ装置5において、第1航法衛星信号受信用アンテナ51、通信電波受信アンテナ53または第2航法衛星信号受信用アンテナ55で受信された電波、または、マイク57で受信された音波は電気信号に変換された後、第1航法衛星信号受信装置59、周波数変換器60およびデジタイザ61、第2航法衛星信号受信装置62、または、デジタイザ63によってデジタル信号にそれぞれ変換される。このデジタル信号への変換に使用される基準クロックとしては、基準クロック発生器50により発生されたものが使用される。
基準クロック発生器50により発生された基準クロックは、周波数変換器60、デジタイザ61およびデジタイザ63の他に、第1航法衛星信号受信装置59および第2航法衛星信号受信装置62にも供給される。これにより、アンテナ装置5の全てを1つの基準クロックで動作させるように構成されている。
第1航法衛星信号受信用アンテナ51および第1航法衛星信号受信装置59の他に、第2航法衛星信号受信用アンテナ55および第2航法衛星信号受信装置62が設けられているのは、電波を受信するアンテナ装置5の位置および姿勢を把握するためである。この場合、第1航法衛星信号受信装置59および第2航法衛星信号受信装置62は、電離層が測位に及ぼす影響を軽減するため、複数の周波数を受信できるものとする。さらに、第1航法衛星信号受信用アンテナ51と第2航法衛星信号受信用アンテナ55との間の距離は、設置する前に精密に測定され、測定精度の確認用に使用される。
第1航法衛星信号受信装置59および第2航法衛星信号受信装置62から出力される同期用データは、衛星信号の擬似距離、位相距離、(単純)測位結果、航法暦(エフェメリス)情報などを含む。
次に、データ処理装置6の詳細を説明する。図5は、データ処理装置6の構成を示すブロック図である。このデータ処理装置6は、衛星通信アンテナ21、マイクロ波通信アンテナ22、衛星通信受信機23、マイクロ波受信機24、無線LAN受信機25、光LAN変換機26、光変換器27の少なくとも1つを備え、1つをスイッチ28で選択することができる。
また、データ処理装置6は、データ暗号解読装置29、サンプリングクロック同期装置30、航法衛星信号受信用アンテナ31、アンプ32、航法衛星信号受信装置33、航法衛星信号処理装置34、通信信号処理装置35および音声信号処理装置36を備えているが、これらの少なくとも11つを備えていれば良い。
衛星通信アンテナ21は、アンテナ装置5の衛星通信アンテナ67から送信された電波を受信して電気信号に変換し、衛星通信受信機23に送る。マイクロ波通信アンテナ22は、アンテナ装置5のマイクロ波通信アンテナ69から送信されたマイクロ波を受信して電気信号に変換し、マイクロ波受信機24に送る。
衛星通信受信機23は、衛星通信アンテナ21から送られてくる信号を復調し、スイッチ28に送る。マイクロ波受信機24は、マイクロ波通信アンテナ22から送られてくる信号を復調し、スイッチ28に送る。無線LAN受信機25は、アンテナ装置5の無線LAN送信機70から送信された電波を受信して電気信号に変換し、スイッチ28に送る。光LAN変換機26は、アンテナ装置5の光LAN変換器71から光LANケーブルを介して受信した信号を、スイッチ28に送る。光変換器27は、アンテナ装置5の光変換器72から光ケーブルを介して受信した信号を、スイッチ28に送る。
スイッチ28は、衛星通信受信機23、マイクロ波受信機24、無線LAN受信機25、光LAN変換機26または光変換器27のいずれかを選択する。このスイッチ28で選択された衛星通信受信機23、マイクロ波受信機24、無線LAN受信機25、光LAN変換機26または光変換器27のいずれかから送られてくる信号は、データ暗号解読装置29に送られる。
データ暗号解読装置29は、衛星通信受信機23、マイクロ波受信機24、無線LAN受信機25、光LAN変換機26または光変換器27からスイッチ28を介して送られてくる暗号化された信号を解読し、サンプリングクロック同期装置30、航法衛星信号処理装置34およびデータサーバ装置7に送る。
サンプリングクロック同期装置30は、データ暗号解読装置29から送られてくる解読された信号に含まれる収集用データおよび同期用データ、つまり複数のアンテナ装置5から送られてくる収集用データおよび同期用データを使用し、各アンテナ装置で収集されたデータを同期させる処理、換言すれば、各アンテナ装置におけるサンプリングは、同一のサンプリングクロックを用いて行われたのと同様の結果を得るための処理を実行する。
具体的には、サンプリングクロック同期装置30は、以下の処理を行う。すなわち、航法衛星から放送される2周波の信号L1およびL2の送信・受信時間による擬似距離(コード距離、シュードレンジ)とキャリア位相による擬似距離(フェーズ距離)は、(3)式および(4)式でそれぞれ表すことができる。
Figure 2009216568
ここで
ρ:擬似(コード)距離
Φ:位相
λ:波長
λ×φ:位相(フェーズ)距離
r:真の距離
C:光速
f:周波数
δtu:受信機時刻誤差
I:電離層伝搬遅延量
δts:衛星時刻誤差
T:対流圏伝搬遅延量
Namb:整数不確定値
ε:観測誤差
k:アンテナインデックス
s:衛星インデックス
アンテナ装置5の間の距離が数100m〜数km程度と近い場合、(3)式および(4)式中の電離層伝搬遅延量および対流圏伝搬遅延量の値はほぼ同じになる。そのため、アンテナ装置5の間のコード距離差およびフェーズ距離差は、次のようになる。同一周波数間で差をとるため、L1またはL2の添え字を削除している。
Figure 2009216568
(5)式には、アンテナ装置kに対するアンテナ装置lの受信機時刻誤差が現れている。フェーズ距離についても同様であるが、整数不確定値が残されている。コード距離差の方が観測誤差が大きいため、(5)式および(6)式の両方を使い整数不確定値を除く。このとき、フェーズ距離を連続的に受信できなくなった場合は、(5)式の値をそのまま使用する。
Figure 2009216568
ここで、Mは、フェーズ距離が連続して収集されている期間のデータ数を示す。Nは、同期に使用する衛星の数を示す。同期に使用する衛星は、極力高仰角の衛星を使用するのが好ましい。サンプリングクロック同期装置30は、この時刻誤差を使用し、収集用データのサンプリングクロックによる補正を(2)式にしたがって実行する。サンプリングクロック同期装置30による処理結果は、通信信号処理装置35および音声信号処理装置36に送られる。
航法衛星信号受信用アンテナ31は、航法衛星からの電波を受信して電気信号に変換し、アンプ32を介して航法衛星信号受信装置33に送る。航法衛星信号受信装置33は、航法衛星信号受信用アンテナ31からアンプ32を介して送られてくる信号をデジタル化し、航法衛星信号処理装置34に送る。
航法衛星信号処理装置34は、アンテナ装置5の第1航法衛星信号受信装置59および第2航法衛星信号受信装置62から送信されたデータを処理するとともに、データ処理装置6の位置を確認するために、航法衛星信号受信装置33から出力されるデータも合わせて処理をする。
具体的には、航法衛星信号処理装置34は、アンテナ装置5の第1航法衛星信号受信装置59あるいは第2航法衛星信号受信装置62から送信されたデータに含まれる測位位置を基に概算位置を求め、第1航法衛星信号受信装置59あるいは第2航法衛星信号受信装置62から出力されたデータに含まれる擬似距離、位相距離および衛星航法情報を用いて単純測位を実施し、上記概算位置と比較して第1航法衛星信号受信装置59あるいは第2航法衛星信号受信装置62の動作チェックを行う。航法衛星信号受信装置33から送信されたデータに含まれる測位位置を基に概算位置を求め、前記概算位置との差をとることにより、第1航法衛星信号受信アンテナあるいは第2航法衛星受信アンテナと航法衛星信号受信アンテナ31との相対ベクトルを求め、相対的な位置関係をチェックする。さらに、第1航法衛星信号受信装置59あるいは第2航法衛星信号受信装置62、航法衛星信号受信装置33から送信されたデータに含まれる擬似距離、位相距離および衛星航法情報を用い、第1航法衛星信号受信アンテナ53あるいは第2航法衛星受信アンテナ55と航法衛星信号受信アンテナ31とのキネマティック測位を行い、相対的な位置関係をチェックする。
アンテナ装置5に第1航法衛星信号受信装置59および第2航法衛星信号受信装置62がある場合、こららの装置から送信されたデータに含まれる測位位置を基に概算位置を求め、第1航法衛星信号受信装置59および第2航法衛星信号受信装置から出力されたデータに含まれる擬似距離、位相距離および衛星航法情報を用いて単純測位を実施し、上記概算位置と比較して第1航法衛星信号受信装置59あるいは第2航法衛星信号受信装置62の動作チェックを行う。このとき、第1航法装置衛星信号受信装置59出力データおよび第2航法衛星信号受信装置出力データを基に、キネマティック測位を実施し、第1航法衛星信号受信アンテナ53と第2航法衛星信号受信アンテナ55間の距離を精密に測定し、事前に測定した前記アンテナ間の距離との比較をすることにより第1航法衛星信号受信装置59、第2航法衛星信号受信装置62の動作のチェックを行う。このキネマティック測位により第1航法衛星信号受信アンテナ53と、第2航法衛星信号受信アンテナ55位置概算位置から、アンテナの方向を求める。
さらに、航法衛星信号受信装置33から送信されたデータに含まれる測位位置を基に概算位置を求め、前記概算位置との差をとることにより、第1航法衛星信号受信アンテナ53および第2航法衛星受信アンテナ55と航法衛星信号受信アンテナ31との相対ベクトルを求め、相対的な位置関係をチェックする。さらに、第1航法衛星信号受信装置59および第2航法衛星信号受信装置62、航法衛星信号受信装置33から送信されたデータに含まれる擬似距離、位相距離および衛星航法情報を用い、第1航法衛星信号受信アンテナ53および第2航法衛星受信アンテナ55と航法衛星信号受信アンテナ31とのキネマティック測位を行い、相対的な位置関係をチェックする。
このとき、複数の周波数を利用できれば、擬似距離に含まれる電離層誤差を軽減し測位を実施する。
通信信号処理装置35は、サンプリングクロック同期装置30から送られてくる収集用データに基づき、受信された信号の方位および仰角を求める。また、複数のアンテナ装置で受信された輻輳した信号から、別々の信号は統計的に独立であるという仮定に基づく独立成分分析手法を用い、輻輳した信号をそれぞれ分離する。そして、分離した信号から、スペクトル、変調形式、方位、仰角、周波数ジッタ、バースト信号の間隔等といった特徴量を求め、分離された信号自体と特徴量をデータサーバ装置7に保存する。また、特徴量と予めデータサーバ装置7に用意されているデータベースとを比較し、信号を同定する。さらに、1回の分離処理で出力される信号セット間で相関の高いものを、同じ信号とみなしセット間で連結する。
なお、独立成分分析手法については、例えば、「Aapo Hyvarinen,et.al:"Independent Component Analysis”, John Wiley& Sons,Inc,2001」に開示されている。
信号の到来方向(仰角および方位角)を算出する場合には、複数のアンテナ装置が必要である。複数のアンテナ装置を配置し、アンテナ装置への到来時間差および位相差から、全体のアンテナ配置に対する到来方向を決定する。このため、アンテナ装置の全体的な配置を知る必要があり、アンテナの姿勢、アンテナ位相中心、各アンテナの相対位置を知るため、各アンテナ装置に備えられた2つの航法衛星信号受信装置から出力されたデータは航法衛星信号処理装置34で処理される。
音声信号処理装置36は、サンプリングクロック同期装置30から送られてくる収集用データに基づき、複数のアンテナ装置5に備えられているマイク57で収録された輻輳した音声信号から、別々の信号は統計的に独立であるという仮定に基づく独立成分分析手法を用い、輻輳した信号をそれぞれ分離する。そして、分離した信号から、スペクトル、変調形式、方位、仰角、周波数ジッタ、バースト信号の間隔等といった特徴量を求め、分離された信号自体と特徴量をデータサーバ装置7に保存する。また、特徴量と予めデータサーバ装置7に用意されているデータベースとを比較し、信号を同定する。さらに、1回の分離処理で出力される信号セット間で相関の高いものを、同じ信号とみなしセット間で連結する。
データサーバ装置7は、データ処理装置6で収集された全てのデータおよび処理されたデータを保存する保存用記録装置7aを備えている。また、データサーバ装置7には、保存用記録装置7aの状態および管理を行うために、表示装置および操作装置(いずれも図示しない)が設けられている。
このように実施例2のアレイアンテナシステムによれば、複数のアンテナ装置から送られてくる信号に含まれる擬似距離または位相距離のアンテナ装置毎の差を算出し、算出した差に相当する時刻誤差分に応じて複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させるので、複数のアンテナ装置が数100m〜数kmの距離を置いて配置されていても、それらから受信した複数の収集用データは、1つのサンプリングクロックを用いて収集したものと同じ状態になる。その結果、データ処理装置において正確なデータ処理が可能になる。
本発明の実施例3に係るアレイアンテナシステムは、データ処理装置6のサンプリングクロック同期装置30の動作を除けば、上述した実施例2に係るアレイアンテナシステムと同じである。以下、実施例2と相違する部分のみを説明する。
アンテナ装置5の間の距離が数10km〜数100km程度になると、(3)式および(4)式中の電離層伝搬遅延量および対流圏伝搬遅延量の値はほぼ同じであると考えることができなくなってくる。そのため、アンテナ装置5の間の擬似距離差および位相距離差を複数周波数による電離層伝搬遅延量の推定と対流圏伝搬遅延量の補正を行う必要がある。擬似距離差から計算した電離層伝搬遅延量と位相距離から計算した電離層伝搬遅延量をそれぞれ(8)式および(9)式に示す。
Figure 2009216568
ここで、
ρ:擬似(コード)距離
Φ:位相
λ:波長
λ×φ:位相(フェーズ)距離
r:真の距離
C:光速
f:周波数
δtu:受信機時刻誤差
I:電離層伝搬遅延量
δts:衛星時刻誤差
T:対流圏伝搬遅延量
Namb:整数不確定値
ε:観測誤差
Δbias:衛星・受信機内の周波数間バイアス
この中のΔbiasは、周波数間のバイアスであり、衛星および受信機(アンテナ装置5)においてそれぞれ発生するものであり、事前に推定または測定しておく。(9)式中の整数不確定値は、位相距離が連続して収集されている場合は固定値となる。
位相距離による電離層伝搬遅延量を使用する方が観測誤差を少なくできるため、次の処理を行い、位相距離による電離層伝搬遅延量を推定する。
Figure 2009216568
ここで、Mは、位相距離が連続して収集されている期間のデータ数を示す。連続して位相距離を使用できない場合は、擬似距離による値を使用する。
対流圏伝搬遅延量補正は、Saastamoinenの式などを利用し補正値を計算する。なお、Saastamoinenの式については、「Pratap Misra,PerEnge,"GLOBAL POSITIONIG SYSTEM Signals,Measurements,and Performance.",Ganga-Jamuna Press,2001」に説明されている。これらを考慮して、アンテナ装置kとアンテナ装置lの差をとる。
Figure 2009216568
(11)式および(12)式の右辺は、(5)式および(6)式と同じになる。(11)式および(12)式の両方を使い整数不確定値を除く。このとき、位相距離を連続的に受信できなくなった場合は、(11)式の値をそのまま使用する。
Figure 2009216568
ここで、Mは、位相距離が連続して収集されている期間のデータ数を示す。Nは、同期に使用する衛星の数を示す。同期に使用する衛星は、極力高仰角の衛星を使用するのが好ましい。サンプリングクロック同期装置30は、この時刻誤差を使用し、収集用データのサンプリングクロックによる補正を(2)式にしたがって実行する。サンプリングクロック同期装置30による処理結果は、通信信号処理装置35および音声信号処理装置36に送られる。
図6は、本発明の実施例4に係るアレイアンテナシステムの主要部の構成を示すブロック図である。実施例4のアレイアンテナシステムは、図6に示す基準信号発生装置4及びアンテナ装置5、図5に示すデータ処理装置6及びデータサーバ装置7を備えている。アンテナ装置5は、図4に示す実施例2のアンテナ装置に同期用チャネル装置13を追加している。
同期用チャネル装置13は、図2に示すようなデジタル化装置13aを備えている。このデジタル化装置13aは、基準信号発生装置4から電気信号あるいは光信号として送られてくる基準信号を、基準クロック発生器50で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、第2同期用データとしてデータ暗号化装置64に送る。
データ暗号化装置64で暗号化された同期用データは、衛星通信送信器66及び衛星通信アンテナ67、マイクロ波送信機68及びマイクロ波通信アンテナ69、無線LAN送信機70、光LAN変換器71、光変換器72のいずれかを介してデータ処理装置6に送られる。
データ処理装置6は、複数のアンテナ装置5aから送られてくる複数の第2同期用データの中の所定の第2同期用データと他の第2同期用データとの相関をとることにより相対的遅延時間を算出し、算出した相対的遅延時間に応じて複数のアンテナ装置5aから受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させる。
このように実施例4のアレイアンテナシステムによれば、実施例2のアレイアンテナシステムに、実施例1のアレイアンテナシステムの基準信号発生装置4と同期用チャネル装置13を追加したので、実施例1のアレイアンテナシステムの効果と実施例2のアレイアンテナシステムの効果とが得られる。
本発明は、複数の地点にアンテナ装置を配置してアレイアンテナシステムを構成する場合に適用することができる。
本発明の実施例1に係るアレイアンテナシステムの構成を示す図である。 本発明の実施例1に係るアレイアンテナシステムで使用されるアンテナ装置の詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係るアレイアンテナシステムの構成を示す図である。 本発明の実施例2に係るアレイアンテナシステムで使用されるアンテナ装置の詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係るアレイアンテナシステムで使用されるデータ処理装置およびデータサーバ装置の詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例4に係るアレイアンテナシステムの主要部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1、1〜1N、5、5〜5N アンテナ装置
2、6 データ処理装置
3、7 データサーバ装置
4 基準信号発生装置
11 基準クロック発生器
12 データ収集用チャネル装置
13 同期用チャネル装置

Claims (4)

  1. 離れた場所に配置された複数のアンテナ装置と、
    同期用の基準信号を発生して前記複数のアンテナ装置に送る基準信号発生装置と、
    前記複数のアンテナ装置からの信号を処理するデータ処理装置を備えたアレイアンテナシステムにおいて、
    前記複数のアンテナ装置の各々は、
    電波または音波を受信して電気信号に変換する信号変換器と、
    基準クロックを発生する基準クロック発生器と、
    前記信号変換器からの信号を、前記基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、収集用データとして前記データ処理装置に送るデータ収集用チャネル装置と、
    前記基準信号発生装置から受信した基準信号を、前記基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、同期用データとして前記データ処理装置に送る同期用チャネル装置とを備え、
    前記データ処理装置は、
    前記複数のアンテナ装置から送られてくる複数の同期用データの中の所定の同期用データと他の同期用データとの相関をとることにより相対的遅延時間を算出し、算出した相対的遅延時間に応じて前記複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させることを特徴とするアレイアンテナシステム。
  2. 離れた場所に配置された複数のアンテナ装置と、
    前記複数のアンテナ装置からの信号を処理するデータ処理装置を備えたアレイアンテナシステムにおいて、
    前記複数のアンテナ装置の各々は、
    電波または音波を受信して電気信号に変換する信号変換器と、
    基準クロックを発生する基準クロック発生器と、
    前記信号変換器からの信号を、前記基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、収集用データとして前記データ処理装置に送るとともに、前記信号変換器からの信号のうちの航法衛星からの信号を、前記基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、第1同期用データとして前記データ処理装置に送る同期用データ装置とを備え、
    前記データ処理装置は、
    前記複数のアンテナ装置から送られてくる信号に含まれる前記衛星の擬似距離または位相距離のアンテナ装置毎の差を算出し、算出した差に相当する時刻誤差分に応じて前記複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させることを特徴とするアレイアンテナシステム。
  3. 同期用の基準信号を発生して前記複数のアンテナ装置に送る基準信号発生装置を備え、
    前記複数のアンテナ装置の各々は、
    前記基準信号発生装置から受信した基準信号を、前記基準クロック発生器で発生された基準クロックを用いてサンプリングすることによりデジタル化し、第2同期用データとして前記データ処理装置に送る同期用チャネル装置を備え、
    前記データ処理装置は、
    前記複数のアンテナ装置から送られてくる複数の第2同期用データの中の所定の第2同期用データと他の第2同期用データとの相関をとることにより相対的遅延時間を算出し、算出した相対的遅延時間に応じて前記複数のアンテナ装置から受信した複数の収集用データを補正し、複数の収集用データを同期させることを特徴とする請求項2記載のアレイアンテナシステム。
  4. 前記データ処理装置は、さらに、前記算出した差に対し、前記複数のアンテナ装置から受け取った複数周波数による電離層伝搬遅延量補正、周波数間バイアス補正および対流圏伝搬遅延量補正を行うことを特徴とする請求項2又は請求項3記載のアレイアンテナシステム。
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