JP2009213540A - 医療用マニピュレータシステム - Google Patents

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Takamitsu Sunaoshi
貴光 砂押
Minoru Ishikawa
実 石川
Hiroyuki Ishikawa
浩之 石川
Ryohei Katsuki
亮平 勝木
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Abstract

【課題】ケーブルを介してコントローラに接続される、作業部付き操作部を備える医療用マニピュレータの前記ケーブルを細くする。
【解決手段】マニピュレータ10の操作部14と、コントローラ514との間の信号の授受にシリアライザ604、616を利用したシリアル通信を行うようにし、マニピュレータ10の操作部14とコントローラ514とを繋ぐケーブル61を構成する素線の数を少なくしてケーブル61を細くする。
【選択図】図1

Description

この発明は、操作部から入力された操作指令に基づいて、手術用の先端動作部を有する作業部が患者に対して動作を行う医療用のマニピュレータと、このマニピュレータを制御するコントローラと、からなる医療用マニピュレータシステムに関する。
腹腔鏡下手術においては、患者の腹部等に小さな孔をいくつかあけて内視鏡、鉗子(又はマニピュレータ)等を挿入し、術者が内視鏡の映像をモニタで見ながら手術を行っている。このような腹腔鏡下手術は、開腹を必要としないため患者への負担が少なく、術後の回復や退院までの日数が大幅に低減されることから、適用分野の拡大が期待されている。
医療用マニピュレータシステムは、例えば、マニピュレータ本体と、該マニピュレータ本体を制御するコントローラとから構成される。マニピュレータ本体は、手によって操作される操作部と、この操作部に対して交換自由に着脱される、先端動作部(エンドエフェクタ)を有する作業部(器具)とから構成される(特許文献1)。
前記作業部の前記先端動作部は複数軸動作とされ、前記操作部内に配されたアクチュエータである複数のモータの回転量に基づいて各軸が動作する。
特開2004−105451号公報
ところで、図9に示すように、コントローラ2とマニピュレータ4の操作部との間は複数の素線6からなるケーブル8により電気的且つ機械的に接続されている。
この場合、ケーブル8を構成する素線6の数は、複数のモータ用の各動力線、モータの軸回転を検出する各エンコーダ用の相パルス出力線、入力部(スイッチ等)の制御線、状態表示用のLED及び各種電源線、並びに作業部のIDを読み取るカメラに対する入出力線等、50本程度に及ぶ。
しかしながら、素線6の数が多くなるとマニピュレータ4の操作部とコントローラ2とを繋ぐケーブル8が太くて硬いものとなり結果として手で持って操作されるマニピュレータ4の操作性を低下させることになる。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、マニピュレータとコントローラとの間のケーブルを細くすることを可能とする医療用マニピュレータシステムを提供することを目的とする。
また、この発明は、マニピュレータとコントローラとの間のケーブルを細くしながらマニピュレータとコントローラとの間の高速通信性を維持することを可能とする医療用マニピュレータシステムを提供することを目的とする。
この発明に係る医療用マニピュレータシステムは、手術用の先端動作部を有する作業部と、前記先端動作部を動作させる機械要素と該機械要素を作動させる電気機器と該電気機器に指令を与える入力部とを有し前記作業部が着脱自由に係合される操作部と、を有する医療用のマニピュレータと、前記マニピュレータの前記操作部の前記入力部及び前記電気機器に対して複数の素線からなるケーブルを介して電気的に接続され前記マニピュレータを制御するコントローラと、を備え、前記コントローラと、前記入力部及び前記電気機器との間の前記素線を通じての信号の授受にシリアライザが利用されていることを特徴とする。
この発明によれば、マニピュレータの入力部及び電気機器と、コントローラとの間の信号の授受にシリアライザを利用したシリアル通信を行うようにしたので、マニピュレータとコントローラとを繋ぐケーブルを構成する素線の数を少なくすることができる。結果として、ケーブルを細くすることができる。
この場合、さらに、前記作業部に該作業部の識別符号が付けられているとき、前記作業部が前記操作部に装着された状態で前記識別符号を読み取り可能に前記操作部に設けられた読取器を有し、前記読取器の出力と、前記電気機器との出力とをそれぞれシリアル信号に変換するための前記シリアライザとして前記読取器用のシリアライザと前記電気機器用のシリアライザとをそれぞれ別に設けることで、特に、先端動作部を動作させる機械要素を作動させる電気機器との高速通信性を維持することができる。
またさらに、前記電気機器に、前記機械要素を作動させるモータとこのモータの軸回転を検出するエンコーダとが含まれるとき、前記エンコーダの相出力パルスを計数するカウンタを設け、該カウンタの出力を前記電気機器用の前記シリアライザによりシリアル信号に変換し、前記素線を通じて前記コントローラ側に出力するように構成することで、前記エンコーダの相出力パルスの高速性をカウンタにより吸収(緩衝)することができるので、同一性能のシリアライザを利用してより高速化を図ることができる。
この場合、前記コントローラ側に前記カウンタの出力を保持するカウンタ用レジスタをさらに設け、前記コントローラから前記操作部に対して電源を供給中に、前記コントローラから前記操作部が外された後、繋がれたとき、前記外されたときに前記カウンタ用レジスタに保持された前記カウンタの出力を、前記カウンタにプリセットして動作を再開させるようにすることで、安定した通信システムを有する医療用マニピュレータシステムを構築することができる。
なお、エンコーダ側カウンタで計数される、シリアル通信の同期周期内で発生した差分データをマニピュレータ側からコントローラ側にシリアル転送し、コントローラ側カウンタで差分データを累積して管理する構成とすれば、上記したプリセット動作を省略することができる。
この発明によれば、シリアライザを利用することでマニピュレータとコントローラとの間のケーブルを細くすることができる。
また、シリアライザを使い分けることにより、あるいはエンコーダの相出力パルスをカウンタで一旦計数してからシリアル信号に変換することにより高速性を維持することができる。
以下、この発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。図1は、この実施形態に係る医療用マニピュレータシステム500のうち、コネクタ520及びケーブル61を介して接続されるコントローラ514と操作部14とのブロック図である。図2は、この実施形態に係る医療用マニピュレータシステム500の概略構成図である。図3は、操作部14に装着可能な種々の作業部16a〜16cの例を示す説明図である。図4は、作業部16と操作部14とを分離したマニピュレータ10の側面図である。図5は、操作部14の斜視図である。図6は、コントローラ514の正面図である。
図7は、他の実施形態に係る医療用マニピュレータシステム500Aのうち、コネクタ520及びケーブル61を介して接続されるコントローラ514Aと操作部14Aとのブロック図である。図8は、他の実施形態に係る医療用マニピュレータシステム500Aの動作説明図である。
図2に示すように、医療用マニピュレータシステム500は、腹腔鏡下手術等に用いられる。この医療用マニピュレータシステム500は、基本的には、マニピュレータ10と、コントローラ514と、これらマニピュレータ10とコントローラ514とを接続するコネクタ520付きのケーブル(複合ケーブル)61とから構成される。ケーブル61のマニピュレータ10側は固定され、コントローラ514側は着脱可能なようにコネクタ520が設けられている。なお、ケーブル61のマニピュレータ10側もコネクタにより接続する構成としてもよい。
マニピュレータ10は、操作部14と作業部16とから構成される。このマニピュレータ10は、先端動作部12に生体の一部又は湾曲針等を把持して所定の処置を行うためのものであり、通常、把持鉗子やニードルドライバ(持針器)等とも呼ばれる。
コントローラ514は、マニピュレータ10を電気的に制御するものであり、操作部14中、人の手によって把持されるグリップハンドル26の下端部から延在するケーブル61にコネクタ520を介して接続されている。
コントローラ514は、マニピュレータ10を独立的に3台同時に制御することができる。コントローラ514のうち、第1、第2及び第3のマニピュレータ10を制御する部分を総括的に第1ポート515a、第2ポート515b及び第3ポート515cとも呼ぶ。第1ポート515a、第2ポート515b及び第3ポート515cに接続されて制御されるマニピュレータ10を、必要に応じてマニピュレータ10a、マニピュレータ10b及びマニピュレータ10cと呼んで区別する(図2参照)。
図3に示すように、医療用マニピュレータシステム500は、選択的に種々の構成を採りうる。すなわち、作業部16は、バリエーションとして作業部16a〜16dが用意されている。
術者は、手技の種類に応じて作業部16a〜16dを選択する。このうち、作業部16bは先端動作部12がはさみとなっている。作業部16cは先端動作部12がブレード型電気メスとなっている。作業部16dは先端動作部12がフック型電気メスとなっている。各作業部16a〜16dは、接続部15内のプーリ50a、50b及び50c(図2参照)が共通の構成となっている。
前記のとおり、コントローラ514は、3台のマニピュレータ10を同時に制御可能である。
次に、操作部14及び作業部16からなるマニピュレータ10について説明する。
図2及び図4に示すように、マニピュレータ10は、手によって把持及び操作される操作部14と、操作部14に対して着脱自由な作業部16とを有する。
以下の説明では、図2における幅方向をX方向、高さ方向をY方向及び、連結シャフト48の延在方向をZ方向と規定する。また、右方をX1方向、左方をX2方向、上方向をY1方向、下方向をY2方向、前方をZ1方向、後方をZ2方向と規定する。さらに、特に断りのない限り、これらの方向の記載はマニピュレータ10が中立姿勢である場合を基準として表すものとする。これらの方向は説明の便宜上のものであり、マニピュレータ10は任意の向きで(例えば、上下を反転させて)使用可能であることはもちろんである。
作業部16は、作業を行う先端動作部12と、操作部14のアクチュエータブロック(アクチュエータ部)30に対して接続される接続部15と、これらの先端動作部12と接続部15とを連接する長尺で中空の連結シャフト48とを有する。作業部16は、アクチュエータブロック30における所定の操作によって操作部14から離脱可能であって、洗浄、滅菌及びメンテナンス等を行うことができる。
先端動作部12及び連結シャフト48は細径に構成されており、患者の腹部等に設けられた円筒形状のトラカール20から体腔22内に挿入可能であり、操作部14の操作により体腔22内において患部切除、把持、縫合及び結紮等の様々な手技を行うことができる。
操作部14は、手によって把持されるグリップハンドル26と、グリップハンドル26の上部から延在するブリッジ28と、ブリッジ28の先端に接続されたアクチュエータブロック30とを有する。
図2に示すように、操作部14のグリップハンドル26は、ブリッジ28の端部からY2方向に向かって延在しており、人手によって把持されるのに適した長さであり、入力手段としてのトリガーレバー32と、複合入力部34と、マスタースイッチ36とを有する。マスタースイッチ36は、マニピュレータ10の動作状態の有効又は無効を設定するための入力手段である。
ブリッジ28の上面(又は側面)における視認しやすい箇所にはマニピュレータ10の制御状態を示す2色発光可能なLED(インジケータ)29が設けられている。
複合入力部34は、先端動作部12に対してロール方向(軸回転方向)及びヨー方向(左右方向)の回転指令を与える複合的な入力手段であり、例えば軸回転に動作する第1入力手段によってロール方向指示を行い、横方向に動作する第2入力手段によってヨー方向指示を行うことができる。トリガーレバー32は、先端動作部12のグリッパ59(図2参照)の開閉指令を与える入力手段である。つまり、コントローラ514は、ロール軸、ヨー軸及びグリッパ軸に対応したモータ40、41、42の角度を示す内部信号を保持しており、複合入力部34及びトリガーレバー32の信号に基づいてこれらの内部信号を変化させてモータ40、41、42の角度が一致するように制御をしている。
図4に示すように、複合入力部34にはそれぞれ動作量を検出する入力部センサ39a、39bが設けられ、トリガーレバー32には、動作量を検出するトリガーセンサ39cが設けられ、検出した動作信号をコントローラ514に供給する。
トリガーレバー32は、ブリッジ28のやや下方でZ1方向にやや突出したレバーであり、人差し指による操作が容易な位置に設けられている。
トリガーレバー32は、グリップハンドル26に対してアーム98により接続されており、該グリップハンドル26に対して進退するように構成されている。
マスタースイッチ36はグリップハンドル26に対して進退する操作機構であって、トリガーレバー32とマスタースイッチ36とはグリップハンドル26におけるZ1方向の面で、グリップハンドル26の長尺方向(Y方向)に並んで配置されている。マスタースイッチ36はトリガーレバー32の直下(Y2方向)に設けられている。マスタースイッチ36とトリガーレバー32との間には薄い板材130が設けられている。
マスタースイッチ36はオルタネート式であって、一度手前(Z2方向)に引き込むことによってオン状態にロックされ、操作子36aは手前側の位置に保持される。再度マスタースイッチ36を手前側に引き込むことによってオン状態は解除されてオフ状態となり、図示しない弾性体によって先端側(Z1方向)の位置に復帰する。このような操作により、マスタースイッチ36は、オン状態又はオフ状態のいずれかに保持され、マスタースイッチ36を押し続ける必要がない。したがって、オン状態とオフ状態との切り換え時だけマスタースイッチ36の操作をすればよく、それ以外のときはトリガーレバー32の操作をすることができ、マスタースイッチ36とトリガーレバー32とを併存させるのに好適である。
また、マスタースイッチ36はオン状態とオフ状態では操作子36aの突き出し量が異なる構成であることから、操作子36aを目視し又は触れることによって状態を確認することができる。
マスタースイッチ36は、モードを変更する。モードの状態はLED29及び後述するポート番号ランプ560(図6参照)の点灯状態によっても示される。具体的には、LED29及びポート番号ランプ560は、動作モードのときには緑色点灯、停止モードのときには消灯となる。また、自動原点復帰動作時及びリセット動作時には緑の点滅となり、アラーム発生時には赤の点滅となる。
これらのモード及び動作はマスタースイッチ36の操作によって変更される。つまり、コントローラ514は、マスタースイッチ36の状態を読み込み、オン状態であるときに動作モードとし、オン状態からオフ状態に切り換わったときに自動原点復帰動作としてモータ40、41、42を所定の原点に戻し、原点に戻った後に停止モードとする。
動作モードとは、操作部14の操作指令を有効にしてモータ40、41、42を駆動するモードである。停止モードは、操作部14の操作指令の有無に関わらずモータ40、41、42を停止させるモードである。また、リセット動作とは、後述する所定の操作がなされたときにモータ40、41、42を自動的に所定の原点に戻す動作である。自動原点復帰動作及びリセット動作は、操作指令の有無に関わらずモータ40、41、42を動作させることから、自動モードとして分類される。
これらのモード及び動作はコントローラ514によって区別されて制御され、LED29及びポート番号ランプ560の点灯状態が切り換えられる。
アクチュエータブロック30には先端動作部12が有する3自由度の機構に対応してモータ40、モータ41及びモータ42が連結シャフト48の延在方向に沿って並列して設けられている。これらのモータ40、41及び42は小型、細径であって、アクチュエータブロック30はコンパクトな扁平形状に構成されている。アクチュエータブロック30は、操作部14のZ1方向端部の下方に設けられている。また、モータ40、41及び42は、操作部14の操作に基づき、コントローラ514の作用下に回転をする。
モータ40、41及び42には、回転角度(軸回転)を検出することのできる角度センサであるエンコーダ(例えば、ロータリエンコーダ)43、44及び45が設けられており、検出した角度信号はコントローラ514に供給される。エンコーダ43〜45は、インクリメンタル式が採用され、回転角度に応じた数のパルス信号を出力する。この場合、回転方向を弁別するためにA相とB相の各出力パルス信号(相出力パルスという。)を出力する。なお、必要に応じてZ相のパルス信号を出力するエンコーダを用いることもできる。また、エンコーダとしてアブソリュート式のものを用いることもできる。
作業部16は、アクチュエータブロック30に対して接続される接続部15と、該接続部15からZ1方向に向かって延在する中空の連結シャフト48とを有する。接続部15には、モータ40、41及び42の駆動軸に接続されるプーリ50a、プーリ50b及びプーリ50cが回転自由に設けられている。プーリ50a〜50cにはそれぞれカップリングが設けられている。
プーリ50a、プーリ50b及びプーリ50cには、それぞれワイヤが巻き掛けられており、連結シャフト48の中空部分を通って先端動作部12まで延在している。
作業部16は、アクチュエータブロック30における所定の操作によって操作部14から離脱可能であって、洗浄、滅菌及びメンテナンス等を行うことができる。また、作業部16は他の形式のものに交換可能であって、手技に応じて連結シャフト48の長さの異なるもの、又は先端動作部12の機構が異なるものを装着することができる。
作業部16は、操作部14に対して着脱自由であり、プーリ50a、50b及び50cの中心穴に対して、モータ40、41及び42の回転軸40a、40b及び40cが嵌合するように構成されている。プーリ50a、50b及び50cのY2方向下端にはそれぞれ十字状の結合凸部が設けられ、回転軸40a、40b及び40cには十字状の結合凹部が設けられている。結合凸部と結合凹部は互いに係合可能に形成されており、モータ40、41及び42の回転がプーリ50a、50b及び50cに対して確実に伝達される。これらの係合部は十字形状に限られない。
接続部15には、作業部16を個体識別することのできるID(識別符号)が付けられたID部104が設けられている。
ID部104には、作業部16a〜16d毎に識別が可能なように異なる2次元バーコードであるQRコードが付けられている。ID部104のQRコードには、作業部16a〜16dのそれぞれに対応した型式、仕様、シリアルナンバーの他、製造所、製造日、商品名、等の各種情報が含まれる。
操作部14は、接続された作業部16のID部104のQRコード(情報)を読み取ってコントローラ514に供給するカメラ106(読取器)を有する。図5に示すように、カメラ106は、操作部14中、作業部16のID部104を臨む位置に取り付けられ、カメラ106には、接続された作業部16のID部104を照明するためのLED108が付けられている。ここで、ID部104のID(識別符号)の読取器としては、カメラ106に代替してバーコードリーダー、バーコードスキャナを用いることができる。
接続部15を操作部14から取り外す場合には、アクチュエータブロック30の両側面に設けられたレバー206を押してそれぞれ外方に開くように傾動させ、該レバー206の楔部206aを、接続部15の両側面に設けられた係合片200から解放する。これにより接続部15を操作部14から上方(Y1方向)に引き抜き、取り外しが可能となる。アクチュエータブロック30の上面には3本のアライメントピン212が設けられており、接続部15に設けられた嵌合孔202に嵌合することにより該接続部15を安定して保持可能である。接続部15を操作部14に取り付ける場合には、3本のアライメントピン212がそれぞれ嵌合孔202に嵌合するように合わせて、接続部15を下方(Y2方向)に押し下げる。これにより、レバー206は一旦外方に拡がり、その後原位置に戻ることにより係合片200に係合して、接続が完了する。
接続部15が載置されるアクチュエータブロック30の上面30bにおいて、Z2方向の端部近傍には、接続部15の有無を検出する作業部検出手段107が設けられている。作業部検出手段107は、対向する位置に設けられた投光器であるLED107aと受光器であるフォトダイオード107bとからなるフォトインタラプタの構成とされており、該LED107aと該フォトダイオード107bとの間に接続部15の後端の一部が挿入されて遮光することにより該接続部15が装着されたことを検出できる。LED107aとフォトダイオード107bは、X方向に対向する向きで且つ近接した位置に設けられている。
図2及び図4に示した先端動作部12は、Z方向と非平行に傾斜する第1自由度の機構(傾斜機構、ピボット軸)と、前記非平行となった軸を中心にしてロール方向に回動する第2自由度の機構(ロール回転機構)と、先端のグリッパ59を開閉させる第3自由度の機構を有する合計3自由度の機構を備えている。前記3自由度の機構には、プーリ50a、50b及び50cに巻き掛けられたワイヤが連結シャフト48の中空部分を通った後に係合しており、プーリ50a、50b及び50cの動きが、前記第1〜第3自由度の機構に伝えられる。
次に、コントローラ514について図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、コントローラ514の正面には、動作状態表示部530、電源情報表示部532、アラーム部534、アクティベートリセット部536、第1ポート515a、第2ポート515b、及び第3ポート515cが設けられている。
動作状態表示部530は、術者や手術に携わる助手等が操作状態の確認が容易となるようにマニピュレータ10の動作状態や所定の対応指示を表示する液晶表示画面を有する。
電源情報表示部532は、電源スイッチ540と、電源ランプ542と、チャージングランプ544と、外部電源警報ランプ546と、バッテリ充電表示ランプ548とを有する。
電源スイッチ540は、医療用マニピュレータシステム500全体の電源の入切を行うスイッチである。電源ランプ542は電源が入っているときに点灯し、切れているときに消灯する。チャージングランプ544は、コントローラ514に内蔵されているバッテリに対して充電(チャージ)が行われているときに点灯する。外部電源警報ランプ546は、外部電源119が非供給となったときに点灯する。バッテリ充電表示ランプ548は、バッテリの充電量にしたがって点灯数、若しくは点灯色を変化させて電力残量を表示するものである。
アラーム部534は、アラームランプ550と、アラーム音停止スイッチ552とを有する。アラームランプ550は、アラームが発生したときに点灯するランプであり、別に設けられるアラームブザーのブザー音と同期して点灯する。アラーム音停止スイッチ552は、アラームブザーのブザー音を必要に応じて停止させるときに押すスイッチである。
アクティベートリセット部536は、アクティベートリセットスイッチ(第1リセットスイッチ)554と、リセットインディケートランプ556とを有する。リセットインディケートランプ556は、マニピュレータ10の各モータ40、41、42を所定の原点に強制復帰させるリセット動作の実行を行うべきタイミングにおいて点灯する。アクティベートリセットスイッチ554は、リセットインディケートランプ556が点灯しているときに押すことにより、リセット動作の第1回目の指示をするためのスイッチである。
第1ポート515aは、ポート番号ランプ560と、3つの作業部種別ランプ562、564及び566と、操作部14の接続確認ランプ568と、リセットスイッチ(第2リセットスイッチ)570と、レセプタクルコネクタ572とを有する。レセプタクルコネクタ572には前記のコネクタ520が接続される。
ポート番号ランプ560には番号「1」が印字されており、対応するマニピュレータ10が動作モードであるときに点灯する。前記のとおり、ポート番号ランプ560は、対応するマニピュレータ10が動作モードのときには点灯(例えば緑色)、停止モードのときには消灯となる。また、自動原点復帰動作時及びリセット動作時(つまり、自動モード)には点滅となり、アラーム発生時には赤の点滅となる。つまり、ポート番号ランプ560は、前記のLED29と同期して点灯状態が切り換わる。
作業部種別ランプ562、564及び566は、マニピュレータ10aにおいて操作部14に接続された作業部16の種類に応じていずれか1つが点灯し、その種類を表示するものである。作業部種別ランプ562は作業部16がはさみであるときに点灯し、作業部種別ランプ564は作業部16がグリッパであるときに点灯し、作業部種別ランプ566は作業部16が電気メスであるときに点灯する。
接続確認ランプ568は、対応するレセプタクルコネクタ572にコネクタ520が正常に接続されたときに点灯する。リセットスイッチ570は、ランプ一体型のスイッチであり、対応するマニピュレータ10のリセット動作が必要なときであって、アクティベートリセットスイッチ554を押した後に点灯する。該リセットスイッチ570は、点灯しているときに押すことによって、対応するマニピュレータ10のモータ40、41、42が、コントローラ514の作用下に自動的にリセット動作を行う。リセット動作を行っている最中には、LED29及びポート番号ランプ560が点滅を行い、自動動作中であることを示す。
第2ポート515b及び第3ポート515cにおけるポート番号ランプ560には番号「2」及び「3」が印字されており、それ以外は第1ポート515aと同構成である。第2ポート515b及び第3ポート515cの各要素については、第1ポート515aの各要素と同符号を付して説明を省略する。
第1ポート515a、第2ポート515b及び第3ポート515cはそれぞれ異なる色(例えば緑、黄及び青)の枠で囲まれており、識別が容易である。
コントローラ514におけるスイッチ及びランプには、それぞれの機能を示すシンボルマーク、文字若しくは略語が併記されている。これらのスイッチ及びランプは、メンブレン式であり、操作性、耐環境性に優れる。
次に図1を参照してコントローラ514と操作部14との通信システム800について説明する。
通信システム800は、コントローラ514と操作部14とこれらを接続するコネクタ520及びケーブル61により構成される。
コントローラ514は、マイクロコンピュータであるCPU600を有し、CPU600は、医療用マニピュレータシステム500を統括して制御し、CPUの他、ROM、RAM等を有し、ROMに記憶されたプログラムを実行することで各種機能実現手段、通信制御手段等として動作する。
CPU600には、FPGA(Field Programmable Gate Array)602とモータコントローラ606とが接続される。FPGA602には、シリアライザ(パラレル信号をシリアル信号に変換する)機能とデシリアライザ(シリアル信号をパラレル信号に変換する)機能を有するシリアライザ(シリアライザ・デシリアライザ)604が形成されている。FPGA602は、モータコントローラ606に接続されるとともにLVDS(Low Voltage Differential Signaling)シリアライザ608に接続される。LVDSシリアライザ(LVDSシリアライザ・LVDSデシリアライザ)608もシリアライザ(パラレル信号をシリアル信号に変換する)機能とデシリアライザ(シリアル信号をパラレル信号に変換する)機能を有する。すなわち、LVDSシリアライザ608には、データ送信側のLVDSラインドライバとデータ受信側のLVDSラインレシーバが含まれる。
一方、操作部14は、通信制御部610と、A/D変換器(ADC)618と、上述したカメラ106、入力部センサ39a、39b、トリガーセンサ39c、2色発光のLED29、LED107a、108、マスタースイッチ36、フォトダイオード107b、モータ40〜42、エンコーダ43〜45を備える。
通信制御部610は、シリアライザ616が構成されているFPGA614とLVDSシリアライザ612とから構成される。ここで、シリアライザ616とLVDSシリアライザ612とは、それぞれシリアライザ(パラレル信号をシリアル信号に変換する)機能とデシリアライザ(シリアル信号をパラレル信号に変換する)機能を有する。
操作部14のモータ40、41、42にはそれぞれ2本の動力線740、741、742が接続され、ケーブル61を介してコントローラ514のモータコントローラ606に接続される。エンコーダ43、44、45から相出力パルス送出用のそれぞれ2本の信号線743、744、745がFPGA614により構成されたシリアライザ616に接続される。入力部センサ39a、39b、トリガーセンサ39cから出力されるアナログ信号は、A/D変換器618を通じてデジタル信号に変換されシリアライザ616に供給される。
なお、モータコントローラ606は、各モータ(DCモータ)40〜42に対応してそれぞれ4素子ブリッジ回路とこの4素子ブリッジ回路を駆動する制御回路(例えば、位置アンプとゲートドライブ回路)が内蔵され、この制御回路に、原点復帰指令、及びトリガーレバー32の操作によるトリガーセンサ38の出力並びに複合入力部34の操作による入力部センサ39a、39bの出力に応じた位置指令(回転方向指令含む)を与えると、上記4素子ブリッジ回路から位置指令に応じた駆動パルスが出力され動力線740〜742を通じて対応するモータ40〜42に供給され該当するモータ40〜42が回転する。このとき、回転したモータ40〜42に対応するエンコーダ43〜45により発生する相出力パルスが信号線743〜745、シリアライザ616、信号線750、シリアライザ604を通じてモータコントローラ606にフィードバックされて、モータコントローラ606により検出される。同時に、CPU600でも検出される。モータコントローラ606又はCPU600は、検出した相出力パルスのパルス数と位置指令を比較し、位置指令に対応したパルス数となったところで、位置指令の付与を解除する。
カメラ106から出力されるデジタル信号は、LVDSシリアライザ612に供給される。
この場合、FPGA614のシリアライザ616は、マスタースイッチ36用の1ビット、フォトダイオード107b用の1ビット、入力部センサ39a、39b、トリガーセンサ39c用の各12ビット×3=36ビット、並びにエンコーダ43〜45用の2ビットを計数化した24ビットのカウンタ値×3ビット=72ビット、合計110ビットのデータ信号を有するシリアル信号に変換し上り方向の信号線750及びケーブル61を介してFPGA602のシリアライザ604に伝送する。なお、信号線750は、上り方向{操作部14(シリアライザ616)からコントローラ514(シリアライザ604)へ向かう方向}の信号線750と、下り方向{コントローラ514(シリアライザ604)から操作部14(シリアライザ616)へ向かう方向}の信号線750とから構成される。
LED29及びLED107a、108は、CPU600からシリアライザ604、信号線750及びケーブル61を介し、さらにシリアライザ(この場合、デシリアライザ機能)616を通じて駆動される。
一方、LVDSシリアライザ612は、カメラ106と24ビットのパラレル信号線752で接続され、LVDSシリアライザ612とLVDSシリアライザ608との間は2本のシリアル信号線754で接続される。
コントローラ514と操作部14との間には、さらに、図示しない4本の電源線がケーブル61を介して配線される。
以上のようにシリアライザ604、616、及びLVDSシリアライザ608、612を有して構成されたこの実施形態に係る通信システム800では、ケーブル61の素線数が、シリアライザを利用しない従来技術の49本から19本と約60%低減されたため、ケーブル61が細くしなやかになりマニピュレータ10の操作性が大幅に向上する。
次に、通信システム800の動作を中心に医療用マニピュレータシステム500の動作について説明する。
所望の操作部14を、コネクタ520を通じてコントローラ514に接続した後、操作部14に作業部16を装着する。あるいは、作業部16が装着された操作部14をコネクタ520を通じてコントローラ514に接続する。
この状態において、コントローラ514の電源スイッチ540をオン状態とする。これにより、コントローラ514から操作部14に対して電源が供給される。
このとき、CPU600は、シリアライザ604、信号線750、FPGA614を通じて、作業部検出手段107のLED107aを点灯させる。この場合、フォトダイオード107bの出力がシリアライザ616、信号線750、シリアライザ604を通じてCPU600により読み取られ、作業部16が装着されていることが確認される。そうすると、CPU600は、FPGA602、信号線750、FPGA614を通じて照明用LED108を点灯させるとともに、FPGA602、LVDSシリアライザ608、信号線754、LVDSシリアライザ612、信号線752を通じてカメラ106をオン状態にする。
オン状態とされたカメラ106により作業部16のID部104のQRコードが読み取られ、作業部16の型式が逆の経路でCPU600により読み取られる。読み取った後、LED108及びカメラ106はオフ状態にされる。なお、作業部検出手段107は、オン状態になっている。すなわち、プログラムが一定間隔で繰り返し実行されることに伴い、作業部16の装着状態を監視する。
次いで、マスタースイッチ36が操作されると、その操作が、シリアライザ616、信号線750、シリアライザ604を通じてCPU600により認識される。CPU600は、モータコントローラ606に対してモータ40〜42の原点復帰指令を送るとともに、FPGA602、信号線750、FPGA614を通じてLED29を緑色に点灯させ、術者にマニピュレータ10が動作モードになったことを認識させる。
以下、グリップハンドル26が術者の手により握られた状態において、先端動作部12が、患者の腹部等に設けられた円筒形状のトラカール20から体腔22内に挿入され、操作部14の操作により体腔22内において患部切除、把持、縫合及び結紮等の様々な手技が行われる。
この場合、術者による複合入力部34の操作量に応じた入力部センサ39a、39bの出力並びにトリガーレバー32の操作量に応じたトリガーセンサ39cの出力がA/D変換器618、シリアライザ616、信号線750、シリアライザ604を通じてモータコントローラ606により検出されることで、モータコントローラ606は対応する回転指令を生成し回転指令に応じた駆動パルスを動力線740〜742を通じてモータ40〜42に供給する一方、エンコーダ43〜45の相出力パルスを、信号線743〜745、シリアライザ616、信号線750、シリアライザ604を通じて検出することにより、上述したように、先端動作部12が、モータ40によりロール方向に所定量回転し、モータ41によりヨー方向に所定量回転し、さらに、先端動作部12のグリッパ59が所定量開閉する。
手技の終了後に、先端動作部12がトラカール20から抜かれて、マスタースイッチ36が再び操作されると、操作部14はオフ状態となり、LED108が消灯される。以下、コントローラ514の電源スイッチ540がオフ状態とされることで、医療用マニピュレータシステム500の電源がオフ状態となり一連の動作が終了する。
以上説明したようにこの実施形態に係る医療用マニピュレータシステム500は、手術用の先端動作部12を有する作業部16と、グリップハンドル26と先端動作部12を動作させる機械要素(回転軸40〜42、プーリ50a〜50c、ワイヤ、連結シャフト48、筒体60a〜60c、グリッパ59)と該機械要素を作動させる電気機器(モータ40〜42とエンコーダ43〜45と該電気機器に指令を与える入力部{トリガーセンサ39c(トリガーレバー32)、入力部センサ39a、39b(複合入力部34)}とを有し前記の作業部16が着脱自由に係合される操作部14と、を有する医療用のマニピュレータ10と、マニピュレータ10の操作部14の前記入力部及び前記電気機器に対して複数の素線からなるケーブル61を介して電気的に接続されマニピュレータ10を制御するコントローラ514と、を備え、このコントローラ514と、前記入力部及び前記電気機器との間の前記素線を通じての信号の授受にシリアライザ604、616が利用されている。
このように、マニピュレータ10の前記入力部及び前記電気機器と、コントローラ514との間の信号の授受にシリアライザ604、616を利用したシリアル通信を行うようにしたので、マニピュレータ10の操作部14とコントローラ514とを繋ぐケーブル61を構成する素線の数を少なくすることができる。結果として、ケーブル61を細くすることができ、マニピュレータ10の操作性を向上させることができる。
この場合、作業部16が操作部14に装着された状態でカメラ106によりID部104のQRコードを読み取ることで、作業部16の型式等の情報をコントローラ514により認識できる。
また、カメラ106の出力をシリアル信号に変換するための専用のLVDSシリアライザ612、608及びシリアル信号線752、754を設けているので、先端動作部12を動作させる前記機械要素を作動させる前記電気機器との高速通信性、すなわち電気機器であるモータ40〜42及びエンコーダ43〜45の高速通信性(応答性)を維持確保することができる。
図7は、他の実施形態に係る医療用マニピュレータシステム500Aのうち、コネクタ520及びケーブル61を介して接続されるコントローラ514Aと操作部14Aの通信システム800Aを示すブロック図である。
図8は、他の実施形態の医療用マニピュレータシステム500Aに適用される通信システム800Aの要部構成とその動作の説明図である。
図7に示す通信制御部610A中、シリアライザ716は、図8に示すシリアライザ716Aとデシリアライザ716Bとから構成され、図7に示すFPGA602A中、シリアライザ604は、図8に示すシリアライザ604Bとデシリアライザ604Aとから構成される。
図7、図8において、コントローラ514Aと操作部14Aとの間の情報にはエンコーダ43〜45の情報であるパルス列信号Spである相出力パルスの数が含まれるが、先端動作部12で十分なトルクを発生するために減速比が276:1、150:1等の機械要素であるギヤが採用されるとともに、十分な位置精度を上げるために128パルス/1回転のエンコーダ43〜45が採用され、モータ40〜47の回転数として20000[rpm]程度が必要とされる。
この場合、エンコーダ43〜45それぞれのパルス列信号Spの最大繰り返し周波数は、43[kHz]程度になる。ここで、ひとつのパルスのH/Lを区別するためには、2倍の43×2[kHz]以上のサイクリック転送速度が必要であり、A相とB相が1/4ずれているのを利用した4逓倍カウントするためには4倍の43×4[kHz]以上のサイクリック転送速度がないと、1つのエンコーダのパルス列信号Spをダイレクトにコントローラ514Aに転送し、コントローラ514Aのカウンタで正確に計数することができないということになる。しかも、これが6系統(A相、B相×3)あり、複合入力部34等の他の情報もあることから実際にエンコーダ信号(相出力パルス)をシリアライズしケーブル61を介してコントローラ514A側で復調(でシリアライズ)する場合には、相当の高速通信が必要となる。
実際上、上記の図1において、コントローラ514と操作部14との間のシリアル転送では、タイマに従って周期的にデータを往復転送するサイクリック転送通信(シリアル通信同期周期での通信)を行っている。そして、往路(コントローラ514から操作部14に向かう上り方法)と復路(操作部14からコントローラ514に向かう下り方向)とでは、データ内容(データ構造)が異なっている。図1の実施形態に係るサイクリック転送通信では、復路での正確な通信を確保するため、比較的に高速なサイクリック転送通信が必要となり、結果として、この高速サイクリック通信を制御する制御回路の負荷が大きくて消費電力が大きく、コストも比較的に高い。
そこで、サイクリック転送通信における転送速度を低減して消費電力を下げ、コストダウンを図るため、図8に示すように、操作部14のFPGA714Aによりカウンタ620を形成し、エンコーダ43〜44の各相出力パルス(パルス列信号Sp)をカウンタ620で計数し、カウント情報(例えば、後述するプリセット値からのデクリメント値)を、シリアライザ716Aを介してシリアル信号に変換し、ケーブル61、コントローラ514A側のFPGA602Aのデシリアライザ604Aを通じてパラレル信号としてモータコントローラ606に接続されるカウンタ用レジスタ622に設定し、カウンタ用レジスタ622でのカウント値を更新し、カウント情報を保持する。このカウント情報をモータコントローラ606に伝える。
その一方、モータコントローラ606からの指令(回転指令)に対応するカウント情報又は初期値がカウンタ用レジスタ622に設定され、設定されたパラレル信号であるカウント情報又は初期値をシリアライザ604Bによりシリアル信号に変換し、ケーブル61、デシリアライザ716Bを通じてカウント情報としてカウンタ620にプリセットする(設定する)。
このようにエンコーダ43〜45の相出力パルス(パルス列信号Sp)を計数するカウンタ620を操作部14内に設け、カウンタ620の出力をシリアライザ716Aによりシリアル信号に変換し、素線からなるケーブル61を通じてコントローラ514側に出力するように構成することで、エンコーダ43〜45の相出力パルス(パルス列信号Sp)の高速性をカウンタ620により吸収(緩衝)することができるので、換言すれば、サイクリック転送速度を低減することができるので、同一性能のシリアライザ716Aを利用してより高速化を図ることができる。すなわち、相出力パルス(パルス列信号Sp)をFPGA714Aによりサンプリングしてシリアル信号として送るのではなく、一旦カウンタ620でカウントしたカウント情報(数値情報)としてからシリアル信号としてデータ送信することにより大幅なデータの削減が可能となり高速性を維持しながら安定した情報の授受が可能となる。
図7、図8に示した医療用マニピュレータシステム500Aでは、電源が投入されているときに、コネクタ520がコントローラ514Aから外されて、操作部14Aがコントローラ514Aから分離されたことを、マスタースイッチ36の状態及びLED29の入力側の変化又は図示しないセンサを通じてCPU600が検出したとき、この分離された時点でのカウント情報をカウンタ用レジスタ622に保持させる。このとき、操作部14Aにはコントローラ514Aから電源が供給されなくなるので、カウンタ620のカウンタ情報は消滅する。この後、再び同一の操作部14Aがコネクタ520を通じて接続されたこと(繋がれたこと)をCPU600が検出したとき、CPU600は、カウンタ用レジスタ622に保持していた、分離された時点(外された時点)でのカウント情報をカウンタ620に転送してプリセット(設定)する。このように制御することで、電源を投入したままコントローラ514Aから操作部14Aが取り外された場合においても、取り外された時点にもどって動作を安定して再開することができる。すなわち、通信の安定性が維持される。
この場合、カウンタ620でエンコーダ43〜45の相出力パルスを計数した後、シリアル通信に同期して、その間(シリアル転送同期周期間)の差分をシリアル信号として転送し、コントローラ514A側で計数を加算する方式を採用すると転送量が減少し、一層の高速化が容易になる。たとえば、24ビットカウンタ情報(計数値)をそのまま送るとそれだけで3バイトのデータ量となるが、差分データの転送であれば1バイトに満たないデータ量となる。この場合、カウンタ620(エンコーダ側カウンタ)の絶対値(ゼロ点からの累積値)は、コントローラ514A側に設けたカウンタ{カウンタ用レジスタ622をカウンタ(コントローラ側カウンタ)に代替した構成}で把握(管理)していればよいので、制御的には、問題なく機能する。このように制御した場合には、上述したプリセット(設定)を省略することができる。
通常、シリアル通信ではノイズでデータ量に1ビットの増減が発生することもあるが、もともとデータ量が少なければノイズ混入の確率が低下し、通信データの安定性が向上する。なお、1ビットの増減はエラーとして検出でき、その場合は、データを再送するか破棄すればよい。
なお、この発明は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
この発明の実施形態に係る医療用マニピュレータシステムのうち、ケーブルを介して接続されるコントローラと操作部のブロック図である。 本形態に係る医療用マニピュレータシステムの概略構成図である。 本形態に係る医療用マニピュレータシステムの構成の組合わせに係る説明図である。 作業部と操作部とを分離したマニピュレータの側面図である。 操作部の斜視図である。 コントローラの正面図である。 他の実施形態に係る医療用マニピュレータシステムのうち、コネクタ及びケーブルを介して接続されるコントローラと操作部のブロック図である。 他の実施形態に係る医療用マニピュレータシステムの動作説明図である。 従来技術に係るコントローラとマニピュレータとの間の電気的・機械的接続状態を示す説明図である。
符号の説明
10(10a〜10c)…マニピュレータ 12…先端動作部
14、14A…操作部 16、16a〜16d…作業部
26…グリップハンドル 32…トリガーレバー
34…複合入力部 39a、39b…入力部センサ
39c…トリガーセンサ 40〜42…モータ
43〜45…エンコーダ 61…ケーブル
500、500A…医療用マニピュレータシステム
514、514A…コントローラ 520…コネクタ
604、604B、616、716、716A…シリアライザ
620…カウンタ 622…カウンタ用レジスタ

Claims (5)

  1. 手術用の先端動作部を有する作業部と、前記先端動作部を動作させる機械要素と該機械要素を作動させる電気機器と該電気機器に指令を与える入力部とを有し前記作業部が着脱自由に係合される操作部と、を有する医療用のマニピュレータと、
    前記マニピュレータの前記操作部の前記入力部及び前記電気機器に対して複数の素線からなるケーブルを介して電気的に接続され前記マニピュレータを制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラと、前記入力部及び前記電気機器との間の前記素線を通じての信号の授受にシリアライザが利用されている
    ことを特徴とする医療用マニピュレータシステム。
  2. 請求項1記載の医療用マニピュレータシステムにおいて、
    さらに、
    前記作業部に該作業部の識別符号が付けられているとき、前記作業部が前記操作部に装着された状態で前記識別符号を読み取り可能に前記操作部に設けられた読取器を有し、
    前記読取器の出力と、前記電気機器との出力とをそれぞれシリアル信号に変換するための前記シリアライザとして前記読取器用のシリアライザと前記電気機器用のシリアライザとがそれぞれ別に設けられた
    ことを特徴とする医療用マニピュレータシステム。
  3. 請求項1又は2記載の医療用マニピュレータシステムにおいて、
    さらに、
    前記電気機器に、前記機械要素を作動させるモータとこのモータの軸回転を検出するエンコーダとが含まれるとき、前記エンコーダの相出力パルスを計数するカウンタを有し、該カウンタの出力を前記電気機器用の前記シリアライザによりシリアル信号に変換し、前記素線を通じて前記コントローラ側に出力する
    ことを特徴とする医療用マニピュレータシステム。
  4. 請求項3記載の医療用マニピュレータシステムにおいて、
    前記コントローラ側に前記カウンタの出力を保持するカウンタ用レジスタをさらに設け、前記コントローラから前記操作部に対して電源を供給中に、前記コントローラから前記操作部が外された後、繋がれたとき、前記外されたときに前記カウンタ用レジスタに保持された前記カウンタの出力を、前記カウンタにプリセットして動作を再開させる
    ことを特徴とする医療用マニピュレータシステム。
  5. 請求項1又は2記載の医療用マニピュレータシステムにおいて、
    さらに、
    前記コントローラに、コントローラ側カウンタを設け、
    前記電気機器に、前記機械要素を作動させるモータとこのモータの軸回転を検出するエンコーダとが含まれるとき、前記エンコーダの相出力パルスを計数するエンコーダ側カウンタを設け、
    前記エンコーダ側カウンタの出力を前記電気機器用の前記シリアライザによるシリアル通信に同期し、同期周期内で発生した前記エンコーダ側カウンタの出力の差分をシリアル信号に変換し、前記素線を通じて前記コントローラ側に出力し、前記コントローラ側カウンタで差分を累積する
    ことを特徴とする医療用マニピュレータシステム。
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