JP2009212921A - 無線通信システム、干渉情報管理装置、および無線通信装置 - Google Patents

無線通信システム、干渉情報管理装置、および無線通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の通信システムが共存する環境において、通信エリアを精度よく推定し、空間的周波数利用効率を向上する。
【解決手段】複数のシステムが周波数帯を共有する無線通信システムにおいて、ネットワーク上の1以上の観測点で干渉波を観測し、各観測点からの干渉波情報を収集し、各干渉波情報を散乱点情報に変換してネットワーク上のデータベースに格納する。無線通信装置は、ネットワーク上のデータベースからから必要な散乱点情報を取得し、散乱点情報に基づいて各方向への最大送信電力を推定し、推定した最大送信電力に基づいて、最適な送信方法を選択して信号を送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の異なる無線通信システムが、同一の周波数帯を共有する環境において、干渉を考慮して最適な通信エリアを確保する無線通信システム、方法、および装置に関する。
他のデバイスが信号を送出している最中かどうかを検出し、一定レベル以上の他の電波が出ている場合に、信号の送信を控える技術をキャリアセンスという。キャリアセンスは、デバイス間だけではなく、複数の異なるシステム間でも行われる。
複数(たとえば2つ)の異なるシステムが、同じ周波数帯を空間的に分けて利用するには、2つのシステムの通信エリア間に空間的マージンを設定する必要がある。キャリアセンスは、その空間的マージンの設定条件として、観測点における干渉波の受信レベルを閾値として用いる方法である.
たとえば、他システムからの干渉波のうち,自システムで送信可能な周波数帯の干渉波を観測して、その受信レベルを測定する。測定した干渉波の受信レベルが閾値以上である場合は、自システムの無線通信装置の信号伝送を止める。
閾値の決定については、他システムの所要SINRとノイズレベルに加えて、他システムの送信電力、他システム・自システムの距離減衰係数が既知であるという仮定をすると、閾値の算出が可能となる。しかし,複数の異なる無線通信システムが混在する環境では、他システムの送信電力,他システムの距離減衰係数は未知であり、一定値に仮定することはできない。そのため、従来のキャリアセンスでは、自システムの送信電力を決定することはできない。
また、干渉源となる他システムの通信エリアは、干渉源からの距離減衰係数と干渉源の送信電力等から決定される。そのため、干渉源の位置と、その送信電力を把握したとしても、距離減衰係数が分からない場合は、実際の通信エリアと推定通信エリアの誤差が大きくなる。したがって、与干渉を回避した自システムの通信エリアの形成は、困難となる。
さらに、各観測点における干渉波の受信レベル情報を用いた干渉源の位置・方向の推定方法は、到来方向情報を用いた推定に比べて精度が低い。
一方、複数の基地局で監視した干渉波の電界強度の高低から、干渉波源の方向を推定する方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この方法では、システム内の複数の基地局で、時間経過につれた干渉波の変化を監視し、収集したデータをセンターへ通知する。収集したデータに基づいて、サービスエリア内における干渉波発生状況や、発生源の方向を推定する。しかし、この方法でも、自局の最適な送信電力を決定することはできない。
複数の無線事業者の無線ネットワーク品質を統合的に管理する方法も提供されている。たとえば、複数の通信事業者のサービスエリアに属する端末および基地局が、定期的に無線リンク品質や利用率を測定して、無線リソース管理サーバに通知する。サーバが、これらの測定結果に基づいて、基地局の周波数、基地局や端末の送信電力を変更して、近隣の無線システムとの干渉を低減する(たとえば特許文献2参照)。この方法では、着目する基地局が現在使用している周波数と同じ周波数をしようする他の基地局の受信レベルの合計が、着目する基地局が現在使用する以外の利用可能な周波数における他の基地局の受信レベルより大きくなった場合に、着目する基地局の周波数を、現在使用している以外の周波数に変更するものである。
特開2002−190768号公報 特開2004−207839号公報
上記のいずれの文献でも、他システムが形成する通信エリアの正確な把握は実現されていない。したがって、自システムが他システムに与えると思われる干渉の程度も、正確に考慮することができない。
本発明は、複数の異なる無線システムが同一周波数帯を共有する環境において、他システムからの干渉と、自システムが与える干渉(与干渉)を推定し、他システムに干渉を与えない範囲内で、最大限可能な自システムの通信エリアを確保し、無線通信の効率を向上することを課題とする。
上記課題を解決するために、干渉源の位置情報ではなく、散乱点の位置情報と散乱電力に基づいて通信を制御する。
本発明の第1の側面では、複数のシステムが同一周波数帯を共有する無線通信システムを提供する。この無線通信システムでは、
ネットワーク上の1以上の観測装置の各々で干渉波を観測し、
干渉波情報管理装置において、前記各観測装置からの干渉波情報を収集し、各干渉波情報を散乱点情報に変換して格納し、
無線通信装置は、前記干渉波情報管理装置から必要な散乱点情報を取得し、散乱点情報に基づいて各散乱点の方向への最大送信電力を推定し、推定した最大送信電力に基づいて、送信方法を選択して信号を送信する。
本発明の第2の側面では、ネットワーク上に置かれる干渉波情報管理装置を提供する。干渉波情報管理装置は、
(a)ネットワーク上の1以上の観測点からの干渉波情報の各々を、散乱点情報に変換する干渉波情報分析部と、
(b)前記散乱点情報を格納し、無線通信装置からの要求に応じて該当する散乱点情報を検索して、前記無線通信装置に供給する記憶部と、
を備える。
好ましい実施例では、干渉波情報分析部は、各干渉波情報を、散乱点の位置および散乱点における干渉波の電力レベルとで定義される散乱点情報に変換する。
本発明の第3の側面では、複数の通信システムが同一周波数帯を共有する無線通信システムで使用される無線通信装置を提供する。無線通信装置は、
(a)ネットワーク上のデータベースから干渉波情報を取得する干渉波情報取得部と、
(b)前記干渉波情報に基づいて、各方向における最大送信電力を推定する送信電力推定部と、
(c)前記最大送信電力に応じて送信方法を決定する送信方法選択部と
を備える。
良好な実施例では、送信電力推定部は、散乱点の位置および電力レベルと、他システムの所要SNRとに基づいて、各方向への最大送信電力を推定する。
干渉源の位置ではなく、散乱点の位置に基づいて通信エリアを推定するため、推定精度が向上する。
通信エリアの高精度な推定に基づき、与干渉を回避した自システムの通信を確立するので、異なる通信システムが共存する場合にも、空間的周波数利用効率が向上する。
以下、本発明の良好な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の基本原理を説明するための図である。干渉波を観測する干渉波観測網において、1以上の観測点の各々で、その観測点に到来する干渉波を観測する。各観測点で観測された干渉波情報は、その干渉波の到来元である散乱点の位置情報と、散乱点における干渉波の電力レベル(散乱点からの送信電力レベル)とを含む簡素な散乱点情報に変換され、ネットワーク上のデータベースに格納される。無線通信装置は、ネットワーク上のデータベースから必要な散乱点情報を取得し、各方向への最大送信電力を推定する。そして、推定した最大送信電力に基づいて送信方法を選択し、信号を送信する。このような手法を採用することで、散乱点の位置に基づく通信エリアを精度よく推定することができる。
好ましくは、各方向への最大送信電力は、他システムに干渉を与えない範囲内で、推定される。これにより、他システムへの与干渉を回避して自システムの通信を確立し、空間的周波数の利用効率を向上できる。
図2は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムのシステム構成例である。この例では、各観測点からの干渉波情報の収集、分析と散乱点情報の格納を、ネットワーク上の干渉波情報管理装置20で実現する。
無線通信システム1は、ネットワーク上の1以上の観測点で干渉波を観測する干渉波測定網10と、各観測点からの干渉波情報を分析し、散乱点情報として格納する干渉波情報管理装置20と、干渉波情報管理装置20から必要な散乱点情報を取得し、送信電力を含む最適な送信方法を選択して信号を送信する無線通信装置(以下、適宜「無線端末」と称する。)30を含む。
図2の例では、干渉波測定網10は、1以上の干渉波監視(モニタ)装置11a〜11nを含む。各干渉波監視装置11a〜11nの位置情報は、あらかじめわかっているものとする。干渉波情報管理装置20において、干渉波情報分析部21は、各監視装置11からの干渉波情報を収集し、干渉波情報を散乱点情報に変換する。干渉波情報記憶部22は、散乱点情報を干渉マップとして格納する。無線通信装置30は、必要に応じて干渉波情報管理装置20の記憶部22にアクセスして、必要な散乱点情報を取得する。
図3は、無線通信装置(無線端末)30の概略ブロック図である。無線通信装置30は、送受信制御部31と、干渉波情報取得部32と、方向別最大電力推定部33と、送信方法選択部34とを有する。送受信制御部31は、干渉波情報管理装置20に対して自己の位置情報を送信して、散乱点情報を要求する。干渉波情報取得部32は、干渉波情報管理装置20から送られてくる散乱点情報を取得する。方向別最大電力推定部33は、他システムに干渉を与えない範囲内で、各方向への最大送信電力を推定する。送信方法選択部34は、方向ごとの最大送信電力に基づいて、送信方法を選択し信号を送信する。
図4は、図2の干渉波情報管理装置20における散乱点情報抽出の処理フローを示す図である。干渉波情報管理装置20は、各干渉波監視装置11a〜11nから干渉波情報を受信し、干渉波情報分析部21に供給する(S101)。干渉波情報分析部21は、各監視装置11からの干渉波情報、および各監視装置11の位置情報に基づいて、散乱点情報を生成する(S103)。散乱点情報は、たとえば、散乱点の位置と、その散乱点からの放射電力レベルを含む簡素な情報である。得られた散乱点情報を、干渉波情報記憶部22に格納する(S105)。ステップS101〜S105を、一定時間間隔で繰り返すことにより(S106)、ネットワーク上に発生する干渉の状態を最新の情報に更新する。
図5は、無線通信装置30における送信決定処理のフローチャートである。無線通信装置30に通信要求が発生すると(S201)、干渉波情報管理装置20に対して、無線通信装置30の位置情報を送信する(S203)。そして、干渉波情報管理装置20から無線通信装置30の周辺の散乱点情報を受信する(S205)。受信した散乱点情報に基づいて、他システムに干渉を与えない範囲内で各方向への最大送信電力を推定する(S207)。このとき、他システムに干渉を与えない範囲内で送信可能な周波数帯と、その周波数帯における各方向への最大送信電力を推定する構成としてもよい。
次に、推定した最大送信電力で送信し得るかどうか、すなわち、推定された最大送信電力が所要SNR以上であるか否かを判断する(S209)。所要SNRに達しない場合は、送信不可と判断して、一定時間待機した後に(S210)、ステップS203に戻って、再度干渉波情報管理装置20へのアクセスを試みる。
推定最大送信電力で送信可能と判断された場合は(S209でYES)、各方向への最大送信電力に基づいてアンテナ指向性、使用周波数などの送信方法を決定し、一定時間信号を送信する(S211)。すべての信号の送信が完了し通信終了の判断がなされるまで、ステップS203〜S211を繰り返す(S213)。信号送信が完了すると、通信を終了する(S215)。
図6は、無線通信装置30からの位置情報に応じて、散乱点情報を供給する例を示す図である。干渉波情報管理装置20の記憶部22は、散乱点の位置(x、y)と電力レベルPとで定義される散乱点情報(x、y、P)を、2次元干渉マップとして格納している。無線通信装置30から位置情報を受け取ると、無線端末30の周囲に位置する散乱点情報を検索し、散乱点位置を、無線通信装置30からの距離dと方向θで特定される極座標に変換した散乱点情報(r、θ、P)を、無線通信装置30に送信する。無線通信装置30は、受信した散乱点情報に基づいて、どの方向にどのレベルの干渉エリアが存在するかを知ることができ、各方向に応じた最大送信電力を推定することができる。これにより、自システムの通信エリアを精度よく推定することができる。
図7は、干渉波情報管理装置20による散乱点情報の生成例として、1点測量型の散乱点情報生成を説明するための図である。この例では、干渉波の測定点は1点であり、干渉波測定により得られる情報は、干渉波の到来方向(θ)、各方向からの受信レベル(P(θ))、および各方向からの絶対遅延時間τ(θ)である。伝播条件として1回散乱を前提とし、干渉源と、観測点との位置関係があらかじめわかっているものとする。たとえば、無線基地局、アクセスポイントなどが固定して設置されている、強力な電波発生源の位置をあらかじめ把握しておく、などである。
たとえば、図7の例では、観測点における散乱点1からの干渉波の到来方向をθ1、この方向での干渉波の受信レベルをP(θ1)、絶対遅延時間をτ(θ1)とする。干渉源と観測点との間の距離dは既知であり、散乱点1は、干渉源と観測点を焦点とする楕円状に分布する。未知数は、楕円の長軸a、短軸b、散乱点1から観測点までの距離d1、散乱点1における放射電力レベルP1である。
絶対遅延時間τ(θ1)と楕円の特性から、
Figure 2009212921
により、未知数であるa,bが求まる。さらに、θ1、d、a,bから、以下の式(3)、(4)により、散乱点1と観測点との間の距離d1が求まる。
Figure 2009212921
最終散乱点からの距離減衰は2乗減衰であるため,各散乱点の散乱電力P1は、
Figure 2009212921
から求まる。最後に散乱点の位置・散乱点からの送信電力(x1、y1、P1)に変換し、2次元干渉マップとして、干渉波情報記憶部22に保存する。
干渉波情報管理装置20の干渉波情報分析部21は、干渉マップの他に、通信端末30が他システムに与えると思われる与干渉についての与干渉マップを作成することができる。与干渉マップは、通信端末30の位置と干渉波監視装置11の位置が異なる場合にのみ作成される。
まず、通信端末30は、干渉波が観測されないタイミングで,パイロット信号などの信号を送信する。
観測点(干渉波監視装置11)では、電波の到来方向と絶対遅延時間を観測する。干渉波分析部21は、干渉波監視装置11からの観測結果と、通信端末30および干渉波監視装置11の位置情報に基づき,1点測量型の干渉マップの作成と同様にして、与干渉マップを作成する。すなわち、通信端末30から送信した電波(パイロット信号)の散乱点の位置・送信電力(x1、y1、P1)に変換し,与干渉マップとして干渉波情報記憶部22に保存する。
図8は、干渉波情報管理装置20による散乱点情報の生成例として、2点測量型の散乱点情報生成を説明するための図である。この例では、干渉波の観測点は2点(O1,O2)であり、各観測点(干渉波監視装置11)の位置は、既知であるものとする。
観測情報として、(到来方向θ、各到来方向の受信レベルP(θ))を有する。
O1:(到来方向θ11、θ12、受信電力P(θ11)、P(θ12))
O2:(到来方向θ21、θ22、受信電力P(θ21)、P(θ22))
図8(a)の例では、観測点O1で、θ11の方向と、θ12の方向から干渉波が観測される。観測点O2では、θ21の方向とθ22の方向から干渉波が観測される。到来方向の交点が散乱点であると仮定する。すなわち、交点A,B,C,Dが散乱点の候補として挙げられる。
散乱点の具体的な求め方は、まず、上述したように、各観測点11における干渉波の到来方向と各観測点11の位置情報から、交点の位置を計算し、散乱点候補A〜Dの位置を把握する。
次に、図8(b)に示すように、各観測点11から散乱点A,B,C,Dまでの距離dA1、dA2、dB1、dB2、dC1、dC2、dD1、dD2を計算する。さらに、各散乱点と観測点11との距離dA1〜dD2から、各散乱点候補A〜Dの送信電力PA1、PA2、PB1、PB2、PC1、PC2、PD1、PD2を、式(6)により計算する。
Figure 2009212921
そして、式(7)で定義される散乱点の組み合わせ(A,C)か(B,D)のうち、より誤差の小さい組み合わせを決定する。
Figure 2009212921
決定した散乱点に関し、干渉波情報を、散乱点の位置情報および散乱点からの送信電力(x1、y1、P1)に変換し,干渉波情報記憶部22に保存する。
2点測量型の場合も、与干渉マップを作成することができる。図7の場合と同様に、干渉波が観測されないタイミングで,通信端末30はパイロット信号などの信号を送信する。
各観測点11では干渉波情報を観測する。観測点(干渉波監視装置11)と送信点(通信端末30)が一致する場合は、絶対遅延時間τと、到来方向θおよび各方向の受信電力P、観測点と送信点が一致しない場合は、各到来方向θと各方向の受信電力Pを観測する。
観測情報に基づいて、干渉波情報分析部21で与干渉マップを作成する。観測点と送信点が一致する場合は、送信点と別の観測点の位置情報に基づいて、1点測量型の干渉波マップ作成と同様にして、与干渉マップを作成する。観測点と送信点が一致しない場合は、各観測点の位置情報に基づき、2点測量型の渉波マップの作成と同様にして、与干渉マップを作成する。
最後に、干渉波情報を、散乱点の位置・送信電力(x1、y1、P1)に変換し、2次元与干渉マップとして干渉波情報記憶部22に保存する。
図9は、2点測量型の散乱点情報生成の変形例として、相対遅延時間差の観測が可能な場合の例を示す。観測点は、(O1、O2)の2点であり、その位置関係は既知とする。観測情報は、(到来方向θ、各到来方向での受信レベルP(θ)、各到来方向での相対遅延時間τ(θ))とする。
O1:(到来方向θ11、θ12、受信電力P(θ11)、P(θ12)、遅延時間τ(θ11)、τ(θ12))
O2:(到来方向θ21、θ22、受信電力P(θ21)、P(θ22)、遅延時間τ(θ21)τ(θ22))
散乱点を求めるには、まず、図9(a)に示すように、各観測点の到来方向から散乱点候補A〜Dの位置を把握する。次に、図9(b)に示すように、遅延時間差から、散乱体の存在する可能性がある位置(双曲線)を描き、散乱点の位置を決定する。図9(b)の場合は、DおよびBが双曲線上に位置し、散乱点と推定される。そして、図9(c)に示すように、観測点と散乱点との間の距離dD1、dD2、dB1、dB2に基づいて、各散乱点において、それぞれの方向に対する放射電力(送信電力)PD1、PD2、PB1、PB2を式(8)に基づいて計算する。
Figure 2009212921
最後に、散乱点の位置情報と、各送信方向に対する散乱点からの送信方向、送信電力(x1、y1、θ1、P1θ1、θ2、P1θ2)に変換し、2次元干渉マップとして、干渉波情報記憶部22のデータベースに保存する。
この方法の特徴は、各散乱点からの放射電力が、放射方向ごとのデータとして格納される点にある。与干渉マップについても、図7および図8と同様にして作成することができる。
図10は、干渉波情報管理装置20による散乱点情報の生成例として、3点以上の観測点からの情報を用いる3点測量型の例を説明するための図である。この例では、干渉波の観測点は3点(O1、O2、O3)であり、各観測点の位置関係は既知とする。
観測情報は、(到来方向θ、各到来方向での受信レベルP(θ))である。
O1:(到来方向θ11、θ12、受信電力P(θ11)、P(θ12))
O2:(到来方向θ21、θ22、受信電力P(θ21)、P(θ22))
O3:(到来方向θ31、θ32、受信電力P(θ31)、P(θ32))
散乱点を求めるには、まず、到来方向θと各観測点の位置情報から交点を求め、散乱点の位置A、Bを決定する。
次に、各観測点と散乱点との間の距離dを計算する(図10では散乱点Aと観測点O間の距離dA2のみを表示)。
次に、散乱点と観測点の距離dに基づき、式(9)を持ちいて,式散乱点から各観測点の方向への放射電力PA1、PA2、・・・、PB3を推定する。
Figure 2009212921
最後に、散乱点の位置情報・各送信方向に対する散乱点からの送信方向、送信電力(xA、yA、θA1、PA1、PA2、PA3)に変換し、2次元干渉マップとして干渉波情報記憶部22に保存する。
与干渉マップを作成するには、通信端末30は、各観測点11で干渉波が観測されないタイミングで,パイロット信号などの信号を送信する。観測点では、パイロット信号を干渉波情報(到来方向と各方向の受信電力)として観測する。観測情報に基づき、与干渉マップを作成する。観測点(干渉波監視装置11)と送信点(通信端末30)が一致する場合は、送信点と別の観測点の位置情報に基づき、2点測量型の干渉波マップの作成と同様にして、与干渉マップを作成する。観測点と送信点が一致しない場合は、各観測点の位置情報に基づき、3点測量型の干渉マップの作成と同様に、与干渉マップを作成する。最後に、散乱点の位置・送信電力(x1,y1,P1)に変換して、2次元与干渉マップとして、干渉波情報記憶部22に保存する。
なお、詳しい説明は省略するが、3点以上の観測点からの情報に基づく散乱点の推定として、N点の観測点の位置情報と、観測点での干渉波の受信レベル情報に基づいて、ピーク地点の位置情報と散乱電力を求めるセンサーネットワーク型を採用することも可能である。
図11は、上述した干渉マップと組み合わせて、地図データを利用する場合の例を説明するための図である。地図データの利用はオプションであるが、散乱点推定の精度がより向上する。
たとえば、観測点が1点であり、観測情報として、干渉波の到来方向と、各到来波の受信レベルを観測するとする。この場合、散乱点を求めるには、図10(a)に示すように、観測点で観測した到来波の到来方向上に位置する散乱体を、地図情報から見つける。その散乱体までの距離から、散乱点の電力を求める.
1点測量と地図データとの組み合わせは、レイトレースを用いる補正が可能である。たとえば、図11(b)に示すように、到来方向上に複数の散乱点がある場合、レイトレース法を用いることで散乱点の位置を絞り込むことができる。
図12は、無線通信装置30が、干渉波情報管理装置にアクセスした取得した散乱点情報に基づいて、各方向への送信電力を決定する方法を説明するための図である。この例では、散乱点情報として干渉マップのみを利用し、無線通信装置末30は、観測点にあるものとする。無線通信装置30は、散乱点情報として、散乱点Aの位置と、その位置での放射電力(dA、θA、PA)を取得する。また、他システムの所要SNRは既知とする。
まず、他システムの所要SNRから、式(10)を用いて、他システム、すなわち散乱点Aを中心とする通信エリアの通信半径rAを求める。
Figure 2009212921
無線通信装置30は、自システムの信号送信時に、他システムの通信エリア端において所要SIRを満たす必要ある。したがって無線通信装置30から散乱点の方向への最大送信電力は、式(11)のようになる。
Figure 2009212921
図13は、無線通信装置30における送信電力決定の別の例を示す。図13の例では、散乱点情報として、干渉マップと与干渉マップを利用し、無線通信装置30は、観測点にあるものとする。図13(a)に示すように、他システムの散乱点A,Bに関し、散乱点位置・電力を特定する散乱点情報A(dA、θA、PA)、B(dB、θB、PB)を干渉波情報管理装置20から取得する。他システムの所要SNRは既知とする。また、干渉波情報管理装置20から取得する与干渉情報から、自システムの散乱点iの位置および電力(di、θi、Pi)がわかる。与干渉測定時の自システムのθi方向への送信電力Q(θi)はあらかじめわかっている。
図12の例と同様に、他システムの散乱点A、Bの通信エリアの半径rA、rBを決定する。散乱点iと、散乱点A,Bの通信エリアまでの距離のうち、近いほうを選択する。たとえば、散乱点Aのエリアまでのほうが近い場合、図13(b)に示すように、自システムの散乱点iと他システムの散乱点Aとの間の距離をdiAとすると、散乱点iから最大限送信してもよい電力Pmaxiは、式(12)で表わされる。
Figure 2009212921
与干渉測定時の散乱点方向への放射電力に、PiとPmaxiの差分を加えて、通信エリアを形成する。その結果、自システムの送信点からθi方向への最大送信電力Qmax(θi)は、式(13)のように求めることができる。
Figure 2009212921
図14は、無線通信装置30で送信電力を決定する際のさらに別の例を示す。図14の例では、干渉マップとレイトレース法を利用する。すなわち、図14(a)に示すように、無線通信装置30は、干渉波情報管理装置20から取得した散乱点の位置情報と送信電力情報に加え、地図データに基づきレイトレース法を用いることで、各散乱点が形成する通信エリアを把握する。図14(a)の例では、レイトレース法を適用した結果、散乱点Aの現在の通信エリアとして、バルーン状のエリアが形成されていることがわかる。
次に、図14(b)に示すように、無線通信装置30がオムニ指向性で送信した場合の与干渉エリア(他システムの通信に影響を与える電力となる範囲)を、レイトレース法を用いて推定する。
与干エリアを推定した結果、図14(c)に示すように、他システムの通信エリアと与干渉エリアが重なった場合、各方向の最大送信電力を調整する。すなわち、式(14)に基づいて、θ方向への最大送信電力Qmax(θ)を求める。
Figure 2009212921
ここで、Qestは、レイトレース法で想定した送信電力である。このようにして、他システムに干渉を与えない範囲内で、最大限の送信電力を各方向について求めることができる。
図15は、無線通信装置30で送信電力を決定する際に干渉マップとレイトレース法を用いる場合の、さらに別の例を示すフローチャートである。図15の例では、無線通信装置30の送信アンテナが指向性パターンを有する場合に、自システムの通信エリアを解析して、他システムに干渉を与えることなく最大限エリアを形成する指向性パターンを決定する。
まず、干渉波情報管理装置20から取得した散乱点情報と、レイトレース法により、図14(a)と同様にして他システムの通信エリアを把握する(S301)。次に、無線通信装置30の送信点位置と、ある送信指向性を用いた場合の自システムの通信エリアをレイトレース法で把握する(S302)。推定の結果、たとえば、図14(b)のように他システムのエリアを浸食するようなエリアになることがわかるとする。そこで、推定結果から、他干渉を与えない範囲内で、各方向への最大放射電力を推定する(S303)。推定した放射指向性に基づいて、再度、通信エリアを解析する(S304)。自システムの与干渉エリアと、他システムの干渉エリアが重複するかを判断し(S305)、重複しなくなるまでステップS303〜S305を繰り返す。与干渉エリアと干渉エリアが重ならなくなったところの各方向への最大放射電力を、無線通信装置30の最大送信電力として決定する(S306)。
図12〜図15のいずれかの方法で決定された最大送信電力に基づいて、無線通信装置30は、最適な送信方法を選択する。最適な送信方法の選択は、単方向通信の場合と、双方向通信の場合の各々で実施され得る。送信方法選択の前段階として、推定された最大送信電力が、自システムの通信に必要な所要SNRを満足しない場合は、通信を待機する。
図16は、単方向通信の場合に、無線通信装置30において、決定された最大送信電力に基づいて送信方法を決定する例を示す図である。図16のグラフは、送信方向θの関数としての送信電力を示し、横軸が角度(θ)、縦軸が各方向における最大送信電力Qである。グラフ中、点線の波形Q'i(θ)は、自システムの散乱点iに関して、送信アンテナの実現可能な指向性パターン(送信電力)を示す。点線の直線で示すQ'i+1(θ)は、次の散乱点に関して等方性(オムニ)で送信するパターンである。
無線通信装置30は、制御可能な送信アンテナ指向性パターンQ'(θ)の範囲内で、各方向への最大送信電力Q(θ)の条件を満足し、かつ、送信アンテナへの入力電力Q0が最大となる指向性Q'(θi)を選択する。より具体的には、自システムの各散乱点iに対して、式(17)を満足する送信電力Q0iを算出する。
Figure 2009212921
そして、Q0iの値が最大となるQ'i(θ)の指向性パターンを選択し、その指向性パターンQ'i(θ)と入力電力Q0iで信号を送信する。
この例では、指向性パターンを選択するため,アンテナは複数の素子からなり、各素子の電力、位相パターンを制御する。そして、Q'i(θ)の指向性パターンとなるように、最終的には各素子の送信電力・位相を重み付けする。この方法は、アダプティブアレイ・セクタアンテナ等の複数の素子からなるアンテナを用いることで実現可能である。
図17は、双方向通信の場合の送信方法の選択を説明するための図である。通信を確立したい2端末は、これら2つの端末(無線通信装置30)の位置情報に基づき、送信可能な周波数帯とその送信電力を判定し、通信方式に合わせて最適な周波数を用いて信号を伝送する。まず、通信チャネルを確立したい2端末A,Bの相対的位置情報(距離dと方向θ)に基づいて、干渉を与えない範囲内で送信可能な周波数帯fと、その周波数帯での通信相手方向への最大送信電力Qを推定する(S401)。送信可能な周波数帯は、たとえば干渉波情報管理装置20が2端末A、Bからの位置情報を受信したときに判定し、散乱点情報とともに各端末A,Bに送信する。
次に、推定された最大送信電力の中から、端末AB間で信号伝送が可能な周波数、すなわち、所要SNRを満たしチャネルを確立できるだけの電力レベルが推定されている周波数を選択する(S403)。端末Aでは、条件を満たす周波数f1、f3、f4が選択され、端末Bでは、f3とf4が選択される。
無線通信装置30(端末A、B)は、通信方式(TDD,FDD)に応じて、伝送可能な周波数の組み合わせを検索し、その周波数と最大送信電力の組み合わせで、信号を送信する(S405)。たとえば、TDDの場合は、端末A、Bの送信周波数としてf3とf4のいずれかを選択し、FDDの場合は、端末A,Bが用いる周波数の組み合わせとして、(f1、f3)、(f1、f4)、(f3、F4)、(f4、f3)の4通りから選択する。
図18は、図17の双方向通信で送信方法を選択する場合のシステム構成例を示す。通信を確立しようとする2つの通信端末30aと30bは、それぞれの位置情報を通知して、干渉波情報管理装置20の記憶部22にアクセスし、必要な散乱点情報とともに、干渉を与えない範囲内で利用可能な周波数帯情報を取得する。取得した情報に基づき、上述したいずれかの方法で、各周波数帯における最大送信電力を推定し、所要SNRなど、所定の条件を満たす最大送信電力が推定される周波数帯を選択して、信号の送信を行なう。
図18は、双方向通信における送信方法の選択の変形例を示すフローチャートである。図16の例では、無線通信端末30は干渉波情報管理装置20から干渉を与えない範囲で利用可能な周波数帯の情報を取得し、対応する最大送信電力を推定した。図18の例では、干渉波情報管理装置20において、利用可能な周波数帯と、周波数帯ごとの最大送信電力を推定し、推定した情報を無線通信端末に送信する。この場合、干渉波情報管理装置20は、各通信装置の位置情報を把握しているものとする。
まず、図17の通信装置30a(通信装置1)に、通信装置30b(通信装置2)との通信の必要性が発生する(S501)。通信装置1は、通信相手端末(通信装置2)の識別情報を干渉波情報管理装置20に送信する(S502)。干渉波情報分析部21は、記憶部22から2つの端末の位置情報と、関連する散乱点情報を抽出し、位置情報と散乱点情報に基づいて、干渉を与えない範囲内で利用可能な周波数帯を検索し、各周波数帯で最大送信電力を推定し、推定結果を通信装置1および2に送信する(S503)。通信装置1および2で、各周波数帯で推定された最大送信電力が、所要SNR以上であるか否かを判断し(S504)、所要SNRを満たす周波数帯がない場合は、通信端末1は、一定時間待機(S505)した後に、再度、干渉波情報管理装置20にアクセスし、ステップS502〜S504を繰り返す。所用SNRを満たす場合は、通信端末2との間でチャネルを確立することのできる周波数帯を選択し(S506)、一定時間信号を送信する(S507)。すべての信号送信が完了するまで、ステップS502〜S507を繰り返す。伝送が完了したなら、通信を終了する(S508)。
図20〜図22は、本実施形態による具体的な通信エリア形成の効果を示す図である。図20では、送信点の周囲に他システム(散乱点)の通信エリアが存在している。従来のキャリアセンスに基づく通信エリア形成の場合、点線のサークルで示すように、どのシステムのエリアにも抵触しないように円形のエリアが推定される。これに対し、本発明のように散乱点に基づく2次元干渉マップを利用した場合、他システムの通信エリアの隙間を効率的に埋めるような不規則な形状の通信エリアを形成することができる。この結果、空間的な周波数利用効率が向上する。
図21では、散乱点Cでの放射電力が小さく、無線通信装置30にとって隠れた通信エリアとなっている。従来のキャリアセンスで形成された点線の通信エリアでは、この隠れノードに対して干渉を与えてしまう。これに対し、本発明のように、散乱点に基づく2次元干渉マップを利用した場合、隠れた通信エリアへの与干渉を回避しつつ、最大限の通信エリアを形成することができる。
図22では、互いに通信を確立したい2つの無線通信装置A、Bの周辺に、周波数F2を用いる他システムと、周波数F1を用いる他システムがある場合、アプリケーション等に応じて、最適な上下の周波数を選択することができる。その結果、上下リンクで有効に使用できる周波数の自由度が向上する。
以上述べたように、各無線通信装置は、ネットワーク上のデータベースから干渉波の散乱点の情報を取得し、散乱点情報に基づいて自システムの各方向への最大送信電力を決定する。複数の散乱点情報を用いて、他システムの通信エリアを推定することで、従来のキャリアセンスと比べてより正確に他システムの通信エリアの把握が可能になる。他システムに干渉を与えない範囲内での最大限の送信電力を推定することで、無線通信システムの利用効率を向上できる。
本発明の原理を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るシステム構成図である。 図2のシステムで用いられる無線通信装置の概略ブロック図である。 図2のシステムの干渉波情報管理装置で実行される散乱点抽出処理のフローチャートである。 無線通信装置で実行される送信決定処理のフローチャートである。 無線通信装置からの位置情報に応じて、干渉波情報管理装置から散乱点情報を供給する例を示す図である。 干渉波情報管理装置における1点測量型の散乱点情報の求め方を説明するための図である。 干渉波情報管理装置における2点測量型の散乱点情報の求め方を説明するための図である。 干渉波情報管理装置における2点測量型の散乱点情報の求め方の別の例を示す図である。 干渉波情報管理装置における3点以上の観測点による(3点測量型の)散乱点情報の求め方を説明するための図である。 散乱点情報を求める際に、地図データを利用する例を説明するための図である。 無線通信装置における送信電力決定方法を説明するための図である。 無線通信装置における送信電力決定方法の別の例を示す図である。 無線通信装置における送信電力決定方法のさらに別の例を示す図である。 無線通信装置における送信電力決定方法のさらに別の例を示す図である。 単方向通信の場合の無線通信装置における送信方法の選択を説明するための図である。 双方向通信の場合の無線通信装置における送信方法の選択を説明するための図である。 双方向通信の場合のシステム構成例を示す図である。 双方向通信の場合の無線通信装置の送信方法決定処理を示すフローチャートである。 本発明による具体的通信エリア形成効果を示す図である。 本発明による具体的通信エリア形成効果を示す図である。 本発明による具体的通信エリア形成効果を示す図である。
符号の説明
1 無線通信システム
10 干渉波測定網
11a〜11n 干渉波関し装置
20 干渉波情報管理装置
21 干渉波情報分析部
22 干渉波情報記憶部
30 無線通信装置
31 送受信制御部
32 干渉波情報取得部
33 方向別最大電力推定部(送信電力推定部)
34 送信方法選択部

Claims (20)

  1. 複数のシステムが周波数帯を共有する無線通信システムであって、
    ネットワーク上の1以上の観測装置の各々で干渉波を観測し、
    干渉波情報管理装置において、前記各観測装置からの干渉波情報を収集し、各干渉波情報を散乱点情報に変換して格納し、
    無線通信装置は、前記干渉波情報管理装置から必要な散乱点情報を取得し、散乱点情報に基づいて各散乱点の方向への最大送信電力を推定し、推定した最大送信電力に基づいて、送信方法を選択して信号を送信する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. ネットワーク上の1以上の観測点からの干渉波情報の各々を、散乱点情報に変換する干渉波情報分析部と、
    前記散乱点情報を格納し、無線通信装置からの要求に応じて該当する散乱点情報を検索して、前記無線通信装置に供給する記憶部と、
    を備えることを特徴とする干渉波情報管理装置。
  3. 前記干渉波情報分析部は、各干渉波情報を、散乱点の位置およびその散乱点における干渉波の電力レベルで定義される散乱点情報に変換することを特徴とする請求項2に記載の干渉波情報管理装置。
  4. 前記記憶部は、前記散乱点の位置情報と、前記散乱点における干渉波の電力レベルとを干渉マップとして格納することを特徴とする請求項3に記載の干渉波情報管理装置。
  5. 前記干渉波情報分析部は、前記無線通信装置が干渉波の観測されないタイミングで送信したパイロット信号の観測結果を前記観測点から受け取り、当該観測結果を、前記無線通信装置を散乱点とする位置、および送信電力に変換し、
    前記記憶部は、前記変換情報を、前記無線通信装置の他システムに対する与干渉マップとして格納する
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の干渉波情報管理装置。
  6. 前記干渉波情報分析部は、前記観測点が1点である場合に、当該観測点での干渉波の到来方向θ1、到来電力P(θ1)、絶対遅延時間τ(θ1)、および前記観測点と干渉源との間の距離dに基づいて、前記散乱点の位置および散乱点での電力レベルを求めることを特徴とする請求項2に記載の干渉波情報管理装置。
  7. 前記干渉波情報分析部は、前記観測点が2点である場合に、前記各観測点での干渉波の到来方向、受信レベル、および各観測点の位置情報に基づいて散乱点候補を決定し、前記各散乱点候補の電力レベルを計算し、前記送信電力の誤差の小さい散乱点の組み合わせを散乱点として選択することを特徴とする請求項2に記載の干渉波情報管理装置。
  8. 前記干渉波情報分析部は、前記観測点が2点である場合に、前記各観測点での干渉波の到来方向、受信レベル、相対遅延時間、および各観測点の位置情報に基づいて散乱点候補を決定し、前記遅延時間差から散乱体の存在する可能性のある位置を求めて散乱点の位置を決定し、決定された散乱点での干渉波の電力レベルを計算することを特徴とする請求項2に記載の干渉波情報管理装置。
  9. 前記干渉波情報分析部は、前記観測点が3点以上である場合に、前記各観測点での干渉波の到来方向、受信レベル、および各観測点の位置情報に基づいて散乱点の位置を決定し、各散乱点での前記干渉波の電力レベルを計算することを特徴とする請求項2に記載の干渉波情報管理装置。
  10. 前記記憶部は、地図データをさらに格納し、
    前記干渉波情報分析部は、前記散乱点を決定する際に、前記地図データを参照することを特徴とする請求項7〜9に記載の干渉波情報管理装置。
  11. 複数の通信システムが同一周波数帯を共有する無線通信システムで使用される無線通信装置であって、
    ネットワーク上のデータベースから干渉波情報を取得する干渉波情報取得部と、
    前記干渉波情報に基づいて各方向における最大送信電力を推定する送信電力推定部と、
    前記最大送信電力に応じて送信方法を決定する送信方法選択部と
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  12. 前記無線通信装置は、前記ネットワーク上のデータベースに対して、当該無線通信装置の位置情報を通知して、干渉波情報取得要求を送信し、
    前記干渉波情報取得部は、当該無線通信装置の周囲の散乱点の位置と、散乱点における干渉波の電力レベルとを散乱点情報として取得する
    ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
  13. 前記送信電力推定部は、前記散乱点の位置および電力レベルと、他システムの所要SNRとに基づいて、前記散乱点の方向への最大送信電力を推定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  14. 前記送信電力推定部は、前記散乱点の位置および電力レベルと、他システムの所要SNR,および当該無線通信端末が前記他システムに与える与干渉とに基づいて、前記散乱点の方向への最大送信電力を推定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  15. 前記送信方法選択部は、制御可能な送信アンテナ指向性パターンの範囲内で、前記最大送信電力を満足し、かつ前記送信アンテナへの入力電力が最大となる指向性を選択する
    ことを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  16. 前記送信方法選択部は、当該無線通信装置が他システムに対する与干渉を最も与えにくい周波数帯を選択する
    ことを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  17. 前記干渉波情報取得部は、前記データベースから、前記干渉波情報とともに、当該無線通信装置と通信相手先の通信装置との相対位置情報を取得し、
    前記送信電力推定部は、前記相対位置情報に基づき、他システムに影響を与えない範囲内で送信可能な周波数帯と最大送信電力とを推定し、
    前記送信方法選択部は、通信方式に応じて送信可能な周波数を選択する
    ことを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  18. 同一周波数帯に複数のシステムが共存する無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    ネットワーク上の1以上の観測点で観測された干渉波情報を収集し、
    前記各干渉波情報を、散乱点情報に変換してデータベースに格納し、
    無線通信装置において、データベースから必要な散乱点情報を取得して、他システムに干渉を与えない範囲内で、各方向への最大送信電力を推定し、
    方向ごとの最大送信電力に基づいて、送信方法を選択し、信号を送信する
    ステップを含むことを特徴する無線通信方法。
  19. 前記無線通信装置において、前記散乱点情報に基づく干渉エリアと、当該無線通信装置が他システムに干渉を与える与干渉エリアとが重ならないように、前記各方向への最大送信電力を推定することを特徴とする請求項18に記載の無線通信方法。
  20. 前記無線通信システムにおいて通信を確立したい2つの無線通信装置の相対位置情報に基づいて、送信可能な周波数帯と、各周波数帯に対応する最大送信電力を推定し、
    前記送信可能な周波数帯のうち、対応する最大送信電力が所定の条件を満たす周波数帯を選択し、
    選択した周波数帯と、対応する最大送信電力との組み合わせで、前記2つの無線通信端末間で信号を送信する
    ステップをさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の無線通信方法。
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