JP2009208109A - 真空鋳造方法と真空鋳造金型 - Google Patents

真空鋳造方法と真空鋳造金型 Download PDF

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Abstract

【課題】 バルブ式ガス抜き装置におけるバルブの目詰りを減少し、生産性を向上し得るようにしたことを目的とした真空鋳造方法と真空鋳造金型を提供するものである。
【解決手段】 真空鋳造方法と真空鋳造金型として、キャビティ3よりバルブ式ガス抜き装置Vに向けて設けるガス抜き溝4を、キャビティ3より外側に配置するガス抜きガイド路5と、キャビティ3よりガス抜きガイド路5に連続するガス抜きゲート6と、ガス抜きガイド路5よりガス抜き装置Vに連続するガス抜きブリッジ路7とから構し、ガス抜きゲート6をガス抜きガイド路5におけるガス流動方向Gに対して逆向きのゲート連続角度αで設け、ガス抜きガイド路5を構成する横ガイド部5aと縦ガイド部5bとが交差角度βで連続し、ガス抜き装置Vにおけるバルブの目詰まりを少なくし得るようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、真空装置とガス抜き装置とを使用する真空鋳造方法及び真空鋳造金型に関するもので、特に真空ダイカスト方法と真空ダイカスト装置に関するものである。
真空鋳造方法(以下、真空鋳造金型を含む)は、図10の如く鋳造金型にガス抜き装置を介して真空装置を連続し、鋳造金型のキャビティ内に閉じ込められた空気や、キャビティ内に充填された溶湯から発生するガス等を吸引しながら鋳造するものである。代表的な真空鋳造方法として真空ダイカスト方法が知られており、この真空ダイカスト方法に使用するバルブ式ガス抜き装置として、単バルブ式ガス抜き装置(特公平07−51266号公報や特開2002−172456号公報)と双バルブ式ガス抜き装置(特開2002−96151号公報や特開2002−144008号公報)が知られている。
真空鋳造方法にあっては、キャビティ内で溶湯が冷却個化して製品となる一方、キャビティからガス抜き溝を介してガス抜き装置に達した溶湯も冷却個化し、切捨部材として製品と一体化している。この一体化した製品と切捨部材は、鋳造金型を型開きして、一度に同時に取出すものである。
双バルブ式ガス抜き装置は図6の如く、鋳造金型のガス抜き溝に連続する溶湯路13と、溶湯路13に侵入した溶湯圧にて作動する受圧バルブ14(ピストンとも称する)と、真空装置への溶湯の流出を阻止する閉鎖バルブ16と、受圧バルブの作動を閉鎖バルブに伝えるレバー15とを備えている。
また、キャビティとガス抜き装置との間に設けるガス抜き溝は、特開2002−144009号公報や特開2003−170479号公報の如く、キャビティより外側に配置するガス抜きガイド路に、ガス抜き装置に連続するガス抜きブリッジと、キャビティに連続するガス抜きゲートとを備え、ガス抜きブリッジとガス抜きゲートとの夫々を、ガス抜きガイド路の長手方向に直交して設けていた。
特公平07−51266号公報 特開2002−172456号公報 特開2002−96151号公報 特開2002−144008号公報 特開2002−144009号公報 特開2003−170479号公報
従来のバルブ式ガス抜き装置、特に双バルブ式ガス抜き装置を用いる真空鋳造方法と真空鋳造金型では、バルブの目詰まりが発生し、生産性を低下させることがあった。その原因の多くは、バルブを構成するシリンダーとバルブピストンのクリアランスにあるが、クリアランスを適正にし、更にバルブの作動調整をしても、バルブの目詰まりを発生することがあった。発明者は新たな原因として、図11の如くキャビティ3からガス抜きゲート6を経由してガス抜きガイド路5に流入する溶湯が、ガス抜きガイド路5で左右に飛散(分流)し、一方向に飛散した溶湯がガス抜き溝4からガス抜き装置に侵入する。この時、ガス抜き装置においては、真空吸入が行われている為、ガス抜き装置に侵入した溶湯が脈動し、それによりバルブの衝撃荷重も変動したり、シリンダーとバルブピストンのクリアランス内に流入したりすることを想定した。
また、キャビティに充填される溶湯に溶湯滓(以下、溶湯粒を含む)が混在していたり、キャビティに充填された溶湯から溶湯滓が発生し、その溶湯滓が溶湯より先に吸引されることも想定した。
鋳造金型を型開きして、製品を取出す際、製品と一体化している図12の如く切捨部材Eも同時に取出されるが、切捨部材は非製品であるため、可能な限り細く薄く形成されるため、時々切捨部材eの曲がり角で折損し、一部が金型内に残り、再度、取出さなければならない不都合もあった。
そこでこの発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、今まで見落とされていたガス抜き溝に注目し、特にガス抜き溝のガス抜き路とガス抜きゲートの配置に工夫を凝らすことにより、バルブの目詰りを減少し、生産性を向上することに成功し、その真空鋳造方法と真空鋳造金型を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明の真空鋳造方法は、請求項1として、キャビティよりバルブ式ガス抜き装置に向けて設けるガス抜き溝を、キャビティより外側に配置するガス抜きガイド路と、キャビティよりガス抜きガイド路に連続するガス抜きゲートと、ガス抜きガイド路よりガス抜き装置に連続するガス抜きブリッジ路とから構成し、ガス抜きゲートをガス抜きガイド路におけるガス流動方向に対して逆向きのゲート連続角度で連続し、ガス抜き装置におけるバルブの目詰まりを少なくし得るようにしたことを特徴とする。
請求項2は、請求項1記載の真空鋳造方法において、ゲート連続角度は、ガス流動方向に対して30〜60度であることを特徴とする。
請求項3は、請求項1または2記載の真空鋳造方法において、バルブ式ガス抜き装置が、少なくともガス抜きブリッジ路に連通する溶湯路と、溶湯路に向けて往復動する受圧バルブと閉鎖バルブ、及び受圧バルブの動きを閉鎖バルブに伝達するレバーとを備えた双バルブ式ガス抜き装置であることを特徴とする。
ここで真空鋳造方法とは、鋳造金型の型締め時にキャビティ内に閉じ込められた空気、型締め状態においてキャビティ内に充填される溶湯、及び充填された溶湯から発生する溶湯ガス等(以下、これらをガスとする)を真空装置にて吸引しながら鋳造する方法を言う。
ここでバルブ式ガス抜き装置とは、一個のバルブを電気式センサーにて開閉する単バルブ式ガス抜き装置と、レバーを介して受圧バルブ(ピストンとも称する)の動きを開閉バルブに伝える双バルブ式ガス抜き装置とを言う。
ここでガス抜き溝とは、キャビティ内のガスを吸引して排出するための溝を言い、ガス抜きガイド路とは、キャビティより少し離れた外側に設ける溝を言い、ガス抜きゲートとは、キャビティとメーン路との間に設ける溝を言い、ガス抜きブリッジ路とは、メーン路とガス抜き装置との間に設ける溝を言う。
ここでガス流動方向とは、ガス抜き溝内を流れる溶湯ガス(キャビティに閉じ込められた空気、溶湯滓を含む)の方向、即ち、吸引方向に沿った流れを言う。
逆向きのゲート連続角度とは、キャビティからガス抜きガイド路に流出した溶湯を、ガス抜きゲートによりガス流動方向に対し逆方向に流出させる角度を言い、そのことにより、密度の高い溶湯を、ガス抜き装置の溶湯路に流出させ、ピストンに衝撃荷重を発生させ、確実にバルブを閉鎖し、バルブの目詰まりを防止して、生産性を向上する。ゲート連続角度は、実験によって総てを導き出したものではないが、採用し得る範囲は30〜60度で、最良の範囲は40〜50度であると思われる。30度以下になると溶湯の流れが悪くなり、60度以上になると従来と同様になると思われる。
また、本発明の真空鋳造装置は、請求項4として、キャビティよりバルブ式ガス抜き装置に向けて設けるガス抜き溝を、キャビティより外側に配置するガス抜きガイド路と、キャビティよりガス抜きガイド路に連続するガス抜きゲートと、ガス抜きガイド路よりガス抜き装置に連続するガス抜きブリッジ路とから構成し、ガス抜きゲートをガス抜きガイド路におけるガス流動方向に対して30〜60度逆向きのゲート連続角度で連続し、ガス抜き装置におけるバルブの目詰まりを少なくし得るようにしたことを特徴とする。
請求項5は、請求項4記載の真空鋳造金型において、ガス抜きガイド路が、ガス抜きブリッジ路に直交する横ガイド部と、横ガイド部の先部に交差連続する縦ガイド部とから成り、両ガイド部の交差部に、縦ガイド部のガス流動方向側に延長するガイド突出部を備えていることを特徴とする。
請求項6は、請求項4または5記載の真空鋳造金型において、横ガイド部と縦ガイド部の交差角度が60〜89度の鋭角であることを特徴とする。
ここでガイド突出部とは、ガス抜きガイド路の曲がり角、即ち、横ガイド部と縦ガイド部との交差部に設けるもので、主に曲がり角を補強するものである。
ここで交差角度とは、ガス抜きガイド路の曲がり角、即ち、横ガイド部と縦ガイド部との交差部を言い、交差角度を鋭角にすることで主に曲がり角を補強するものである。交差角度は、度実験によって総てを導き出したものではないが、採用し得る角度は60〜89度であるが、最良の角度は70〜85度であると思われる。60度以下になると溶湯の流れが悪くなり、85度以上になると従来と同様になると思われる。
本発明による真空鋳造方法は上記のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。
請求項1,2,3の真空鋳造方法は、ガス抜き溝を形成するガス抜きゲートを、ガス抜きガイド路におけるガス流動方向に対して逆向きのゲート連続角度で設けたことにより、溶湯によるバルブの目詰まりが少なくなり、生産性が向上した。
その原因は正確に解明されていないが、ガス抜きゲートをガス流動方向に対して45度逆向きのゲート連続角度で設けたことによると思われる。即ち、キャビティからガス抜きゲートを介してガス抜きガイド路に流入する溶湯に脈動を生じないためとも思われる。
また、ガスの通過は、ガス抜き溝の形状(ガス抜きゲートの逆向き角度)に影響を受けることはほとんどないが、粘性を有する溶湯は、順方向には滑らかに通過するも、急激な方向転換(逆向きに流れにくい)が困難なこと等が考えられる。その結果、ガス抜き溝に密度の高い溶湯が流れ、その溶湯がガス抜き装置の溶湯路に流入して衝撃荷重でバルブを作動するため、バルブの目詰まりを防止し得るものと思われる。
ガス抜き溝(ガス抜きブリッジ、ガス抜きガイド路、ガス抜きゲート)は、一般に、ガスや溶湯がスムーズに流れるようガス流動方向に向け、即ち、ガス流動方向の順方向に設けるが、本発明では溶湯が逆方向に流入し得るようにした。
また、本発明の真空鋳造装置は上記のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。
請求項4の真空鋳造装置は、ガス抜き溝のガス抜きゲートを、ガス流動方向に対して30〜60度逆向きのゲート連続角度で連続するので、上記真空鋳造方法と同様の効果が得られる。更に、ガス抜きゲートを逆向きに連続するだけであるから、金型の加工に、特別な加工手段や加工工具を必要としない利点もある。
請求項5の真空鋳造装置は、請求項4記載の特徴に加えて、ガス抜きガイド路を形成する横ガイド部と縦ガイド部の交差部に、縦ガイド部のガス流動方向側に延長するガイド突出部を備えているので、ガス抜きガイド路で冷却個化した切捨部材の曲がり角が補強される。その結果、切捨部材の取出し時に折損が少なくなる。また、縦ガイド部の延長側にガイド突出部を備えているので、キャビティより縦ガイド部に先に飛び込む溶湯粒(溶湯カス)等をガイド突出部に止めることができる。その結果、溶湯粒等によるバルブの目詰まりを防止することができる。
請求項6の真空鋳造装置は、請求項4,5記載の特徴に加えて、ガス抜きガイド路を形成する横ガイド部と縦ガイド部との交差角度が鋭角を成すので、ガス抜きガイド路で冷却個化した切捨部材の交差部が補強される。その結果、切捨部材の取出し時に折損が少なくなる。また、その交差部で溶湯からガスや溶湯粒(溶湯カス)等が分離され、純度の高い溶湯(一段と密度の高い溶湯)がガス抜き装置に流し得るものと思われる。
本発明による真空鋳造方法と真空鋳造金型を図1乃至図3に基づき説明すれば、真空鋳造金型として真空ダイカスト金型Dを、バルブ式ガス抜き装置Vとして双バルブ式ガス抜き装置10(以下、ガス抜き装置10と略す)を用い、ガス抜き装置10より真空装置Sに吸入ホースHを連続するものであり、真空ダイカスト金型Dは、固定金型21と可動金型22との間にキャビティ3と、キャビティ3よりガス抜き装置10に連続するガス抜き溝4とを備え、且つ、キャビティ3に湯口ランナー25を介して湯口26に連続しており、双バルブ式ガス抜き装置10は図6の如く、固定金型21に取付ける固定型11と、可動金型22に取付ける可動型12との接合部に、真空ダイカスト金型Dのガス抜き溝4に連通する溶湯路13を備え、固定型21に溶湯路13に向けて往復動する受圧バルブ14と閉鎖バルブ16、及び受圧バルブ14の動きを閉鎖バルブ16に伝達するレバー15と、レバー15の揺動を規制する固定プレート17とを備えている。
真空ダイカスト金型Dのガス抜き溝4は図2−2の如く、キャビティ3より少し離れた外側に形成するガス抜きガイド路5と、キャビティ3よりガス抜きガイド路5に連続するガス抜きゲート6と、ガス抜きガイド路5よりガス抜き装置Vに連続するガス抜きブリッジ7とから成り、ガス抜きガイド路5が、ガス抜きブリッジ7に直交する横ガイド部5aと、該ガイド部5aの先部に交差連続する縦ガイド部5bとから成り、図3−1と図3−2の如く横ガイド部5aとキャビティ3の間、及び縦ガイド部5bとキャビティ3の間に各々ガス抜きゲート6をゲート連続角度αで設け、このゲート連続角度αが横ガイド部5a及び縦ガイド部5bにおけるガス流動方向Gに対して45度逆向きに形成する。
(実験例1)
鋳造機=東芝ダイカストマシンDC135J−S(東芝機械株式会社)
型閉力=1350(138)kN(ton)
射出速度=0.05〜6.0m/sec
タイバー開閉(タテ×ヨコ)=460×460mm
金型厚さ=500〜250mm
ダイストローク=350mm
真空装置S=DIEVS40−SUM9(弊社製品)
双バルブ式ガス抜き装置10=NVV(弊社製品)
本発明の真空鋳造金型=図2−1と図2−2の通り。
キャビティ3=矩形
ガス抜きガイド路5の路幅=11・5mm、路深さ=6〜7mm
ガス抜きブリッジ7の路幅=11・5mm、路深さ=11・5mm
ゲート連続角度α=45度逆向き
対照鋳造金型=図10の通り。
ガス抜きゲート6の連続状態以外は本発明の真空鋳造金型Dと同じ。
本発明による真空鋳造方法と真空鋳造金型を用いてアルミ製品を鋳造する場合、先ず、真空鋳造金型Dの固定金型21と可動金型22を型閉めし、両金型21,22の間にキャビティ3を形成した後、湯口26よりキャビティ3に溶湯を流し込む。
真空鋳造金型Dの型閉めと同時に、望ましくは溶湯を流し込む直前から真空装置Sを作動し、キャビティ3に流し込まれた溶湯から発生するガスを吸引する。その際、キャビティ3内に閉じ込められた空気も同時に吸引されるので、以後、ガスには空気も含まれものとする。
真空装置Sにより吸引されるガスは、キャビティ3よりガス抜きゲート6、ガス抜きガイド路5、ガス抜きブリッジ7、ガス抜き装置10の溶湯路13を順に通り、真空装置Sに吸引される。このガスの吸引に伴い、溶湯もガス抜きゲート6、ガス抜きガイド路5、ガス抜きブリッジ7を順に通り、ガス抜き装置10の溶湯路13に達し、先ず受圧バルブ14を作動し、次いで閉鎖バルブ16を作動する。
この手順は対照鋳造金型を用いた場合も同様である。
対照鋳造金型では、500ショットで1回程度、ガス抜き装置10においてバルブの目詰まりを生じたが、本発明による真空鋳造方法と真空鋳造金型では、3000ショットでもガス抜き装置10はバルブの目詰まりを発生しなかった。その原因は正確に解明されていないが、本発明の真空鋳造金型Dにおいて、ガス抜きゲート6を横ガイド部5a及び縦ガイド部5bにおけるガス流動方向Gに対して45度逆向きのゲート連続角度αで設けたことによると思われる。即ち、キャビティ3からガス抜きゲート6を介してガス抜きガイド路5に流入する溶湯に脈動を生じないためとも思われる。
また、ガス抜きゲート6から縦ガイド部5bに流入するガスは流動性に優れているので、ゲート連続角度αが45度逆向きであっても素早くガス流動方向Gに方向転換し得るも、溶湯は粘性を有しているため、ガス抜きゲート6の連続方向、即ち、縦ガイド部5bを流れるガス流動方向Gと逆向きに一旦流入し、その後、方向転換してガス流動方向Gに流れる。その結果、ガスが溶湯から分離し、密度の高い溶湯がガス抜き装置10に達するものと思われる。
尚、対照鋳造金型で目詰まりを発生する原因として、キャビティ3に溶湯を高圧で充填すると、その圧力がキャビティ3からガス抜きゲート6を介してガス抜きガイド路5に流入する溶湯に影響を与え、溶湯が脈動するためと想定した。
本発明による真空鋳造金型の第一実施例は図4の如く、ガス抜きガイド路5の曲がり角(横ガイド部5aと縦ガイド部5bとの交差部)に、縦ガイド部5bのガス流動方向Gに延長するガイド突出部5cを備えている。
縦ガイド部5bを流れる溶湯は粘性を有するので、ガス流動方向Gに設けたガイド突出部5cに進みやすく、ガイド突出部5cで冷却固化した時、ガス抜きガイド路5の曲がり角を補強し、冷却固化した製品と一体を成す切捨部材E、特にガス抜きガイド路5において冷却固化した切捨部材eの折損を防ぐ。
尚、溶湯の一部がガイド突出部5cに流入することで、ガス抜き装置10に達した溶湯の圧力変動(圧力上昇)も防げる。即ち、溶湯に混入する溶湯滓等は、溶湯より先に流れる傾向にあるので、溶湯滓がガイド突出部5cに溜り、ガス抜き装置10まで達することが少なくなる。その結果、バルブの目詰まり防止にも役立つと思われる。
本発明による真空鋳造金型の第二実施例は図5の如く、ガス抜きガイド路5の曲がり角(横ガイド部5aと縦ガイド部5bとの交差部)を、80度の交差角度βで連続している。即ち、横ガイド部5aと縦ガイド部5bの交差角度βを鋭角にすることで、溶湯が交差部で冷却固化した時、ガス抜きガイド路5の曲がり角を補強し、冷却固化した製品と一体を成す切捨部材E、特にガス抜きガイド路5で冷却固化した切捨部材eの折損を防ぐ。
尚、交差角度βを鋭角にすると、溶湯は急激に方向転換できにくく、そのことにより溶湯からガスの分離が促進され、ガスの吸引排出が向上すると思われる。
横ガイド部5aと縦ガイド部5bとの交差角度βとして採用し得る角度は89〜60度であるが、交差角度βを大きくする程、溶湯の通過が容易になり、ガスと共に通過することになるし、交差角度βを小さくする程、溶湯とガスの分離が促進されるが、交差角度βが45度以下にすると、交差部で溶湯が詰まる。
(実験例2)
本発明の真空鋳造金型=図5の通り、実験例1で使用した本発明の真空鋳造金型Dに、ガイド突出部5cと交差角度βを施した。
ガイド突出部5cの突出長さ=6mm
交差角度β=80度
対照鋳造金型=図10の通り。
対照鋳造金型では、500ショットで10回程度、切捨部材eの曲がり角での折損が発生した。特に、真空鋳造金型Dから切捨部材Eを荒々しく取除くと、切捨部材eの曲がり角での折損は更に増加したが、本発明による真空鋳造方法と真空鋳造金型では、3000ショットでも切捨部材eの曲がり角での折損はなかった。
切捨部材eの一部が真空鋳造金型Dに取残されると、取残された切捨部材eの排除に時間を浪費する。
実施形態ではガス抜き溝4のガス抜きガイド路5を、キャビティ3より少し離れた外側において取囲むように形成したが、キャビティ3の大きさや形状等により、図7の如くキャビティ3の半分を取囲むように形成することも可能である。
真空鋳造金型Dの固定金型21を、金型本体2Aと、該本体2Aに組み込む固定金型2aとから構成する一方、可動金型22も金型本体2Bと、該本体2Bに組み込む可動金型2bとから構成し、固定金型2aと可動金型2bとの間にキャビティ3を備えることも可能である。
本発明に係わる真空鋳造方法と真空鋳造装置の最良形態を示す概略図である。 本発明の真空鋳造装置に用いる固定金型の平面図である。 同、真空鋳造装置に用いる可動金型の平面図である。 図2−2のX部を中心とする拡大図で、横ガイド部のガス流動方向と溶湯流動方向を示す。 縦ガイド部のガス流動方向と溶湯流動方向を示す要部拡大図である。 ガス抜きガイド路の第一実施例を示す要部平面図である。 ガス抜きガイド路の第二実施例を示す要部平面図である。 双バルブ式ガス抜き装置の断面図である。 ガス抜き溝の形成例を示す可動金型の平面図である。 単バルブ式ガス抜き装置を用いた真空鋳造装置の断面図である。 チルベント式ガス抜き装置を用いた真空鋳造装置の可動金型側平面図である。 従来真空鋳造装置における可動金型側の概略図である。 図10のZ部を中心とする拡大図である。 切捨部材の平面図である。
符号の説明
V バルブ式ガス抜き装置
10 双バルブ式ガス抜き装置、1 単バルブ式ガス抜き装置
11 固定型、12 可動型
13 溶湯路
14 受圧バルブ(ピストン)
15 レバー
16 閉鎖バルブ
17 固定プレート
D 真空鋳造金型(真空ダイカスト金型)
21 固定金型、2A 固定金型本体、2a 固定金型中子
22 可動金型、2B 可動金型本体、2b 可動金型中子
23 押し出しピン、24 パイプ
25 湯口ランナー、26 スタンプ
3 キャビティ
4 ガス抜き溝
5 ガス抜きガイド路
5a 横ガイド部、5b 縦ガイド部、5c ガイド突出部
6 ガス抜きゲート
7 ガス抜きブリッジ
S 真空装置、H 吸入ホース
E,e 切捨部材
G ガス流動方向
Y 溶湯流動方向
α ゲート連続角度
β 交差角度

Claims (6)

  1. キャビティ(3)よりバルブ式ガス抜き装置(V)に向けて設けるガス抜き溝(4)を、キャビティ(3)より外側に配置するガス抜きガイド路(5)と、キャビティ(3)よりガス抜きガイド路(5)に連続するガス抜きゲート(6)と、ガス抜きガイド路(5)よりガス抜き装置(V)に連続するガス抜きブリッジ路(7)とから構成し、ガス抜きゲート(6)をガス抜きガイド路(5)におけるガス流動方向(G)に対して逆向きのゲート連続角度(α)で連続し、ガス抜き装置(V)におけるバルブの目詰まりを少なくし得るようにしたことを特徴とする真空鋳造方法。
  2. ゲート連続角度(α)は、ガス流動方向(G)に対して30〜60度逆向きであることを特徴とする請求項1記載の真空鋳造方法。
  3. バルブ式ガス抜き装置(V)が、少なくともガス抜きブリッジ路(7)に連通する溶湯路(13)と、溶湯路(13)に向けて往復動する受圧バルブ(14)と閉鎖バルブ(16)、及び受圧バルブ(14)の動きを閉鎖バルブ(16)に伝達するレバー(15)とを備えた双バルブ式ガス抜き装置(10)であることを特徴とする請求項1または2記載の真空鋳造方法。
  4. キャビティ(3)よりバルブ式ガス抜き装置(V)に向けて設けるガス抜き溝(4)を、キャビティ(3)より外側に配置するガス抜きガイド路(5)と、キャビティ(3)よりガス抜きガイド路(5)に連続するガス抜きゲート(6)と、ガス抜きガイド路(5)よりガス抜き装置(V)に連続するガス抜きブリッジ路(7)とから構成し、ガス抜きゲート(6)をガス抜きガイド路(5)におけるガス流動方向(G)に対して30〜60度逆向きのゲート連続角度(α)で連続し、ガス抜き装置(V)におけるバルブの目詰まりを少なくし得るようにしたことを特徴とする真空鋳造金型。
  5. ガス抜きガイド路(5)が、ガス抜きブリッジ路(7)に直交する横ガイド部(5a)と、横ガイド部(5a)の先部に交差連続する縦ガイド部(5b)とから成り、両ガイド部(5a,5b)の交差部に、縦ガイド部(5b)のガス流動方向(G)側に延長するガイド突出部(5c)を備えていることを特徴とする請求項4記載の真空鋳造金型。
  6. 横ガイド部(5a)と縦ガイド部(5b)の交差角度(β)が60〜89度の鋭角であることを特徴とする請求項4または5記載の真空鋳造金型。
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