JP2009207952A - 超音波洗浄用治具およびそれを用いた箔バリ処理方法 - Google Patents

超音波洗浄用治具およびそれを用いた箔バリ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】連続的に成形される成形品の生産速度に追従しながら箔バリを簡単且つ確実に除去することができる超音波洗浄用治具を提供する。
【解決手段】格子状の樹脂製フレーム2を有しその底面がネット4で覆われている第一フレーム1と、格子状の樹脂製フレームを有しその上面がネットで覆われており、各ネットが外側に位置するように第一フレーム上に積層される第二フレームとを備え、第一および第二フレームの各枡目が箔バリ付きの成形品を収容するための収容部Aを構成し、積層される第一フレームと第二フレームの間に所定の間隙を形成するスペーサ部が、第一および第二フレームの対向面のいずれか一方の面に設けられ、成形品Bが間隙を通過することを防止するとともに、第一フレームと第二フレームが積層された際に嵌合して両フレームを固定する嵌合部が、第一および第二フレームの対向面に設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、同時加飾成形時に不要な転写材が成形品に残ることによって生じる箔バリを除去するための、超音波洗浄用治具およびそれを用いた箔バリ処理方法に関するものである。
従来より、家電製品のフロントパネルや携帯電話のウインドウパネル等に、文字や模様を成形と同時に施す同時加飾成形が行われている。
この種の同時加飾成形は、通常、文字や模様を転写層として持つ基材フィルムを金型内に挟み込み、射出成形と同時に、成形された成形品表面に上記転写層を接着させ、型開き時に、その成形品から上記基材フィルムを剥離させることによって、転写層のみを成形品に転写する。
ところが、成形品表面に例えば貫通孔や溝が存在する場合、転写する必要のないその貫通孔や溝に転写層が箔状に残り、いわゆる箔バリが発生する。
上記箔バリは、金型の合わせ面で生じるような成形バリとは異なり、厚さが極めて薄く品質も安定していることから比較的、簡単に除去できるものの、携帯電話のように数秒置きに複数個の成形品が製造されるような生産速度に追従しながら箔バリを除去することは容易でない。
箔バリを除去する方法の一つとして、同時加飾成形品を超音波洗浄槽の洗浄液中に浸漬させ、洗浄液中に超音波を放射することで箔バリを除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7は、その超音波洗浄槽の構成を示したものであり、(a)は正面図、(b)は側面図を示している。
両図において、超音波洗浄槽60の洗浄液面上には、洗浄液と空気との接触領域を制限するためのシート部材61が設けられ、このシート部材61に設けられたスリット61aから箔バリ付き成形品Mを洗浄液中に浸漬させるようになっている。
図中、62は超音波発振装置であり、成形品Mの転写面に対して略直角に超音波を放射することができるようになっている。
図8は、上記成形品Mを拡大して示したものであり、洗浄前には、多数の箔バリSが残存している。
特開2007−98817号公報
しかしながら、上記した超音波洗浄によって箔バリを除去する方法では、成形品Mを洗浄液中に保持するための保持手段が必要であり、多数個の成形品Mを同時に超音波洗浄する場合、多数の保持手段が必要となるため、成形品Mの固定作業が繁雑になる。
また、成形品を超音波洗浄にかけると、成形品自体の乾燥だけでなく保持具とその成形品との接触部分に付着した洗浄液を除去するための乾燥も別途必要となるため、乾燥工程に多大な時間を費やさなければならないという問題があった。
本発明は以上のような従来の箔バリ除去方法における課題を考慮してなされたものであり、連続的に成形される成形品の生産速度に追従しながら箔バリを簡単且つ確実に除去することができる超音波洗浄用治具およびそれを用いた箔バリ処理方法を提供するものである。
本発明の超音波洗浄用治具は、格子状に形成された樹脂製フレームを有しその底面がネットで覆われている第一フレームと、格子状に形成された樹脂製フレームを有しその上面がネットで覆われており、上記各ネットが外側に位置するように上記第一フレーム上に積層される第二フレームとを備え、
上記第一および第二フレームの各枡目が箔バリ付きの成形品を収容するための収容部を構成し、
積層される上記第一フレームと上記第二フレームの間に所定の間隙を形成するスペーサ部が、上記第一および上記第二フレームの対向面のいずれか一方の面に設けられ、
上記成形品が上記間隙を通過することを防止するとともに、上記第一フレームと上記第二フレームが積層された際に嵌合して両フレームを固定する嵌合部が、上記第一および第二フレームの対向面に設けられていることを要旨とする。
上記超音波洗浄用治具において、上記嵌合部として、上記対向面のいずれか一方の面に凸部(または凹部)を形成し、いずれか他方の面に凹部(または凸部)を形成することができる。
また、上記第一および第二フレームにおける対向面と反対側の面に補強用金属フレームを付設することが好ましい。
また、上記スペーサ部の厚みは0.5〜2.0mmの範囲内に調整することが好ましい。
また、上記樹脂製フレームの材質としては、いずれの成形樹脂を使用してもよいが、後述する乾燥工程において、40℃〜80℃の温風をその樹脂製フレームに吹き付けることが望ましいため、80℃程度の熱にも耐え得る樹脂が好ましい。その一例としては、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂(例えばテフロン(登録商標))、フェノール樹脂等が示される。
また、上記ネットは、ポリアミドまたはポリプロピレンから構成することができる。
本発明の箔バリ処理方法は、格子状に形成された樹脂製フレームの底面がネットで覆われている第一フレームと、格子状に形成された樹脂製フレームの上面がネットで覆われている第二フレームとから構成される超音波洗浄用治具を用い、
上記各ネットが外側に位置するように上記第一フレームと上記第二フレームとを対向させ、
上記第一または上記第二フレームの各枡目に箔バリ付きの成形品を収容し、
上記第一および第二フレームの対向面に形成された嵌合部を嵌合させることにより両フレームを所定の間隙を設けた状態で固定し、
成形品を収容した上記超音波洗浄用治具を超音波洗浄槽の洗浄液中に浸漬させ、
超音波発振装置を駆動させて超音波を上記成形品に放射し、
超音波洗浄終了後、上記超音波洗浄治具に収容されている上記成形品に対して乾燥エアーを吹き付け、上記ネットの網目から、および上記第一および第二フレームの間隙に、乾燥エアーを通過させることにより上記成形品を乾燥させることを要旨とする。
上記箔バリ処理方法において、乾燥エアーの温度は40℃以上80℃以下であることが好ましい。
本発明の超音波洗浄用治具を使用すれば、箔バリ処理工程において成形品の箔バリを簡単に除去し、洗浄液の付着した成形品を効率よく乾燥させることができる。
また、ネットに支持された状態で成形品全体を効率良く乾燥させるため、箔バリ除去工程の処理時間を左右する乾燥時間を短縮することができる。さらに、成形品を超音波洗浄用治具に収納するだけで成形品をその治具に保持させることができるため、成形品保持作業が極めて簡便に行なえる。
本発明の箔バリ処理方法によれば、成形品の箔バリを簡単に除去することができ、且つ処理時間を短縮することができるという長所を有する。
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
本発明の超音波洗浄用治具は、平面から見て長方形の上側フレーム(第二フレーム)とこの上側フレームと同じサイズからなる下側フレーム(第一フレーム)とを組み合わせことによって構成される。
A 超音波洗浄用治具
a下側フレームの構成
図1において、下側フレーム1は格子状に形成された樹脂製フレーム2と、この樹脂製フレーム2と同じ形状となるように格子状に加工され、上記樹脂製フレーム2の底面側に付設される金属製フレーム3と、樹脂製フレーム2の開口部Aに張り渡された樹脂製ネット4とを有している。
なお、樹脂製ネット4を備えた上記開口部Aは箔バリ付き成形品を収容するスペースとなるため、以下、成形品収容部Aと呼ぶ。
a-1樹脂製フレーム
上記樹脂製フレーム2は、ポリプロピレン樹脂を格子状に切削加工または成形することによって構成されている。
成形品収容部Aの輪郭を構成している各フレーム部2aにおいて、後述する上側フレーム10と対向させる対向面には、複数の凹溝(凹部)2bが等間隔に形成されている(本実施形態では凹溝2bは樹脂製フレーム2の厚さ方向に貫通する3つの長孔で構成されている)。これらの凹溝2bには、後述する上側フレーム10の凸条(凸部)11b(図2参照)が嵌合するようになっている。
上記成形品収容部Aは、箔バリ付き成形品Bを、余裕を持たせて収容するスペースが確保されており、箔バリ付き成形品が例えば、携帯電話のウインドウパネルの場合、上記収容部Aのサイズは、横方向長さX=85.8mm、縦方向長さY=70mmとなるように樹脂製フレーム2が成形される。
a-2金属製フレーム
金属製フレーム3は、上記樹脂製フレーム2の形状に合わせて、厚さ4mmのステンレス鋼板を切削加工または打ち抜き加工することによって格子状に形成されている。
この金属製フレーム3は、樹脂製フレーム2の変形(長手方向の反りや波打ち)を防止してフラットな状態に保形するために設けられている。
なお、この金属製フレーム3において上記凹溝2bと対応する箇所には水抜き用の貫通孔3aが複数形成されている。
また、上記樹脂製フレーム2と上記金属製フレーム3はねじ5を用いて固定されている。
a-3樹脂製ネット
樹脂製ネット4は、下側フレーム1全体にわたって網状に配索されており、直径0.4mmのポリアミド糸、具体的にはナイロン糸から構成されている。この樹脂製ネット4は、樹脂製フレーム2と金属製フレーム3との間に挟み込まれた状態で樹脂製フレーム2に固定されている。
上記ナイロン糸は箔バリ付き成形品が接触してもキズがつきにくいという利点があるため好ましいが、箔バリ付き成形品に疵がつきにくい材質であれば、ナイロン糸以外に、例えば、ポリプロピレン糸等を使用することができる。
また、上記樹脂製ネット4は、ナイロン糸を網状に編むことによって形成されるが、これに限らず、予めネット状に成形された樹脂シートを使用することもできる。
また、網目の寸法は、箔バリを除去しようとする成形品に応じて適宜設定される。
b 上側フレームの構成
図2は上側フレーム10の構成を示したものであり、同図(a)は底面図、同図(b)はその側面図である。なお、図2(a)において底面図で示しているのは、下側フレーム1との嵌合部分が理解しやすいようにするためである。
両図において、上側フレーム10は格子状に形成された下側フレーム1と同じサイズからなる樹脂製フレーム11と、この樹脂製フレーム11と同様に格子状に加工され、樹脂製フレーム11の上面側に付設される金属製フレーム12と、樹脂製フレーム11の成形品収容部A′に張り渡された樹脂製ネット13とを有している。
なお、下側フレームの収容部Aと上側フレームの収容部A′が対向した状態で組み合わされることによって、箔バリ付き成形品を収容する収容部が完成されるようになっている。
b-1樹脂製フレーム
上記樹脂製フレーム11は、ポリプロピレン樹脂を格子状に切削加工または成形することによって構成されており、成形品収容部A′の輪郭を構成している各フレーム部11aには、複数の凸条11b(本実施形態では3つ)が等間隔に形成されている。これらの凸条11bは、上記した下側フレーム1の凹溝2bに嵌合するように配置されている。
また、樹脂製フレーム11において、フレーム部11aがL字(コーナー部)、T字(外周部)または十字(外周部より内側の各部)に交わる各部位には、それぞれ正方形(図2(a)参照)の段部11cが隆起した状態で形成されている。
図3は図2(b)を拡大して示したものである。
図3において、樹脂製フレーム11の厚さは4mm、この樹脂製フレーム11の底面から隆起している上記段部11cの高さは1mm、同じく上記底面から突出している凸条11bの高さは4mmである。
なお、段部の高さは箔バリ付き成形品Bが隙間を通して抜け落ちないように0.5mm〜2.0mmの範囲に設定することが好ましい。
b-2金属製フレーム
図2において、金属製フレーム12は、上記樹脂製フレーム11の形状に合わせて、厚さ4mmのステンレス鋼板を切削加工または打ち抜き加工することによって格子状に形成されている。
この金属製フレーム12は、下側フレーム1の樹脂製フレーム2と同様に変形を防止して樹脂製フレーム11をフラットな状態に保形するために付設されている。
また、樹脂製フレーム11と金属製フレーム12はねじ14を用いて固定されている。
b-3樹脂製ネット
樹脂製ネット13は、上側フレーム10の全体にわたって網状に配索されており、直径
0.4mmのナイロン糸から構成されている。この樹脂製ネット13は、樹脂製フレーム11と金属製フレーム12との間に挟み込まれた状態で固定されている。
上側フレーム10に設ける樹脂製ネット13についても、成形品にキズがつきにくい材質であれば、ナイロン糸以外に、ポリプロピレン糸等を使用することができる。
また、樹脂製ネット13は、上記したようにナイロン糸を網状に編むことによって形成されるが、これに限らず、予めネット状に成形された樹脂シートを使用することもできる。
上記構成を有する下側フレーム1と上側フレーム10を、樹脂製ネット4および13が外側に位置する状態で対向させ、下側フレーム1に形成されている凹溝2bに、上側フレーム10に形成されている凸条11bを嵌合させると、下側フレーム1上と上側フレーム10を組み合わせて一体化させることができる。
また、上側フレーム10には、高さ1mmの段部11cが複数形成されているため、下側フレーム1と組み合わされた際に、両フレームの間に1mmの隙間が確保されるようになっている。この隙間は、超音波洗浄用治具を洗浄液から取り出して液切り、乾燥する際に、乾燥エアーが通り水を吹き飛ばすための通路として機能するようになっている。それにより、乾燥時間を短縮させることができる。
なお、上記実施形態では3×5=15個取り用の超音波洗浄用治具の構成について説明したが、超音波洗浄用治具は上記15個取り用に限らず、4×4=16個取り用や後述する4×5=20個取り用に構成することもできる。要するに、生産される成形品のサイズに合わせて格子のマス数を適宜設定することができる。
図4はマス数が20である超音波洗浄用治具の下側フレームの構成を示している。下側フレーム20は図1に示した下側フレーム1と基本的に同じ構成からなり、21は樹脂製フレーム、22は金属製フレーム、23は樹脂製ネットである。フレーム部21aには凹溝(凹部)21bが形成されている。
図5は上側フレーム30の構成を示している。上側フレーム30は図2に示した上側フレーム10と基本的に同じ構成からなり、31は樹脂製フレーム、32は金属製フレーム、33は樹脂製ネットである。フレーム部31aには凸条(凸部)31bが形成されている。
また、31cは上側フレーム30と下側フレーム20とを組み合わせた際に、隙間を確保するための段部である。
B 超音波洗浄装置
図6は箔バリ除去に使用する超音波洗浄装置の基本構成を示したものである。
同図において、超音波洗浄装置40は、箔バリ付き成形品から箔バリを除去するための超音波洗浄槽41と、この超音波洗浄槽41内の洗浄液を脱気するための脱気装置42と、洗浄された成形品を乾燥させる乾燥装置43とを備えている。
上記超音波洗浄槽41内には洗浄液W中に超音波を放射する超音波発振装置44が備えられている。
また、上記超音波洗浄槽41には、洗浄液Wを抜き出して循環(矢印方向)させるための洗浄液抜出路45が備えられ、この洗浄液抜出路45の途中にはストレーナ46を介して循環ポンプ47が設けられている。
この循環ポンプ47の下流側には、複数のフィルタ(図示しない)から構成される浄化装置48、洗浄液Wの温度を調整する温度調整装置49が設けられている。
この温度調整装置49の下流側には上記脱気装置42が接続され、脱気された洗浄液Wは洗浄液戻し路50を通じて超音波洗浄槽41に戻されるようになっている。
また、上記乾燥装置43は、箱状のフード43a内に、一対のブロア43bおよび43cが配置されており、箔バリが除去された成形品の上方および下方から乾燥エアーを吹き付けるようになっている。
なお、図中、Bは箔バリ付き成形品を収容した超音波洗浄用治具を、Bは箔バリ除去中の超音波洗浄用治具を、Bは乾燥中の超音波洗浄用治具を、Bは処理後の超音波洗浄用治具をそれぞれ示している。
なお、上記超音波洗浄装置40は基本構成を示したものであり、上記超音波洗浄槽41は複数段設けることができ、それぞれの洗浄液温度も異なる温度に設定することができる。また、乾燥装置43についても複数段設けることができ、それにより、乾燥時間を短縮することができる。
C 箔バリ除去方法
次に、上記構成を有する超音波洗装置40を用いて箔バリを除去する方法について説明する。
まず、図1に示した収容部Aに箔バリ付き成形品Bを載置する。この実施形態の例では、3×5=15個の箔バリ付き成形品Bがセットされる。
次いで、図2に示した上側フレーム10をその下側フレーム1上に重ねて組み合わせる。このとき、上側フレーム10に形成されている凸条11bが下側フレーム1に形成されている凹溝2bに嵌合し、上側フレーム10と下側フレームが固定され一体化される。それにより、超音波洗浄治具は変形に耐え得る剛性が確保される。ただし、段部11cの高さ1mm分、上側フレーム10と下側フレーム1との間に隙間が確保される。
この状態で箔バリ付き成形品Bは、下側フレーム1の樹脂製ネット4と、上側フレーム10の樹脂製ネット13との間に挟まれることになる。なお、成形品Bと樹脂製ネット13との間には若干の隙間が確保されている。
このようにして箔バリ付き成形品Bがセットされた超音波洗浄用治具Bを、移動用のかごに載せて超音波洗浄槽41に搬入し、洗浄液W中に浸漬させる。
次いで、超音波発振装置44を駆動させ超音波を箔バリ付き成形品Bに放射する。このとき、箔バリ付き成形品Bはフレーム部2aの枠内で移動しようとするが、垂直方向の移動については樹脂製ネット4および13によって拘束され、水平方向の移動についてはフレーム部2aによって拘束される。
また、超音波発振により発生したキャビテーションを成形品に対して均一に照射させるために、トレーに対し成形品を天地方向に収納し且つそのトレーを上下動させるとよい。これは超音波発振により発生したキャビテーションのエネルギー分布が、垂直方向において定常波状になっているからである。
また、水平方向にはポリプロピレン樹脂製のフレーム部が配置されているため、箔バリ付き成形品が水平方向に移動してフレーム部と接触しても疵の付く虞れがない。
超音波洗浄が終了すると、箔バリの除去された成形品は乾燥装置43に搬送され、成形品の上方および下方から乾燥エアーが吹き付けられ、液切り乾燥が行われる。
超音波洗浄用治具には上記したように、上側フレーム10と下側フレーム1との間に1mmの隙間が確保されており、乾燥エアーは垂直方向だけでなく、その隙間を通路として水平方向にも自由に流れるため、乾燥エアーが通り水を吹き飛ばすことができ、それにより、乾燥時間を短縮することができるようになっている。
また、この乾燥エアーは、40℃以上80℃以下であることが好ましい。40℃を下回ると乾燥工程に時間がかかり、効率良く成形品を乾燥させることができなくなり、一方、80℃を上回ると成形品がその形状を維持できなくなるからである。
このようにして、箔バリが除去された成形品が乾燥される。
なお、上記実施形態では、携帯電話用成形品に生じた箔バリを除去する場合を例に取り説明したが、箔バリ除去対象の成形品としては、携帯電話に限らず、家電製品のフロントパネルや日用品のケース等、任意の同時加飾成形品に適用することができる。
本発明に係る超音波洗浄用治具の下側フレームの構成を示す一部切欠きを有する平面図である。 (a)は本発明に係る超音波洗浄用治具の上側フレームの構成を示す一部切欠きを有する底面図、(b)はその側面図である。 図2(b)の拡大図である。 本発明に係る超音波洗浄用治具の下側フレームの変形例を示す平面図である。 (a)は本発明に係る超音波洗浄用治具の上側フレームの変形例を示す底面図、(b)はその側面図である。 本発明に係る超音波洗浄方法に使用する超音波洗浄装置の基本構成を示す説明図である。 (a)は従来の超音波洗浄槽の構成を示す正面図、(b)はその側面図である。 図7に示す成形品の拡大図である。
符号の説明
1 下側フレーム(第一フレーム)
2 樹脂製フレーム
2a フレーム部
2b 凹溝
3 金属製フレーム
4 樹脂製ネット
5 ねじ
10 上側フレーム(第二フレーム)
11 樹脂製フレーム
11a フレーム部
11b 凸条
11c 段部
12 金属製フレーム
13 樹脂製ネット
14 ねじ

Claims (8)

  1. 格子状に形成された樹脂製フレームを有しその底面がネットで覆われている第一フレームと、格子状に形成された樹脂製フレームを有しその上面がネットで覆われており、上記各ネットが外側に位置するように上記第一フレーム上に積層される第二フレームとを備え、
    上記第一および第二フレームの各枡目が箔バリ付きの成形品を収容するための収容部を構成し、
    積層される上記第一フレームと上記第二フレームの間に所定の間隙を形成するスペーサ部が、上記第一および上記第二フレームの対向面のいずれか一方の面に設けられ、
    上記成形品が上記間隙を通過することを防止するとともに、上記第一フレームと上記第二フレームが積層された際に嵌合して両フレームを固定する嵌合部が、上記第一および第二フレームの対向面に設けられていることを特徴とする超音波洗浄用治具。
  2. 上記嵌合部として、上記対向面のいずれか一方の面に凸部(または凹部)が形成され、いずれか他方の面に凹部(または凸部)が形成されている請求項1記載の超音波洗浄用治具。
  3. 上記第一および第二フレームにおける対向面と反対側の面に補強用金属フレームが付設されている請求項1または2記載の超音波洗浄用治具。
  4. 上記スペーサ部の厚みが0.5〜2.0mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波洗浄用治具。
  5. 上記樹脂製フレームが、耐熱性を有する樹脂から構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波洗浄用治具。
  6. 上記ネットがポリアミドまたはポリプロピレンから構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波洗浄用治具。
  7. 格子状に形成された樹脂製フレームの底面がネットで覆われている第一フレームと、格子状に形成された樹脂製フレームの上面がネットで覆われている第二フレームとから構成される超音波洗浄用治具を用い、
    上記各ネットが外側に位置するように上記第一フレームと上記第二フレームとを対向させ、
    上記第一または上記第二フレームの各枡目に箔バリ付きの成形品を収容し、
    上記第一および第二フレームの対向面に形成された嵌合部を嵌合させることにより両フレームを所定の間隙を設けた状態で固定し、
    成形品を収容した上記超音波洗浄用治具を超音波洗浄槽の洗浄液中に浸漬させ、
    超音波発振装置を駆動させて超音波を上記成形品に放射し、
    超音波洗浄終了後、上記超音波洗浄治具に収容されている上記成形品に対して乾燥エアーを吹き付け、上記ネットの網目から、および上記第一および第二フレームの間隙に、乾燥エアーを通過させることにより上記成形品を乾燥させることを特徴とする箔バリ処理方法。
  8. 上記乾燥エアーの温度が40℃以上80℃以下である請求項7記載の箔バリ処理方法。
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