JP2009206989A - 信号処理装置および受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振幅の異なる複数の信号が混合された信号が入力された場合に、所望信号以外の信号を抑圧する信号処理装置を得ること。
【解決手段】本発明は、振幅が異なる複数の信号からなる混合信号に対して信号処理を行う信号処理装置であって、混合信号をその振幅をn乗した信号に変換することにより、混合信号に含まれる振幅が最大の信号以外の弱信号成分を抑圧する弱信号抑圧手段(絶対値算出部(11),正負判定部(12),指数演算部(13),乗算器(14))を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、振幅の異なる複数の信号が混合された信号を対象とした信号処理を行い、所望信号である振幅が最大の信号以外の信号を抑圧する信号処理装置およびこれを利用した受信装置に関する。
混合信号に含まれる所望信号以外の信号を抑圧する装置として、PLL(Phase Locked Loop)回路を構成する際のループ入力に利用される、下記非特許文献1に記載のハードリミタが存在する。下記非特許文献1にも記載されているように、ハードリミタは入力信号の振幅の正負のみを出力する回路であり、具体的には、入力信号の振幅が正であれば「1」を出力し、一方、振幅が負であれば「−1」を出力する。また、ハードリミタの特徴として高S/N比(Signal to Noise Ratio)の状態であれば、振幅の大きな信号を強調し、小さな信号を抑圧する。そのため、前記小さな信号が雑音成分であればS/N比を改善することができる。
横山光雄著 「スペクトル拡散通信システム」科学技術出版社 1988年 P.270-271
しかしながら、上記ハードリミタは、入力信号の振幅についての正負のみ判断し、判断結果のみを出力するため、振幅情報が消失されてしまう、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高S/N比の混合信号を処理対処とした場合に、混合信号に含まれる所望信号の振幅情報を維持しつつ所望信号以外の信号を抑圧する信号処理装置を得ることを目的とする。
また、上記信号処理装置を利用した受信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、振幅が異なる複数の信号からなる混合信号に対して信号処理を行う信号処理装置であって、前記混合信号をその振幅をn乗した信号に変換することにより、前記混合信号に含まれる振幅が最大の信号以外の弱信号成分を抑圧する弱信号抑圧手段、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、入力信号に対して、その振幅をn乗する処理(nは、0<n<1を満たす実数)を実行するようにしたので、高S/N比の混合信号が入力された場合、入力信号に含まれる振幅の大きな主波(所望信号)の振幅情報を維持しつつ所望信号以外の弱信号成分を抑圧することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる信号処理装置および受信装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる信号処理装置の実施の形態1の構成例を示す図である。図1に示した本実施の形態の信号処理装置は、絶対値算出部11、正負判定部12、指数演算部13および乗算器14を備える。
図1に示した信号処理装置において、絶対値算出部11は、入力信号の絶対値を算出する。正負判定部12は、入力信号の正負判定を行い、判定結果を出力する。指数演算部13は、入力信号の(N−1)/N乗値を算出する(ただし、Nは、1<Nを満たす実数)。乗算器14は、2系統の入力信号を乗算し、乗算結果を信号処理装置による処理結果として出力する。
つぎに、上記信号処理装置に信号xが入力された場合の信号処理動作を説明する。信号処理装置へ信号xが入力されると、信号xは、絶対値算出部11および正負判定部12へ入力される。絶対値算出部11は、入力信号xの絶対値(振幅)を計算し、得られた絶対値を指数演算部13に対して出力する。指数演算部13は、絶対値算出部11からの入力信号を(N−1)/N乗し、得られた値を乗算器14に対して出力する。一方、正負判定部12は、入力信号xの正負判定を行い、正であると判定した場合「1」を、負であると判定した場合「−1」を乗算器14に対して出力する。乗算器14は、指数演算部13からの入力信号と正負判定部12からの入力信号を乗算し、乗算結果を信号yとして出力する。
このように、図1に示した信号処理装置は、信号xが入力されると、その振幅を(N−1)/N乗し、信号yとして出力する。したがって、入力信号xが振幅の異なる複数の信号からなる高S/N比の混合信号の場合、信号処理装置は、入力信号xに含まれる振幅の小さい弱信号を減衰させることができる。
また、図2に示した信号処理装置を用いた場合でも、図1に示した信号処理装置と同じ結果を得ることができる。以下、図2に示した信号処理装置について説明する。
図2に示した信号処理装置は、絶対値算出部21、指数演算部22および除算部23を備える。絶対値算出部21は、入力信号の絶対値を算出し、指数演算部22は、入力信号のN乗根を算出する。除算部23は、2系統の入力信号のうちの一方をもう一方で除算する。
つぎに、図2の信号処理装置に信号xが入力された場合の信号処理動作を説明する。信号処理装置へ信号xが入力されると、信号xは、絶対値算出部21および除算部23へ入力される。絶対値算出部21は、入力信号xの絶対値を計算し、得られた絶対値を指数演算部22に対して出力する。指数演算部22は、絶対値算出部21からの入力信号のN乗根を計算し、得られた値を除算部23に対して出力する。除算部23は、入力信号xを指数演算部22からの入力信号で除算し、除算結果を信号yとして出力する。
したがって、図2に示した信号処理においても、図1に示した信号処理装置と同様に、信号xが入力されると、その振幅が(N−1)/N乗され、信号yとして出力される。
なお、上述したように、上記説明で用いたNは、1<Nを満たす実数であるため、「(N−1)/N」を「n」に置き換えた場合、nは0<n<1を満たす実数となる。
ここで、上記図1および図2に示した信号処理装置が、入力信号に含まれる弱信号を減衰させる原理(減衰させることが可能な理由)について説明する。以下の説明では、ある通信装置(送信側の通信装置)が送信した信号を他の通信装置(受信側の通信装置)が受信し、当該他の通信装置が受信信号に対して信号処理を行う場合を想定する。なお、送信側の通信装置が送信した信号をd(t)、受信側の通信装置が受信した信号をx(t)とする。また、送信信号d(t)はPSK(Phase Shift Keying)等の定包絡線変調された信号とし、その振幅をAとする。
干渉等の弱信号をe(t)とすると、受信信号x(t)は、次式(1)で示される。
x(t) = Ad(t) + Aαe(t) …(1)
ここで、「α」は主波(所望信号)に対する弱信号の振幅比であり、0<α<1を満足する。
受信信号x(t)をその瞬時振幅の1/N乗値で除算すると、その結果得られる信号y(t)は次式(2)で示される。
Figure 2009206989
上式(2)を整理すると、次式(3)が得られる。
Figure 2009206989
さらに、次式(4)が成立するため、上式(3)はマクローリン展開を用いて、次式(5)のように近似できる。
Figure 2009206989
Figure 2009206989
上式(1)および(5)より、主波に対する弱信号の振幅比αは、次式(6)で示すように(N−1)/Nに減衰する。
Figure 2009206989
たとえば、N=2の場合、信号処理が実行された後の振幅比αは、信号処理実行前の1/2になり、弱信号成分を抑圧した信号を得ることができる。
このように、本実施の形態の信号処理装置では、入力信号に対して、その振幅をn乗する処理を実行することとした(nは、0<n<1を満たす実数)。これにより、入力信号が高S/Nの場合、入力に含まれる振幅の大きな主波(所望信号)以外の弱信号成分を抑圧することができる。
実施の形態2.
つづいて、実施の形態2について説明する。本実施の形態では、実施の形態1で示した信号処理装置をスペクトル拡散通信(SS方式:Spread Spectrum)に適用する場合について説明する。
第3世代携帯電話のコア技術であるSS方式は、測距に応用可能であることからGPS(Global Positioning System)や衛星通信システム等の測位・測距システムに採用されている。直接拡散方式(Direct Sequence SS)では送信信号を広帯域に拡散するために、データレートよりも高速なレート(チップレート)でPN(Pseudo Noise)コードを送信信号に乗算する。受信装置側では、送信信号に乗算されたものと同じPNコードを生成し、受信信号との相関演算を実行する。そして、その相関演算結果のピーク位置を検出することでコード同期を確立する。また上記ピーク位置を追尾することでコード同期を維持する。上記SS方式を測位・測距システムに適用する場合、コード同期追尾精度が測距精度に相当する。
図3は、本実施の形態の受信装置(SS受信装置)の構成例を示す図であり、ディジタルベースバンド部の一部を示している。この受信装置は、PNコード生成部31、逆拡散部32、電力換算部33、巡回積分部34、指数演算処理部35および遅延弁別器36を備える。
図3に示した受信装置において、PNコード生成部31は、送信側(送信装置)が信号に乗算したものと同じPNコードを生成する。逆拡散部32は、受信信号の同相成分および直交成分に対する逆拡散処理を行う。電力変換部33は、入力された信号に対して電力変換処理を行う。巡回積分部34は、入力信号に対して巡回積分を行う。指数演算処理部35は、実施の形態1の図1で示した信号処理装置または図2で示した信号処理装置と同様の処理を実行する。遅延弁別器36は、入力信号のコード位相(瞬時コード位相)を推定する。なお、逆拡散部32および電力換算部33が遅延プロファイル生成手段を構成する。
つぎに、図3の受信装置に受信信号が入力された場合の動作を説明する。受信装置において、アンテナ端の受信信号は、RF/IF(Radio Frequency/Intermediate Frequency)回路を経由して、AD変換、I/Q(In Phase/Quadrature Phase)信号に分離する直交復調が行われ、LPF(Low Pass Filter)を通過した後、受信ベースバンド信号として逆拡散部32へ入力される。
逆拡散部32は、入力信号である受信ベースバンド信号に対してPNコード生成部31により生成されたPNコードを乗算することにより逆拡散を行う。電力換算部33は、入力信号である逆拡散部32から出力された逆拡散後の受信ベースバンド信号(逆拡散信号)を電力変換する。具体的には、逆拡散信号の同相成分(I成分)および直交成分(Q成分)を用いて、I2+Q2を算出する。このとき、所要ビット数を削減するためにルート演算をさらに実行し、電力変換後の逆拡散信号を振幅相当の値に変換するようにしてもよい。
巡回積分部34は、感度改善を目的として、電力変換部33により出力された電力変換後の逆拡散信号(遅延プロファイルに相当)を巡回積分する。この巡回積分部34は、PNコード1周期長のデータを保持するメモリを持ち、コード長周期で巡回積分を実施する。なお、受信装置の動作が同期追尾時であり、既に相関ピークの捕捉が完了している場合には相関ピーク付近のデータのみを保持して巡回積分することで回路規模の削減が可能である。また、PNコード長が長い場合、1コード長よりも小さいメモリを時分割で使用して相関ピークの捕捉を実施することにより、回路規模が大きくなるのを抑えることが可能である。
信号処理手段に相当する指数演算処理部35は、実施の形態1で示した信号処理装置と同様の処理(入力信号の振幅をn乗する処理)を入力信号である巡回積分部34からの出力信号に対して実行し、入力信号に含まれる弱信号成分を抑圧する。
コード位相推定手段に相当する遅延弁別器36は、たとえば、一般的に使用されているDLL(Delay Locked Loop)回路からなり、指数演算処理部35から入力された信号のコード位相を1chip未満の分解能で推定し、得られた推定値をコード位相推定値(τ)として出力する。
以上のような構成を採用することにより、受信装置におけるコード同期精度が改善する。図4は、本実施の形態の受信装置を適用した場合の同期精度改善の様子を示す図であり、本実施の形態の受信装置によるコード位相推定結果および従来の受信装置によるコード位相推定結果を示している。なお、従来の受信装置とは、本実施の形態の受信装置(図3参照)から指数演算処理部35を取り除いた受信装置に相当する。図4において、横軸がコード位相真値、縦軸がコード位相推定値である。受信信号に対して受信装置の源振が周波数偏差を持つ場合、受信装置クロックも偏差を持つことになり、図4に示したようにコード位相が変動して見える。図4において、「N/A」は指数演算処理部35を有していない従来の受信装置の特性、「指数演算あり」は本実施の形態の受信装置の特性であり、図4は、本実施の形態の受信装置がコード位相推定値の変動量を抑圧できることを示している。なお、図4では、本実施の形態の受信装置の特性として、N=2の場合の特性を示している。
このように、本実施の形態の受信装置では、実施の形態1で示した信号処理装置による信号処理を遅延弁別器へ入力される前の信号に対して実行し、所望信号以外の弱信号成分を抑圧することとしたので、コード位相を高精度に推定できる。
実施の形態3.
つづいて、実施の形態3について説明する。本実施の形態では、実施の形態2で示した受信装置よりも高精度にコード同期追尾を行う受信装置、すなわち、測位・測距システムに適用した場合に高精度に測距を行うことが可能な受信装置について説明する。
本実施の形態の受信装置は、実施の形態2で示した受信装置(図3参照)に対して図5に示した回路が追加された構成をとる。具体的には、遅延弁別器36の後段に図5に示したコード位相推定値調整回路を備える。本実施の形態の受信装置は、このコード位相推定値調整回路により、遅延弁別器36が出力したコード位相推定値τが遅延波の到来に伴うオフセット(推定誤差)を含んでいるかどうか判定し、オフセットを含んでいる場合には、それを除去する。コード位相推定値τのオフセットは測位・測距システムに適用した場合の測距誤差要因となることから、これを除去することにより測距性能が改善される。なお、本実施の形態では、新たに追加となったコード位相推定値調整回路の動作についてのみ説明する。
図5に示したように、コード位相推定値調整回路は、オフセット除去部51、キャリアスムージング部52および遅延器53により構成される。オフセット除去部51は、クロック偏差推定値δeを利用して入力信号であるコード位相推定値からオフセットを除去する。キャリアスムージング部52は、クロック偏差推定値δeを利用して、オフセット除去後のコード位相推定値のスムージングを行う。遅延器53は、入力信号(キャリアスムージング部52からオフセット除去部51への出力信号)に対して同期追尾動作1周期分の遅延を与える。なお、SS受信装置は、受信信号を検波するために高精度の受信周波数偏差推定を実施しているため、周波数偏差推定値からクロック偏差を推定することが可能である。クロック偏差推定値δeは、次式(7)より求めることが可能である。
Figure 2009206989
ここで、TOは同期追尾系動作周期、fCはキャリア周波数、RCはチップレート、fD'は周波数偏差推定値、OSAMPはオーバサンプル数である。
図5に示したコード位相推定値調整回路の動作について説明する。オフセット除去部51は、クロック偏差推定値δe(コード位相変動量の推定値に相当)および遅延器53出力の同期追尾動作1周期前のコード位相推定値に基づいて、前段の遅延弁別器36から入力されたコード位相推定値τが有する、遅延波等によるオフセット量を推定し、オフセットを除去する。また、オフセット除去後のコード位相推定値τ2を出力する。
平均化手段に相当するキャリアスムージング部52は、クロック偏差推定値δeに基づいて、オフセット除去部51から入力されたオフセット除去後のコード位相推定値τ2に対してキャリアスムージングを行い、コード位相推定値の分散を抑圧する。また、分散抑圧後のコード位相推定値τeを出力する。遅延器53は、キャリアスムージング部52から出力された分散抑圧後のコード位相推定値τeに同期追尾動作1周期分の遅延を与え、オフセット除去部51に対して出力する。
つぎに、オフセット除去部51の動作を詳細に説明する。図6は、オフセット除去部51の構成例を示す図である。オフセット除去部51は、加算器61、絶対値算出部62、しきい値判定部63、スイッチ64、加算器65、平均化処理部66および加算器67により構成される。なお、加算器65、平均化処理部66および加算器67がオフセット除去処理実行手段を構成する。
前段の遅延弁別器36(図3参照)からオフセット除去部51に対してコード位相推定値τの入力があると、コード位相推定値τは加算器61および67へ渡される。加算器61は、遅延器53(図5参照)より受け取った同期追尾動作1周期前のコード位相推定値τeをコード位相推定値τから減算する。減算結果はコード位相推定値の変動量(以下、単にコード位相変動量と記載する)として絶対値算出部62およびスイッチ64に対して出力される。絶対値算出部62は、加算器61から受け取ったコード位相変動量の絶対値(τとτeの差分)を算出し、しきい値判定部63(判定手段に相当)は、クロック偏差推定値δeに基づいて、絶対値算出部62から受け取ったコード位相変動量が想定どおりのものかどうかを判定する。そして、コード位相変動量が想定していた範囲を超えている場合(想定していたよりも変動量が大きい場合)、遅延波到来によるオフセットありと判断して、スイッチ64をONに設定してオフセットの除去を開始する。コード位相変動量の判定処理では、コード位相変動量の絶対値とクロック偏差推定値δe(コード位相変動量の推定値)との差分が予め規定しておいたしきい値を超えた場合にオフセットありと判断する。
スイッチ64がONにセットされると、加算器53から出力されたコード位相変動量が加算器65に入力され、加算器65は、コード位相変動量からクロック偏差推定値δeを減算し、減算結果をオフセット推定値として出力する。平均化処理部66は、加算器65からオフセット推定値を受け取り、その平均値を算出する。加算器67は、遅延弁別器36より入力されたコード位相推定値τから、平均化処理部66より受け取った平均化後のオフセット推定値を減算する。また、減算結果をオフセット除去後のコード位相推定値τ2として後段のキャリアスムージング部52に対して出力する。
このように、本実施の形態の受信装置では、コード位相推定値が遅延波の到来に伴うオフセットを含んでいるかどうかを判定し、オフセットありと判断した場合、そのオフセットをコード位相推定値から除去することとした。これにより、コード同期追尾性能を向上させることができ、測位・測距システムに適用した場合の測距精度を向上させることができる。
実施の形態4.
つづいて、実施の形態4について説明する。実施の形態1で示した信号処理装置(図1および図2参照)は、弱信号を抑圧する効果があるため、遅延波を主波に対する弱信号と見なせば、遅延波の減衰に使用できる。そこで、本実施の形態では、実施の形態1の信号処理装置を利用して遅延波を減衰させる受信装置について説明する。ここでは、実施の形態2の受信装置(図3参照)が実施の形態1の信号処理装置を利用して遅延波を減衰させる場合について説明する。
図7は、図3で示した実施の形態2の受信装置に対して実施の形態1の信号処理装置を適用する場合の構成例を示す図であり、逆拡散部32への入力信号(受信ベースバンド信号)に含まれる遅延波を減衰させる場合の例を示している。すなわち、本実施の形態の受信装置は、実施の形態2の受信装置に対して、逆拡散部32の前段に指数演算処理部(実施の形態1の信号処理装置に相当)71aおよび71bが追加された構成をとる。そして、指数演算処理部71aが受信ベースバンド信号のI成分に対する遅延波成分減衰処理(実施の形態1の信号処理装置による処理と同様の処理)を行い、指数演算処理部71bがQ成分に対する遅延波成分減衰処理を行う。なお、逆拡散部32以降の処理については実施の形態2の受信装置と同様であるため説明を省略する。また、指数演算処理部71aが実数成分処理手段、指数演算処理部71bが虚数成分処理手段に相当し、指数演算処理部71aおよび71bが入力信号処理手段を構成する。
このように、本実施の形態の受信装置では、実施の形態1の信号処理装置を利用して、逆拡散する前の受信ベースバンド信号に含まれる遅延波成分を減衰させることとした。これにより、受信性能を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、実施の形態2の受信装置に対して遅延波成分を減衰させるための構成(指数演算処理部)を追加する場合について説明したが、実施の形態3の受信装置に対して遅延波成分を減衰させるための構成を追加することも可能である。
実施の形態5.
つづいて、実施の形態5について説明する。本実施の形態の受信装置は、実施の形態4の受信装置が備えていた指数演算処理部71aおよび71b(入力信号処理手段)を図8に示した構成のものに置き換えたものである。すなわち、本実施の形態の受信装置は、逆拡散部32の前段に、電力換算部81、N乗根算出部82、除算部83aおよび83bを備えた構成をとる。
本実施の形態の受信装置の動作について説明する。なお、ここでは、実施の形態4の受信装置と異なる動作(逆拡散部32への入力信号である受信ベースバンド信号に対する処理)についてのみ説明する。本実施の形態の受信装置では、所定の処理を実行して得られた受信ベースバンド信号が電力換算部81,除算部83aおよび83bへ入力される。なお、電力換算部81に対しては同相成分(I成分)および直交成分(Q成分)が入力される。一方、除算部83aにはI成分が入力され、除算部83bにはQ成分が入力される。
電力換算部81は、入力信号である受信ベースバンド信号を電力変換する。具体的には、入力信号のI成分およびQ成分を用いて、I2+Q2を算出する。N乗根算出部82は、電力換算部81の出力値についてのN乗根(Nは、1<Nを満たす実数)を計算し、計算結果をN乗根演算結果Dとして出力する。
除算部83aは、受信ベースバンド信号のI成分をN乗根算出部82から取得したN乗根演算結果Dで除算する。また、除算部83bは、受信ベースバンド信号のQ成分をN乗根算出部82から取得したN乗根演算結果Dで除算する。
上記電力演算部81,N乗根算出部82,除算部83aおよび83bが実行する演算により、受信ベースバンド信号の瞬時振幅の指数演算に相当する演算が実行されるため、実施の形態4の受信装置と同様に、受信ベースバンド信号に含まれる遅延波成分を減衰させることができる。
なお、実施の形態4および本実施の形態では、SS方式を前提として説明を行ったが、逆拡散部の前段において受信ベースバンド信号の遅延波成分を減衰させる構成について説明したものである。そのため、実施の形態4および本実施の形態で示した遅延波成分減衰方法は、SS方式以外の通信方式にも適用可能である。
実施の形態6.
つづいて、実施の形態6について説明する。実施の形態1で示した信号処理装置(図1および図2参照)は、入力信号のS/Nが高い場合に弱信号を減衰する効果が得られる。そのため、低S/N状態で同様の効果を得るためには、信号処理装置より前段でS/Nを改善する必要がある。そこで、本実施の形態では、図9に示した構成を採用することにより入力信号のS/Nを改善し、実施の形態4および5で示した受信装置が受信ベースバンド信号の遅延波成分を確実に低減させられるようにする。
図9は、本実施の形態の受信装置の構成例を示す図である。なお、上述した実施の形態4または5で示した受信装置と同じ構成部分についての記載は省略している。すなわち、本実施の形態の受信装置は、巡回積分部91、指数演算回路92および逆拡散部32を備えている。
巡回積分部91は、実施の形態2で示した巡回積分部34(図3参照)と同様のものであり、1コード長のメモリを持ち、受信サンプル単位で(オーバサンプリングして受信していることを想定)1コード周期の積分を実施する。
指数演算回路92は、実施の形態4で示した指数演算処理部71aおよび71bからなる回路、または、実施の形態5で示した電力換算部81、N乗根算出部82、除算部83aおよび除算部83bからなる回路、である。詳細動作については、実施の形態4および5で説明済みのため、ここでは説明を省略する。また、逆拡散部32以降の処理については実施の形態2または3の受信装置と同様であるため説明を省略する。
このように、本実施の形態の受信装置では、受信ベースバンド信号に含まれる弱信号(遅延波成分)を低減させる回路の前段に、当該回路への入力信号のS/Nを改善するための巡回積分部を備えることとした。これにより、遅延波成分を確実に低減させてから逆拡散処理以降の各処理を実行することができる。この結果、受信性能を向上させることができる。
なお、実施の形態1〜本実施の形態にて示した信号処理(信号処理装置、指数演算処理部、指数演算回路などにおける処理)は非線形演算であるため、上述した効果に加えて入力信号の非線形歪みを補正する効果もある。
以上のように、本発明にかかる信号処理装置は、振幅の異なる複数の信号からなる混合信号の所望信号以外の成分を低減させる場合に有用であり、特に、遅延を有さない主波と遅延波とが混合した信号を受信する受信装置の性能改善に有用である。
本発明にかかる信号処理装置の実施の形態1の構成例を示す図である。 本発明にかかる信号処理装置の他の構成例を示す図である。 実施の形態2の受信装置の構成例を示す図である。 実施の形態2の受信装置による同期精度改善結果を示す図である。 実施の形態3の受信装置の構成例を示す図である。 実施の形態3の受信装置のオフセット除去部の構成例を示す図である。 実施の形態4の受信装置の構成例を示す図である。 実施の形態5の受信装置の構成例を示す図である。 実施の形態6の受信装置の構成例を示す図である。
符号の説明
11、21、62 絶対値算出部
12 正負判定部
13、22 指数演算部
14 乗算器
23、83a、83b 除算部
31 PNコード生成部
32 逆拡散部
33、81 電力換算部
34、91 巡回積分部
35、71a、71b 指数演算処理部
36 遅延弁別器
51 オフセット除去部
52 キャリアスムージング部
53 遅延器
61、65、67 加算器
63 しきい値判定部
64 スイッチ
66 平均化処理部
82 N乗根算出部
92 指数演算回路

Claims (12)

  1. 振幅が異なる複数の信号からなる混合信号に対して信号処理を行う信号処理装置であって、
    前記混合信号をその振幅をn乗した信号(nは、0<n<1を満たす実数)に変換することにより、前記混合信号に含まれる振幅が最大の信号以外の弱信号成分を抑圧する弱信号抑圧手段、
    を備えることを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記弱信号抑圧手段は、
    前記入力信号の絶対値を算出する絶対値算出手段と、
    前記絶対値のn乗値を算出する指数演算手段と、
    前記入力信号の正負を判定し、判定結果が正の場合「1」を出力し、一方、判定結果が負の場合には「−1」を出力する正負判定手段と、
    前記n乗値と前記正負判定手段の出力値とを乗算する乗算手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記弱信号抑圧手段は、
    前記入力信号の絶対値を算出する絶対値算出手段と、
    前記絶対値のN乗根(Nは、1<Nを満たす実数)を算出する指数演算手段と、
    前記入力信号を前記N乗根で除算する除算手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  4. 振幅が異なる複数の複素信号からなる混合信号に対して信号処理を行う信号処理装置であって、
    請求項1、2または3に記載の信号処理装置による信号処理を前記混合信号の実数成分に対して実行する実数成分処理手段と、
    請求項1、2または3に記載の信号処理装置による信号処理を前記混合信号の虚数成分に対して実行する虚数成分処理手段と、
    を備えることを特徴とする信号処理装置。
  5. 振幅が異なる複数の複素信号からなる混合信号に対して信号処理を行う信号処理装置であって、
    前記混合信号を電力値に変換する電力換算手段と、
    前記電力値のN乗根(Nは、1<Nを満たす実数)を算出するN乗根算出手段と、
    前記混合信号の実数成分および虚数成分を前記N乗根でそれぞれ除算する除算手段と、
    を備えることを特徴とする信号処理装置。
  6. スペクトル拡散された信号を受信する受信装置であって、
    受信信号に対して所定の逆拡散処理を実行し、さらに、当該逆拡散後の受信信号に基づいて遅延プロファイルを生成する遅延プロファイル生成手段と、
    請求項1、2または3に記載の信号処理装置による信号処理を前記遅延プロファイルに対して実行する信号処理手段と、
    前記信号処理手段からの出力信号に基づいて、受信信号の瞬時コード位相を推定するコード位相推定手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  7. さらに、
    前記瞬時コード位相が有するオフセットを除去するオフセット除去手段と、
    前記オフセット除去後の瞬時コード位相を時間平均し、その結果を平均コード位相として出力する平均化手段と、
    を備え、
    前記オフセット除去手段は、前記平均化手段が前回出力した平均コード位相および受信信号の検波処理にて得られる周波数偏差推定値に基づいて前記瞬時コード位相からオフセットを除去することを特徴とする請求項6に記載の受信装置。
  8. 前記平均化手段は、キャリアスムージングを利用して前記瞬時コード位相の平均化を行うことを特徴とする請求項7に記載の受信装置。
  9. 前記オフセット除去手段は、
    前記平均化手段が前回出力した平均コード位相と前記瞬時コード位相の差分および受信信号の検波処理にて得られる周波数偏差推定値に基づいて、当該瞬時コード位相からオフセットを除去するかどうかを判定する判定手段と、
    前記判定手段が「除去する」と判定した場合に、前記周波数偏差推定値および前記瞬時コード位相から前記平均化手段が前回出力した平均コード位相を減算して得られた減算結果に基づいて、前記瞬時コード位相からオフセットを除去するオフセット除去処理実行手段と、
    を備えることを特徴とする請求項7または8に記載の受信装置。
  10. 前記判定手段は、前記周波数偏差推定値から得られるコード位相の変動量推定値と前記差分を比較し、その比較結果に対してしきい値判定を行うことにより、前記瞬時コード位相からオフセットを除去するかどうかを判定することを特徴とする請求項9に記載の受信装置。
  11. さらに、
    前記遅延プロファイル生成手段への入力信号を処理対象として請求項4または5に記載の信号処理装置による処理を実行する入力信号処理手段、
    を備えることを特徴とする請求項6〜10のいずれか一つに記載の受信装置。
  12. さらに、
    前記入力信号処理手段への入力信号を処理対象として巡回積分を行う巡回積分手段、
    を備えることを特徴とする請求項11に記載の受信装置。
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