JP2009206837A - 無線通信ネットワーク、無線通信装置、通信選択方法、情報配信プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

無線通信ネットワーク、無線通信装置、通信選択方法、情報配信プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】ネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を考慮し、情報配信を行う無線通信ネットワーク、無線通信装置、通信選択方法、情報配信プログラムおよび記録媒体を提供する。
【解決手段】情報の配信を行う1対多型の無線通信ネットワークであって、送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するかを選択する。
【選択図】図2

Description

本発明は、通信特性とネットワークトポロジ情報とにより送信方法を決定し、その方法で一対多型通信を行う無線通信ネットワーク、無線通信装置、通信選択方法、情報配信プログラムおよび記録媒体に関する。
1対1のデータ通信ではユニキャスト通信が有用であるが、映像配信、音声配信、その他の形式の情報配信では、1つの送信者から複数の受信者へ一対多型のデータ配信ができるマルチキャスト通信が有用である。
従来のマルチキャスト通信では、送信者が複数の受信者すべてを管理するのが困難であるため、ネットワークのルーティングプロトコルがパケット配信経路を管理する形式である。
このため、ネットワークでパケットロスが発生すると、到達確認と再送によるパケットロス回復は難しく、FEC(Forward Error Correction)のような、再送を使わない手段を用いてパケットロス回復を行うことが必要であった。
近年の有線ネットワークインフラの高度化に伴い、有線ネットワークリンクにおけるパケットロスは非常に小さいため、有線ネットワークでのマルチキャスト通信ではユニキャスト通信と遜色ない通信品質を得ることができるといえる。
基幹ネットワークへのアクセス網として無線ネットワークが多く使われているが、無線ネットワークでは、電波伝搬中の電波のゆらぎやフェージングによるビットエラーや、かくれ端末問題が発生するため、有線ネットワークに比べてパケットロスが多い。
無線ネットワークにおいて一対多型のデータ配信を行う場合、マルチキャスト通信を使用すると、低遅延で、かつ、少ない帯域によりデータ配信を行うことができるメリットがある。
しかし、上述の理由によるパケットロスが多く、かつ、MAC層での到達確認と再送制御がないため、受信データのパケットロスが多いというデメリットがある。
ユニキャスト通信を使用すると、MAC層での到達確認と再送制御があるため、受信データのパケットロスは少なくなるメリットがある反面、到達確認と再送制御のために遅延が発生し、パケット送信数が増加するというデメリットがある。
また、複数の受信者へ、同一データを複数回送信する必要があるため、パケット送信数が増加する。
このように、無線ネットワークにおいて一対多型の通信を行う場合、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信にはそれぞれメリットとデメリットがあり、ネットワーク通信状況やネットワークトポロジ情報により最適な通信方法を選択する方法がなかった。
さらに、無線ネットワークの形態として、近年注目されているものに、「無線マルチホップネットワーク」がある。
無線マルチホップネットワークは、有線の通信インフラを設置することなく、無線通信端末がバケツリレー式に他の通信端末のパケットを転送することにより、広い領域における無線通信を行うことを可能とする技術であり、ネットワークの自律性・端末のモビリティ性の面から注目されている。
無線マルチホップネットワークは無線リンクが多段に接続された構成であるため、ホップ数が多くなるほど、送信者と受信者間のパケットロスが多くなる傾向がある。
無線マルチホップネットワークにおいて、一対多型の通信を行う場合には、マルチキャスト通信におけるパケットロスの多さは顕著になる。
また、ユニキャスト通信における遅延とパケット送信数の増加は顕著になる。
このように、無線マルチホップネットワークにおいては、無線ネットワークにおけるユニキャスト通信、マルチキャスト通信のデメリットが顕著になる。
無線マルチホップネットワークにも適用できる、ユニキャスト通信、マルチキャスト通信の選択方法もなかった。
一方、一対多型のデータ配信の用途には、映像配信、音声配信、その他の形式の情報配信がある。
そのデータ種別により、高い配信率を重視し遅延は一定程度許容する場合(例えば、一方向の映像配信、データ配信)や、反対に、低い遅延を重視しパケットロスを一定程度する場合(例えば、双方向の音声配信)がある。
これらの配信率や遅延などのネットワーク性能は、適切にユニキャスト通信またはマルチキャスト通信を選択することにより制御することが可能である。
このように、データ種別により要求されるネットワーク性能に応じて、ユニキャスト通信またはマルチキャスト通信を選択する方法はなかった。
関連する類似システムの一例が、特許文献1に記載されている。
この特許文献1のシステムでは、信頼性のあるマルチキャスト動作を実行するために、マルチキャスト通信において状況に応じてAckを使用することが述べられている。
しかし、この従来技術には以下の課題があった。
問題点は、いくつかのネットワーク情報を総合的に考慮して通信方法を決定する現実的かつ具体的な方法について記述されていないことである。
その理由は、データ通信の際に、各端末が通信方法を決定するには、各端末が収集したネットワーク情報をもとに何らかの処理を実行することが必要であり、その処理がなければ通信方法の決定が不可能であるためである。
別の一例が、特許文献2に記載されている。
このシステムでは、無線ネットワークにおけるマルチキャスト通信において、ユニキャスト送信を使用することが述べられている。
しかし、この従来技術には以下の課題があった。
問題点は、多くの受信者への配信を行うことができない点である。
その理由は、ユニキャスト送信を複数回繰り返す場合、パケットの到達率は高まるものの、帯域の使用量が増加するため、アプリケーション種別によっては、パケットロスが多くパケット到達率が低いことは、一定程度許容するが、多くの受信者へ通信する方が良い場合があるためである。
また、上述した背景に関連する技術を次に開示する。
特許文献3は、クライアントからのコンテンツ配信要求により、コンテンツの配信に要する帯域に基づいて、ユニキャスト又はマルチキャストによる配信を選択し、該選択結果に基づいて、前記コンテンツの配信を指示することが開示されている。
上記により、インターネットにより音楽、映像を配信する場合に適用して、伝送に供する帯域を有効に利用してストリームコンテンツを配信することができるようになる。
特許文献4は、クライアントは、ルータに対してデータ受信に関する情報を送信し、ルータは、このクライアントから送信される配信要求メッセージ、強制配信要求メッセージ及び配信停止メッセージに基づいて、クライアントあるいは他のルータに対してデータ配信を行う際の配信方式を、ユニキャスト配信、マルチキャスト配信及びブロードキャスト配信の何れかの中から決定し、当該決定した配信方式に従って、コンテンツサーバから送信される配信対象のデータを送信することが開示されている。
上記により、データ配信の効率を向上させることを可能とする。
特許文献5は、他の装置からのパケット化されたデータが、無線LANに接続された複数個の無線端末装置に対してマルチキャストまたはブロードキャストで伝送すべきものであるか否かを判別し、マルチキャストまたはブロードキャストで伝送すべきものであると判別された場合に、他の装置からのパケット化されたデータを、複数個の無線端末装置の全てに対して、ユニキャストで送信するように制御することが開示されている。
上記により、ブロードキャストやマルチキャストなどのように、相手先の機器がACK信号などの応答を返信しない通信態様で情報を伝送する場合に、送信対象の複数の端末装置のそれぞれに対して、確実に情報を伝送することを可能とする。
特許文献6は、マルチキャスト受信あるいはユニキャスト受信のいずれを使用するかを、コンテンツ受信時刻を使用して算出した電波強度情報取得時刻に電波強度情報を取得し、取得した電波強度情報に応じて、マルチキャスト受信またはユニキャスト受信のいずれかを選択してコンテンツ受信することが開示されている。
上記により、基地局側では、電波環境の良い通信端末にできるだけユニキャストでなくマルチキャストで配信し、通信路にトラフィックの負荷を極力低減できる。
特表2007−505565号公報 特開2005−236991号公報 特開2002−353964号公報 特開2004−153312号公報 特開2006−101148号公報 特開2006−333182号公報
しかしながら、特許文献3から特許文献6のいずれも、無線ネットワークにおいて一対多型の通信を行う場合に、ネットワーク通信状況やネットワークトポロジ情報により最適な通信方法を選択することに関して、改善の余地がある。
具体的に、ネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報において、特許文献3では、コンテンツ配信に必要な帯域を考慮しているが、経路空き帯域、データ配信率および転送遅延を考慮していない。さらに、通信経路に対応する複数のパラメータに応じた総合の評価値に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することに関して示唆されていない。
具体的に、特許文献4および特許文献5では、データ種別情報を用いてユニキャスおよびマルチキャスを選択することに関して、示唆されているが、データ配信率、転送遅延を考慮することに関して示唆されていない。これにより、データ種別だけでは、ユニキャスおよびマルチキャスを選択する際に、通信経路上の混雑の状態を反映することができないという問題点が生じる。さらに、通信経路に対応する複数のパラメータに応じた総合の評価値に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することに関して示唆されていない。
具体的に、ネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報において、特許文献6では、電波強度を考慮しているが、経路空き帯域、データ配信率および転送遅延を考慮していない。さらに、通信経路に対応する複数のパラメータに応じた総合の評価値に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することに関して示唆されていない。
そこで、本発明は、ネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を考慮し、それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた総合の評価値に基づいて、いずれの通信を使用するか選択し、情報配信を行う無線通信ネットワーク、無線通信装置、通信選択方法、情報配信プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明にかかる第1の無線通信ネットワークは、第1の情報の配信を行う1対多型の無線通信ネットワークであって、送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することを特徴とする。
本発明にかかる第1の無線通信装置は、情報の配信を行う無線通信装置であって、送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した価値の比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することを特徴とする。
本発明にかかる第1の通信選択方法は、送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することを特徴とする。
本発明にかかる第1の情報配信プログラムは、1対多型の無線通信ネットワークにおける情報の配信を行う情報配信プログラムであって、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査する処理と、それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用する処理と、選択した通信方法で送信先の無線通信装置に前記情報を配信する処理とを送信元の無線通信端末に実行させることを特徴とする。
本発明にかかる記録媒体は、少なくとも第1の情報配信プログラムが記録されていることを特徴とする。
本発明は、ネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を考慮し、それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた総合の評価値に基づいて、いずれの通信を使用するか選択し、適切な通信方法によって、情報配信を行う無線通信ネットワーク、無線通信装置、通信選択方法、情報配信プログラムおよび記録媒体を提供できる。
本発明を以下に記載する実施の形態を用いて説明していく。
以下に記載する実施の形態は、本発明を好適にもしくは最適に実施する形態であり、これに限定されることはなく、当業者が容易に想到できる範囲内において、変形、修正可能とする。
以下に記載する実施の形態では、一例として、無線マルチホップ上のユニキャストルーティングプロトコルとして、下記非特許文献1のAODV(Ad hoc On-Demand Distance Vector Routing)プロトコルを用いることができる。
非特許文献1 C. Perkins, 他2名, "Ad hoc On-Demand Distance Vector (AODV) Routing", IETF RFC 3561
以下に記載する実施の形態では、一例として、マルチキャストルーティングプロトコルとして、下記非特許文献2のODMRP(On Demand Multicast Routing Protocol)プロトコルを用いることができる。
非特許文献2 SUNG-JU LEE, 他2名, "On-Demand Multicast Routing Protocol in Multihop Wireless Mobile Networks", Mobile Networks and Applications Volume 7, Issue 6 (December 2002), Pages 441-453
ただし、ユニキャストルーティングプロトコルおよびマルチキャストルーティングプロトコルは、これに限定されることはなく、同様の機能をもつものであれば他のものでもよい。
また、無線通信規格として、IEEE802.11規格を適用したものである。
ただし、他の無線通信規格を使用することも可能である。
(第1の実施形態)
本実施形態にかかる無線ネットワークについて図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施形態にかかる無線ネットワークの構成の一例について図1および図2を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態にかかる無線ネットワークの端末配置図である。
図2は、本実施形態にかかる無線通信端末S,R1,R2,R3,N1,N2の詳細図である。
図1において、無線通信端末S, R1, R2, R3が無線ネットワークを構成している。
各端末を結ぶ線は、その両端の端末が通信可能であることを示す。
Sは、送信者、R1と、R2と、R3とは、受信者である。
ユニキャスト通信の場合は、次に示す3本の経路でコンテンツ配信が行われる。
1. S→R1
2. S→R2
3. S→R3
マルチキャスト通信の場合には、次に示す1本の経路でコンテンツ配信が行われる。
1. S→R1およびR2およびR3
図2は、本実施形態にかかる無線通信端末S,R1,R2,R3,N1,N2の詳細図である。
図2において、無線通信端末は、アンテナ11、無線処理部12、ルーティング制御部13、通信バッファ14、メッセージキャッシュ15、通信方法制御部16、アプリケーション処理部17から構成される。
アンテナ11は、電波の送受信を行う。これは、他の無線通信端末から送信されたデータを受信し、または、他の無線通信端末へデータを送信する。
無線処理部12は、無線ネットワークのデータ通信を行う。また、使用者が操作し、データを入力すると、無線送受信部12は、アンテナ11を介して入力データを送信する。
ルーティング制御部13は、データパケットの送信、受信、転送の選択を行う。
また、ルーティング制御部13の中には、ユニキャスト通信に関わる通信処理を行うユニキャスト処理部131と、マルチキャスト通信に関わる通信処理を行うマルチキャスト処理部132とを有する。
通信バッファ14は、データパケットの一時的な保存を行う。保存されているデータパケットは、無線処理部12およびアンテナ11により装置の外部へ送信される。
メッセージキャッシュ15は、一度受信した信号を保持し、後に再び受信した際の同一性の確認に使用するものである。
通信方法制御部16は、通信状況とネットワークトポロジ情報を調査し、通信方法を決定する。
アプリケーション処理部17は、音声・映像などのアプリケーションデータを送受信する。また、通信バッファ14により保存されているパケットを送信する機能を有する。
上述した構成を有する本実施形態のネットワークシステムにおける処理の一例について図2、図3を参照して、詳細に説明する。
図3は本実施形態における処理の流れを表す。
(通信状況とネットワークトポロジ情報の調査)
まず、本実施形態にかかる処理において、通信状況とネットワークトポロジ情報の調査について説明する。
データ送信者Sは、通信方法制御部16によって通信状況およびネットワークトポロジ情報を把握する(ステップS101)。
ここで、通信状況の指標として、パケットロス情報や電波強度情報を使用することができる。
ここではパケットロス情報を使う場合について説明する。
ネットワークトポロジ情報として、送信者から各受信者へのユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を使用することができる。
パケットロス情報を得る方法としては、例えば隣接端末間で試験パケットの送受信を行い、そのパケットロス率を計測する方法や、データ通信パケットのパケットロス率を計測する方法がある。
これらは一例であり、他の方法を使うことも可能である。
ユニキャスト通信経路またはマルチキャスト通信経路を得る方法としては、例えば、ルーティング処理部13から得る方法がある。
他にも、マルチキャスト受信者がマルチキャスト送信者に向けて試験パケットを送信し、中継者でその試験パケットに適切な識別子を挿入し、マルチキャスト送信者がそれを受信することにより、送信者とすべての中継者を得る方法がある。
これらは一例であり、他の方法を使うことも可能である。
(配信統計情報の算出)
次に、通信状況とネットワークトポロジ情報から配信統計情報を算出する(ステップS102)。
ここでは上述の通信状況としてパケットロス情報を、ネットワークトポロジ情報としてユニキャスト通信経路またはマルチキャスト通信経路を使用する場合について説明する。
配信統計情報としては、データ配信率と転送遅延と経路空き帯域を使用することができる。
これらは一例であり、これらの一部だけを使用することや、他の適切なパラメータ(例えば、データ送信の際の消費電力、その他の観測可能な装置内情報、ルーティングプロトコルの制御パケット量)を使用することも可能である。
ここで、「経路空き帯域」について説明する。
転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域を「空き帯域」と定義し、「空き帯域」を転送経路に沿って足し合わせた値を「経路空き帯域」と定義する。
「経路空き帯域」が大きいほど、データ転送が使用する帯域が小さいことを意味する指標である。
(配信統計情報の重みの基準値の設定)
本実施形態にかかる配信統計情報の重みの基準値の設定について説明する。
データ送信者Sの通信方法制御部16に対して、配信統計情報の重みの基準値α0、β0、γ0を設定する(ステップS103)。
α0、β0、γ0は、それぞれ、配信率、遅延、経路空き帯域に対応する。これらの値は、0より大きい値であり、大きくすると、それぞれ対応する配信統計情報の重視の度合いが増えるものである。
これらの値はデータ種別やその他の制約を考慮して、以下のように決定できる。
IP電話による多者通話のような双方向の音声配信では低遅延であることが望まれるため、α0、β0よりもγ0を大きくすると良い。
具体的には、例えばα0、β0=1、γ0=2とする。
また、放送のような一方向の映像配信、音声配信のように遅延は一定程度許容するが低パケットロスが望まれる場合は、β0、γ0よりもα0を大きくすると良い。
具体的には、例えばβ0、γ0=1、α0=2とする。
また、複数のアプリケーションが混在し使用帯域を低く抑えたい場合には、α0、β0よりもγ0を大きくすると良い。
具体的には、例えばα0、β0=1、γ0=2とする。
ただし、この決定方法は一例であり、他の方法により決定することもできる。
ここで設定したα0、β0、γ0に対し、後の(評価値の算出)処理においてデータ種別を加味した値をそれぞれα、β、γとし評価値の算出に使用する。
(データ配信率の計算)
本実施形態にかかるデータ配信率の計算方法について説明する。
2つの無線通信端末が通信可能な距離に存在する場合、その通信(1ホップ)でのパケットロス率をP、無線通信における最大再送回数をγとすると、1ホップのユニキャスト通信での配信率DUは以下のようになる。
U=1−Pγ
1ホップのマルチキャスト通信での配信率DMは以下のようになる。
M=1−P
(転送遅延の計算)
本実施形態にかかる転送遅延の計算について説明する。
ユニキャスト送信の場合、パケットロスの際の再送を考慮する。
あるパケットのn回目の送信における、パケット送信に要する時間TUnは以下のようになる。
Figure 2009206837
ここで、以下の記号はそれぞれIEEE802.11の各値を示す。
無線規格としてIEEE802.11と異なる規格を用いる場合には、適切にTUnを計算することによりその後の計算を適用できる。また、以降もこれらの表記を同様の意味で用いる。
(DIFS)は、DIFS時間、(SIFS)は、SIFS時間、
(RTS)は、RTS送信時間、(CTS)は、CTS送信時間、
(Data)は、Data送信時間、(Ack)は、Ack送信時間、
(CWn)は、n回目の送信におけるContention Window size、(Slottime)は1スロットの時間受信者数Nをとして、このTUnを用いて、転送遅延LUは以下のようになる。
Figure 2009206837
またマルチキャスト送信の場合、パケット送信に要する時間TMを用いて転送遅延LMは以下のようになる。
M=(DIFS)+(Data)+(CW1)+(Slottime)
M=LM
(経路空き帯域の計算)
本実施形態にかかる経路空き帯域の計算について説明する。
受信数をNとし、無線伝送速度をRR、アプリケーションのデータ送信レートRDをとして、経路空き帯域RUは以下のようになる。
U=RR−RD×N
マルチキャスト通信での経路空き帯域はRM以下のようになる。
M=RR−RD
(評価値の算出)
次に、本実施形態にかかる配信統計情報DU、DM、LU、LM、RU、RMと、データ種別を用いて、ユニキャスト通信とマルチキャスト通信のどちらが有利かを決定するために、評価値を算出する。
通信方法処理部16は、ルーティング処理部13より、データ種別を取得する。
データ種別に対応するアプリケーションの要求により、配信率、遅延、経路空き帯域に対して、一定値以上または一定値以下は「好ましい/好ましくない」、および、「許容する/許容しない」という運用を可能とするため、複数の閾値を設定し、その閾値を考慮してα、β、γの値を増加または減少することができる。
ここでは、例として、配信率と値との関係について、2個の閾値Dt1、Dt2(Dt2<Dt1)を設定する場合について説明する。
これらの閾値は、「配信率がDt1を上回ることが好ましい」、「Dt2を下回ることは許容しない」という意味をもつ。
配信率の重みの基準値α0に対する重みの増分をΔα0として、以下のように配信率
の重みαを決定する。
t1<DUのときα=α0
t2<DU<Dt1のときα=α0+Δα0
U<Dt2のときα=α0+2Δα0
同様の計算をDMについても実行する。
さらに、遅延LU、LMと重み値β、経路空き帯域、RU、RMと重み値γについてそれぞれ実行する。
以上で決定したα、β、γを使用してユニキャスト通信およびマルチキャスト通信の評価値それぞれEUMを次の式で算出する(ステップS104)。
Figure 2009206837
ただし、( )内の値が0以下になるときは、その値を、0より大きく十分小さい値δに置き換え、他の配信統計情報による選択を優先するようにする。具体的には、例えばδ=0.01とする。
(送信方法の決定)
上記の評価値を用いて、ユニキャスト通信とマルチキャスト通信のどちらを使用するかを決定する(ステップ105)。
UMの大小比較を行い、EUが大きい場合は、ユニキャスト通信を使用すると判断する。
反対に、EMが大きい場合にはマルチキャスト通信を使用すると判断する。
なお、通信方法としてユニキャスト通信およびマルチキャスト通信以外の方法を使用する場合でも同様の評価値を計算し、その中で最大の値をとる通信方法を選択することにより、通信方法を決定することができる。
(データ送信)
通信方法制御部16により通信方法が決定した後、アプリケーション処理部17がデータパケットを送信すると、ルーティング制御部13がそれを受信し、通信方法制御部16に通信方法を問い合わせる。
通信制御部16は、上記(送信方法の決定)により決められた通信方法をルーティング制御部13に通知する。
その通信方法によって、ユニキャスト通信であるか、マルチキャスト通信であるかを選択する(ステップS106)。
その通信方法がユニキャスト通信である場合、ルーティング制御部13は、パケットをユニキャスト処理部131を経由してユニキャスト通信で送信する(ステップS107)。
また、その通信方法がマルチキャスト通信である場合、ルーティング制御部13は、パケットをマルチキャスト処理部132を経由しマルチキャスト通信で送信する(ステップS108)。
そのデータパケットは、無線処理部12およびアンテナ11により装置の外部へ送信される。
その際、通信バッファ14によりアプリケーション処理部17が送信したパケットを一旦保存しておくことが可能である。
本実施形態は、以下に記載する効果を有する。
第1の効果は、無線ネットワークにおける一対多型通信において、通信状況やネットワークトポロジに応じて、高配信率または低遅延または高「空き帯域」の通信を可能とすることである。
その理由は、通信状況やネットワークトポロジに応じて自動的に高配信率または低遅延または高「空き帯域」の通信方法を選択し、その通信方法でデータ通信を行うためである。
第2の効果は、無線ネットワークにおける一対多型通信において、アプリケーション種別に応じて高配信率または低遅延または高「空き帯域」の通信を可能とすることである。
その理由は、アプリケーション種別に応じて、配信率、遅延、空き帯域の重み付けを変更でき、それに従って通信方法を選択し、その通信方法でデータ通信を行うためである。
第3の効果は、無線ネットワークにおける一対多型通信において、アプリケーションが許容するネットワーク品質を保つことを可能とすることである。
その理由は、配信率、遅延、空き帯域の閾値を設定することにより、アプリケーションが要求するネットワーク品質を満たすように通信方法を選択することが可能なためである。
(第2の実施形態)
まず、本実施形態にかかる無線ネットワークについて図1および図4を参照して詳細に説明する。
図4は、本実施形態にかかる無線マルチホップネットワークの端末配置図である。
本実施形態にかかる無線通信端末の構成については、図1の構成と同様である。
図4において、無線通信端末S, R1, R2, R3, N1, N2,が無線マルチホップネットワークを構成している。
各端末を結ぶ線は、その両端の端末が通信可能であることを示す。Sは送信者、N1とN2は、中継者、R1とR2とR3は、受信者である。
ユニキャスト通信の場合は次に示す3本の経路でコンテンツ配信が行われる。
1. S→N1→N2→R1
2. S→N1→N2→R2
3. S→N1→N2→R3
マルチキャスト通信の場合には次に示す1本の経路でコンテンツ配信が行われる。
1. S→N1→N2→R1およびR2およびR3
本実施形態の動作について、詳細に説明する。
本実施形態は、(データ配信率の計算)処理と、(転送遅延の計算)処理と、(経路空き帯域の計算)処理が第1の実施形態と異なる。
また、新たに(データ中継)処理が必要である。
これらの部分について、詳細に説明する。
(通信状況とネットワークトポロジ情報の調査)
本実施形態にかかる処理において、通信状況とネットワークトポロジ情報の調査について説明する。
データ送信者Sは、通信方法制御部16によって通信状況およびネットワークトポロジ情報を把握する(ステップS201)。
ここで、通信状況の指標として、パケットロス情報や電波強度情報を使用することができる。
ここではパケットロス情報を使う場合について説明する。
ネットワークトポロジ情報として、送信者から各受信者へのユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を使用することができる。
パケットロス情報を得る方法としては、例えば隣接端末間で試験パケットの送受信を行い、そのパケットロス率を計測する方法や、データ通信パケットのパケットロス率を計測する方法がある。
ユニキャスト通信経路またはマルチキャスト通信経路を得る方法としては、例えば、ルーティング処理部13から得る方法がある。
他にも、マルチキャスト受信者がマルチキャスト送信者に向けて試験パケットを送信し、中継者でその試験パケットに適切な識別子を挿入し、マルチキャスト送信者がそれを受信することにより、送信者とすべての中継者を得る方法がある。
これらは一例であり、他の方法を使うことも可能である。
(データ配信率の計算)
本実施形態のデータ配信率の計算方法について説明する。
hホップでのユニキャスト通信での配信率DUnを用いて、全受信者の配信率DUは以下のようになる。
Figure 2009206837
ここで、以下の記号(1)は、全受信者における<>内の値の最小値を意味する。以降もこの記号を同じ意味で用いる。
Figure 2009206837
また、ここでは、全受信者として、それらの最小値をとることにしたが、それらの平均値をとること、それらの最大値をとること、または、その他の集計方法により求められる値を使うことが可能である。
同様にマルチキャスト通信での配信率の配信率DMは、hホップでのマルチキャスト通信での配信率DMhを用いて、以下のようになる。
Figure 2009206837
(転送遅延の計算)
ユニキャスト送信の場合、あるパケットのn回目の送信における、パケット送信に要する時間TUnを用いて以下のようになる。
Figure 2009206837
ここで、以下の記号(2)は全受信者足し合わせることを意味する。以降もこの記号を同様の意味で用いる。
Figure 2009206837
またマルチキャスト送信の場合、パケット送信に要する時間TMを用いて転送遅延LMは以下のようになる。
Figure 2009206837
ここで、以下の記号(3)はマルチキャスト経路に沿って足し合わせることを意味する。以降もこの記号を同様の意味で用いる。
Figure 2009206837
(経路空き帯域の計算)
ユニキャスト通信での経路空き帯域は、各中継者における、自身より下流にある受信者の総数NUをとして、以下のようになる。
Figure 2009206837
マルチキャスト通信での経路空き帯域RMは以下のようになる。
Figure 2009206837
(データ中継)
データ送信者と通信可能な距離に位置する端末1は、アンテナ11と無線処理部12によりデータパケットを受信し、そのパケットはルーティング制御部13に入る。
ルーティング制御部13では、ルーティングプロトコルの機能により次の中継者が存在するか否かを判断し、存在する場合には、ユニキャスト処理部131またはマルチキャスト処理部132を経由して無線処理部12とアンテナ11により送信する。
この処理を繰り返すことによりデータパケットはデータ受信者R1,R2,R3へ届けられる。
なお、データパケットの中継の際、一度転送したデータの情報をメッセージキャッシュ15に一定時間保存し、同一パケットが他経路から届いた場合には再度転送しないようにすることが可能である。
(第3の実施形態)
本実施形態にかかる無線ネットワークについて図5および図6を参照して詳細に説明する。
図5は、本実施形態にかかるマルチキャストシステムの構成の一例について図面を参照して詳細に説明する。
図6は、本実施形態にかかる無線通信システムの処理について示すフローチャート図である。
本実施形態は、第2の実施形態の通信方法であるユニキャスト通信およびマルチキャスト通信に加えて、マルチキャスト経路においてホップバイホップにユニキャスト通信を行う通信方法についても選択可能とする方法である。この通信方法を、以降、「ハイブリッドキャスト通信」とよぶ。
ハイブリッドキャスト通信はユニキャスト通信と比較して以下のようなメリットがある。
図4のS→N1、および、N1→N2のリンクのように、下流に複数の受信者が存在するリンクにおいて複数受信者へのユニキャスト通信を行う場合、そのリンクには受信者の数に等しい複数の同一データパケットを送信する必要があり、多くの帯域が必要であるというデメリットがある。しかし、ハイブリッドキャスト通信では、そのようなリンクには1つのデータパケットを送信するだけでよいため、使用帯域を小さくすることができるというメリットがある。
また、ハイブリッドキャスト通信はマルチキャスト通信と比較して以下のようなメリットがある。
マルチキャスト通信では、ACKによる到達確認がないため、パケットロスが多いというデメリットがある。しかし、ハイブリッドキャスト通信では、リンクごとにユニキャスト通信を行うため、パケットロスを小さくすることができるというメリットがある。
ハイブリッドキャスト通信では、図4の無線マルチホップネットワーク端末配置図において、途中で分岐する1本の経路でコンテンツ配信が行われる。
データは、N2で3つにコピーされてそれぞれ、R1とR2とR3に送信される。
1.(S→N1→N2→R1)および(N2→R2)および(N2→R3)
図5に、本実施形態の無線通信端末の詳細図を示す。
図5において、無線通信端末は、アンテナ11、無線処理部12、ルーティング制御部13、通信バッファ14、メッセージキャッシュ15、通信方法制御部16、アプリケーション処理部17から構成される。
アンテナ11は、電波の送受信を行う。これは、他の無線通信端末から送信されたデータを受信し、または、他の無線通信端末へデータを送信する。
無線処理部12は、無線ネットワークのデータ通信を行う。また、使用者が操作し、データを入力すると、無線送受信部12は、アンテナ11を介して入力データを送信する。
ルーティング制御部13は、データパケットの送信、受信、転送の選択を行う。
また、ルーティング制御部13の中には、ユニキャスト通信に関わる通信処理を行うユニキャスト処理部131と、マルチキャスト通信に関わる通信処理を行うマルチキャスト処理部132と、ハイブリッドキャスト通信に関わる通信処理を行うハイブリッドキャスト処理部132とを有する。
通信バッファ14は、データパケットの一時的な保存を行う。保存されているデータパケットは、無線処理部12およびアンテナ11により装置の外部へ送信される。
メッセージキャッシュ15は、一度受信した信号を保持し、後に再び受信した際の同一性の確認に使用するものである。
通信方法制御部16は、通信状況とネットワークトポロジ情報を調査し、通信方法を決定する。
アプリケーション処理部17は、音声・映像などのアプリケーションデータを送受信する。また、通信バッファ14により保存されているパケットを送信する機能を有する。
このように、本実施形態では、第1の実施形態、および、第2の実施形態にかかる無線通信端末の構成を示す詳細図(図2)に加えて、ルーティング処理部13内に、ハイブリッドキャスト通信に関わる通信処理を行うハイブリッドキャスト処理部133がある。
以下に、上述した構成を有する無線通信ネットワークの処理の一例について図6を用いて説明する。
図6に、本実施形態の処理の流れを示す。
(通信状況とネットワークトポロジ情報の調査)
本実施形態にかかる処理において、通信状況とネットワークトポロジ情報の調査について説明する。
データ送信者Sは、通信方法制御部16によって通信状況およびネットワークトポロジ情報を把握する(ステップS301)。
ここで、通信状況の指標として、パケットロス情報や電波強度情報を使用することができる。
ここではパケットロス情報を使う場合について説明する。
ネットワークトポロジ情報として、送信者から各受信者へのユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を使用することができる。
パケットロス情報を得る方法としては、例えば隣接端末間で試験パケットの送受信を行い、そのパケットロス率を計測する方法や、データ通信パケットのパケットロス率を計測する方法がある。
(配信統計情報の算出)
次に本実施形態における配信統計情報の算出について説明する(ステップS302)。
ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信については第2の実施形態と同様である。
ハイブリッドキャスト通信について、評価値の計算方法を示す。
データ配信率DHについては、ユニキャストと同じになる。
Figure 2009206837
転送遅延LHについては、各ホップでのユニキャスト転送遅延をハイブリッドキャスト転送経路で足し合わせたものになる。
Figure 2009206837
ここで、以下の記号(4)は、ハイブリッド経路に沿って足し合わせることを意味する。以降もこの記号を同様の意味で用いる。
Figure 2009206837
経路空き帯域RHについては、以下のようになる。
Figure 2009206837
Hは、各中継者における下流隣接の受信者および中継者の合計である。
次に、配信率、遅延、経路空き帯域の重み付けを調整するための値α、β、γを決定する。この処理は第2の実施形態と同様の方法で実施できる(ステップS303)。
(評価値を算出)
次に評価値を算出する(ステップS304)。
ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信に対する評価値は第2の実施形態と同様の方法で実施できる。
ハイブリッドキャスト通信の評価値は、データ配信率DH、転送遅延LH、経路空き帯域RHを用いて、評価値EHを次の式で算出する。
Figure 2009206837
ただし、( )内の値が0以下になるときは、その値を、0より大きく十分小さい値δに置き換え、他の配信統計情報による選択を優先するようにする。
具体的には、例えばδ=0.01とする。
(送信方法の決定)
送信方法を、ユニキャスト通信、マルチキャスト通信、ハイブリッドキャスト通信から選択するには、第2の実施形態のEU、EMと、ここで求めたEHの中で最大の値をとるものを求めることにより決定できる(ステップS305)。
その通信方法によって、ユニキャスト通信であるか、マルチキャスト通信であるかを選択する、ただし、本実施形態では、通信方法として、ハイブリッドキャスト通信も行うことができる(ステップS306)。
その通信方法がユニキャスト通信である場合、ルーティング制御部13は、パケットをユニキャスト処理部131を経由してユニキャスト通信で送信する(ステップS307)。
また、その通信方法がマルチキャスト通信である場合、ルーティング制御部13は、パケットをマルチキャスト処理部132を経由しマルチキャスト通信で送信する(ステップS308)。
また、通信方法として、ハイブリッドキャスト通信を選択すると、パケットをハイブリッドキャスト処理部133を経由してハイブリッドキャスト通信で送信する(ステップS309)。
(データ中継)
データ送信者と通信可能な距離に位置する端末1は、アンテナ11と無線処理部12によりデータパケットを受信し、そのパケットはルーティング制御部13に入る。
ルーティング制御部13では、ルーティングプロトコルの機能により次の中継者が存在するか否かを判断し、存在する場合には、ユニキャスト処理部131またはマルチキャスト処理部132またはハイブリッドキャスト処理部133を経由して無線処理部12とアンテナ11により送信する。
この処理を繰り返すことによりデータパケットはデータ受信者R1,R2,R3へ届けられる。
なお、データパケットの中継の際、一度転送したデータの情報をメッセージキャッシュ15に一定時間保存し、同一パケットが他経路から届いた場合には再度転送しないようにすることが可能である。
(第4の実施形態)
本実施形態にかかる無線ネットワークについて図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施形態にかかる無線ネットワークの構成の一例について図7および図8を参照して詳細に説明する。
図7は、本実施形態における無線マルチホップネットワーク端末配置図の一例である。
図8は、本実施形態にかかる無線通信端末S,R1,R2,R3,N1,N2の詳細図である。
本実施形態は、第3の実施形態の通信方法であるユニキャスト通信、マルチキャスト通信、および、ハイブリッドキャスト通信に加えて、ホップ毎にユニキャスト通信とマルチキャスト通信との最適な通信方法を選択する方法についても選択可能とする方法である。この通信方法を、以降、「セレクトキャスト通信」とよぶ。
セレクトキャスト通信はユニキャスト通信と比較して以下のようなメリットがある。
図4のS→N1、および、N1→N2のリンクのように、下流に複数の受信者が存在するリンクにおいて複数受信者へのユニキャスト通信を行う場合、そのリンクには受信者の数に等しい複数の同一データパケットを送信する必要があり、多くの帯域が必要であるというデメリットがある。しかし、セレクトキャスト通信では、そのようなリンクには1つのデータパケットを送信するだけでよいため、使用帯域を小さくすることができるというメリットがある。
また、セレクトキャスト通信はマルチキャスト通信と比較して以下のようなメリットがある。
マルチキャスト通信では、ACKによる到達確認がないため、パケットロスが多いというデメリットがある。しかし、ハイブリッドキャスト通信では、必要に応じてリンクごとにユニキャスト通信を行うため、パケットロスを小さくすることができるというメリットがある。
また、セレクトキャスト通信はハイブリッドキャスト通信と比較して以下のようなメリットがある。
図4のN→R1、N→R2、および、N→R3のリンクのように、1対多通信を行うリンクにおいて、ハイブリッドキャスト通信では受信者の数に等しい複数の同一データパケットを送信する必要があり、多くの帯域が必要であるというデメリットがある。
しかし、セレクトキャスト通信では、そのようなリンクにはマルチキャスト通信を使用することにより、一つのデータパケットを送信するだけでよいため、使用帯域を小さくすることができるというメリットがある。
セレクトキャスト通信では、送信者および各中継者がユニキャスト通信とマルチキャスト通信との最適な通信方法を選択することにより、ネットワーク全体として最適な通信方法でコンテンツ配信を行う。
図7において、以下のように通信することが可能である。
受信者R1とR2とR3に対しては、S→N1→N2→N3とユニキャスト通信した後、N3がマルチキャスト送信しR1とR2とR3が受信。
受信者R4に対しては、S→N4→N5→R4とユニキャスト通信。
受信者R5, R6, R7, R8に対しては、Sがマルチキャスト送信しR5とR6が受信した後、R5がマルチキャスト送信しR7とR8が受信。
図8は、本実施形態における無線通信端末の詳細図である。
図5において、無線通信端末は、アンテナ11、無線処理部12、ルーティング制御部13、通信バッファ14、メッセージキャッシュ15、通信方法制御部16、アプリケーション処理部17から構成される。
アンテナ11は、電波の送受信を行う。これは、他の無線通信端末から送信されたデータを受信し、または、他の無線通信端末へデータを送信する。
無線処理部12は、無線ネットワークのデータ通信を行う。また、使用者が操作し、データを入力すると、無線送受信部12は、アンテナ11を介して入力データを送信する。
ルーティング制御部13は、データパケットの送信、受信、転送の選択を行う。
また、ルーティング制御部13の中には、ユニキャスト通信に関わる通信処理を行うユニキャスト処理部131と、マルチキャスト通信に関わる通信処理を行うマルチキャスト処理部132と、ハイブリッドキャスト通信に関わる通信処理を行うハイブリッドキャスト処理部132と、セレクトキャスト通信に関わる通信処理を行うセレクトキャスト処理部134を有する。
通信バッファ14は、データパケットの一時的な保存を行う。保存されているデータパケットは、無線処理部12およびアンテナ11により装置の外部へ送信される。
メッセージキャッシュ15は、一度受信した信号を保持し、後に再び受信した際の同一性の確認に使用するものである。
通信方法制御部16は、通信状況とネットワークトポロジ情報を調査し、通信方法を決定する。
アプリケーション処理部17は、音声・映像などのアプリケーションデータを送受信する。また、通信バッファ14により保存されているパケットを送信する機能を有する。
本実施形態では、第2の実施形態の詳細図(図5)に加えて、ルーティング処理部13内に、セレクトキャスト通信に関わる通信処理を行うセレクトキャスト処理部134がある。
以下に、上述した構成を有する無線通信ネットワークの処理の一例について図9を用いて説明する。
図9に、本実施形態の処理の流れを示す。
(通信状況とネットワークトポロジ情報の調査)
本実施形態にかかる処理において、通信状況とネットワークトポロジ情報の調査について説明する。
データ送信者Sは、通信方法制御部16によって通信状況およびネットワークトポロジ情報を把握する(ステップS401)。
ここで、通信状況の指標として、パケットロス情報や電波強度情報を使用することができる。
ここではパケットロス情報を使う場合について説明する。
ネットワークトポロジ情報として、送信者から各受信者へのユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を使用することができる。
パケットロス情報を得る方法としては、例えば隣接端末間で試験パケットの送受信を行い、そのパケットロス率を計測する方法や、データ通信パケットのパケットロス率を計測する方法がある。
次に本実施形態における配信統計情報の算出について説明する(ステップS402)。
ユニキャスト通信、マルチキャスト通信、および、ハイブリッドキャストについては第2の実施形態と同様である。
セレクトキャスト通信について、評価値の計算方法を示す。
データ配信率については、中継ノード1ホップ毎に、第1の実施形態の方法により配信率を求め、ユニキャスト通信またはマルチキャスト通信の最適な通信方法を選択し、全受信端末の配信率DSiを求める。
その上で、セレクトキャストのデータ配信率DSは以下のようになる。
Figure 2009206837
転送遅延については、中継ノード1ホップ毎に、第1の実施形態の方法により転送遅延を求め、ユニキャスト通信またはマルチキャスト通信の最適な通信方法を選択し、全受信端末の転送遅延LSiを求める。
その上で、セレクトキャストの転送遅延LSは以下のようになる。
Figure 2009206837
経路空き帯域については、中継ノード1ホップ毎に、第1の実施形態の方法により転送遅延を求め、ユニキャスト通信またはマルチキャスト通信の最適な通信方法を選択し、全受信端末に至る経路の経路空き帯域RSiを求める。
その上で、セレクトキャストの転送遅延RSは以下のようになる。
Figure 2009206837
ここで、以下の記号(5)は全受信者における<>内の値の平均値を計算することを意味する。以降もこの記号を同様の意味で用いる。
Figure 2009206837
次に、配信率、遅延、経路空き帯域の重み付けを調整するための値α、β、γを決定する。
この処理は第1の実施形態と同様の方法で実施できる(ステップS403)。
次に評価値を算出する(ステップS404)。
ユニキャスト通信、マルチキャスト通信、および、ハイブリッドキャスト通信に対する評価値は第3の実施形態と同様の方法で実施できる。セレクトキャスト通信の評価値は、データ配信率DS、転送遅延LS、経路空き帯域RSを用いて、評価値ESを次の式で算出する。
Figure 2009206837
ただし、( )内の値が0以下になるときは、その値を、0より大きく十分小さい値δに置き換え、他の配信統計情報による選択を優先するようにする。
具体的には、例えばδ=0.01とする。
送信方法を、ユニキャスト通信、マルチキャスト通信、ハイブリッドキャスト通信、および、セレクトキャスト通信から選択するには、第3の実施形態のEU、EM、EHと、ここで求めたESの中で最大の値をとるものを求めることにより決定できる(ステップS405)。
(送信方法の決定)
送信方法を、ユニキャスト通信、マルチキャスト通信、ハイブリッドキャスト通信から選択するには、第2の実施形態のEU、EMと、ここで求めたEHの中で最大の値をとるものを求めることにより決定できる(ステップS405)。
その通信方法によって、ユニキャスト通信であるか、マルチキャスト通信であるかを選択する、ただし、本実施形態では、通信方法として、ハイブリッドキャスト通信も行うことができる(ステップS406)。
その通信方法がユニキャスト通信である場合、ルーティング制御部13は、パケットをユニキャスト処理部131を経由してユニキャスト通信で送信する(ステップS407)。
また、その通信方法がマルチキャスト通信である場合、ルーティング制御部13は、パケットをマルチキャスト処理部132を経由しマルチキャスト通信で送信する(ステップS408)。
また、通信方法として、ハイブリッドキャスト通信を選択すると、パケットをハイブリッドキャスト処理部133を経由してハイブリッドキャスト通信で送信する(ステップS409)。
また、通信方法として、セレクトキャスト通信も行うことができる(ステップS410)。
(データ中継)
データ送信者と通信可能な距離に位置する端末1は、アンテナ11と無線処理部12によりデータパケットを受信し、そのパケットはルーティング制御部13に入る。
ルーティング制御部13では、ルーティングプロトコルの機能により次の中継者が存在するか否かを判断し、存在する場合には、ユニキャスト処理部131またはマルチキャスト処理部132またはハイブリッドキャスト処理部133またはセレクトキャスト処理部134を経由して無線処理部12とアンテナ11により送信する。
この処理を繰り返すことによりデータパケットはデータ受信者R1,R2,R3へ届けられる。
なお、データパケットの中継の際、一度転送したデータの情報をメッセージキャッシュ15に一定時間保存し、同一パケットが他経路から届いた場合には再度転送しないようにすることが可能である。
以下に実施例を用いて本発明を説明する。
本実施例は、第2の実施形態を用いて実際に実施を行った一例であり、第2の実施形態の有効性を示す実験結果である。
評価値を用いて通信方式を決定する場合の配信率,遅延,経路空き帯域について、送信ノードと宛先ノードの選出をランダムに変更する10構成において、実験を行った。
実験条件を図10に示す。
重み付けの値については、配信率,遅延,経路空き帯域の重み付けを、(a)同一とする場合、(b)配信率を重視する場合、(c)遅延を重視する場合、(d)経路空き帯域を重視する場合のそれぞれについて行った。各場合の、α0,β0,γ0を図11に示す。
Δα,Δβ,Δγは1とする。
ユニキャスト、マルチキャストの選択結果について、宛先ノード数に対する評価と、リンクロス率に対する評価を行った。
宛先ノード数が1〜10のときの評価値,配信率,遅延,経路空き帯域について、リンクロス率3%の場合の結果を示す。
なお、他のリンクロス率の場合でも同様の傾向であった。
宛先ノード数と(式3)のEU/EMの平均値の関係を図12に示す。
図12より、(a)〜(d)の全ての場合において、宛先ノード数が増えるにつれ、マルチキャスト配信が多く選択されるが、各場合で通信方式の選択割合が異なることがわかる。
まず、(a)重み同一と(b)配信率重視の結果を比較する。
図12より、宛先ノード数が増えるにつれ、マルチキャスト配信を多く選択する。
また、(a)では宛先ノード数が2以下でユニキャストを多く選択するが、(b)では宛先ノード数が4以下でユニキャストを多く選択する。
配信率を重視することにより、配信率の高いユニキャストが多く選択されることが確認できる。
実際に、宛先ノード数と配信率の平均値の関係(図13)から、(a)よりも(b)の方が高い配信率が得られることが確認できる。
宛先ノード数が7以上では(a)、(b)両方の場合でマルチキャストを選択するため同一の配信率が得られることも確認できる。
次に、(a)重み同一と(c)遅延重視の結果を比較する。
図12より、(c)では宛先ノード数が1のときのみユニキャストを多く選択する。
実際に、宛先ノード数と遅延の平均値の関係(図14)から、(a)よりも(c)の方が遅延が低いことが確認できる。
さらに、(a)重み同一と(d)経路空き帯域重視の結果を比較する。
図12より、(d)のとき、宛先ノード数が1のときのみユニキャストを多く選択するが確認できる。
実際に、宛先ノード数と経路空き帯域の平均値の関係(図15)から、(a)よりも(b)の方が大きい経路空き帯域が得られることが確認できる。
宛先ノード数の増加に伴い、ユニキャストでは送信データパケット数の増加、再送による遅延の増加、通信帯域の圧迫が発生する。
マルチキャストではこれらの現象はないが、パケットロスが多いため配信率が低下する。
そのため、宛先ノード数が少ないとユニキャストを選択する傾向が強く、宛先ノード数が増えるにつれマルチキャストの選択が増加すると考えられる。
以上の実験結果より、宛先ノード数の変化に対する通信方式の選択と、その選択の際の重み付けが可能であることを確認した。
第1の実施形態にかかる無線ネットワークの端末配置図である。 第1の実施形態にかかる無線通信端末の詳細図である。 第1の実施形態にかかる無線ネットワークの処理の一例を示すフローチャート図である。 第2の実施形態にかかる無線ネットワークの端末配置図である。 第3の実施形態にかかる無線通信端末の詳細図である。 第3の実施形態にかかる無線ネットワークの処理の一例を示すフローチャート図である。 第4の実施形態にかかる無線ネットワークの端末配置図である。 第4の実施形態にかかる無線通信端末の詳細図である。 第4の実施形態にかかる無線ネットワークの処理の一例を示すフローチャート図である。 実施例(第2の実施形態の有効性を示す実験)における実験条件を示す図である。 実施例(第2の実施形態の有効性を示す実験)におけるα0,β0,γ0の値を示す図である。 実施例(第2の実施形態の有効性を示す実験)における(式3)のEU/EMの平均値を示す図である。 実施例(第2の実施形態の有効性を示す実験)における配信率の結果を示す図である。 実施例(第2の実施形態の有効性を示す実験)における遅延の結果を示す図である。 実施例(第2の実施形態の有効性を示す実験)における経路空き帯域の結果を示す図である。
符号の説明
11 アンテナ
12 無線処理部
13 ルーティング制御部
14 通信バッファ
15 メッセージキャッシュ
16 通信方法制御部
17 アプリケーション処理部
131 ユニキャスト処理部
132 マルチキャスト処理部
133 ハイブリッドキャスト処理部
134 セレクトキャスト処理部

Claims (41)

  1. 情報の配信を行う1対多型の無線通信ネットワークであって、
    送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、
    それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、
    総合の評価値をそれぞれ算出し、
    算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することを特徴とする無線通信ネットワーク。
  2. 前記ネットワーク通信状況の調査は、パケットロス情報および電波強度情報の調査を含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信ネットワーク。
  3. 前記パケットロス情報の取得は、隣接の無線通信装置で試験パケットの送受信によるパケットロス率の計測およびデータ通信パケットによるパケットロス率の計測のいずれかの取得であることを特徴とする請求項2に記載の無線通信ネットワーク。
  4. 受信者が無線通信装置を使用し、中継者の無線通信装置に向けて前記試験パケットを送信し、中継者が無線通信装置を使用し、前記試験パケットに適切な識別子を挿入し、送信者の無線通信装置が前記識別子を受信し、送信先の無線通信装置および中継先の無線通信装置を決定することを特徴とする請求項3に記載の無線通信ネットワーク。
  5. 前記複数のパラメータは、映像配信および音声配信を含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信ネットワーク。
  6. 前記複数のパラメータは、データ送信の際の消費電力、観測可能な装置内情報およびルーティングプロトコルの制御パケット量を含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信ネットワーク。
  7. 前記複数のパラメータは、データ配信率、転送遅延および経路空き帯域を含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信ネットワーク。
  8. 経路空き帯域は、転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域である空き帯域を前記転送経路に沿って足し合わせた値であることを特徴とする請求項7に記載の無線通信ネットワーク。
  9. 前記1対多型通信は、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信を含み、
    前記通信経路は、ユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の無線通信ネットワーク。
  10. 前記1対多型通信は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信方式とを含み、
    前記通信経路は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信経路とを含むことを特徴とする請求項9に記載の無線通信ネットワーク。
  11. 情報の配信を行う無線通信装置であって、
    送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、
    それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、
    総合の評価値をそれぞれ算出し、
    算出した価値の比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することを特徴とする無線通信装置。
  12. 前記ネットワーク通信状況の調査は、パケットロス情報および電波強度情報の調査を含むことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
  13. 前記パケットロス情報の取得は、隣接の無線通信装置で試験パケットの送受信によるパケットロス率の計測、データ通信パケットによるパケットロス率の計測のいずれかの取得であることを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  14. 受信者により使用され、中継者に向けて前記試験パケットを送信し、中継者により前記試験パケットに適切な識別子が挿入され、送信されると、前記識別子を受信することを特徴とする請求項13に記載の無線通信装置。
  15. 前記複数のパラメータは、映像配信および音声配信を含むことを特徴とする請求項14に記載の無線通信装置。
  16. 前記複数のパラメータは、データ送信の際の消費電力、観測可能な装置内情報、ルーティングプロトコルの制御パケット量を含むことを特徴とする請求項14に記載の無線通信装置。
  17. 前記複数のパラメータは、データ配信率、転送遅延および経路空き帯域を含むことを特徴とする請求項14に記載の無線通信装置。
  18. 経路空き帯域は、転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域である空き帯域を前記転送経路に沿って足し合わせた値であることを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
  19. 前記1対多型通信は、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信を含み、
    前記通信経路は、ユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を含むことを特徴とする請求項11から18のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  20. 前記1対多型通信は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信方式とを含み、
    前記通信経路は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信経路とを含むことを特徴とする請求項19に記載の無線通信装置。
  21. 1対多型通信における通信選択方法であって、
    送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、
    それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、
    総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することを特徴とする通信選択方法。
  22. 前記ネットワーク通信状況の調査は、パケットロス情報および電波強度情報の調査を含むことを特徴とする請求項21に記載の通信選択方法。
  23. 前記パケットロス情報の取得は、隣接の無線通信装置で試験パケットの送受信によるパケットロス率の計測およびデータ通信パケットによるパケットロス率の計測のいずれかの取得であることを特徴とする請求項22に記載の通信選択方法。
  24. 受信者が無線通信装置を使用し、中継者の無線通信装置に向けて前記試験パケットを送信し、中継者が無線通信装置を使用し、前記試験パケットに適切な識別子を挿入し、送信者の無線通信装置が前記識別子を受信し、送信先の無線通信装置および中継先の無線通信装置を決定することを特徴とする請求項23に記載の通信選択方法。
  25. 前記複数のパラメータは、映像配信および音声配信を含むことを特徴とする請求項24に記載の通信選択方法。
  26. 前記複数のパラメータは、データ送信の際の消費電力、観測可能な装置内情報、ルーティングプロトコルの制御パケット量を含むことを特徴とする請求項24に記載の通信選択方法。
  27. 前記複数のパラメータは、データ配信率、転送遅延および経路空き帯域を含むことを特徴とする請求項24に記載の通信選択方法。
  28. 経路空き帯域は、転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域である空き帯域を前記転送経路に沿って足し合わせた値であることを特徴とする請求項27に記載の通信選択方法。
  29. 前記1対多型通信は、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信を含み、
    前記通信経路は、ユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を含むことを特徴とする請求項21から28のいずれか1項に記載の通信選択方法。
  30. 前記1対多型通信は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信方式とを含み、
    前記通信経路は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信経路とを含むことを特徴とする請求項29に記載の通信選択方法。
  31. 1対多型の無線通信ネットワークにおける情報の配信を行う情報配信プログラムであって、
    送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査する処理と、
    それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、
    総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用する処理と、
    選択した通信方法で送信先の無線通信装置に前記情報を配信する処理とを送信元の無線通信端末に実行させることを特徴とする情報配信プログラム。
  32. 前記ネットワーク通信状況の調査は、パケットロス情報および電波強度情報の調査を含むことを特徴とする請求項31に記載の情報配信プログラム。
  33. 前記パケットロス情報取得する処理では、隣接の無線通信装置で試験パケットの送受信によるパケットロス率の計測およびデータ通信パケットによるパケットロス率の計測のいずれかの取得を行うことを特徴とする請求項32に記載の情報配信プログラム。
  34. 受信者により使用され、中継者に向けて前記試験パケットを送信し、中継者により前記試験パケットに適切な識別子が挿入され、送信されると、前記識別子を受信する処理を、さらに、送信元の無線通信端末に実行させることを特徴とする請求項33に記載の情報配信プログラム。
  35. 前記複数のパラメータは、映像配信および音声配信を含むことを特徴とする請求項34に記載の情報配信プログラム。
  36. 前記複数のパラメータは、データ送信の際の消費電力、観測可能な装置内情報、ルーティングプロトコルの制御パケット量を含むことを特徴とする請求項34に記載の情報配信プログラム。
  37. 前記複数のパラメータは、データ配信率、転送遅延および経路空き帯域を含むことを特徴とする請求項34に記載の情報配信プログラム。
  38. 経路空き帯域は、転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域である空き帯域を前記転送経路に沿って足し合わせた値であることを特徴とする請求項37に記載の情報配信プログラム。
  39. 前記1対多型通信は、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信を含み、
    前記通信経路は、ユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を含むことを特徴とする請求項31から38のいずれか1項に記載の情報配信プログラム。
  40. 前記1対多型通信は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信方式とを含み、
    前記通信経路は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信経路とを含むことを特徴とする請求項39に記載の情報配信プログラム。
  41. 請求項31から請求項40のいずれか1項に記載の情報配信プログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
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