JP2009206837A - 無線通信ネットワーク、無線通信装置、通信選択方法、情報配信プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】情報の配信を行う1対多型の無線通信ネットワークであって、送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するかを選択する。
【選択図】図2
Description
このように、無線ネットワークにおいて一対多型の通信を行う場合、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信にはそれぞれメリットとデメリットがあり、ネットワーク通信状況やネットワークトポロジ情報により最適な通信方法を選択する方法がなかった。
無線マルチホップネットワークは、有線の通信インフラを設置することなく、無線通信端末がバケツリレー式に他の通信端末のパケットを転送することにより、広い領域における無線通信を行うことを可能とする技術であり、ネットワークの自律性・端末のモビリティ性の面から注目されている。
また、ユニキャスト通信における遅延とパケット送信数の増加は顕著になる。
無線マルチホップネットワークにも適用できる、ユニキャスト通信、マルチキャスト通信の選択方法もなかった。
そのデータ種別により、高い配信率を重視し遅延は一定程度許容する場合(例えば、一方向の映像配信、データ配信)や、反対に、低い遅延を重視しパケットロスを一定程度する場合(例えば、双方向の音声配信)がある。
これらの配信率や遅延などのネットワーク性能は、適切にユニキャスト通信またはマルチキャスト通信を選択することにより制御することが可能である。
この特許文献1のシステムでは、信頼性のあるマルチキャスト動作を実行するために、マルチキャスト通信において状況に応じてAckを使用することが述べられている。
しかし、この従来技術には以下の課題があった。
その理由は、データ通信の際に、各端末が通信方法を決定するには、各端末が収集したネットワーク情報をもとに何らかの処理を実行することが必要であり、その処理がなければ通信方法の決定が不可能であるためである。
このシステムでは、無線ネットワークにおけるマルチキャスト通信において、ユニキャスト送信を使用することが述べられている。
しかし、この従来技術には以下の課題があった。
その理由は、ユニキャスト送信を複数回繰り返す場合、パケットの到達率は高まるものの、帯域の使用量が増加するため、アプリケーション種別によっては、パケットロスが多くパケット到達率が低いことは、一定程度許容するが、多くの受信者へ通信する方が良い場合があるためである。
以下に記載する実施の形態は、本発明を好適にもしくは最適に実施する形態であり、これに限定されることはなく、当業者が容易に想到できる範囲内において、変形、修正可能とする。
非特許文献1 C. Perkins, 他2名, "Ad hoc On-Demand Distance Vector (AODV) Routing", IETF RFC 3561
非特許文献2 SUNG-JU LEE, 他2名, "On-Demand Multicast Routing Protocol in Multihop Wireless Mobile Networks", Mobile Networks and Applications Volume 7, Issue 6 (December 2002), Pages 441-453
また、無線通信規格として、IEEE802.11規格を適用したものである。
ただし、他の無線通信規格を使用することも可能である。
本実施形態にかかる無線ネットワークについて図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施形態にかかる無線ネットワークの構成の一例について図1および図2を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態にかかる無線ネットワークの端末配置図である。
図2は、本実施形態にかかる無線通信端末S,R1,R2,R3,N1,N2の詳細図である。
各端末を結ぶ線は、その両端の端末が通信可能であることを示す。
Sは、送信者、R1と、R2と、R3とは、受信者である。
1. S→R1
2. S→R2
3. S→R3
1. S→R1およびR2およびR3
また、ルーティング制御部13の中には、ユニキャスト通信に関わる通信処理を行うユニキャスト処理部131と、マルチキャスト通信に関わる通信処理を行うマルチキャスト処理部132とを有する。
図3は本実施形態における処理の流れを表す。
まず、本実施形態にかかる処理において、通信状況とネットワークトポロジ情報の調査について説明する。
ここで、通信状況の指標として、パケットロス情報や電波強度情報を使用することができる。
ここではパケットロス情報を使う場合について説明する。
これらは一例であり、他の方法を使うことも可能である。
他にも、マルチキャスト受信者がマルチキャスト送信者に向けて試験パケットを送信し、中継者でその試験パケットに適切な識別子を挿入し、マルチキャスト送信者がそれを受信することにより、送信者とすべての中継者を得る方法がある。
これらは一例であり、他の方法を使うことも可能である。
次に、通信状況とネットワークトポロジ情報から配信統計情報を算出する(ステップS102)。
ここでは上述の通信状況としてパケットロス情報を、ネットワークトポロジ情報としてユニキャスト通信経路またはマルチキャスト通信経路を使用する場合について説明する。
これらは一例であり、これらの一部だけを使用することや、他の適切なパラメータ(例えば、データ送信の際の消費電力、その他の観測可能な装置内情報、ルーティングプロトコルの制御パケット量)を使用することも可能である。
転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域を「空き帯域」と定義し、「空き帯域」を転送経路に沿って足し合わせた値を「経路空き帯域」と定義する。
「経路空き帯域」が大きいほど、データ転送が使用する帯域が小さいことを意味する指標である。
本実施形態にかかる配信統計情報の重みの基準値の設定について説明する。
データ送信者Sの通信方法制御部16に対して、配信統計情報の重みの基準値α0、β0、γ0を設定する(ステップS103)。
具体的には、例えばα0、β0=1、γ0=2とする。
具体的には、例えばβ0、γ0=1、α0=2とする。
具体的には、例えばα0、β0=1、γ0=2とする。
ただし、この決定方法は一例であり、他の方法により決定することもできる。
ここで設定したα0、β0、γ0に対し、後の(評価値の算出)処理においてデータ種別を加味した値をそれぞれα、β、γとし評価値の算出に使用する。
本実施形態にかかるデータ配信率の計算方法について説明する。
2つの無線通信端末が通信可能な距離に存在する場合、その通信(1ホップ)でのパケットロス率をP、無線通信における最大再送回数をγとすると、1ホップのユニキャスト通信での配信率DUは以下のようになる。
DU=1−Pγ
1ホップのマルチキャスト通信での配信率DMは以下のようになる。
DM=1−P
本実施形態にかかる転送遅延の計算について説明する。
ユニキャスト送信の場合、パケットロスの際の再送を考慮する。
あるパケットのn回目の送信における、パケット送信に要する時間TUnは以下のようになる。
無線規格としてIEEE802.11と異なる規格を用いる場合には、適切にTUnを計算することによりその後の計算を適用できる。また、以降もこれらの表記を同様の意味で用いる。
(RTS)は、RTS送信時間、(CTS)は、CTS送信時間、
(Data)は、Data送信時間、(Ack)は、Ack送信時間、
(CWn)は、n回目の送信におけるContention Window size、(Slottime)は1スロットの時間受信者数Nをとして、このTUnを用いて、転送遅延LUは以下のようになる。
TM=(DIFS)+(Data)+(CW1)+(Slottime)
TM=LM
本実施形態にかかる経路空き帯域の計算について説明する。
RU=RR−RD×N
マルチキャスト通信での経路空き帯域はRM以下のようになる。
RM=RR−RD
次に、本実施形態にかかる配信統計情報DU、DM、LU、LM、RU、RMと、データ種別を用いて、ユニキャスト通信とマルチキャスト通信のどちらが有利かを決定するために、評価値を算出する。
データ種別に対応するアプリケーションの要求により、配信率、遅延、経路空き帯域に対して、一定値以上または一定値以下は「好ましい/好ましくない」、および、「許容する/許容しない」という運用を可能とするため、複数の閾値を設定し、その閾値を考慮してα、β、γの値を増加または減少することができる。
これらの閾値は、「配信率がDt1を上回ることが好ましい」、「Dt2を下回ることは許容しない」という意味をもつ。
の重みαを決定する。
Dt1<DUのときα=α0
Dt2<DU<Dt1のときα=α0+Δα0
DU<Dt2のときα=α0+2Δα0
同様の計算をDMについても実行する。
さらに、遅延LU、LMと重み値β、経路空き帯域、RU、RMと重み値γについてそれぞれ実行する。
上記の評価値を用いて、ユニキャスト通信とマルチキャスト通信のどちらを使用するかを決定する(ステップ105)。
EUEMの大小比較を行い、EUが大きい場合は、ユニキャスト通信を使用すると判断する。
なお、通信方法としてユニキャスト通信およびマルチキャスト通信以外の方法を使用する場合でも同様の評価値を計算し、その中で最大の値をとる通信方法を選択することにより、通信方法を決定することができる。
通信方法制御部16により通信方法が決定した後、アプリケーション処理部17がデータパケットを送信すると、ルーティング制御部13がそれを受信し、通信方法制御部16に通信方法を問い合わせる。
その際、通信バッファ14によりアプリケーション処理部17が送信したパケットを一旦保存しておくことが可能である。
その理由は、通信状況やネットワークトポロジに応じて自動的に高配信率または低遅延または高「空き帯域」の通信方法を選択し、その通信方法でデータ通信を行うためである。
その理由は、アプリケーション種別に応じて、配信率、遅延、空き帯域の重み付けを変更でき、それに従って通信方法を選択し、その通信方法でデータ通信を行うためである。
その理由は、配信率、遅延、空き帯域の閾値を設定することにより、アプリケーションが要求するネットワーク品質を満たすように通信方法を選択することが可能なためである。
まず、本実施形態にかかる無線ネットワークについて図1および図4を参照して詳細に説明する。
図4は、本実施形態にかかる無線マルチホップネットワークの端末配置図である。
本実施形態にかかる無線通信端末の構成については、図1の構成と同様である。
ユニキャスト通信の場合は次に示す3本の経路でコンテンツ配信が行われる。
1. S→N1→N2→R1
2. S→N1→N2→R2
3. S→N1→N2→R3
1. S→N1→N2→R1およびR2およびR3
本実施形態は、(データ配信率の計算)処理と、(転送遅延の計算)処理と、(経路空き帯域の計算)処理が第1の実施形態と異なる。
また、新たに(データ中継)処理が必要である。
これらの部分について、詳細に説明する。
本実施形態にかかる処理において、通信状況とネットワークトポロジ情報の調査について説明する。
ここで、通信状況の指標として、パケットロス情報や電波強度情報を使用することができる。
ここではパケットロス情報を使う場合について説明する。
他にも、マルチキャスト受信者がマルチキャスト送信者に向けて試験パケットを送信し、中継者でその試験パケットに適切な識別子を挿入し、マルチキャスト送信者がそれを受信することにより、送信者とすべての中継者を得る方法がある。
これらは一例であり、他の方法を使うことも可能である。
本実施形態のデータ配信率の計算方法について説明する。
ユニキャスト送信の場合、あるパケットのn回目の送信における、パケット送信に要する時間TUnを用いて以下のようになる。
ユニキャスト通信での経路空き帯域は、各中継者における、自身より下流にある受信者の総数NUをとして、以下のようになる。
データ送信者と通信可能な距離に位置する端末1は、アンテナ11と無線処理部12によりデータパケットを受信し、そのパケットはルーティング制御部13に入る。
なお、データパケットの中継の際、一度転送したデータの情報をメッセージキャッシュ15に一定時間保存し、同一パケットが他経路から届いた場合には再度転送しないようにすることが可能である。
本実施形態にかかる無線ネットワークについて図5および図6を参照して詳細に説明する。
図5は、本実施形態にかかるマルチキャストシステムの構成の一例について図面を参照して詳細に説明する。
図6は、本実施形態にかかる無線通信システムの処理について示すフローチャート図である。
図4のS→N1、および、N1→N2のリンクのように、下流に複数の受信者が存在するリンクにおいて複数受信者へのユニキャスト通信を行う場合、そのリンクには受信者の数に等しい複数の同一データパケットを送信する必要があり、多くの帯域が必要であるというデメリットがある。しかし、ハイブリッドキャスト通信では、そのようなリンクには1つのデータパケットを送信するだけでよいため、使用帯域を小さくすることができるというメリットがある。
マルチキャスト通信では、ACKによる到達確認がないため、パケットロスが多いというデメリットがある。しかし、ハイブリッドキャスト通信では、リンクごとにユニキャスト通信を行うため、パケットロスを小さくすることができるというメリットがある。
データは、N2で3つにコピーされてそれぞれ、R1とR2とR3に送信される。
1.(S→N1→N2→R1)および(N2→R2)および(N2→R3)
また、ルーティング制御部13の中には、ユニキャスト通信に関わる通信処理を行うユニキャスト処理部131と、マルチキャスト通信に関わる通信処理を行うマルチキャスト処理部132と、ハイブリッドキャスト通信に関わる通信処理を行うハイブリッドキャスト処理部132とを有する。
図6に、本実施形態の処理の流れを示す。
本実施形態にかかる処理において、通信状況とネットワークトポロジ情報の調査について説明する。
ここで、通信状況の指標として、パケットロス情報や電波強度情報を使用することができる。
ここではパケットロス情報を使う場合について説明する。
次に本実施形態における配信統計情報の算出について説明する(ステップS302)。
ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信については第2の実施形態と同様である。
次に評価値を算出する(ステップS304)。
ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信に対する評価値は第2の実施形態と同様の方法で実施できる。
具体的には、例えばδ=0.01とする。
送信方法を、ユニキャスト通信、マルチキャスト通信、ハイブリッドキャスト通信から選択するには、第2の実施形態のEU、EMと、ここで求めたEHの中で最大の値をとるものを求めることにより決定できる(ステップS305)。
データ送信者と通信可能な距離に位置する端末1は、アンテナ11と無線処理部12によりデータパケットを受信し、そのパケットはルーティング制御部13に入る。
なお、データパケットの中継の際、一度転送したデータの情報をメッセージキャッシュ15に一定時間保存し、同一パケットが他経路から届いた場合には再度転送しないようにすることが可能である。
本実施形態にかかる無線ネットワークについて図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施形態にかかる無線ネットワークの構成の一例について図7および図8を参照して詳細に説明する。
図7は、本実施形態における無線マルチホップネットワーク端末配置図の一例である。
図8は、本実施形態にかかる無線通信端末S,R1,R2,R3,N1,N2の詳細図である。
図4のS→N1、および、N1→N2のリンクのように、下流に複数の受信者が存在するリンクにおいて複数受信者へのユニキャスト通信を行う場合、そのリンクには受信者の数に等しい複数の同一データパケットを送信する必要があり、多くの帯域が必要であるというデメリットがある。しかし、セレクトキャスト通信では、そのようなリンクには1つのデータパケットを送信するだけでよいため、使用帯域を小さくすることができるというメリットがある。
マルチキャスト通信では、ACKによる到達確認がないため、パケットロスが多いというデメリットがある。しかし、ハイブリッドキャスト通信では、必要に応じてリンクごとにユニキャスト通信を行うため、パケットロスを小さくすることができるというメリットがある。
図4のN→R1、N→R2、および、N→R3のリンクのように、1対多通信を行うリンクにおいて、ハイブリッドキャスト通信では受信者の数に等しい複数の同一データパケットを送信する必要があり、多くの帯域が必要であるというデメリットがある。
しかし、セレクトキャスト通信では、そのようなリンクにはマルチキャスト通信を使用することにより、一つのデータパケットを送信するだけでよいため、使用帯域を小さくすることができるというメリットがある。
受信者R1とR2とR3に対しては、S→N1→N2→N3とユニキャスト通信した後、N3がマルチキャスト送信しR1とR2とR3が受信。
受信者R4に対しては、S→N4→N5→R4とユニキャスト通信。
受信者R5, R6, R7, R8に対しては、Sがマルチキャスト送信しR5とR6が受信した後、R5がマルチキャスト送信しR7とR8が受信。
また、ルーティング制御部13の中には、ユニキャスト通信に関わる通信処理を行うユニキャスト処理部131と、マルチキャスト通信に関わる通信処理を行うマルチキャスト処理部132と、ハイブリッドキャスト通信に関わる通信処理を行うハイブリッドキャスト処理部132と、セレクトキャスト通信に関わる通信処理を行うセレクトキャスト処理部134を有する。
図9に、本実施形態の処理の流れを示す。
本実施形態にかかる処理において、通信状況とネットワークトポロジ情報の調査について説明する。
ここで、通信状況の指標として、パケットロス情報や電波強度情報を使用することができる。
ここではパケットロス情報を使う場合について説明する。
送信方法を、ユニキャスト通信、マルチキャスト通信、ハイブリッドキャスト通信から選択するには、第2の実施形態のEU、EMと、ここで求めたEHの中で最大の値をとるものを求めることにより決定できる(ステップS405)。
データ送信者と通信可能な距離に位置する端末1は、アンテナ11と無線処理部12によりデータパケットを受信し、そのパケットはルーティング制御部13に入る。
なお、データパケットの中継の際、一度転送したデータの情報をメッセージキャッシュ15に一定時間保存し、同一パケットが他経路から届いた場合には再度転送しないようにすることが可能である。
本実施例は、第2の実施形態を用いて実際に実施を行った一例であり、第2の実施形態の有効性を示す実験結果である。
重み付けの値については、配信率,遅延,経路空き帯域の重み付けを、(a)同一とする場合、(b)配信率を重視する場合、(c)遅延を重視する場合、(d)経路空き帯域を重視する場合のそれぞれについて行った。各場合の、α0,β0,γ0を図11に示す。
Δα,Δβ,Δγは1とする。
宛先ノード数が1〜10のときの評価値,配信率,遅延,経路空き帯域について、リンクロス率3%の場合の結果を示す。
なお、他のリンクロス率の場合でも同様の傾向であった。
図12より、(a)〜(d)の全ての場合において、宛先ノード数が増えるにつれ、マルチキャスト配信が多く選択されるが、各場合で通信方式の選択割合が異なることがわかる。
図12より、宛先ノード数が増えるにつれ、マルチキャスト配信を多く選択する。
また、(a)では宛先ノード数が2以下でユニキャストを多く選択するが、(b)では宛先ノード数が4以下でユニキャストを多く選択する。
配信率を重視することにより、配信率の高いユニキャストが多く選択されることが確認できる。
宛先ノード数が7以上では(a)、(b)両方の場合でマルチキャストを選択するため同一の配信率が得られることも確認できる。
図12より、(c)では宛先ノード数が1のときのみユニキャストを多く選択する。
実際に、宛先ノード数と遅延の平均値の関係(図14)から、(a)よりも(c)の方が遅延が低いことが確認できる。
図12より、(d)のとき、宛先ノード数が1のときのみユニキャストを多く選択するが確認できる。
実際に、宛先ノード数と経路空き帯域の平均値の関係(図15)から、(a)よりも(b)の方が大きい経路空き帯域が得られることが確認できる。
マルチキャストではこれらの現象はないが、パケットロスが多いため配信率が低下する。
そのため、宛先ノード数が少ないとユニキャストを選択する傾向が強く、宛先ノード数が増えるにつれマルチキャストの選択が増加すると考えられる。
12 無線処理部
13 ルーティング制御部
14 通信バッファ
15 メッセージキャッシュ
16 通信方法制御部
17 アプリケーション処理部
131 ユニキャスト処理部
132 マルチキャスト処理部
133 ハイブリッドキャスト処理部
134 セレクトキャスト処理部
Claims (41)
- 情報の配信を行う1対多型の無線通信ネットワークであって、
送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、
それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、
総合の評価値をそれぞれ算出し、
算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することを特徴とする無線通信ネットワーク。 - 前記ネットワーク通信状況の調査は、パケットロス情報および電波強度情報の調査を含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信ネットワーク。
- 前記パケットロス情報の取得は、隣接の無線通信装置で試験パケットの送受信によるパケットロス率の計測およびデータ通信パケットによるパケットロス率の計測のいずれかの取得であることを特徴とする請求項2に記載の無線通信ネットワーク。
- 受信者が無線通信装置を使用し、中継者の無線通信装置に向けて前記試験パケットを送信し、中継者が無線通信装置を使用し、前記試験パケットに適切な識別子を挿入し、送信者の無線通信装置が前記識別子を受信し、送信先の無線通信装置および中継先の無線通信装置を決定することを特徴とする請求項3に記載の無線通信ネットワーク。
- 前記複数のパラメータは、映像配信および音声配信を含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信ネットワーク。
- 前記複数のパラメータは、データ送信の際の消費電力、観測可能な装置内情報およびルーティングプロトコルの制御パケット量を含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信ネットワーク。
- 前記複数のパラメータは、データ配信率、転送遅延および経路空き帯域を含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信ネットワーク。
- 経路空き帯域は、転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域である空き帯域を前記転送経路に沿って足し合わせた値であることを特徴とする請求項7に記載の無線通信ネットワーク。
- 前記1対多型通信は、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信を含み、
前記通信経路は、ユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の無線通信ネットワーク。 - 前記1対多型通信は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信方式とを含み、
前記通信経路は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信経路とを含むことを特徴とする請求項9に記載の無線通信ネットワーク。 - 情報の配信を行う無線通信装置であって、
送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、
それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、
総合の評価値をそれぞれ算出し、
算出した価値の比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することを特徴とする無線通信装置。 - 前記ネットワーク通信状況の調査は、パケットロス情報および電波強度情報の調査を含むことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
- 前記パケットロス情報の取得は、隣接の無線通信装置で試験パケットの送受信によるパケットロス率の計測、データ通信パケットによるパケットロス率の計測のいずれかの取得であることを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
- 受信者により使用され、中継者に向けて前記試験パケットを送信し、中継者により前記試験パケットに適切な識別子が挿入され、送信されると、前記識別子を受信することを特徴とする請求項13に記載の無線通信装置。
- 前記複数のパラメータは、映像配信および音声配信を含むことを特徴とする請求項14に記載の無線通信装置。
- 前記複数のパラメータは、データ送信の際の消費電力、観測可能な装置内情報、ルーティングプロトコルの制御パケット量を含むことを特徴とする請求項14に記載の無線通信装置。
- 前記複数のパラメータは、データ配信率、転送遅延および経路空き帯域を含むことを特徴とする請求項14に記載の無線通信装置。
- 経路空き帯域は、転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域である空き帯域を前記転送経路に沿って足し合わせた値であることを特徴とする請求項17に記載の無線通信装置。
- 前記1対多型通信は、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信を含み、
前記通信経路は、ユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を含むことを特徴とする請求項11から18のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記1対多型通信は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信方式とを含み、
前記通信経路は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信経路とを含むことを特徴とする請求項19に記載の無線通信装置。 - 1対多型通信における通信選択方法であって、
送信元の無線通信装置は、送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査し、
それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、
総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用するか選択することを特徴とする通信選択方法。 - 前記ネットワーク通信状況の調査は、パケットロス情報および電波強度情報の調査を含むことを特徴とする請求項21に記載の通信選択方法。
- 前記パケットロス情報の取得は、隣接の無線通信装置で試験パケットの送受信によるパケットロス率の計測およびデータ通信パケットによるパケットロス率の計測のいずれかの取得であることを特徴とする請求項22に記載の通信選択方法。
- 受信者が無線通信装置を使用し、中継者の無線通信装置に向けて前記試験パケットを送信し、中継者が無線通信装置を使用し、前記試験パケットに適切な識別子を挿入し、送信者の無線通信装置が前記識別子を受信し、送信先の無線通信装置および中継先の無線通信装置を決定することを特徴とする請求項23に記載の通信選択方法。
- 前記複数のパラメータは、映像配信および音声配信を含むことを特徴とする請求項24に記載の通信選択方法。
- 前記複数のパラメータは、データ送信の際の消費電力、観測可能な装置内情報、ルーティングプロトコルの制御パケット量を含むことを特徴とする請求項24に記載の通信選択方法。
- 前記複数のパラメータは、データ配信率、転送遅延および経路空き帯域を含むことを特徴とする請求項24に記載の通信選択方法。
- 経路空き帯域は、転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域である空き帯域を前記転送経路に沿って足し合わせた値であることを特徴とする請求項27に記載の通信選択方法。
- 前記1対多型通信は、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信を含み、
前記通信経路は、ユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を含むことを特徴とする請求項21から28のいずれか1項に記載の通信選択方法。 - 前記1対多型通信は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信方式とを含み、
前記通信経路は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信経路とを含むことを特徴とする請求項29に記載の通信選択方法。 - 1対多型の無線通信ネットワークにおける情報の配信を行う情報配信プログラムであって、
送信先の無線通信装置に関するネットワーク通信状況およびネットワークトポロジ情報を調査する処理と、
それぞれの通信経路に対応する複数のパラメータに応じた所定の演算処理を施し、
総合の評価値をそれぞれ算出し、算出した比較結果に基づいて、いずれの通信を使用する処理と、
選択した通信方法で送信先の無線通信装置に前記情報を配信する処理とを送信元の無線通信端末に実行させることを特徴とする情報配信プログラム。 - 前記ネットワーク通信状況の調査は、パケットロス情報および電波強度情報の調査を含むことを特徴とする請求項31に記載の情報配信プログラム。
- 前記パケットロス情報取得する処理では、隣接の無線通信装置で試験パケットの送受信によるパケットロス率の計測およびデータ通信パケットによるパケットロス率の計測のいずれかの取得を行うことを特徴とする請求項32に記載の情報配信プログラム。
- 受信者により使用され、中継者に向けて前記試験パケットを送信し、中継者により前記試験パケットに適切な識別子が挿入され、送信されると、前記識別子を受信する処理を、さらに、送信元の無線通信端末に実行させることを特徴とする請求項33に記載の情報配信プログラム。
- 前記複数のパラメータは、映像配信および音声配信を含むことを特徴とする請求項34に記載の情報配信プログラム。
- 前記複数のパラメータは、データ送信の際の消費電力、観測可能な装置内情報、ルーティングプロトコルの制御パケット量を含むことを特徴とする請求項34に記載の情報配信プログラム。
- 前記複数のパラメータは、データ配信率、転送遅延および経路空き帯域を含むことを特徴とする請求項34に記載の情報配信プログラム。
- 経路空き帯域は、転送経路の各リンクにおいてデータ転送する際に、リンク帯域の中でデータ転送に使用する帯域を除いた帯域である空き帯域を前記転送経路に沿って足し合わせた値であることを特徴とする請求項37に記載の情報配信プログラム。
- 前記1対多型通信は、ユニキャスト通信およびマルチキャスト通信を含み、
前記通信経路は、ユニキャスト通信経路およびマルチキャスト通信経路を含むことを特徴とする請求項31から38のいずれか1項に記載の情報配信プログラム。 - 前記1対多型通信は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信方式とを含み、
前記通信経路は、さらに、無線リンクごとにユニキャスト通信とマルチキャスト通信を切り替える通信経路とを含むことを特徴とする請求項39に記載の情報配信プログラム。 - 請求項31から請求項40のいずれか1項に記載の情報配信プログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
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