JP2009205022A - 体動再現装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】除細動器による人体への電気ショックによる体動を人体模型に再現させることが可能な体動再現装置を提供することを課題とする。
【解決手段】体動再現装置1は、仰臥させた状態で載置された人体模型3の上半身を跳上げる跳躍機構部4と、人体模型3に対して電気ショックを与える放電操作(通電操作)を擬似的に実施可能な操作訓練のために構築された訓練用除細動器2と、訓練用除細動器2及び前述の跳躍機構部4を接続コード5を介して電気的に接続し、訓練用除細動器2による放電操作に応じて当該跳躍機構部4を作動制御する跳躍制御部6とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、体動再現装置に関するものであり、特に除細動器の操作を習得するための操作訓練において利用され、訓練対象者に実際の除細動器を使用した際の人体の体動変化を体験させることが可能な体動再現装置に関するものである。
近年において、心筋梗塞等の心疾患による心臓突然死の防止を目的として、駅、空港、ホテル、各種運動競技場、及びその他の公共施設等の多数の人々が集まる場所に、自動体外式除細動器(所謂「AED」:Automated External Defibrillator/以下、単に「AED」又は「除細動器」と称す)が設置されるようになっている。また、多数のAEDの普及に伴って、AED自体の価格も従来よりは低廉化する傾向があり、予算面から導入及び設置を見合わせていた各種団体や企業においても、これらの導入等を検討するケースも増えている。
ここで、AEDは、心筋梗塞等の心疾患によって心臓が心室細動を起こした場合、適切な強度の電気ショックを適切なタイミングで与えることにより、上記心室細動を除去し、通常の心臓の動きに戻すために有効な医療機器である。AEDの一般的な使用の一例を示すと、まず、AEDの電源を投入し、AEDに取付けられた一対のパッド(通電パッドまたは電極パッド)を要救助者の左胸部の心臓を間に挟むように、例えば、右胸と左肋骨下部の腹部等に装着(貼着)する。そして、AEDによって要救助者の心電図を計測し、これを解析処理する。その後、心電図の解析結果から、心室細動が存在し、電気ショックを与える必要があると判断された場合には、音声ガイドにより、その旨が報知され、操作者(救助者)に対して、電気ショックを与えるためのスイッチを押すことを音声によって指示する。そして、スイッチが押された後に、AEDによって電気ショックが適切な放電タイミングで与えられることになる。これにより、心室細動を解消し、心臓の動きを正常な状態に戻すことができる。なお、上記使用方法は、あくまでも一例であり、使用するAEDのタイプによって若干使用方法が異なることがある。
すなわち、操作者は、患者の胸部及び腹部に一対のパッドを装着し、かつAEDから報知される音声ガイドの指示に従って操作をするだけであり、要救助者に対する電気ショックの必要性の判断、及び電気ショックを与えるための適切な放電タイミング等の高度な医学的判断を必要とする部分については、AEDによる判断に任せている。そのため、その使用に際して医学的知識を有している必要はなく、また、複雑な操作を習得する必要もない。したがって、AEDの設置された場所を偶然通りかかった通行人であっても、音声ガイドに沿って適切な救命措置を行うことができるようになっている。
ここで、突発的な心疾患等を発症した場合、適切な救命処置を行うまでの経過時間によって、要救助者の生存率が著しく変化することが知られている。一般に、疾患の発症から一分を経過する毎に約10%の生存率が低下することが知られ、10分を経過すると生存率はほぼ0%になることが統計的に知られている。そのため、救急車及び救急隊員の到着を漫然と待つよりも、周囲の通行人等が心臓マッサージや人工呼吸等の何らかの処置を行う必要があり、上記のAEDの使用はこれらの心臓マッサージや人工呼吸の処置に加え、要救助者の生存率を高めるものであった。
しかしながら、譬え、AEDが複雑な操作を必要とせず、音声ガイドの指示に従って操作すればよいものであっても、これまで全くAEDに触ったことのない医療関係者以外の一般の人々は、救命時の緊迫した状況でパニック状態に陥り、冷静な対処をすることができないことが多かった。そこで、上記のAEDを設置した施設の職員等は、緊急の救命時を想定し、AEDの操作方法等を習得するための講習や訓練を予め受けることがあった。その結果、実際の救命時においてもパニックに陥らず、適切な救命処置及びAEDの操作を冷静に行うことができるようになる。
ここで、一般的なAEDの講習では、実際の要救助者の代替として、所謂「マネキン人形」や或いは医療教育用に開発された人体模型等を利用することがある。また、訓練に使用するAEDは、実際の救命措置の際に使用するものではなく、パッド間に電流が流れることがなく、実際には電気ショックを与えることのない訓練用の除細動器が安全性等の点から使用されていた。この訓練用の除細動器は、本物の除細動器の外観形状と全く同一のものであり、付属する電極パッド部の構成や除細動器から報知される音声ガイド等は何ら相違するものではなかった。そのため、訓練対象者は、実際の救命措置の現場と全く同じ環境及び状況で習得に係る訓練を行うことができる。
また、上述した除細動器の訓練装置及びその方法として、除細動器の通電モードを利用し、多層のシートを積層し、層状に形成した訓練装置を利用し、除細動器による通電(電撃又は電気ショック)に対して電気的に応答し、適切な除細動が行われているか否かを判定する技術の開発がなされ、既に開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2007−521875号公報
しかしながら、上述したように、訓練用の除細動器を利用した場合、一対のパッド間には電気ショックのための電流が流れることはなく、パッドを貼着した人体模型は何の体動変化を生じるものではなかった。これに対し、本物の除細動器を利用して、人体に電気ショックを与えた場合、一対のパッドの間を電気が流れ、当該電気ショックを与えられた要救助者は、筋肉の収縮等により、上半身(特に、胸部近傍)が上方に向かって大きく跳上がるような動き(跳躍運動)を示すことがあった。これにより、除細動器による救命措置を行う医師等は、除細動器による電気ショックが実際に与えられているかを確認することができる。すなわち、操作訓練の際の人体模型の動きと、実際の救命措置における人体の体動とは全く異なるものであった。また、特許文献1に開示された訓練装置であっても、通電によって生じた電気ショックに対する反応を視覚及び触覚等によって体感することはできず、実際の状況に近い体動を訓練者が体験することはできなかった。
そのため、患者に対して実際に除細動器を使用して救命措置を行った場合でも、講習及び訓練時とは要救助者の反応(体動変化)が異なることから、正しい操作を行っているのか否かを不安に感じることがあった。さらに、電気ショックを行った場合でも、患者の上半身が上方向に跳上げられる体動の変化がないにもかかわらず、これを正しい反応であると誤解し、間違った除細動器の操作を繰り返し、要救助者の生存率を低下させることがあった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、除細動器の操作を習得する際に、実際の人体に対して電気ショックを与えた場合と同様の体動の変化を人体模型に再現させることが可能な体動再現装置の提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明の体動再現装置は、「除細動器によって与えられる電気ショックの体動を、人体を模して形成された人体模型を利用して擬似的に再現可能な体動再現装置であって、前記人体模型の背部と当接し、前記人体模型を仰臥させた状態で前記背部と当接した跳躍待機位置及び前記人体模型の上半身を上方に向かって跳上げる跳躍位置の間で変位する跳躍部を有する跳躍機構部と、前記人体模型に装着される一対のパッドを有する電極パッド部、及び前記人体模型に対して前記電極パッド部から前記電気ショックを与える放電操作を仮想的に行うための放電操作スイッチを有する操作部を備える除細動訓練用の訓練用除細動器と、前記訓練用除細動器及び前記跳躍機構部と接続コードを介して電気的に接続され、前記放電操作スイッチによる前記放電操作によって送出された放電信号を検出し、受信する放電信号受信手段を有し、前記放電信号に基づいて、前記跳躍部を前記跳躍待機位置から前記跳躍位置まで突出させ、さらに前記跳躍位置から前記跳躍待機位置まで復帰させる跳躍操作を実施可能に前記跳躍機構部を制御する跳躍制御部と」を具備するものから主に構成されている。
ここで、除細動器とは、心筋梗塞等の心疾患の際に心室細動を除去するために使用される医療装置であり、一対のパッドの間に電気を流し、通常の心臓の動きに回復させるものである。なお、本発明では、訓練用除細動器が利用され、パッド間を電流が実際に流れるものではない。すなわち、筐体及び操作スイッチ類、及び使用方法、操作順序を報知する音声ガイド機能等は本物と同一であるものの、放電操作スイッチの操作に応じて電気ショックが流れない構造となっている。その代わりに、放電操作スイッチに応じて放電信号を跳躍制御部に対して接続コードを介して送出する機能を有している。なお、本発明において使用される訓練用除細動器は、訓練のために専用に開発されたものではなく、例えば、実際に放電する救命操作と、放電を伴わない訓練操作とを切替えることが可能ものでもよく、係る操作モードを切替えるスイッチを適宜変更して使用するものであっても構わない。
さらに、跳躍機構部とは、複数のフレーム等の各種機械要素を用いて構成され、マネキン等の人体模型を跳上げ可能な機能を有するものである。例えば、スプリングやバネの弾性反発力、マグネット等の磁気反発力、ガスや液体の圧力を利用したシリンダ、或いはモータ等の駆動力を利用したアクチュエータなどの周知の技術を採用し、係る駆動力を人体模型と直に当接する跳躍部を介して人体模型に伝えることができるものである。また、跳躍制御部とは、訓練用除細動器の放電操作スイッチの操作によって送出された放電信号に応じて、上述の跳躍機構部を制御するものであり、コンピュータ等の周知の制御機器によって構成することができる。なお、跳躍機構部及び跳躍制御部を個々に設けるものであっても、これらの一部を共有して設けるものであっても構わない。すなわち、跳躍制御部の内部に跳躍部を駆動制御するための駆動手段の一部(例えば、継電器(リレー)等)を含むものであっても構わない。
したがって、本発明の体動再現装置によれば、訓練用除細動器の放電操作スイッチが操作されると、当該訓練用除細動器から放電信号が跳躍制御部に送出される。そして、これを受付けた跳躍制御部は、跳躍機構部を制御し、跳躍部を跳躍待機位置から跳躍位置まで瞬間的に移動させる。これにより、人体模型の背部に当接した跳躍部によって人体模型の上半身(胸部)が上方に向かって跳上げられる。その結果、本物の除細動器を使用した場合の人体に生じる筋肉等の収縮による体動と同じような動きをマネキンからなる人体模型に再現させることが可能となる。ここで、使用する人体模型は、一般的な店頭レイアウト用のマネキンを利用することも可能であり、センサ等の特別な構成を備えているものではない。すなわち、一般的な人体模型を利用し、訓練用除細動器の操作に連動して人体模型の体動を再現することができる。
さらに、本発明にかかる体動再現装置は、上記構成に加え、「前記跳躍機構部は、前記人体模型を仰臥した状態で載置する板状の載置台、仰臥した前記人体模型の背部と対向する位置に前記載置台の載置面を貫通するように開口して設けられた開口部、及び前記載置台を所定の高さに支持するための支持脚部を有する模型載置部と、前記載置台の台下面から略鉛直下方向に突設された基礎支持フレームと、前記基礎支持フレームのフレーム下端と回動自在に連結され、前記跳躍制御部に基づいて前記跳躍部を前記跳躍待機位置及び前記跳躍位置の間で変位させる跳躍部支持フレームとをさらに具備し、前記跳躍部支持フレームに取設された前記跳躍部は、前記人体模型の前記背部と当接する背部当接面を有する跳躍当接部が前記開口部に対して挿脱自在に形成されている」ものであっても構わない。
したがって、本発明の体動再現装置によれば、人体模型を仰臥して載置するベッドに類似した模型載置部の載置台に載置面を貫通するように跳躍部が挿脱自在に収容され、該跳躍部を載置台の台下面に複数のフレームを組合わせて構築した跳躍機構部により、該跳躍部を駆動することができる。これにより、実際にベッド等に仰臥した場合と近似した環境で除細動器の操作訓練を行うことができる。そのため、より実際の使用状況に近い状態での訓練が可能となる。
さらに、本発明にかかる体動再現装置は、上記構成に加え、「前記跳躍機構部は、前記跳躍部支持フレームの回動変位範囲を規制する回動規制部を」具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の体動再現装置によれば、跳躍機構部の跳躍部指示フレームの回動を規制するストッパー機能としての回動規制部を有している。すなわち、人体模型に電気ショックの体動を再現させる場合には、上述したように、瞬間的に跳躍待機位置から跳躍位置まで跳躍部を移動させ、さらに速やかに跳躍待機位置まで復帰させる必要がある。そのため、跳躍待機位置及び跳躍位置までの距離はそれほど長い必要はなく、短い距離を短時間で移動させる必要がある。そのため、跳躍待機位置の下限或いは跳躍位置の上限の少なくともいずれかを一方を規制する回動規制部を有している。これにより、人体模型の体動の再現が、大きなエネルギーを必要とすることなく、より簡易な構成で達成することが可能となる。
本発明の体動再現装置による効果として、従来の除細動器の操作訓練では困難であった人体の体動を擬似的に再現し、訓練者に体験させることができる。そのため、操作訓練時と実際の除細動器を使用する場面との差を感じることがなく、緊急の場面に遭遇してもパニックに陥ることなく冷静な対処を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態である体動再現装置1について、図1乃至図5に基づいて説明する。ここで、図1は本実施形態の体動再現装置1の概略構成を示す説明図であり、図2は跳躍動作時の体動再現装置1の概略構成を示す説明図であり、図3は訓練用除細動器2の一例を示す説明図であり、図4は体動再現装置1の機能的構成を示すブロック図であり、図5は体動再現装置1による操作訓練の流れの一例を示すフローチャートである。
本実施形態の体動再現装置1は、図1乃至図5に示されるように、仰臥させた状態で載置された人体模型3の上半身を跳上げる跳躍機構部4と、人体模型3に対して電気ショックを与える放電操作(通電操作)を擬似的に実施可能な操作訓練のために構築された訓練用除細動器2と、訓練用除細動器2及び前述の跳躍機構部4を接続コード5を介して電気的に接続し、訓練用除細動器2による放電操作に応じて当該跳躍機構部4を作動制御する跳躍制御部6とを主に具備して構成されている。
さらに詳細に説明すると、跳躍機構部4は、人体模型3が仰臥した状態で載置される載置面7を有する載置台8、載置面7に載置された人体模型3の背部と対向するように該載置面7の一部を貫通するようにして開口した略矩形状の開口部9、さらに載置台8の載置面7を所定の高さに支持するために載置台8の各コーナーに立設された四本の支持脚部10を有し、ベッドのような態様を呈する模型載置部11を具備して構成されている。さらに、跳躍機構部4は、その他の構成として、載置台8の台下面12から鉛直下方向に突設された左右一対の基礎支持フレーム13と、基礎支持フレーム13のフレーム下端14の近傍に設けられた回動軸15を介して回動変位自在に連結され、フレーム下端14から片持ち支持されるように突出し、略水平方向に延びた跳躍待機位置HP及び斜め上方に回動した跳躍位置JPの範囲で回動する左右一対の四角枠状の跳躍部支持フレーム16と、跳躍部支持フレーム16のフレーム上端17の一部と連結し、上述した開口部9の中を挿脱自在に移動可能な跳躍部18とを具備している。なお、跳躍部18及びフレーム上端17の間には、弾性反発力を有するスプリング19が介設され、跳躍部18によって人体模型3を跳上げる際に加わる跳躍部18への衝撃を緩和することができる。
ここで、跳躍部支持フレーム16は、図1及び図2に示されるように、基礎支持フレーム13のフレーム下端14と連結された下支持フレーム20と、該下支持フレーム20と平行に配され、前述のフレーム上端17を含んで構成される上支持フレーム21と、下支持フレーム20及び上支持フレーム21の各々の端部同士を連結した一対の連結フレーム22とによって、側方から観察すると四角枠状に形成されており、これが左右一対設けられている。また、この左右一対の四角枠状のフレーム枠23を互いに横架して連結する横架連結フレーム(図示しない)を有している。これにより、跳躍部支持フレーム16は、基礎支持フレーム13と回動自在に連結されているため、上記の四角枠状の形状が変形することなく当該四角枠状の形態を保持した状態で基礎支持フレーム13に対して回動することができる。
さらに、当該跳躍部支持フレーム16はスプリング19を介して跳躍部18と接続しているため、跳躍部18の位置も係る回動に合わせて動くことになる。すなわち、跳躍部支持フレーム16の回動に合わせて跳躍部18も跳躍待機位置HP及び跳躍位置JPの間を自在に変位することができる。なお、跳躍待機位置HPにある跳躍部18は、上支持フレーム21のフレーム上端17に取設されているため、跳躍部支持フレーム17が跳躍待機位置HP及び跳躍位置JPの範囲を回動する場合、当該跳躍部18も跳躍待機位置HP及び跳躍位置JPの間を変位することとなる。なお、跳躍待機位置HPにおいて、跳躍部18の跳躍当接部24の背部当接面24aは、図1に示すように、仰臥して載置された人体模型3の背部25と僅かに当接或いは開口部9の開口縁よりも僅か下方に位置し、当該背部25と非接触の状態にある。すなわち、人体模型3の胸部が僅かに浮上がることがない。その結果、人体模型3は載置台8に一般的に仰臥した状態でセットされている。
加えて、本実施形態の体動再現装置1には、上記のように回動軸15に連結された跳躍部支持フレーム16が自在に回動するとともに、回動の下限の位置、換言すれば跳躍待機位置HPで回動を規制するための回動規制部26が設置されている。具体的な構成について説明すると、載置台8の台下面12から設置床面Fに向かって垂設された規制フレーム27と、該規制フレーム27の中央下部付近に設けられ、少なくとも一部が前述の跳躍部支持フレーム16の下支持フレーム20と接し、跳躍部支持フレーム16の回動を規制するように所定角度に規制した傾斜規制板28とを具備している。さらに、係る回動規制部26及び基礎支持フレーム13の間の台下面12の位置から規制補助部29が垂設されている。これにより、基礎支持フレーム13によって片持ち支持された下支持フレーム20の中央部分を下方から支持することができ、上述した跳躍部支持フレーム16の回動を規制しながら、跳躍部支持フレーム16及び跳躍部18の重さが回動軸15に集中的に加わることを防ぐことができる。これにより、回動軸15を軸として回動する跳躍部支持フレーム16は、当該傾斜規制板28及び規制補助部29と接することにより、それより下方に回動することができなくなる。そして、規制された位置、すなわち、跳躍待機位置HPが回動の下限となる。
また、跳躍機構部4は、基礎支持フレーム13に回動自在に連結された跳躍部支持フレーム16及び跳躍部18を上述した跳躍待機位置HPから跳躍位置JPまで上方に向かって跳上げるための跳躍部駆動手段を備えている。具体的に説明すると、基礎支持フレーム13のフレーム下端14及び跳躍部支持フレーム16の下支持フレーム20の連結箇所に電気的に制御可能なリレー30を設置し、電気信号(後述する放電信号31に相当)の有無によって、下支持フレーム20を斜め上方向(図2矢印参照)に跳上可能となっている。
また、本実施形態の体動再現装置1における訓練用除細動器2は、図3等に示すように、実際の救命救急活動において使用される本物の除細動器(AED)と外観形状を同じくして構築されたものであり、その主たる構成として、除細動器の本体形状を示す略直方体形状の筐体部32と、筐体部32のコード接続部33と接続した一対の電極コード34及び電極コード34の他端側にそれぞれ設けられた俵形状の一対のパッド35を有する電極パッド部36と、筐体部32の内部に格納された音声プログラムに従って報知される音声ガイドに則ってAEDの操作訓練を行うための操作を行うための操作部37とが筐体部表面38に形成されている。ここで、操作部は、音声ガイドに従ってAEDを擬似的に操作するために、操作の順序が数字で明確に表示され、“1”の番号が付された電源ボタン39と、上述した電極パッド部36によって測定及び測定された心電図の波形W等を表示可能な“2”の番号が付された液晶ディスプレイ40と、音声ガイドに従って電気ショックを与えるための放電操作を実行する“3”の番号が付された放電操作スイッチ41とを具備して構成されている。なお、訓練用除細動器2は、あくまでも“訓練用”であるため、上述した電極パッド部36は人体への貼着を体験するためのものであり、放電操作スイッチ41を操作しても電気ショックを与えるような電流が流れる構成ではない。
さらに、上述した訓練用除細動器2及び跳躍機構部4は、それぞれ跳躍制御部6と接続コード5を介して電気的に接続されている。ここで、跳躍制御部6は、その機能的構成として、図4に示すように、訓練用除細動器2から放電操作スイッチ41の押圧操作によって送出(送信)された放電信号31を受付け、これを受信する放電信号受信手段42と、受信した放電信号31に従って、跳躍機構部4の跳躍部18を跳躍位置JPまで跳躍部支持フレーム16を回動させて跳上げる跳躍部上昇手段43及び跳躍位置JPから跳躍待機位置HPまで跳躍部18等の自重に従って降下させる跳躍部降下手段44を含む前述のリレー30とによって主に構成されている。すなわち、リレー30は、跳躍部18等を上方に跳上げる際には電気エネルギーを運動エネルギーに変換し、跳躍部18を跳躍位置JPまで到達させることができるが、係る状態から跳躍待機位置HPまで復帰させる際は跳躍部等の重さを利用して重力に従って降下させている。この降下の途中で、上述した回動規制部26の傾斜規制板28に接触することにより、該降下運動が停止し、跳躍待機位置HPに復帰することとなる。
次に、本実施形態の体動再現装置1を利用したAEDの操作方法を習得するための訓練の一例について、主に図5のフローチャートに基づいて説明する。なお、操作方法の習得に係る訓練の前に、体動再現装置1の模型載置部11の載置台8の載置面7の上には、予め人体模型3が背部25を下にして仰臥した状態で載置されている。さらに、放電操作を行うための訓練用除細動器2が人体模型3の近傍位置の載置面7に準備されている。なお、訓練用除細動器2の操作方法の具体例については、AEDの製造メーカーによって多少相違する点を有することがあり、本実施形態ではその一例を採用し、説明を行うものである。
まず、訓練対象者(図示しない)によって、人体模型3の近傍に位置する訓練用除細動器2の操作部37の中の電源ボタン39をONにする(ステップS1)。これにより、訓練用除細動器2が起動する。具体的には、図3に示す筐体部表面38における操作順序の一番最初を示す“1”の数字が付された横のボタンを押す。さらに、筐体部32から延設された一対の電極パッド部36のそれぞれのパッド35を人体模型3の右胸部及び左肋骨下の左腹部の近傍に貼着する(ステップS2)。このとき、貼着パッド35の間に電気を流す必要があるため、上記のように少なくとも心臓を互いのパッド35で挟み込み、電気ショックによる電気(電流)が必ず心臓を流れるようにパッド35の貼着位置に留意する必要がある。
係る状態で、訓練用除細動器2により要救助者の心電図の測定及び波形の解析が行われる(ステップS3)。これにより、訓練用除細動器2によって電気ショックを与えるか否かが判定される(ステップS4)。なお、上記ステップS3及びステップS4は、本物のAEDを用いて実際に救命措置を行う場合には行われる処理であるものの、本実施形態の体動再現装置1は、あくまでも操作訓練を目的とするため、測定結果に基づく電気ショックの要否の判定は、原則として、電気ショックを与える必要のあるケースを例示するように、プログラミングがされている。
ここで、電気ショックを与える必要があると解析結果に基づいて判定された場合(ステップS4においてYES)、訓練対象者に対し、予め内蔵された音声プログラムに従って、放電操作スイッチ41を押圧操作し、電気ショックを与える動作を行うよう報知する(ステップS5)。一方、電気ショックを与える必要がない場合(ステップS4においてNO)、以降のステップをキャンセルし、操作訓練を終了するステップS12に移行する。なお、実際の救命措置の現場をリアルに再現するために、本実施形態の体動再現装置1において、電気ショックを与えるケースと、電気ショックが不要なケースとをランダムに再現するものであってもよい。
音声ガイドによって放電操作を行う旨の報知がされた後、訓練者によって操作部37の放電操作スイッチ41が押圧操作されたか否かを検出する(ステップS6)。ここで放電操作スイッチ41の押圧が検出される場合(ステップS6においてYES)、訓練用除細動器2から接続コード5を介して放電信号31を跳躍制御部6に送信する(ステップS7)。そして、当該跳躍制御部は、係る放電信号31を放電信号受信手段42によって受信し(ステップS8)、リレー30を制御し、跳躍部上昇手段43を作用させて跳躍部支持フレーム16及び跳躍部18を跳躍待機位置HPから跳躍位置JPまで跳上げる(ステップS10)。これにより、跳躍部18の跳躍当接部24の背部当接面24aが開口部9から載置面8よりも上に突出し、人体模型3の背部25に当接する。そして、さらに上方に跳上げることにより、跳躍当接部24によって人体模型3を押上げられる(図2参照)。このとき、跳躍待機位置HPから跳躍位置JPまでの跳躍部18の動きは瞬発的に行われる。これにより、人体模型3は恰も電気ショックを受けた場合と同様の体動を再現することができる。なお、跳躍位置JPまで跳上げられた跳躍部18は自重に従って回動軸15に沿って降下し、再び跳躍待機位置HPに戻る(ステップS10)。このとき、前述したように、回動規制部26によって確実に跳躍待機位置HPに復帰させることができる。これにより、人体模型3に対する電気ショックの体動を再現することができる。
その後、再び、放電操作を行うか否かを検出する。そして、放電操作スイッチ41の押圧操作を検出すると(ステップS11においてYES)、ステップS7の処理に戻り、再び、訓練用除細動器2から放電信号31を送信し、ステップS7からステップS10の処理を繰返す。一方、放電操作スイッチ41の押圧操作を検出しない場合(ステップS11においてNO)、本実施形態の体動再現装置1による操作訓練を終了する(ステップS12)。
これにより、本実施形態の体動再現装置1を使用することにより、実際の救命処置の現場で生じる人体への影響(体動)を現実と同じように再現することができる。その結果、AEDの操作方法を充分に習得し、操作に応じた体動を体験することで、実際の救命時にパニックを起こすことなく、冷静な判断で処理を行うことができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本実施形態の体動再現装置1において、人体模型3を載置する模型載置部11に係る構成を有するものを示したが、これに限定されるものではない。例えば、図6(a)及び(b)、又は図6(c)及び(d)に示すように、一対の板状部材50a,50bを一端側で回動軸部51によって回動可能に連結し、他端側に設けた磁石52或いはバネ53の磁気反発力或いは弾性反発力を利用して、一方の板状部材50aを斜め上方向に跳上げる簡易な構成の体動再現装置54a,54bを構築するものであっても構わない。この場合、体動再現装置54a,54bは仰臥させた人体模型3の背部25と上側の板状部材50aと当接させるようにして設置することができる。これにより、比較的簡易な構成で上述した模型載置部11を含む体動再現装置1と同様の作用効果を奏することができ、操作訓練の習得を行うことができる。
本実施形態の体動再現装置の概略構成を示す説明図である。 跳躍動作時の体動再現装置の概略構成を示す説明図である。 訓練用除細動器の一例を示す説明図である。 体動再現装置の機能的構成を示すブロック図である。 体動再現装置による操作訓練の流れの一例を示すフローチャートである。 体動再現装置の別例及び跳躍動作の一例を示す説明図である。
符号の説明
1,54a,54b 体動再現装置
2 訓練用除細動器
3 人体模型
4 跳躍機構部
5 接続コード
6 跳躍制御部
7 載置面
8 載置台
9 開口部
10 支持脚部
11 模型載置部
12 台下面
13 基礎支持フレーム
14 フレーム下端
15 回動軸
16 跳躍部支持フレーム
17 フレーム上端
18 跳躍部
24 跳躍当接部
24a 背部当接面
25 背部
26 回動規制部
31 放電信号
36 電極パッド部
41 放電操作スイッチ
42 放電信号受信手段
HP 跳躍待機位置
JP 跳躍位置

Claims (3)

  1. 除細動器によって与えられる電気ショックの体動を、人体を模して形成された人体模型を利用して擬似的に再現可能な体動再現装置であって、
    前記人体模型の背部と当接し、前記人体模型を仰臥させた状態で前記背部と当接した跳躍待機位置及び前記人体模型の上半身を上方に向かって跳上げる跳躍位置の間で変位する跳躍部を有する跳躍機構部と、
    前記人体模型に装着される一対のパッドを有する電極パッド部、及び前記人体模型に対して前記電極パッド部から前記電気ショックを与える放電操作を仮想的に行うための放電操作スイッチを有する操作部を備える除細動訓練用の訓練用除細動器と、
    前記訓練用除細動器及び前記跳躍機構部と接続コードを介して電気的に接続され、前記放電操作スイッチによる前記放電操作によって送出された放電信号を検出し、受信する放電信号受信手段を有し、前記放電信号に基づいて、前記跳躍部を前記跳躍待機位置から前記跳躍位置まで突出させ、さらに前記跳躍位置から前記跳躍待機位置まで復帰させる跳躍操作を実施可能に前記跳躍機構部を制御する跳躍制御部と
    を具備することを特徴とする体動再現装置。
  2. 前記跳躍機構部は、
    前記人体模型を仰臥した状態で載置する板状の載置台、仰臥した前記人体模型の背部と対向する位置に前記載置台の載置面を貫通するように開口して設けられた開口部、及び前記載置台を所定の高さに支持するための支持脚部を有する模型載置部と、
    前記載置台の台下面から略鉛直下方向に突設された基礎支持フレームと、
    前記基礎支持フレームのフレーム下端と回動自在に連結され、前記跳躍制御部に基づいて前記跳躍部を前記跳躍待機位置及び前記跳躍位置の間で変位させる跳躍部支持フレームと
    をさらに具備し、
    前記跳躍部支持フレームに取設された前記跳躍部は、
    前記人体模型の前記背部と当接する背部当接面を有する跳躍当接部が前記開口部に対して挿脱自在に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の体動再現装置。
  3. 前記跳躍機構部は、
    前記跳躍部支持フレームの回動変位範囲を規制する回動規制部をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の体動再現装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020167207A1 (en) * 2019-02-11 2020-08-20 Joelsson Thomas Arrangement and system for cardiac care training
CN114023158A (zh) * 2021-11-10 2022-02-08 淮南职业技术学院 一种临床护理用便携式教学装置

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