JP2009204421A - 車両位置特定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直接波を受信可能な衛星の数が少ない場合においても車両の位置を十分な精度で特定可能な車両位置特定装置を提供すること。
【解決手段】複数のアンテナ素子における受信波の位相及び受信波に含まれている信号に基づき各衛星からの電波到来方向と衛星方位が一致するか否かを判定し、一致すると判定した衛星の数が所定数以上である場合は電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長を用いて車両の位置を算出し、所定数未満である場合は電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長と電波到来方向と衛星方位が一致しないと判定した衛星からの電波に含まれている信号に補正値を加味して算出される伝播経路長とを用いて車両の位置を算出する算出手段を備える、車両位置特定装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載され、衛星からの電波信号に基づいて当該車両の位置を特定する車両位置特定装置に関する。
従来、GPS(Global Positioning System)衛星から受信した電波に含まれている信号(電波信号)に基づいて移動体の位置を特定する装置が、車両用や携帯電話用として広く用いられている。
こうした装置の一例であって、衛星の配置情報と電波到来方向に基づいて直接波の到来方向を予測し、この予測に基づいて受信電波の中から直接波を抽出して移動体の位置を算出する移動体の測位装置についての発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−61181号公報
しかしながら、上記従来の装置では、遮蔽物の存在によって直接波を受信可能な衛星の数が十分でない環境下において、移動体の位置を特定できない場合がある。直接波を受信可能な衛星の数が十分でないと、位置を特定する演算において必要なデータが不足する場合があるからである。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、直接波を受信可能な衛星の数が少ない場合においても車両の位置を十分な精度で特定可能な車両位置特定装置を提供することを、主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
複数のアンテナ素子を有し、複数の衛星から送信される電波を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された複数の衛星からの電波に含まれている信号に基づいて車両の位置を算出する算出手段と、を備える車両位置特定装置であって、
前記算出手段は、
前記受信手段が有する複数のアンテナ素子における受信波の位相及び該受信波に含まれている信号に基づき、各衛星からの電波到来方向と衛星方位が一致するか否かを判定し、
電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星の数が所定数以上である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長を用いて車両の位置を算出し、
電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星の数が所定数未満である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長と、電波到来方向と衛星方位が一致しないと判定した衛星からの電波に含まれている信号に補正値を加味して算出される伝播経路長と、を用いて車両の位置を算出する手段である、
車両位置特定装置である。
この本発明の一態様によれば、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星の数が所定数以上である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長を用いて車両の位置を算出するため、反射波を受信したことに伴う伝播経路長のズレに起因する精度の低下を免れることができる。
また、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星の数が所定数未満である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長と、電波到来方向と衛星方位が一致しないと判定した衛星からの電波に含まれている信号に補正値を加味して算出される伝播経路長と、を用いて車両の位置を算出するため、データ不足により車両位置が特定できないという事態が生じるのを抑制することができる。
従って、直接波を受信可能なGPS衛星の数が少ない場合においても車両の位置を十分な精度で特定することができる。
本発明の一態様において、
前記算出手段は、電波到来方向と衛星方位が一致しないと判定した衛星からの電波到来方向に基づいて前記補正値を決定する手段であるものとしてもよい。
また、本発明の一態様において、
車両が走行中の道路に関する情報を取得する情報取得手段を備え、
前記算出手段は、前記情報取得手段により取得された情報に基づいて前記補正値を決定する手段であるものとしてもよい。
ここで、「走行中の道路に関する情報」とは、道路幅員、車線数、歩道が存在するか否か、道路障壁が存在するか否か等の情報である。
また、本発明の一態様において、
車両と、車両が走行中の道路との位置関係を特定する位置関係特定手段を備え、
前記算出手段は、前記位置関係特定手段により特定された位置関係に基づいて前記補正値を決定する手段であるものとしてもよい。
本発明によれば、直接波を受信可能な衛星の数が少ない場合においても車両の位置を十分な精度で特定可能な車両位置特定装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
以下、本発明の一実施例に係る車両位置特定装置1について説明する。本実施例の車両位置特定装置1は、車載ナビゲーション装置の一部を構成する装置である。従って、車載ナビゲーション装置が通常有する他の機能、例えば径路案内等の機能についても併せて説明する。
図1は、車両位置特定装置1の全体構成の一例を示す図である。車両位置特定装置1は、主要な構成として、GPS(Global Positioning System)アンテナ10と、記憶装置20と、入出力装置30と、位置関係特定用装置40と、ナビゲーション制御用コンピューター50と、を備える。
ここで、GPSの概要について説明する。現在、24個のGPS衛星10が高度約20,000kmの上空で地球を一周しており、各4個のGPS衛星10が55度ずつ傾いた6つの地球周回軌道面に均等に配置されている。従って、天空が開けている場所であれば、地球上のどの場所にいても、常時、少なくとも5個以上のGPS衛星10が観測可能である。
GPS衛星は、航法メッセージを含む電波を地球に向けて常時発信している。航法メッセージは、衛星軌道に関する情報や衛星時計の補正値、電離層の補正係数、衛星自身の動作状態を示すヘルスメッセージ等を含む信号である。航法メッセージは、C/Aコードにより拡散され、L1波(周波数:1575.42MHz)に乗せられて、地球に向けて常時放送されている。なお、L1波は、C/Aコードで変調されたSin波とPコード(Precision Code)で変調されたCos波の合成波であり、直交変調されている。C/Aコード及びPコードは、擬似雑音(Pseudo Noise)符号であり、−1と1が不規則に周期的に並ぶ符号列である。
GPSアンテナ10は、GPS衛星からの電波を受信し、復調部で取得した航法メッセージをナビゲーション制御用コンピューター50に出力する。ナビゲーション制御用コンピューター50は、後述する演算により車両の位置(緯度、経度、高度)を特定し、種々のサービスを実行する。また、本実施例におけるGPSアンテナ10は、電波到来方向の算出のため、複数のアンテナ素子10#1、10#2、10#3、…10#n(少なくとも3個)を有する。
記憶装置20は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やDVD(Digital Versatile Disk)ドライブ、CD(Compact Disc)ドライブ、フラッシュメモリ等の記憶装置であり、その記憶媒体には地図データ22が記憶されている。地図データ22は、交差点等を表すノード点と、ノード点を接続するリンクと、により道路形状を表現したものである。また、各リンクに付随して、道路幅員や車線数、曲率、歩道の有無、道路障壁の有無等の情報が記憶されている。
入出力装置30は、音声入出力のためのマイク、スピーカー、ブザー、タッチパネルとしてユーザーによる各種の入力操作を可能に構成された液晶ディスプレイ装置等である。
位置関係特定用装置40は、車両と、車両が走行中の道路との位置関係を特定するための装置であり、例えば車両前方又は後方を撮像するCCD(Charge Coupled Device)カメラやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ、これらの撮像画像を解析して走行車線内における車両の横位置(オフセット)を算出する画像解析装置等が用いられる。画像解析装置では、例えば特徴点抽出処理によって画像上の道路区画線を認識し、これを2次元平面に写像して走行車線中央からの車両重心の乖離を算出する。また、複数車線の道路を走行している場合には、どの車線を走行しているかを認識する。なお、係る走行車線認識においては、本装置が特定する車両の位置と地図データ22を参照してもよい。
ナビゲーション制御用コンピューター50は、例えば、CPUを中心としてROMやRAM等がバスを介して相互に接続されたコンピューターユニットであり、その他、フラッシュメモリやI/Oポート、タイマー、カウンター等を備える。ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。また、ナビゲーション制御用コンピューター50は、ROMに記憶されたプログラムをCPUが実行することにより機能する主要な機能ブロックとして、航法メッセージ解析部52と、基準方位設定部54と、電波到来方向判断部56と、測位演算部58と、補正値算出部60と、目的地設定部62と、経路案内部64と、を備える。
航法メッセージ解析部52は、内部で発生させたレプリカC/Aコードを用いてC/Aコード同期を行い、航法メッセージを解析する。C/Aコード同期は、例えばDLL(Delay―Locked Loop)を用いて、受信したC/Aコードに対するレプリカC/Aコードの相関値がピークとなるコード位相を追尾することにより実行される。そして、航法メッセージに含まれる衛星軌道の情報等から各GPS衛星のワールド座標系(例えばWGS84)における位置(Xs,Ys,Zs)を算出する。なお、GPS衛星の位置を算出する手法は多種多様であり、任意の適切な方法が採用されてよい。
基準方位設定部54は、航法メッセージ解析部52が解析した各GPS衛星の位置と、後述する如く電波到来方向判断部56が算出した各GPS衛星からの電波到来方向とを重ね合わせ、最も矛盾が少なくなるように(車両から見た各GPS衛星の位置と電波到来方向判断部56が算出した各GPS衛星からの電波到来方向とが最も多く重なるように)、基準方位を設定する。基準方位とは、例えば車両のワールド座標系における方位と定義することができる。なお、地図データ22とのマッチングや過去に算出した車両の現在位置の推移、ヨーレートセンサーの出力等に基づいて(或いは電波到来方向のマッチングにこれらを加味して)基準方位の設定を行なってもよい、
電波到来方向判断部56は、位相モノパルスの原理に従って各GPS衛星からの電波到来方向(車両から見た電波到来方向)を算出する。図2は、位相モノパルスの原理を説明するための説明図である。図示する如く、間隔dで配列されたアンテナ素子10#1、10#2の配列方向に直交する方向Pに対して角度θの方向から到来する電波を受信する場合、アンテナ素子10#1に対する電波の伝搬経路長に比して、アンテナ素子10#2に対する伝搬経路長は、dsinθ長くなる。したがって、アンテナ素子10#2が受信する電波の位相は、アンテナ素子10#1が受信する電波の位相よりも(2π・dsinθ)/λずつ遅れることとなる。λは電波の波長である。この位相差をφとすると、次式(1)、(2)により角度θを求めることができる。以上が2次元平面上(アンテナ素子10#1とアンテナ素子10#2の配列線を含む平面上)における電波到来方向を算出する手法であり、アンテナ素子10#3をアンテナ素子10#1とアンテナ素子10#2の配列線上から外して配置することにより、当該2次元平面と直交する平面における電波到来方向を算出することができ、これら2つの電波到来方向を組み合わせると、3次元空間における電波到来方向を特定することができる。
dsinθ = λ・φ/2π …(1)
θ = arcsin{λ・φ/(2π・d)} …(2)
そして、電波到来方向判断部56は、車両から見た各GPS衛星からの電波到来方向と、基準方位設定部54が設定した基準方位により算出される車両から見た各GPS衛星の方位を比較し、各GPS衛星からの電波到来方向が各GPS衛星の方位と一致するか否かを判定する。
図3は、建物等の遮蔽物の存在により、あるGPS衛星からの電波到来方向がそのGPS衛星の方位と一致しなくなる様子を示す図である。図示する如く、遮蔽物が存在する場合、反射を経ずに車両に到達する直接波ではなく、建物等の反射物で反射された反射波が受信されることとなる。この場合、車両から見た本来のGPS衛星の方位ではなく、車線の延在方向と鉛直軸を含む平面に関する反対方向から受信波が到来することとなる。これにより、伝播経路長にズレを生じ、当該衛星からの航法メッセージに基づき正確に車両の位置を算出することが困難となる。
そこで、測位演算部58は、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定したGPS衛星の数が所定数α以上である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致しているGPS衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長を用いて車両の位置を算出し、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定したGPS衛星の数が所定数α未満である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致しているGPS衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長と、電波到来方向と衛星方位が一致していないGPS衛星からの電波に含まれている信号に補正値を加味して算出される伝播経路長と、を用いて車両の位置を算出することとした。
以下、測位演算部58による車両の位置の算出手法の一例について説明する。測位演算部58は、各GPS衛星からの航法メッセージの内容に基づいて、次式(3)により各GPS衛星と車両との間の擬似距離ρを算出する。擬似距離ρとは、車両位置特定装置1の時計誤差(クロックバイアス)や、電離層遅延誤差のような電波伝搬速度変化による誤差を含む距離である。式中、Nは、各GPS衛星と車両との間のC/Aコードのビット数に相当し、レプリカC/Aコードの位相及び車両位置特定装置1内部の時計に基づいて算出される。付言すると、あるC/Aコードの発信時刻と受信時刻との差分を、C/Aコードの発信周期で除した値が各GPS衛星と車両との間のC/Aコードのビット数であり、これにレプリカC/Aコードの位相を加味すれば擬似距離ρを得ることができる。なお、値300は、C/Aコードにおける1ビットの長さが1μsであり、1ビットに相当する長さが約300m(1μs×光速)であることに由来する。また、擬似距離ρの算出において、キャリアスムージング等の適切なフィルタ処理が施されてもよい。
ρ=N×300 …(3)
そして、測位演算部58は、3つのGPS衛星についてそれぞれ算出される擬似距離ρ及び位置を用いて、三角測量の原理により車両の位置(Xu,Yu,Zu)を算出する。なお、擬似距離ρは次式(4)に示す如く時計誤差を含むので、4つ目のGPS衛星について得られる擬似距離ρ及び位置を用いて、時計誤差成分を除去すると好適である。式中、Δτ・cは、主に車両位置特定装置1の時計誤差を表す。また、その他の誤差を除去するために、更に多くのGPS衛星について得られる擬似距離ρ及び位置を加味することにより、算出精度を向上させることができる。
ρ=√{(Xs−Xu)+(Ys−Yu)+(Zs−Zu)}+Δτ・c …(4)
以上の考察に基づき、本実施例における所定数αは4個とする。すなわち、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定したGPS衛星の数が4個以上である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致しているGPS衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長を用いて車両の位置を算出し、4個未満である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致しているGPS衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長と、電波到来方向と衛星方位が一致していないGPS衛星からの電波に含まれている信号に補正値を加味して算出される伝播経路長と、を用いて車両の位置を算出する。なお、所定数αは、現状、3〜6個程度の範囲で任意に変更してよい。また、将来的にGPS衛星の数が増加するのであれば、更に大きい数に設定してもよい。
これにより、直接波を受信可能なGPS衛星の数が十分な場合は、反射波を受信したGPS衛星からの航法メッセージを除外して車両の位置を算出するため、反射に伴う伝播経路長のズレに起因する精度の低下を免れることができる。
また、直接波を受信可能なGPS衛星の数が十分でない場合は、直接波を受信可能なGPS衛星からの航法メッセージから算出される伝播経路長に加え、反射波を受信したGPS衛星からの航法メッセージに補正値算出部60が算出する補正値を加味して算出された伝播経路長を用いて車両の位置を算出するため、データ不足により車両位置が特定できないという事態が生じるのを抑制することができる。
以下、補正値の算出について説明する。補正値算出部60が算出する補正値は、反射による伝播経路長(疑似距離ρ)のズレを修正し、そのGPS衛星から直接電波が到来していたと仮定した場合の伝播経路長(疑似距離ρ)を補正値として算出する。
まず、電波を反射する反射体が、壁面が略垂直な建物であると仮定する。そして、図4に示す幾何関係に基づき、補正径路長Kを、受信点(GPSアンテナ10)と建物との距離k、及び、GPS衛星の位置及び基準方位により算出される車両から見たGPS衛星の方位と、実際の電波到来方向とのなす角度γを用いて、次式(5)により算出する。
K = 2k・sin(γ/2) …(5)
そして、測位演算部58は、算出した補正径路長Kを用いて当該GPS衛星に関する疑似距離ρを補正し、これを用いて車両の位置を算出する。
以下、受信点と建物との距離kの算出について述べる。距離kは、主要な道路の規格から求めた統計値であってもよいが、本実施例の如く車載ナビゲーション装置の有する機能等を利用可能な場合は、より高精度に算出することが可能となる。
すなわち、地図データ22に含まれる道路幅員や車線数、曲率、歩道の有無、道路障壁の有無等の情報、位置関係特定用装置40により特定される走行車線中央からの車両重心の乖離、どの車線を走行しているかの情報等に基づき、例えば、次式(6)により距離kを算出する。歩道距離は、例えば歩道が存在する場合の所定値H#1、歩道が存在しない場合の所定値H#2、道路障壁が存在する場合の所定値H#3(H#1>H#2>H#3)の三段階で設定する。車両と建物の間の車線数は、どの車線を走行しているかの情報(本装置が特定した車両の位置の推移に基づく車両の進行方向を加味する)によって求めることができる。また、車線幅は、道路幅員を車線数で除して求めるものとする。図5は、このような演算によって距離kを適切に求めることができることを説明するための説明図である。
k =(歩道距離)+(車両と建物の間の車線数(走行中の車線を除く))・(車線幅)+(走行車線端(建物側)からの車両重心の乖離) …(6)
係る演算により、補正径路長Kを十分な精度に求めることができる。従って、反射波が受信されたと思われるGPS衛星についての疑似距離ρを、位置算出のデータとして使用可能な精度に補正することができる。この結果、データ不足により車両位置が特定できないという事態が生じるのを抑制することができる。
図6は、以上説明した各処理の流れを規定するものであり、ナビゲーション制御用コンピューター50が実行する特徴的な処理の流れを示すフローチャートである。本フローは、例えば所定周期をもって繰り返し実行される。
まず、航法メッセージ解析部が航法メッセージの解析を行ない(S100)、解析結果に基づいて基準方位設定部54が基準方位を設定する(S102)。そして、電波到来方向判断部56が、電波の到来方向を算出して各衛星からの電波到来方向と衛星方位が一致するか否かを判断する(S104)。
測位演算部58は、電波到来方向判断部56により電波到来方向と衛星方位が一致すると判断されたGPS衛星の数が所定数α以上であるか否かを判定する(S106)。所定数α以上であると判定した場合は、電波到来方向と衛星方位が一致すると判断されたGPS衛星からの航法メッセージを用いて車両の位置を算出する(S108)。一方、所定数α未満である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致すると判断されたGPS衛星からの航法メッセージにより算出される伝播経路長と、電波到来方向と衛星方位が一致しないと判断されたGPS衛星からの航法メッセージに補正値算出部60が算出する補正値(補正径路長K)を加味して算出される伝播経路長と、を用いて車両の位置を算出する(S110)。
本実施例の車両位置特定装置1によれば、直接波を受信可能なGPS衛星の数が十分な場合は、反射波を受信したGPS衛星からの航法メッセージを除外して車両の位置を算出するため、反射に伴う伝播経路長のズレに起因する精度の低下を免れることができる。また、直接波を受信可能なGPS衛星の数が十分でない場合は、直接波を受信可能なGPS衛星からの航法メッセージにより算出される伝播経路長に加え、反射波を受信したGPS衛星からの航法メッセージに補正値算出部60が算出する補正値を加味して算出される伝播経路長と、を用いて車両の位置を算出するため、データ不足により車両位置が特定できないという事態が生じるのを抑制することができる。従って、直接波を受信可能なGPS衛星の数が少ない場合においても車両の位置を十分な精度で特定することができる。
なお、目的地設定部62は、入出力装置30に対してユーザーが設定した目的地を地図データ22から検索してその座標を特定する。そして、経路案内部64は、上記の処理により特定された車両の位置から設定された目的地の座標に至る推奨経路を生成し、推奨経路に沿って車両が走行できるように音声案内やナビゲーション表示を行なうように入出力装置30を制御する。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、車載ナビゲーション装置とは別体として構成されてもよい。この場合、受信点と建物との距離kは、統計値を用いてもよいし、別体である車載ナビゲーション装置から入手した情報に基づき算出してもよい。
また、位置関係特定用装置40は必ずしも必須の構成でなく、車載ナビゲーション装置から入手した情報のみに基づき距離kを算出してもよい。
本発明は、自動車製造業や自動車部品製造業等に利用可能である。
車両位置特定装置1の全体構成の一例を示す図である。 位相モノパルスの原理を説明するための説明図である。 建物等の遮蔽物の存在により、あるGPS衛星からの電波到来方向が異常となる様子を示す図である。 補正径路長Kを算出する原理を説明するための説明図である。 距離kを適切に求めることができることを説明するための説明図である。 ナビゲーション制御用コンピューター50が実行する特徴的な処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両位置特定装置
10 GPSアンテナ
10#1、10#2、10#3 アンテナ素子
20 記憶装置
22 地図データ
30 入出力装置
40 位置関係特定用装置
50 ナビゲーション制御用コンピューター
52 航法メッセージ解析部
54 基準方位設定部
56 電波到来方向判断部
58 測位演算部
60 補正値算出部
62 目的地設定部
64 経路案内部

Claims (4)

  1. 複数のアンテナ素子を有し、複数の衛星から送信される電波を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された複数の衛星からの電波に含まれている信号に基づいて車両の位置を算出する算出手段と、を備える車両位置特定装置であって、
    前記算出手段は、
    前記受信手段が有する複数のアンテナ素子における受信波の位相及び該受信波に含まれている信号に基づき、各衛星からの電波到来方向と衛星方位が一致するか否かを判定し、
    電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星の数が所定数以上である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長を用いて車両の位置を算出し、
    電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星の数が所定数未満である場合は、電波到来方向と衛星方位が一致すると判定した衛星からの電波に含まれている信号により算出される伝播経路長と、電波到来方向と衛星方位が一致しないと判定した衛星からの電波に含まれている信号に補正値を加味して算出される伝播経路長と、を用いて車両の位置を算出することを特徴とする、
    車両位置特定装置。
  2. 前記算出手段は、電波到来方向と衛星方位が一致しないと判定した衛星からの電波到来方向に基づいて前記補正値を決定することを特徴とする、
    請求項1に記載の車両位置特定装置。
  3. 車両が走行中の道路に関する情報を取得する情報取得手段を備え、
    前記算出手段は、前記情報取得手段により取得された情報に基づいて前記補正値を決定することを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の車両位置特定装置。
  4. 車両と、車両が走行中の道路との位置関係を特定する位置関係特定手段を備え、
    前記算出手段は、前記位置関係特定手段により特定された位置関係に基づいて前記補正値を決定することを特徴とする、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両位置特定装置。
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