JP2009204321A - 流量推定方法および流量推定装置 - Google Patents

流量推定方法および流量推定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】演算量を増大させることなく流入する流体の密度に影響されずに、流量を推定する方法および装置を提供する。
【解決手段】ブロア2の回転速度を温度で補正した修正回転数と、ブロア2の吐出圧と、ブロア2の送出する流量を吐出圧と流体の温度で補正した修正流量との関係を表す関係データ15と、ブロア2の回転速度を検出する回転数センサ3と、ブロア2の吐出圧を検出する吐出圧センサ4と、ブロア2に流入する流体の温度を計測する温度センサ5と、回転数センサ3で検出した回転速度を温度センサ5で計測した温度で補正した修正回転数を算出する修正回転数算出部12と、ブロア2の修正回転数と吐出圧と修正流量との関係を表す関係データ15から、吐出圧と修正回転数で決まる修正流量を算出する修正流量算出部13と、修正流量算出部13で算出した修正流量から吐出圧と温度の補正を除いた流量を計算する流量算出部14と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体を入口から導入し出口から送出する流体送出手段の流量を推定する流量推定方法および流量推定装置に関する。
流体を反応装置に送り込んで化学反応、燃焼、または光化学反応などの反応処理を行わせることが行われている。例えば、燃料電池システムでは、燃料の水素と酸素(または空気)を送り込んで、電力を得る。このようなシステムでは、反応装置に送り込む流体の流量(質量流量)を制御する必要がある。しかし、流体の温度、圧力または流量を変化させることなく、流量を正確に計測することは困難である。流量を正確に計測するための質量流量計は一般に高価で大型である。
例えば特許文献1は、高価で大型な質量流量計を設けることなく、流体の流量を精度よく制御できる流体送出手段の制御装置の技術が記載されている。特許文献1の技術は、流体送出手段の出口の圧力および流体送出手段の駆動量を検出し、検出された流体の圧力および駆動量に基づいて流体送出手段からの流体の送出量を推定送出量として導出する。特許文献1では、送風量を回転数と吐出圧の2次実験式から求める。
また、特許文献2には、大気圧の変化に拘らず良好な始動性をもたらすことのできるエンジンの燃料噴射装置の技術が記載されている。特許文献2のエンジンの燃料噴射装置は、常に最適な空燃比が得られるようにインジェクタの燃料噴射量を制御し、エンジン始動時には燃料供給通路の内壁に燃料の液膜が形成されるまで燃料噴射量を増量させる始動増量噴射制御を行うようにプログラムされた制御手段を備えてなるエンジンの燃料噴射装置において、上記始動増量噴射制御時における始動増量噴射量TBを、基本始動増量噴射量TB0に冷却水温度大気圧補正係数Kwpを乗算して求め、上記冷却水温度大気圧補正係数Kwpを冷却水温度Twと大気圧Pからなる〔Tw−P〕3次元マップに基づいて設定する。
その他、ガソリンエンジンの燃料噴射の技術として、燃料噴射時間と吸気管圧力、エンジン回転数の3次元マップから燃料噴射時間を求める方法に線形補間を用いるものがある。
特開2006−185605号公報 特開平9−303175号公報
特許文献1の技術は、送風量を回転数と吐出圧の2次実験式から求めるため、同一回転数において吐出圧の変化(増大)による流量の変化(減少)を再現することができない。また、大気の温度変化による質量変化を考慮できない。
特許文献2の技術は、温度、気圧の影響をそれぞれ別途3次元マップ化するため、情報量と推定計算負荷の増大を招く。電子制御ガソリン噴射の技術では、3次元マップからリアルタイムに複数の式を計算し推定するので、計算負荷が大きい。リアルタイムに流量を制御するためには、計算負荷に対応できる演算装置が必要である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、演算量を増大させることなく流入する流体の密度に影響されずに、流量を推定する方法および装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る流量推定方法は、流体を入口から導入し出口から送出する流体送出手段の駆動量を検出する駆動量検出ステップと、前記流体送出手段の吐出圧を検出する吐出圧検出ステップと、前記流体送出手段の流体の温度を計測する温度計測ステップと、前記駆動量検出ステップで検出した駆動量を前記温度計測ステップで計測した温度で補正した修正駆動量を算出する修正駆動量算出ステップと、前記流体送出手段の駆動量を温度で補正した修正駆動量と、前記流体送出手段の吐出圧と、前記流体送出手段の送出する流量を前記吐出圧および前記流体の温度で補正した修正流量との関係を表す予め設定したデータから、前記吐出圧と前記修正駆動量で決まる修正流量を算出する修正流量算出ステップと、前記修正流量算出ステップで算出した修正流量から、前記吐出圧と前記温度の補正を除いた流量を計算する流量算出ステップと、を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記修正駆動量は、前記流体送出手段の駆動量に基準温度と前記流体の温度の比の平方根を乗じた値であり、前記修正流量は、前記流体送出手段の送出する流量に、標準大気圧と前記吐出圧の比、および、前記流体の温度と前記基準温度の比の平方根を乗じた値であって、前記修正駆動量算出ステップは、前記流体送出手段の駆動量に基準温度と前記温度計測ステップで計測した温度の比の平方根を乗じた値を修正駆動量として算出し、前記流量算出ステップは、前記修正流量に、前記吐出圧と標準大気圧の比、および、前記基準温度と前記温度計測ステップで計測した温度との比の平方根を乗じて、前記流量を計算する、ことを特徴とする。
好ましくは、前記修正駆動量と吐出圧と修正流量との関係を表す予め設定したデータは、隣接する測定点を含む平面の方程式で表され、前記修正流量算出ステップは、前記修正流量を、前記隣接する測定点を含む平面の方程式からその平面上の点として算出する。
本発明の第2の観点に係る流量推定装置は、流体を入口から導入し出口から送出する流体送出手段の駆動量を温度で補正した修正駆動量と、前記流体送出手段の吐出圧と、前記流体送出手段の送出する流量を前記吐出圧と流体の温度で補正した修正流量との関係を表すデータと、前記流体送出手段の駆動量を検出する駆動量検出手段と、前記流体送出手段の吐出圧を検出する吐出圧検出手段と、前記流体送出手段の雰囲気温度(流体温度)を計測する温度計測手段と、前記駆動量検出手段で検出した駆動量を前記温度計測手段で計測した温度で補正した修正駆動量を算出する修正駆動量算出手段と、前記流体送出手段の修正駆動量と吐出圧と修正流量との関係を表すデータから、前記吐出圧と、前記修正駆動量で決まる修正流量を算出する修正流量算出手段と、前記修正流量算出手段で算出した修正流量から前記吐出圧と前記温度の補正を除いた流量を計算する流量算出手段と、を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記修正駆動量は、前記流体送出手段の駆動量に基準温度と前記流体の温度の比の平方根を乗じた値であり、前記修正流量は、前記流体送出手段の送出する流量に、標準大気圧と前記吐出圧の比、および、前記流体の温度と前記基準温度の比の平方根を乗じた値であって、前記修正駆動量算出手段は、前記流体送出手段の駆動量に基準温度と前記温度計測手段で計測した温度の比の平方根を乗じた値を修正駆動量として算出し、前記流量算出手段は、前記修正流量に、前記吐出圧と標準大気圧の比、および、前記基準温度と前記温度計測手段で計測した温度との比の平方根を乗じて、前記流量を計算する。
なお、上述の圧力はいずれも絶対圧である。
本発明の流量推定方法によれば、流入する気体の密度の影響を抑制しつつ流量を推定することができる。
本発明に係る流量推定装置の一実施の形態について、図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る流量推定装置の構成を示すブロック図である。流量推定装置10は、ブロア2の吐出圧、流体の温度、ブロア2の回転速度(以下では、単位時間あたりの回転数を単に「回転数」ということがある)を計測して、ブロア2から送出される流体の流量(質量流量)を推定する。
流量推定装置10は、回転数センサ3、吐出圧センサ4、温度センサ5、センサ入力部11、修正回転数算出部12、修正流量算出部13、流量算出部14、および関係データ記憶部16から構成される。関係データ記憶部16は関係データ15を記憶する。
回転数センサ3は、ブロア2の駆動量である回転速度を検出し、センサ入力部11に入力する。吐出圧センサ4は、ブロア2の送出側の流体の圧力を検出し、センサ入力部11に入力する。吐出圧センサ4は、基準の圧力、例えば大気圧と流体の圧力の差(ゲージ圧)を出力する。温度センサ5は、ブロア2の流入側の流体の温度を計測し、センサ入力部11に入力する。流体の温度は、吐出側で計測してもよい。
センサ入力部11は、例えば、一定時間ごとに回転数センサ3、吐出圧センサ4および温度センサ5から回転速度、吐出圧および流体の温度をそれぞれ入力し、修正回転数算出部12に伝える。各センサからの入力は一定時間ごとに限らず、例えば、指令を受けたときに入力するのでも構わない。
修正回転数算出部12は、ブロア2の回転速度をそのときの温度で補正した修正回転数を算出する。修正回転数(修正回転速度)Nreは、ブロア2の回転速度をN、基準の温度(絶対温度)をTref、流体の温度(絶対温度)をTとして、下の式(1)で表される。
Figure 2009204321


回転速度Nは、例えば、単位時間あたりの回転数rpmで表される。基準の温度は、例えば、15℃を基準とすると288°Kである。
修正流量算出部13は、予め設定された関係データ15を用いて、吐出圧と修正回転数から修正流量を算出する。修正流量Greは、実際の質量流量をG、吐出圧(ゲージ圧)をPs、基準の圧力をPref、基準の温度(絶対温度)をTref、流体の温度(絶対温度)をTとして、下の式(2)で表される。
Figure 2009204321


吐出圧Psは、基準の圧力と流体の圧力の差で表されている。基準の圧力は、例えば、大気圧を基準とすると、101.3kPaである。基準の温度Trefは、式(1)のTrefと同じ値である。
式(2)の Pref/(Pref + Ps) は、正確には、ブロア吸引側の圧力(絶対圧)をPin、ブロアの吐出圧(絶対圧)をPoutとして、Pin/Poutである。ブロア吸引側が大気開放されている場合には、大気圧をPatmとして、Patm/Poutである。Psに比べて大気圧の変動が小さければ、Patm=基準圧Prefとおくと、Pout(絶対圧)=(Pref+Ps(ゲージ圧))であるから、式(2)が得られる。
関係データ15は、吐出圧Ps、修正回転数Nre、修正流量Greの関係を示す。すなわち、Fをある2変数の関数として、
Gre = F(Ps、Nre)
で表される。式(1)の修正回転数Nre、および式(2)の修正流量Greを用いると、吐出圧Ps、修正回転数Nreおよび修正流量Greは、流体の密度すなわち温度によらない1つの関係で表すことができる。
吐出圧Ps、修正回転数Nreおよび修正流量Greは、流体の密度すなわち温度によらない1つの関係で表されることを以下に説明する。図2は、ブロア2の回転数、吐出圧、流体の温度と流量の関係を調べる測定系のブロック図である。
測定する装置は図2に示すようにブロア2の吐出側に、圧力計21B、温度計(熱電対)22B、流量計23、模擬圧力損失調整用のゲートバルブ24で構成した。ブロア2の吸引側には圧力計21A、温度計(熱電対)22Aを取り付けた。これらを温度調整可能な恒温槽内に入れ雰囲気温度を調整した。恒温槽内の圧力と温度は圧力計21と温度計22で計測する。ブロア2の回転軸に取り付けられたパルスカウンタ25でブロア2の回転数を計測する。回転数と流量をデータロガ26で記録する。測定系全体を計測コントローラ27で制御する。
実験は、ブロア制御用のパルス波のDuty比を変化させ、回転数、および吐出圧を確認しながら条件を合わせ、各センサ出力を計測した。ゲートバルブ開度を変更する場合も同様に調整した。実験では、吐出圧−流量の関係の温度依存性を確認し、吐出圧−回転数−流量の関係を示す3次元マップを作成した。
吐出圧−流量の関係の温度依存性の実験では恒温槽の制御温度を40℃(A)、20℃(B)、−10℃(C)に調整し、それぞれの温度において回転数1500、2500、3500、4500、5500rpmについて実施した。実験において背圧調整バルプの開度は3パターンとし、各温度、回転数において同一開度とし吐出圧、流量を計測した。
図3は、ブロア2が送出する流体の流量と吐出圧の関係を、ブロア回転数と温度ごとにプロットしたグラフである。ブロア2の回転数が同じでも、流体の温度(すなわち密度)によって、流量と吐出圧の関係は変化する。
図4は、修正流量と吐出圧の関係を、修正回転数と温度ごとにプロットしたグラフである。修正回転数が同じであれば、修正流量と吐出圧の関係は温度によって殆ど変化しない。したがって、吐出圧Ps、修正回転数Nreおよび修正流量Greは、流体の密度すなわち温度によらない1つの関係で表すことができる。
そこで、ある一定の温度の場合について、修正流量、修正回転数、ブロア吐出圧からなる3次元マップを図5のように作成する。図5の3次元マップが前述の関数Fに相当する。図5のような3次元マップを用いて、吐出圧と修正回転数から修正流量を求めることができる。
図5の3次元マップでは、格子点が測定した点である。4つの隣接する点で囲まれる4角形で張られる平面を、Gre=a・Ps+b・Nre+cの形式の一次方程式(平面方程式)で表し、各係数と4角形のデータ範囲を組にして関係データ15とすることができる。図5では、計測した42点から、30枚の平面方程式を決定することができる。
図1に戻って、修正流量算出部13は、例えば、吐出圧センサ4で得られた吐出圧と、修正回転数算出部12で算出された修正回転数から、それらが含まれる範囲に適用する平面方程式を選択し、修正流量を算出する。このように、修正流量を算出するのは平面近似に限られない。例えば、2次元曲面で近似してもよい。測定データを適当な間隔で採取すれば、図5に示すような一次近似で充分実用に耐える。
流量算出部14は、式(2)を用いて修正流量Greから流量Gを得る。逆算するにあたって、温度Tごとの係数の表と、吐出圧Psごとの係数の表を作成しておいて、その表から該当する係数を選択して計算してもよい。こうすると、流量算出のたびに開平と除算を実行しなくて済む。
図6は、図1に示す流量推定装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。流量推定装置10は、図6に示すように、制御部31、主記憶部32、外部記憶部33、入力部34、表示部35および出力部36を備える。主記憶部32、外部記憶部33、入力部34、表示部35および出力部36はいずれも内部バス30を介して制御部31に接続されている。
制御部31はCPU(Central Processing Unit)等から構成され、外部記憶部33に記憶されている流量推定プログラム50に従って、流量を推定するための処理を実行する。
主記憶部32はRAM(Random-Access Memory)等から構成され、外部記憶部33に記憶されている流量推定プログラム50をロードし、制御部31の作業領域として用いられる。
外部記憶部33は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリから構成され、前記の処理を制御部31に行わせるためのプログラムを予め記憶し、また、制御部31の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部31に供給し、制御部31から供給されたデータを記憶する。図1の関係データ15は、外部記憶部33に構成される。
入力部34は、回転数センサ3、吐出圧センサ4および温度センサ5に接続し、それらから入力するデータを制御部31に供給する。入力する検出値がアナログの場合は、A−D変換する機能も備える。
表示部35は、LED(Light Emitting Diode)、CRT(Cathode Ray Tube)又はLCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、検出した吐出圧、回転数、温度と、推定した流量などを表示する。
出力部36は、例えば、ブロア2の駆動制御部(図示せず)に接続し、推定した流量をその駆動制御部に出力する。駆動制御部は、推定した流量を入力して、目標の流量になるようにフィードバック制御する。
図7は、流量推定装置10の動作の一例を示すフローチャートである。なお、上述のように、流量推定装置10の動作は、制御部31が主記憶部32、外部記憶部33および入力部34と協働して行う。図1のセンサ入力部11、修正回転数算出部12、修正流量算出部13、流量算出部14の処理は、流量推定プログラム50が、制御部31、主記憶部32、外部記憶部33および入力部34などを資源として用いて処理することによって実行する。
制御部31は、入力部34を介して回転数センサ3、吐出圧センサ4および温度センサ5から、回転数、吐出圧Ps、温度Tを入力する(ステップS1)。これは、センサ入力部11の処理に該当する。
制御部31は、式(1)に従って回転数と温度から修正回転数を算出する(ステップS2)。これは、図1の修正回転数算出部12の処理に該当する。そして、吐出圧Ps、修正回転数に適合する関係データ15を参照する(ステップS3)。例えば、入力した吐出圧Psと算出した修正回転数が含まれる範囲の、図5に示す3次元マップに対応した平面方程式を選択する。
制御部31は、修正回転数Nreと吐出圧Psから修正流量Greを算出する(ステップS4)。これは図1の修正流量算出部13の処理に該当する。例えば、前述の平面方程式に吐出圧Psと修正流量を代入して、修正流量を得る。そして、式(2)を用いて修正流量Greから流量Gを得る。これは、図1の流量算出部14の処理である。
本発明の流量推定装置10はこのような構成を採用し、演算量を増大させることなく流入する気体の密度に影響されずに流量を推定することができる。
本発明の流量推定方法では、修正流量、修正回転数を流量推定の変数とすることにより、ブロア入口において流れの相似則が成り立つため、流体(例えば大気)の密度変化に影響されることなく、流量を1つの関係で算出することができる。
本発明の流量推定方法によれば、修正流量、修正回転数、吐出圧の3次元マップから流量を推定することにより、同一回転数における吐出圧と流量の関係を物理現象と結びつけられるため、ブロア下流の圧力損失の変化に対応できる。なお、任意の温度条件でマップ(3次元マップ)を作成できる。また、平面で近似する方程式を予め計算しておいて、平面近似で補間して求めるので、3式の計算をその都度行わずに済む。
(実施例)
図8ないし図11は、流量計で計測した流量と、本発明の流量推定方法で推定した流量とを比較するグラフである。図8ないし図11に示すように、−10℃、20℃、40℃、50℃の雰囲気温度条件について比較を行った。図8ないし図11は、図2に示す系で行った単体試験でのデータ変化を、平面補正方法で推定した流量と流量計指示値の比較結果である。
図8ないし図11では、流量計の指示値である実流量を実線で、推定した流量を白丸の点で表す。それぞれの温度条件においてゲートバルブ開度を変化させているため圧力変化への影響も同時に含まれている。
これらの結果、定常時においては温度、圧力変化しても流量計指示値にほぼ等しい推定値が得られることを確認できた。
図12は、ガソリンエンジンの燃料噴射の技術として、燃料噴射時間と吸気管圧力、エンジン回転数の3次元マップから燃料噴射時間を求める技術における流量推定の方法と、本発明の流量推定の方法で推定計算を行った場合の、計算時間の比較を示す。図12に示すように、燃料噴射の技術の流量推定の方法に比較して、本発明の流量推定の方法によれば、演算時間が1/15以下になっている。これにより本発明の方式による計算負荷軽減の効果が確認できた。
なお、実施の形態ではブロア2の回転速度を用いたが、ブロア2の駆動量を表す値として、回転速度と一意に対応する値を用いてもよい。例えば、ブロア2の周速、回転速度に一意に対応する電気的特性などを用いることができる。駆動源は、モータ以外のもので構成するようにしてもよい。
また、流体送出手段としてブロアの場合に適用したが、これに限らず、駆動源によって駆動されて流体(液体、気体を問わず)を入口から導入し出口から送出するものであればよく、例えばポンプに適用することができる。
その他、前記のハードウエア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
制御部31、主記憶部32、外部記憶部33、入力部34、内部バス30などから構成される流量推定処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する無線制御装置および基地局を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することで流量推定装置10を構成してもよい。
また、流量推定装置10の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
本発明の実施の形態に係る流量推定装置の構成例を示すブロック図である。 ブロアの回転数、吐出圧、流体の温度と流量の関係を調べる測定系のブロック図である。 ブロアが送出する流体の流量と吐出圧の関係を、ブロア回転数と温度ごとにプロットしたグラフである。 修正流量と吐出圧の関係を、修正回転数と温度ごとにプロットしたグラフである。 修正流量、修正回転数、ブロア吐出圧からなる3次元マップの一例を示す図である。 流量推定装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態に係る流量推定の動作の一例を示すフローチャートである。 −10℃の場合の推定流量と流量計指示値を示すグラフである。 20℃の場合の推定流量と流量計指示値を示すグラフである。 40℃の場合の推定流量と流量計指示値を示すグラフである。 50℃の場合の推定流量と流量計指示値を示すグラフである。 推定計算時間の比較を示す図である。
符号の説明
2 ブロア
3 回転数センサ(駆動量検出手段)
4 吐出圧センサ(吐出圧検出手段)
5 温度センサ(温度計測手段)
10 流量推定装置
11 センサ入力部(駆動量検出手段、吐出圧検出手段、温度計測手段)
12 修正回転数算出部(修正駆動量算出手段)
13 修正流量算出部(修正流量算出手段)
14 流量算出部(流量算出手段)
15 関係データ
16 関係データ記憶部
31 制御部(修正駆動量算出手段、修正流量算出手段、流量算出手段)
32 主記憶部
33 外部記憶部
34 入力部

Claims (5)

  1. 流体を入口から導入し出口から送出する流体送出手段の駆動量を検出する駆動量検出ステップと、
    前記流体送出手段の吐出圧を検出する吐出圧検出ステップと、
    前記流体送出手段の流体の温度を計測する温度計測ステップと、
    前記駆動量検出ステップで検出した駆動量を前記温度計測ステップで計測した温度で補正した修正駆動量を算出する修正駆動量算出ステップと、
    前記流体送出手段の駆動量を温度で補正した修正駆動量と、前記流体送出手段の吐出圧と、前記流体送出手段の送出する流量を前記吐出圧および前記流体の温度で補正した修正流量との関係を表す予め設定したデータから、前記吐出圧と前記修正駆動量で決まる修正流量を算出する修正流量算出ステップと、
    前記修正流量算出ステップで算出した修正流量から、前記吐出圧と前記温度の補正を除いた流量を計算する流量算出ステップと、
    を備えることを特徴とする流量推定方法。
  2. 前記修正駆動量は、前記流体送出手段の駆動量に基準温度と前記流体の温度の比の平方根を乗じた値であり、
    前記修正流量は、前記流体送出手段の送出する流量に、標準大気圧と前記吐出圧の比、および、前記流体の温度と前記基準温度の比の平方根を乗じた値であって、
    前記修正駆動量算出ステップは、前記流体送出手段の駆動量に基準温度と前記温度計測ステップで計測した温度の比の平方根を乗じた値を修正駆動量として算出し、
    前記流量算出ステップは、前記修正流量に、前記吐出圧と標準大気圧の比、および、前記基準温度と前記温度計測ステップで計測した温度との比の平方根を乗じて、前記流量を計算する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の流量推定方法。
  3. 前記修正駆動量と吐出圧と修正流量との関係を表す予め設定したデータは、隣接する測定点を含む平面の方程式で表され、
    前記修正流量算出ステップは、前記修正流量を、前記隣接する測定点を含む平面の方程式からその平面上の点として算出する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の流量推定方法。
  4. 流体を入口から導入し出口から送出する流体送出手段の駆動量を温度で補正した修正駆動量と、前記流体送出手段の吐出圧と、前記流体送出手段の送出する流量を前記吐出圧と流体の温度で補正した修正流量との関係を表すデータと、
    前記流体送出手段の駆動量を検出する駆動量検出手段と、
    前記流体送出手段の吐出圧を検出する吐出圧検出手段と、
    前記流体送出手段の雰囲気温度(流体温度)を計測する温度計測手段と、
    前記駆動量検出手段で検出した駆動量を前記温度計測手段で計測した温度で補正した修正駆動量を算出する修正駆動量算出手段と、
    前記流体送出手段の修正駆動量と吐出圧と修正流量との関係を表すデータから、前記吐出圧と、前記修正駆動量で決まる修正流量を算出する修正流量算出手段と、
    前記修正流量算出手段で算出した修正流量から前記吐出圧と前記温度の補正を除いた流量を計算する流量算出手段と、
    を備えることを特徴とする流量推定装置。
  5. 前記修正駆動量は、前記流体送出手段の駆動量に基準温度と前記流体の温度の比の平方根を乗じた値であり、
    前記修正流量は、前記流体送出手段の送出する流量に、標準大気圧と前記吐出圧の比、および、前記流体の温度と前記基準温度の比の平方根を乗じた値であって、
    前記修正駆動量算出手段は、前記流体送出手段の駆動量に基準温度と前記温度計測手段で計測した温度の比の平方根を乗じた値を修正駆動量として算出し、
    前記流量算出手段は、前記修正流量に、前記吐出圧と標準大気圧の比、および、前記基準温度と前記温度計測手段で計測した温度との比の平方根を乗じて、前記流量を計算する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の流量推定装置。
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