JP2009203953A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加速時におけるショック低減と加速要求に対する応答性とを両立することが可能な車両の制御装置を提供する。
【解決手段】車両の制御装置は、動力伝達系によって内燃機関の出力トルクを歯車列により伝達し、加速判断手段によって車両における減速状態から加速状態への移行を判断する。また、第1の検出手段は歯車列における動力後流側の回転数を検出し、制限手段は、加速状態への移行時にギヤのガタが詰まる時に発生し得るショックを緩和するために、内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する。解除手段は、第1の検出手段によって検出された回転数が所定量増大した際に、制限手段によるトルク上昇の制限を解除する。これにより、制限手段による制御を適切なタイミングで終了することができ、ギヤのガタ打ちショックの発生を適切に抑制しつつ、加速要求に対する応答性を向上させることが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、加速時のショックを低減するための制御などを行う車両の制御装置に関する。
この種の技術が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1には、車両減速状態からの加速時に動力伝達系に設けられた歯車の歯面間のガタ(バックラッシュ)が詰まるときに発生し得る衝撃を緩和するために、点火時期の遅角を行う技術が記載されている。具体的には、この技術では、加速時において駆動系のガタが詰まったか否かの判定を行い、ガタが詰まったと判定された際に点火時期の遅角を終了している。詳しくは、自動変速機の出力側の回転体(例えば車輪)の回転数に対して自動変速機のその時点でのシフト位置によるギヤ比を乗じた同期回転数と、インプットシャフト回転数との差に、当該差を算出する時間間隔を乗じた値の積算値より、自動変速機のインプットシャフトと出力側の回転体との位相差変化量を算出して、当該位相差変化量が所定値以上となった際に駆動系のガタが詰まったと判定している。
特開2007−154707号公報
ところで、加速時におけるショック低減と加速要求に対する応答性とを両立するためには、上記したような点火時期を遅角させる制御は、ガタ詰まりに可及的に同期して終了させることが望ましいと言える。しかしながら、上記の特許文献1に記載された技術では、入出力回転数差に所定の時間間隔を乗じた値の積算値から入出力間の位相差変化量を推定しているが、通常は車両の動力伝達系には変速機や最終減速機などに複数のガタが存在し、また、それぞれのガタはランダムな状態にあるため、適切な位相差変化量を推定することができない場合があった。つまり、全てのガタに対してショック低減と応答性向上とを両立可能な位相差変化量を推定することが困難であった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、加速時におけるショック低減と加速要求に対する応答性とを両立することが可能な車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、車両に搭載された内燃機関の出力トルクを歯車列により伝達する動力伝達系と、前記車両における減速状態から加速状態への移行を判断する加速判断手段と、を有する車両の制御装置は、前記歯車列における動力後流側の回転数を検出する第1の検出手段と、前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合に、前記内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する制御を実行する制限手段と、前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記第1の検出手段によって検出された回転数が所定量増大した際に、前記制限手段によるトルク上昇の制限を解除する解除手段と、を備える。
上記の車両の制御装置は、動力伝達系によって内燃機関の出力トルクを歯車列により伝達し、加速判断手段によって車両における減速状態から加速状態への移行を判断する。また、第1の検出手段は歯車列における動力後流側の回転数を検出し、制限手段は、加速状態への移行時にギヤのガタが詰まる時に発生し得るショック(ギヤのガタ打ちショック)を緩和するために、内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する。更に、解除手段は、第1の検出手段によって検出された回転数が所定量増大した際に、制限手段によるトルク上昇の制限を解除する。これにより、制限手段による制御を適切なタイミングで終了することができ、ギヤのガタ打ちショックの発生を適切に抑制しつつ、加速要求に対する応答性を向上させることが可能となる。つまり、加速時におけるショック低減と加速要求に対する応答性とを両立することが可能となる。
本発明の他の観点では、車両に搭載された内燃機関の出力トルクを歯車列により伝達する動力伝達系と、前記車両における減速状態から加速状態への移行を判断する加速判断手段と、を有する車両の制御装置は、前記歯車列における動力後流側の回転数を検出する第1の検出手段と、前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合に、前記内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する制御を実行する制限手段と、前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記第1の検出手段によって検出された回転数における1階微分値が負値から正値に変化した際に、前記制限手段によるトルク上昇の制限を解除する解除手段と、を備える。
上記の車両の制御装置によっても、加速時におけるショック低減と加速要求に対する応答性とを両立することが可能となる。
上記の車両の制御装置の一態様では、前記制限手段は、前記車両から出力されるトルクが車両走行抵抗と等しくなるように、前記内燃機関のトルク上昇を制限する制御を実行する。これにより、加速状態への移行時に発生し得るギヤのガタ打ちショックを、効果的に緩和することが可能となる。
上記の車両の制御装置の他の一態様では、前記第1の検出手段が回転数を検出する前記歯車列よりも動力上流側の回転数を検出する第2の検出手段を更に備え、前記制限手段は、前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記第2の検出手段によって検出された回転数が増加した際に、前記内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する制御を開始する。これによれば、ギヤをガタ詰めするのに必要な時間を短縮することができ、加速要求に対する応答性を更に向上することが可能となる。
上記の車両の制御装置において好適には、前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記内燃機関のトルクを一時的に上昇させる制御を実行するオーバーシュート制御手段を更に備える。これにより、ギヤのガタ詰め速度を増大させることができ、加速要求に対する応答性を更に向上することが可能となる。
本発明の他の観点では、車両に搭載された内燃機関の出力トルクを歯車列により伝達する動力伝達系と、前記車両における減速状態から加速状態への移行を判断する加速判断手段と、を有する車両の制御装置は、前記歯車列における動力上流側の回転数を検出する検出手段と、前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合に、前記内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する制御を実行する制限手段と、前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記検出手段によって検出された回転数における2階微分値が正値から負値に変化した際に、前記制限手段によるトルク上昇の制限を解除する解除手段と、を備える。これによっても、加速時におけるショック低減と加速要求に対する応答性とを両立することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る車両の制御装置が適用された車両50の構成を示す概略図である。なお、図1では、破線矢印で信号の入出力を示している。
車両50は、主に、エンジン(内燃機関)1と、トルクコンバータ2と、自動変速機3と、デファレンシャルギヤ4と、ドライブシャフト5と、車輪6と、アクセル開度センサ11と、トルクコンバータタービン回転数センサ12と、車輪速度センサ13と、ECU(Engine Control Unit)20と、を有する。
エンジン1は、燃料と吸気との混合気を燃焼室で燃焼させることで、車両50の主たる動力を出力する。エンジン1は、出力された動力をクランクシャフト(不図示)を介して、トルクコンバータ2に伝達する。トルクコンバータ2は、所謂流体式動力伝達装置に相当する。具体的には、トルクコンバータ2は、エンジン1のクランクシャフトに連結されるポンプや、自動変速機3のインプットシャフトに連結されるタービンや、エンジン1のクランクシャフトと自動変速機3のインプットシャフトとを直結状態にするロックアップクラッチなどを備えている。
自動変速機3は、例えば遊星歯車式に構成され、インプットシャフトを介してトルクコンバータ2より動力が伝達される。具体的には、自動変速機3は、摩擦要素である、クラッチ要素、ブレーキ要素及びワンウェイクラッチ要素等が、所定の状態に係合または解放されることによってギヤ段(変速段)が設定される。自動変速機3のアウトプットシャフトには、デファレンシャルギヤ4及びドライブシャフト5を介して、車輪6が連結されている。なお、トルクコンバータ2、自動変速機3、デファレンシャルギヤ4、及びドライブシャフト5は、エンジン1から出力された出力トルクを車輪6に伝達する動力伝達系に相当し、エンジン1から出力されたトルクは、これらの構成要素に設けられた歯車列により伝達される。
アクセル開度センサ11は、ドライバーによるアクセル操作に対応するアクセル開度を検出可能に構成されており、検出したアクセル開度に対応する検出信号をECU20に供給する。トルクコンバータタービン回転数センサ12は、トルクコンバータ2のタービンの回転数(以下、「トルコンタービン回転数」と呼ぶ。)を検出可能に構成されたセンサであり、検出したトルコンタービン回転数に対応する検出信号をECU20に供給する。車輪速度センサ13は、車輪6の回転数(以下、「車輪回転数」と呼ぶ。)を検出可能に構成されたセンサであり、検出した車輪回転数に対応する検出信号をECU20に供給する。
ECU20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備えて構成される。ECU20は、車両50内に設けられた各種センサから検出信号などを取得し、車両50内の構成要素(エンジン1やトルクコンバータ2や自動変速機2など)に対して種々の制御を行う。具体的には、本実施形態では、ECU20は、加速判断手段、第1の検出手段、第2の検出手段、検出手段、オーバーシュート制御手段、及び制限手段、並びに解除手段として機能する。
[制御方法]
次に、上記したECU20が行う制御方法について説明する。ここでは、本実施形態においてECU20が行う制御の基本概念について説明する。
本実施形態では、ECU20は、車両50の減速状態からの加速時に、動力伝達系に設けられた歯車列における歯面間のガタが詰まるときに発生し得るショックを緩和するための制御を実行する。なお、以下では、歯車列における歯面間のガタが詰まることを、「ギヤのガタ詰まり」や「ギヤのガタ詰め」や「ギヤ当たり」と表記する。具体的には、ECU20は、車両50の減速状態から加速状態への移行時において、エンジン1のトルク上昇を一時的に制限する制御(以下、「トルクダウン制御」と呼ぶ。)を行うと共に、ギヤのガタ詰まりが検知された際に、このようなトルク上昇の制限が解除されるように制御を行う。つまり、ECU20は、加速状態への移行時において、ギヤのガタ詰めが起こるまではトルクダウン制御を行い、ギヤのガタ詰めが起こった際にトルクダウン制御を終了して走行のためのトルクが出力されるように制御を行う。詳しくは、ECU20は、車輪回転数若しくはトルコンタービン回転数に基づいて、ギヤのガタ詰めの検知を行う。このような制御を行うことにより、加速時におけるショック低減と加速要求に対する応答性とを両立することが可能となる。
以下では、上記したECU20が行う制御の実施例について具体的に説明する
(第1実施例)
まず、第1実施例に係る制御方法について説明する。第1実施例では、車両50の減速状態から加速状態への移行時において、歯車列における動力後流側の回転数を車輪速度センサ13によって検出し、車輪速度センサ13より検出された車輪回転数に基づいてギヤのガタ詰まりを検知して、上記したようなトルクダウン制御を終了する。具体的には、ECU20は、トルクダウン制御中に車輪回転数が所定量増加した際、若しくは車輪回転数が所定割合だけ増加した際に、ギヤのガタ詰めが起こったと判定して、トルクダウン制御を終了して通常の走行のためのトルクが出力されるように制御を行う。
図2は、第1実施例に係る制御を具体的に説明するための図である。図2には、上から順に、アクセル開度、車輪回転数、トルク値の時間変化を示している。なお、トルク値は、車両50から出力させるべきトルクの値、つまりECU20が指令したトルク値に相当する。ECU20は、所望のトルクが車両50から出力されるように、スロットル開度の制御や、点火時期の制御や、補機類負荷制御や、ブレーキの制御などを実行する。
図2に示すように、車両50が非駆動状態にある際において、時刻t11において、アクセル開度が大きくなり、加速判定が行われる。この際に、加速フラグが成立する。このように車両50が非駆動状態にある際において加速判定が行われた場合、ECU20は、エンジン1のトルク上昇を一時的に制限するトルクダウン制御を実行する。具体的には、ECU20は、加速フラグの成立後に、車両50から出力されるトルクが車両走行抵抗(車速などより求められるトルクであり、以下では「ロードロード値」とも呼ぶ。)と等しくなるように、エンジン1のトルク上昇を制限する。この場合、ECU20は、ロードロード値に相当するトルク値Tr1が車両50から出力されるように、トルクダウン制御を実行する。このような制御を行うことにより、減速状態から加速状態への移行時に、ギヤのガタが詰まる時に発生し得るショック(ギヤのガタ打ちショック)を、適切に緩和することが可能となる。
なお、車両50の非駆動状態とは、エンジン1のトルクが車両走行抵抗に対応するトルクを下回る場合、アクセル開度が全閉若しくは所定開度以下である場合、及び自動変速機3のアウトプットシャフトの回転数が車輪回転数(車輪6の速度はアウトプットシャフトの回転数に対するギヤ比を乗じることで得られる)よりも低い場合、のうちのいずれかの条件が成立する場合に相当する。ECU20は、このような条件を用いて、車両50の非駆動状態を判定する。
次に、ECU20は、このようなトルクダウン制御の実行中に、車輪速度センサ13で検出された車輪回転数に基づいて、ギヤのガタ詰まりを検知する。具体的には、ECU20は、車輪回転数が、トルクダウン制御中の車輪回転数と比較して所定量増加した際、若しくは所定割合だけ増加した際に、ギヤのガタ詰めが起こったと判定し、トルクダウン制御を終了する。このような判定方法を行うことにより、実際にはギヤのバネ成分による歪みがあるが、この成分検知を行うことができ、最適なガタ詰まりの検知が可能となる。なお、車輪回転数の移動平均に基づいて、ギヤのガタ詰めを検知しても良い。移動平均を用いた場合には、ロバスト性を向上させることができる。
図2においては、符号Aで示すように、時刻t12で、トルクダウン制御中の車輪回転数と比較して車輪回転数が所定量増加若しくは所定割合だけ増加する。そのため、ECU20は、時刻t12において、ギヤのガタ詰めが起こったと判定し(言い換えるとギヤ当たりポイントであるとの判定を行い)、トルクダウン制御を終了する。そして、ECU20は、走行のためのトルク値Tr2(要求に対応するトルク値)が車両50から出力されるように制御を行う。このようにガタ詰まりを検知してトルクダウン制御を終了することにより、トルクダウン制御を適切なタイミングで終了することができ、ギヤのガタ打ちショックの発生を適切に抑制しつつ、加速要求に対する応答性を向上させることが可能となる。
以上説明した第1実施例によれば、加速時におけるショック低減と加速要求に対する応答性とを両立することが可能となる。また、第1実施例によれば、自動変速機3と、デファレンシャルギヤ4と、ドライブシャフト5と、車輪6との間のギヤにおける全てのガタを包括的にセンサ感知できるため、ガタが発生し易いデファレンシャルギヤ4以外の箇所でのガタに起因して発生するショックにも適切に対応することが可能となる。つまり、ギヤのガタ詰めの検知におけるロバスト性を向上させることができる。更に、ギヤのガタ詰めを検知するための車輪速度センサ13は、一般的な車両(例えば車両横滑り防止装置搭載車両など)に搭載されているセンサであるので、新たなセンサなどを別途用いる必要がないため、コストアップを抑制することができる。なお、ギヤのガタ詰めに対する検知精度向上のため、検出精度が高い車輪速度センサを用いることが望ましい。
(第2実施例)
次に、第2実施例に係る制御方法について説明する。第2実施例では、加速判定後において、車輪回転数に基づいてギヤのガタ詰まりを検知してトルクダウン制御を終了する点で、第1実施例と同様である。しかしながら、第1実施例では、車輪回転数が所定量増加した際若しくは所定割合だけ増加した際にギヤのガタ詰めが起こったと判定していたが、つまりトルクダウン制御中における車輪回転数と現在の車輪回転数との差分に基づいてギヤのガタ詰まりを検知していたが(以下、このような検出方式を「差分式検出方式」と呼ぶ)、第2実施例では、車輪回転数の1階微分値に基づいてギヤのガタ詰まりを検知する(以下、このような検出方式を「微分式検出方式」と呼ぶ)。具体的には、第2実施例では、ECU20は、車輪回転数の1階微分値が負値から正値に変化した際に、ギヤのガタ詰めが起こったと判定して、トルクダウン制御を終了する。
図3は、第2実施例に係る制御を具体的に説明するための図である。図3には、上から順に、アクセル開度、車輪回転数、車輪回転数の1階微分値、トルク値の時間変化を示している。
この場合、時刻t21で、アクセル開度が大きくなり、加速判定される(加速フラグが成立する)。この後、ECU20は、車両50から出力されるトルクが車両走行抵抗と等しくなるように、トルクダウン制御を実行する。具体的には、ECU20は、トルク値Tr1が車両50から出力されるよう制御を行う。
次に、ECU20は、このようなトルクダウン制御中に、車輪回転数に基づいてギヤのガタ詰まりを検知する。具体的には、ECU20は、車輪回転数の1階微分値が負から0に変化し、且つその後に正の値を取る場合に、ギヤのガタ詰めが起こったと判定し、トルクダウン制御を終了する。これに対して、車輪回転数の1階微分値が負から0に変化したものの、その後再び負の値を取る場合には、ドライバーが減速の意思を示していると考えられるため、ECU20は、トルクダウン制御を終了して、トルクダウン制御前の元の状態に戻す制御を行う。この場合には、加速に起因するショックは発生しないものと考えられるからである。但し、ECU20は、制御のハンチングを防止するために、所定時間の間はトルクダウン制御を続行する。
図3においては、時刻t22で車輪回転数の1階微分値が負から0に変化し、その後に正の値を取る。そのため、ECU20は、時刻t23において、ギヤのガタ詰めが起こったと判定し、トルクダウン制御を終了する。そして、ECU20は、走行のためのトルク値Tr2が車両50から出力されるように制御を行う。
このように第2実施例では、車輪回転数の1階微分値に基づいてギヤのガタ詰まりを検知して、トルクダウン制御を終了する。これによれば、ギヤのガタ詰まりを精度良く検知することができ、加速要求に対する応答性を効果的に向上させることが可能となる。
(第3実施例)
次に、第3実施例に係る制御方法について説明する。第3実施例でも、前述した第1及び第2実施例と同様に、車輪回転数に基づいてギヤのガタ詰まりを検知してトルクダウン制御を終了する。しかしながら、第3実施例では、加速判定後において、エンジン1のトルクを一時的に上昇させる制御(以下、「オーバーシュート制御」と呼ぶ。)を実行する点で、第1及び第2実施例と異なる。つまり、第3実施例では、加速判定後に、エンジン1のトルク上昇を一時的に制限するトルクダウン制御だけでなく、エンジン1のトルクを一時的に上昇させるオーバーシュート制御も実行する。例えば、ECU20は、加速判定後において、オーバーシュート制御後にトルクダウン制御を実行する。このようにオーバーシュート制御を行うことで、ギヤのガタ詰め速度を増大させることができ、加速要求に対する応答性を更に向上することが可能となる。
図4は、第3実施例に係る制御を具体的に説明するための図である。図4には、上から順に、アクセル開度、車輪回転数、トルク値の時間変化を示している。
この場合、時刻t31で、アクセル開度が大きくなり、加速判定される(加速フラグが成立する)。この後、ECU20は、図4中の符号Bで示すように、エンジン1のトルクを一時的に上昇させるオーバーシュート制御を実行する。そして、このようなオーバーシュート制御後、ECU20は、エンジン1のトルク上昇を一時的に制限するトルクダウン制御を実行する。この場合、ECU20は、トルク値Tr1が車両50から出力されるよう制御を行う。
次に、時刻t32で、トルクダウン制御中の車輪回転数と比較して車輪回転数が所定量増加若しくは所定割合だけ増加する。そのため、ECU20は、時刻t32において、ギヤのガタ詰めが起こったと判定して、トルクダウン制御を終了する。そして、ECU20は、走行のためのトルク値Tr2が車両50から出力されるように制御を行う。
このように第3実施例では、加速判定後に、エンジン1のトルクを一時的に上昇させるオーバーシュート制御を実行する。これにより、ギヤのガタ詰め速度を増大させることができ(言い換えると、ギヤをガタ詰めするのに必要な時間を短縮することができ)、加速要求に対する応答性を更に向上することが可能となる。
なお、上記した図4では、差分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知する例を示したが、微分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知しても良い。つまり、第3実施例に係る制御は、微分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知する場合にも適用することができる。この場合には、加速判定後にオーバーシュート制御とトルクダウン制御とを実行し、トルクダウン制御中において微分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知して、トルクダウン制御を終了する。
(第4実施例)
次に、第4実施例に係る制御方法について説明する。第4実施例でも、前述した第1乃至第3実施例と同様に、車輪回転数に基づいてギヤのガタ詰まりを検知してトルクダウン制御を終了する。しかしながら、第1乃至第3実施例では、車両50から出力されるトルクが車両走行抵抗と等しくなるようにトルクダウン制御を実行していたが、第4実施例では、車両50から出力されるトルクが減少するようにトルクダウン制御を実行する点で異なる。具体的には、第4実施例では、ECU20は、点火時期を遅角させる制御などを行うことによって、加速判定後において出力されるトルクを減少させる。これにより、ロードロード値などを算出する必要がなくなり、制御のロジックを簡便にすることができる。
図5は、第4実施例に係る制御を具体的に説明するための図である。図5には、上から順に、アクセル開度、車輪回転数、トルク値の時間変化を示している。
この場合、時刻t41で、アクセル開度が大きくなり、加速判定される(加速フラグが成立する)。この後、ECU20は、図5中の白抜き矢印で示すように、車両50から出力されるトルクが減少するようにトルクダウン制御を実行する。例えば、ECU20は、点火時期を遅角させる制御などを行うことによって、トルクダウン制御を実行する。
次に、時刻t42で、トルクダウン制御中の車輪回転数と比較して車輪回転数が所定量増加若しくは所定割合だけ増加する。そのため、ECU20は、時刻t42において、ギヤのガタ詰めが起こったと判定して、トルクダウン制御を終了する。例えば、ECU20は、遅角させた点火時期を元に戻す制御などを行う。
以上の第4実施例によれば、車両走行抵抗と等しくなるようなトルク値(ロードロード値)を算出する必要がないため、制御のロジックを簡便にすることができる。また、第4実施例に係る制御は、トルクデマンド構造でない車両に対しても好適に適用することができる。
なお、上記した図5では、差分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知する例を示したが、微分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知しても良い。つまり、第4実施例に係る制御は、微分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知する場合にも適用することができる。この場合には、加速判定後に車両50から出力されるトルクが減少するようにトルクダウン制御を実行し、当該トルクダウン制御中において微分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知して、トルクダウン制御を終了する。
(第5実施例)
次に、第5実施例に係る制御方法について説明する。第5実施例でも、前述した第1乃至第4実施例と同様に、車輪回転数に基づいてギヤのガタ詰まりを検知してトルクダウン制御を終了する。しかしながら、第5実施例では、歯車列における動力上流側のトルコンタービン回転数(トルクコンバータタービン回転数センサ12によって検出される回転数)に基づいてトルクダウン制御を開始する点で、第1乃至第4実施例と異なる。具体的には、第5実施例では、ECU20は、加速判定後に、トルコンタービン回転数が所定量増加した際若しくは所定割合だけ増加した際に、或いはトルコンタービン回転数の1階微分値が負値から正値に変化した際に、トルクダウン制御を開始する。これにより、ギヤをガタ詰めするのに必要なトルクダウン制御時間を短縮することができ、加速要求に対する応答性を更に向上することが可能となる。
図6は、第5実施例に係る制御を具体的に説明するための図である。図6には、上から順に、アクセル開度、回転数(トルコンタービン回転数及び車輪回転数)、トルク値の時間変化を示している。なお、実線で表されたグラフC1はトルコンタービン回転数を示しており、破線で表されたグラフC2は車輪回転数を示している。
この場合、時刻t51で、アクセル開度が大きくなり、加速判定される(加速フラグが成立する)。この後、ECU20は、トルコンタービン回転数に基づいて、トルクダウン制御を開始すべきか否かを判定する。具体的には、ECU20は、トルコンタービン回転数が所定量増加したか否かの判定、トルコンタービン回転数が所定割合だけ増加したか否かの判定、及びトルコンタービン回転数の1階微分値が負値から正値に変化したか否かの判定、のうちのいずれかを行うことによってトルクダウン制御を開始すべきか否か判断する。
図6においては、時刻t52において、トルコンタービン回転数が所定量増加するか、若しくは所定割合だけ増加するか、或いはトルコンタービン回転数の1階微分値が負値から正値に変化する。よって、ECU20は、時刻t52において、トルクダウン制御を開始すべきと判定し、図6中の白抜き矢印で示すように、車両50から出力されるトルクが減少するようにトルクダウン制御を実行する。例えば、ECU20は、点火時期を遅角させる制御などを行うことによって、トルクダウン制御を実行する。次に、時刻t53で、トルクダウン制御中の車輪回転数と比較して車輪回転数が所定量増加若しくは所定割合だけ増加する。そのため、ECU20は、時刻t53において、ギヤのガタ詰めが起こったと判定して、トルクダウン制御を終了する。例えば、ECU20は、遅角させた点火時期を元に戻す制御などを行う。
このように第5実施例では、トルコンタービン回転数に基づいて、エンジン1のトルク上昇を一時的に制限するトルクダウン制御を開始する。これにより、ギヤをガタ詰めするのに必要なトルクダウン制御時間を短縮することができ、加速要求に対する応答性を更に向上することが可能となる。また、点火時期を遅角させることによってトルクダウン制御を行っている場合には、燃費を向上させることができる。更に、上記の第5実施例に係る制御は、トルクデマンド構造でない車両に対しても好適に適用することができる。
なお、上記した図6では、差分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知する例を示したが、微分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知しても良い。つまり、第5実施例に係る制御は、微分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知する場合にも適用することができる。この場合には、トルコンタービン回転数に基づいてトルクダウン制御を開始し、当該トルクダウン制御中において微分式検出方式によりギヤのガタ詰まりを検知して、トルクダウン制御を終了する。
また、上記した図6では、加速判定後に車両50から出力されるトルクが減少するようにトルクダウン制御を実行する例を示したが、この代わりに、車両50から出力されるトルクが車両走行抵抗と等しくなるようにトルクダウン制御を実行しても良い。つまり、車両50から出力されるトルクが車両走行抵抗と等しくなるように行うトルクダウン制御を、トルコンタービン回転数に基づいて開始することができる。
(第6実施例)
次に、第6実施例に係る制御方法について説明する。前述した第1乃至第5実施例では、歯車列における動力後流側の回転数を車輪速度センサ13によって検出し、車輪速度センサ13より検出された車輪回転数に基づいて、ギヤのガタ詰まりを検知してトルクダウン制御を終了していた。しかしながら、第6実施例では、歯車列における動力上流側の回転数をトルクコンバータタービン回転数センサ12によって検出し、トルクコンバータタービン回転数センサ12より検出されたトルコンタービン回転数に基づいて、ギヤのガタ詰まりを検知してトルクダウン制御を終了する。具体的には、第6実施例では、ECU20は、トルコンタービン回転数の2階微分値に基づいてギヤのガタ詰まりを検知する。詳しくは、ECU20は、トルコンタービン回転数の2階微分値が正値から負値に変化した際に、ギヤのガタ詰めが起こったと判定して、トルクダウン制御を終了する。これによっても、トルクダウン制御を適切なタイミングで終了することができ、ギヤのガタ打ちショックの発生を適切に抑制しつつ、加速要求に対する応答性を向上させることが可能となる。
図7は、第6実施例に係る制御を具体的に説明するための図である。図7には、上から順に、アクセル開度、トルコンタービン回転数、トルコンタービン回転数の1階微分値、トルコンタービン回転数の2階微分値、トルク値の時間変化を示している。
この場合、時刻t61で、アクセル開度が大きくなり、加速判定される(加速フラグが成立する)。この後、ECU20は、車両50から出力されるトルクが車両走行抵抗と等しくなるように、トルクダウン制御を実行する。具体的には、ECU20は、トルク値Tr1が車両50から出力されるよう制御を行う。
次に、ECU20は、このようなトルクダウン制御中に、トルクコンバータタービン回転数センサ12で検出されたトルコンタービン回転数に基づいて、ギヤのガタ詰まりを検知する。具体的には、トルコンタービン回転数の1階微分値の勾配が変化した時点がギヤ当たりポイントであると考えられるため、ECU20は、この時点を適切に検出するためにトルコンタービン回転数の2階微分値を用いる。詳しくは、ECU20は、トルコンタービン回転数の2階微分値が正から0に変化し、負の値を取った時点を、ギヤ当たりポイントとして判定する。つまり、ECU20は、トルコンタービン回転数の2階微分値が正から0に変化し、負の値を取った際に、ギヤのガタ詰めが起こったと判定して、トルクダウン制御を終了する。
なお、ECU20は、上記のようにトルコンタービン回転数の2階微分値に基づいて判定を行う場合において、判定を開始してから所定時間が経過した際に(言い換えるとトルクダウン制御を開始してから所定時間が経過した際に)、トルクダウン制御を終了する。つまり、所定時間が経過してもギヤのガタ詰まりが検知されない場合には、トルクダウン制御を強制的に終了する。こうすることにより、車両状態によってはスムーズにガタが詰まってしまい、トルコンタービン回転数の2階微分値が0を取らない場合などにも、トルクダウン制御を適切に終了させることができる。よって、トルクダウン制御が終了しないといったフェールを防止することが可能となる。なお、上記の所定時間は、いかなる運転条件でもガタ詰まりが終了する最長の時間に設定される。
ここで、図7においては、時刻t62でトルコンタービン回転数の2階微分値が正から0に変化し、その後に負の値を取る。そのため、ECU20は、時刻t63において、ギヤのガタ詰めが起こったと判定し、トルクダウン制御を終了する。そして、ECU20は、走行のためのトルク値Tr2が車両50から出力されるように制御を行う。
このように第6実施例では、トルコンタービン回転数に基づいてギヤのガタ詰まりを検知して、トルクダウン制御を終了する。これによっても、加速時におけるショック低減と加速要求に対する応答性とを両立することが可能となる。また、第6実施例によれば、歯車列における動力上流側のセンサに基づいて制御を行うため、歯車列における動力後流側の回転数を検出するセンサ(車輪速度センサ13など)の精度がコスト的に上げられない場合や、動力後流側にセンサが配設できない場合などに対して、好適に対応することが可能となる。
なお、上記した図7では、加速判定後にトルクダウン制御のみを実行する例を示したが、第3実施例で示したように、加速判定後にオーバーシュート制御を実行することも可能である。例えば、加速判定後において、オーバーシュート制御後にトルクダウン制御を実行することができる。これにより、加速要求に対する応答性を更に向上することが可能となる。
また、上記した図7では、車両50から出力されるトルクが車両走行抵抗と等しくなるようにトルクダウン制御を実行する例を示したが、このようなトルクダウン制御を実行する代わりに、第4実施例で示したように、車両50から出力されるトルクが減少するようにトルクダウン制御を実行することも可能である。これにより、車両走行抵抗と等しくなるようなトルク値(ロードロード値)を算出する必要がないため、制御のロジックを簡便にすることができる。
更に、第5実施例で示したように、トルコンタービン回転数に基づいてトルクダウン制御を開始しても良い。この場合には、トルコンタービン回転数が所定量増加した際若しくは所定割合だけ増加した際に、或いはトルコンタービン回転数の1階微分値が負値から正値に変化した際に、トルクダウン制御を開始し、トルコンタービン回転数の2階微分値が正値から負値に変化した際に、ギヤのガタ詰めが起こったと判定してトルクダウン制御を終了する。これによれば、加速要求に対する応答性を更に向上することが可能となる。
更に、上記では、トルコンタービン回転数の2階微分値に基づいてギヤのガタ詰まりを検知する実施例を示したが、トルコンタービン回転数の2階微分値の代わりに、トルコンタービン回転数の1階微分値に基づいてギヤのガタ詰まりを検知することも可能である。この場合には、トルコンタービン回転数の1階微分値が正値から負値に変化した際に、ギヤのガタ詰めが起こったと判定して、トルクダウン制御を終了することができる。
[変形例]
次に、本発明の変形例について説明する。図8は、変形例を説明するための図である。具体的には、変形例における車両51の構成を示す概略図である。なお、図8では、破線矢印で信号の入出力を示している。また、図1と同様の符号を付した構成要素は同一の意味を有するものとして、その説明を省略する。
車両51は、前述した車両50と異なり、エンジン回転数センサ14と、ミッション出力回転数センサ15と、ミッション側デフギヤ速度センサ16と、ドライブシャフト速度センサ17とを有しており、ECU20の代わりにECU21を有する。
エンジン回転数センサ14は、エンジン1の回転数(エンジン回転数)を検出し、検出したエンジン回転数に対応する検出信号をECU21に供給する。ミッション出力回転数センサ15は、自動変速機3のアウトプットシャフトにおける回転数(以下、「ミッション出力回転数」と呼ぶ。)を検出し、検出したミッション出力回転数に対応する検出信号をECU21に供給する。ミッション側デフギヤ速度センサ16は、自動変速機3側のデファレンシャルギヤ4における回転数(以下、「ミッション側デフギヤ回転数」と呼ぶ。)を検出し、検出したミッション側デフギヤ回転数に対応する検出信号をECU21に供給する。ドライブシャフト速度センサ17は、ドライブシャフト5の回転数(以下、「ドライブシャフト回転数」と呼ぶ。)を検出し、検出したドライブシャフト回転数に対応する検出信号をECU21に供給する。
ECU21は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備えて構成され、前述したECU20と同様の制御を行う。つまり、ECU21も、加速判断手段、第1の検出手段、第2の検出手段、検出手段、オーバーシュート制御手段、及び制限手段、並びに解除手段として機能する。
なお、図8では、以下の第1乃至第7変形例を全て説明するために、説明の便宜上、アクセル開度センサ11、トルクコンバータタービン回転数センサ12、車輪速度センサ13、エンジン回転数センサ14、ミッション出力回転数センサ15、ミッション側デフギヤ速度センサ16、ドライブシャフト速度センサ17の全てを備えた車両51を示している。実際には、車両には、第1乃至第7変形例のいずれかの変形例において用いるセンサが最低限設けられていれば良い。
以下では、変形例について具体的に説明する。変形例では、前述した第1乃至第6実施例で示したトルクコンバータタービン回転数センサ12及び車輪速度センサ13を種々のセンサに変更した例を挙げている。つまり、変形例は、トルコンタービン回転数及び車輪回転数のそれぞれを種々の回転数に変更して、前述したような制御を行うものである。このような変形例によれば、多様な車両に対して本発明を適用することが可能となる。
(第1変形例)
前述した第1乃至第6実施例では、歯車列における動力上流側の回転数を検出するセンサとしてトルクコンバータタービン回転数センサ12を用い、歯車列における動力後流側の回転数を検出するセンサとして車輪速度センサ13を用いていた。これに対して、第1変形例では、歯車列における動力上流側の回転数を検出するセンサとして、トルクコンバータタービン回転数センサ12の代わりにエンジン回転数センサ14を用いる。より具体的には、第1変形例では、ECU21は、トルコンタービン回転数の代わりにエンジン回転数を用いて、前述したような制御(例えば第5実施例乃び第6実施例の少なくともいずれかの制御)を行う。
このような第1変形例は、トルクコンバータタービン回転数センサ12を有しない車両に対して好適に適用できる。更に、第1変形例によれば、エンジン回転数を用いているため、自動変速機3におけるロックアップの有無に関わらず適切に制御を行うことができる。
(第2変形例)
第2変形例では、歯車列における動力後流側の回転数を検出するセンサとして、車輪速度センサ13の代わりにドライブシャフト速度センサ17を用いる。より具体的には、第2変形例では、ECU21は、車輪回転数の代わりにドライブシャフト回転数を用いて、前述したような制御(例えば第1乃至第5実施例の少なくともいずれかの制御)を行う。このような第2変形例は、車輪速度センサ13を有しない車両に対して好適に適用できる。
(第3変形例)
第3変形例では、歯車列における動力上流側の回転数を検出するセンサとして、トルクコンバータタービン回転数センサ12の代わりにエンジン回転数センサ14を用いると共に、歯車列における動力後流側の回転数を検出するセンサとして、車輪速度センサ13の代わりにドライブシャフト速度センサ17を用いる。より具体的には、第3変形例では、ECU21は、トルコンタービン回転数の代わりにエンジン回転数を用い、車輪回転数の代わりにドライブシャフト回転数を用いて、前述したような制御(例えば第1乃至第6実施例の少なくともいずれかの制御)を行う。
(第4変形例)
第4変形例では、歯車列における動力上流側の回転数を検出するセンサとして、トルクコンバータタービン回転数センサ12の代わりにミッション出力回転数センサ15を用いる。より具体的には、第4変形例では、ECU21は、トルコンタービン回転数の代わりにミッション出力回転数を用いて、前述したような制御(例えば第5実施例乃び第6実施例の少なくともいずれかの制御)を行う。
(第5変形例)
第5変形例では、歯車列における動力上流側の回転数を検出するセンサとして、トルクコンバータタービン回転数センサ12の代わりにミッション側デフギヤ速度センサ16を用いる。より具体的には、第5変形例では、ECU21は、トルコンタービン回転数の代わりにミッション側デフギヤ回転数を用いて、前述したような制御(例えば第5実施例乃び第6実施例の少なくともいずれかの制御)を行う。
(第6変形例)
第6変形例では、歯車列における動力上流側の回転数を検出するセンサとして、トルクコンバータタービン回転数センサ12の代わりにミッション出力回転数センサ15を用いると共に、歯車列における動力後流側の回転数を検出するセンサとして、車輪速度センサ13の代わりにドライブシャフト速度センサ17を用いる。より具体的には、第6変形例では、ECU21は、トルコンタービン回転数の代わりにミッション出力回転数を用い、車輪回転数の代わりにドライブシャフト回転数を用いて、前述したような制御(例えば第1乃至第6実施例の少なくともいずれかの制御)を行う。
(第7変形例)
第7変形例では、歯車列における動力上流側の回転数を検出するセンサとして、トルクコンバータタービン回転数センサ12の代わりにミッション側デフギヤ速度センサ16を用いると共に、歯車列における動力後流側の回転数を検出するセンサとして、車輪速度センサ13の代わりにドライブシャフト速度センサ17を用いる。より具体的には、第7変形例では、ECU21は、トルコンタービン回転数の代わりにミッション側デフギヤ回転数を用い、車輪回転数の代わりにドライブシャフト回転数を用いて、前述したような制御(例えば第1乃至第6実施例の少なくともいずれかの制御)を行う。
本実施形態に係る車両の制御装置が適用された車両の概略構成図を示す。 第1実施例に係る制御を具体的に説明するための図を示す。 第2実施例に係る制御を具体的に説明するための図を示す。 第3実施例に係る制御を具体的に説明するための図を示す。 第4実施例に係る制御を具体的に説明するための図を示す。 第5実施例に係る制御を具体的に説明するための図を示す。 第6実施例に係る制御を具体的に説明するための図を示す。 変形例に係る車両の概略構成図を示す。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 トルクコンバータ
3 自動変速機
4 デファレンシャルギヤ
5 ドライブシャフト
6 車輪
12 トルクコンバータタービン回転数センサ
13 車輪速度センサ
20 ECU
50 車両

Claims (6)

  1. 車両に搭載された内燃機関の出力トルクを歯車列により伝達する動力伝達系と、前記車両における減速状態から加速状態への移行を判断する加速判断手段と、を有する車両の制御装置において、
    前記歯車列における動力後流側の回転数を検出する第1の検出手段と、
    前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合に、前記内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する制御を実行する制限手段と、
    前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記第1の検出手段によって検出された回転数が所定量増大した際に、前記制限手段によるトルク上昇の制限を解除する解除手段と、を備えることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 車両に搭載された内燃機関の出力トルクを歯車列により伝達する動力伝達系と、前記車両における減速状態から加速状態への移行を判断する加速判断手段と、を有する車両の制御装置において、
    前記歯車列における動力後流側の回転数を検出する第1の検出手段と、
    前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合に、前記内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する制御を実行する制限手段と、
    前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記第1の検出手段によって検出された回転数における1階微分値が負値から正値に変化した際に、前記制限手段によるトルク上昇の制限を解除する解除手段と、を備えることを特徴とする車両の制御装置。
  3. 前記制限手段は、前記車両から出力されるトルクが車両走行抵抗と等しくなるように、前記内燃機関のトルク上昇を制限する制御を実行する請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記第1の検出手段が回転数を検出する前記歯車列よりも動力上流側の回転数を検出する第2の検出手段を更に備え、
    前記制限手段は、前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記第2の検出手段によって検出された回転数が増加した際に、前記内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する制御を開始する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記内燃機関のトルクを一時的に上昇させる制御を実行するオーバーシュート制御手段を更に備える請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
  6. 車両に搭載された内燃機関の出力トルクを歯車列により伝達する動力伝達系と、前記車両における減速状態から加速状態への移行を判断する加速判断手段と、を有する車両の制御装置において、
    前記歯車列における動力上流側の回転数を検出する検出手段と、
    前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合に、前記内燃機関のトルク上昇を一時的に制限する制御を実行する制限手段と、
    前記加速判断手段によって加速状態への移行が判断された場合において、前記検出手段によって検出された回転数における2階微分値が正値から負値に変化した際に、前記制限手段によるトルク上昇の制限を解除する解除手段と、を備えることを特徴とする車両の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013144966A (ja) * 2012-01-16 2013-07-25 Toyota Motor Corp 車両用制御装置
JPWO2018216758A1 (ja) * 2017-05-24 2020-03-26 ヤマハ発動機株式会社 ビークル
JP2020197138A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置
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