JP2009198285A - 岩盤斜面状態判定システム及び岩盤斜面状態判定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】岩盤斜面Rに設置したAEセンサ4aが感知した波形データの解析から、検査対象となる岩盤斜面状態を評価・判定する岩盤斜面状態判定システムにおいて、AEセンサ4aからの出力信号をAE波とそれ以外の信号とに判別するAE信号判別ユニット7と、図心法を用いたAE波の周波数決定手段を有した周波数決定ユニット8と、判別されたAE波の発生数の推移及び周波数決定ユニットで決定された当該AE波の周波数の変化に基づいて検査対象となる岩盤の状態を判断する解析判定ユニット9とを有する。
【選択図】図2
Description
上述したAE波を用いた手法では、状態を判断する対象となる岩盤にボアホールを穿孔し、その中にAEセンサを設置し、セメントミルクで埋設する。岩盤内に塑性変形あるいは破壊が発生すると、それに伴って岩盤内において発生するAE波(通常20〜100KHz程度)が、ボアホール中に埋設されたAEセンサで受信され、AEセンサの出力信号として、信号ケーブルを介してデータ収録・解析装置側へ伝送される。データ収録・解析装置側では、受信したAEセンサ出力信号を適宜処理して、岩盤の状態判定を行う(例えば、特許文献1参照)。
第1の問題は、実際の計測ではAE波だけでなくさまざまなノイズが混入するため、それにより測定精度が低下するケースが多いことである。特に岩盤斜面の場合、近くに道路や鉄道等があるために、外部からのノイズが混入し易い。
第2の問題は、得られたAE波の何を指標にして岩盤状態を評価して、岩盤破壊の危険性を判断するかについて、定まった基準がないことである。
第3の問題は、実際にAEセンサを設置する場所は崩落の危険がある急峻な岩盤斜面であるため、設置作業は危険を伴う非常に難易度が高い作業となることである。
しかし、係る方法では、測定員による判断が必須となるので、例えば、習熟した測定員と、未熟な測定員では、同一の出力信号であっても異なる判断結果が導出されてしまう、という問題点が存在するので、岩盤の状態については、全ての岩盤検査の現場において正確な岩盤状態の評価・判定および岩盤挙動の予測が困難であった。
しかし、発生数の増減のみでは、変化のどの時点で岩盤が不安定となるのかを把握することが出来ず、岩盤状態に基づく岩盤斜面状態判定も精度良く行うことが出来ないという難点がある。このため、他の波形パラメータを指標とする試みが為されてきたが、精度良く岩盤の挙動を予測するには至っていないのが現状であった。
さらに、従来の方法では、測定員による人的処理作業を多く必要とし、計測結果を算出するのに比較的多くの時間を要するために、計測結果を迅速に非難や退避といった現地対応に反映させることが困難であった。
係る技術により、岩盤状態の判定・予測に必要とされる人員・労力・時間を削減するとともに、ノイズの影響を極力低減した精度のよい良い計測が可能となった。
しかし、上述した第2の問題と第3の問題については、依然として解消しておらず、残存したままであった。
そして、AE波の周波数を岩盤の状態判定のパラメータとして用いることにより、AE波の発生数のみをパラメータとして採用する場合に比較して、客観性の高い指標により岩盤の状態をより詳細且つ正確に判断することが出来る様になった。
これに対して、本発明によれば、どのレベルの対処が必要であるかを適切に判定することが出来る。
岩盤斜面内で破壊が発生すると変位が微小な段階からAE波が発生し、破壊の進行・拡大に伴いAE波は連続的に発生数を増加させる。ここで、破壊が局所的なものにとどまり、大きな岩盤崩壊まで至らない場合は、AE発生数はある時点で減少に転じ、やがて収束する(図4における4A)。
一方、さらに破壊が進行しAE発生数も増加し続けると、ついには大きな岩盤崩壊に至る(図4における4B)。したがってAE発生数に閾値を設けて、これにより岩盤破壊の進行状況すなわち岩盤斜面内部の不安定化を推定することが可能である。
しかし、AE波の発生数は、センサの種類や岩盤の地質・割れ目状況、破壊箇所とセンサの距離などの影響を大きく受けるため、増加するAE発生数がどのレベルに達したとき岩盤崩壊が発生するかをあらかじめ特定することはできない。すなわち、AE発生数の増減からは、破壊の進行とともにAE発生数が増加し、不安定化が進んでいることは分かるが、いつ大きな崩壊が起こるのかは分からず、AE波の発生数のみでは岩盤崩壊の適切な判定はできない。
これは、最終的な破壊に至る前段階では、破壊の対象物である物体の内部で微小亀裂が発達し、発生したAE波のうち特に弾性波の高周波成分がセンサに到達する前に減衰してしまい、結果として、低周波成分が相対的に卓越するようになったためと考えられる。
本発明は、破壊の過程で現れるこのようなAE発生数の増減と、AE周波数の変化という二つのパラメータの特性を総合的に評価して、岩盤斜面内部での破壊の進行状況、すなわち岩盤斜面の安定性を判定する。
センサで受信したAE波が図6のA1やA2のようなタイプであれば、そのピークを示す周波数は比較的集中しており、あるいは比較的明瞭に1つの周波数にピークが現れているため、FFTスペクトル値が最大となる卓越周波数により、その波形の特徴を代表することが可能である。
例えば、図6のA2とB2では卓越周波数はほぼ同じであるが、周波数成分としてはB2の方がより低周波成分を含有している。本発明の岩盤斜面状態判定システムでは、この低周波成分の増加もAE波形の周波数低下の要因となるため、卓越周波数を用いると精度のよい判定は出来ない。
従来の方法である卓越周波数から求めた周波数と比べると、図心法で求めた周波数は、図6のB1、B2において低周波成分が多く複合しているという特徴を良くとらえている。そのため、図心法で求めた周波数は、本発明の岩盤斜面状態判定システムで使用する周波数として最適である。
そこで本発明では、図心法により求めた一つのセンサにおけるAE波形の周波数の変化を指標にすることにより、センサの周波数特性の影響を受けずに岩盤評価ができ、精度の良い岩盤斜面判定が可能となった。
これに対して、本発明において、AEセンサ(4a)の近傍にパルス波発信用センサ(4b)を設置し、データ収録装置(6)に備えたパルス波発生手段(6d)によりパルス波発信用センサ(4b)からパルス波を発振し(請求項4)、AEセンサ(4a)にパルス波発信用センサ(4b)の発信した検査用パルスに応答した波形が生じたのであれば、AEセンサ(4a)が正常に作動している旨が把握できる。
そのため、作業者がAEセンサ(4a)の設置箇所に行くという危険な作業を行わなくても、AEセンサ(4a)の設置後に正常に作動しているか否かをチェックすることが出来る。
図1は本発明の実施形態の概要を示している。
図1において、本発明の実施形態に係る岩盤斜面状態判定システムは、AEセンサ4aと、パルス波発信用センサ4bと、データ収録装置6と、制御・解析装置11とを有している。
ここで、信号ライン5aに代えて無線で送信する通信手段を具備し、無線データ収録装置6と制御・解析装置11との間で無線により情報を授受することも出来る。
図1において、点線で示すライン5bが、無線による通信を示している。
無線データ収録装置6、制御・解析装置11の詳細については、図2を参照して説明する。
AEセンサ4aは、岩盤崩壊による微弱な振動が圧電素子に伝達されると、当該変位に対応した出力電圧を、AE波を示す信号として出力する様に構成されている。
パルス波発信用センサ4bは、圧電素子に電圧が作用すると、当該電圧に対応したパルス波を出力する様に構成されている。
無線方式(図1の点線5b)を採用すれば、計測するべき岩盤Rが、ケーブルの敷設が困難な場合にも、或いは、評価を遠隔地(に配置された制御・解析装置11)にて行う必要がある場合にも、対応することが可能である。さらに、無線方式の場合には、敷設したケーブルが落石や獣害等により切断され、計測が不可能となる恐れがない。
データ収録装置6は全体を符号6で示し、AEセンサ4aからの出力信号を増幅する増幅手段6aと、フィルタ処理手段6bと、AD変換手段6cと、パルス波発生手段6dと、設定手段6eとを備えている。
フィルタ処理手段6bは、フィルタ処理を行うための設定値が、設定手段6eにより設定される。そしてフィルタ処理手段6bは、増幅手段6aで増幅された波形データを、設定された設定値でフィルタ処理し、AD変換手段6cに送る。
パルス波発生手段6dは設定手段6eからの信号により、パルスを発生する。
設定手段6eは、信号ライン10aを介して、制御・解析装置11の制御ユニット10より制御信号を受信して、各手段6a〜6dの作動に必要な信号を発生させる。
ここで、信号ライン10aに代えて、無線通信手段(図2において、無線通信を符号10bで示す)により、制御ユニット10から設定手段6eに制御信号を発信しても良い。
時間のパラメータ設定ブロック7aは、時間のパラメータ(T1〜T4:図8を参照して後述)を設定する。
波形判定ブロック7bは、時間のパラメータ設定ブロック7aで設定された時間のパラメータT1〜T4に基づいて、AEセンサ4aからデータ収録装置6を経て送られてきた出力信号を、AE波とそれ以外の信号(ノイズを含む)に判別する。
また、AE波であると判断された波形は、その発生時間及び波形データが周波数決定ユニット8及び解析判定ユニット9の解析ブロック9aに送られる。
FFT解析ブロック8aは、AE信号判別ユニット7でAE波と判定された波形のFFT解析を行う。
波形周波数算出ブロック8bは、FFT解析の結果である周波数−FFTスペクトル線図を用いて、いわゆる「図心法」により、AE信号判別ユニット7から送られたAE波の周波数を算出し、算出された発生時間毎の周波数のデータを解析判定ユニット9の解析ブロック9aに送出する。
その他の解析を行うブロック9a−1は、AE信号判別ユニット7から送られてきたAE波の波形の最大振幅、リングダウン計数等の波形パラメータを計算する。その計算結果は、AE波形の特徴を示すバックデータとしてデータ記録ブロック12に記録され、或いは、モニタ14で表示される。
波形周波数の変化決定ブロック9a−3は、波形周波数算出ブロック8bで算出されたAE周波数が、どの様に変化しているのかを決定する。
ここで、センサで受信される波形は、非常に短い間隔ではあるがひとつの時間に対して1個の波形が受信されるため、ある一定の時間を設定し、その間について発生数を数え、推移の変化を決定する必要がある。
また、解析される波形データは、ひとつのセンサで捉えることができる範囲内のあちらこちらから次々と発生しているAE波を、非常に短い間隔の時間に対して1個のデータとして受信しているため、全てのAE周波数を時系列毎に並べて変化を決定すると、個々のAE周波数の影響が大きすぎて、全体の傾向が不明瞭になってしまう。本発明では、次々と発生しているAE波の周波数について、低い周波数のものが漸次多くなってくる現象をとらえて岩盤評価の指標としており、そのため、一定の時間を設定し、その時間について平均値等でその時間のAE周波数を算出し、変化を決定する必要がある。
例えば、13:00から1分間に受信したAE波の個数が5個であり、周波数決定ユニット8から送られたそれぞれのAE周波数が番号毎に、
番号1:120kHz、
番号2:108kHz、
番号3:123kHz、
番号4:119kHz、
番号5:130kHz、
であった場合は、この時間(13:00から1分間)におけるAE発生数は5個であり、AE周波数は5個の平均値である120kHzとなる。そして、その後も同様の一定時間(上述の例では1分間)についてAE発生数及びAE周波数を算出し、AE発生数の推移及びAE周波数の変化を決定する。
AE周波数やAE発生数の算出は時間平均に限られるものではなく、例えば移動平均で算出するのが効果的な場合が存在する。或いは、その他の手法でAE周波数やAE発生数を算出することも可能である。
岩盤評価ブロック9bは、AE発生数の推移決定ブロック9a−2で決定されたAE発生数の変化(推移)と、波形周波数の変化決定ブロック9a−3で決定された波形周波数の変化とに基づいて、計測された岩盤斜面がどの様な状態にあるかを評価し、評価結果を安定度の判定・予測ブロック9cに送出する。
そして、安定度の判定・予測ブロック9cでは、送出された結果に基づき当該岩盤斜面の安定度を判定し、必要に応じて危険である旨を判定する。
岩盤評価ブロック9bにおいては、例えば、AE波は発生しているが閾値を超えない範囲の場合(図5の5A)には、岩盤斜面内部で発生した割れ目は局所的なものであると判定し、その判定結果を安定度の判定・予測ブロック9cに送出する。安定度の判定・予測ブロック9cでは、この場合は危険度が低い(危険度小)と判定する。この場合には、早急な安定化対策は必要なく、引き続き計測を行う(計測継続レベル)。
要監視レベルでは、すぐに大きな岩盤崩落につながる可能性は小さいものの、岩盤斜面内部の不安定化の進行が懸念されるため、その後のAE発生数の増減傾向や周波数の変化を注視し、岩盤の表面上の変化についても目視等で監視する必要がある。また、必要に応じて安定化対策も検討することになる。
図5の5Cで示す場合におけるレベル(要対策レベル)では、岩盤斜面内での破壊が進行して不安化が相当進んでおり、すぐに岩盤崩落等の大きな破壊につながる危険性が高いので、早急に何らかの安定化対策が必要となる。
図3において、ステップS1では、AEセンサ4aで岩盤斜面Rの破壊による振動が感知されたか否かを判定する。岩盤斜面内での破壊による微小な岩盤破壊音がAEセンサ4aにより感知されると(ステップS1がYES)、破壊による振動に対応するセンサ4aの出力信号波形が、信号ライン5を介してデータ収録装置6へ伝送される。
増幅された信号は、設定手段6eで設定された設定値に基づいてフィルタ処理される(ステップS4)。
次に、ステップS5において、得られた信号が設定手段6eで設定された閾値の範囲内にあるか否かが判定される。ここで、図示の実施形態に係るシステムでは、設定手段6eで設定される閾値はノイズレベルより若干高めに設定されている。
波形データが閾値の範囲内であれば(ステップS5がYES)、AD変換手段6cでアナログからデジタルの波形データに変換され(ステップS6)、ケーブルもしくは無線装置により制御・解析装置11へ伝達される。
図8を参照して、パラメータT1〜T4の設定の具体例を述べる。以下は、波形記録長Tを2048μ秒として計測した場合を例に挙げたものである。
一方、図8のパターン4のような電気的ノイズは、T2が100μ秒以下であり、設定値を満たさないためノイズと判断される。
さらに、図8のパターン5のような削孔ノイズは、T2が1200μ秒以上、T4が200μ秒以上であり、設定値を満たさないためノイズと判断され、いずれもデータとしては破棄される(図3のステップS8がNO)。
解析ブロック9aのその他の解析を行うブロック9a−1により、各特性が解析・記録される(ステップS11)。この解析・記録内容は、例えば、最大振幅、リングダウン計数、周波数等である。AE信号判別ユニット7で用いられた波形信号の時間パラメータであるT1〜T4も、ブロック9a−1で記録される(図7参照)。
ステップS13が「危険度小・計測継続レベル」の場合は、そのままステップS16に進む。
ステップS13が「危険度中・要監視レベル」の場合は、岩盤斜面の内部の破壊が進行しており、警報装置13により警報を行い(警告A)、危険である旨を知らせる(ステップS14)。そして、ステップS16に進む。
ステップS13が「危険度大・要対策レベル」の場合は、岩盤崩落の前段階と判断し、警報装置13により、ステップS14とは別種の警報(警告B:危険度が高い旨の警報)を行う(ステップS15)。そして、ステップS16に進む。
ステップS16では、さらに、AE波の解析結果及び波形データがデータ記録ブロック12で記録され、必要に応じてAE波の解析結果及び/又は波形データが表示部(モニタ)14により表示される。
そして、リターンして、ステップS1以降を繰り返す。
4b・・・パルス波発信用センサ
4c・・・プリアンプ
5・・・信号ライン
6・・・データ収録装置
6a・・・増幅手段
6b・・・フィルタ処理手段
6c・・・AD変換手段
6d・・・パルス波発生手段
6e・・・設定手段
7・・・AE信号判別ユニット
8・・・周波数決定ユニット
9・・・解析判定ユニット
10・・・制御ユニット
11・・・制御・解析装置
12・・・データ記録ブロック
13・・・警報装置
14・・・データ表示部(モニタ)
Claims (8)
- 岩盤斜面に設置したAEセンサが感知した波形データの解析から、検査対象となる岩盤斜面状態を評価・判定する岩盤斜面状態判定システムにおいて、前記制御・解析装置は、AEセンサからデータ収録装置を経て送られてきた出力信号をAE波とそれ以外の信号とに判別するAE信号判別ユニットと、AE信号判別ユニットでAE波と判別された波形信号の周波数を決定する周波数決定ユニットと、AE信号判別ユニットで判別されたAE波の発生数の推移及び周波数決定ユニットで決定された当該AE波の周波数の変化に基づいて検査対象となる岩盤斜面の状態を判断する解析判定ユニットと、データ収録装置の制御を行う制御ユニットを有することを特徴とする岩盤斜面状態判定システム。
- 前記データ収録装置は、波形データを増幅する手段と、増幅された波形データをフィルタ処理する手段と、フィルタ処理されたアナログの波形データをデジタルの波形データに変換するAD変換手段とを具備している請求項1の岩盤斜面状態判定システム。
- 前記AE信号判別ユニットは、データ収録装置から送られてくる波形データを、時間のパラメータに対する設定値によりAE波とノイズに判別し、AE波以外の波形データを破棄する波形判定ブロックを具備しており、前記周波数決定ユニットは、AE波のFFT解析を行う装置と、FFT解析で求められた周波数−FFTスペクトル線図に現れる曲線と横軸により作られる図形の図心を演算し、当該図心における周波数をAE波における周波数として決定する装置とを具備し、前記解析判定ユニットは、AE信号判別ユニットで判別されたAE波発生数の推移及び周波数決定ユニットで決定された当該AE波の周波数の変化に基づいて検査対象となる岩盤斜面の状態を評価・判定する装置を具備している請求項1、2のいずれかの岩盤斜面状態判定システム。
- AEセンサの出力信号をデータ収録装置から制御・解析装置に送信するための無線通信装置と、制御・解析装置の制御ユニットからデータ収録装置の作動を制御する信号を送信するための無線通信装置とを設けている請求項1〜3の何れか1項の岩盤斜面状態判定システム。
- パルス波発信用のセンサをAEセンサの近傍に設置し、前記データ収録装置に備えたパルス波発生手段によりパルス波発信用センサからパルス波を発振させて、AEセンサの作動状態、およびAEセンサとパルス波発信用センサ間の岩盤斜面状態の変化を確認する様に構成した請求項1〜4の何れか1項の岩盤斜面状態判定システム。
- 岩盤斜面に設置したAEセンサが感知した波形データを解析し、検査対象となる岩盤斜面状態を評価・判定する岩盤斜面状態判定方法において、制御・解析装置内にAE信号判別ユニットによりAEセンサからの出力信号をAE波とそれ以外の信号とを判別するAE波判別工程と、周波数決定ユニットによりAE信号判別ユニットで判別されたAE波の周波数を決定する周波数決定工程と、AE信号判別ユニットで判別されたAE波の発生数の推移および周波数決定ユニットで決定されたAE波の周波数の変化に基づいて、解析判定ユニットにより検査対象となる岩盤斜面の状態を判断する岩盤斜面状態評価判定工程、とを有することを特徴とする岩盤斜面状態判定方法。
- 前記AE信号判別工程は、AD変換された波形データを時間のパラメータの設定値により判断し、AE波の波形データ以外を破棄する工程を有している請求項6の岩盤斜面状態判定方法。
- 前記周波数決定工程は、AE波のFFT解析を行う工程と、FFT解析で求められた周波数−FFTスペクトル線図に現れる曲線と横軸により作られる図形の図心を演算し、当該図心における周波数をAE波における周波数として決定する工程、とを有している請求項6、7の岩盤斜面状態判定方法。
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