JP2009197068A - 液状樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

液状樹脂組成物および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、印刷により支持体上に樹脂組成物層が形成可能な液状の樹脂組成物であって、液状樹脂組成物の乾燥、または、乾燥および半硬化後に室温においてタックフリーであり、その後半導体素子搭載後の半導体素子保持力に優れ、且つ硬化後に低弾性で耐半田クラック性に優れるなどの信頼性に優れる液状樹脂組成物およびそれを用いて作製した半導体装置を提供することにある。
【解決手段】1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)、1分子中に二つ以上のフェノール性水酸基を有する硬化剤(B)、溶剤(C)、およびフィラー(D)を含有する半導体素子を支持体に接着させる液状樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂が、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と液状のエポキシ樹脂(A2)を含むものであることを特徴とする液状樹脂組成物およびそれを用いて作製した半導体装置である。
【選択図】なし

Description

本発明は、液状樹脂組成物およびそれを用いて作製した半導体装置に関するものである。
近年の携帯電話、携帯情報端末、DVC(デジタル ビデオ カメラ)などの高機能化、小型化、軽量化の進展は著しいものがあり、半導体パッケージの高機能化、小型化、軽量化が強く求められている。そこで半導体パッケージの高機能化のため機能の異なる複数の半導体素子、または同一機能の複数の半導体素子を1つの半導体パッケージに搭載する、小型化・軽量化のため半導体素子の大きさと半導体パッケージの大きさを可能な限り近づけるといった試みがなされてきている。このため半導体素子の薄型化はより進み、半導体素子と金属リードフレームまたは有機基板などの支持体におけるワイヤボンドパッドの距離は益々近くなってきている。
従来の半導体組立工程におけるダイアタッチ工程では、支持体に液状のダイアタッチ材を塗布して室温で半導体素子を搭載後加熱硬化することで半導体素子を支持体に接着していたが、半導体素子表面やワイヤボンドパッドへのダイアタッチ材の付着の問題、ダイアタッチ材のブリード(ダイアタッチ材の液状成分のみが毛細管現象で伝わる現象)による汚染問題が無視できなくなってきている。
そこで液状のダイアタッチ材の替わりにフィルム状のダイアタッチ材を用い、フィルム状のダイアタッチ材を支持体に貼り付けた後、加熱しながら半導体素子を搭載する方法、半導体ウエハ裏面にフィルム状ダイアタッチ材を貼り付けた状態でダイシングシートに貼り付けた後個片化することで得られたダイアタッチ材付き半導体素子を加熱しながら支持体に搭載する方法、ダイシングシート機能を有するダイアタッチフィルムに半導体ウエハを貼り付け個片化することで得られたダイアタッチ材付き半導体素子を加熱しながら支持体に搭載する方法などが採用されている。(例えば、特許文献1、2参照。)
ところが、フィルム状のダイアタッチ材は、使用する半導体素子の大きさとダイアタッチ材の厚み毎に、それぞれに見合ったフィルムを揃えておかなければならず、品種管理も複雑になるという問題がある。
そのため、ダイアタッチ材層を印刷によって支持基板上に形成し、乾燥半硬化して、フィルム材の代用とする方法が行われるようになってきている。このような用途で使用されるダイアタッチ材は、乾燥半硬化後において半導体素子搭載工程の自動搬送の面から室温でタックフリーであることが望ましく、さらに半導体素子搭載後から接着剤硬化工程までの間基板のたわみなどによって半導体素子が取れない十分な密着強度(半導体素子保持力)が必要であり、その必要性は有機基板が薄化傾向にある現在において極めて大きくなっている。また、環境対応の一環で鉛フロー半田の使用が急激に広まるなかで、耐半田クラック性の向上がより強く求められており、ダイアタッチ材の要求特性として半田処理時の応力緩和が必須となっている。しかし、印刷用のダイアタッチ材において室温でタックフリーでありながら高い半導体素子保持力を有し、かつ低弾性率で耐半田クラック性などの信頼性に優れた材料の実現は困難であった。
特開2002−294177号公報 特開2003−347321号公報
本発明は、印刷により支持体上に樹脂組成物層が形成可能な液状の樹脂組成物であって
、液状樹脂組成物の乾燥、または、乾燥および半硬化後に室温においてタックフリーであり、その後半導体素子搭載後の半導体素子保持力に優れ、且つ硬化後に低弾性で耐半田クラック性に優れるなどの信頼性に優れる液状樹脂組成物およびそれを用いて作製した半導体装置を提供することにある。
このような目的は、下記[1]〜[6]に記載の本発明により達成される。
[1]1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)、1分子中に二つ以上のフェノール性水酸基を有する硬化剤(B)、溶剤(C)、およびフィラー(D)を含有する半導体素子を支持体に接着させる液状樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂(A)として、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と液状のエポキシ樹脂(A2)を含むことを特徴とする液状樹脂組成物。
[2]前記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)が、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂であることを特徴とする前記[1]項に記載の液状樹脂組成物。
Figure 2009197068
(式(1)中のnは、0または1〜3の整数を示す。)
[3]前記液状のエポキシ樹脂(A2)が、分子量200〜3000のエポキシ樹脂であることを特徴とする前記[1]項に記載の液状樹脂組成物。
[4]前記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)100重量部に対する液状のエポキシ樹脂(A2)の含有量が、50重量部以上1500重量部以下であることを特徴とする前記[1]項に記載の液状樹脂組成物。
[5]前記硬化剤(B)が、下記一般式(2)で示される硬化剤であることを特徴とする前記[1]または[2]項に記載の液状樹脂組成物。
Figure 2009197068
(式(2)中のnは、0または1〜6の整数を示す。)
[6]前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物を用いて作製したことを特徴とする半導体装置。
本発明によれば、印刷により支持体上に樹脂組成物層が形成可能な液状の樹脂組成物で
あって、液状樹脂組成物の乾燥、または乾燥および半硬化後に室温においてタックフリーであり、その後半導体素子搭載後の半導体素子保持力に優れ、且つ硬化後に低弾性で耐半田クラック性に優れるなどの信頼性に優れる液状樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、耐半田クラック性に優れるなどの信頼性に優れる半導体装置を提供することができる。
本発明の液状樹脂組成物は、1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)、1分子中に二つ以上のフェノール性水酸基を有する硬化剤(B)、溶剤(C)、およびフィラー(D)を含有する半導体素子を支持体に接着させる液状樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂(A)として、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と液状のエポキシ樹脂(A2)とを含む液状樹脂組成物である。
本発明の液状樹脂組成物は、印刷および乾燥半硬化することにより、支持体上に樹脂組成物層を形成し、次いで、半導体素子を搭載し、次いで、該樹脂組成物層を硬化することにより、支持体に半導体素子を接着するための液状樹脂組成物である。そして、本発明の液状樹脂組成物は、印刷時の印刷性に優れており、乾燥または乾燥および半硬化させたときにタックフリーであり、半導体素子搭載性に優れ、且つ、硬化後に低弾性で耐半田クラック性に優れるなどの信頼性の高い液状樹脂組成物である。この樹脂組成物層は、半導体素子を支持体に接着するダイアタッチ材や放熱部材接着剤として用いることが可能である。ここで半導体素子を接着させる支持体としては、リードフレームや有機基板、フレキシブル基板などのプリント基板、ヒートスプレッダーやヒートシンクなどの放熱部材などが挙げられる。
本発明の液状樹脂組成物は、1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)(以下、エポキシ樹脂(A)とも記載する。)を含有する。そして、本発明の液状樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)として、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と液状のエポキシ樹脂(A2)とを含有する。つまり、本発明の液状樹脂組成物では、エポキシ樹脂(A)が、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と液状のエポキシ樹脂(A2)との併用であるか、または、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と液状のエポキシ樹脂(A2)と他の1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂との併用である。
本発明の液状樹脂組成物に用いるジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)としては、1分子中に二つ以上のエポキシ基を有し、且つ、分子内にジシクロペンタジエン骨格を1つ以上有するエポキシ樹脂であれば、特に限定されるものではない。そして、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)としては、下記式(1)で表されるエポキシ樹脂が好ましい。
Figure 2009197068
(式(1)中のnは、0または1〜3の整数を示す。)
前記式(1)で表わされるエポキシ樹脂(A1)の軟化点が55℃以上であることにより乾燥半硬化後にタックフリーとなる効果が高まるため好ましい。前記式(1)で表わされるエポキシ樹脂(A1)は、ジシクロペンタジエン骨格を有するので、硬化物の吸水率や弾性率を低くできるため信頼性を高くする効果が高まる。
本発明に用いる液状のエポキシ樹脂(A2)としては、25℃において液状であり、さらに1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であればよく、特に制限されるものではない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、1,6−ヘキサンジオール型エポキシ樹脂などが挙げられる。好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などである。液状としては、軟化点が25℃以下のものである。
また、液状のエポキシ樹脂(A2)の分子量は、200〜3000であることが好ましく、250〜2000であることが特に好ましい。
本発明の液状樹脂組成物では、エポキシ樹脂(A)として、上記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と上記液状のエポキシ樹脂(A2)とを用いることにより、乾燥半硬化したときに、タックフリーであり、半導体素子保持力に優れ、且つ、硬化後に低弾性であり耐半田クラック性に優れるので信頼性が高くなる。
液状のエポキシ樹脂(A2)の含有量は、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)100重量部に対して、好ましくは50重量部以上1500重量部以下であり、特に好ましくは100重量部以上900重量部以下である。液状のエポキシ樹脂(A2)の含有量が、上記範囲内にあることにより、乾燥半硬化したときに、タックフリーであり、半導体素子保持力に優れ、且つ、硬化後に低弾性であり耐半田クラック性に優れるので信頼性が高いという効果が高まる。一方、液状のエポキシ樹脂(A2)の含有量が、上記範囲より少ないと半導体素子保持力は発現しにくい傾向があり、また、上記範囲より多いと室温でのタックが出てき易くなる。
本発明の液状樹脂組成物は、上記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と上記液状のエポキシ樹脂(A2)以外に、特性を損なわない範囲で、他の1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(以下、他のエポキシ樹脂(A3)とも記載する。)、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、その他トリフェニルメチン骨格を有するエポキシ樹脂、アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂などを含んでいてもよい。
本発明の液状樹脂組成物では、1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂組成物(A)の総含有量に対する上記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)および上記液状のエポキシ樹脂(A2)の含有量の比((A1+A2)/A)が、好ましくは0.8〜1、特に好ましくは0.85〜1である。なお、エポキシ樹脂組成物(A)の総含有量とは、本発明の液状樹脂組成物が、エポキシ樹脂(A)として、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と液状のエポキシ樹脂(A2)のみを含有する場合、(A1)+(A2)の含有量であり、エポキシ樹脂(A)として、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と液状のエポキシ樹脂(A2)と他のエポキシ樹脂(A3)を含有する場合、(A1)+(A2)+(A3)の含有量である。
本発明の液状樹脂組成物に用いられる1分子中に二つ以上のフェノール性水酸基を有する硬化剤(B)(以下、硬化剤(B)とも記載する。)は、エポキシ樹脂(A)の硬化剤であり、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどフェノールまたはその誘
導体とホルムアルデヒドとの反応により得られる化合物、フェノールまたはその誘導体とベンズアルデヒドとの反応により得られる化合物、フェノールアラルキル型フェノール樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、その他ナフタレン骨格を有するもの、アントラセン骨格を有するもので1分子内にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物などが挙げられる。なかでも、硬化剤(B)としては、常温(20〜30℃)で固形の硬化剤が好ましい。また、硬化剤(B)は、複数種の併用でも構わない。常温(20〜30℃)で固形の硬化剤(B)としては、軟化点55℃以上の硬化剤が好ましい。また、硬化剤(B)としては、フェノールノボラック、フェノールアラルキル型フェノール樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ビスフェノールFなどが挙げられ、好ましくはフェノールアラルキル型フェノール樹脂である。また、硬化剤(B)の軟化点が高くてもエポキシ樹脂と混合した場合、混合物の軟化点としては下がるので、硬化剤(B)としては、例えば軟化点が150℃位のものでも問題なく使用することが可能である。
1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)と1分子中に二つ以上のフェノール性水酸基を有する硬化剤(B)の割合は、エポキシ基1に対してフェノール性水酸基が0.7から1.3となることが好ましい。より好ましい割合はエポキシ基1に対してフェノール性水酸基が0.9から1.2である。
本発明に用いられる溶剤(C)は、沸点が200℃以上260℃以下の溶剤であり、エポキシ樹脂(A)および硬化剤(B)を溶解するものであれば特に制限されない。溶剤の沸点が200℃より低い場合には、印刷時において溶剤の揮発に伴う増粘が生じ易くなり、厚みの不均一、かすれなどの印刷不良を引き起こし易くなる。また、溶剤の沸点が260℃より高い場合には、乾燥半硬化時において溶剤の揮発に長時間を有する、または残存溶剤が多くなり室温でのタックや硬化時のボイドが発生する可能性がある。
溶剤(C)のエポキシ樹脂(A)および硬化剤(B)の溶解性がよいと、印刷または乾燥半硬化後の樹脂組成物層の表面が平滑になり、半導体素子搭載時において半導体素子の傾きやボイドの発生を引き起こし難くなる。
このような溶剤(C)としては、使用するエポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)の溶解性が十分であれば特に限定されないが、半導体用途であるためハロゲン系の溶剤は好ましくない。また、第1アミン、第2アミンを含むアミン系溶剤など液状樹脂組成物の保存性を悪化させるような溶剤も好ましくない。使用可能な溶剤(C)は以下のようなものでこれらは単独での使用も複数種を併用することも可能である。
溶剤(C)としては、例えば、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、エチレングリコールモノ酪酸エステル、炭酸プロピレン、N−メチルピロリドン、2−(ヘ
キシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチルグリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、サリチル酸メチル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートなどが挙げられる。なかでも特に好ましい溶剤は、沸点が210℃以上250℃以下のものであり、特に好ましいものは、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジブチル、マレイン酸ジエチル、エチレングリコールモノ酪酸エステル、炭酸プロピレン、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチルグリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、サリチル酸メチル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートなどである。
さらに、本発明の液状樹脂組成物ではフィラー(D)を含有しても構わない。本発明に
用いられるフィラー(D)としては、有機シリコーンやウレタン粒子などの有機フィラーやシリカや炭酸カルシウムなどの無機フィラーが挙げられ、主に作業性を調整するために使用される。このため、液状樹脂組成物の作業性の調整材として機能するものなら特に限定されるものではない。
本発明に用いられるフィラー(D)の平均粒径は、5μm以下であることが好ましい。フィラー(D)の平均粒径が5μm以下であることにより、乾燥半硬化後において樹脂組成物層の表面が滑らかになり、半導体素子搭載時に空気の巻き込みによるボイドが発生し難くなる。
フィラー(D)の含有量は、エポキシ樹脂(A)および硬化剤(B)の合計100重量部に対して、好ましくは5〜150重量部、特に好ましくは15〜80重量部である。フィラー(D)の含有量が、上記範囲内にあることより、印刷に適した粘度になるとともに乾燥半硬化後の樹脂組成物層の表面が滑らかとなる。
さらに本発明の液状樹脂組成物は、必要によりカップリング剤、レベリング剤、消泡剤、界面活性剤などを含有することも可能である。
本発明の液状樹脂組成物において、溶剤を除く液状樹脂組成物(液状樹脂組成物−溶剤(C))に対する各成分の含有量は、溶剤を除く液状樹脂組成物(液状樹脂組成物−溶剤(C))100重量部に対して、エポキシ樹脂(A)が、好ましくは20〜80重量部、特に好ましくは30〜65重量部であり、硬化剤(B)が、好ましくは5〜60重量部、特に好ましくは10〜50重量部であり、フィラー(D)が、好ましくは5〜70重量部、特に好ましくは10〜40重量部である。
また、溶剤(C)の含有量は、溶剤を除く液状樹脂組成物(液状樹脂組成物−溶剤(C))100重量部に対して、好ましくは0.5〜70重量部、特に好ましくは10〜45重量部である。
また、本発明の液状樹脂組成物は、粘度が好ましくは10Pa・s以上600Pa・s以下であり、特に好ましくは20Pa・s以上300Pa・s以下である。液状樹脂組成物の粘度が上記範囲にあることにより、印刷後において安定した厚みの樹脂組成物層を得ることができる。また、連続印刷においても良好な印刷性を有するものである。ここで、粘度の値はE型粘度計(東機産業(株)製、3度コーン)を用いて25℃、2.5rpmで測定した値である。
ここで、液状樹脂組成物の製造方法は、例えば、各成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練した後、真空下脱泡することにより製造することができる。
以下、本発明の液状樹脂組成物を用いて作製した半導体装置の一例について説明する。しかし、これに限定されるものではない。
本発明の液状樹脂組成物は、例えば、半導体素子を搭載する支持基板などの支持体上に印刷して使用する。ここで、支持基板としては、リードフレームや有機基板、フレキシブル基板などのプリント基板であり、有機基板に半導体素子を搭載し、金線により電気的接続を行うものであるが、半導体素子を搭載する支持基板としては半導体素子自体やその他のものであっても構わない。液状樹脂組成物の印刷方法としてはスクリーン印刷、ステンシル印刷などが可能であるが、表面の平滑性の観点からステンシルマスクを使ったステンシル印刷法により印刷(塗布)されることが好ましい。ステンシル印刷法は公知の方法にて行うことが可能である。また、液状樹脂組成物を半導体ウエハに印刷し、その後半導体素子に切断したものを用いても構わない。
液状樹脂組成物を印刷した支持基板は、オーブンや熱盤などを用いて液状樹脂組成物を
乾燥半硬化する。乾燥半硬化時の温度は、生産性などの観点から120分以内に完了させるために80℃以上が好ましい。また、封止前の支持基板の反りを防ぐために乾燥半硬化時の温度は、150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましい。なお、本発明において、乾燥半硬化とは、所定の温度で、液状樹脂組成物を加熱することより、印刷後の液状樹脂組成物中の溶剤(C)を蒸発させたこと、または、溶剤(C)を蒸発させ且つ後工程での半導体素子の搭載および接着を阻害しない程度に一部を硬化させたことである。
液状樹脂組成物を乾燥半硬化して得られる樹脂組成物層(以下樹脂組成物層という)が形成された支持基板は、通常ダイボンダーに重ねてセットされ、ピックアップ(支持基板を上から一枚ずつ取る工程)後ヒーターブロック上へ搬送、そして加熱状態で半導体素子が搭載される。この時、重ねてセットされた支持基板から一枚ずつピックアップされることが必要であるが、樹脂組成物層にタックがあると重ねた支持基板同士が付着してしまい、一枚ずつピックアップできない、または樹脂組成物層の一部が重ねた支持基板の裏面に付着してしまう恐れがある。このため、樹脂組成物層は室温(20〜30℃)においてタックがないことが好ましい。
具体的には、液状樹脂組成物を50μm厚みのステンシルマスク、長さ27cmのウレタンスキージを用い、スキージ荷重2kg、スキージ速度20mm/sで支持基板上に印刷し、100℃±5℃の乾燥機中で80±3分間加熱処理して得られた樹脂組成物層は、べたつきの指標となる25℃でのタック力が0.05N以下であることが好ましい。タック力はタック力測定機(RHESCA社製)を用いプローブ下降速度(Immersion Speed)30mm/min、テスト速度600mm/min、密着荷重(Preload)0.2N、密着保持時間(Press Time)1.0秒、プローブ5.1mmΦ(SUS304)で測定した値である。
樹脂組成物層が形成された支持基板に半導体素子を搭載した後、樹脂組成物層の硬化を行い、次いで、金線で電気的接続を行う。樹脂組成物層を硬化する温度は、支持基板の反りや樹脂組成物層の分解温度を考慮して、好ましくは200℃以下、更に好ましくは180℃以下、特に好ましいのは160℃以下である。
この様にして電気的接続を行った後は樹脂封止をし、支持基板としてリードフレームを使用する場合には必要に応じてリード加工、外装めっきなどを施し半導体装置を得る。また支持基板として有機基板を用いる場合には必要に応じて半田ボールアタッチなどを行い半導体装置を得る。
以下、実施例を用いて本発明の説明を行うが、本発明は、これらに限定されるものではない。
[液状樹脂組成物]
・液状樹脂組成物A
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 7.4重量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(分子量700、25℃で液状、エポキシ当量350) 29.8重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 19.8重量部上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Aを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物B
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 18.0重量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(分子量700、25℃で液状、エポキシ当量350) 18.0重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 20.9重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Bを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物C
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 3.8重量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(分子量700、25℃で液状、エポキシ当量350) 33.9重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 19.4重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Cを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物D
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部

ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 21.5重量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(分子量700、25℃で液状、エポキシ当量350) 14.3重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 21.3重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワ
ニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Dを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物E
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 2.6重量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(分子量700、25℃で液状、エポキシ当量350) 35.1重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 19.3重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Eを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物F
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部

ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 5.8重量部
ビスフェノールF型エポキシ樹脂
(分子量310、25℃で液状、エポキシ当量165) 23.3重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 27.9重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Fを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物G
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 5.4重量部
ナフタレン型エポキシ樹脂
(分子量270、25℃で液状、エポキシ当量140) 21.4重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 30.3重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Gを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物H
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 3.7重量部
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点70℃、エポキシ当量210)
3.7重量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(分子量700、25℃で液状、エポキシ当量350) 29.5重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 20.2重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Hを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物I
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部

ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 3.7重量部
フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(軟化点52℃、エポキシ当量238)
3.7重量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(分子量700、25℃で液状、エポキシ当量350) 29.6重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 20.0重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Iを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物J
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部

ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 8.7重量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(分子量700、25℃で液状、エポキシ当量350) 34.7重量部
フェノールノボラック樹脂(軟化点110℃、水酸基当量104) 13.7重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Jを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物K
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部

ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポキシ当量265)
(nが0〜3の整数である式(1)のエポキシ樹脂) 34.4重量部

フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 22.7重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Kを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物L
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部
ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(分子量700、25℃で液状、エポキシ当量350) 38.1重量部
フェノールアラルキル樹脂(軟化点65℃、水酸基当量175) 19.0重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Lを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
・液状樹脂組成物M
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(沸点247℃)
23.5重量部
フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(軟化点52℃、エポキシ当量238)
39.7重量部
フェノールノボラック樹脂(軟化点110℃、水酸基当量104) 17.3重量部
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練し液状樹脂組成物Mを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.2重量部
硬化促進剤 0.2重量部
アエロジルR805(DEGUSSA社製) 5.8重量部
平均粒径2μmの有機フィラー(KMP−590、信越化学工業(株)製)
13.2重量部
上記の液状樹脂組成物A〜Mを、BOC(Board On Chip)型半導体装置用の基板、即ちBT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂基板(レジスト:PSR4000AUS308(太陽インキ製造(株)製)、厚み0.56mm)に印刷した。用いたステンシルマスクの厚みは50μm、印刷厚みは乾燥半硬化後の厚みが35μm±5になるようにスキージ移動速度とスキージ荷重を調整した。これを100℃80分加熱処理し、液状樹脂組成物を乾燥半硬化させることで樹脂組成物層を形成した半導体支持基板を得た。印刷は、印刷装置(トーレエンジニアリング製、VE500)にメタルスキージ(ステンレスタイプ, 長さ27cm)を用い、荷重約20N、スキージ移動速度 40mm/s
で行った。
また、上記の液状樹脂組成物A〜Mをスライドガラス上に50μmの厚みで印刷した。これを100℃80分加熱処理し、液状樹脂組成物を乾燥半硬化させることで樹脂組成物層を形成したスライドガラスを得た。
[実施例1]
上記液状樹脂組成物Aを用いて作製した樹脂組成物層を形成した半導体素子支持基板と樹脂組成物層を形成したスライドガラスを用いて以下の試験を行った。
[タック性試験]
上記樹脂組成物層を形成したスライドガラスを用い、室温における樹脂組成物層表面のタック力を測定した。測定はタック力測定機(RHESCA社製)により、プローブ下降速度(没入速度)30mm/min、テスト速度600mm/min、密着荷重(先行荷重)0.2N、密着保持時間(押し付け時間)1.0秒、プローブ5.1mmφ(SUS304)の条件で行った。
[三点曲げ強度(半導体素子保持力)]
上記樹脂組成物層を形成した半導体素子支持基板を個片化し、その支持基板に対して6×6mmの半導体素子をダイボンダーにより加熱温度100℃、ボンド加重3.0N、ボンド時間10秒の条件で搭載した後、半導体素子搭載支持基板の両末端を固定し、半導体素子搭載面とは反対側の面からプッシュプルゲージで押したときに半導体素子が剥離するまでの強度を測定した。
[弾性率]
上記の液状樹脂組成物Aを用いて4×20×0.1mmのフィルム状の試験片を作製し(硬化条件150℃60分)、動的粘弾性測定機(DMA)にて引っ張りモードでの測定を行った。測定条件は測定範囲−100〜330℃、昇温速度5℃/分、周波数10Hz、荷重100mNで行った。
[耐湿半田性試験]
オートダイボンダーを用いて、回路面側をポリイミド樹脂(CRC−8800 住友ベークライト(株)製)で保護した模擬半導体ウエハ(Phase8 日立ULSI社製)を、10.5×5mmに切断して用意した半導体素子を、搭載条件100℃ 8秒、荷重300gにて、ポリイミド樹脂側の面を上記樹脂組成物層を形成した半導体支持基板(BOC型半導体装置用の基板)であるBT樹脂基板の樹脂組成物層に向けて搭載し、金線にて電気接続を行った。これを、半導体用封止材(EME−G700 住友ベークライト(株)製)にて175℃90秒成形、4時間の後硬化を行い、12.3×8.3mmサイズの半導体装置(BOC型半導体装置)に個片化した。この半導体装置を用いて、乾燥(125℃20時間)、吸湿処理(85℃ 相対湿度60% 168時間、および85℃ 相対湿度85% 168時間)、リフロー半田処理(最高温度255〜260℃、20秒の処理を、連続3回実施)の耐湿半田性試験を行った。吸湿処理条件85℃、相対湿度60%、168時間のものがJEDECレベル2であり、吸湿処理条件85℃、相対湿度60%、168時間のものがJEDECレベル1である。n=10で試験し、内部不良を超音波探傷装置5MHzプローブを用いて透過観察した。内部剥離や割れがある半導体装置の数を不良として数えた。
結果は表1の通りである。
[実施例2〜10]
上記印刷用樹脂組成物B〜Jを用いて、樹脂組成物層を形成した半導体支持基板と樹脂組成物層を形成したスライドガラスを作製し、実施例1と同様に試験を行った。
[比較例1〜3]
上記印刷用樹脂組成物K〜Mを用いて、樹脂組成物層を形成した半導体支持基板と樹脂組成物層を形成したスライドガラスを作製し実施例1と同様に試験を行った。
Figure 2009197068
本発明の液状樹脂組成物を使用することにより、乾燥半硬化後に室温においてタックフリーであり、その後半導体素子搭載後の半導体素子保持力に優れる低弾性の液状樹脂組成物およびそれを用いて作製した半導体装置は、耐半田クラック性などの信頼性に優れるものである。

Claims (6)

  1. 1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)、1分子中に二つ以上のフェノール性水酸基を有する硬化剤(B)、溶剤(C)、およびフィラー(D)を含有する半導体素子を支持体に接着させる液状樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂(A)として、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)と液状のエポキシ樹脂(A2)を含むことを特徴とする液状樹脂組成物。
  2. 前記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)が、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1記載の液状樹脂組成物。
    Figure 2009197068
    (式(1)中のnは、0または1〜3の整数を示す。)
  3. 前記液状のエポキシ樹脂(A2)が、分子量200〜3000のエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の液状樹脂組成物。
  4. 前記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂(A1)100重量部に対する液状のエポキシ樹脂(A2)の含有量が、50重量部以上1500重量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の液状樹脂組成物。
  5. 前記硬化剤(B)が、下記一般式(2)で示される硬化剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の液状樹脂組成物。
    Figure 2009197068
    (式(2)中のnは、0または1〜6の整数を示す。)
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物を用いて作製したことを特徴とする半導体装置。
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