JP2009195810A - Manufacturing method and manufacturing apparatus of gas-hydrate - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ガスハイドレートの製造方法及びガスハイドレートの製造装置に関するものである。 The present invention relates to a gas hydrate manufacturing method and a gas hydrate manufacturing apparatus.
ガスハイドレートは、水分子のカゴ状構造体の中に、天然ガス、メタン、ブタン、エタン、プロパン等の炭化水素、酸素、窒素、水素、オゾンなど、ガス分子が取り込まれた固形物質であり、ガスの運送、生鮮食料品の保存と運搬、植物栽培、炭酸飲料への利用、燃料としての利用など、ガスの種類に応じて各種の用途が期待されている。 A gas hydrate is a solid substance in which gas molecules such as hydrocarbons such as natural gas, methane, butane, ethane, and propane, oxygen, nitrogen, hydrogen, and ozone are incorporated in a cage structure of water molecules. Various uses are expected depending on the type of gas, such as transportation of gas, storage and transportation of fresh food, plant cultivation, use in carbonated beverages, and use as fuel.
このようなガスハイドレートを製造する方法としては、従来から各種のものが提案されている(例えば特許文献1等参照)。 Various methods have been proposed for producing such gas hydrates (see, for example, Patent Document 1).
図10はガスハイドレートを製造する方法の一例を示すものであり、ガスとして天然ガスを用いる場合、酸化性ガスを除去した後、ガスは圧力容器35に供給され、また水も圧力容器35に供給される。ガスと水が圧力容器35に供給されると、圧力容器35内で水にガスが高圧で溶解され、またこのガスが高濃度に溶解した水が圧力容器35内で冷却されることによって、ガスハイドレートが生成される。このとき、生成されるガスハイドレートを圧力容器35から取り出すために、水を含んだガスハイドレートスラリーの状態で圧力容器35から送り出される。このため、まず分離槽36でガスハイドレートスラリーを水から分離し、次に脱水槽37でガスハイドレートスラリーを脱水した後、ペレット化装置38で凍結・脱圧・成形の各処理をしてガスハイドレートをペレット化し、貯蔵あるいは輸送されるようになっている。
上記のようにしてガスハイドレートを製造するにあたって、ガスハイドレートは圧力容器35内で高圧に加圧されたガスハイドレートスラリーとして生成されている。このため、圧力容器35内から送り出されたガスハイドレートスラリーは急激に圧力が下がり、ガスハイドレートスラリーからガスが気泡として逃げることになり、ガスハイドレートの製造効率に問題を有するものであった。
In producing the gas hydrate as described above, the gas hydrate is generated as a gas hydrate slurry pressurized to a high pressure in the
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、効率良くガスハイドレートを製造することができるガスハイドレートの製造方法及び製造装置を提供することを目的とするものである。 This invention is made | formed in view of said point, and it aims at providing the manufacturing method and manufacturing apparatus of a gas hydrate which can manufacture a gas hydrate efficiently.
本発明に係るガスハイドレートの製造方法は、高圧下で水にガスを高濃度に溶解させ、このガス溶解水を気泡が発生しないように大気圧まで緩やかに減圧した後、冷却することを特徴とするものである。 The method for producing a gas hydrate according to the present invention is characterized in that a gas is dissolved in water at a high concentration under high pressure, and the gas-dissolved water is gradually reduced to atmospheric pressure so as not to generate bubbles and then cooled. It is what.
この発明によれば、高圧下でガスを高濃度に溶解させたガス溶解水を気泡が発生しないように大気圧まで緩やかに減圧した後に冷却するようにしているため、水に溶解したガスが逃げない状態でガスハイドレートを生成することができるものであり、効率良くガスハイドレートを製造することができるものである。 According to the present invention, since the gas-dissolved water in which the gas is dissolved at a high concentration under high pressure is gradually reduced to atmospheric pressure so as not to generate bubbles and then cooled, the gas dissolved in water escapes. The gas hydrate can be generated in the absence of gas, and the gas hydrate can be produced efficiently.
また本発明は上記製造方法において、ガス溶解水を気泡が発生しないように大気圧まで緩やかに減圧した後に、この減圧したガス溶解水を送りながら冷却することを特徴とするものである。 Further, the present invention is characterized in that, in the above production method, the gas-dissolved water is gradually depressurized to atmospheric pressure so as not to generate bubbles, and then cooled while feeding the depressurized gas-dissolved water.
この発明によれば、高濃度にガスを溶解したガス溶解水から連続的にガスハイドレートを生成することができ、ガスハイドレートの生産効率を高めることができるものである。 According to this invention, gas hydrate can be continuously generated from gas-dissolved water in which gas is dissolved at a high concentration, and the production efficiency of gas hydrate can be increased.
本発明に係るガスハイドレートの製造装置は、水を圧送する加圧部1と、水にガスを注入するガス注入部2と、ガスを注入された水が加圧部1で圧送されることによる加圧で水にガスを高濃度に溶解させる加圧溶解部3と、加圧溶解部3でガスを溶解させたガス溶解水の圧力を、ガス溶解水の流入側から流出側に向かって順次大気圧まで気泡が発生しないように緩やかに減圧する減圧部4と、減圧したガス溶解水を冷却する冷却部11と、を備えて成ることを特徴とするものである。
The gas hydrate manufacturing apparatus according to the present invention includes a
この発明によれば、加圧によって加圧溶解部3で水にガスを効率良く溶解させることができると共に、減圧部4でガス溶解水に気泡が発生することを防止して安定した高濃度のガス溶解水を得ることができるものであり、そしてこの大気圧まで減圧したガス溶解水を冷却部11で冷却することによって、水に溶解したガスが逃げない状態でガスハイドレートを生成することができるものであり、効率良くガスハイドレートを製造することができるものである。
According to the present invention, gas can be efficiently dissolved in water by the pressurizing and dissolving
また本発明は、上記製造装置において、加圧溶解部3で水に溶解しない余剰ガスを排出する余剰ガス排出部5を備えて成ることを特徴とするものである。
Further, the present invention is characterized in that the manufacturing apparatus includes the surplus
この発明によれば、ガスの溶解飽和量以上の溶解できない余剰ガスを加圧溶解部3から排出することによって、余剰ガスが残留することによる加圧溶解部3内のガスと水の比率を安定させて圧力変動を防ぐことができ、ガスの溶解効率を高く維持することができるものである。
According to the present invention, the excess gas that cannot be dissolved more than the gas dissolution saturation amount is discharged from the
また本発明は、上記製造装置において、減圧部4を、加圧溶解部3からガス溶解水を送り出す流路6に設けられ、ガス溶解水の圧力を大気圧にまで段階的に減圧する複数の圧力調整弁7で構成して成ることを特徴とするものである。
In the manufacturing apparatus, the
この発明によれば、圧力調整弁7による圧力調整でガス溶解水の圧力を下げることができ、加圧溶解部3における圧力に応じて圧力調整弁7で減圧調整することによって、ガス溶解水に気泡が発生することを安定して防ぐことができるものである。
According to the present invention, the pressure of the gas-dissolved water can be reduced by adjusting the pressure by the pressure-regulating
また本発明は、上記製造装置において、減圧部4を、流路断面積と流路長さの少なくとも一方の調整でガス溶解水の圧力を大気圧にまで減圧するように形成された、加圧溶解部3からガス溶解水を送り出す流路6で構成して成ることを特徴とするものである。
Further, the present invention provides the above-described manufacturing apparatus, wherein the
この発明によれば、加圧溶解部3からガス溶解水を送り出す流路6の流路断面積と流路長によって、ガス溶解水の圧力を下げることができ、装置の構造を簡単なものに形成することができるものである。
According to the present invention, the pressure of the gas-dissolved water can be reduced by the channel cross-sectional area and the channel length of the
また本発明は、上記製造装置において、減圧部4を構成する流路6は、一つの流路で形成されていることを特徴とするものである。
Further, the present invention is characterized in that, in the manufacturing apparatus, the
この発明によれば、複数の流路を設けて減圧部4を形成する場合のような、装置構成が複雑になることがないものである。
According to the present invention, the apparatus configuration does not become complicated as in the case where the
また本発明は、上記製造装置において、加圧溶解部3からガス溶解水を送り出す流路6の圧力損失とこの流路6に付加した延長流路8の圧力損失の和が、加圧部1で圧送される水とガスの押し込み圧によって加圧溶解部3内で水とガスを加圧するのに必要な圧力となるように、流路6に延長流路8を付加して成ることを特徴とするものである。
Further, according to the present invention, in the manufacturing apparatus described above, the sum of the pressure loss of the
この発明によれば、流路6に延長流路8を付加することによって、絞り弁を用いる必要なく、加圧部1からの押し込み圧で加圧溶解部3内の圧力を確保することができ、この圧力で水にガスを溶解させることができるものである。
According to the present invention, by adding the
また本発明は、上記製造装置において、ポンプ12で水を圧送すると共にガス注入部2をポンプ12の前段に設けて、ポンプ12による水の攪拌作用でガスを水に溶解させるようにすることによって、ポンプ12で加圧部1と加圧溶解部3を兼用させるようにして成ることを特徴とすることを特徴とするものである。
In the manufacturing apparatus, the
この発明によれば、加圧部1と加圧溶解部3をポンプ12で兼用して形成することができるため、装置の構造を簡単なものに形成することができるものである。
According to the present invention, since the pressurizing
また本発明は、上記製造装置において、加圧溶解部3をタンク13で形成して成ることを特徴とするものである。
Further, the present invention is characterized in that, in the manufacturing apparatus described above, the
この発明によれば、加圧溶解部3をタンク13で形成することによって、加圧溶解部3内での滞留時間を長くすることができ、加圧部1を形成するポンプ12を小型化することが可能になるものである。
According to the present invention, by forming the
本発明によれば、高圧下でガスを高濃度に溶解させたガス溶解水を気泡が発生しないように大気圧まで緩やかに減圧した後に冷却するようにしているため、水に溶解したガスが逃げない状態でガスハイドレートを生成することができるものであり、効率良くガスハイドレートを製造することができるものである。 According to the present invention, the gas-dissolved water in which the gas is dissolved at a high concentration under high pressure is cooled after being gently depressurized to the atmospheric pressure so as not to generate bubbles, so that the gas dissolved in the water escapes. The gas hydrate can be generated in the absence of gas, and the gas hydrate can be produced efficiently.
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。 Hereinafter, the best mode for carrying out the present invention will be described.
図1は本発明の実施の形態の一例を示すものであり、加圧溶解部3の流出側と流入側にそれぞれ配管で形成される流路15,6が接続してある。流入側の流路15は一端を加圧溶解部3に接続してあり、他端から水が供給されるようにしてある。この流路15に加圧部1が設けてあり、加圧部1は、例えば、水を加圧溶解部3に圧送するポンプ12などで形成されるものである。
FIG. 1 shows an example of an embodiment of the present invention, in which
加圧溶解部3はエゼクタ部40と余剰ガス排出部5から形成されるものであり、エゼクタ部40は水の流れの上流側、余剰ガス排出部5は下流側に配置してある。エゼクタ部40にはガス注入部2が接続してある。ガス注入部2はガスをエゼクタ部40内の水に供給して注入するためのものであり、開閉弁42を介してガスボンベなどに接続してある。このガスとしては、天然ガス、メタン、ブタン、エタン、プロパン等の炭化水素、酸素、窒素、水素、オゾンなど任意のものを用いることができる。余剰ガス排出部5は、余剰ガス排出部5内の圧力が所定以上になると開口するガス抜き弁43を有するガス抜き配管44を備えて形成されるものである。このガス抜き配管44は、開閉弁42よりもエゼクタ部40の側の位置においてガス注入部2に接続してある。
The
また上記の流路6は、一端を加圧溶解部3に接続し、他端を冷却部11に接続してある。冷却部11は、例えば上面が開放された容器で形成してあり、冷媒を通すジャケットなどで形成される冷却用熱交換器45が設けてある。さらにこの流路6には、加圧溶解部3への接続部と冷却部11への接続部の間において減圧部4が設けてある。
The
上記のように形成されるガスハイドレート製造装置にあって、ポンプ12で形成される加圧部1を作動させると、流路15を通して加圧溶解部3のエゼクタ部40に水が圧送して供給される。このように加圧溶解部3のエゼクタ部40に水が供給されると、エゼクタ部40内を水が流れる際に、ガス注入部2からガスがエゼクタ部40内に吸引されて水にガスが注入される。そしてこのようにガスが注入された水には加圧部1から圧送される水の押し込み力で圧力が加わって高圧になり、加圧溶解部3内で水とガスが加圧されることによって、水にガスを効率高く飽和量あるいはそれ以上に溶解させることができ、水にガスが高濃度で溶解したガス溶解水を得ることができるものである。
In the gas hydrate manufacturing apparatus formed as described above, when the
またこのように、加圧溶解部3内において水とガスを加圧して強制的に効率良くガスを溶解させ、高濃度でガスが溶解したガス溶解水を短時間で生成することができるため、加圧溶解部3内で生成されたガス溶解水を流路6へと送り出しながら、加圧溶解部3内で水にガスを溶解させるようにすることができるものである。従って、加圧溶解部3をタンクのような容積の大きなもので形成する必要がなくなるものであり、装置規模を小さくして装置のコストを低減することが可能になるものである。
Further, in this way, water and gas are pressurized in the
ここで、ガスの全量が水に溶解しないと、加圧溶解部3内で水に溶解しない余剰ガスが生じる。そこで、加圧溶解部3に上記のように余剰ガス排出部5を設け、ガスの溶解飽和量以上の溶解できない余剰ガスを加圧溶解部3から排出することによって、余剰ガスが残留することによる加圧溶解部3内の水とガスの比率を安定させて圧力変動を防ぐことができ、ガスの溶解効率を高く維持することができるものである。このとき余剰ガスは、余剰ガス排出部5のガス抜き配管44を通して排出されるが、このガス抜き配管44はガス注入部2に接続してあるので、加圧溶解部3で水に溶解しなかった余剰ガスをガス注入部2に返送して、再度水に溶解させるようにすることができるものである。従って、加圧溶解部3で水に溶解しなかったガスを捨てることなく有効利用することができるものであり、またガスがオゾンなどの有害ガスである場合、有毒ガスが外部に排出されて環境が汚染されることを防ぐことができるものである。
Here, if the total amount of gas does not dissolve in water, surplus gas that does not dissolve in water is generated in the
そして、上記のように加圧溶解部3で生成されたガス溶解水は、流路6を通して送り出されるが、加圧溶解部3内でガス溶解水は高圧に加圧された状態にあるので、そのまま大気圧下に排出されると、急激な圧力低下によって、ガス溶解水中に気泡が発生するおそれがあり、ガス溶解量が減少し、またキャビテーションが発生することがある。このために本発明では、流路6に減圧部4を設け、加圧溶解部3内で加圧された状態のガス溶解水を流路6を通して送り出す際に、減圧部4で大気圧まで気泡を発生させることなく減圧をした後に吐出するようにしてある。
And the gas-dissolved water produced | generated in the pressurization melt |
ここで、加圧溶解部3内で生成されるのと同じ濃度のガス溶解水について、加圧溶解部3内で加圧されている圧力と同じ圧力から大気圧まで減圧する際に、気泡が発生しない減圧度を、予め計算や測定で求めておき、減圧部4をこの予め求めた減圧度で、ガス溶解水が流入側する側から流出側に向かって、ガス溶解水の圧力を段階的に、あるいは連続的に、徐々に大気圧まで減圧できるように設定してある。従って、加圧溶解部3内で加圧されたガス溶解水を、減圧部4において気泡が発生しない減圧度で徐々に大気圧まで減圧した後に、流路6の先端から吐出することによって、ガス溶解水に気泡が発生することなくガス溶解水を冷却部11に供給することができるものであり、加圧溶解部3で飽和量以上にガスが溶解されたガス溶解水を、安定した高濃度の状態のまま冷却部11に供給することが可能になるものである。
Here, when the gas-dissolved water having the same concentration as that generated in the pressure-dissolving
図2は、減圧部4の具体的な実施の形態の一例を示すものであり、加圧溶解部3に接続される流路6に、水の流れ方向に沿って複数の圧力調整弁7(7a,7b,7c)を設けることによって、減圧部4を形成するようにしてある。このように減圧部4を複数の圧力調整弁7を備えて形成することによって、気泡が発生しない減圧度でガス溶解水の圧力を段階的に徐々に下げることができるものである。
FIG. 2 shows an example of a specific embodiment of the
各圧力調整弁7a,7b,7cは、ガス溶解水に気泡発生が生じない減圧度で減圧するように設定されているものであり、この減圧度は予め計算や測定で求めた数値に設定されるものである。例えば、加圧溶解部3から流路6に送り出されたガス溶解水の加圧圧力が0.5MPaであるとき、気泡が発生しない減圧量が0.12MPaであると測定によって判明しているとすると、圧力調整弁7aでガス溶解水の圧力を0.12MPa減圧して、0.38MPaに落とす。またガス溶解水の加圧圧力が0.38MPaであるとき、気泡が発生しない減圧量が0.16MPaであると測定によって判明しているとすると、次の圧力調整弁7bでガス溶解水の圧力を0.16MPa減圧して、0.22MPaに落とす。さらにガス溶解水の加圧圧力が0.22MPaであるとき、気泡が発生しない減圧量が0.22MPa以上であると測定によって判明しているとすると、次の圧力調整弁7cでガス溶解水の圧力を0.22MPa減圧して、加圧圧力を0MPaに落とし、大気圧まで減圧することができるものである。尚、圧力調整弁7による減圧量は、水温、ガスの種類、溶解濃度、加圧溶解部3内の圧力、流路6の径などに応じて変動するものであり、装置毎に、計算や測定をして、適宜設定されるものである。
Each
図3は、減圧部4の具体的な実施の形態の他の一例を示すものであり、加圧溶解部3に接続される流路6を流路断面積が異なる複数の管体20a,20b,20cを備えて形成し、この流路断面積の異なる複数の管体20a,20b,20cで減圧部4が形成されるようにしてある。
FIG. 3 shows another example of a specific embodiment of the
図3(a)の実施の形態では、流路断面積が異なる、つまり内径の異なる複数の管体20a,20b,20cを一体に連ねるようにしてあり、ガス溶解水の流れの上流側から下流側へと、徐々に管体20a,20b,20cの径が小さくなるようにしてある。また図3(b)の実施の形態では、内径の異なる複数の管体20a,20b,20cをレジューサ21を介して接続して連ねるようにしてあり、ガス溶解水の流れの上流側から下流側へと、徐々に管体20a,20b,20cの径が小さくなるようにしてある。さらに図3(c)の実施の形態では、ガス溶解水の流れの上流側から下流側へと連続的に径が小さくなる管体20a,20b,20cを一体に連ねるようにしてある。
In the embodiment of FIG. 3A, a plurality of
この図3のものにあって、各管体20a,20b,20cの内径はφd1>φd2>φd3であるので、各管体20a,20b,20c内のガス溶解水の流速はV1<V2<V3となり、各管体20a,20b,20c内のガス溶解水の圧力はP1>P2>P3となる。従って、加圧溶解部3から送り出されるガス溶解水の圧力P1を気泡が発生しない減圧度で、図3(a)(b)のものでは段階的に減圧して、また図3(c)のものでは連続的に減圧して、P3の大気圧まで徐々に下げることができるものである。
In the one of FIG. 3, each
図4は、減圧部4の具体的な実施の形態の他の一例を示すものであり、加圧溶解部3に接続される流路6を通してガス溶解水を排出する際に、流路6内をガス溶解水が流れる際の圧力損失によって、ガス溶解水に気泡が発生しない減圧速度でガス溶解水の圧力を徐々に連続的に低下させ、ガス溶解水の圧力を大気圧にまで低下させるようにしてある。従って図4の実施の形態では、加圧溶解部3内での圧力がP1のガス溶解水を、流路6内を通過させる際にP2〜Pn−1へと、ガス溶解水に気泡が発生しない減圧速度で徐々に連続的に圧力を低下させ(P1>P2>Pn−1)、流路6の終端ではガス溶解水の圧力Pnが大気圧にまで低下するように、流路6の流路断面積と管路長さLを設定するようにしてあり、このような流路断面積と管路長さLを有する流路6によって減圧部4が形成されるものである。
FIG. 4 shows another example of a specific embodiment of the
この管路長さLは、次の式から設定することができる。すなわち、
流体の関係式P=λ・(L/d)・(v2/2g)
[Pは加圧溶解部3内の圧力、λは管摩擦係数、dは内径、vは流速、gは加速度]
から、L=(P・d・2g)/(λ・v2)を導くことができ、この式から計算して流路6の管路長さLを求めることができるものである。このように、流路6の管路長さLを所定長さに形成するだけで減圧部4を形成することができるものであり、装置の構造をより簡単なものに形成することができるものである。このような管路長さLが長い流路6で形成される減圧部4は、例えば図4(b)のような長いホース4aで形成することができる。
The pipe length L can be set from the following equation. That is,
Fluid relational expression P = λ · (L / d) · (v 2 / 2g)
[P is the pressure in the
From this, L = (P · d · 2g) / (λ · v 2 ) can be derived, and the pipe length L of the
上記のように加圧部1によって水とガスを加圧溶解部3に圧送し、この際の押し込み圧によって加圧溶解部3内で水とガスを加圧してガスを溶解させるようにしているが、この押し込み圧を受けて加圧溶解部3内に必要な圧力が発生するようにする必要がある。このように加圧部1からの押し込み圧を受ける圧力を確保するために、加圧溶解部3の流出側の流路6に絞り弁などの絞り部を設けることが考えられるが、このように絞り部を流路6に設けると、加圧溶解部3で生成されたガス溶解水を流路6に送り出して排出する際に、絞り部の前後で大きな圧力差が生じ、ガス溶解水が急激に減圧されることになり、ガス溶解水に気泡が発生するおそれがある。
As described above, water and gas are pumped by the pressurizing
そこで図5の実施の形態では、流路6の圧力損失を利用して、流路6に絞り部を設ける必要なく、押し込み圧を受ける圧力を確保するようにしている。このとき、上記各実施形態の流路6の長さでは、流路6の圧力損失で押し込み圧を受ける圧力を確保することは難しいので、流路6の加圧溶解部3と反対側の端部に延長流路8を付加するようにしてある。すなわち、流路6の減圧部4も含めた全体の圧力損失を算出し、加圧部1からの押し込み圧によって加圧溶解部3内で水とガスを加圧するのに必要な圧力と、この流路6の圧力損失との差を算出し、さらにこの差の圧力損失が生じる管路の長さを上記の式から算出して、この管路長さの延長流路8を流路6に付加するようにしてある。このように、流路6の圧力損失と延長流路8の圧力損失の和が、加圧部1で圧送される水とガスの押し込み圧によって加圧溶解部3内で水とガスを加圧するのに必要な圧力となるように、流路6に延長流路8を付加することによって、絞り弁などの絞り部を用いる必要なく、加圧部1からの押し込み圧で加圧溶解部3内の加圧力を確保して、水にガスを溶解させることができるものである。
Therefore, in the embodiment of FIG. 5, the pressure loss of the
図6は水に高濃度でガスを溶解したガス溶解水を生成し、このガス溶解水を気泡を発生させることなく大気圧まで減圧して供給する上記の装置の具体的な一例を示すものであり、水は流路15に導入口30から導入される。流路15にはガスが導入されるガス注入部2が接続してあり、ガスが注入された水はポンプで形成される加圧部1によって、小容量のタンクで形成される加圧溶解部3に圧送される。このようにガスが注入された水が加圧溶解部3に圧送されることによって、加圧溶解部3内で水にガスが溶解されたガス溶解水が生成される。そしてこのガス溶解水は加圧溶解部3から流路6に送り出され、流路6の先端の吐出口31から吐出されて冷却部11に供給される。この流路6には減圧部4が設けてあり、加圧溶解部3から送り出されたガス溶解水は大気圧まで減圧された後に吐出口31から吐出され、気泡が発生しない状態でガス溶解水を供給することができる。図6の実施の形態では、減圧部4は、図3(a)の内径が異なる管体20a,20b,20cを連ねたもので形成してある。
FIG. 6 shows a specific example of the above-described apparatus that generates gas-dissolved water in which a gas is dissolved at a high concentration in water and supplies the gas-dissolved water while reducing the pressure to atmospheric pressure without generating bubbles. Yes, water is introduced into the
この装置にあって、ポンプで形成される加圧部1を連続運転することによって、ガス注入部2、加圧溶解部3を連続的に運転させて、減圧部4にガス溶解水を連続的に供給するようにすることができるものであり、減圧部4の流出側である吐出口31から気泡の発生のないガス溶解水を連続的に吐出させることができるものである。また、減圧部4は加圧溶解部3からガス溶解水を送り出す流路6の一部として設けられており、そしてこの減圧部4はガス溶解水の圧力を流入側から流出側に向かって順次大気圧まで減圧するものであるため、減圧部4を例えば内径2〜50mm程度の比較的大きい流路として形成することができるものであり、異物が混入しても減圧部4内が詰まるようなことがないものである。さらにこのような構成の減圧部4を設けることによって、減圧部4を流れるガス溶解水のレイノルズ数が臨界レイノルズ数(Re=2320)より小さなレイノズル数である層流状態だけではなく、臨界レイノルズ数より大きなレイノルズ数である乱流状態でも対応することが可能になるものである。さらに、減圧部4をこのように内径の大きな流路として形成することによって、ガス溶解水の供給量を多くすることができ、減圧部4を一つの流路のみで形成することが可能になるものであり、装置構成を簡単なものに形成することができるものである。
In this apparatus, by continuously operating the pressurizing
そして、上記のように過飽和状態にまで高濃度でガスが溶解されたガス溶解水が冷却部11に供給されると、冷却部11に設けられた冷却用熱交換器45でガス溶解水が冷却され、ガスハイドレートが生成されるものである。ここで、高濃度でガスが溶解されたガス溶解水は加圧溶解部3において高圧状態で生成されているが、減圧部4を通して気泡が発生しないように緩やかに減圧し、大気圧にまで圧力を下げた状態で冷却部11に供給されているので、水に溶解したガスが逃げない状態でガスハイドレートを生成することができるものであり、効率良くガスハイドレートを製造することができるものである。例えば、加圧部1を20MPaのポンプ12で構成し、15℃の水に二酸化炭素(炭酸ガス)をガス注入部2から注入して、加圧溶解部3で水に飽和濃度に溶解させ、減圧部4で大気圧まで減圧すると、炭酸ガスが約5.5×105mg/Lの濃度で含まれた炭酸ガス溶解水を得ることができるものであり、溶け込んだ炭酸ガスのガス容積としては、水1Lに対して約280Lにものぼる。従って、水に溶解したガスが逃げない状態で冷却部11に供給して冷却することによって、多量のガスを含むガスハイドレートを効率よく製造することができるものである。
When the gas-dissolved water in which the gas is dissolved at a high concentration up to the supersaturated state as described above is supplied to the
冷却部11におけるガス溶解水の冷却温度は、特に制限されるものではなく、例えば1〜3℃程度の温度で冷却すると、水中にガスハイドレートが分散されたガスハイドレートスラリーを得ることができるものであり、また−5℃程度以下の温度で冷却すると、水からなる氷中にガスハイドレートが閉じ込められた固形物を得ることができるものである。
The cooling temperature of the gas-dissolved water in the
図7は本発明の他の実施の形態を示すものである。図1の実施の形態では冷却部11を冷却用熱交換器45を備えた容器として形成してあり、減圧部4を通して大気圧まで減圧したガス溶解水を冷却部11に所定量になるまで供給した後、冷却してガスハイドレートを生成するものであり、ガスハイドレートの生成はバッチ式になる。一方、図7の実施の形態では、減圧部4よりも下流側の位置において流路6に冷却部11を設けるようにしてある。この冷却部11としては、例えば、流路6を形成する管の外周に冷却用熱交換器45を巻き付けて取り付けるなどして形成することができる。その他の構成は図1のものと同じである。
FIG. 7 shows another embodiment of the present invention. In the embodiment of FIG. 1, the cooling
そしてこの図7の実施の形態にあって、上記と同様にして加圧溶解部3で生成されたガス溶解水は、流路6を通して減圧部4へ連続的に送り出され、ガス溶解水が減圧部4を通過する際に徐々に大気圧にまで減圧される。このように大気圧に減圧されたガス溶解水は減圧部4から連続的に流路6を通して冷却部11に送られ、冷却部11を通過する際に冷却されてガスハイドレートが生成される。ガス溶解水はこのように冷却部11を連続して通過する際に冷却されるため、連続的にガスハイドレートを生成することができるものであり、ガスハイドレートの生産効率を高めることができるものである。この場合、ガスハイドレートは冷却部11を通過する際や通過したあとも流動状態であることが必要であるので、流動性を有するガスハイドレートスラリーとして生成されるようにするのが望ましい。冷却部11を通過して生成されたガスハイドレートは回収容器48に回収されるようになっている。
In the embodiment of FIG. 7, the gas-dissolved water generated in the pressure-dissolving
図8は本発明のさらに他の実施の形態を示すものであり、ポンプ12で加圧部1を形成するようにし、このポンプ12よりも上流側において流路15にガス注入部2を設けるようにしてある。このものにあって、ポンプ12を作動させて流路15内の水をポンプ12へと吸引すると、流路15内を水が流れる際にガス注入部2からガスが流路15内に吸引されて水にガスが注入される。そしてこのようにガスが注入された水がポンプ12に吸引されると、ポンプ12内での水の攪拌作用と、ポンプ12から圧送される水の圧力とによって、水にガスが効率よく飽和状態に溶解される。またガスの溶解飽和量以上の溶解できない余剰ガスは余剰ガス排出部5から排出される。このようにガスが高濃度で溶解されたガス溶解水は減圧部4に供給されて大気圧にまで減圧された後、冷却部11に供給されて冷却され、ガスハイドレートが生成される。
FIG. 8 shows still another embodiment of the present invention. The pressurizing
従って図8の実施の形態では、ポンプ12で、水を圧送する加圧部1と、ガスを注入された水を圧送する加圧で水にガスを高濃度に溶解させる加圧溶解部3が形成されるものであり、加圧溶解部3に図1の実施の形態のようなエゼクタ部40を設けることを不要にすることができるものである。つまり、加圧部1と加圧溶解部3をポンプ12で兼用して形成することができるものであり、装置の構成を簡単なものにすることができるものである。
Therefore, in the embodiment of FIG. 8, the
図9は本発明のさらに他の実施の形態を示すものである。この実施の形態では加圧溶解部3をタンク13で形成するようにしてある。加圧溶解部3でガスを高濃度に溶解したガス溶解水を生成するにあたって、多量のガス溶解水を生成することが必要になると、上記の各実施の形態のように加圧溶解部3内に水を通過させながら水にガスを溶解させるようにする場合、加圧部1を形成するポンプ12として高圧・高流量のものが必要になり、効率が悪くなる。そこで図9の実施の形態では加圧溶解部3を容積の大きなタンク13で形成し、タンク13にガス注入部2を設けてタンク13内にガスを供給するようにしたものである。
FIG. 9 shows still another embodiment of the present invention. In this embodiment, the
このものでは、加圧部1のポンプ12で圧送された水は加圧溶解部3を形成するタンク13に送り込まれ、タンク13内に滞留した水にガスが溶解され、タンク13内でガス溶解水が生成されるものである。このようにタンク13内に滞留させた状態でガスを溶解させればよいので、ポンプ12を小型化することが可能になるものである。タンク13内で生成されたガス溶解水は減圧部4に供給されて大気圧にまで減圧された後、冷却部11に供給されて冷却され、ガスハイドレートが生成される。
In this case, the water pumped by the
1 加圧部
2 気体注入部
3 加圧溶解部
4 減圧部
5 余剰気体排出部
6 流路
7 圧力調整弁
8 延長流路
11 冷却部
12 ポンプ
13 タンク
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