JP2009195352A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高吸収体アーチファクトの低減に要する時間を短くし得るX線CT装置の提供。
【解決手段】被検体にX線を照射するX線源と、
前記X線源に対向して配置され前記被検体を透過して前記X線に基づいた画像データを出力するX線検出器と、
前記X線源と前記X線検出器の回転によって得られる画像データからX線CT像を生成する画像再構成手段を備えるものであって、
前記被検体はその画像にアーチファクトを発生させる少なくとも一対のX線高吸収体を内蔵する場合に、
そのまま画像データに、前記被検体の前記X線源および前記X線検出器に対するずれ量を検出する検出手段と、
該検出手段によって得られる前記ずれ量に対応させ前記画像データの検出領域から前記一方のX線高吸収体をも含む領域まで延長させた領域内の前記X線CT像を作成し、前記X線CT像に基づいて一対のX線高吸収体の間に生じるアーチファクトを補正する補正手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明はX線CT装置に係り、特に、2次元配列の検出器を備えるX線CT装置に関する。
X線CT装置を用いて被検体のX線CT像を生成する場合、該被検体のたとえば歯に埋め込まれた金属等が存在する場合に、一対の金属の間にいわゆる高吸収体アーチファクトが発生することが知られている。
このため、一度再構成CT像を生成し、前記金属を含む高吸収体領域を抽出し再投影像上で何らかの非線形処理を施し、該高吸収体アーチファクトを低減させる手法が、たとえば、下記特許文献1、あるいは非特許文献2において開示されている。
なお、2次元検出器の回転撮影データから3次元的CT像を生成するための再構成演算に、下記非特許文献1の内容を基礎とした再構成アルゴリズムが広く用いられている。
特開2004−357969号公報 L.A.Feldkamp, et al.:Practical Cone-Beam Algorithm: J. Optical Society of america, A/Vol.1(6) pp. 612-619 (1984) J.Hsieh, et al.: An iterative approach to the beam hardening correction in cone beam CT: Med. Phys. 27(1) pp. 23-29 (2000)
しかし、上述したX線CT装置において、金属を含む高吸収体領域を抽出する場合、たとえば前記特許文献1に記載されているように、2次元配列の検出器から得られる撮影画像のほぼ中心(撮影中心)から外方に広がる同心円内の比較的広い範囲を予め設定し、この範囲内で生成される再投影像によって高吸収体アーチファクトの低減を行っていた。
この場合、前記再投影像は比較的大視野となる投影像となってしまっていたため、該再投影像を生成するデータ量が多くなり、高吸収体アーチファクトの低減に要する演算の時間を多く必要とするものであった。
本発明の目的は、高吸収体アーチファクトの低減に要する時間を短くし得るX線CT装置を提供するにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
(1)本発明によるX線CT装置は、たとえば、被検体にX線を照射するX線源と、
前記X線源に対向して配置され前記被検体を透過して前記X線に基づいた画像データを出力するX線検出器と、
前記X線源と前記X線検出器の回転によって得られる画像データからX線CT像を生成する画像再構成手段を備えるものであって、
前記被検体はその画像にアーチファクトを発生させる少なくとも一対のX線高吸収体を内蔵する場合に、
そのまま画像データに、前記被検体の前記X線源および前記X線検出器に対するずれ量を検出する検出手段と、
該検出手段によって得られる前記ずれ量に対応させ前記画像データの検出領域から前記一方のX線高吸収体をも含む領域まで延長させた領域内の前記X線CT像を作成し、前記X線CT像に基づいて一対のX線高吸収体の間に生じるアーチファクトを補正する補正手段を備えることを特徴とする。
(2)本発明によるX線CT装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、前記検出手段は、前記撮影画像データによる当該画像の非対称を検出して前記ずれ量を検出することを特徴とする。
(3)本発明によるX線CT装置は、たとえば、(1)の構成を前提とし、前記X線源および前記X線検出器の前記被検体に対してずれを生じされる機構を備え、前記CT画像データの作成における前記撮影画像データの領域から前記一方の高吸収体をも含む領域までの延長は、前記ずれの量に対応させて行うことを特徴とする。
なお、本発明は以上の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上述したX線CT装置によれば、高吸収体アーチファクトの低減を行うに際し、演算量の増大を大幅に抑制させることができるようになる。
以下、本発明によるX線CT装置の実施例を図面を用いて説明をする。
〈実施例1〉
まず、本発明が適用されるコーンビームX線CT装置の概略的な構成について説明する。
図2は、座位方式と称されるコーンビームX線CT装置を示し、被検体2に対してX線を照射し、被検体2のX線透過画像を撮影してX線画像データを得る撮影部10と、撮影部10の各構成要素を制御したり、X線画像データに基づいて被検体2の3次元的X線CT像を再構成したりする制御演算部20を備える。また、画像を表示する表示する表示装置80と、表示装置80に表示された画像の位置を移動するための支持を入力するための、マウス、キーボード、あるいはトラックボール等からなる情報入力装置(図示しない)を備える。
図3は、被検体回転方式と称されるコーンビームX線CT装置を示している。X線源11と2次元X線検出器12が床に固定され、回転台19に載置された被検体2が自転するようになっている。図2の場合と比較して上記回転動作を除いてほぼ類似の構成となっている。
図4は、いわゆるCアーム方式と称されるコーンビームX線CT装置を示し、撮影部10cと、撮影部10cの各構成要素を制御したり、3次元的CT像を再構成したりする制御演算部20cを備える。
以下、図2に示す各構成要素を主に説明し、必要に応じ図3および図4に示す構成要素を説明する。
(撮影部10)
撮影部10は、椅子7と、該椅子7に座る被検体2にX線を照射するX線源11と、該X線源11に対向して配置され前記被検体2を透過したX線を検出することによりX線画像データを出力する2次元X線検出器12と、前記X線源11及び2次元X線検出器12を機械的に接続する旋回アーム5と、該旋回アーム5を保持する支柱6と、支柱6および椅子7を保持する固定架台8とを備える。
図4に示す撮影部10cは、寝台17と、該寝台17に横臥された被検体2にX線を照射するX線源11と、該X線源11に対向して配置され前記被検体2を透過したX線を検出することによりX線画素データを出力する2次元X線検出器12と、前記X線源11および2次元検出器12を機械的に接続するC型アーム13と、該C型アーム13を保持するC型アーム保持体14と、該C型アーム保持体14を天井に取り付ける天井支持体15と、該天井支持体15を図示の状態で前後左右の2次元方向に移動可能に支持する天井レール16と、前記被検体2に造影剤を注入するインジェクタ18とを備える。
X線源11は、X線を発生するX線管11tと、X線管11tからのX線照射の方向を円錐または四角錐状に制御するコリメータ11cとを備える。
2次元X線検出器12は、たとえばTFT素子を用いるフラットパネルディテクタ(FPD)が用いられる。また、2次元X線検出器12は、X線透過像を可視光像に変換するX線イメージインテンシファイア12i(図示しない)と、x線イメージインテンシファイア12iによる可視光像を撮影するテレビカメラ12c(図示しない)等からなる2次元X線検出器に置き換えてもよい。そして、その形状は円形、方形いかなる形状であってもよい。
上記旋回アーム5およびC型アーム13は、被検体2の撮影に際して、所定のと投影角度毎に回転中心軸4を中心として回転移動する。これにより、上記X線源11および2次元X線検出器12は、ほぼ同一の円軌道上で回転移動しながらX線撮影を行う。この回転移動については、画像再構成延在に使用される幾何学パラメータが存在する。幾何学的パラメータとして、旋回アーム5またはC型アーム13が回転移動することにより、X線源11と2次元X線検出器12とが描く円軌道を含む面である回転軌道面(ミッドプレーン)3と、回転中心軸4が挙げられる。
(制御演算部20)
制御演算部20は、撮影部10を制御する撮影部制御手段100と、前記撮影部10が出力したX線画像データを収集して格納する画像収集手段110と、収集された前記X線画像データに基づいて3次元的X線CT像を再構成する再構成手段200と、前記撮影部10の機械的製作上の誤差を数値的に表し前記再構成手段200における3次元再構成の際に補正データとして用いる幾何学的パラメータを求める幾何学的パラメータ計算手段300と、前記再構成手段200で生成した3次元的X線CT像を表示する画像表示手段120を備える。
(撮影部制御手段100)
撮影部制御手段100は、旋回アーム6の回転中心軸4の回りの回転移動を制御する撮影系回転制御手段101と、2次元X線検出器12によるX線透過像の撮影を制御する検出系制御手段107と、X線管11tに流す管電流のオン、オフ等を制御するX線照射制御手段103と、椅子7の位置を制御して被検体2の位置を調整するための椅子位置制御手段105を備える。
図4に示す撮影部制御手段100cは、C型アーム13の回転中心軸4の回りの回転移動を制御する撮影系回転制御手段101と、天井支持体15の天井レール16上での位置を制御してC型アーム13の被検体2に対する位置を2次元的に制御する撮影系位置制御受断102と、X線照射制御手段103と、インジェクタ18が被検体2に注入する造影剤の注入量及び注入タイミングを制御するインジェクタ制御手段104と、寝台17の位置を制御して被検体2の位置を調整するための寝台制御手段106と、検出系制御手段107を備える。
(再構成手段200)
再構成手段200は、前処理手段210と、投影像保存手段220と、フィルタリング手段230と、逆投影手段240とを備える。
前処理手段210は、画像収集手段110が収集したX線画像データをX線吸収係数の分布像に変換するための手段である。本実施の形態では、被検体2および寝台17を撮影視野内に配置しない状態で予め撮影された空気のX線透視像の各画素データに対して自然対数変換演算を施す。次に、被検体2を寝台17に載せた状態で撮影したX線透過像の各画素データに対して自然対数変換演算を施す。そして、上記2つのX線透過画像の差分をとることにより、被検体2及び寝台17のX線吸収係数の分布像を得る。
投影像保存手段220は、前処理を施したX線画像データを保存する。保存した投影画像は後述の投影像加算手段360において使用する。
フィルタリング手段230は、X線CT画像再構成におけるフィルタリング処理を行う。
逆投影手段240は、フィルタリング処理後のX線画像データに対し、たとえば上述の非特許文献1に記載のフエルドカンプの方法に基づいて逆投影演算を行い、3次元的X線像を生成する。3次元的X線CT像の出力はアキシャル断面像を積層したものとして行われるのが通常である。
(高吸収体補正手段300)
高吸収体補正手段300は、非対称設定手段310と、再構成領域拡大手段320と、高吸収領域抽出手段330と、再投影手段340と非線形変形手段350と、投影像加算手段360とを備える。
非対称設定手段310と、再構成領域拡大手段320は、本発明の特徴を含む手段であり、後に図を用いて説明する。
高吸収領域抽出手段330は、再構成手段200が生成する再構成CT像を入力とする。いわゆるCT値が閾値を超える領域を高吸収体領域をみなし、再投影手段340により、高吸収体領域の再投影画像を生成する。
非線形変換手段350は、再投影手段340により生成された際投影画像に、たとえば2乗処理などの非線形変換を施す。これはビームハードニング補正の一方法として知られている方法である(非特許文献2参照)。
投影像加算手段360は、非線形変換350においてビームハードニング補正した高吸収体再投影画像と投影像保存手段220において保存した元投影データとの重み付け加算を行い、高吸収体補正投影像を生成する。
補正投影像390を、再構成手段200に入力して、再び再構成演算を行い、高吸収体アーチファクト補正した再構成CT像290を生成する。なお、再構成CT像290を再び高吸収領域抽出手段330の入力として複数回、高吸収体補正手段300を繰り返してもよい。
上記のコーンビームX線CT装置1の仕様例は次のとおりである。X線管11tと回転中心軸4との距離は800mm、回転中心軸4と2次元X線検出器FPDのX線入射面との距離は400mm、2次元X線検出器FPDのX線入射面の大きさは400mm×300mmの長方形状であって、画素サイズは2048×1536、そして画素ピッチは0.2mmである。2次元X線検出器FPDにX線が入射すると、まずX線入射面でCsI等の発光体により光に変換され、光信号はフォトダイオードにより電荷に変換される。蓄積した電荷は一定のフレームレートごとにTFT素子によりデジタル信号に変換され、読み出される。回転撮影モードでは、毎秒30フレーム、画像サイズ1024×768で2次元X線画像データを読み出す。撮影系回転制御手段101は、X線源11と2次元X線検出器12を被検体2の回りに回転させ、検出系制御手段107により、被検体2の360°X線透視データを撮影する。旋回アーム5の回転速度はたとえば1秒当たり37.5°で、スキャン時間は9.6秒である。
また、コーンビームX線CT装置1の回転の仕様例は次のとおりである。撮影系回転制御手段101は、2次元X線検出器12を、被検体2の左手の方向(−100°)から天井方向(0°)を通過し、被検体2の右手方向(+100°)まで移動させる。これにより、200°の投影角度にわたって被検体2の2次元X線透過画像を撮影することができる。C型アーム13の回転速度はたとえば1秒当たり40°で、スキャン時間はたとえば5秒である。
次に、前記コーンビームX線CT装置1による撮影における動作の概要について説明する。
X線CT装置1では、先ず撮影系回転制御手段101は旋回アーム5の回転を開始する。旋回アーム5の22.5°の回転加速期間を経た後、X線照射制御手段103は、X線管11tにX線を照射し、検出系制御手段107は2次元X線検出器12による撮像を開始する。X線管11tから照射されたX線は、被検体2を通過した後、2次元X線検出器12に取り込まれる。2次元X線検出器12の信号は、A/D変換を経た後、デジタル信号からなる2次元のX線画像データとして画像収集手段110に記録される。2次元X線検出器FPDの標準走査モードは毎秒30フレームである。撮影による投影角度間隔は1.25°で、9.6秒間に288枚のX線投影像を取得する。360°の回転撮影が完了すると、X線照射制御手段103はX線管11tのX線照射を終了し、撮影系回転制御手段101は22.5°の回転減速期間を経た後に回転を停止する。
図3に示すコーンビームX線CT装置1cによる撮影の動作は次のとおりである。まず撮影系回転制御手段101はC型アーム13のプロペラ回転を開始する。回転加速期間を経た後、X線照射制御手段103はX線管11tにX線を照射し、検出系制御手段107は2次元X線検出器12による撮像を開始する。撮影による投影角度間隔は1.33°で、5秒間に150枚のX線透過像を取得する。200°の回転撮影が完了すると、X線照射制御手段103はX線照射を終了し、撮影系回転制御手段101は回転減速期間を経た後回転を停止する。
再構成手段200は、以上のような撮影に並行し、あるいは撮影終了後に画像収集手段110から2次元のX線画像データを読出し、このX線画像データに基づいて画素再構成演算を行い、被検体2の3次元的X線CT像の再構成演算を行う。画像表示手段120は、3次元的X線CT画像を、CRT装置や液晶ディスプレイ装置等からなる表示装置80に表示する。なお画像表示手段120は、画像収集手段110に記録された2次元のX線画像データを表示してもよい。
図1は、本発明によるコーンビームX線CT装置の特徴をなす部分の説明図である。なお、図1は、図2に示す座位方式のコーンビームX線CT装置の場合に基づいて説明しているが、図3あるいは図4に示すコーンビームX線CT装置においても同様となっている。
図1において、X線源11とこのX線源11に対向配置される2次元検出器12が、図中矢印方向に回転するようになっている。図1の符号4は前記X線源11と2次元検出器12の回転中心軸を表している。X線源11と2次元検出器12の間には被検体2が配置されているが、この図1においては、該被検体2の歯列40のみを描画し該被検体2の図示は省略している。また、前記歯列40にはその両側に歯に高吸収体(たとえば金属)41、42が埋設されているとする。この場合、前記被検体2のX線CT像を作成しようとする場合、前記高吸収体41と高吸収体2の間にアーチファクト43が生じてしまうことは知られている。
今、前記X線源11と2次元検出器12が図中y方向上に位置づけられている場合の前記2次元検出12が検出する撮影画像(撮影画像データ)は、図中上側において撮影画像50に示すようになっている。この場合、前記被検体2から得られる撮影画像データは、前記X線源11からのX線放射角に相当する図中実線枠のアキシャル再構成像表示領域30であることから、前記撮影画像50において、被検体20が図中左側にずれて撮影され、その歯列40においても一方の高吸収体41が表示され他方の高吸収体42は表示されていない状態となっている。
この場合、前記撮影画像50に表示される前記アーチファクト43の像の低減処理を施す場合、前記歯列40の全体を含む画像データを必要となる。従来(特許文献1参照)にあっては、前記X線源11と2次元検出器12の回転で該2次元検出器12から順次得られる各撮影画像データによって、前記回転中心4から外方に広がる同心円内の比較的広い範囲(図中符号32に示す一点鎖線枠)を予め設定し、この範囲内で生成される再投影像を生成し、この再投影画像から前記歯列40の全体を含む画像データを得るようにしていた。しかし、この場合の画像データはその量が多大となり、アーチファクト43を低減させる演算処理において多大な時間を要することになる。
これに対し、本実施例では、まず、たとえば以下の手法によって、前記X線源11と2次元検出器12に対する被検体20のずれ量を検出するようにしている。すなわち、前記撮影画像50において、その左右両脇に区分領域(ROI)51および区分領域(ROI)52を設定し、これらの各区分領域51、52において、それぞれ平均輝度を算出するようにしている。各区分領域51、52において平均輝度がある範囲内で同じであれば、被検体20は中央に位置づけられてずれがないものと判断できる。また、各区分領域51、52において平均輝度に差が有る場合には被検体20は中央の位置に対してずれが生じており、そのずれ量は前記平均輝度の差によって算出することができる。このような処理は図2に示す非対称設定手段310によって行うようになっている。
そして、このようにして前記被検体20の前記X線源11と2次元検出器12に対するずれ量を検出した後に、前記アキシャル再構成像表示領域30から該アキシャル再構成像表示領域30を含んだまま、前記ずれ量分延長させた領域(図中点線枠31に相当する)を設定する。すなわち、これによって、前記アキシャル再構成像表示領域30から該アキシャル再構成像表示領域30および前記歯列40における他方の高吸収体42をも含む領域まで延長させた領域を設定する。図中点線枠31に相当する領域は前記アキシャル再構成像表示領域30を画面の横方向にシフトさせて得られる画像であるため、符号32に示す一点鎖線枠内の領域に対して大幅に小さくすることができる。これにより、比較的少ない演算量で前記画像データを得ることができる。
そして、CT画像データから前記点線枠31の領域のデータを抽出し、この抽出されたデータから一対の前記高吸収体41、42の間に生じるアーチファクト43を補正することができ、その演算処理を極めて短時間で行う得る効果を奏するようになる。このような処理は、図2に示す再構成領域拡大手段320によって行うようになっている。
図5は、前記非対称設定手段310、再構成領域拡大手段320における具体的な処理手順を示したフローチャートである。非対称設定手段310では、まず、ステップS311において、左右の非対称配置が判別できる方向の歯列40を含む投影画像50に設定した左右ROI51、52の平均値を算出する。
次に、ステップS312において、前記のステップで算出したROIの平均値を予め設定している閾値と比較する。この閾値としては、たとえば空気の透過値の1/4程度の値に設定しておくことが好ましい。
ここで、透過値が閾値より大きい場合は空気あるいは被検体表面の透過とみなす。また、透過値が閾値より小さい場合は被検体の厚みのある中央部を透過したとみなす。そして、左右どちらかの透過値が閾値以下の場合は被検体が非対称に配置されているとみなす。
次に、ステップS313において、左右どちらかの透過値が閾値以下の場合、上述したように被検体が非対称に配置されているとみなし、再構成演算を行う3次元ボクセルの中心シフト量と、長軸方向の再構成半径を設定する。
次に、ステップS314において、左右のいずれもが閾値以下あるいは閾以上の場合は、上述したように被検体は対称に配置されているものとみなし、元の対称な3次元ボクセル領域で高吸収体補正演算を行う。
そして、再構成領域拡大手段320では、前記ステップS313あるいはステップS314で決定した長短軸再構成半径、再構成中心から、3次元ボクセル配列をスキャンするためのマスクテーブルを生成する。非対称配置の場合は、元の対称な3次元ボクセル領域を完全に包含する必要があるため、左右に直交する2軸の再構成半径も再構成中心シフト量のたとえば1/2〜1/3の範囲内で再構成半径を拡大する。
〈実施例2〉
上述した実施例では、撮影した撮影画像50をもとに、非対称配置の判別を行うようにしたものである。しかし、これに限定されず、たとえば、前記X線源11および前記X線検出器12の前記被検体20に対してずれを生じさせる機構を設置し、CT画像データの作成における撮影画像データの領域から他方の高吸収体をも含む領域までの延長は、前記ずれの量に対応させて行うようにしてもよい。
前記X線源11および前記X線検出器12の前記被検体20に対してずれを生じさせる機構は、被検体20のたとえば特別な撮影において必要とされる機構で、このような機構を備えた場合には、前記X線源11および前記X線検出器12に対する被検体20のずれは、それを検出することなく、事前に判っているものとなる。
図6は、被検体20にずれを生じさせる操作を行う表示装置80を示している。撮影画像50fを観察しながら、被検体20の前記X線源11および前記X線検出器12に対するシフトを行うことができ、たとえば、画面上のソフトスィッチSSによって、被検体20を中央から左側に20.0mmシフトさせる操作をしていることを示している。これにより、前述の椅子位置制御手段105、または寝台制御手段106が駆動し、被検体20の非対称配置におけるコーンビーム撮影を実現する。
この場合、アーチファクトの補正において、実施例1に示したように、CT画像データの作成における撮影画像データの領域から他方の高吸収体をも含む領域までの延長の幅の量は、たとえば前記ソフトスイッチにおける設定に基づいて設定できるようになる。
〈実施例3〉
また、上述した撮影投影像50あるいは撮影画像50fに代え、たとえば、光学カメラの画像およびレーザーポインタ像を表示し、被検体のシフト量を調整し、非対称撮影を行うようにしてもよい。被検体20のX線源11および2次元検出器12に対するずれ量は、必ずしも該2次元検出器12からの画像データによってのみ検出できるものではなく、該2次元検出器12と別個に設置する光学カメラ、あるいはレーザポインタ像によっても可能であることから、これら光学カメラの画像、あるいはレーザポインタ像の画像によって被検体20のずれ量を検知するようにしてもよい。
以上、本発明を実施例用いて説明してきたが、これまでの各実施例で説明した構成はあくまで一例であり、本発明は、技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。それぞれの実施例で説明した構成は、互いに矛盾しない範囲で、組み合わせて実施するようにしてもよい。
本発明よるX線CT装置の一実施例を示す構成および動作を示す説明図である。 本発明が適用されるX線CT装置(座位方式)を示す概略構成図である。 本発明が適用されるX線CT装置(被検体回転方式)を示す概略構成図である。 本発明が適用されるX線CT装置(Cアーム方式)を示す概略構成図である。 本発明によるX線CT装置の要部における動作を示すフローチャートである。 本発明によるX線CT装置の他の実施例を示す説明図である。
符号の説明
1……コーンビームX線CT装置、1b……被検体回転方式コーンビームX線CT装置、1c……Cアーム方式コーンビームX線CT装置、2……被検体、3……回転軌道面(ミッドプレーン)、4……回転中心軸、5……旋回アーム、6……支柱、7……椅子、8……固定架台、10……撮影部、10c……Cアーム方式コーンビームX線CTの撮影部、11……X線源、11t……X線管、11c……コリメータ、12……2次元X線検出器、13……C型アーム、14……C型アーム保持体、15……天井支持体、16……天井レール、17……寝台、18……インジェクタ、19……回転台、20……制御演算部、20c……Cアーム方式コーンビームX線CT装置の制御演算部、21……回転中心軸の2次元X線検出器への投影、30……アキシャル再構成像表示領域、31……左右に拡大した再構成演算領域、32……特許文献1における拡大再構成演算領域、40……歯列、41……アキシャル再構成像表示領域内の高吸収体、43……アーチファクト、50……非対称を判別する方向の投影画像、50f……非対称配置を判別する方向の透視画像またはカメラ画像、51、52……投影画像上に設定する左右ROI、60……被写体中心に配置したレーザーポインタ像、80……表示装置、90……情報入力装置、100……撮影部制御手段、100c……Cアーム方式のコーンビームX線CTの撮影部制御手段、101……撮影系回転制御手段、102……撮影系位置制御手段、103……X線照射制御手段、104……インジェクタ制御手段、105……椅子位置制御手段、106……寝台制御手段、107……検出系制御手段、110……画像収集手段、120……画像表示手段、200……再構成手段、290……再構成CT像、300……高吸収体補正手段、310……非対称設定手段、320……再構成領域拡大手段、330……高吸収領域抽出手段、340……再投影手段、350……非線形変換手段、360……投影像加算手段。

Claims (3)

  1. 被検体にX線を照射するX線源と、
    前記X線源に対向して配置され前記被検体を透過して前記X線に基づいた画像データを出力するX線検出器と、
    前記X線源と前記X線検出器の回転によって得られる画像データからX線CT像を生成する画像再構成手段を備えるものであって、
    前記被検体はその画像にアーチファクトを発生させる少なくとも一対のX線高吸収体を内蔵する場合に、
    そのまま画像データに、前記被検体の前記X線源および前記X線検出器に対するずれ量を検出する検出手段と、
    該検出手段によって得られる前記ずれ量に対応させ前記画像データの検出領域から前記一方のX線高吸収体をも含む領域まで延長させた領域内の前記X線CT像を作成し、前記X線CT像に基づいて一対のX線高吸収体の間に生じるアーチファクトを補正する補正手段を備えることを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記検出手段は、前記撮影画像データによる当該画像の非対称を検出して前記ずれ量を検出することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記X線源および前記X線検出器の前記被検体に対してずれを生じされる機構を備え、前記CT画像データの作成における前記撮影画像データの領域から前記一方の高吸収体をも含む領域までの延長は、前記ずれの量に対応させて行うことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
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