JP2009194256A - 固体撮像素子およびその製造方法、電子情報機器 - Google Patents

固体撮像素子およびその製造方法、電子情報機器 Download PDF

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Abstract

【課題】各領域間での段差部を更に低減することにより、有効画素領域の周辺部での額縁状の感度ムラおよび色ムラを更に改善する。
【解決手段】入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部2が配設された有効画素領域Aの周辺に黒基準信号を得るためのOB領域Bが設けられ、信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極5上に第1遮光膜7さらにその上に絶縁膜8が設けられ、OB領域Bの絶縁膜8上に第2遮光膜9Aが設けられた固体撮像素子において、OB領域Bの絶縁膜8上に、第2遮光膜9Aを構成する少なくとも一構成材料と同一材料層(TiN層)で別工程により別途形成されて第2遮光膜9Aが薄膜化されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体からの画像光を光電変換して撮像する半導体素子で構成された固体撮像素子およびその製造方法、この固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、玄関監視カメラや車載用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器に関する。
上述した従来の固体撮像素子は、撮像部にCCD(電荷結合素子)が2次元状に配列され、この撮像部およびその周辺回路部の形成後に、画像ノイズの原因になる暗電流の抑制のために水素雰囲気中でアニール処理を行っている。
図9は、撮像部にCCD(電荷結合素子)を用いた従来の固体撮像素子を模式的に示す平面図である。
図9において、従来の固体撮像素子100は、中央部の有効画素領域Aの周辺を、OB(オプティカルブラック=光学的黒)領域Bが取り囲み、さらにその周辺部に、有効画素領域Aにおける電荷転送駆動などを制御するための周辺回路が配設された周辺回路領域Cが設けられた平面構造をしている。このOB領域Bからの黒基準データを基準値として、有効画素領域Aからの画像データを信号出力することにより、画像ノイズの原因になる暗電流ノイズ成分を除去している。
この固体撮像素子100の要部断面積層構造の一例を図10(a)および図10(b)に示している。
図10(a)は、従来の固体撮像素子100の有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、図10(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。なお、ここでは、図9の領域と同様の領域には同一の符号を付して説明する。
図10(a)および図10(b)において、従来の固体撮像素子100は、有効画素領域AおよびOB領域Bにおいて、半導体基板101の表面側に、入射光を受光して光電変換する複数の受光部102が行列方向に2次元状に配列され、各受光部102で光電変換された信号電荷を読み出して電荷転送する電荷転送領域103が設けられている。この電荷転送領域103を含む領域上にゲート絶縁膜104を介して電荷転送電極105が形成されている。一方、周辺回路領域C側では、電荷転送電極105を形成する前のポリシリコン層または金属層105aのままである。
続いて、この電荷転送電極105上に絶縁膜106を介して第1遮光膜107が形成され、さらにその上の基板全面に絶縁膜108が形成されている。
その後、その絶縁膜108上のOB領域B側には、OB領域B上を全て遮光するように第2遮光膜を構成するメタル層109が形成されている。この第2遮光膜を構成するメタル層109は、周辺回路領域C側では同一工程でかつ同一層で形成された周辺回路のメタル配線層(メタル層109)として用いられる。さらに、これらの絶縁膜108およびメタル層109上の基板全面にプラズマ窒化膜などの酸素や水分の浸入を防ぐパッシベーション膜110が形成されている。このパッシベーション膜110を用いて熱処理を行うことにより、基板表面の暗電流を抑制するために残留水素によるシンター処理が行われる。
このパッシベーション膜110の表面は、その下方の受光部102と電荷転送電極105が反映されて受光部102側で凹んだレンズ状になっている。有効画素領域Aにおいて、この凹んだ位置でかつ各受光部102に対応するように集光用のインナーレンズ111 それぞれ形成される。
これらのパッシベーション膜110およびインナーレンズ111上に、表面を平坦化するための透明な平坦化膜112が形成される。この平坦化膜112上に、オンチップによる、カラーフィルター層113、さらにその上に平坦化膜114を介してオンチップレンズ115が形成される。
このように、従来の固体撮像素子100では、要求される遮光特性を得るために、OB領域Bの第1遮光膜107および第2遮光膜を構成するメタル層109の積層構造として2重に用いている。
このように、OB領域Bに2重に遮光膜を形成した場合に、第2遮光膜を構成するメタル層109が周囲のメタル配線と同一工程でかつ同一層により作るので、第2遮光膜の膜厚が厚くなってしまい、有効画素領域AとOB領域Bとの境界部で大きい段差が生じてしまう。これによって、その後のインナーレンズ111の形成不良(傾きおよび変形)やその上の平坦化膜112による平坦化が充分にできずに尚も段差が残り、さらにその後のカラーフィルター113の膜厚や形状が不均一になったり、更にその上のオンチップレンズ115の膜厚や形状も不均一になったりして、有効画素領域の周辺部に対応する表示画面上の位置で額縁状の色ムラや感度ムラを引き起こし、程度によっては撮像不良となってしまう。
これを解決するために、例えば特許文献1〜3が図11〜図13のように提案されている。なお、図11〜図13では、図10に示した受光部102および電荷転送領域103についてはここでは特に関係しないので省略して示している。
特許文献1では、図11に示すように、光学的黒領域であるOB領域Bの第2遮光膜を構成するメタル層109下の絶縁膜108のみをエッチングして段差の低減を図っている。このように、OB領域Bの絶縁膜108の薄膜化は、絶縁膜108を形成後、有効画素領域Aと周辺回路領域Cをフォトレジスト膜でマスキングして、OB領域Bの絶縁膜108だけドライエッチングすることにより、絶縁膜108の一部を膜厚方向にエッチング除去して薄膜の絶縁膜108aとする。このようにして、有効画素領域Aの絶縁膜108の表面と、OB領域Bの第2遮光膜を構成するメタル層109の表面との間の段差を、OB領域Bの絶縁膜108を薄膜化した分だけ低減することができる。
特許文献2では、図12に示すように、OB領域Bの第2遮光膜を構成するメタル層109下の絶縁膜108aだけではなく、より平坦性をより図るために、周辺回路領域Cのメタル配線(メタル層109)下の絶縁膜108aも、絶縁膜108からエッチングして薄膜化を図ることにより、有効画素領域AとOB領域Bとの境界部での段差の低減を図っている。
特許文献3では、図13に示すように、周辺回路領域Cのメタル配線(メタル層109)は必要配線容量分の膜厚で形成する必要があるが、OB領域Bの遮光膜としては更に薄くても良いため、第2遮光膜を構成するメタル層109からAl−Cu層(メタル層)のみを途中までエッチングして第2遮光膜を構成するメタル層109Aとして薄膜化を図ることにより、有効画素領域AとOB領域Bとの境界部での更なる段差の低減を図っている。
特開2004−241524号公報 特開2001−196571号公報 特開2002−076322号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3においても、有効画素領域AとOB領域Bとの境界部に尚も段差が残ることにより、有効画素領域AとOB領域Bと境界部付近で、後のインナーレンズ111の形成や、絶縁膜112の形成後のオンチップ層形成時のカラーフィルター113、さらにはオンチップレンズ形成工程などで、各部材の膜厚や形状が不均一に形成されてしまう。これによって、その有効画素領域Aの周辺部分で、オンチップレンズ115やインナーレンズ111から入射/集光した入射光が受光部102(光電変換部;フォトダイオード部)、第1遮光膜107の開口部に適正に入射できないことや、カラーフィルター113の膜厚異常による色特性の変動などにより、額縁状の感度ムラ(感度不均一)や色ムラ(色不均一)が発生してしまい、程度によっては撮像不良が生じてしまう虞もある。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、各領域間での段差部を更に低減することにより、有効画素領域の周辺部での額縁状の感度ムラおよび色ムラを更に改善することができる固体撮像素子およびその製造方法、この固体撮像素子が画像入力デバイスとして撮像部に設けられたカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像素子は、入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るためのOB領域が設けられ、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子において、 該OB領域の絶縁膜上に、該第2遮光膜を構成する少なくとも一構成材料と同一材料層で別工程により別途形成されて該第2遮光膜が薄膜化されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の固体撮像素子は、入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るためのOB領域が設けられ、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子において、該OB領域の絶縁膜上に該第2遮光膜を構成する少なくとも一構成層が取り除かれて薄膜化されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、本発明の固体撮像素子におけるOB領域の周囲に周辺回路領域が設けられ、該周辺回路領域のメタル配線層は、メタル層を上下のバリアメタル層で挟んだ積層構造であり、該OB領域の第2遮光膜を構成する少なくとも一構成層と同一材料により形成されている。
さらに、本発明の固体撮像素子における下側のバリアメタル層、真中のメタル層および上側のバリアメタル層のうちの少なくともいずれかが取り除かれて前記第2遮光膜が薄膜化されている。
さらに、本発明の固体撮像素子において、前記OB領域のメタル配線層のみ除去された絶縁膜上に前記メタル配線層を構成する少なくとも一構成層により新たに形成されている。
さらに、本発明の固体撮像素子において、前記下側のバリアメタル層はTi層/TiN層の積層であり、真中のメタル層はAl−Cu層であり、上側のメタル層はTiN層である。
さらに、本発明の固体撮像素子において、前記有効画素領域の絶縁膜上にインナーレンズ、カラーフィルターおよびオンチップレンズのうちの少なくともいずれかが設けられている。
さらに、本発明の固体撮像素子において、前記有効画素領域と前記OB領域の境界の段差を構成する前記第2遮光膜の端部にテーパまたは丸みが形成されている。
本発明の固体撮像素子は、入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に周辺回路領域が設けられ、該信号電荷を電荷転送するための有効画素領域の各電荷転送電極上に設けられた多層配線層の層数と、該周辺回路領域の多層配線層の層数とが異なる場合に、該有効画素領域と該周辺回路領域との境界部において生じる段差を緩和するように、段差の付いた多層配線層上の絶縁膜の表面にテーパが付けられているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るOB領域が設けられ、該OB領域の周辺に周辺回路領域が設けられており、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子の製造方法において、該絶縁膜上に、該OB領域および該周辺回路領域にメタル配線層を成膜するメタル配線層成膜工程と、該OB領域のメタル配線層を除去した絶縁膜上に前記第2遮光膜材として該メタル配線層の少なくとも一構成層を成膜する第2遮光膜材成膜工程と、該第2遮光膜と該周辺回路領域のメタル配線を形成する第2遮光膜・メタル配線形成工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るOB領域が設けられ、該OB領域の周辺に周辺回路領域が設けられており、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子の製造方法において、該OB領域および該周辺回路領域の絶縁膜上に、メタル配線層の一部を構成するメタル配線層を成膜する一部メタル配線層成膜工程と、該OB領域の一部メタル配線層のみを除去した絶縁膜上に、該第2遮光膜材および該メタル配線層として該メタル配線層の残る構成層を成膜する第2遮光膜・メタル配線層成膜工程と、該第2遮光膜と該周辺回路領域のメタル配線を形成する第2遮光膜・メタル配線形成工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るOB領域が設けられ、該OB領域の周辺に周辺回路領域が設けられており、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子の製造方法において、該OB領域および該周辺回路領域の絶縁膜上に、メタル配線層の全部または一部を構成する全部または一部メタル配線層成膜工程と、該OB領域の全部または一部メタル配線層の一部を除去した膜上に、該第2遮光膜材および該メタル配線層として該メタル配線層の残る構成層がある場合に該残る構成層を成膜する第2遮光膜・メタル配線層成膜工程と、該第2遮光膜と該周辺回路領域のメタル配線を形成する第2遮光膜・メタル配線形成工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、本発明の固体撮像素子の製造方法において、前記有効画素領域の絶縁膜上にインナーレンズ、カラーフィルターおよびオンチップレンズのうちの少なくともうずれかを形成する工程を更に有する。
さらに、本発明の固体撮像素子の製造方法において、等方性エッチングにより、前記絶縁膜と段差を構成する前記OB領域の第2遮光膜の端部にテーパまたは丸みを形成して該段差を緩和する段差緩和工程をさらに有する。
本発明の電子情報機器は、本発明の上記固体撮像素子が画像入力デバイスとして撮像部に設けられたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、OB領域の絶縁膜上に、第2遮光膜を構成する少なくとも一構成材料と同一材料層で別工程で別途形成されて第2遮光膜が薄膜化されているかまたは、OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜を構成する少なくとも一構成層が取り除かれて薄膜化されている。
これによって、OB領域の遮光性を有する遮光膜の膜厚を確保しつつ、有効画素領域とOB領域の境界部での段差を大幅に低減することが可能となる。これによって、後のオンチップ形成における、インナーレンズ、平坦化膜、カラーフィルターおよびオンチップレンズなどの膜厚や形状の均一性が向上できて、感度ムラや色ムラを改善して画質の向上が図られる。
また、上記従来構成の課題として、特許文献1、2の絶縁膜のようにエッチングによって絶縁膜の薄膜化を図る場合、第1遮光膜までエッチング除去部分が至らないようにする必要がある。また、特許文献3の第2遮光膜のようにAl−Cu層の途中まで第2遮光膜自体をエッチングして薄膜化を図ることにより段差低減を図ったりしている。これらの場合には、エッチング除去量をエッチング時間により制御するしかなく、ロット間のエッチング後の残膜制御性が難しく膜厚の均一性が悪くなってしまう。
これを解決するように、従来技術にあるOB領域上の絶縁膜の薄膜化やAl配線膜のエッチングによる薄膜化に比較して、段差低減時のAl−Cu層からTi層/TiN層へのエッチング加工など、エッチング終点検知器(EPD;エンドポイントディテクタ)にて正確に終点検知処理ができるため、ロット間のバラツキを制御することも可能となって、OB領域B上の段差低減膜厚の均一性を向上させることができる。
以上により、本発明のよれば、OB領域の絶縁膜上に、第2遮光膜を構成する少なくとも一構成材料と同一材料層で別工程で別途形成されて第2遮光膜が薄膜化されているかまたは、OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜を構成する少なくとも一構成層が取り除かれて薄膜化されているため、各領域間での段差部が更に低減されて、有効画素領域の周辺部での額縁状の感度ムラおよび色ムラを更に改善することができる。
以下に、本発明の固体撮像素子およびその製造方法の実施形態1〜4および、これを画像入力デバイスとして撮像部に用いた電子情報機器の実施形態5について図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1(a)は、本発明の固体撮像素子の実施形態1における有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、図1(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。
図1(a)および図1(b)において、本実施形態1の固体撮像素子20は、CCD型固体撮像素子であり、半導体基板1の表面側に、入射光を受光して光電変換する複数の受光部2が行列方向に2次元状に配列され、各受光部2で光電変換された信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送領域3が設けられている。この電荷転送領域3を含む領域上にゲート絶縁膜4を介して電荷転送電極5が形成されている。一方、この電荷転送電極5は、周辺回路領域C側では、電荷転送電極5を形成する前のポリシリコン層または金属層5aのままである。さらに、この電荷転送電極5上に絶縁膜6を介して第1遮光膜7が形成され、さらにその上の基板全面に絶縁膜8が形成されている。さらに、その絶縁膜8上のOB(オプティカルブラック=光学的黒)領域B側には、OB領域B上を全て遮光するように第2遮光膜としてのメタル層9Aが形成されている。
この第2遮光膜を構成するメタル層9Aは、OB領域Bの第2遮光膜としてのメタル層9(図示せず)と、周辺回路領域Cのメタル配線としてのメタル層9(Ti層/TiN層9aの積層構造/Al−Cu層9b/TiN層9c)とが同一工程で同一層として形成された後に、OB領域B側のメタル層9のみをエッチング除去した後に、そこにTiNスパッタ処理した後に、フォトレジスト膜を用いて通常のメタル配線パターニングを行って第2遮光膜としてのメタル層9A(TiN層)を形成している。
さらに、これらの絶縁膜8およびメタル層9A、メタル層9上の基板全面に、プラズマ窒化膜などの酸素や水分の浸入を防ぐためのパッシベーション膜10が形成されている。このパッシベーション膜10の表面は、その下方の受光部2と電荷転送電極5との段差が反映されて受光部2側で凹んだレンズ状の表面になっている。有効画素領域Aにおいて、この凹んだ位置でかつ受光部2毎に対応するように集光用のインナーレンズ11がそれぞれ形成されている。
これらのパッシベーション膜10およびインナーレンズ11上に、表面を平坦化するための透明な平坦化膜12が形成されている。この平坦化膜12上に、オンチップによる、カラーフィルター層13、さらにその上に平坦化膜14を介してオンチップレンズ15が形成されている。
上記構成の固体撮像素子20の製造方法について説明する。
まず、電荷転送電極5上に第1遮光膜7を、絶縁膜6を介して形成し、その上に絶縁膜8を形成する。
次に、この絶縁膜8に、上下配線接続のためにコンタクトホール(図示せず)を形成し、さらに、OB領域Bおよび周辺回路領域Cにおいて、その上にメタル層9として、厚さ150nm程度のTi層/TiN層9a、厚さ800nmのAl−Cu層9b、さらに厚さ45nmのTiN積層9cのスパッタ処理を順次して成膜した後に図2に示すようにOB領域B上のメタル層9の全てをエッチング除去する。続いて、OB領域B上のみ、メタル層9が除去された絶縁膜8上に、TiNスパッタ処理をして成膜した後に、第2遮光膜としてのメタル層9A(TiN層)を厚さ150nm〜300nm程度(ここでは200nm)で成膜する。
さらに、これらの絶縁膜8および、第2遮光膜としてのメタル層9A上の基板全面に、図3に示すようにプラズマ窒化膜などのパッシベーション膜10を形成する。
さらに、有効画素領域Aにおいて、図4に示すようにこのパッシベーション膜10上の受光部2に対応する位置に集光用のインナーレンズ11をそれぞれ形成する。これらの上に、平坦化膜12カラーフィルター層13、平坦化膜14さらに集光用のオンチップレンズ15をこの順にそれぞれ形成する。
以上により、本実施形態1によれば、OB領域B上は第2の遮光膜となるTiN層だけになるので、OB領域Bの遮光性を確保しつつ、有効画素領域とOB領域の境界部での段差を大幅に低減することができる。これによって、後のオンチップ形成における、インナーレンズ11、平坦化膜12、カラーフィルターおよびオンチップレンズ15などの膜厚や形状の均一性を向上できて、感度ムラや色ムラを改善して画質の向上を図ることができる。
また、従来技術にあるOB領域B上の絶縁膜の薄膜化やAl配線膜のエッチングによる薄膜化に比較して、段差低減時のAl−Cu層9bからTi層/TiN層9aのエッチング加工をエッチング終点検知器(EPD;エンドポイントディテクタ)にて処理できるため、ロット間のバラツキを制御することが可能となり、OB領域B上の段差低減膜厚の均一性を向上させることができる。
(実施形態2)
図5(a)は、本発明の固体撮像素子の実施形態2における有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、図5(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。
図5(a)および図5(b)において、本実施形態2の固体撮像素子21は、半導体基板1の表面側に、入射光を受光して光電変換する複数の受光部2が行列方向に2次元状に配列され、各受光部2で光電変換された信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送領域3が設けられている。この電荷転送領域3を含む半導体領域上にゲート絶縁膜4を介して電荷転送電極5が形成されている。一方、この電荷転送電極5は、周辺回路領域C側では、電荷転送電極5を形成する前のポリシリコン層または金属層5aのままである。さらに、この電荷転送電極5上に絶縁膜6を介して第1遮光膜7が形成され、さらにその上の基板全面に絶縁膜8が形成されている。さらに、その絶縁膜8上のOB(オプティカルブラック=光学的黒)領域B側には、OB領域B上を全て遮光するように第2遮光膜としてのメタル層9Bが形成されている。
この第2遮光膜を構成するメタル層9Bは、OB領域Bおよび周辺回路領域Cにおいて、Ti層/TiN層9aの積層をそれぞれスパッタリングして成膜した後に、Al−Cu層9bをスパッタリングして成膜し、OB領域BのAl−Cu層9bのみ、エッチング終点検知器(EPD)を用いて周波長を見ながらエッチング除去してTi層/TiN層9aでエッチングストップさせ、OB領域Bにおいて、その上にTiN積層9cをスパッタリングして成膜し、フォトレジスト膜により通常のメタル配線パターニングを行って、OB領域Bの第2遮光膜としてのメタル層9B(Ti層/TiN層9a/TiN層9c)を形成すると共に、周辺回路領域Cのメタル配線としてのメタル層9(Ti層/TiN層9aの積層構造/Al−Cu層9b/TiN層9c)を形成している。
さらに、これらの絶縁膜8および、第2遮光膜としてのメタル層9B、メタル層9上の基板全面に、プラズマ窒化膜などの酸素や水分の浸入を防ぐためのパッシベーション膜10が形成されている。このパッシベーション膜10の表面は、その下方の受光部2と電荷転送電極5との段差が反映されて受光部2側で凹んだレンズ状の表面になっている。有効画素領域Aにおいて、この凹んだ位置でかつ受光部2毎に対応するように集光用のインナーレンズ11がそれぞれ形成されている。
これらのパッシベーション膜10およびインナーレンズ11上に、表面を平坦化するための透明な平坦化膜12が形成されている。この平坦化膜12上に、オンチップによる、カラーフィルター層13、さらにその上に平坦化膜14を介してオンチップレンズ15が形成されている。
上記構成の固体撮像素子21の製造方法について説明する。
まず、電荷転送電極5上に第1遮光膜7を、絶縁膜6を介して形成し、その上に絶縁膜8を形成する。
次に、この絶縁膜8に、上下配線接続のためにコンタクトホール(図示せず)を形成し、さらに、OB領域Bおよび周辺回路領域Cにおいて、絶縁膜8上にTi層/TiN層9aの積層膜を膜厚150nmでスパッタ処理により成膜し、さらにその上からAl−Cu層9bを膜厚800nmでスパッタ処理して成膜する。
続いて、OB領域BのAl−Cu層9bのみ、エッチング終点検知器(EPD)を用いて周波長を見ながらエッチング除去してTi層/TiN層9aの位置でエッチングストップさせる。
その後、OB領域BのTi層/TiN層9a上および周辺回路領域CのAl−Cu層9b上に、TiN積層9cを膜厚50nmでスパッタ処理により成膜し、フォトレジスト膜により通常のメタル配線パターニングを行って、OB領域Bの第2遮光膜としてのメタル層9B(Ti層/TiN層9aの積層構造/TiN層9c)を形成すると共に、周辺回路領域Cのメタル配線としてのメタル層9(Ti層/TiN層9aの積層構造/Al−Cu層9b/TiN層9c)を電荷転送に充分な膜厚で形成することができる。
さらに、これらの絶縁膜8上および、第2遮光膜としてのメタル層9B上の基板全面にプラズマ窒化膜などのパッシベーション膜10を形成する。
さらに、有効画素領域Aのパッシベーション膜10上の受光部2に対応する位置に集光用のインナーレンズ11をそれぞれ形成する。これらの上に、平坦化膜12、カラーフィルター層13、平坦化膜14さらに集光用のオンチップレンズ15をこの順にそれぞれ形成する。
以上により、本実施形態3によれば、OB領域B上は第2遮光膜となるTi層/TiN層9aの積層膜/TiN層9cだけになるので、OB領域Bとしての遮光に必要な膜厚(ここでは200nm)を確保しつつ、有効画素領域AとOB領域Bの境界部での段差を大幅に低減することができる。これによって、後のオンチップ形成における、インナーレンズ11、平坦化膜12、カラーフィルターおよびオンチップレンズ15などの膜厚や形状の均一性を向上できて、感度ムラや色ムラを改善して画質の向上を図ることができる。
また、従来技術にあるOB領域B上の絶縁膜の薄膜化やAl配線膜のエッチングによる薄膜化に比較して、段差低減時のAl−Cu層9bのエッチング加工をエッチング終点検知器(EPD;エンドポイントディテクタ)にて正確に処理できるため、ロット間のバラツキを制御することが可能となり、OB領域B上の段差低減膜厚の均一性をより向上させることができる。
(実施形態3)
図6(a)は、本発明の固体撮像素子の実施形態3における有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、図6(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。
図6(a)および図6(b)において、本実施形態2の固体撮像素子22は、半導体基板1の表面側に、入射光を受光して光電変換する複数の受光部2が行列方向に2次元状に配列され、各受光部2で光電変換された信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送領域3が設けられている。この電荷転送領域3を含む半導体領域上にゲート絶縁膜4を介して電荷転送電極5が形成されている。一方、この電荷転送電極5は、周辺回路領域C側では、電荷転送電極5を形成する前のポリシリコン層または金属層5aのままである。さらに、この電荷転送電極5上に絶縁膜6を介して第1遮光膜7が形成され、さらにその上には、有効画素領域A側で絶縁膜8が形成され、OB(オプティカルブラック=光学的黒)領域B側では絶縁膜8よりも薄膜の絶縁膜8aに形成されている。さらに、その絶縁膜8a上のOB領域B側は、OB領域B上を全て遮光するように第2遮光膜としてのメタル層9Cが形成されている。
この第2遮光膜を構成するメタル層9Cは、周辺回路領域Cのメタル配線としてのメタル層9(Ti層/TiN層9aの積層/Al−Cu層9b/TiN積層9c)の形成工程において、OB領域Bおよび周辺回路領域C全面へのバリアメタルスパッタによってTi層/TiN積層9aを成膜した後に、段差低減のために、OB領域Bのみのバリアメタル(Ti/TiN積層9a)のエッチング除去とその下地層の絶縁膜8の薄膜化を行い、その後、Al−Cu層9bおよびTiN層9cのスパッタリングを順次行って第2遮光膜としてのメタル層9C(Al−Cu層9b/TiN層9c)を形成すると共に、周辺回路領域Cのメタル配線としてのメタル層9(Ti層/TiN層9aの積層/Al−Cu層9b/TiN積層9c)を形成している。
さらに、これらの絶縁膜8および、第2遮光膜としてのメタル層9C、メタル層9上の基板全面に、プラズマ窒化膜などの酸素や水分の浸入を防ぐためのパッシベーション膜10が形成されている。このパッシベーション膜10上の、受光部2に対応した各位置にインナーレンズ11がそれぞれ形成されている。
これらのパッシベーション膜10およびインナーレンズ11上に、表面を平坦化するための透明な平坦化膜12が形成されている。この平坦化膜12上に、オンチップによる、カラーフィルター層13、さらにその上に平坦化膜14を介してオンチップレンズ15が形成されている。
上記構成の固体撮像素子22の製造方法について説明する。
まず、電荷転送電極5上に第1遮光膜7を、絶縁膜6を介して形成し、その上に絶縁膜8を形成する。
次に、この絶縁膜8に、上下配線接続のためにコンタクトホール(図示せず)を形成し、さらに、OB領域Bおよび周辺回路領域Cにおいて、メタル層9のうちのTi層/TiN層9aのスパッタ処理を順次して厚さ150nm程度で成膜した後に、フォトレジスト膜を用いてOB領域B上のみ、Ti層/TiN層9aのエッチング除去を行うと共に、その下の絶縁膜8の途中までエッチング除去を行う。
続いて、OB領域Bの、薄膜化された絶縁膜8上および、周辺回路領域AのTi層/TiN層9a上に、厚さ800nmのAl−Cu層9b、さらに厚さ45nmのTiN積層9cのスパッタ処理を順次して成膜し、OB領域Bの第2遮光膜としてのメタル層9C(Al−Cu層9b/TiN積層9c)を形成すると共に、周辺回路領域Aのメタル配線としてのメタル層9(Ti層/TiN層9aの積層/Al−Cu層9b/TiN積層9c)を形成する。さらに、これらの絶縁膜8および、第2遮光膜としてのメタル層9Cおよびメタル配線としてのメタル層9上の基板全面にプラズマ窒化膜などのパッシベーション膜10を形成する。
さらに、有効画素領域Aにおいて、このパッシベーション膜10上の各受光部2に対応する位置に各インナーレンズ11をそれぞれ形成する。これらの上に、平坦化膜12、カラーフィルター層13、平坦化膜14さらに集光用のオンチップレンズ15をこの順にそれぞれ形成する。
以上により、本実施形態3によれば、OB領域Bの第2遮光膜としてのメタル層9C(Al−Cu層9b/TiN積層9c)と絶縁膜8の各薄膜化により、有効画素領域AとOB領域Bの境界部での段差を更に低減することができる。この段差の低減によって、後のオンチップ形成における、インナーレンズ11、平坦化膜12、カラーフィルター13およびオンチップレンズ15などの膜厚や形状の均一性を向上させることができて、感度ムラや色ムラを改善でき、画質の向上を図ることができる。
即ち、本実施形態3では、OB領域Bの絶縁膜8の薄膜化による段差の低減だけでなく、OB領域Bの第2遮光膜の構成膜であるバリア膜(Ti/TiN膜9a)の削除を行い、第2遮光膜自体を薄膜化することにより、更なる段差の低減を図ることができて、有効画素領域Aの周辺部での額縁状の色ムラや感度ムラを改善することができる。
なお、本実施形態3において、OB領域Bの第2遮光膜としてのメタル層9C(Al−Cu層9b/TiN積層9c)と有効画素領域Aの絶縁膜8の表面との境界に段差が形成されているが、この段差にテーパを付けるかまたは丸みを持たせることにより、有効画素領域AとOB領域Bの境界部での段差が更に軽減されて、その後のインナーレンズ11、平坦化膜12、カラーフィルター13およびオンチップレンズ15などの膜厚や形状の均一性を更に向上させることができて、感度ムラや色ムラを更に改善でき、画質の向上を一層図ることができる。これと同様に、上記実施形態1のメタル層9Aや上記実施形態2のメタル層9Bについても、これと有効画素領域Aの絶縁膜8の表面との境界の段差にテーパを付けるかまたは丸みを持たせることにより、有効画素領域AとOB領域Bの境界部での段差が更に軽減されて、その後のインナーレンズ11、平坦化膜12、カラーフィルター13およびオンチップレンズ15などの膜厚や形状の均一性を更に向上させることができて、感度ムラや色ムラを更に改善でき、画質の向上を一層図ることができる。この場合の段差にテーパを付けるかまたは丸みを持たせる方法として、フォトレジスト膜によるマスク形成工程および等方性エッチング工程とを追加してサイドエッチングを含めることにより、メタル層9A〜9Cの境界部での角部分を取り去ってテーパまたは丸みを形成することができる。
(実施形態4)
本実施形態4では、CMOS型固体撮像素子の有効画素領域Aの多層配線層(例えば2層や3層)よりも、中央部の有効画素領域Aの周辺の周辺回路領域Cの多層配線層(例えば4層や5層)の方が圧倒的に層数が多い場合に、有効画素領域Aとその周囲の周辺回路領域Cとの境界部において大きい段差が生じて、上記実施形態1〜3の段差の場合と同様の有効画素領域Aの周辺部での額縁状の色ムラや感度ムラという不都合が生じるが、上記実施形態1〜3のように第2遮光膜を斜めに形成(テーパを付けて形成)するのではなく、段差の付いた絶縁膜の表面側にテーパを付けることにより、更なる段差の低減を図ることができて、有効画素領域Aと周辺回路領域Cとの境界部での各部材の膜厚や形状の不均一化による額縁状の色ムラや感度ムラを改善することができる。これについて図7を用いて具体的に説明する。
図7は、本実施形態4のCMOS型固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。
図7に示すように、本実施形態4のCMOS型固体撮像素子50は、その半導体基板51の表面層として、光電変換部としてのフォトダイオードである受光部52が形成されている。受光部52に隣接して、信号電荷がフローティングディヒュージョン部FDに転送するための電荷転送トランジスタの電荷転送部上には、ゲート絶縁膜を介して引き出し電極であるゲート電極53が設けられている。さらに、この受光部52毎にフローティングディフュージョン部FDに電荷転送された信号電荷が電圧変換され、この変換電圧に応じて増幅されて各画素部毎の撮像信号として読み出すための読出回路を有している。
このゲート電極53の上方には、この読出回路の回路配線部として、第1絶縁膜54が形成され、その上に第1配線55が形成され、その上に第2絶縁膜56が形成され、その上に第2配線57が形成され、同様に、その上に、第3絶縁膜58、第3配線59さらに第4絶縁膜60がこの順に順次形成されている。
さらに、周辺回路領域Cでは、第4絶縁層60上に、第4配線61が形成され、その上に第5絶縁膜62が形成されている。ここで、有効画素領域A側の第4絶縁層60の表面と、周辺回路領域Cの第5絶縁膜62の表面とは段差がある。この段差を軽減するためにテーパを付けて表面を連続させている。その上にパッシペーション膜63が成膜されている。
有効画素領域A側のパッシペーション膜63上には、受光部52毎に配置されたR,G,Bの各色のカラーフィルタ64が形成され、その上に平坦化膜65を介して受光部52への集光用のマイクロレンズ66が形成されている。
本実施形態4によれば、有効画素領域Aと周辺回路領域Cとの境界部において、第4絶縁層60と第5絶縁膜62との各表面をテーパでつなげたので、段差が軽減されて、後のオンチップ形成における、カラーフィルター64およびオンチップレンズ66などの膜厚や形状の均一性を向上させることができて、有効画素領域Aの周辺部での額縁状の色ムラや感度ムラを改善することができ、画質の向上を図ることができる。
(実施形態5)
図8は、本発明の実施形態5として、本発明の実施形態1〜4の固体撮像素子のいずれかを含む固体撮像装置を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
図8において、本実施形態5の電子情報機器90は、上記実施形態1〜4の固体撮像素子のいずれかからの撮像信号を各種信号処理してカラー画像信号を得る固体撮像装置91と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を記録用に所定の信号処理した後にデータ記録可能とする記録メディアなどのメモリ部92と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示可能とする液晶表示装置などの表示手段93と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を通信用に所定の信号処理をした後に通信処理可能とする送受信装置などの通信手段94とを有している。なお、この電子情報機器90として、これに限らず、固体撮像装置91の他に、メモリ部92と、表示手段93と、通信手段94と、プリンタなどの画像出力装置95とのうちの少なくともいずれかを有していてもよい。
この電子情報機器90としては、前述したように例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラ、ドアホンカメラ、車載用後方監視カメラなどの車載用カメラおよびテレビジョン電話用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置および携帯端末装置(PDA)などの画像入力デバイスを有した電子機器が考えられる。
したがって、本実施形態5によれば、この固体撮像装置91からのカラー画像信号に基づいて、これを表示画面上に良好に表示したり、これを紙面にて画像出力装置95により良好にプリントアウト(印刷)したり、これを通信データとして有線または無線にて良好に通信したり、これをメモリ部92に所定のデータ圧縮処理を行って良好に記憶したり、各種データ処理を良好に行うことができる。
なお、本実施形態1〜3では、特に説明しなかったが、OB領域の絶縁膜上に、第2遮光膜を構成する少なくとも一構成材料と同一材料層で別工程で別途形成されて第2遮光膜が薄膜化されているかまたは、OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜を構成する少なくとも一構成層が取り除かれて薄膜化されていれば、各領域間での段差部を更に低減することにより、有効画素領域の周辺部での額縁状の感度ムラおよび色ムラを更に改善する本発明の目的を達成することができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜5を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜5に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜5の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、被写体からの画像光を光電変換して撮像する半導体素子で構成された固体撮像素子およびその製造方法、この固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、玄関監視カメラや車載用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の分野において、各領域間での段差部を更に低減することにより、有効画素領域の周辺部での額縁状の感度ムラおよび色ムラを更に改善することができる。
(a)は、本発明の固体撮像素子の実施形態1における有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。 本発明の実施形態1に係る固体撮像素子の製造方法におけるOB領域Bのメタル層除去工程を示す要部縦断面図である。 本発明の実施形態1に係る固体撮像素子の製造方法における第2遮光膜およびパッシペーション膜形成工程を示す要部縦断面図である。 本発明の実施形態1に係る固体撮像素子の製造方法における有効画素領域のインナーレンズ形成工程を示す要部縦断面図である。 (a)は、本発明の固体撮像素子の実施形態2における有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。 (a)は、本発明の固体撮像素子の実施形態3における有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。 本実施形態4のCMOS型固体撮像素子の要部構成例を示す縦断面図である。 本発明の実施形態5として、本発明の実施形態1〜4の固体撮像素子のいずれかを含む固体撮像装置を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。 撮像部にCCD(電荷結合素子)を用いた従来の固体撮像素子を模式的に示す平面図である。 (a)は、従来の固体撮像素子の有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。 (a)は、特許文献1に開示されている従来の固体撮像素子の有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。 (a)は、特許文献2に開示されている従来の固体撮像素子の有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。 (a)は、特許文献3に開示されている従来の固体撮像素子の有効画素領域Aとその周囲のOB領域Bとの境界部付近を示す縦断面図であり、(b)は、そのOB領域Bの周囲の周辺回路領域Cの要部を示す縦断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 受光部
3 電荷転送領域
4 ゲート絶縁膜
5 電荷転送電極
5a ポリシリコン層または金属層
9 メタル配線のメタル層
9A 第2遮光膜のメタル層(TiN層)
9B 第2遮光膜のメタル層(Ti層/TiN層/TiN層)
9C 第2遮光膜のメタル層(Al−Cu層/TiN層)
9a Ti層/TiN層の積層構造
9b Al−Cu層
9c TiN層9c
10 パッシベーション膜
11 インナーレンズ
12 平坦化膜
13 カラーフィルター層
14 平坦化膜
15 オンチップレンズ
20、21、22 固体撮像素子
A 有効画素領域
B OB領域
C 周辺回路領域
50 CMOS型固体撮像素子
51 半導体基板
52 受光部
53 ゲート電極
54 第1絶縁膜
55 第1配線
56 第2絶縁膜
57 第2配線
58 第3絶縁膜
59 第3配線
60 第4絶縁膜
61 第4配線
62 第5絶縁膜
63 パッシペーション膜
64 カラーフィルタ
65 平坦化膜
66 マイクロレンズ
90 電子情報機器
91 固体撮像装置
92 メモリ部
93 表示手段
94 通信手段
95 画像出力装置

Claims (14)

  1. 入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るためのOB領域が設けられ、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子において、
    該OB領域の絶縁膜上に、該第2遮光膜を構成する少なくとも一構成材料と同一材料層で別工程により別途形成されて該第2遮光膜が薄膜化されている固体撮像素子。
  2. 入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るためのOB領域が設けられ、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子において、
    該OB領域の絶縁膜上に該第2遮光膜を構成する少なくとも一構成層が取り除かれて薄膜化されている固体撮像素子。
  3. 前記OB領域の周囲に周辺回路領域が設けられ、該周辺回路領域のメタル配線層は、メタル層を上下のバリアメタル層で挟んだ積層構造であり、該OB領域の第2遮光膜を構成する少なくとも一構成層と同一材料により形成されている請求項1または2に記載の固体撮像素子。
  4. 下側のバリアメタル層、真中のメタル層および上側のバリアメタル層のうちの少なくともいずれかが取り除かれて前記第2遮光膜が薄膜化されている請求項3に記載の固体撮像素子。
  5. 前記OB領域のメタル配線層のみ除去された絶縁膜上に前記メタル配線層を構成する少なくとも一構成層により新たに形成されている請求項3に記載の固体撮像素子。
  6. 前記下側のバリアメタル層はTi層/TiN層の積層であり、真中のメタル層はAl−Cu層であり、上側のメタル層はTiN層である請求項3または4に記載の固体撮像素子。
  7. 前記有効画素領域の絶縁膜上にインナーレンズ、カラーフィルターおよびオンチップレンズのうちの少なくともいずれかが設けられている請求項1または2に記載の固体撮像素子。
  8. 前記有効画素領域と前記OB領域の境界の段差を構成する前記第2遮光膜の端部にテーパまたは丸みが形成されている請求項1または2に記載の固体撮像素子。
  9. 入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るOB領域が設けられ、該OB領域の周辺に周辺回路領域が設けられており、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子の製造方法において、
    該絶縁膜上に、該OB領域および該周辺回路領域にメタル配線層を成膜するメタル配線層成膜工程と、
    該OB領域のメタル配線層を除去した絶縁膜上に前記第2遮光膜材として該メタル配線層の少なくとも一構成層を成膜する第2遮光膜材成膜工程と、
    該第2遮光膜と該周辺回路領域のメタル配線を形成する第2遮光膜・メタル配線形成工程とを有する固体撮像素子の製造方法。
  10. 入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るOB領域が設けられ、該OB領域の周辺に周辺回路領域が設けられており、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子の製造方法において、
    該OB領域および該周辺回路領域の絶縁膜上に、メタル配線層の一部を構成するメタル配線層を成膜する一部メタル配線層成膜工程と、
    該OB領域の一部メタル配線層のみを除去した絶縁膜上に、該第2遮光膜材および該メタル配線層として該メタル配線層の残る構成層を成膜する第2遮光膜・メタル配線層成膜工程と、
    該第2遮光膜と該周辺回路領域のメタル配線を形成する第2遮光膜・メタル配線形成工程とを有する固体撮像素子の製造方法。
  11. 入射光を光電変換して信号電荷を生成するための複数の受光部が配設された有効画素領域の周辺に黒基準信号を得るOB領域が設けられ、該OB領域の周辺に周辺回路領域が設けられており、該信号電荷を読み出して電荷転送するための電荷転送電極上に第1遮光膜さらにその上に絶縁膜が設けられ、該OB領域の絶縁膜上に第2遮光膜が設けられた固体撮像素子の製造方法において、
    該OB領域および該周辺回路領域の絶縁膜上に、メタル配線層の全部または一部を構成する全部または一部メタル配線層成膜工程と、
    該OB領域の全部または一部メタル配線層の一部を除去した膜上に、該第2遮光膜材および該メタル配線層として該メタル配線層の残る構成層がある場合に該残る構成層を成膜する第2遮光膜・メタル配線層成膜工程と、
    該第2遮光膜と該周辺回路領域のメタル配線を形成する第2遮光膜・メタル配線形成工程とを有する固体撮像素子の製造方法。
  12. 前記有効画素領域の絶縁膜上にインナーレンズ、カラーフィルターおよびオンチップレンズのうちの少なくともうずれかを形成する工程を更に有する請求項9〜11のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法。
  13. 等方性エッチングにより、前記絶縁膜と段差を構成する前記OB領域の第2遮光膜の端部にテーパまたは丸みを形成して該段差を緩和する段差緩和工程をさらに有する請求項9〜11のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法。
  14. 請求項1〜8のいずれかに記載の固体撮像素子が画像入力デバイスとして撮像部に設けられた電子情報機器。
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