JP2009189238A - 駆動装置および駆動装置の運転方法 - Google Patents

駆動装置および駆動装置の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】費用がかからない低コストの駆動装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの同期電動機(12)と、電力変換装置(16)と、機械エネルギーを電流に変換するために第1の非同期機(24)を含み電源系統から給電可能である機械的なエネルギーバッファ(14)とを備えた駆動装置(10)ならびにこのような駆動装置(10)の運転方法が提供される。この駆動装置もしくは運転方法において、エネルギーバッファ(14)、特にそれの第1の非同期機(24)が、切換装置(18)を介して電気的に直接に少なくとも1つの同期電動機(12)に接続可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、駆動装置、特にサーボプレス用の駆動装置、ならびに駆動装置の運転方法に関する。
多数の公知の生産機械および工作機械の用途は、当該用途の運転中において、常に動的な電力供給を必要とするわけではない。生産の定められた段階または使用中においてはほぼ一定の高いトルクが相応にほぼ一定の駆動回転数と共に要求されるのに対して、他のプロセス段階では可変回転数において冒頭で述べた動的な電力供給が必要であることが十分に起こり得る。最後に述べた段階は、しばしば、一定の駆動回転数をともなう段階よりも少ないトルク需要を有する。区別のために、このような段階を以下において「動的段階」(DP)もしくは「準静的段階」(QSP)と呼ぶ。
公知の駆動装置、特にサーボプレス用の駆動装置は、例えば同期電動機を含み、同期電動機によりその都度の加工プロセスのための要求される機械的出力が供給され、同期電動機は非同期機によって電力変換装置を介して駆動される。したがって、この種の公知の駆動装置は全動作段階中において電力変換装置により制御される運転を実現し、電力変換装置は各動作段階の期間中にその都度要求される電力を供給する。
この場合に欠点は、電力変換装置が駆動装置の最大の必要される電流需要に合わせられ、この必要とされる電流を供給することができなければならないということにある。
本発明の課題は、費用がかからない低コストの駆動装置を提供することにある。
この課題は、本発明によれば、請求項1の特徴を有する駆動装置によって解決される。このために、少なくとも1つの同期電動機と、電力変換装置と、機械エネルギーを電流に変換するために第1の非同期機を含み電源系統から給電可能である機械的なエネルギーバッファ(エネルギー蓄積装置)とを備えた駆動装置において、第1の非同期機が切換装置を介して電気的に直接に少なくとも1つの同期電動機に接続可能である。
本発明の利点は、同期電動機と第1の非同期機との直接的な電気接続可能性、したがって同期電動機と電源系統との間接的な電気接続可能性によって、例えばほぼ一定の回転数(QSP)において供給されなければならないような高い電流を、同期電動機に全く電力変換装置なしに供給することができ、あるいは場合によっては補助的に電力変換装置に供給することができる。したがって、同期電動機が切換装置を介して電気的に直接に第1の非同期機に接続可能であることによって、駆動装置によってそれにもかかわらず含まれている電力変換装置をバイパスすることができる。それによって電力変換装置を少ない電流に合わせて設計することができるので、全体として駆動装置の低コストの実施態様が得られる。従来、電力変換装置はあらゆる場合に同期電動機と電源系統との間で、場合によっては同期電動機と電源系統の後に接続されたエネルギーバッファとの間で中継要素として働いていたので、電力変換装置はほぼ一定の速度での静的運転においても必要な高い電流に合わせても設計されなければならず、このことが電力変換装置の、従って駆動装置全体の相応の価格上昇を招いていた。
第1の運転状態の期間中における第1の非同期機と同期電動機との直接的な結合が、試験において、簡単かつロバストな低コストのシステムであることが分かった。
本発明の有利な実施態様は、駆動装置を電源系統に接続するための少なくとも1つの第1の非同期機と、入力側を第1の非同期機に接続された少なくとも1つの電力変換装置と、直接に第1の非同期機に接続された第1の入力端および電力変換装置に接続された第2の入力端を少なくとも有する切換装置と、加工プロセスに機械的出力を供給するために切換装置に接続される少なくとも1つの同期電動機とを含み、切換装置は、駆動装置の運転中において、同期電動機が、第1の運転状態(QSP)の期間中には第1の非同期機から直接的に給電され、第2の運転状態(DP)の期間中には第1の非同期機から電力変換装置により給電されるように構成されている。
第1の運転状態は、ほぼ一定の回転数および高い電流需要を有する運転状態、したがって、例えば冒頭で述べた準静的段階(QSP)に相当する運転状態であり、第2の運転状態は、可変の回転数および第1の運転状態に比べて少ない電流需要を有する運転状態、したがって、例えば冒頭で述べた動的段階(DP)に相当する運転状態であると好ましい。
本発明は、高い電流需要を有する特に第1の運転状態(QSP)において同期電動機のための回転数可変の電流発生は必要でないこと、つまり電力変換装置がこの高い電流需要に対して設計される必要がないことに基づいている。その代わりに、本発明は、切換装置により、第1の運転状態の期間中に、その都度の加工プロセスに関連する同期電動機または各同期電動機と、第1の非同期機とを接続および遮断することを提案する。ほぼ一定の駆動回転数および高い電流需要を有するこの第1の運転状態の期間中において、第1の非同期機と同期電動機との直接の結合が存在し、言い換えれば電力変換装置の迂回(バイパス)が存在する。他方において、可変の回転数および少ない電流需要を有する第2の運転状態の期間中において、同期電動機は、第1の非同期機から、例えば電力変換装置により調節されて給電される。代替としての実施態様によれば、電力変換装置は同様に直接的に電源系統に接続可能である。第2の運転状態の期間中における電流需要は少ないので、結局電力変換装置は第2の運転状態の少ない電流需要に合わせて設計されていればよい。
上述の代替としての実施態様は、駆動装置が2つの同期電動機を含み、第1の非同期機が切換装置を介して電気的に直接に両同期電動機のうちの一方に接続可能であり、永続的に電力変換装置を介して他方の同期電動機に接続されている。切換装置を介して接続可能な同期電動機は第1の運転状態、つまり準静的段階(QSP)用に用いられる。これに対して、電力変換装置を介して接続される同期電動機は、第2の運転状態、つまり動的段階(DP)用に用いられる。この同期電動機は、電力変換装置と共に、動的段階だけがこのシステムによって乗り越えられ得るように設計されている。動的段階全体またはこのような動的段階の少なくとも一部の期間中においては、残りの部分、つまり切換装置を介して制御可能な同期電動機が、切換装置によって第1の非同期機または各第1の非同期機から電気的に分離されている。第1の運転状態(QSP)の開始時には、切換装置を介して接続されている同期電動機は切換装置を介して第1の非同期機または各第1の非同期機に電気的に接続されている。プロセスの機械的負荷によって両同期電動機が制動され、このことが第1の非同期機の超同期運転を生じる。したがって、第1の非同期機が発電機として運転され、機械エネルギー(機械的なエネルギーバッファの運動エネルギー)が電気エネルギーに変換され、切換装置を介して接続されている同期電動機に供給される。
この実施形態の利点は、そして後続の実施態様の利点も、電力変換装置がいついかなるときもその都度の同期電動機から分離されず、それによって同期電動機と電力変換装置との相互接続前の同期化の必要性が発生しないことにある。更に、切換装置を介して制御可能な同期電動機と第1の非同期機との相互接続時に場合によっては存在する揺動トルクの不都合な影響は、他方の同期電動機のさらに存在する回転数制御によって能動的に減衰させられ得る。
第1の非同期機が、両同期電動機のうちの一方(以下において、区別のために第1の同期電動機と呼ぶ。)に電気的に直接に接続可能であり、かつ永続的に電力変換装置を介して電気的に他方の同期電動機(第2の同期電動機)に接続されている実施態様に対する代替として、第1の非同期機が切換装置を介して電気的に直接に第1の同期電動機に接続可能であり、第2の同期電動機が、電力変換装置を介して、または電力変換装置と電気的なエネルギーバッファとを介して、直接的に電源系統から給電可能である。
したがって、両実施態様は電力変換装置のそれぞれの給電に関してのみ相違する。これは、直接的に電源系統を介して行なわれるか、又は間接的にエネルギーバッファを介して行なわれる。このエネルギーバッファは、例えばコンデンサ等を有する電気的なエネルギーバッファや、運動エネルギー蓄積要素と電動機とを有する機械的なエネルギーバッファによって実現することができる。
駆動装置が制御装置を含み、制御装置により、第1の運転状態(QSP)の期間中において切換装置が、1つの同期電動機を備える場合にはその同期電動機もしくは2つの同期電動機を備える場合には2つの同期電動機のうちの一方と、1つの第1の非同期機を備える場合にはその第1の非同期機または複数の第1の非同期機を備える場合には各第1の非同期機とを電気的に接続するように制御されるとよい。
制御装置は、運転状態変化を自動的に認識して切換過程を開始するための識別ロジック要素を含むとよい。代替として制御装置が外部の識別ロジック要素によって制御されてもよい。
1つの同期電動機を備える駆動装置において、制御装置により、第2の運転状態(DP)の期間中において切換装置が電力変換装置を介して同期電動機を第1の非同期機に電気的に接続するように制御される。少なくとも1つの第1の同期電動機および少なくとも1つの第2の同期電動機を備える駆動装置において、制御装置により、第2の運転状態の期間中において切換装置が第1の同期電動機と第1の非同期機との間の電気的接続を分離するように制御される。したがって、制御装置による制御に基づく切換によって、駆動装置の両実施態様において、電力変換装置が作動させられて一方の同期電動機が電力変換装置のみを介して制御されるか、または入力側に電力変換装置を付設されている同期電動機のみが制御される。一方では1つの同期電動機を備える駆動装置について、他方では2つの同期電動機を備える駆動装置について述べるならば、「1つの」同期電動機を備える駆動装置には、1つの同期電動機グループを有する駆動装置も含まれ、このグループにおける各同期電動機は1つの同期電動機と同じように制御される。同じことが2つの同期電動機を備える駆動装置に当てはまり、両同期電動機はそれぞれ1つの同期電動機グループの代りもする。
電力変換装置が電力的に第2の運転状態に合わせて設計されていることによって、従来必要な電力変換装置に比べて低コストの電力変換装置が実現可能であり、全体として低コストの駆動装置が実現可能である。
機械的なエネルギーバッファとして、第1の非同期機のほかにフライホイールと第2の非同期機とを含み、第2の非同期機が電源系統に接続可能であり、かつ機械的にフライホイールに接続され、フライホイールが第1の非同期機に機械的に接続されているシステムが設けられているとよい。したがって、電源系統からのエネルギー供給に基づいて第2の非同期機がフライホイールを駆動するので、第2の非同期機は非同期電動機として運転される。フライホイールが再び、そしてそこに蓄積されている運動エネルギーが、第1の非同期機を駆動するので、第1の非同期機は非同期発電機として運転される。フライホイールの好ましい質量配分において上述のシステムはフライホイールの質量に応じて電源系統からの短時間の電圧陥没も補償することができるエネルギーバッファ(エネルギー蓄積装置)として働く。
上述の課題は、切換装置が駆動装置の第1の運転状態または第2の運転状態に関係して制御されることによって、ここにおよび以下において説明する駆動装置の運転方法にても解決される。そのために制御装置が第1の運転状態または第2の運転状態を検出し、切換装置を相応に制御するので、自動的な運転状態切換も行なわれ得る。方法を実行可能にするための手段として、少なくとも1つのセンサからその都度の運転状態のための信号を得る制御装置が設けられているので、制御装置は、いつ第1の運転状態と第2の運転状態との間の移行が必要であるかを認識することができ、したがって切換装置の制御を作動させることができる。そのために設けられるセンサは、1つの同期電動機を備える場合にはその同期電動機もしくは2つの同期電動機を備える場合には2つの同期電動機のうちの一方に付設されているか、あるいは同期電動機にてその都度影響を及ぼされる加工プロセスに付設されている。
方法を実現のために設けられる制御装置の機能は、一般にソフトウェアにて、またはソフトウェアとハードウェアとの組合せにて実現されるので、その点において本発明はここにおよび以下において説明する方法の実現のためのプログラムコード手段を有する駆動装置も含む。
本発明の有利な実施形態は従属請求項の対象である。この場合に使用される引用関係は、その都度の従属請求項の特徴事項による主請求項の対象の更なる展開を指し示す。引用された従属請求項の特徴組合せに関する独立した具体的な保護の獲得を放棄するものとして理解すべきではない。更に、下位の請求項での特徴事項のさらに詳細な実現の際における請求項の解釈に関しては、この種の限定がその都度先行する請求項において存在しないことから出発すべきである。
以下において、図面に基づいて本発明の実施例を更に詳細に説明する。全ての図において、互いに対応する対象または要素には同じ符号が付されている。
図1は切換装置を有する本発明による駆動装置を示し、
図2および図3は本発明による駆動装置の代替実施形態を示す。
図1には本発明による駆動装置10の実施形態が示されている。駆動装置10、および図2,3に示されている駆動装置10は、同期電動機12と、機械的なエネルギーバッファ14と、電力変換装置16と、切換装置18とを含む。駆動装置10は全体として電源系統20に接続され、同期電動機12は、加工プロセス22、例えばプレス工程に必要な機械的出力を、例えばサーボプレスを駆動するために発生する。図示の1つの同期電動機12の代わりに、複数の同期電動機12を設けることもできる。
機械的なエネルギーバッファ14は、このことは図1に示されている駆動装置10にも図2,3に示されている駆動装置10にも当てはまるのであるが、第1の非同期機24と、第2の非同期機26と、フライホイール28とを含む。第1の非同期機24は同期電動機12の電流供給に用いられる。第2の非同期機26は電源系統20に接続され、運転中にこれに機械的に接続されているフライホイール28を駆動する。フライホイール28と第1の非同期機24との間の他の機械的接続に基づいて、フライホイール28の各回転が第1の非同期機24を操作し、したがって第1の非同期機24は発電機として働き、フライホイール28によって伝達された運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。フライホイール28の適切な質量配分において、フライホイール28の慣性に基づいて、場合によっては起こり得る電源系統20の停電の短時間の補償も可能である。更に、エネルギーバッファ14により、電源系統20の負荷ピークを回避することができる。
図1に示された駆動装置10の場合には、第1の非同期機24が切換装置18を介して電気的に直接に同期電動機12に接続可能であるように、第1の非同期機24が切換装置18の第1の入力端30に接続されている。切換装置18の第2の入力端32には電力変換装置16が接続されている。電力変換装置16の他の側は第1の非同期機24に接続されている。切換装置18の開閉状態に応じて、同期電動機12は、直接的に(つまり切換装置18のみを介して)第1の非同期機24に接続されるか、または間接的に、すなわち電力変換装置16(および切換装置18)を介して第1の非同期機24に接続される。第1の非同期機24への同期電動機12の直接的な接続は、加工プロセス22の準静的段階(QSP)の期間中に同期電動機12の一定の回転数および高いトルクが必要である第1の運転状態用に用いられる。準静的段階(QSP)の期間中においては、第1の非同期機24から同期電動機12に直接的に供給可能である高い電流が要求される。電力変換装置16は、この第1の運転状態において、同期電動機12のための電力供給に関与させられないと好ましい。代替として、電力変換装置16が、この第1の運転状態において補足的に電力を供給してもよい。
区別するために動的段階(DP)と呼ばれる第2の運転状態の期間中においては、同期電動機12が、比較的少ないトルク(=少ない電流)で種々の回転数にて運転される。この運転状態のために、切換装置18は、同期電動機12が間接的に、すなわち電力変換装置16を介して第1の非同期機24に接続されるように切り換えられる。電力変換装置16は回転数制御のために使用可能であり、同期電動機12に対して、調節された電力供給が行なわれる。この第2の運転状態においては、必要な電力の正確かつ迅速な制御が必要である。なぜならば、この場合には回転数が激しく動揺することがあり、それに応じて電力変換装置16が高速応答しなければならないからである。この第2の運転状態では、第1の非同期機24によって直接に同期電動機12に電力を供給することは適切でなく、それどころか不可能でもある。なぜならば、第1の非同期機24およびエネルギー蓄積のために第1の非同期機24の前に接続されたシステムはあまりにも緩慢であるからである。
図1および図2,3に示されている駆動装置10の利点は、動的段階の期間中に電流が少なくなる電力変換器16を、準静的段階に流れる電流が同様に電力変換装置16を損傷しないように、設計する必要がないからである。したがって、切換装置18は、必要な場合に、電力変換装置16のためのバイパス装置として働く。他の回路(図2、図3)においては電力変換装置16との接続が随意的である。
切換装置18を制御するために、例えば同期電動機12においてまたは加工プロセス22において取得された測定値に基づいて第1の運転状態または第2の運転状態を検出する制御装置34が設けられている。
図2は図1に示された駆動装置の代替としての実施形態を示す。図1に示された駆動装置10と違って、この駆動装置10は2つの同期電動機12,36を有する。これらの同期電動機12,36は以下において区別のために第1の同期電動機12および第2の同期電動機36と呼ばれる。第1の同期電動機12は、図1に示された同期電動機12とちょうど同じように、切換装置18を介して第1の非同期機24に接続されている。したがって、この実施形態の場合にも、第1の非同期機24が切換装置18を介して電気的に直接に両同期電動機12,36のうちの一方に、すなわち第1の同期電動機12に接続可能である。更に、第1の非同期機24は永続的に電力変換装置16を介して他の同期電動機、すなわち第2の同期電動機36に接続されている。制御装置34は、第1の運転状態(QSP)の期間中において、第1の同期電動機12と第1の非同期機24とが気的に接続するように切換装置18を制御する。第2の運転状態(DP)において、制御装置34は第1の同期電動機12と第1の非同期機24との電気的接続の分離を生じさせる。第1の運転状態において、つまり準静的段階の期間中において、両同期電動機12,36は加工プロセス22に影響を及ぼすように、つまりプレスを駆動するように働く。この場合に、第2の同期電動機36は第2の運転状態、すなわち動的段階(DP)の期間中において加工プロセス22の駆動を単独で成し遂げることができるように設計されている。したがって、電力変換装置16は、第2の同期電動機36の相応の電流需要に対して設計されている。したがって、準静的段階(QSP)の期間中にも電力変換装置16を介して、第2の同期電動機36が取り出すよりも多い電流は流れず、準静的段階の期間中に必要とされるトルクを得るための高い電流は主として同期電動機12によって取り出され、同期電動機12に切換装置18を介して供給される。切換装置18の制御のために、制御装置34が第1の運転状態と第2の運転状態との間の移行を検出する。
図3は、図2に示された駆動装置10にほぼ対応する駆動装置の実施形態を示す。これと違って、電力変換装置16は、もちろん第1の非同期機24から、すなわち少なくとも間接的に機械的なエネルギーバッファ14から給電されるのではなく、電源系統20に接続されている電気的なエネルギーバッファ38、すなわち、例えば大きなコンデンサまたはコンデンサ回路網を介して給電される。
同期電動機12(図1)または第1の同期電動機12(図2、図3)の調節のために、第1の非同期機24のすべり特性からこのプロセス状態に用いられる回転数調節が導き出されることを指摘しておく。すべりに関しては、この場合に、第1の非同期機24のすべり特性の勾配によって定められたゲインを有するP調節が得られる。投入時点では第1の非同期機24の電気的回転周波数が同期電動機12の電気的回転周波数よりも高い。この状態において第1の非同期機24は発電機として働き、同期電動機12に電気エネルギーを供給し、同期電動機12がこの電気エネルギーを機械エネルギーの形でプロセス22に供給する。両非同期機24,26を有する機械的なエネルギーバッファ14において運動エネルギーを電気エネルギーに変換することによって生じる回転数急変は、このシステムに存在する(フライホイール28の)慣性の適切な設計によって、予め設けられた許容範囲内に保つことができる。
上述の慣性は、第1の非同期機24に結合されたフライホイール28とフライホイール28に機械的に結合された第2の非同期機26とによって最適化することができる。したがって、フライホイール28に共に結合された第2および第1の非同期機26,24の組み合わせが機械的なエネルギー蓄積装置つまりエネルギーバッファとして作用する。これによって、プロセスに起因して生じ得る系統からの電流ピークを回避することができる。なぜならば慣性質量が補償作用をもたらすからである。
その都度の運転状態の電力需要に合わせて、同期電動機12を、直接的に第1の非同期機24に接続するか、又は間接的に電力変換装置16により第1の非同期機24に接続するように切り換えることによって、電力変換装置を、いわば過剰設計することがもはや必要でなく、電力変換装置16は第2の運転状態の少ない電流需要のみに合わせさえすればよい。それによって駆動装置の調達および設計コストを著しく低減することができる。
電力変換装置16が同期電動機12の電力供給を引き受けている第2の運転状態において、より小さい電力需要もしくは電流需要が存在する。例えば、加工プロセス22としてのサーボプレスと関連した本発明の適用は、第2の運転状態の期間中において、第1の運転状態におけるトルクおよび電流需要に比べて3倍よりも少ないトルクおよび電流需要をもたらす。したがって、電流負担能力に関して電力変換装置16をそれ相応に小さく設計することができる。
したがって、本発明による駆動装置10は、従来技術の装置に比べて電力変換装置16を小さく設計することができ、このことは投資コストおよび運転コストを少なくする。ほぼ一定の回転数で高い電力需要を有する第1の運転状態での運転期間中には、第1の非同期機24と、フライホイール28と、第2の非同期機26とからなるシステムは、電源系統20からの電力ピークが回避され、同期電動機12のための大電力がほぼ一定の回転数で使用可能であるようにするので、駆動装置10は全体としてロバストに動作する。可変回転数および少ない電力を有する第2の運転状態では全てが元のままであり、電力変換装置16が同期電動機12に可変電力を供給する。
したがって、本発明を要約すれば次のとおりである。少なくとも1つの同期電動機12と、電力変換装置16と、機械エネルギーを電流に変換するために第1の非同期機24を含み電源系統から給電可能である機械的なエネルギーバッファ14とを備えた駆動装置10、ならびにこのような駆動装置10の運転方法が提供される。この駆動装置もしくは運転方法において、エネルギーバッファ14、特にそれの第1の非同期機24が、切換装置18を介して電気的に直接に少なくとも1つの同期電動機12に接続可能である。したがって、駆動装置10によって含まれる電力変換装置16が切換装置18のこの種の開閉状態においてバイパスされ、電力変換装置16がそれに応じて切換装置18のこの種の開閉状態において流れる電流に対して設計される必要がない。
切換装置を有する本発明による駆動装置の第1の実施形態を示すブロック図 切換装置を有する本発明による駆動装置の第2の実施形態を示すブロック図 切換装置を有する本発明による駆動装置の第3の実施形態を示すブロック図
10 駆動装置
12 同期電動機(第1の同期電動機)
14 機械的エネルギーバッファ
16 電力変換装置
18 切換装置
20 電源系統
22 加工プロセス
24 第1の非同期機
26 第2の非同期機
28 フライホイール
30 第1の入力端
32 第2の入力端
34 制御装置
36 第2の同期電動機
38 電気エネルギーバッファ

Claims (12)

  1. 少なくとも1つの同期電動機(12)と、電力変換装置(16)と、機械エネルギーを電流に変換するために第1の非同期機(24)を含み電源系統(20)から給電可能である機械的なエネルギーバッファ(14)とを備えた駆動装置(10)において、
    第1の非同期機(24)が切換装置(18)を介して電気的に直接に少なくとも1つの同期電動機(12)に接続可能であることを特徴とする駆動装置。
  2. 2つの同期電動機、すなわち第1および第2の同期電動機(12,36)を備え、第1の非同期機(24)が、切換装置(18)を介して電気的に直接に両同期電動機(12,36)のうちの一方、すなわち第1の同期電動機(12)に接続可能であり、かつ永続的に電力変換装置(16)を介して電気的に他方の同期電動機、すなわち第2の同期電動機(36)に接続されていることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  3. 2つの同期電動機(12,36)を備え、第1の非同期機(24)が切換装置(18)を介して電気的に直接に両同期電動機(12,36)のうちの一方、すなわち第1の同期電動機(12)に接続可能であり、かつ他方の同期電動機、すなわち第2の同期電動機(36)が、電力変換装置(16)を介して、または電力変換装置(16)と電気的なエネルギーバッファ(38)とを介して直接的に電源系統(20)から給電されることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  4. 制御装置(34)を備え、制御装置(34)により、第1の運転状態の期間中において切換装置(18)が同期電動機(12)もしくは同期電動機(12,36)の1つと第1の非同期機(24)とを電気的に接続するように制御されることを特徴とする請求項1乃至3の1つに記載の駆動装置。
  5. 制御装置(34)により、第2の運転状態の期間中において切換装置(18)が電力変換装置(16)を介して同期電動機(12)を第1の非同期機(24)に電気的に接続するように制御されることを特徴とする請求項1又は4に記載の駆動装置。
  6. 制御装置(34)により、第2の運転状態の期間中において切換装置(18)が第1の同期電動機(12)と第1の非同期機(24)との電気的接続を分離するように制御されることを特徴とする請求項2乃至4の1つに記載の駆動装置。
  7. 第1の運転状態はほぼ一定の回転数および高い電流需要を有する運転状態であり、第2の運転状態は可変の回転数および第1の運転状態に比べて少ない電流需要を有する運転状態であることを特徴とする請求項4乃至6の1つに記載の駆動装置。
  8. 電力変換装置(16)が電力を第2の運転状態に合わせて設計されていることを特徴とする請求項7記載の駆動装置。
  9. 機械的なエネルギーバッファ(14)が第1の非同期機(24)のほかにフライホイール(28)および第2の非同期機(26)を含み、第2の非同期機(26)が電源系統(20)に接続され、かつ機械的にフライホイール(28)に接続され、フライホイール(28)が第1の非同期機(24)に機械的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至8の1つに記載の駆動装置。
  10. 切換装置(18)が駆動装置(10)の第1の運転状態または第2の運転状態に関係して制御される請求項1乃至9の1つに記載の駆動装置の運転方法
  11. 請求項4乃至8の1つに記載の駆動装置を運転するために、制御装置(34)が第1の運転状態または第2の運転状態を検出し、切換装置(18)を相応に制御する請求項10記載の方法。
  12. 請求項10又は11記載の方法を実行するための手段、特にプログラムコード手段を有する請求項1乃至9の1つに記載の駆動装置。
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