JP2009186118A - 二重壁冷却型のガスタービン燃焼器の冷却構造 - Google Patents

二重壁冷却型のガスタービン燃焼器の冷却構造 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接部位の強度および品質を向上させ、さらに生産性にも優れた二重壁冷却型ガスタービン燃焼器を提供する。
【解決手段】環状のアウタライナ10と、これと同心状に配置された環状のインナライナ11との間に環状の燃焼室12が形成され、各ライナ10,11は外壁部材13と内壁部材15の間に多数のピン部材16が接合されて外壁部材13と内壁部材15の間に冷却通路22が形成され、各部材13,15は平板状態で接合されたものから曲げ加工されて、その両端部17bが突き合わせて接合されている。この突き合せラインLおよびその近傍にはピン部材16が存在しない。
【選択図】図12

Description

本発明は、ジェットエンジンまたはガスタービンエンジンの燃焼器(以下、ガスタービン燃焼器という)に関し、詳しくは二重壁の間に冷却空気が流れる冷却通路を設けた二重壁冷却型のガスタービン燃焼器の冷却構造およびその製造方法に関する。
この種のガスタービン燃焼器として広く用いられているアニュラー型燃焼器では、環状のアウタライナと、これと同心状に配置された環状のインナライナとの間に環状の燃焼室が形成された構造となっており、前記各ライナは二重構造となる外壁部材と内壁部材の間に多数のピン部材が接合されて前記外壁部材と内壁部材の間に冷却通路が形成されている。圧縮機からの空気を前記外壁部材に設けた空気孔から前記冷却通路に導入して、対流冷却によりライナを冷却し、つづいて内壁部材に設けた空気孔から前記燃焼室内に空気を導出させて、内壁部材の内面に空気の流れの層を形成してフィルム冷却を行うようになっている(例えば特許文献1および2)。
特許第3488902号 特公平7−81708号
前記外壁部材と内壁部材を持つ二重構造による冷却構造の燃焼器は、例えば前記特許文献2のように、外壁部材とピン部材と内壁部材とを重ねて二次元連通状に接合した平板状の壁基材を、環状のインナライナおよびアウタライナの形状となるように曲げ加工し、その両端部を突き合せて溶接もしくはろう付けすることで所定の形状に形成するため、次のような課題がある。第1に、両ライナはいずれも、単純な円筒形ではなく、軸心に沿って直径が変化する複雑な形状であることから、前記平板状の壁基材を例えば扇形に切断しながら曲げ加工されるが、その場合、扇形の切断片の両端部ではピン部材が存在する部位と存在しない部位とが混在してしまう。このため、両端部同士を突き合せて溶接すると、ピン部材が存在する部位とピン部材が存在しない部位とで溶接の強度および品質に差が生じ、品質保証、耐久性確保の面で課題があった。第2に、前記溶接強度の差の軽減を図るべく、熟練の作業者が必要となるばかりか、Tig溶接による極めて精度の高い溶接技術を駆使しなければならず、電子ビーム溶接による自動化が図れないので、燃焼器の生産性が低い。
本発明の目的は、溶接部位の強度および品質ならびに生産性の向上を実現できる二重壁冷却型のガスタービン燃焼器およびその製造方法を提供することにある。
前記した目的を達成するために、本発明にかかるガスタービン燃焼器は、環状のアウタライナと、これと同心状に配置された環状のインナライナとの間に環状の燃焼室が形成され、前記各ライナは外壁部材と内壁部材の間に多数のピン部材が接合されて前記外壁部材と内壁部材の間に冷却通路が形成され、前記各部材は平板状態で接合されたものから曲げ加工されて、その両端部が突き合わせ接合されており、この突き合せラインおよびその近傍で前記ピン部材が存在しない構成としている。
この構成によれば、突き合せ接合される両端部における突き合せラインおよびその近傍にピン部材が存在しないから、均一な接合を阻害する要因がないので、通常の平板同士の溶接と比べて遜色のない、均一で高いレベルの接合強度および接合品質を得ることができ、燃焼器の耐久性が向上する。接合が溶接による場合であれば、熟練者でなくとも均一で高品質の溶接を行うことができるから、生産性が向上する。また、電子ビーム溶接による自動化も可能になるので、一層の生産性向上を実現できる。
前記ピン部材は、例えば三角柱形状または円柱形状である。ピン部材が三角柱形状であると、前記外壁部材と内壁部材の間に形成される冷却通路を冷却空気がスムースに流れる形状に形成しやすく、各ライナの冷却効率が高まり、燃焼器の耐久性が向上する。また、ピン部材が円柱形状であると、外壁部材と内壁部材の間に接合されるピン部材の方向性に制限がないので、ピン部材を配置しやすく、燃焼器の生産性が向上する。
本発明において、前記突き合せライン上およびその近傍で前記外壁部材と内壁部材の間が充填部材により充填されていてもよい。充填部材が充填されることで前記突き合せライン上およびその近傍が均一な中実構造となる。したがって、溶接などによる接合に際し、溶接しやすいとともに、通常の平板同士の溶接と比べて遜色のない、均一で高いレベルの接合強度および接合品質を得ることができる結果、燃焼器の耐久性が向上する。
本発明におけるガスタービン燃焼器の製造方法は、本発明に係る前記燃焼器を製造する方法であって、前記アウタライナおよびインナライナを形成する相対向する内外一対のプレート間に多数のピン部材と前記ピン部材が設定空所に嵌め込まれた中子とを挟む重合工程と、前記ピン部材および中子とともに前記両プレートを接合して壁基材を作成する第1接合工程と、前記壁基材を所定形状に切断する切断工程と、切断された壁基材を環状に曲げて両端部を接合する第2接合工程と、前記中子を化学的処理で除去する中子除去工程とを備え、前記重合工程において、前記切断工程での切断予定ライン上およびその近傍に前記ピン部材を配置しない。
この構成によれば、切断予定ライン上およびその近傍にピン部材が存在しないため、所定形状に切断された壁基材を環状に曲げて接合する際、通常の平板同士の接合と比べて遜色のない接合部の強度および品質が得られ、燃焼器の耐久性が向上する。また、接合作業が容易になり、電子ビーム溶接を用いた自動化も可能になるので、燃焼器の生産性を向上させることができる。
本発明の方法において、好ましくは、前記重合工程の前に、前記中子における前記切断予定ライン上およびその近傍を避けて前記設定空所を形成する。これにより、前記切断予定ライン上およびその近傍にピン部材が存在しない構造にできるので、切断された壁基材の両端部を接合する際に、接合ラインに沿ってピン部材が間欠的に存在することがないから、例えば溶接により接合する場合、ピン部材の部分的な存在による溶接の強度および品質の低下を防止でき、工程の複雑化も招かない。また、両面溶接を用いることにより、接合部が溶接ビードで完全に埋まらない構造にできるので、接合部に冷却通路を確保できる。したがって、接合部も十分に冷却されるので、冷却効率に優れた燃焼器を得ることができる。この方法は、量産時のように予め切断予定ラインHが決まっている場合に有効である。
本発明の方法において、前記重合工程で前記切断予定ライン上およびその近傍の設定空所に、前記中子除去工程の化学的処理で除去されるダミー部材を嵌め込んでもよい。ダミー部材は中子とともに化学的処理で除去されるから、結果的にピン部材が存在しないので、やはり、場所的に均一で高いレベルの接合強度および接合品質が得られる。この方法は、試作段階のように、切断予定ラインが流動的である場合に有効である。つまり、設定空所を中子の全体に所定の分布で配置しておき、突き合せラインおよびその近傍に設けるピン部材のみを、前記ダミー部材とすることで、種々の形状の燃焼器に対応できる。
また、本発明において、前記重合工程で前記中子とともに、その外周を取り囲み前記中子除去工程での化学的処理で除去されないフレームが挟み込まれ、前記切断工程で前記フレームの一部が前記壁基材の切断された両端部に残留するように壁基材を切断するようにしてもよい。これにより、前記両端部に残留する化学的処理で除去されないフレームの一部では中実構造となるため、やはり、接合強度および接合品質が高くなる。
本発明によれば、突き合せ接合される両端部における突き合せラインおよびその近傍にピン部材が存在しないから、均一な接合を阻害する要因がないので、通常の平板同士の溶接と比べて遜色のない、均一で高いレベルの接合強度および接合品質を得ることができ、燃焼器の耐久性が向上する。また、接合が溶接による場合であれば、熟練者でなくとも均一で高品質の溶接を行うことができ、しかも、電子ビーム溶接による自動化も可能になるので、生産性の向上を実現できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るガスタービンエンジンの燃焼器1の頭部を示している。この燃焼器1は、ガスタービンエンジンの図示しない圧縮機から供給される圧縮空気に燃料を混合して生成した混合気を燃焼させて、その燃焼により発生する高温・高圧の燃焼ガスをタービンに送ってタービンを駆動するものである。
燃焼器1はガスタービンエンジンの軸心Cと同心のアニュラー型であり、環状のアウタケーシング7の内側に環状のインナケーシング8が同心状に配置されて、環状の内部空間を有するハウジング6を構成している。このハウジング6の環状の内部空間には、環状のアウタライナ10の内側に環状のインナライナ11が同心状に配置されてなる燃焼筒9が、燃焼装置ハウジング6と同心円状に配置されている。燃焼筒9は内部に環状の燃焼室12を形成しており、この燃焼筒9の頂壁9aに、燃焼室12内に燃料を噴射する複数(この実施形態では14個)の燃料噴射器2が、燃焼筒9と同心の単一の円上で、周方向に等間隔に並んで配設されている。各燃料噴射器2は、燃料噴霧部3と、この燃料噴霧部3の外周を囲むように燃料噴霧部3と同心状に設けられて、圧縮空気を旋回流として燃焼室12内に導入するスワーラ4とを備えている。燃焼器1の下部には2本の点火栓63が配置されている。
図2は図1のII−II線に沿った縦断面図である。ハウジング6の環状の内部空間には、図示しない圧縮機から送給される圧縮空気CAが、環状のディフューザ14を介して導入される。燃焼筒9にはその前部を覆うカウル21が固定されている。ディフューザ14から導入された圧縮空気CAは、カウル21に設けた開口21aを介して燃料噴射器2に供給されるとともに、カウル21によって燃焼筒9の外側に導かれて、燃焼筒9のアウタライナ10およびインナライナ11にそれぞれ複数形成された希釈用空気導入口17から燃焼室12内に供給される。燃焼室12の縦断面の中心線C1は、図1のエンジン軸心Cに対して若干前下がりに傾斜している。その結果、アウタライナ10とインナライナ11は平面に展開したとき、扇形になる。図2の燃料噴射器2は、燃焼筒9の前部を形成するカウル21に支持されており、燃焼筒9は図示しないステーにより、ハウジング6に支持されている。燃焼筒9の下流端部にはタービンの第1段ノズルTNが接続される。アウタケーシング7には、燃料噴射器2に燃料Fを供給する燃料配管ユニット18が支持されている。
燃焼室12を形成するアウタライナ10およびインナライナ11はそれぞれ、外壁部材13と内壁部材15との間に冷却通路22を形成した二重壁構造となっている。外壁部材13と内壁部材15のそれぞれには、後述する空気孔19が設けられており、圧縮空気CAは、外壁部材13の空気孔19から冷却通路22に導入され、内壁部材15の空気孔19から燃焼室12に導出される。
図3〜図8は前記インナライナ11の製造方法を示す。図3に示すように、まず、耐熱性材料で構成され、外壁部材13となる平板状のプレート13aと、内壁部材15となるプレート15aと、平板状の中子17とを用意する。中子17には、多数の貫通した設定空所17aが所定の分布で設けられており、作業用の台板23上に載置されて、設定空所17aにピン部材16が嵌め込まれている。この中子17の上にプレート13aを載置し、上下反転させて台板23を取り外し、中子17上にプレート15aを重ねて、サンドイッチ状とする(重合工程)。前記ピン部材16はレーザ加工法により形成されたもので例えば三角柱形状を有しているが、円柱形状であってもよい。設定空所17aもレーザ加工法により形成されており、ピン部材16に対応した三角孔形状または円形孔形状である。
次に、図4に示すように、前記ピン部材16および中子17とともに前記両プレート13a,15aの周辺部を、真空中で電子ビーム溶接により接合する。図中、符号18は溶接ビードを示す。これを図5に示すように、高温(T)および高圧(P)の雰囲気にさらすHIP拡散接合法により接合する。これにより、各部材13,15,16,17が曲がりのない平板状態で接合一体化された壁基材20を作成する(第1接合工程)。このHIP拡散接合法での処理条件は、1200℃、1200気圧、4時間とする。この処理条件は前記壁基材20のサイズによって適宜変更される。
つづいて、前記壁基材20を、図6に示すように、切断ラインLに沿ってレーザトリミングにより所定形状、この場合、扇形に切断する(切断工程)。さらに、図7に示すように、切断した壁基材20にドリルにより一定形状で配置される多数の空気孔19を穿孔する。
扇状に切断された壁基材20は、図8に示すように、プレス成形により環状に曲げ、両端部を突き合せて、その突き合せラインLに沿って溶接またはろう付けにより接合する(第2接合工程)。その際、溶接またはろう付けされる接合部分の中子17は、溶接またはろう付けと干渉する、突き合わせ面から10〜15mm程度の範囲にわたって、硝酸液中に所定時間浸漬する化学処理を行い、この接合部分の中子17を除去しておく。これにより、溶接ビードに中子17が巻き込まれて材料強度低下が生じることを回避する。
最後に、図9に示すように、プレス成形物の全体を硝酸液中に所定時間浸漬する化学的処理を行い、前記中子17を溶解して除去する(中子除去工程)。ここで、外壁部材13、内壁部材15およびピン部材16は、HA230、HA188やハステロイXのように硝酸液浸漬のような化学的処理で溶出しない材料で形成され、中子17は軟鋼のような溶出する材料で形成される。中子17が完全に除去された後には、図10に示すように、圧縮空気CAの一部からなる冷却空気を流す冷却通路22が形成される。このようにして、インナライナ11が製造されるが、アウタライナ10もこのインライナ11と全く同様の工程を経て製造される。
図11は前記インナライナ11の一部破断斜視図を示す。アウタライナ10の構成もインナライナ11の構成と同様であるので、その説明は省略する。同図に示すように、このインナライナ11は外壁部材13と内壁部材15との間に多数のピン部材16が接合されることで、外壁部材13と内壁部材15との間に冷却通路22が形成されている。外壁部材13の表面には多数の空気孔19が形成され、前記冷却通路22に連通している。同様に、内壁部材15の表面にも多数の空気孔19が形成され、前記冷却通路22と連通している。
したがって、前記外壁部材13の孔21と内壁部材15の孔21とは相互に連通状態にあり、冷却空気CAが矢印aで示すように、前記外壁部材13の空気孔19から冷却通路22内に導入されて内壁部材15の空気孔19から導出されるようになっている。この過程で、インナライナ11を構成する外壁部材13と内壁部材15とが前記冷却空気CAにより対流冷却される。内壁部材15の空気孔19から導出された冷却空気CAは、内壁部材15の内表面に沿って流れることにより、内壁部材15をフィルム冷却する。このようにして、インナライナ11およびアウタライナ10が冷却空気CAで常時冷却されることで焼損を防止でき、燃焼器1自体の耐久性が向上する。
ここで、前記ピン部材16が三角柱形状である場合、前記外壁部材13と内壁部材15との間に形成される冷却通路22を冷却空気CAがスムースに流れて、各ライナ10,11の冷却効率が高まり、燃焼器1の耐久性が向上する。ピン部材16は円柱形状としてもよく、その場合、外壁部材13と内壁部材15との間は接合されるピン部材16の方向性に制限がないので、ピン部材16の配置が行い易くなり、燃焼器1(図2)の製造性が向上する。
図3に示した重合工程において、図6に示した切断工程での切断予定ラインH上およびその近傍に前記ピン部材16を配置しないように配慮している。すなわち、図3の重合工程の前に、中子17に設定空所17aを形成する際に、図12に示すように、中子17の設定空所17aを、第2接合工程での突き合せラインL(図8)を含む切断予定ラインHの上およびその近傍を避けて設定空所17aを形成する。図12の例では、切断予定ラインHで囲まれた内側で、かつ切断予定ラインHから一定以上離れた部分のみに設定空所17aを配置している。これにより、突き合せラインLを含む切断予定ラインHの上およびその近傍にピン部材16が存在しないようにしている。なお、図12のハッチングを施した部分は切断により除去される。
これにより、突き合せラインLとなる中子17の両端部17bの溶接しろ23は、ピン部材16が存在しないから、図13に示すような両面溶接を行う場合に、ピン部材16が溶け込むことがなくなり、接合部が突き合せラインLに沿って均質となって、接合強度および接合品質が向上する。したがって、図2の燃焼器1の耐久性が向上する。また、図12の接合部が溶接ビード30で完全に埋まらないため、中子除去工程(図9)後に、突き合せラインL上での溶接ビード30間に冷却通路22が確保される。したがって、接合部も十分冷却される。さらに、熟練者でなくとも均一で高品質の溶接が行えるので生産性に優れ、電子ビーム溶接による自動化を図ることで、さらに生産性を向上させることができる。
図12の方法に代えて、設定空所17aを、図3に示したとおり、中子17の全体に所定の分布で配置しておき、図12の切断予定ラインHの上およびその近傍に位置する設定空所17aにはピン部材16を嵌め込まないで、これを空所のまま残しておくことも考えられるが、こうすると、図5に示した拡散接合の際に、空所の部分が圧潰して壁基材20の平坦な形状を維持できなくなる場合がある。図12の方法によれば、中子17の設定空所17aのすべてにピン部材16が嵌め込まれるから、図5の壁基材20の内部に空所が存在しないので、壁基材20の平坦な形状を維持できる。
図12の方法は、量産時のように予め切断予定ラインHが決まっている場合に有効であるが、試作段階のように、切断予定ラインHが流動的である場合、図14に示す第2実施形態が有効である。すなわち、設定空所17aを中子17の全体に所定の分布で配置しておき、突き合せラインLおよびその近傍に設けるピン部材16のみを、中子17の除去時に溶出する軟鋼のような材料で構成されたダミー部材16Aとする。これにより、硝酸液中への浸漬のような化学的処理により前記ダミー部材16Aが溶出して存在しなくなり、やはり、接合強度および接合品質が向上し、生産性にも優れる。このような構成を採用することで、図13に示すような両面溶接を行うことが可能で、第1実施形態の場合と同様、突き合せラインL上での溶接ビード30間に冷却通路22が確保される。
図15は第3実施形態を示すもので、予め、中子17を切断予定ラインHよりも若干小さく形成しておき、その外周を取り囲むようにフレーム25を設ける。このフレーム25は、中子除去工程(図8)において硝酸液浸漬のような化学的処理で除去されない材料で形成されている。したがって、図8の切断工程において、切断予定ラインHに沿って壁基材20を切断したとき、中子17の周辺部にフレーム25の一部が残留する。その結果、中子17の両端部17bの溶接しろ23がフレーム25の一部によって形成される。これにより、図16に示すように、突き合せラインL上およびその近傍で、外壁部材13と内壁部材15の間が、フレーム25の一部からなる充填部材28により充填されるので、この部分が中実構造となる。したがって、図示のような片側貫通溶接を行うことで、接合部が突き合せラインLに沿って均質となり、接合強度および接合品質が向上する。また、片側貫通溶接ができるから、溶接しやすいとともに、電子ビーム溶接による自動化も可能になる。
本発明の第1実施形態に係るガスタービンエンジンの燃焼装置を示す概略正面図である。 図1のII‐II線に沿った拡大断面図である。 インナライナの製造方法を示す壁基材の分解斜視図である。 重合工程後の電子ビーム溶接により接合した状態を示す斜視図である。 HIP拡散接合法により一体化された壁基材を作成する第1接合工程を示す斜視図である。 壁基材を扇形に切断する切断工程を示す平面図である。 壁基材に空気孔を形成する孔開け工程を示す斜視図である。 プレス成形により環状に曲げ、両端部を溶接やろう付けにより接合する第2接合工程を示す斜視図である。 プレス成形物を硝酸液中に所定時間浸漬する化学的処理に付して、前記中子を溶解して除去する中子除去工程を示す斜視図である。 中子除去工程後のインナライナの一部拡大斜視図である。 インナライナの一部破断斜視図である。 第1実施形態における切断予定ラインおよびその近傍でのピン部材の設定状態を示す平面図である。 突き合せラインでの両面溶接を説明する要部断面図である。 第2実施形態における切断予定ラインおよびその近傍でのピン部材の設定状態を示す平面図である。 第3実施形態における切断予定ラインおよびその近傍でのピン部材の設定状態を示す平面図である。 突き合せラインでの片側貫通溶接を説明する要部断面図である。
符号の説明
1 燃焼器
10 アウタライナ
11 インライナ
12 燃焼室
13 外壁部材
15 内壁部材
13a,15a プレート
16 ピン部材
17 中子
17a 設定空所
17b 両端部
19 空気孔
23 溶接しろ
25 フレーム
28 充填部材
H 切断予定ライン
L,L 突き合せライン

Claims (7)

  1. 環状のアウタライナと、これと同心状に配置された環状のインナライナとの間に環状の燃焼室が形成され、
    前記各ライナは外壁部材と内壁部材の間に多数のピン部材が接合されて前記外壁部材と内壁部材の間に冷却通路が形成され、
    前記各部材は平板状態で接合されたものから曲げ加工されて、その両端部が突き合わせ接合されており、
    この突き合せラインおよびその近傍で前記ピン部材が存在しないガスタービン燃焼器。
  2. 請求項1において、前記ピン部材が三角柱形状または円柱形状であるガスタービン燃焼器。
  3. 請求項1において、前記突き合せライン上およびその近傍で前記外壁部材と内壁部材の間が充填部材により充填されているガスタービン燃焼器。
  4. 請求項1の燃焼器を製造する方法であって、
    前記アウタライナおよびインナライナを形成する相対向する内外一対のプレート間に多数のピン部材と前記ピン部材が設定空所に嵌め込まれた中子とを挟む重合工程と、
    前記ピン部材および中子とともに前記両プレートを接合して壁基材を作成する第1接合工程と、
    前記壁基材を所定形状に切断する切断工程と、
    切断された壁基材を環状に曲げて両端部を接合する第2接合工程と、
    前記中子を化学的処理で除去する中子除去工程とを備え、
    前記重合工程において、前記切断工程での切断予定ライン上およびその近傍に前記ピン部材を配置しないガスタービン燃焼器の製造方法。
  5. 請求項4において、前記重合工程の前に、前記中子における前記切断予定ライン上およびその近傍を避けて前記設定空所を形成するガスタービン燃焼器の製造方法。
  6. 請求項4において、前記重合工程で前記切断予定ライン上およびその近傍の設定空所に前記中子除去工程の化学的処理で除去されるダミー部材を嵌め込むガスタービン燃焼器の製造方法。
  7. 請求項4において、前記重合工程で前記中子とともに、その外周を取り囲み前記中子除去工程での化学的処理で除去されないフレームが挟み込まれ、前記切断工程で前記フレームの一部が前記基材の切断された両端部に残留するように基材を切断するガスタービン燃焼器の製造方法。
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