JP2009185650A - コンベア式重力水車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトでありながら効率よく発電をし得、マイクロ発電設備として用いられ得るコンベア式重力水車装置を提供すること
【解決手段】コンベア式重力水車装置1は、一対の回転車間に張架されて循環する無限軌道体50を備えたコンベア機構本体と、該無限軌道体50の循環方向Cに間隔をおいて起伏可能に該無限軌道体に取付けられた水車羽根60であって、循環経路のうち下向きに移動する下向き経路部分P1において起き上がった状態S1を採るものと、無限軌道体の両側に位置する一対の側壁23,24であって、各水車羽根60が下向き経路部分P1において起き上がった状態S1にある際に該水車羽根60と協働して水を収容する容器80を形成するものとを有する。各水車羽根60は、側壁23,24に対面する側縁及び傾斜壁に当接する先端縁に可撓材部71,72,73を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、重力水車に係り、より詳しくは、コンベア式重力水車装置に係る。
マイクロ発電設備を構成するコンベア式重力水車として、一対の回転車間に張架されて循環する無限軌道体を備えたコンベア機構本体と、該無限軌道体の循環方向に間隔をおいて該無限軌道体に取付けられたバケットであって、循環経路のうち下向きに移動する経路部分において上向きに開口した状態を採るものとを備えたものは、提案されている(特許文献1)。
しかしながら、この提案のコンベア式重力水車は、バケットの容積分しか発電に利用されず、効率的な発電が行われ難いだけでなく、循環経路のうちバケットが上向きに移動する経路部分のために下向きの経路部分と同程度のスペースを確保する必要があり、装置が大きくなるのを避け難い。
なお、特許文献1では、下向きの循環経路部分においてバケットは鉛直方向下向きに移動されるのに対して、鉛直方向下向きの代わりに斜め下向きに該斜め下向きの壁部に沿ってバケットを移動させることは、提案されている(特許文献2)。
しかしながら、この特許文献2もバケットを用いるものであることから、特許文献1の場合と同様な問題がある。
また、コンベア式重力水車装置に係るものではなく、河川の流れ等に沿って配置される発電装置として、起伏可能な羽根を備えたもの自体は、提案されている(特許文献3等)。但し、これらは、羽根を水中に浸漬させた状態で移動させるものである。
特許第3891445号公報 特開平1−280683号公報 特開2003−307173号公報
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、コンパクトでありながら効率よく発電をし得、マイクロ発電設備として用いられ得るコンベア式重力水車装置を提供することにある。
本発明のコンベア式重力水車装置は、前記目的を達成すべく、一対の回転車間に張架されて循環する無限軌道体を備えたコンベア機構本体と、該無限軌道体の循環方向に間隔をおいて起伏可能に該無限軌道体に取付けられた水車羽根であって、循環経路のうち下向きに移動する下向き経路部分において起き上がった状態を採るものと、無限軌道体の両側に位置する一対の側壁であって、各水車羽根が下向き経路部分において起き上がった状態にある際に該水車羽根と協働して水を収容する容器を形成するものとを有する。
本発明のコンベア式重力水車装置では、「一対の回転車間に張架されて循環する無限軌道体の循環方向に間隔をおいて起伏可能に該無限軌道体に取付けられた水車羽根であって、循環経路のうち下向きに移動する下向き経路部分において起き上がった状態を採るものと、無限軌道体の両側に位置する一対の側壁であって、各水車羽根が下向き経路部分において起き上がった状態にある際に該水車羽根と協働して水を収容する容器を形成するものと」が設けられているので、下向きの循環経路部分において起き上がった状態の各水車羽根と一対の側壁とによって形成される容器に収容された水の下降に対応するエネルギ分が発電エネルギとして活用され得る。一方、本発明のコンベア式重力水車装置では、「一対の回転車間に張架されて循環する無限軌道体の循環方向に間隔をおいて起伏可能に該無限軌道体に取付けられた水車羽根」が、循環経路のうち上向きに移動する上向き経路部分では伏せた状態になるので、戻りの経路のために占有されるスペースが最低限に抑えられ得る。従って、コンベア式重力水車装置の全体をコンパクトにすることが可能になる。
各水車羽根は、典型的には、該水車羽根が起き上がった状態になる下向き経路に位置する際に形成する容器の容積が大きくなるように、下に凸の形状を有する。
なお、所望ならば、「水車羽根が上向きに移動する上向き経路部分」において、水量が多い場合に、該循環経路の上側の壁を形成する頂壁部の上側を余分の水が流れるようにして、水量の変化に対応し得るようになっていてもよい。
本発明のコンベア式重力水車装置では、好ましくは、前記水車羽根が、各側壁に対面する側縁に、該側壁に密接する可撓材部を備える。
この場合、水車羽根と側壁との間の水漏れが最低限になるように水車羽根と側壁との間を実際上水密にシールすることが可能になる。なお、下向きの循環経路の上端から下端までの高さは、典型的には、1m〜数m程度であり、容器に溜まった水が下向きの循環経路の上端から下端に移動するまでの間(典型的には、数秒以内)に、漏れが実際上なければよいので、厳密なシールは、要しない。なお、高さは、より高くても多少低くてもよい。循環経路の傾斜は、典型的には、例えば、60度程度〜30度程度の範囲内の大きさである。但し、60度よりも大きくてもよく(例えば、70〜75度程度であっても、それよりも大きくてもよく)、また、場合によっては、30度よりも小さくてもよい(例えば、20〜25度程度であっても、それよりも小さくてもよい)。なお下向き循環経路の傾斜と上向き無機循環径路の傾斜とは典型的には同じである。但し、所望ならば、多少、異なっていてもよい。
ここで、可撓材は、典型的には、ゴムのような弾性材である。但し、弾性材でなくてもよい。羽根のサイズが数10cm程度の大きさである場合、羽根を構成する剛性板状部の側縁と該側縁に対面する側壁との間隔は、例えば、1cm程度である。その場合、可撓材は、羽根を構成する剛性板状部の各側縁から、典型的には、2cm程度突出し、1cm程度は側壁に当接ないし密接せしめられる。但し、間隙の大きさは、1cm程度よりも小さくても、多少大きくてもよい。また、可撓材が側壁に当接する長さが1cm程度よりも大きくても、多少小さくてもよい。
本発明のコンベア式重力水車装置では、好ましくは、各水車羽根が下向き経路部分において起き上がった状態にある際に該水車羽根の先端縁を移動可能に支える傾斜壁を更に有し、各水車羽根が、該傾斜壁に当接する先端縁に可撓材部を備える。
この場合、「各水車羽根が下向き経路部分において起き上がった状態にある際に該水車羽根の先端縁を移動可能に支える傾斜壁」があるので、循環軌道体と水車羽根との間の結合部に過度の負荷をかけることなく、水車羽根の起伏動作を支え得る。但し、負荷に耐え得る場合には、水車羽根が起き上がる際に該水車羽根が無限軌道体に対して回動される角度が該水車羽根の基端部で規制されるようになっていてもよい。
また、本発明のコンベア式重力水車装置では、「各水車羽根が傾斜壁に当接する先端縁に可撓材部を備える」ので、摺動可能なシールが実際上得られる。但し、所望ならば、各水車羽根が傾斜壁に近接する先端縁にローラを備え、該ローラが傾斜壁に沿って転動することにより、水車羽根の下向きの移動に対する抵抗を低減させるようになっていてもよい。
本発明のコンベア式重力水車装置では、好ましくは、前記無限軌道体が、無端ベルト又は無端チェーンからなる。
無限軌道体が無端ベルトからなる場合、回転車は、該無端ベルトが張架されるプーリからなる。なお、無端ベルトに所望の張力を付与すべく、張力付与用の別のローラが無端ベルトに押付けられていてもよい。また、無限軌道体が無端ベルトからなる場合、各水車羽根は、その基端部において、蝶番機構を介して、無端ベルトに取付けられる。
一方、無限軌道体が無端チェーンからなる場合、回転車は、該無端チェーンが張架されるスプロケットからなる。その場合、無端チェーンは、駆動の安定性の観点からは、一対の無端チェーンが対応する側壁に近接して設けられることが、好ましく、一対の無端チェーンを該チェーンの循環方向に間隔をおいた位置でつなぐ接続体に蝶番機構が形成されるか取付けられ、該蝶番機構に水車羽根が取付けられる。
本発明のコンベア式重力水車装置では、好ましくは、発電機本体が回転車間においてコンベア機構本体内に配置される。ここで、発電機本体は、典型的には、電磁的に発電を行う電気機械からなる。
この場合、無限軌道体により形成されるスペースが発電機本体の収容場所として利用され得るので、装置のコンパクト化が図られ得る。
本発明のコンベア式重力水車装置では、好ましくは、発電機本体を水密に囲繞する壁部を備える。電機本体が回転車間においてコンベア機構本体内に配置される場合には、特に、これが、望ましい。但し、所望ならば、発電機本体が、コンベア式重力水車装置の外側に配置されるようになっていてもよい。
本発明のコンベア式重力水車装置では、好ましくは、水車羽根が蝶番を介して無限軌道体に取付けられている。
この場合、水車羽根の起伏動作が容易に実現され得る。ここで、蝶番は、典型的には、機械的な構造体からなるけれども、場合によっては、可撓性の帯状接続部であってもよい。
本発明のコンベア式重力水車装置では、好ましくは、コンベア機構本体の傾斜角度及び前記傾斜壁との間隔が変更可能である。
この場合、コンベア式重力水車装置が設置場所に応じて、最低限の変更を加えるか又は実際上変更なしに、配置され得る。
なお、コンベア式重力水車装置は、典型的には、一台からなるけれども、所望ならば、複数台のコンベア式重力水車装置が、実際上直列に接続されて、全体として、落差の大きい場所で大きな発電を行い得るようにしてもよい。
本発明の好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい一実施例に基づいて説明する。
マイクロ発電設備を形成する本発明の好ましい一実施例のコンベア式重力水車装置1は、図3の(a)〜(d)に示したように、錆止め処理された鋼の如き金属製のフレームないし枠体20を備える。なお、使用状態(実際の使用のための設置ないし据付状態)においては、コンベア式重力水車装置1は、図3の(b)において矢印Zの指す向きが鉛直方向上向きになるように配置される。なお、この枠体20は、典型的には、図3の(d)や図1の斜視図に示したように、コンクリート製の外枠10に嵌込まれて、マイクロ発電設備5として所望の設置場所に据え付けられる。外枠10は、図1からわかるように、横断面がU字状の溝体11からなり、該U字状溝体11は、例えば、コンベア式重力水車装置1が嵌め込まれる中央の長い本体部分をなす傾斜溝部12と、該傾斜溝部12の上端につながった上側水平溝部13と、該傾斜溝部12の下端につながった下側傾斜溝部14とを有する。ここで、上側水平溝部13は、コンベア式重力水車装置1への水の導入路になり、下側傾斜溝部14は、コンベア式重力水車装置1から出た水の排出路になる。
金属製枠体20は、おおまかには、横断面がU字状の溝体21からなる。より詳しくは、枠体20は、溝21の「U」の底をなす底壁部22と、「U」の一対の側部をなす側壁部23,24とを有する。側壁部23及び24は、夫々、二重の壁部23a,23b及び24a,24bになっていて内部室25及び26を有する。また、枠体20は、「U」の側壁23,24の上下方向の中間部よりも上にズレた壁部部分27,28に室30を形成する上下及び両端の壁部31,32及び33,34を有する。
コンベア式重力水車装置1は、一対の回転車としてのプーリ41,42と、該プーリ41,42間に張架されてC方向に循環する無限軌道体としての無端ベルト50とを有する。
プーリ41は、側室25,26に収容された軸受41a,41bにより、その回転軸41cで回転自在に支持され、プーリ42は、側室25,26に収容された軸受42a,42bにより、その回転軸42cで回転自在に支持されている。室25内において軸41cの一端で軸受41aの外側には、Vベルト用プーリ43aが装着されている。
プーリ41,42の中間において、中央の水密な室30内には、発電機本体45が配置されている。発電機本体45は、ステータ巻線45aとロータ磁石45bとを備え、更に、内側のステータ巻線45aと一体的な軸45cと外側のロータ45bと一体的な軸45dとを備える。軸45dは軸受45eで支持され、軸45cは軸受45fで支持されている。室25内において軸45dの一端で軸受45eの外側には、Vベルト用プーリ43bが装着されている。室25内でVベルト用プーリ43a,43bの間には、Vベルト43が張架されている。尚、室30の壁部31等は、ベルト50の撓みを抑制する。
なお、Vベルト43は、他のプーリの介在なくプーリ43a,43b間に掛け渡されていてもよいけれども、発電機本体45による発電を効果的に行うためには、典型的には、プーリ43bの回転速度を極力上げるように増速回転させるべく、Vベルト用プーリ43aとVベルト用プーリ43bとの径の比を大きくすることが望ましいので、図2に示したように、中間にローラ44が配置され、径が大きく異なり距離が余り離れていないプーリ43a,43b間に張架されるVベルト43に対して所望の張力を確保する。
無端ベルト50には、その循環方向Cに沿って等間隔に、水車羽根60が起伏可能に取付けられている。無端ベルト50の外側表面50aに取付けられた水車羽根60は、該無端ベルト50のC方向循環に応じて、C1方向の下向き経路部分(従って、該下向き経路部分のある下向き通路)P1に沿って下り、C2方向の上向き経路部分(従って、該上向き経路部分のある上向き通路)P2に沿って上がる。
無端ベルト50の外側表面50aには、該無端ベルト50の循環方向Cに沿って等間隔に蝶番取付部51が形成されている。蝶番取付部51は、図4の(a)からわかるように、横断面がV字状のゴム材からなり、「V」の一辺51aで無端ベルト50の表面50aに固着され、該表面50aから立ち上がった「V」の他辺51bに蝶番本体53に対する取付部52が形成されている。この例では、取付部52は、止め具52a及びその取付穴52bからなる。
各水車羽根60の基端側の蝶番取付部61と無端ベルト50の各蝶番取付部51との間には、蝶番本体53が配置されて、無端ベルト50と各水車羽根60とを夫々の蝶番取付部51,61で連結する。蝶番本体53は、図4の(a)からわかるように、軸54の周りで相対回動可能な二つの部分55,56からなり、一方の部分55で無端ベルト50の取付部52に固定され、他方の部分56には水車羽根60の基端側の蝶番取付部61が固定される。
この状態で、各水車羽根60は、該水車羽根60を連結する蝶番本体53の軸54のまわりで、D1,D2方向に回動可能である。なお、蝶番本体53において、その形状や構造上、水車羽根60のD1,D2方向の回動角度が規定されるようになっていてもよい。この例の場合、水車羽根60のD1,D2方向の回動角度は、蝶番本体53によって規定されるのではなく、後述のように、水車羽根60が、他の部材に当たることにより、そのD1,D2方向の回動角度が規制される。
水車羽根60は、取付け・動作状態を示した図4の(a)〜(c)に加えて水車羽根60自体の部品説明図である図5の(a)〜(d)からわかるように、基端部62と先端部63とを結ぶ横断面が「し」の字状に湾曲した剛性の水車羽根本体部64を有する。水車羽根本体部64は、該羽根本体64に対して水が流れる方向に関して、上流側の面65が凹面状であり、下流側の面66が凸面状である。水車羽根本体部64は、基端部62を含む平板状部分67と、該平板状部分67の先端側において湾曲して延びた先端湾曲部分68とを含む。水車羽根60は、更に、剛性の水車羽根本体部64の両側縁69,70の上流側面65には、可撓材71,72が固着され、剛性の水車羽根本体部64の先端部ないし先端縁63の下流側面66には可撓材73が固着されている。可撓材71,72,73は、例えば、合成ゴム等からなり、水車羽根本体部64がアクリルの如き樹脂からなる場合、アルミニウムの如き金属層を介してゴム材71,72,73が固着される。但し、数年程度の使用に耐える程度に耐久性が高く、適度の可撓性及びシール性能を備え得る限り、合成樹脂その他の材料であってもよい。
より詳しくは、図4の(c)に示したように、水車羽根60の本体部64の幅W1は、枠体20の側壁部23,24間の間隔Wよりも小さく、水車羽根本体部64の側縁69,70の夫々と枠体20の隣接側壁部23,24間の間隙G大きさがΔ(=(W−W1)/2)であるとして、可撓材71,72の側縁69,70からの突出長は2Δ(例えば、図5の(c))程度である。すなわち、各水車羽根60の可撓材71,72は、図4の(c)に示したように、湾曲した状態で枠体20の隣接する側壁部23,24に当接し、間隙Gからの水の漏れを実際上無視し得る程度に抑制する。
以上の如く構成されたコンベア式重力水車装置1では、典型的には、その金属製の枠体20が据え付け場所に形成されたコンクリート製の外枠10内に据え付けられることにより設置される。コンベア式水車装置1の枠体20は、例えば、1m程度の幅Wで、高さが1m程度である。
外枠10の上側水平溝部13には、流水Fが引き込まれる。この流水Fは、典型的には、川の流水や湧水等から取水口を介して分岐された水路を介して流れるものである。
水平溝部13に流入した流水Fは、コンベア式重力水車装置1のC1方向の下向き循環経路部分P1を通って、外枠10の下側水平溝部14に流れ落ちる。
図2に示したように、コンベア式重力水車装置1の無端ベルト50及び該無端ベルト50の循環方向Cに沿って等間隔に取付けられた水車羽根60は、上向きC2の循環経路部分P2から下向きC1の循環経路部分P1に移る上端領域Aにおいて、基端側の蝶番53のまわりでD1方向に回動されて、伏臥状態S2から起立状態S1に移行し、下向きC1の循環経路部分P1では起立状態S1を保ったまま、下向き経路部分P1に沿ってC1方向に移動される。水車羽根60は、また、下向きC1の循環経路部分P1から上向きC2の循環経路部分P2に移る下端領域Bにおいて、基端側の蝶番53のまわりでD2方向に回動されて、起立状態S1から伏臥状態S2に移行し、上向きC2の循環経路部分P2では隣接する水車羽根60,60が部分的に重なる伏臥状態S2を保ったまま、上向き経路部分P2に沿ってC2方向に移動される。
すなわち、水車羽根60が、無端ベルト50の循環経路Cのうち下向きにC1方向に移動する下向き経路部分P1にある場合、水車羽根60は、蝶番53の軸54のまわりでD1方向に回動されて無端ベルト50に対して立ち上がった起立状態S1になる。水車羽根60は、この起立状態S1では、図4の(a)からわかるように、その本体部64の先端部63の外側表面66に固着された可撓材73が経路部分P1の底壁22に接して、経路部分P1の底壁22と水車羽根60との間の水漏れを最低限に抑える。なお、経路部分P1の底壁22と水車羽根60の可撓材73との間に残る水が、水車羽根60と底壁22との間に、適度のシールと摺動性を与え得る。
また、水車羽根60が下向き経路部分P1にあって先端部63のところにある可撓材73を介して底壁22に支えられた起立状態S1にある場合、図4の(b)及び(c)に示したように、水車羽根60は、その両側縁にある可撓材71,72で経路部分P1の側壁23,24の壁部23b,24bに摺接される。すなわち、水車羽根60の本体64の側縁69,70と隣接側壁23,24の壁部23b,24bとの間隙Gの二倍程度の突出長Δだけ突出した可撓材71,72は、図4の(b)及び(c)に示したように、突出端部が折り曲げられた状態で隣接側壁23,24の壁部23b,24bに密接して、経路部分P1の隣接側壁23,24の壁部23b,24bと水車羽根60との間の水漏れを最低限に抑える。この場合も、経路部分P1の隣接側壁23,24の壁部23b,24bと水車羽根60の可撓材71,72との間に残る水が、水車羽根60と隣接側壁23,24の壁部23b,24bとの間に、適度のシールと摺動性を与え得る。
従って、経路部分P1においては、各水車羽根60は、枠体20の側壁23,24及び底壁22と協働して、実際上水密な容器80を形成し、該容器80に、流水Fの流量及び水車羽根60のC1方向循環速度に応じた量Vの水Fが上端領域Aで流れ込み該水Fが溜まった状態で、水車羽根60と共にC1方向に運ばれる。すなわち、量Vの水Fが下向き循環経路P1に沿って該経路P1の高さH分だけ流下するに伴って該流下水を容器80で受ける無端ベルト50がC方向循環に循環され、この無端ベルト50のC方向循環に応じて、プーリ41,43a,43bを介して、発電機本体45が回転駆動されて、発電が行われる。
ここで、容器80は、関連領域の全体がそのまま用いられ、その代わりに該両域内に収容されるようなバケツを配置する場合と比較してはるかに大きい容積が形成され得、しかもその重量(材料)が最低限ですむから、効果的な発電が行われ得る。
なお、水車羽根60と隣接壁部23,24,22との間の水漏れが実際上無視し得る程度である場合又は多少の水漏れを許容する場合には、可撓材71,72,73のうちの可撓材71,72若しくは可撓材73、又は全ての可撓材71,72,73がなくてもよい。
一方、水車羽根60が下向き循環経路P1の下端の領域Bに達した後上向きに移動する循環経路P2に入ると、図2からわかるように、水車羽根60がD2方向に回動されて伏せた状態S2を採る。この伏臥状態S2では、図2からわかるように、水車羽根60が折り重なった状態になる。水車羽根60にはバケットと異なり側壁がないから、板が重ねられるように折り重ねられるので、循環経路P2の高さは、水車羽根60が起立状態S1にある循環経路P1と比較して低くされ得、装置1の小型化が図られ得る。
また、この装置1は上下方向に循環するコンベア式重力水車装置であるにもかかわらず、バケツは不要で、単に、羽根だけでよいので、無駄な重量が最低限に抑えられ得る。
以上においては、無端ベルト50が用いられる例について説明したけれども、無限軌道体としては無端ベルト50の代わりに、無端チェーンであってもよい。チェーンは、典型的には、一対設けられる。一対の無端チェーンを用いる場合には、該無端チェーンをつなぐ横方向の桟に蝶番53を取付けても、該無端チェーンをつなぐ横方向の桟自体を蝶番53で形成してもよい。
なお、コンベア式重力水車装置1は、単独で用いられる代わりに、複数台が実際上直列にないしタンデム式につなげられて用いられてもよい。例えば、図6に示したように、山間地の傾斜を利用してもよい。即ち、このマイクロ発電設備2では、図1から図5に示したのと同様な複数台のコンベア式重力水車装置1a,1b,1cが直列に接続された外枠10a,10b,10cにより直列につながれて、発電が行われる。傾斜のある山間地としては、スキー場等であってもよい。図6において、F1は元からある河川である。このように直列に接続することにより、単体としては比較的短いコンベア式重力水車装置1を落差(高低差)の大きい地域でも容易に利用し得る。
なお、このコンベア式重力水車装置1は、傾斜の異なるところにもそのまま用いられ得る。すなわち、図7の(a)に示したように、傾斜の大きいところに用いられても、図7の(b)に示したように、傾斜の小さいところに用いられてもよい。但し、所望ならば、水車羽根60の湾曲形状や蝶番53の形状等を傾斜に最適なように変更しておいてもよい。
本発明の好ましい一実施例のコンベア式重力水車装置を外枠に組込んだマイクロ発電設備の斜視説明図。 図1のマイクロ発電設備の断面説明図。 図1及び図2のマイクロ発電設備のコンベア式重力水車装置の詳細な構造を示したもので、(a)は(b)のIIIA−IIIA線断面説明図、(b)は(a)のIIIB−IIIB線断面説明図、(c)は(a)のIIIC−IIIC線断面説明図、(d)は(b)のIIID−IIID線断面説明図。 図1及び図3の図1及び図2のマイクロ発電設備のコンベア式重力水車装置の水車羽根が下向き循環経路にある場合における該水車羽根の状態を示したもので、(a)は図2の該当領域を拡大して示したもので(b)のIVA−IVA線断面説明図、(b)は(a)のIVB−IVB線断面説明図(蝶番部分の詳細は除く)、(c)は(b)のIVC−IVC線断面説明図。 図1のマイクロ発電設備のコンベア式重力水車装置に用いられる水車羽根を部品として示したもので、(a)は(b)のVA−VA線断面説明図、(b)は(a)をVB方向に見た正面説明図、(c)は(b)のVC−VC線断面説明図、(d)は(b)のVD方向の端面説明図。 図1のマイクロ発電設備を山の斜面に複数台直列につないだ状態のマイクロ発電設備の説明図。 コンベア式重力水車装置を異なる傾斜状態で利用することを示したもので、(a)は傾斜の大きい場合についての図2と同様な断面説明図、(b)傾斜の小さい場合についての(a)と同様な断面説明図。
符号の説明
1,1a,1b,1c コンベア式重力水車装置
5 マイクロ発電設備
10 外枠
11 U字状溝体
12 傾斜溝部
13 上側水平溝部
14 下側水平溝部
20 金属製枠体
21 溝体
22 底壁部
23,24 側壁部
23a,23b,24a,24b 壁部
25,26 内部室(側室)
27,28 壁部部分
30 室
31,32 上下の壁部
33,34 両端の壁部
41,42 プーリ
41a,41b,42a,42b 軸受
41c,42c 回転軸
43 Vベルト
43a,43b プーリ
45 発電機本体
45a ステータ巻線
45b ロータ磁石
45c,45d 軸
45e,45f 軸受
50 無端ベルト
50a 外側表面
51 蝶番取付部
51a 一辺
51b 他辺
52 取付け部
53 蝶番本体
54 軸
55,56 可動部分
60 水車羽根
61 蝶番取付部
62 基端部
63 先端部
64 水車羽根本体部
65 上流側面(凹面)
66 下流側面(凸面)
67 平板状部分
68 湾曲部分
69,70 側縁
71,72,73 可撓材
80 容器
A 上部領域
B 下部領域
C 循環方向
C1 下向き循環方向部分
C2 上向き循環方向部分
D1,D2 回動方向
F 流水
F1 河川
G 間隙
P1 下向き経路部分
P2 上向き経路部分
S1 起立状態
S2 伏臥状態
W,W1 幅
Δ 間隙の大きさ

Claims (8)

  1. 一対の回転車間に張架されて循環する無限軌道体を備えたコンベア機構本体と、
    該無限軌道体の循環方向に間隔をおいて起伏可能に該無限軌道体に取付けられた水車羽根であって、循環経路のうち下向きに移動する下向き経路部分において起き上がった状態を採るものと、
    無限軌道体の両側に位置する一対の側壁であって、各水車羽根が下向き経路部分において起き上がった状態にある際に該水車羽根と協働して水を収容する容器を形成するものと
    を有するコンベア式重力水車装置。
  2. 前記水車羽根が、各側壁に対面する側縁に、該側壁に密接する可撓材部を備える請求項1に記載のコンベア式重力水車装置。
  3. 各水車羽根が下向き経路部分において起き上がった状態にある際に該水車羽根の先端縁を移動可能に支える傾斜壁を更に有し、各水車羽根が、該傾斜壁に当接する先端縁に可撓材部を備える請求項1又は2に記載のコンベア式重力水車装置。
  4. 前記無限軌道体が、無端ベルト又は無端チェーンからなる請求項1から3までのいずれか一つの項に記載のコンベア式重力水車装置。
  5. 発電機本体が回転車間においてコンベア機構本体内に配置されている請求項1から4までのいずれか一つの項に記載のコンベア式重力水車装置。
  6. 発電機本体を水密に囲繞する壁部を備える請求項5に記載のコンベア式重力水車装置。
  7. 水車羽根が蝶番を介して無限軌道体に取付けられている請求項1から6までのいずれか一つの項に記載のコンベア式重力水車装置。
  8. コンベア機構本体の傾斜角度及び前記傾斜壁との間隔が変更可能である請求項1から7までのいずれか一つの項に記載のコンベア式重力水車装置。
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