JP2009182061A - 筐体搭載ラック - Google Patents

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Abstract

【課題】既に取り付け済みの筐体を纏めて上下に移動させることのできる筐体搭載ラックを簡便な構造にて提供する。
【解決手段】移動の対象として選択した筐体取り付け具2の内周面7に推力伝達部材となる突起12を突出させ、回転駆動機構5を利用して送りネジ4を回転させることにより、筐体取り付け具2に装着されている筐体を筐体搭載ラック1の上下方向に移動させ、また、移動の対象としない筐体取り付け具2に関しては、推力伝達部材となる突起12を送りネジ4から径方向外側に退避させると共に上下位置固定用移動部材として機能する突起13をラックフレーム部材3における位置決め用の凹部14に突入させることで、当該時点の現在位置を確保する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の筐体を上下に配置して格納する筐体搭載ラックの改良に関する。
電子計算機やサーバーおよび其れらの周辺機器等の筐体を上下に配置して格納する筐体搭載ラックとしては既に様々な構成のものが公知である。
図4は筐体搭載ラックの一般的な構成例について簡略化して示した斜視図である。図4に示される筐体搭載ラック100は、複数の筐体101a〜101dを上下方向に並べて配置する空間から外側にオフセットして筐体101a〜101dの四隅に対応する位置に立設された4本のラックフレーム部材102と、各ラックフレーム部材102に沿って上下方向に隙間なく取り付けられた複数の筐体取り付け具103とによって構成される。筐体101a〜101dは、ラックフレーム部材102の筐体取り付け具103と図示しない筐体取り付けネジを用いて筐体搭載ラック100の上下方向の任意位置に取り付けられるようになっている。
このような構成において、新たに別の筐体を追加して筐体搭載ラック100に取り付ける場合には、その時点で十分なスペースがある部分、例えば、筐体101aの上方の空きスペース104もしくは其れよりも上方の位置に新たな筐体を取り付けるのが普通であるが、筐体搭載ラック100に既に多数の筐体が取り付けられているような場合では、新たな筐体を取り付けることのできる空きスペースの位置が相当に高くなり、高所作業が必要となることから、筐体の取り付け作業にリフター等が必要となり、作業が煩雑になる不都合がある。
また、狭小なスペースに設置された筐体搭載ラック100に新たな筐体を取り付けるような場合にあっては、リフターを筐体搭載ラック100に接近させること自体が困難な場合もある。
更に、電子計算機やサーバーあるいは其の周辺機器等にあっては、接続用のケーブルの長さに制限があるものもあり、場合によっては、新たに取り付ける筐体を既に取り付けられている筐体の間に割り込ませて取り付けなければならなくなるといった場合も考えられる。
例えば、図4に示される状態で、筐体101a〜101cの間隔と並びを保ったまま、筐体101cと筐体101dの間に新たに別の筐体を割り込ませて取り付ける必要が生じたとすると、一旦、筐体101a〜101cの全てを筐体搭載ラック100から取り外し、筐体101dの上方に新たな筐体を取り付けた後、改めて、その上に筐体101a〜101cの並びを保持して取り付け直すといった必要が生じ、新たな筐体の取り付け作業が著しく煩雑化し、その際の各種ケーブルの着脱作業も煩わしくなるといった不都合が生じる。
また、ケーブルの着脱作業による接続不良や端子の破損といった可能性もあり、故障因子が増大する。
筐体搭載ラックに筐体を取り付ける際の高所作業の円滑化を図る技術としては、例えば、特許文献1に開示されるリフター機構付き電子機器収容筐体が公知である。
このリフター機構付き電子機器収容筐体は、筐体搭載ラックの側面に折り畳み可能なリフターベースを取り付け、筐体を載置したリフターベースをチェーン等の駆動手段で昇降移動させて筐体搭載ラックに対する筐体の取り付け作業や取り外し作業の安全性の向上と円滑化を図ったものであるが、筐体搭載ラックの側方に突出するリフターベースに重い筐体を載置して上下移動させる関係上、筐体搭載ラック自体の転倒を防止するアウトリガー状の転倒防止部材を併設する必要がある。
このように、特許文献1に開示されるリフター機構付き電子機器収容筐体は、筐体搭載ラックの側方に突出するリフターベースに筐体を載置して上下移動させる構成であり、しかも、転倒防止部材が筐体搭載ラックの側方に大きく張り出す構造であるため、狭小なスペースに設置される筐体搭載ラックには適用が難しい。
また、新たな筐体の取り付けに際し、筐体搭載ラックに既に取り付けられている筐体の間隔や並びを保持したまま新たな筐体を割り込ませるようにして取り付ける必要が生じた場合においては、リフターベースと筐体搭載ラックとの間で筐体を1個宛てで受け渡しながら取り外し作業や取り付け作業を繰り返す必要があり、前述の筐体搭載ラック100の場合と同様、作業効率の改善は余り期待できない。
一方、筐体搭載ラックと直接の関わりはないが、物品の載置や取り付けに利用可能なテーブル状の部材を上下に移動させる機能を備えた構造体としては、特許文献2に開示されるような竪型射出成形機におけるダイハイトプラテンの型厚調整機構が公知である。
この種の型厚調整機構においては、テーブル状のダイハイトプラテンが4本のタイバーを介して射出成形機の可動プラテンに対して接離自在に取り付けられており、ダイハイトプラテンの四隅を貫通した各タイバーの先端に刻設された雄ネジ部の各々に、ダイハイトプラテンの四隅に対して回転自在かつ軸方向移動不能に装着されたダイハイト調整用のナットを螺合させ、ダイハイトプラテンに固設されたモータでタイミングベルトやプーリ等を介してナットを同期回転させることによってダイハイトプラテンを上下移動させ、可動プラテンとの間の離間距離を型厚に応じて調整できるようにしている。
目的あるいは機能的な観点に基いて此このような技術を筐体搭載ラックに転用するとすれば、筐体を載置するための複数の棚を筐体搭載ラックに配置し、型厚調整機構の構造を転用して各々の棚を上下移動させることが容易に想定され得る。
しかし、そうした場合、各棚毎に高さ調整用のナットと其の回転駆動手段を配備しなければならなくなり、筐体搭載ラックの構成が著しく煩雑化する弊害が生じ、特に、ナットや回転駆動手段の配備よって棚の厚みが増大するため、筐体搭載ラックの内部スペースが有効に利用できなくなる弊害が生じる。
また、複数の棚を纏めて上下移動させるためには、複数の棚に亘って高さ調整用のナットを同期回転させなければならず、筐体搭載ラックの構成が著しく複雑化し、特に、手動操作によって複数の棚のナットを同期回転させることが難しいため、各棚毎に高さ調整用のナットを駆動するためのモータを配置する必要が生じ、更には、モータを同期制御するための制御装置が必要となって、筐体搭載ラックの製造コストが著しく高騰する問題がある。
特開2002−164678号公報(図1) 特開平5−253989号公報(図1)
そこで、本発明の課題は、筐体の取り付け作業にリフター等を必要とせず、狭小なスペースに設置した場合であっても筐体の着脱作業を行うことができ、既に取り付け済みの筐体を纏めて上下に移動させることのできる筐体搭載ラックを簡便な構造にて提供することにある。
本発明の筐体搭載ラックは、複数の筐体を上下に配置して格納する筐体搭載ラックであり、前記課題を達成するため、特に、
前記筐体を配置する空間から外側にオフセットされた位置に立設された回転自在な送りネジと、
前記送りネジを回転させる回転駆動機構と、
前記送りネジの外径と同等の曲率を有する内周面と、前記筐体を取り付けるための係止部と、前記内周面から法線方向の内外に向けて出没自在に構成され、前記内周面の凹側に突出した状態で前記送りネジの谷部に摺接する推力伝達部材とを備えて前記送りネジの径方向に着脱可能に構成された筐体取り付け具と、
前記送りネジの回転を許容した状態で前記筐体取り付け具を前記送りネジに沿った任意の位置に固定する筐体取り付け具固定機構と、
を備えたことを特徴とする構成を有する。
本発明の筐体搭載ラックは、筐体取り付け具の係止部に筐体を取り付けた状態で筐体取り付け具の内周面に推力伝達部材を突出させて回転駆動機構により送りネジを回転させることで筐体を筐体搭載ラックの上下方向に移動させることができるので、筐体搭載ラックの上方の空きスペースに筐体を取り付けたり取り外したりする場合であっても格別なリフターを必要とせず、狭小なスペースに設置された筐体搭載ラックに対する筐体の取り付けや取り外しを容易に行なうことができる。
また、上下移動の対象とする筐体取り付け具の内周面に推力伝達部材を突出させ、かつ、現在位置を保持したい筐体取り付け具の内周面から推力伝達部材を退避させて筐体取り付け具固定機構を作動させた状態で回転駆動機構を作動させることにより、上下移動させたい筐体取り付け具のみを纏めて上下移動させることができるので、既に取り付けられている筐体の間に、新たに取り付けるべき筐体を割り込ませて簡単に取り付けることができる。
しかも、同じ送りネジに装着された複数の筐体取り付け具を纏めて上下移動させることができるので、筐体取り付け具毎に上下移動のための回転駆動手段を設ける必要がなく、筐体搭載ラックの内部スペースを有効に利用して複数の筐体を上下に配置することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について一例を挙げて具体的に説明する。
図1は本発明を適用した一実施形態の筐体搭載ラック1の構成の主要部について示した斜視図、図2は同実施形態における筐体搭載ラック1の筐体取り付け具2の構成について一部を透視して示した平面図、図3は筐体取り付け具2とラックフレーム部材3との係合関係について一部を透視して示した側面図であり、図3(a)では筐体取り付け具2を上下移動させるときの状態について、また、図3(b)では筐体取り付け具2の上下位置を固定したときの状態について示している。
本実施形態の筐体搭載ラック1は、図1に示されるように、筐体101a〜101c等を上下に配置して格納する空間から外側にオフセットされた位置で当該空間を包囲する四角形の頂点位置の四箇所に立設された回転自在な送りネジ4と、これら4本の送りネジ4を同期回転させるための回転駆動機構5、および、送りネジ4の径方向に着脱可能に構成された筐体取り付け具2を有し、更に、図2ならびに図3(a)および図3(b)に示されるようにして各送りネジ4に対して平行に立設されたラックフレーム部材3と、送りネジ4の回転を許容した状態で筐体取り付け具2を送りネジ4に沿った任意の上下位置に固定するための筐体取り付け具固定機構6とを備える。
筐体取り付け具2は、図2に示されるように、送りネジ4の外径と同等の曲率を有する内周面7を備えた本体部8と、内周面7を補間するかたちで円筒を形成する円弧形状を有して送りネジ4の外径を取り巻く着脱用開閉部材9と、筐体101a〜101c等を取り付けるためのネジ通し穴を備えた係止部10を有する。
着脱用開閉部材9は枢着ピン17を介して筐体取り付け具2の本体部8に対して揺動自在に取り付けられており、枢着ピン17を取り巻くようにして取り付けられた図示しない捩りコイルバネの付勢力によって、常に閉鎖置に向けて付勢されている。
図2中では、閉鎖位置にある着脱用開閉部材9を実線で示しており、破線で示す9’が着脱用開閉部材9の開放位置である。
着脱用開閉部材9を閉鎖した状態で本体部8の内周面7と着脱用開閉部材9の内周面によって形成される円筒状の内周面の内径は、送りネジ4の外径と同等または其れよりも僅かに大きく、体取り付け具2に対する送りネジ4の回転および送りネジ4の軸方向に沿った筐体取り付け具2の相対的な摺動動作を許容する大きさである。
筐体取り付け具2の主要部を構成する本体部8の内部には、図2に示されるように、本体部8における内周面7の法線方向に沿って内周面7から本体部8の外形輪郭部までを貫通する操作桿11が、内周面7の法線方向に沿って移動自在に設けられている。
そして、操作桿11の一端部には、図3(a)および図3(b)に示されるように、筐体取り付け具2の本体部8における内周面7から法線方向の内外に向けて出没自在とされ、内周面7の凹側に突出した状態で送りネジ4の谷部に摺接する推力伝達部材として機能する先端半球状の突起12が一体に形成される一方、操作桿11の他端部には、図3(a)および図3(b)に示されるように、本体部8における内周面7の法線方向に沿って移動自在とされ、本体部8における外形輪郭部から内外に向けて出没する上下位置固定用移動部材として機能する矩形断面の突起13が一体に形成されている。
また、ラックフレーム部材3は、図3(a)および図3(b)ならびに図2に示されるように、各送りネジ4と一対一の対応関係で立設されており、各ラックフレーム部材3には、上下方向に一定の間隔をおいて、筐体取り付け具2における本体部8の外形輪郭部から突出する上下位置固定用移動部材、すなわち、操作桿11の突起13の突入を許容する位置決め用の凹部14が多数併設されている。
なお、凹部14に代えて位置決め用の孔を穿設するようにしてもよい。
この実施形態における筐体取り付け具固定機構6は、図3(b)に示されるように、筐体取り付け具2の上下位置固定用移動部材として機能する操作桿11の突起13と、各ラックフレーム部材3に設けられた位置決め用の凹部14とによって構成されている。
操作桿11と一体化されたツマミ15を操作して筐体取り付け具2の本体部8における内周面7の法線方向に沿って操作桿11を移動させると、図3(a)に示されるように、推力伝達部材としての突起12が送りネジ4の谷部に摺接し、かつ、上下位置固定用移動部材として機能する突起13がラックフレーム部材3の位置決め用の凹部14から離脱する状態、あるいは、図3(b)に示されるように、上下位置固定用移動部材としての突起13がラックフレーム部材3の位置決め用の凹部14に突入し、かつ、推力伝達部材として機能する突起12が送りネジ4の谷部から離脱する状態のうち、何れか一方が、トレードオフの関係で択一的に選択されるようになっている。
このように、2つの状態をトレードオフの関係で択一的に選択できる構成とすることにより、ユーザの操作ミスで生じる不都合、例えば、筐体取り付け具2をラックフレーム部材3に固定したまま筐体取り付け具2に上下方向の送りを掛けることで生じる突起12,13の損傷等を未然に防止することができる。
ここでは、操作桿11を利用して推力伝達部材(突起12)と上下位置固定用移動部材(突起13)を一体的に構成したものについて説明しているが、推力伝達部材と上下位置固定用移動部材とを別体に構成し、その各々を独立した操作桿やツマミ等で移動させるようにすることも可能である。
更に、ラックフレーム部材3の各々には、図2にならびに図3(a)および図3(b)に示されるように、筐体取り付け具2の本体部8の外形輪郭部と遊嵌する幅を有してラックフレーム部材3における位置決め用の凹部14の並び方向に沿って上下方向に延びる溝16が形成されて、筐体取り付け具2の回り止め手段として機能するようになっている。
ラックフレーム部材3を4本の独立した柱状の部材により構成し、ラックフレーム部材3およびラックフレーム部材3に付随する凹部14や溝16を各送りネジ4と一対一の対応関係で各送りネジ4毎に個別に立設して設けてもよいし、あいは、左右各2組のラックフレーム部材3を図1に示されるような筐体搭載ラック1の左右のサイドパネル18と一体化して2組ずつ一体に構成し、凹部14や溝16を各送りネジ4と一対一の対応関係でサイドパネル18上に設けるようにしてもよい。
筐体取り付け具2は、図3(a)に示されるように、上下方向の中心線を挟んで実質的に上下に対称の構造であるから、筐体取り付け具2を図3(a)の姿勢のままで図1において右手前に位置する送りネジ4と図1において左後方に位置する送りネジ4に取り付けることができ、また、筐体取り付け具2を図3(a)の平面内で180°回転させた姿勢とすれば、図1において左手前に位置する送りネジ4と図1において右後方に位置する送りネジ4に取り付けることができる。
図3(a)あるいは図3(b)に示されるように、推力伝達部材として機能する突起12の部分は、操作桿11のセンターよりも下方側にずれた位置に形成されているが、同じ送りネジ4に取り付けられる筐体取り付け具2の姿勢は全て共通であるから、4本の送りネジ4の回転位置の位相を筐体搭載ラック1の組み立て時あるいは出荷時に調整してから4本の送りネジ4に動力伝達ベルト19,20(後述)を巻回することにより、図1における右手前,左後方,左手前,右後方に位置する送りネジ4に取り付けられる4個1組の筐体取り付け具2の高さを、各段毎に、例えば、筐体101aを取り付けるための最上段の4組の筐体取り付け具2毎に、更には、筐体101cを取り付けるための最下段の4組の筐体取り付け具2毎に、といったように完全に合致させることができる。
筐体取り付け具2を図1における右手前あるいは左手前に位置する送りネジ4に取り付ける際には、筐体取り付け具2の着脱用開閉部材9を図2に示される9’の位置に揺動させて開放した状態で、送りネジ4の手前側から筐体取り付け具2を送りネジ4に接近させるようにする。
そして、筐体取り付け具2における本体部8の内周面7を送りネジ4の外径に密着させた後、図示しない捩りコイルバネ等の付勢力により着脱用開閉部材9を閉鎖位置に自動復帰させることによって筐体取り付け具2を送りネジ4に取り付け、更に、図3(a)および図3(b)ならびに図2に示されるラックフレーム部材3における上下方向の溝16に本体部8の外形輪郭部を嵌合させて、筐体取り付け具2の不用意な回転を防止する。
なお、溝16に本体部8の外形輪郭部を嵌合させる際には、ラックフレーム部材3が僅かに弾性変形して溝16に対する本体部8の侵入を許容する。
筐体取り付け具2を図1における右後方あるいは左後方に位置する送りネジ4に取り付ける際には、後方に位置する送りネジ4の背面側から筐体取り付け具2を送りネジ4に接近させることになるが、その他の操作に関しては前記と同様である。
無論、筐体取り付け具2は、1個宛てで独立して各送りネジ4に着脱することが可能である。
また、4本の送りネジ4を同期回転させるための回転駆動機構5は、図1に示されるように、各送りネジ4の上端部と下端部の各々に形成されてプーリとして機能する図示しない周溝と、4本の送りネジ4の上端部に形成された周溝に巻回された動力伝達ベルト19、および、4本の送りネジ4の下端部に形成された周溝に巻回された動力伝達ベルト20と、何れか1本の送りネジ4の下端部に固着された大径の直歯傘歯車(スグバカサ歯車)21と、直歯傘歯車21に噛合する小径の直歯傘歯車22、ならびに、直歯傘歯車22を回転させるための手動操作ハンドル23によって構成され、手動操作ハンドル23には、その回転位置を任意位置で固定するための公知のハンドル固定手段(図示せず)が併設されている。
ハンドルを固定するための手段に関しては既に様々な構造のものが周知であるので、ここでは特に説明しない。
4本の送りネジ4を同期回転させるための回転駆動機構としては、送りネジ4に直接形成された周溝と動力伝達ベルト19,20の組み合わせの他、送りネジ4に固着したプーリあるいはスプロケット等とタイミングベルトあるいはチェーン等との組み合わせからなる巻掛け伝動手段を利用してもよい。
あるいは、大径の直歯傘歯車21に替えてホイールを、また、小径の直歯傘歯車22に替えてウォームを利用することも可能である。
そうした場合は、ホイール側から与えられる力でウォームや手動操作ハンドル23を回転させることは実質的に不可能となり、筐体取り付け具2の取り付け作業等に際して送りネジ4に直接的に作用する外乱によって送りネジ4が不用意に回転するといった不都合は生じなくなるので、手動操作ハンドル23の回転位置を固定するためのハンドル固定手段は必ずしも必要ではない。
更には、4本の送りネジ4を同期回転させるための回転駆動機構として、巻掛け伝動手段に代えて各種の歯車列を適用することも技術的に容易である。
なお、図1では記載を省略しているが、回転自在な4本の送りネジ4は、左右のサイドパネル18と一体化された図示しないベースプレートおよびトッププレートによって、その基部と上端部を回転自在に支持されているので、筐体101a〜101c等を全て取り外した状態にあっても不用意に倒れ込むようなことはない。
次に、本実施形態における筐体搭載ラック1に筐体を取り付けたり、既に装着されている筐体を特定して1つだけ上下方向に移動させたり、更には、選択した幾つかの筐体あるいは全ての筐体を纏めて上下方向に移動させたりする場合等の操作について、幾つかの具体例を挙げて簡単に説明する。
まず、最初の例として、筐体101a〜101cを図1の現在位置に保持したまま、筐体101bと筐体101cの間に新たに別の筐体を取り付ける場合の操作について説明する。
但し、前提として、筐体101bと筐体101cの間には新たな筐体の取り付けに必要とされるスペースが十分に確保されており、筐体101a〜101cに取り付けた都合16個の筐体取り付け具2は、各々のツマミ15を図3(b)に示されるような位置に操作されて、上下位置固定用移動部材として機能する操作桿11の突起13がラックフレーム部材3における位置決め用の凹部14に突入する一方、推力伝達部材として機能する操作桿11の突起12は、各送りネジ4の谷部から各ネジ4の径方向外側に離脱して筐体取り付け具2の本体部8の中に退避しているものとする。
このような状況下で新たな筐体を取り付ける際には、まず、図示しないハンドル固定手段を操作して手動操作ハンドル23の回転位置を現在位置に固定して、回転駆動機構5を構成する直歯傘歯車22,21と動力伝達ベルト20,19の作動および4本の送りネジ4の回転を禁止した状態で、筐体101bと筐体101cの間から覗く4本の送りネジ4の部分に、図1に示されるようにして、送りネジ4毎に1個ずつ、都合4個の筐体取り付け具2を新たに装着する。
4本の送りネジ4に対する筐体取り付け具2の取り付け操作に関しては既に述べた通りである。
次いで、新たに取り付けた4個の筐体取り付け具2の上下位置を手動で微調整し、各筐体取り付け具2における操作桿11の突起13の高さを、筐体101bと筐体101cの間に位置するラックフレーム部材3の凹部14の高さに合わせる。
そして、新たに取り付けられた4個の筐体取り付け具2のツマミ15を図3(b)に示されるような位置に操作して、各操作桿11の突起13を此れに対応するラックフレーム部材3の凹部14に突入させ、新たに取り付けられた4個の筐体取り付け具2の上下位置を固定する。
最終的に、新たに取り付けるべき筐体を取り上げ、当該筐体の四隅の高さを新たに取り付けられた4個の筐体取り付け具2の高さに合わせた後、各筐体取り付け具2に設けられた係止部10のネジ通し穴と図示しないビス等を利用して、新たに取り付ける筐体の四隅を4個の筐体取り付け具2に固定して新たな筐体の取り付け作業を終える。
次に、他の例として、筐体101bと筐体101cの間のスペースが不十分であって、筐体101bを上方に移動させて筐体101bと筐体101aとの間の間隔を詰めないと筐体101bと筐体101cの間に新たな筐体の取り付けに必要とされるスペースが確保されない場合の筐体101bの移動操作、つまり、既に装着されている筐体を特定して1つだけ上下方向に移動させる場合の操作について説明する。
この場合も、まず、前記と同様に、図示しないハンドル固定手段を操作して手動操作ハンドル23の回転位置を現在位置に固定して4本の送りネジ4の回転を禁止しておく。
次に、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2のツマミ15を図3(a)に示されるような位置に操作し、各操作桿11の突起13を此れに対応するラックフレーム部材3の凹部14から離脱させて各操作桿11の突起12を此れに対応する各送りネジ4の谷部に突入させる。
操作桿11の突起13が凹部14から抜け切る前に操作桿11の突起12が送りネジ4の谷部に侵入を開始するように突起12,13の全長や操作桿11のストロークが設計されているので、操作桿11の操作過程において筐体取り付け具2の上下位置が不用意に下降する心配はない。
また、上下方向に移動させる必要のない筐体101aに取り付けられている都合4個の筐体取り付け具2と上下方向に移動させる必要のない筐体101cに取り付けられている都合4個の筐体取り付け具2のツマミ15に関しては、其のまま図3(b)に示されるような操作位置に保持し、これら都合8個の筐体取り付け具2の上下位置つまり筐体101aと筐体101cの上下位置を固定しておくようにする。
次に、図示しないハンドル固定手段を操作して手動操作ハンドル23の回転が許容される状態とした後、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2が上昇する方向、つまり、この例で言えば、逆ネジによって構成される送りネジ4が図1中の円弧矢印Aに沿って回転するように、手動操作ハンドル23を操作する。
回転駆動機構5の一部を構成する手動操作ハンドル23の回転は、同じく回転駆動機構5の一部を構成する直歯傘歯車22,21を介して動力伝達ベルト20に伝えられ、動力伝達ベルト20を巻回された4本の送りネジ4が同期して同方向に、つまり、この場合は図1中の円弧矢印Aに沿った方向に回転することになる。
筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2の推力伝達部材として機能する突起12は、当該時点で既に送りネジ4の谷部に突入しているので、これらの突起12を有する都合8個の筐体取り付け具2には、送りネジ4の回転による谷部の位相の変化方向に沿った送り、すなわち、上昇方向の送りが同期して掛けられることになり、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2および此れらの筐体取り付け具2に固定された筐体101bが、筐体101aや筐体101cとの平行状態を保持したまま、筐体101aに向けて上昇を開始することになる。
そして、筐体101bの上面が筐体101aの下面に接する位置まで筐体101bを上昇移動させ、図示しないハンドル固定手段を操作して手動操作ハンドル23の回転すなわち4本の送りネジ4の回転を禁止し、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2の上下位置を固定した後、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2のツマミ15を図3(b)に示されるような位置に操作して、上下位置固定用移動部材として機能する各操作桿11の突起13を此れらに対応するラックフレーム部材3の凹部14に突入させ、これら8個の筐体取り付け具2の上下位置を完全に固定する。
一般に、筐体101bの上面が筐体101aの下面に接した状態で必ずしも筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2の突起13の高さが此れらに対応するラックフレーム部材3の位置決め用の凹部14の高さと一致するといった保証はないが、この実施形態では、位置決め用の凹部14の上下間隔が筐体の基本単位の厚さ(例えば1U=45mm)に合わせて設計されているので、筐体101bや筐体101aが基本単位の厚さの倍数系列で製造されている限り、筐体101bの上面を筐体101aの下面に密接させた状態で、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2の突起13の高さを此れらに対応するラックフレーム部材3の位置決め用の凹部14に合わせることが可能である。
なお、筐体101bや筐体101aが変則的な厚さを有する場合にあっては、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2の突起13の高さを此れらに対応するラックフレーム部材3の位置決め用の凹部14の高さと厳密に一致させるといったことはできないので、各突起13に直近して其の下方に位置する位置決め用の凹部14に突起13を突入させる必要があり、その場合は、筐体101bの上面と筐体101aの下面との間に多少の間隙が生じることになる。
このようにして、筐体101bを上方に移動させて筐体101bと筐体101cの間に十分なスペースを形成した後、筐体101bと筐体101cの間のスペースに新たな筐体を取り付けることになるが、新たな筐体の取り付け方法に関しては既に述べた通りであるので説明を省略する。
あるいは、筐体101bを下降させて筐体101bと筐体101aとの間に十分なスペースを形成して筐体101bと筐体101aの間に新たな筐体を取り付けるといったことも可能である。
そうした場合の操作においては手動操作ハンドル23の回転方向を前記と逆にする必要があるが、全体的な操作の流れに関しては前記と全く同等である。
次に、更に他の例として、筐体101bと筐体101aの相対位置を保持したまま筐体101bと筐体101aを共に上方に移動させることによって筐体101bと筐体101cの間にスペースを形成して新たな筐体を取り付ける場合の操作、つまり、選択した幾つかの筐体を纏めて上下方向に移動させる場合の操作について説明する。
このような操作は、特に、筐体101bと筐体101aとの間のケーブル接続等の制限のために両者間の相対位置の変更が不適当とされているような状況下において新たな筐体を取り付ける必要が生じたような場合に有用である。
この場合も、まず、前記と同様に、図示しないハンドル固定手段を操作して手動操作ハンドル23の回転位置を現在位置に固定して4本の送りネジ4の回転を禁止しておく。
次に、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2と筐体101aに取り付けられている都合4個の筐体取り付け具2のツマミ15を図3(a)に示されるような位置に操作し、各操作桿11の突起13を此れに対応するラックフレーム部材3の凹部14から離脱させて各操作桿11の突起12を此れに対応する各送りネジ4の谷部に突入させる。
また、上下方向に移動させる必要のない筐体101cに取り付けられている都合4個の筐体取り付け具2のツマミ15は、そのまま図3(b)に示されるような操作位置に保持し、これら4個の筐体取り付け具2の上下位置すなわち筐体101cの上下位置を固定しておくようにする。
次に、図示しないハンドル固定手段を操作して手動操作ハンドル23の回転が許容される状態とした後、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2と筐体101aに取り付けられている都合4個の筐体取り付け具2が上昇する方向、つまり、この例で言えば送りネジ4が図1中の円弧矢印Aに沿って回転するように、手動操作ハンドル23を操作する。
筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2と筐体101aに取り付けられている都合4個の筐体取り付け具2の推力伝達部材として機能する突起12は、当該時点で既に送りネジ4の谷部に突入しているので、これらの突起12を有する都合12個の筐体取り付け具2には、送りネジ4の回転による谷部の位相の変化方向に沿った送り、すなわち、上昇方向の送りが同期して掛けられることになり、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2および此れらの筐体取り付け具2に固定された筐体101bと、筐体101aに取り付けられている都合4個の筐体取り付け具2および此れらの筐体取り付け具2に固定された筐体101aとが、筐体101cとの平行状態を保持したまま、実質的に一体的に上昇を開始することになる。
更に、筐体101cの上面と筐体101bの下面との間に新たな筐体を取り付けるに足るスペースが形成されるまで、筐体101bと筐体101aを同期させて上昇移動させた後、図示しないハンドル固定手段を操作して手動操作ハンドル23の回転すなわち4本の送りネジ4の回転を禁止して、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2と筐体101aに取り付けられている都合4個の筐体取り付け具2の上下位置を固定する。
次に、筐体101bに取り付けられている都合8個の筐体取り付け具2と筐体101aに取り付けられている都合4個の筐体取り付け具2のツマミ15を図3(b)に示されるような位置に操作し、上下位置固定用移動部材として機能する各操作桿11の突起13を此れらに対応するラックフレーム部材3の凹部14に突入させて、都合12個の筐体取り付け具2の上下位置を完全に固定する。
このようにして、筐体101bと筐体101aを同時に上方に移動させて筐体101bと筐体101cの間に十分なスペースを形成した後、筐体101bと筐体101cの間のスペースに新たな筐体を取り付けることになるが、新たな筐体の取り付け方法に関しては既に述べた通りであるので説明を省略する。
また、筐体101bと筐体101aを同時に下降させて筐体101aの上方に十分なスペースを形成することによって筐体101aの上に新たな筐体を取り付けるといったことも可能である。
そうした場合の操作においては手動操作ハンドル23の回転方向を前記と逆にする必要があるが、全体的な操作の流れに関しては前記と全く同等である。
更に、筐体101cを固定する都合4個の筐体取り付け具2のツマミ15に対し、前記と同様にして筐体101aや筐体101bを固定する都合12個の筐体取り付け具2のツマミ15と同じ操作を行えば、筐体101a〜101cの相対的な位置関係を保持したまま、これら3つの筐体101a〜101cを纏めて上下に移動させることができる。
以上に述べた通り、この実施形態の筐体搭載ラック1においては、既に筐体搭載ラック1に搭載されている筐体を筐体搭載ラック1から取り外したり、あるいは、筐体搭載ラック1の外部に取り出したりすることなく、筐体搭載ラック1内で垂直方向に配置された複数の筐体を、筐体間の相対位置さらには間隔を維持したままの状態で、上下方向に移動させて搭載位置を任意に変更することができる。
その理由は、ラックフレーム部材3や送りネジ4から独立した複数の筐体取り付け具2を組み合わせて、例えば、1組で4個あるいは8個の筐体取り付け具2を筐体に取り付けた上で、さらに、その組み合わせの単位で、各筐体毎に筐体の上下方向への送りや上下位置の固定を自由に選択できるようにし、移動対象として選択した筐体取り付け具2のみを上下方向に垂直移動させるようにしたからである。
このように、複数の筐体を必要に応じて選択し、纏めて上下移動させることができるため、筐体の配置変更に際して接続用のケーブルを着脱する手間が軽減され、これに伴って、ケーブルの着脱作業によって生じる接続不良や端子の破損といった事故の発生率も軽減される。
また、筐体を取り外した状態で送りネジ4に取り付けられている筐体取り付け具2に纏めて上下方向の送りを掛けるといったことも可能である。
ラックフレーム部材3には筐体取り付け具2の回り止め手段として機能する溝16が設けられているので、筐体取り付け具2が送りネジ4と共に不用意に回転する心配はなく、移動対象として選択した筐体取り付け具2の相対位置を確実に保って複数の筐体取り付け具2を纏めて上下移動させることができる。
次に、筐体搭載ラック1に取り付けるべき筐体の全てが予め確定している場合の筐体の取り付け操作について簡単に説明する。
ここでは、一例として、筐体101a,101b,101cを此の順位で上から下に並べて筐体搭載ラック1に取り付ける場合について説明する。
このような状況下では、当初の筐体搭載ラック1は空の状態にあるので、まず、図示しないハンドル固定手段を操作して手動操作ハンドル23の回転位置を固定した状態で、前述した筐体取り付け具2の取り付け方法を適用し、4本の送りネジ4の下端部付近に1つずつ筐体取り付け具2を装着し、これらの筐体取り付け具2を利用して筐体101aを取り付ける。
そして、筐体101aを装着した4つの筐体取り付け具2の各突起12を対応する送りネジ4の谷部に突入させ、手動操作ハンドル23の固定を解除した後、前述した手動操作ハンドル23の回転操作により、筐体101aの下面側に筐体101bを取り付けるに足るスペースが形成されるまで、筐体101aを上昇させて停止させる。
この場合、筐体101aを装着した4つの筐体取り付け具2の各突起12は対応する送りネジ4の谷部に突入させたままの状態にして、ハンドル固定手段を操作し、手動操作ハンドル23の回転位置を固定する。
次に、前述した筐体取り付け具2の取り付け方法を用いて、4本の送りネジ4の下端部近傍に2つずつ筐体取り付け具2を装着し、これらの筐体取り付け具2を利用して、筐体101aの下の空きスペースに筐体101bを取り付ける。
そして、筐体101bを装着した8つの筐体取り付け具2の各突起12を対応する送りネジ4の谷部に突入させ、手動操作ハンドル23の固定を解除した後、前述した手動操作ハンドル23の回転操作により、筐体101bの下面側に筐体101cを取り付けるに足るスペースが形成されるまで、筐体101aと筐体101bを一体的に上昇させて停止させ、ハンドル固定手段を操作して手動操作ハンドル23の回転位置を固定する。
次に、前述した筐体取り付け具2の取り付け方法を用いて、4本の送りネジ4の下端部近傍に1つずつ筐体取り付け具2を装着し、これらの筐体取り付け具2を利用して、筐体101bの下の空きスペースに筐体101cを取り付ける。
最終的に、筐体101aを装着した4つの筐体取り付け具2と筐体101bを装着した8つの筐体取り付け具2および筐体101cを装着した4つの筐体取り付け具2の各突起13を此れらに対応するラックフレーム部材3の凹部14に突入させ、これら16個の筐体取り付け具2の上下位置を完全に固定し、筐体搭載ラック1に対する筐体101a,101b,101cの取り付け作業を終える。
このように、各筐体101a〜101cの各々を4本の送りネジ4の下端部近傍の位置に1つずつ順に取り付け、1つの取り付け操作を終える度に、その時点で取り付けの完了している筐体を纏めて順に上方に移動させるようにすることにより、その次に取り付ける筐体の取り付けスペースを筐体搭載ラック1の下端部の位置に簡単に形成させることができる。
従って、最終的に筐体搭載ラック1の最上部に搭載すべき筐体101aや中央部に搭載すべき筐体101bの取り付けに際しても、これらの筐体101a,101bを高所に持ち上げるといった作業は全く不要であり、取り付け作業の安全性が向上する。
しかも、格別なリフター等を必要としないので、狭小なスペースに設置された筐体搭載ラック1に対する筐体101a〜101cの取り付けを容易に行なうことができる。また、各筐体101a〜101bは、4本の送りネジ4によって囲まれた空間内で上方に移動することになるので、アウトリガー状の転倒防止手段等を配備しなくても、筐体搭載ラック1が転倒する心配は全くない。
一方、筐体搭載ラック1から筐体101c,101b,101aを取り外す場合にあっては、前記とは逆に、各筐体101c〜101aの各々を4本の送りネジ4の下端部近傍の位置から1つずつ順に取り外し、その取り外し操作が終わる度に、その時点で取り外しの完了していない筐体を纏めて順に下方に移動させるようにする。このような操作により、常に、4本の送りネジ4の下端部近傍の位置で筐体の取り外し作業を行うことができる。
従って、筐体搭載ラック1の最上部に搭載された筐体101aや中央部に搭載された筐体101bの取り外しに際しても、これらの筐体101a,101bを把持して高所から運び降ろすといった作業は全く不要であり、前記と同様に、取り外し作業の安全性が向上する。また、格別なリフター等を必要としないことから、狭小なスペースに設置された筐体搭載ラック1からの筐体101c〜101aの取り外しを容易に行なうことができ、アウトリガー状の転倒防止手段等も必要としない。
しかも、高さ調整用のナット等を回転駆動して物品を上下動させるものとは違い、筐体101a〜101cを上下に移動させるための機械要素の主要部、つまり、回転駆動機構5の主要部である動力伝達ベルト19,20や直歯傘歯車21が送りネジ4の側に実装されているので、筐体101a〜101c等の各段毎に駆動機構を設ける必要はなく、筐体を上下に移動させるための機構が煩雑化して筐体搭載ラック1の内部スペースが不用意に塞がれるといった弊害が生じないので、筐体搭載ラックの内部スペースを有効に利用した筐体配置が可能となる。
以上、筐体101a〜101c等を上下に配置して格納する空間から外側にオフセットされた位置で当該空間を包囲する四角形の頂点位置の四箇所に立設された送りネジ4の全てを同期回転させて筐体取り付け具2に上下方向の送りを掛けるようにした例について述べたが、格納される筐体の1つの対角線の両端に相当する2箇所、例えば、図1において右手前に位置する送りネジ4と図1において左後方に位置する2本の送りネジ4、あるいは、図1において左手前に位置する送りネジ4と図1において右後方に位置する2本の送りネジ4のみで筐体取り付け具2に上下方向の送りを掛けるようにしてもよい。
図1において右手前に位置する送りネジ4と図1において左後方に位置する2本の送りネジ4のみで筐体取り付け具2に上下方向の送りを掛ける構成にあっては、図1において左手前に位置する送りネジ4と図1において右後方に位置する送りネジ4は省略することができ、また、位置決めと固定を完了した筐体取り付け具2や筐体それ自体の荷重は、実質的にラックフレーム部材3のみによって支えられるので、省略した送りネジ4に代わるガイドロッド等を格別に設ける必要はない。同様に、図1において左手前に位置する送りネジ4と図1において右後方に位置する2本の送りネジ4のみで筐体取り付け具2に上下方向の送りを掛ける構成にあっては、図1において右手前に位置する送りネジ4と図1において左後方に位置する送りネジ4は不要となる。
なお、送りネジ4が実装されていない箇所に相当する筐体の角部であっても筐体取り付け具2を装着すること自体は可能であり、この筐体取り付け具2を利用して当該角部をラックフレーム部材3に固定することで、重量の大きな筐体の取り付けに対処することができる。
更に、手動操作ハンドル23に代えて電動モータ等を駆動源として利用するように構成することも技術的に容易である。
あるいは、4本の送りネジ4(4本の送りネジ4で筐体取り付け具2に上下方向の送りを掛ける場合)、または、2本の送りネジ4(2本の送りネジ4で筐体取り付け具2に上下方向の送りを掛ける場合)毎に独立したモータを取り付け、これらのモータを同期回転させて筐体取り付け具2に送りを掛けるように構成することも可能である。
本発明を適用した一実施形態の筐体搭載ラックの構成の主要部について示した斜視図である。 同実施形態における筐体搭載ラックの筐体取り付け具の構成について示した平面図である。 同実施形態における筐体搭載ラックの筐体取り付け具とラックフレーム部材との係合関係について示した側面図であり、図3(a)では筐体取り付け具を上下移動させるときの状態について、また、図3(b)では筐体取り付け具2の上下位置を固定したときの状態について示している。 筐体搭載ラックの一般的な構成例について簡略化して示した斜視図である。
符号の説明
1 筐体搭載ラック
2 筐体取り付け具
3 ラックフレーム部材
4 送りネジ
5 回転駆動機構
6 筐体取り付け具固定機構
7 筐体取り付け具の内周面
8 筐体取り付け具の本体部
9 着脱用開閉部材
9’ 着脱用開閉部材の開放位置
10 係止部
11 操作桿
12 推力伝達部材として機能する突起
13 上下位置固定用移動部材として機能する突起
14 位置決め用の凹部
15 ツマミ
16 筐体取り付け具の回り止め手段として機能する溝
17 枢着ピン
18 サイドパネル
19,20 動力伝達ベルト(巻掛け伝動手段)
21,22 直歯傘歯車(スグバカサ歯車)
23 手動操作ハンドル
100 筐体搭載ラック
101a〜101d 筐体
102 ラックフレーム部材
103 筐体取り付け具
104 空きスペース
A 円弧矢印

Claims (7)

  1. 複数の筐体を上下に配置して格納する筐体搭載ラックであって、
    前記筐体を配置する空間から外側にオフセットされた位置に立設された回転自在な送りネジと、
    前記送りネジを回転させる回転駆動機構と、
    前記送りネジの外径と同等の曲率を有する内周面と、前記筐体を取り付けるための係止部と、前記内周面から法線方向の内外に向けて出没自在に構成され、前記内周面の凹側に突出した状態で前記送りネジの谷部に摺接する推力伝達部材とを備えて前記送りネジの径方向に着脱可能に構成された筐体取り付け具と、
    前記送りネジの回転を許容した状態で前記筐体取り付け具を前記送りネジに沿った任意の位置に固定する筐体取り付け具固定機構と、
    を備えたことを特徴とする筐体搭載ラック。
  2. 前記筐体取り付け具固定機構が、前記筐体取り付け具における内周面の法線方向に沿った方向で前記筐体取り付け具の外形輪郭部から内外に向けて出没自在に構成された上下位置固定用移動部材と、
    前記送りネジに沿って立設されたラックフレーム部材に上下方向の間隔をおいて複数設けられ、前記外形輪郭部から突出した上下位置固定用移動部材の突入を許容する位置決め用の凹部もしくは孔とによって構成されていることを特徴とした請求項1記載の筐体搭載ラック。
  3. 前記内周面の法線方向に沿って前記筐体取り付け具の内周面から前記外形輪郭部を貫通する操作桿によって前記推力伝達部材と前記上下位置固定用移動部材とを一体的に形成し、
    前記法線方向に沿った操作桿の移動によって、前記送りネジの谷部と前記推力伝達部材との係合、または、前記位置決め用の凹部もしくは孔と前記上下位置固定用移動部材との係合を、トレードオフの関係で実現するようにしたことを特徴とする請求項2記載の筐体搭載ラック。
  4. 前記筐体取り付け具の外形輪郭部と遊嵌する幅を有し、前記ラックフレーム部材における位置決め用の凹部もしくは孔の並び方向に沿って上下方向に延びる溝を前記ラックフレーム部材に形成して、前記筐体取り付け具の回り止め手段として機能させるようにしたことを特徴とする請求項2または請求項3のうち何れか一項に記載の筐体搭載ラック。
  5. 前記筐体を配置する空間を包囲するようにして前記送りネジと前記筐体取り付け具の組を複数備え、前記回転駆動機構によって前記複数の送りネジを同期回転させるようにしたことを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3または請求項4のうち何れか一項に記載の筐体搭載ラック。
  6. 前記回転駆動機構が、前記送りネジ、または、該送りネジと一体のプーリもしくはスプロケットに巻回された巻掛け伝動手段と、前記巻掛け伝動手段を駆動する手動操作ハンドルによって構成されていることを特徴とする請求項5記載の筐体搭載ラック。
  7. 前記手動操作ハンドルの回転位置を固定するためのハンドル固定手段を併設したことを特徴とする請求項6記載の筐体搭載ラック。
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