JP2009180635A - 光学複合部品及び光計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型、高速、広ダイナミックレンジ、周辺環境変化に対して冗長であることを同時に満たすストークスパラメータを取得できる光計測装置を提供する
【解決手段】2次元三角格子状に複数配列した光ファイバと、周期構造体群を含み、各光ファイバと周期構造体群を1対1で直列に配置してなる光学複合部品を用いる。かつ2次元または3次元の周期構造体群は、同種の周期構造体群が隣り合わず、かつ同種の周期構造体群が2次元長方形格子状の並進対称性を有して配列する。さらに1つの周期構造体群は6つの周期構造体群と隣接する光学複合部品を用いる。
【選択図】図5

Description

本発明は光偏光情報を強度情報に変換する光学複合部品並びに、前記光学複合部品を用いた光計測装置に関する。
光の偏光を利用した測定器として、半導体分野などでnmオーダ薄膜の膜厚や光学定数(屈折率・消衰係数)を高精度に測定することが可能なエリプソメータが知られている。エリプソメータは、測定対象表面での反射による光の偏光状態の変化を測定し、理論的な薄膜モデルからのシミュレートによってデータ解析を行う。近年では半導体デバイスの微細化に伴って、高精度かつ非破壊で測定が行える本手法への需要は高まりつつある。
また、ガラスや機能性フィルム等の透明体の光学特性(位相差・光軸)を高精度に測定可能な位相差測定器が知られている。位相差測定器は、測定対象を透過した光の偏光状態の変化を測定することで、複屈折による位相差を算出するものである。液晶表示素子の画質向上に伴い、そのキーデバイスである光学フィルムの測定に対しても更なる高速・高精度化が求められている。
両者とも高精度な偏光測定モジュールが必要不可欠であるが、一般的な方法ではモジュール内部で光学素子を機械的に回転させたり光弾性変調を行う必要がある。代表的な手法としては、回転検光子型、回転補償子型、位相変調型が知られている。(非特許文献1、非特許文献2参照)
しかしながら、機械的に回転させる手法では駆動部の大きさのため小型化に限界があり、更には回転に要する時間のために測定速度が低いなどの問題があった。また、光弾性変調による方法では、光弾性素子の温度依存性が高いため補正が困難であった。
特許第3325825号公報
川上他,電子情報通信学会論文誌,VOL.J90-C No.1 pp.17-24 応用物理学会光学懇話会 編、最新応用物理学シリーズ1 結晶光学、1975年4月 Sato et.al.,"Compact ellipsometer employing a static polarimeter with arrayed polarizer and wave−plate elements",APPLIED OPTICS,vol.46,No.22,1 August 2007 川畑,FourDetector Polarimeterの開発と干渉計測への応用,第1回 偏光光学研究会、2007年11月16日
上述する状況に於いて、従来困難であった小型、高速、広ダイナミックレンジ、周辺環境変化に対して冗長であることを同時に満たすストークスパラメータを取得できる光計測装置を提供することが望まれている。
第1の発明は、 周期構造体と入射光に対して直列に配置する受光素子を含み、かつ前記周期構造体と直列に配置する受光素子が2次元三角格子状に複数配列し、かつ前記周期構造体として、入射光に対する作用が異なる周期構造体を4種類以上7種類以下有してなることを特徴とする光学複合部品を用いることである。
第2の発明は複数の周期構造体が入射光に対して直列に配置してなる周期構造体群を含み、前記周期構造体群と入射光に対して直列に配置する受光素子を含み、かつ前記周期構造体群と直列に配置する受光素子が2次元三角格子状に複数配列し、かつ前記周期構造体群として、入射光に対する作用が異なる周期構造体を4種類以上7種類以下有してなることを特徴とする光学複合部品を用いることである。
第3の発明は、さらに周期構造体群の一つはそれ自身と異なる種類の6つの光学素子群と隣接し、かつ前記7つの周期構造体群には光学複合部品に存在する全種の素子群が含まれ、かつ前記7つの光学素子群に中においては隣り合う光学素子群は異なる種類の光学素子群とした光学複合部品を用いることである。
第4の発明はさらに同一種の前記周期構造体群が2次元斜方格子状または2次元長方形格子状の並進対称性を有して配列させた光学複合部品を用いることである。
第5の発明はさらに周期構造体群が、前記受光素子に近い側から偏光子と位相差板の順で配列してなる周期構造体群をもちいるか、または前記受光素子に近い側から偏光子と1次元多層膜の順で配列してなる周期構造体群をもちいるか、組み合わせて用いた光学複合部品を用いることである。
第6の発明はさらに偏光子として入射光に対して垂直方向に周期性を有する1次元または2次元または3次元周期構造体を用いるか、または位相差板として入射光に対して垂直方向に周期性を有する1次元または2次元または3次元周期構造体を用いるか、前記を組み合わせた光学複合部品を用いることである。
第7の発明は上記に加え、さらにハーフミラーまたは反射型偏光分離素子を含んだ光計測装置とすることである。
本発明の最も好ましい実施形態によれば、従来困難であった小型、高速、広ダイナミックレンジ、周辺環境変化に対して冗長であることを同時に満たすストークスパラメータを取得できる光計測装置を実現できる。
以下、発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の実施例1に係る光学複合部品を図を用いて説明する。図1は光学複合部品の概略を示す斜視図である。符号100は入射光、符号101は2次元フォトニック結晶位相差板アレイ、符号102は2次元フォトニック結晶偏光子アレイ、符号103および符号104は石英V溝基板、符号105は光ファイバアレイ、符号106はバンドルファイバ(前記石英V溝基板103,104および光ファイバアレイ105を一体化したもの)をそれぞれ示す。なお光の進行方向は図1中の+z方向とする。
入射光100は単波長のガウス型分布を持つ平行ビームである。また実際は、前記2次元フォトニック結晶位相差板アレイ101、2次元フォトニック結晶偏光子アレイ102、バンドルファイバ106は屈折率約1.46の光学用紫外線硬化性接着剤で一体に固定される。
図2は光ファイバアレイ105のxy平面での断面図であり、符号201は光ファイバのコア、符号202は光ファイバのクラッド、符号203は光ファイバのジャケットをそれぞれ表す。
光ファイバアレイ105をなす各光ファイバは全て同一のマルチモードファイバであり、コア201の直径は概略100ミクロン、クラッド202の直径は概略110ミクロン、ジャケット203の直径は概略125ミクロンである。各光ファイバは互いにジャケットを接触し2次元三角格子状(2次元六方格子状)に配列している。隣接する光ファイバのコア中心間距離は全てジャケット径と同じく概略125ミクロン(以下隣接するファイバの中心間距離をaとする)である。図には記載されないが光ファイバのもう一方の端面は出力端となる。
コア201、クラッド202はともに石英系で、450nmから2000nmまで高い透過率を持つ。ジャケット203はポリイミドである。なお通常の光ファイバアレイ(バンドルファイバ)はジャケットを除去した上で融着されてなることが多いが、本発明ではファイバ間クロストークを抑制するためジャケットが被覆された状態で用いる。
光ファイバアレイ105の作製方法を説明する。適切に設計された石英V溝に、断面がほぼ真円の光ファイバを必要数挟み込めば、細密構造である六方格子状に光ファイバが配列する。その後接着剤を流し込み、硬化した後、端面を研磨することで作製できる。なお接着剤は各光ファイバ間のクロストークを抑制するため黒色であることが望ましい。
図3は2次元フォトニック結晶位相差板アレイのz方向から見た模式図であり、符号301は1次元多層膜の存在する領域、符号302、303はそれぞれ2次元フォトニック結晶位相差板の領域を示す。
ハッチングされた正六角形の領域のハッチングの方向は各々fast軸(高速軸)方向を表す。各2次元フォトニック結晶位相差板領域302、303の表面形状は正六角形で、2次元フォトニック結晶位相差板領域302、303の中心間距離は2×aである。
位相差板のfast軸方向は図中x軸方向を基準に45°であり、位相差は波長1550nmでπ/2であるが、あらかじめリタデーションの波長依存性を取得しておけば、正確に1/4波長板として動作せずともかまわない。
図4は2次元フォトニック結晶偏光子アレイのz方向から見た模式図であり、符号401は1次元多層膜の存在する領域、符号402、403,404,406,407,408は2次元フォトニック結晶偏光子の存在する領域、符号405は1次元多層膜の存在する領域をそれぞれ表す。
領域402、403,404,406,407,408のハッチングされた方向は各々透過偏光方向を表す。各領域402、403,404,405,406,407,408の表面形状は正六角形で、それぞれの中心間距離はaである。
なお2次元フォトニック結晶位相差板アレイ101上に形成される2次元フォトニック結晶位相差板領域及び2次元フォトニック結晶偏光子アレイ102上に形成される2次元フォトニック結晶偏光子領域は石英基板上に形成された周期性を持つ凹凸の上に波形の多層膜を積層してなる2次元周期構造体であり、自己クローニング型2次元フォトニック結晶と呼ばれるものである。石英基板上に形成された凹凸の周期方向は光入射方向に対して概略垂直である。その製造方法は特許文献1、非特許文献1、非特許文献3と同一である。なお自己クローニング型2次元フォトニック結晶偏光子にかえて、自己クローニング型3次元フォトニック結晶またはワイヤーグリッド偏光子アレイ(入射光に対して垂直方向に周期性を有する1次元周期構造体)を用いてもかまわない。
図5はz方向から見た光ファイバアレイ105と組み合わされる光学素子群の配置を示す図である。符号501は1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域402がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア、符号502は2次元フォトニック結晶位相差板の領域302と2次元フォトニック結晶偏光子の領域403がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア、符号503は1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域404がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア、符号504は1次元多層膜の領域301と1次元多層膜の領域405がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア、符号505は1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域406がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア、符号506は2次元フォトニック結晶位相差板の領域303と2次元フォトニック結晶偏光子の領域407がなす光学素子群と直列に配置される光ファイバコア、符号507は1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域408がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア、前記光ファイバコアの上に記される「i0,i1,i2,i3,i4」の文字列は直列に配置される光学素子群の特性を表す。入射光に対して作用の異なる周期構造体群は5種類存在することになる。
領域301と領域401、領域301と領域402、領域302と領域403、領域301と領域404、領域301と領域405、領域301と領域406、領域303と領域407、領域301と領域408、に対応する1次元多層膜または位相差板、偏光子は各々光進行方向(z方向)に直列に配置されて光学素子群をなし、かつ光学素子群は光ファイバアレイ105中の光ファイバコアと直列に配置される。
1次元多層膜の領域301と1次元多層膜の領域401がなす光学素子群および1次元多層膜の領域301と1次元多層膜の領域405がなす光学素子群は、図5中の文字列「i0」と記される光ファイバコア504と直列に配置され、光ファイバコア504には前記の光学素子群を通過した光のみが入射、結合する。光ファイバコア504と直列に配置される光学素子群は、入射光に対して偏光状態によらずほぼ全て透過させる作用を持つ。
1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域402がなす光学素子群および1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域408がなす光学素子群は、図5中の文字列「i1」と記される光ファイバコア501,507と直列に配置され、光ファイバコア501,507には前記の光学素子群を通過した光のみが入射、結合、伝送する。光ファイバコア501,507と直列に配置される光学素子群は、入射光に対して図1中のx方向の偏光を選択して透過させる。
2次元フォトニック結晶位相差板の領域302と2次元フォトニック結晶偏光子の領域403がなす光学素子群および2次元フォトニック結晶位相差板の領域303と2次元フォトニック結晶偏光子の領域407がなす光学素子群は、図5中の文字列「i2」と記される光ファイバコア502,506と直列に配置され、光ファイバコア502,506には前記の光学素子群を通過した光のみが入射、結合、伝送する。光ファイバコア502,506と直列に配置される光学素子群は、入射光に応じた損失を与えて透過させる。
1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域404がなす光学素子群は、図5中の文字列「i3」と記される光ファイバコア503と直列に配置され、光ファイバコア503には前記の光学素子群を通過した光のみが入射、結合、伝送する。光ファイバコア503と直列に配置される光学素子群は、入射光に対して図1中のxy平面上のx方向から45°傾いた方向の偏光を選択して透過させる。
1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域406がなす光学素子群は、図5中の文字列「i4」と記される光ファイバコア505と直列に配置され、光ファイバコア505には前記の光学素子群を通過した光のみが入射、結合、伝送する。光ファイバコア505と直列に配置される光学素子群は、入射光に対して図1中のxy平面上のx方向から135°傾いた方向の偏光を選択して透過させる。
なお1次元多層膜はその構造に応じた波長依存性の損失を与えるが偏光依存性は持たない。また2次元フォトニック結晶の領域も一般に波長依存性を持つ。なお2次元フォトニック結晶にかえて、3次元フォトニック結晶とすることで波長依存性の制御が容易になる。
入射光のビーム径と中心位置が既知ならば、図5中の文字列「i1,i2,i3,i4」と記される光ファイバを伝送した光強度から得られる電気信号を処理することで入射光100の偏光状態(ストークスパラメータS0〜S3とDOP)を算出できる。その算出方法は非特許文献2と同様である。
図5中の文字列「i0」と記される光ファイバを伝送した光強度はストークスパラメータS0に対応する。光ファイバコア504とその他の「i0」と記された光ファイバコアの出力端からでる光強度を測定すれば、入射光100のビーム中心位置を算出できる。またはビーム中心が光ファイバコア504の中心と一致するならば光ファイバコア501、507の出力端からでる光は、原理的には同一強度になる(同じ関係が光ファイバコア502と506にも成り立つ)ことを利用しても入射光100のビーム中心位置を算出できる。一方ビーム径は十分太い平行ビームであれば一定と見なせる。よってビーム径一定としてビーム中心位置を算出し、「i1,i2,i3,i4」と記される光ファイバの出力端からでる光を元とする電気信号に補正を行えば、数十ミクロンのビーム中心位置ズレがあっても正確な偏光状態計測ができる。
なお2次元フォトニック結晶位相差板アレイ101と2次元フォトニック結晶偏光子アレイ102の位置あわせは、正六角形のパターンが重なるようにするだけで十分である。複屈折結晶による波長板と偏光子を用いる場合は、偏光状態の変化を観察しながら位置あわせを行うことが一般的であるが、自己クローニング型フォトニック結晶を用いる場合は顕微鏡モニタ上でパターンをあわせるだけでよいので有利である。もっとも125ミクロン幅の複屈折結晶を並べること自体現実的ではない。2次元フォトニック結晶偏光子アレイ102と光ファイバアレイ105の位置あわせは光ファイバのジャケットと正六角形のパターンが重なるようにすることを2カ所で行うだけで十分である。位置トレランスは50ミクロンあるので容易である。
本発明の実施例2に係る光学複合部品を図を用いて説明する。図6は光学複合部品の概略を示す斜視図である。符号601は2次元フォトニック結晶位相差板アレイ、符号602は吸収型偏光子と2次元フォトニック結晶偏光子を組合せてなる複合偏光子、符号603は光ファイバアレイ、符号604,605は石英V溝基板、符号606はステンレスケースをそれぞれ表す。なお実際は、前記2次元フォトニック結晶位相差板アレイ601、複合偏光子602、光ファイバアレイ603は屈折率約1.46紫外線硬化性接着剤で一体に固定される。
図7は光ファイバアレイ603と石英V溝基板604,605のz方向から見たxy平面図であり、符号701は光ファイバのコア、符号702はクラッド、符号703はジャケットをそれぞれ表す。コア701の直経は概略100ミクロン、クラッド702の直径は概略110ミクロン、ジャケット703の直径は概略125ミクロンのマルチモード光ファイバであり、全ての光ファイバは同一で2次元三角(六方)格子状に配列している。隣接する光ファイバのコア中心間距離は全てジャケット径と同じく概略125ミクロン(以下隣接するファイバの中心間距離をbとする)である。
光ファイバアレイの作製方法は実施例1と同様である。
複合偏光子の一方をなす、2次元フォトニック結晶偏光子は、基板に形成される凹凸の周期が190nm、五酸化タンタル,SiO2の多層膜による自己クローニング型フォトニック結晶偏光子であり、波長400nmから490nmの間で偏光子として動作する。
複合偏光子602の一方をなす吸収型偏光子は銀のナノ粒子が均一に引き延ばされてなり、元々は基板を含め厚さ約500ミクロンで、両表面から深さ20ミクロン以下の範囲に銀ナノ粒子が分散されている。波長480nmから640nmで偏光子として動作する。
複合偏光子は吸収型偏光子の片面にSiO2膜を積層した後凹凸を形成し、2次元フォトニック結晶偏光子を成膜する。さらにもう一方の面を研磨して全体を70ミクロンとしている。複合型偏光子は全体が均一な偏光子として、波長400nmから640nmで偏光子として動作する。
図8は2次元フォトニック結晶位相差板アレイの模式図であり、符号801から符号807は2次元フォトニック結晶位相差板の領域、符号808は1次元多層膜の存在する領域を表す。
本発明における受光素子(ここでは光ファイバ)と直列に配置する光学素子群は、2次元フォトニック結晶位相差板アレイ601中の位相差板領域と複合偏光子602からなるが、吸収型偏光子は全体が均一であるので、光学素子群の種類、数、配置は2次元フォトニック結晶位相差板アレイ601できまる。
各2次元フォトニック結晶位相差板の領域中のハッチングの方向は各々fast軸(高速軸)方向を表す。2次元フォトニック結晶位相差板のfast軸方向は図中x軸方向を基準に0°、22.5°、45°、67.5°の4種類が存在する。
各2次元フォトニック結晶位相差板の領域の表面形状は正六角形で、隣接する2次元フォトニック結晶位相差板との中心間距離は全てbであり、前記隣接する光ファイバのコア中心間距離と同一である。
一方、領域801を中心と見なした場合、領域801は領域801と異なるfast軸方向を持つ領域802〜領域807の6つ領域と隣接する。領域801から領域807には、図中x軸方向を基準に0°、22.5°、45°、67.5°の4種類のfast軸方向が全て含まれる。また同一のfast軸方向を持つ領域が隣接することはない。このことは最外周に配置する2次元フォトニック結晶位相差板の領域をのぞけば、全ての2次元フォトニック結晶位相差板の領域で成立する。
同一のfast軸方向を持つ2次元フォトニック結晶位相差板との中心間距離は概略2×bまたは概略2×b×cos30°であり、2次元長方形格子状の並進対称性を持って配列している。このような配列は原子の周期構造による結晶ではあり得ないが、フォトニック結晶であれば支障無く作れる。
また全ての2次元フォトニック結晶位相差板は633nmで1/4波長板として動作するよう設定される。なお、あらかじめリタデーションの波長依存性を取得しておけば、正確に1/4波長板として動作せずともかまわない。
図9は図6記載の光学複合部品を用いた光計測装置の主な光学系を示す図であり、符号901はコア経概略50ミクロン、クラッド径概略125ミクロン石英のマルチモード光ファイバ、符号902はフェルール、符号903は(フェルールを保持する)筐体、符号904は筐体入りコリメートレンズ、符号905は吸収型偏光子、符号906は1/4波長板、符号907は無偏光複合プリズム、符号908は紫外線透過フィルタくさび板、符号909は1/4波長子フィルム、符号910は吸収型偏光フィルム、符号911はミラー、符号912は偏光情報を強度分布に変換する光学複合素子、符号913はバンドルファイバ、符号914は測定対象物をそれぞれ表す。符号915は無偏光複合プリズム907中の接合面、符号916は無偏光複合プリズム907中の全反射面を表す。
なおフェルール902、筐体903、筐体入りレンズ904、吸収型偏光子905、1/4波長板906、無偏光複合プリズム907、紫外線透過フィルタくさび板908、偏光情報を強度分布に変換する光学複合素子912は一つの金属筐体の中に固定される。金属筐体に固定された前記光学部品類をあわせたものを光受送信モジュールと呼ぶこととする。
1/4波長板フィルム914は複屈折ポリマー多層フィルムからなり、吸収型偏光フィルム915は長鎖構造を持つポリマーの延伸膜をガラスで挟んだ構造からなる。ミラー916はガラス基板上にアルミニウム膜とSiO2膜を蒸着してなる。
無偏光複合プリズム907はガラスを接合面915で接着してなり、接合面908には誘電体多層膜が成膜される。また接合面915と全反射面916間を除いて平行面がないように形状が決められる。紫外線透過フィルタくさび板908は可視光全域に対して95%以上の吸収率をもつ厚さとしてあり、かつ無偏光複合プリズム907とは光学接着剤で一体化されており、屈折率の整合をとることで界面の反射はほぼ存在しない。また紫外線透過フィルタくさび板908と空気との界面の反射は、紫外線透過フィルタくさび板907を表面荒らし加工を施すことで防止する。
次に光の伝搬について説明する。光源からでた単波長光は光ファイバ901中を伝搬し、フェルール902から空気中に光ファイバ901のファイバのコア径に依存した広がり角をもって出射する。その後コリメートレンズ904でビーム径1.5mmの平行ビームに変換される。
ついで、吸収型偏光子905で直線偏光を選択し、1/4波長板906を透過することで円偏光に変換される。ついで無偏光複合プリズム907に入射し、全反射面916で全反射し、接合面915の誘電体多層膜で半分の強度が偏光状態をほぼ保持したまま反射する。ついで測定対象物914を透過し厚さと複屈折に応じた楕円偏光に変換される。ついで1/4波長板フィルム909を透過して何らかの楕円偏光に変換され、吸収型偏光フィルム910で直線偏光に選択される。ついで、ミラー911で反射して再度吸収型偏光フィルム910で直線偏光に選択される。ついで1/4波長板フィルム909を透過して円偏光に変換されて測定対象物914に入射し、測定対象物914を透過し厚さと複屈折に応じた楕円偏光に変換される。ついで、無偏光複合プリズム907を透過した光ビームは偏光情報を強度分布に変換する光学素子912に入射する。
偏光情報を強度分布に変換する光学素子912に入射した光ビームは、光学複合部品912中の2次元フォトニック結晶位相差板アレイ601に入射する。2次元フォトニック結晶位相差板アレイ601中の各位相差板によって、光ビームは強度分布はガウス型を保つが、偏光状態の分布がモザイク状の光に変換され、複合偏光子602に入射する。
複合偏光子602に入射した光ビームは複合偏光子602によって、偏光状態は同一方向の直線偏光であるが、強度分布がモザイク状かつ平均化すればガウス型のビームに変換され、光ファイバアレイ603に入射する。光ファイバアレイ603中の各々の光ファイバコアに入射する光は、光ファイバコアに対応する直列に配置された位相差板を透過したものにほぼ限られる。
光ファイバアレイに入射した光ビームのうち、ファイバコアに入射した光のみもう一方の出力端から出射する。クラッドに入射した光はマンドレルラップ(ファイバを巻くこと)とジャケットのポリイミドコートにて除去される。
図10は図9記載の光学系を含む光計測装置の全体図であり、符号1001〜符号1004はLEDモジュール、符号1005〜1007は2分岐光ファイバ、符号1008は図9記載の光学複合部品、符号1009はフェルール、符号1010はフォトダイオード(以下PDとする)、符号1011はアンプ、符号1012はADコンバータ、符号1013はコンピュータをそれぞれ表す。なお省略されるが、フェルール、PD、アンプ、ADコンバータはバンドルファイバ中の光ファイバの数と同数用いる。
次に構成部品について説明する。LEDモジュール1001は〜1004は白色LEDと波長選択フィルタを組み合わせてなり、ペルチェ素子による温度コントロールも行い、中心波長の時間変動を抑制する。LEDモジュール1001に組み込まれる波長選択フィルタは中心波長450nm、半値幅10nmであり、LEDモジュール1002に組み込まれる波長選択フィルタは中心波長532nm、半値幅10nmであり、LEDモジュール1003に組み込まれる波長選択フィルタは中心波長590nm、半値幅10nmであり、LEDモジュール1004に組み込まれる波長選択フィルタは中心波長633nm、半値幅10nmである。
フェルール1009は各光ファイバに個別に用い、端面は多重反射抑制のため斜め(10°)に研磨されている。PD1010はフェルール1009から射出する光を電気信号に変換し、アンプ1011で電流増幅の後コンピュータに接続されたADコンバータ1012で16ビットのデジタル信号に変換される。コンピュータ1013では各光ファイバからの射出光を元とするデジタル信号に対し適宜ソフトウェア上で処理を行い、測定対象物のパラメータを算出する。
次にソフトウェア上での処理を説明する。まず同一の偏光素子群を透過した光の強度と、偏光素子群の位置関係から偏光子が無い場合に偏光情報を強度分布に変換する光学素子912中の光ファイバアレイに入射するガウス分布を持つビームの強度分布とビーム中心位置を算出する。さらにこの処理を4種類ある偏光素子群について各々行い、さらに正確にビーム中心位置とビーム強度分布を算出する。
次にビーム中心位置に近いファイバを19本選択し、4種類の偏光素子群を透過した光の強さとビーム強度分布から測定対象物を通過した後の偏光状態(SパラメータとDOP)を求める。
なお、ビームの中心付近のデータのみを用いるのはサンプルに斜め方向で入出射した成分を使用しないためである。またビームの強度分布が既知であるならば、4種類の偏光素子群を透過した光の強度からSパラメータとDOPは算出できる。屈折率の分散カーブを取得する場合は、図10記載のLEDのOn/Offを切り替える。
次に本実施形態の利点について述べる。まず、偏光素子群が並進対称性を持って配置しているため、ビームの位置がずれても測定に支障がない。のみならずビームの位置ズレを利用して測定対象物の形状を算出することもできる。
本実施形態によれば、一点を測定するならば、機械的な可動部分が無く、スナップショットで偏光計測ができる。また偏光子および自己クローニング型フォトニック結晶1/4波長板の温度依存性は室温近傍では検出できないほど小さく、マルチモード光ファイバ901からフェルール1009の間に熱源も存在しない。よって、マルチモード光ファイバ901からフェルール1009の間には温度変化に対する特性変化の大きな物体は存在せず、光ファイバを延長してLED1001〜1004、PD1009他電気回路を含む部位を隔離すれば、測定対象物近辺の温度変化の影響を受けない。
また、本実施形態によれば、光受送信モジュールは非常に小さくかつ軽量になる。金属筐体サイズは50×20×7mm程度でよい。一方1/4波長板フィルム、吸収型偏光フィルム、ミラーは単体で表面形状が対角2.5m程度まで、組み合わせればほぼ任意のサイズのものが用意できる。加えて光ファイバ受光のため遠距離まで引き延ばすことができる。さらに筐体の振動、測定対象物のソリなどによるビームのシフトの影響も受けにくい。
また、データ取得速度はPD、アンプ、ADコンバータ、コンピュータによって決まり、1秒あたり10万回のデータ取得が可能である。このように小型で高速の偏光計測器であるため、例えば半導体基板をスキャニングして膜厚分布や屈折率分布を測定することなどに適する。
以上により、大面積の測定対象物、例えば複屈折フィルムの複屈折量をスキャンして全面測定する用途に適する。
図を用いて本発明の第3の実施形態を説明する。図11はマイケルソン干渉計による偏光計測干渉計を示す図であり、符号1100は安定化HeNeレーザー光源、符号1101は偏波保持光ファイバ、符号1102はフェルール、符号1103はコリメートレンズ、符号1104は吸収型偏光子、符号1105はくさび板、符号1106はプレート型ハーフミラー、符号1107は1/4波長板、符号1108はミラー、符号1109はミラー、符号1110は偏光情報を強度分布に変換する光学素子、符号1111はバンドルファイバ、符号1112測定対象物をそれぞれ表す。
なおそのほかには図に記載されない光電変換部(偏光情報を強度分布に変換する光学素子からのびる光ファイバと接続される)、アンプ、ADコンバータ、コンピュータが含まれる。
偏波保持光ファイバ1101はコア径約4ミクロンのPANDAファイバであり、波長633nm近傍で偏波保持機能を有するシングルモードファイバである。フェルール1102はジルコニア製フェルールで、端面を8°斜め研磨されてなる。コリメートレンズ1103は焦点距離約7.5mmのガラス製レンズである。吸収型偏光子1104は銀ナノ粒子を分散されてなり、片面に耐接着ARコートが施される。くさび板1105は石英製で頂角4°、片面に対空気ARコートが施される。吸収型偏光子1104とくさび板1105はオプティカルコンタクトにより一体化される。ハーフミラー1106は光学ガラスくさび基板上に誘電体多層膜が蒸着されてなる無偏光ビームスプリッタであり、波長633nmにて最適化される。1/4波長板1107は石英とMgF2をオプティカルコンタクトしてなる0次1/4波長板である。ミラー1108、1109はガラス基板上にアルミニウム膜、MgF2をコーティングされてなる。
図12は偏光情報を強度分布に変換する光学素子1110の構成を示す図であり、符号1201は2次元フォトニック結晶位相差板/1次元多層膜アレイ1201、符号1202は色ガラスフィルタ、符号1203は2次元フォトニック結晶偏光子アレイ、符号1204は光ファイバアレイをそれぞれ表す。
図13は2次元フォトニック結晶位相差板/1次元多層膜アレイ1201の模式図であり、ハッチングの方向は各々fast軸(高速軸)方向を表す。各2次元フォトニック結晶位相差板の表面形状は正六角形で、隣接する2次元フォトニック結晶位相差板の中心間距離は全て125ミクロンであり、前記隣接する光ファイバのコア中心間距離と同一である。また2次元フォトニック結晶位相差板の中心は、光ファイバコアの中心軸上に配置される。
2次元フォトニック結晶位相差板/1次元多層膜アレイ1201の製造方法を説明する。まず厚さ500ミクロンの石英基板上に2次元フォトニック結晶位相差板を形成する部分のみに190nm周期の凹凸溝(グレーティング)を形成し、基板全体に自己クローニング法に基づいてNb2O5とSiO2を交互に成膜することで得られる。
図14は2次元フォトニック結晶偏光子アレイ1203の模式図であり、ハッチングの方向は各々透過偏光方向を表す。各2次元フォトニック結晶偏光子の表面形状は正六角形で、隣接する2次元フォトニック結晶偏光子との中心間距離は全てbであり、組合せる光ファイバのコア中心間距離と同一である。また2次元フォトニック結晶位相差板の中心は、光ファイバコアの中心軸上に配置される。同じく2次元フォトニック結晶偏光子の中心は、2次元フォトニック結晶位相差板の中心軸上に配置される。
2次元フォトニック結晶偏光子アレイ1203の製造方法を説明する。まず厚さ500ミクロンの石英基板上に非特許文献3と同様に2次元フォトニック結晶偏光子を成膜し、基板裏面を研磨して全体を50ミクロンとする。但し基板に形成される凹凸の周期は270ミクロンとし、450nmから700nmの波長範囲で偏光子として動作するものとする。
色ガラスフィルタ1202は可視光をほぼ遮断し、350nmから380nmの紫外線に対する透過型のフィルタで、厚さ50ミクロンに加工される。なお波長633nmの光の透過率は約15%である。2次元フォトニック結晶偏光子は反射型の偏光子であり、反射光は迷光となる。迷光による測定値のズレを抑制するために80〜95%程度の吸収率をもつ偏光無依存の吸収型フィルタを追加することが適当である。
光ファイバアレイ1204は、光ファイバアレイ1204は光ファイバアレイ603と同じである。なお図12は簡単のため、2次元フォトニック結晶位相差板/1次元多層膜アレイ1201、色ガラスフィルタ1202、2次元フォトニック結晶偏光子アレイ1203、光ファイバアレイ1204を個別に表示しているが、好ましくは紫外線硬化型光学接着剤を介して一体化される。
偏光計測干渉計は、例えば基板と膜の屈折率差が小さい場合などにも高精度で膜の厚さを高精度に測定できるなどの利点がある。例えば非特許文献4記載のFour Detectors Polarimeterを偏光情報を強度分布に変換する光学素子"記載の偏光計測干渉計ではガラス板上の水膜のような屈折率比がほとんど無い場合でも、水膜の厚さが0.1nm程度の精度で計測できるとされている。
次に光ビームの伝搬及び偏光の振る舞いについて説明する。安定化HeNeレーザー光源1100からでた直線偏光は偏波保持光ファイバ1101中をその偏光状態を保持したまま伝搬し、フェルール1102から空気中に偏波保持光ファイバ1101のコア径に依存した広がり角をもって出射する。その後コリメートレンズ1103でビーム径1.5mmの平行ビームに変換され、吸収型偏光子1104で消光比の高い直線偏光に変換される。
次に、ビームはハーフミラー1106で+y方向と+z方向に分岐される。
+y方向に進むビームは1/4波長板1107を透過、ミラー1108で反射、再度1/4波長板1107を透過し、−y方向に伝搬し、再度ハーフミラー1106に入射する。再度ハーフミラー1106に入射する光は、前記+y方向に進むビームの偏光方向と直交する直線偏光となる。ついでハーフミラー1106で一部透過して光学素子1110に入射する。
偏波保持光ファイバ1101から射出しハーフミラー1106を透過して、+z方向に進むビームは測定対象物1111を透過、ミラー1109で反射、再度測定対象物1111を透過して、−z方向に伝搬し、再度ハーフミラー1106に入射する。ついでハーフミラー1106で一部反射して光学素子1110に入射する。
1/4波長板1107を往復して透過したビームと、測定対象物1111を往復して透過したビームは、光学素子1110に対して光軸が一致して入射する。重なったビームによる干渉光から、測定対象物を透過した光と1/4波長板を透過した光の位相差を求めることができる。
なお、ハーフミラー1106に替えて反射型偏光分離素子(PBS、2次元フォトニック結晶偏光子など)を用い、図11中の測定対象物1111との間に1/4波長板を挿入してもも同様の計測が可能である。
またフェルール1102とハーフミラー1106の間のいずれかの位置に光アイソレータが挿入されていれば、安定化HeNeレーザーの発振がより安定するため、望ましい。
本発明の第4の実施形態を図を用いて説明する。図15はセンサヘッドモジュールと測定対象物の外観を示す斜視図であり、符号1501は光源側光ファイバ、符号1502はレンズ、符号1503はミラー、符号1504は吸収型偏光子、符号1505はアパーチャ、符号1506は偏光情報を強度分布に変換する光学素子をそれぞれ表す。また符号1507は測定対象物を表す。なお本来、符号1501から符号1506に対応する各部品は一体の筐体に固定される。
センサヘッドモジュールの構成部品について説明する。光源側光ファイバ1501はコア経概略50ミクロン、クラッド径概略125ミクロン石英のマルチモード光ファイバであり、端部はフェルールに固定される。ミラー1503は誘電体多層膜ミラーである。偏光情報を強度分布に変換する光学素子は符号912の光学素子と同じである。ミラー1503と測定対象物1507は垂直に配置される。
またセンサヘッドモジュール以外の構成については、図9と同じとする。
センサヘッドモジュール中の光源側光ファイバ1501から出射した光は、レンズ1502でビームウェイスト径100ミクロンの光ビームに変換される。光ビームはミラー1503で反射し、吸収型偏光子1504で高消光比の直線偏光に変換されて、測定対象物1507に入射角70°で入射及び反射する。なお入射位置がビームウェイスト位置になるようにする。測定対象物1507から反射した光は測定対象物1507上の薄膜の膜厚、屈折率、消衰係数に対応した偏光状態を持つビームとなる。ついで偏光情報を強度分布情報に変換する光学複合部品1506に入射し、各光ファイバの先端に配置された偏光素子群に対応した強度を持つ光が不記載の光電変換モジュールに送られる。
その後の処理は実施例2と同様である。本実施形態は反射型エリプソメータとして動作する。周辺温度変化の影響を受けにくいこと、ある程度ビームの位置がずれても正確に計測できることは他の実施例と同じであるが、加えて測定対象物1507の角度がオートコリメータなどを用いて既知ならば、測定対象物の高さを算出することができる。
本実施形態のセンサヘッドモジュール中のミラー表面と測定対象物表面は直角の関係を持ち、コーナーキューブと同じ光の伝搬をなす。本実施形態ではセンサヘッドモジュールは50×20×10mm程度まで小型化できる。
本発明の第5の実施形態を図を用いて説明する。図16はセンサヘッドモジュールと測定対象物の外観を示す斜視図であり、符号1601は光源側光ファイバ、符号1602はレンズ、符号1603は複合プリズム、符号1604は偏光無依存ハーフミラー、符号1605は反射型偏光子、符号1606は1/4波長板、符号1607は偏光情報を強度分布に変換する光学素子をそれぞれ表す。なお本来、符号1601から符号1607に対応する各部品は一体の筐体に固定される。
なおそのほかには図に記載されない安定化HeNeレーザー光源(偏波保持光ファイバと接続される)、光電変換部(偏光情報を強度分布に変換する光学素子からのびる光ファイバと接続される)、アンプ、ADコンバータ、コンピュータが含まれる。
光源側光ファイバ1601は偏波保持光ファイバで偏波保持光ファイバ1101と同じである。レンズ1602はコリメートレンズである。複合プリズム1603は2個のプリズムが接着されてなり、その境界はクロム薄膜による偏光無依存ハーフミラー1604としての作用を持つ。反射型偏光子1605は2次元自己クローニング型フォトニック結晶偏光子である。1/4波長板1606は水晶0次1/4波長板である。偏光情報を強度分布に変換する光学素子1607は偏光情報を強度分布に変換する光学素子1110と同じである。測定対象物1507としては酸化膜が形成されたSi基板等が想定される。
次に光ビームの伝搬及び偏光の振る舞いについて説明する。光源側光ファイバ1601からでは直線偏光はレンズ1602でビーム径0.8mmの平行ビームに変換され、複合プリズム1603に入射し、偏光無依存ハーフミラー1604で反射する(透過成分はここでは無視する)。その後複合プリズム1603の境界面で全反射し、反射型偏光子1605に入射する。反射型偏光子1605で光強度の半分にあたる光ビームが反射し複合プリズム1603の境界面で全反射し、偏光無依存ハーフミラー1604を透過して(反射成分は無視する)、複合プリズム1603の境界面で全反射して、偏光情報を強度分布に変換する光学素子1607に入射する。
反射型偏光子1605を透過した残り半分の強度にあたる直線偏光の光ビームは、1/4波長板1606に入射し透過する。1/4波長板1606を透過した円偏光は測定対象物に入射して反射し、再度1/4波長板1606を透過する。1/4波長板1606を透過した光は直線偏光として反射型偏光子1605に入射してほぼ全て反射し、再度1/4波長板1606を透過し、測定対象物で反射、再度1/4波長板1606を透過し反射型偏光子1605をほぼ全て透過する。(反射型偏光子1605と測定対象物1507間を2往復する)ついで複合プリズム1603の境界面で全反射し、偏光無依存ハーフミラー1604を透過して、複合プリズム1603の境界面で全反射して、偏光情報を強度分布に変換する光学素子1607に入射する。
偏光情報を強度分布に変換する光学素子1607に入射するビームのうち、測定対象物1507を透過しないビームと透過したビームは、ともに偏光情報を強度分布に変換する光学素子1607に入射するので、フィゾー干渉計による偏光計測干渉計として動作する。
反射型偏光子1605と測定対象物1507が平行である場合は、前記反射型偏光子1605で反射した光ビームと透過した光ビームが正しく重なる。反射型偏光子1605と測定対象物1507が平行からずれた場合は、偏光情報を強度分布に変換する光学素子1607に入射する光の強度分布及び偏光分布から測定対象物に対する入射角を算出することができるので測定対象物に対する入射角を調整すればよい。
本発明の第6の実施形態を図を用いて説明する。図17は光計測装置の光学系を表す概略斜視図である。図17の光計測装置は図15記載の光計測装置と図16記載の光計測装置を組み合わせたものである。
測定対象物に対するビームの入射位置は同じである。
本実施形態によれば、測定対象物の傾き角を図16記載の光計測装置にて算出し、測定対象物の高さを図15記載の光計測装置で算出できる。よって、測定対象物1507を図中xz平面内でスキャンすれば、測定対象物の表面形状を算出できる。加えて図15記載の光計測装置と図16記載の光計測装置を組み合わせて使用することで測定対象物上に形成された薄膜の厚さ、屈折率、消衰係数を算出できる。
また本実施形態によるセンサヘッド部分は50×30×20mm程度となり、小型であるといえる。
本発明は、例えばエリプソメトリ、偏光干渉計測といった偏光に関わる計測などの分野において好適に用いることができる。
図1は光学複合部品の概略を示す斜視図 図2は光ファイバアレイ105のxy平面での断面図 図3は2次元フォトニック結晶位相差板アレイのz方向から見た模式図 図4は2次元フォトニック結晶偏光子アレイのz方向から見た模式図 図5はz方向から見た光ファイバアレイ105と組み合わされる光学素子群の配置を示す図 図6は光学複合部品の概略を示す斜視図 図7は光ファイバアレイ603と石英V溝基板604,605のz方向から見たxy平面図 図8は2次元フォトニック結晶位相差板アレイの模式図 図9は図6記載の光学複合部品を用いた光計測装置の主な光学系を示す図 図10は図9記載の光学系を含む光計測装置の全体図 図11はマイケルソン干渉計による偏光計測干渉計を示す図 図12は偏光情報を強度分布に変換する光学素子1110の構成を示す図 図13は2次元フォトニック結晶位相差板/1次元多層膜アレイ1201の模式図 図14は2次元フォトニック結晶偏光子アレイ1203の模式 図15はセンサヘッドモジュールと測定対象物の外観を示す斜視図 図16はセンサヘッドモジュールと測定対象物の外観を示す斜視図 図17は光計測装置の光学系を表す概略斜視図
符号の説明
100 入射光
101 2次元フォトニック結晶位相差板アレイ
102 2次元フォトニック結晶偏光子アレイ
103 石英V溝基板
104 石英V溝基板
105 光ファイバアレイ
106 バンドルファイバ
201 光ファイバのコア
202 光ファイバのクラッド
203 光ファイバのジャケット
301 1次元多層膜の存在する領域、
302 2次元フォトニック結晶位相差板の領域
303 2次元フォトニック結晶位相差板の領域
401 1次元多層膜の存在する領域
402、403,404,406,407,408 2次元フォトニック結晶偏光子の存在する領域
405 1次元多層膜の存在する領域
501 1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域402がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア
502 2次元フォトニック結晶位相差板の領域302と2次元フォトニック結晶偏光子の領域403がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア
503 1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域404がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア
504 1次元多層膜の領域301と1次元多層膜の領域405がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア
505 1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域406がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア
506 2次元フォトニック結晶位相差板の領域303と2次元フォトニック結晶偏光子の領域407がなす光学素子群と直列に配置される光ファイバコア
507 1次元多層膜の領域301と2次元フォトニック結晶偏光子の領域408がなす光学素子群に対して直列に配置される光ファイバコア
601 2次元フォトニック結晶位相差板アレイ
602 吸収型偏光子と2次元フォトニック結晶偏光子を組合せてなる複合偏光子
603 光ファイバアレイ
604 石英V溝基板
605 石英V溝基板
606 ステンレスケース
701 光ファイバのコア
702 クラッド
703 ジャケット
801から807 2次元フォトニック結晶位相差板の領域
808 1次元多層膜の存在する領域
901 コア経概略50ミクロン、クラッド径概略125ミクロン石英のマルチモード光ファイバ
902 フェルール
903 筐体
904 筐体入りコリメートレンズ
905 吸収型偏光子
906 1/4波長板
907 無偏光複合プリズム
908 紫外線透過フィルタくさび板
909 1/4波長子フィルム
910 吸収型偏光フィルム
911 ミラー
912 偏光情報を強度分布に変換する光学複合素子
913 バンドルファイバ
914 測定対象物
1001〜1004 LEDモジュール
1005〜1007 2分岐光ファイバ
1008 図9記載の光学複合部品
1009 フェルール
1010 フォトダイオード(以下PDとする)
1011 アンプ
1012 ADコンバータ
1013 コンピュータ
1100 安定化HeNeレーザー光源
1101 偏波保持光ファイバ
1102 フェルール
1103 コリメートレンズ
1104 吸収型偏光子
1105 くさび板
1106 プレート型ハーフミラー
1107 1/4波長板
1108 ミラー
1109 ミラー
1110 偏光情報を強度分布に変換する光学素子
1111 バンドルファイバ
1112 測定対象物
1201 2次元フォトニック結晶位相差板/1次元多層膜アレイ1201
1202 色ガラスフィルタ
1203 2次元フォトニック結晶偏光子アレイ
1204 光ファイバアレイ
1501 光源側光ファイバ
1502 レンズ
1503 ミラー
1504 吸収型偏光子
1505 アパーチャ
1506 偏光情報を強度分布に変換する光学素子
1507 測定対象物
1601 光源側光ファイバ
1602 レンズ
1603 複合プリズム
1604 偏光無依存ハーフミラー
1605 反射型偏光子
1606 1/4波長板
1607 偏光情報を強度分布に変換する光学素子

Claims (7)

  1. 誘電率が周期的に変化する周期構造体と入射光に対して直列に配置する受光素子を含み、かつ前記周期構造体と直列に配置する受光素子が2次元三角格子状に複数配列し、かつ前記周期構造体として、入射光に対する作用が異なる周期構造体を4種類以上7種類以下有してなることを特徴とする光学複合部品
  2. 請求項1記載の周期構造体の1つはそれ自身と異なる種類の6つの周期構造体と隣接し、かつ前記7つの周期構造体には光学複合部品に存在する全種の周期構造体が含まれ、かつ前記7つの周期構造体に中においては隣り合う周期構造体は異なる種類の周期構造体であることを特徴とする請求項2記載の光学複合部品
  3. 同一種の前記周期構造体が2次元斜方格子状または2次元長方形格子状の離散的並進対称性を有して配列する事を特徴とする請求項1または請求項2記載の光学複合部品
  4. 請求項1から請求項3記載の周期構造体に替えて、複数の誘電率が周期的に変化する周期構造体が入射光に対して直列に配置してなる周期構造体群を有してなることを特徴とする光学複合部品
  5. 請求項4記載の周期構造体群が、前記受光素子に近い側から周期構造体からなる偏光子と周期構造体からなる位相差板の順で配列してなる周期構造体群、または/および前記受光素子に近い側から周期構造体からなる偏光子と1次元多層膜の順で配列してなる周期構造体群であることを特徴とする光学複合部品
  6. 請求項1から請求項5記載の周期構造体が入射光に対して垂直方向に周期性を有する1次元または2次元または3次元周期構造体であり、前記周期構造体が偏光子および/または位相差板としての作用を有し、かつ前記受光素子が光ファイバであることを特徴とする光学複合部品
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の光学複合部品及びハーフミラーまたは反射型偏光分離素子を含んでなることを特徴とする光計測装置
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CN108845384A (zh) * 2016-08-29 2018-11-20 苏州大学 全介质像素式全斯托克斯成像偏振器件的制备方法
WO2024095488A1 (ja) * 2022-11-04 2024-05-10 国立大学法人東北大学 バンドルファイバ、偏光センサ、光学式エンコーダ、光散乱検出センサおよびバンドルファイバの製造方法

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