JP2009179607A - イソインドール類の製造方法、及びイソインドール類の製造方法によって製造されるイソインドール類 - Google Patents

イソインドール類の製造方法、及びイソインドール類の製造方法によって製造されるイソインドール類 Download PDF

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Abstract

【課題】工業的に実用化可能な条件を採用することができ、安定なイソインドール類を得られ、さらにイソインドール類を高収率で製造できる、イソインドール類の製造方法を提供する。
【解決手段】ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物を、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持する熱処理工程を有するイソインドール類の製造方法とすることによって、上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、イソインドール類の製造方法、及びイソインドール類の製造方法によって製造されるイソインドール類に関する。
イソインドールは、例えば、蛍光ラベリング剤、血圧降下剤、及び生理活性物質として用いられており、無置換のものは空気中・室温で速やかに分解することが知られている。こうしたイソインドールは、それ単体やその誘導体でも上記用途に用いられるものであるが、イソインドールを多量体とした、ピロメテンは赤色の有機EL(Electroluminescence)材料として用いられ、テトラベンゾポルフィリンやフタロシアニンは有機半導体、癌の光線力学的治療用の光増感剤、太陽電池材料、顔料等として用いられている。
イソインドールを製造する方法を開示する文献として、非特許文献1〜3を挙げることができる。具体的には、非特許文献1,2では、500℃/0.01mmHg又は600℃という条件で、非特許文献3ではジフェニルエーテルを用いて230℃で熱分解するという条件が用いられている。
R.Bonnett and R.F.C.Brown,"Isoindole"Chem.Commun.,393−395,1972, J.Bornstein,D.E.Remy and J.E.Shields,"Synthesis of isoindole by retro−Diels−Alder reaction"Chem.Commun.,1149−1150,1972 H.Uno,S.Ito,M.Wada,H.Watanabe,M.Nagai,A.Hayashi,T.Murashima and N.Ono,"Synthesis and structures of pyrroles fused with rigid bicyclic ring systems at β−positions"J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,4347−4355,2001
しかしながら、非特許文献1,2で紹介されている、500℃/0.01mmHg又は600℃という条件は、温度や圧力条件が有機合成としては非常に厳しいものであり、工業化という観点から実用化が難しいという課題がある。また、得られるイソインドール類も無置換のイソインドールなので不安定で空気中・室温ですぐに分解してしまう課題もある。加えて、得られるイソインドールに置換基を結合させてイソインドール誘導体として安定化することもできないという課題がある。
また、非特許文献3は、ジフェニルエーテルを溶媒として用いて、同溶媒中でビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロール構造を分子内に有する化合物を熱分解してイソインドール誘導体を得るという手法を用いている。これは、ジフェニルエーテルが高沸点溶媒ゆえに熱に対して安定であり、揮発しにくいので反応系内を脱気しやすいからである。しかしながら、本発明者等の検討によれば、反応系内から酸素を完全に取り除くことは難しく、またジフェニルエーテル自体がエーテル化合物であるということもあり、反応系内に酸素やパーオキサイトが発生・残留することによってフタルイミド等の他の化合物が生成されてしまい、イソインドールの収率が15%に届かないか33%程度となることがわかった。このように、非特許文献3で紹介されている製造方法は、イソインドールの収率に課題を残すものとなっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、工業的に実用化可能な条件を採用することができ、安定なイソインドール類を得られ、さらにイソインドール類を高収率で製造できる、イソインドール類の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その第2の目的は、工業的に実用化可能な条件を採用することができ、安定なイソインドール類を得られ、さらにイソインドール類を高収率で製造できるイソインドール類の製造方法によって製造されたイソインドール類を提供することにある。
上記目的の下、本発明者等が鋭意検討を行った結果、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物を、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持することにより、工業的に実用化可能な条件でイソインドール類を高収率で製造できることを見出し、本発明を完成させた。
上記課題を解決するための本発明のイソインドール類の製造方法は、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物を、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持する熱処理工程を有することを特徴とする。
この発明によれば、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物を、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持する熱処理工程を有するので、超臨界二酸化炭素雰囲気を用いることによって、反応系内の脱気が良好に行われるとともに、原料たるビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が良好に分散・溶解されるので、効率的な熱処理を行うことができ、その結果、相対的に低温での反応となるので工業的に実用化可能な条件を採用することができ、安定なイソインドール類が得られ、さらにイソインドール類を高収率で製造できる、イソインドール類の製造方法を提供することができる。
本発明のイソインドール類の製造方法の好ましい態様においては、前記熱処理工程が50℃以上、300℃以下の温度で行われる。
この発明によれば、熱処理工程が50℃以上、300℃以下の温度で行われるので、好ましい温度範囲での熱処理となり、その結果、より効率的にイソインドール類を製造することができる。
本発明のイソインドール類の製造方法の好ましい態様においては、前記ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が、下記一般式(1)で表される。
Figure 2009179607
(一般式(1)中、Y,Yは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基、及び複素環基を表し、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、シリル基、複素環基を表し、X〜Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
この発明によれば、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物として一般式(1)で表されるものを用いるので、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に1つ有する化合物を種々用いることができるようになり、その結果、種々のイソインドール誘導体を得ることができるようになる。
本発明のイソインドール類の製造方法の好ましい態様においては、前記ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が、下記一般式(2)で表される。
Figure 2009179607
(一般式(2)中、nは1より大きい整数を表し、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、シリル基、複素環基を表し、X〜Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
この発明によれば、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物として一般式(2)で表されるものを用いるので、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物を分子内に2つ以上有する多量体化合物を種々用いることができるようになり、その結果、種々のポリイソインドール類を得ることができるようになる。
本発明のイソインドール類の製造方法の好ましい態様においては、前記ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が、下記一般式(3A)又は下記一般式(3B)で表される。
Figure 2009179607
(一般式(3A)及び一般式(3B)中、Z〜Zは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基を表し、X〜X40は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X10及びX11,X14及びX15,X18及びX19,X22及びX23,X26及びX27,X30及びX31,X34及びX35,X38及びX39は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよく、Mは金属原子を表す。)
この発明によれば、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物として一般式(3A)又は一般式(3B)で表されるものを用いるので、ビシクロポルフィリン類を種々用いることができるようになり、その結果、種々のテトラベンゾポルフィリン類を得ることができるようになる。
本発明のイソインドール類の製造方法の好ましい態様においては、前記ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が、下記一般式(4)で表される。
Figure 2009179607
(一般式(4)中、Y,Yは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基、及び複素環基を表し、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、複素環を表し、Z,Z10は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロール又はその誘導体の1価の基を表し、X41〜X48は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X42及びX43,X46及びX47は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。)
この発明によれば、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物として一般式(4)で表されるものを用いるので、ピロメテン類を種々用いることができるようになり、その結果、種々のベンゾピロメテン類を得ることができるようになる。
上記課題を解決するための本発明のイソインドール類は、上記のイソインドール類の製造方法によって製造されることを特徴とする。
この発明によれば、イソインドール類が上記のイソインドール類の製造方法によって製造されるので、超臨界二酸化炭素雰囲気を用いることによって、反応系内の脱気が良好に行われるとともに、原料たるビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が良好に分散・溶解されるので、効率的な熱処理を行うことができ、その結果、相対的に低温での反応となるので工業的に実用化可能な条件を採用することができ、安定なイソインドール類が得られ、さらにイソインドール類を高収率で製造できる、イソインドール類の製造方法によって製造されたイソインドール類を提供することができる。
本発明のイソインドール類の製造方法によれば、工業的に実用化可能な条件を採用することができ、安定なイソインドール類を得られ、さらにイソインドール類を高収率で製造できる、イソインドール類の製造方法を提供することができる。
本発明のイソインドール類は、工業的に実用化可能な条件を採用することができ、安定なイソインドール類を得られ、さらに高収率のイソインドール類を高収率で製造できる、上記のイソインドール類の製造方法によって得られるので、安定で高純度のイソインドール類を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明のイソインドール類の製造方法は、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物を、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持する熱処理工程を有する。超臨界二酸化炭素雰囲気を用いることによって、反応系内の脱気が良好に行われるとともに、原料たるビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が良好に分散・溶解されるので、効率的な熱処理を行うことができ、その結果、相対的に低温での反応となるので工業的に実用化可能な条件を採用することができ、安定なイソインドール類が得られ、さらにイソインドール類を高収率で製造できる、イソインドール類の製造方法を提供することができる。
ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物とは、その名のとおり、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造、すなわちビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格とピロール環とが一辺を共有して結合している構造を分子内に1以上有する化合物をいう。本発明においては、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持して熱処理することにより、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格がベンゼン骨格に変換される反応が促進される。その結果、イソインドール構造を分子内に1以上有する化合物たるイソインドール類を高収率で得ることができる。なお、本発明においては、「ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物」を便宜的に「ビシクロピロールの構造を分子内に有する化合物」と略称し、「ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造」を便宜的に「ビシクロピロールの構造」と略称する場合がある。
ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物としては、ビシクロピロールの構造を1つ有する単量体、又は2以上有する多量体を挙げることができる。以下では好ましい化合物について説明するが、こうした化合物としては特に制限はないので下記化合物に限定されるものではない。
(ビシクロピロールの構造を分子内に1つ有する単量体化合物)
ビシクロピロールの構造を分子内に1つ有する単量体化合物を用いる場合には、下記一般式(1)で表される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2009179607
(一般式(1)中、Y,Yは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基、及び複素環基を表し、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、シリル基、複素環基を表し、X〜Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
一般式(1)に示す化合物を用いることにより、ビシクロピロールの構造を分子内に1つ有する化合物を種々用いることができるようになり、その結果、種々のイソインドール誘導体を得ることができるようになる。
一般式(1)中、Y,Yは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基、及び複素環基を表わす。
,Yに用いることができる、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及びn−へプチル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びアダマンチル基等を挙げることができる。炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、及びヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルケニル基としては、例えば、シクロペンテニル基、及びシクロヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、及びフェネチル基等を挙げることができる。炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、及びメシチル基等を挙げることができる。これらの有機基は、後述するR,R’が有していてもよい置換基でさらに置換されていてもよい。
,Yに用いることができるハロゲン原子としては、例えば、F,Cl,Br,Iを挙げることができる。
,Yに用いることができる、アシル基は通常−CORで表わされ、アミノ基は通常−NRR’で表され、アシルアミノ基は通常−NHCORで表され、カーバメート基は通常−NHCOORで表され、カルボン酸エステル基は通常−COORで表され、アシルオキシ基は通常−OCORで表わされ、カルバモイル基は通常−CONRR’で表わされ、スルホニル基は通常−SORで表わされ、スルファモイル基は通常−SONRR’で表わされ、スルホン酸エステル基は通常−SORで表わされ、スルホンアミド基は通常−NHSORで表され、スルフィニル基は通常−SORで表わされる。
ここで、R,R’は、任意の置換基であるが、代表的には、水素、ハロゲン原子、炭化水素基を用いることができる。但し、例えば、カルボン酸エステル基(−COOR)の場合には、エステル基ゆえRは水素となることはない。この点は、他の置換基においても同様である。
R,R’に用いるハロゲン原子としては、例えば、F,Cl,Br,Iを挙げることができる。
R,R’に用いる炭化水素基としては、例えば、直鎖又は分岐のアルキル基;環状アルキル基;直鎖又は分岐のアルケニル基;環状アルケニル基;アラルキル基;アリール基等を挙げることができる。中でも、R,R’として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘプチル基等の炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の炭素数3〜18の環状アルキル基;ビニル基、プロペニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数3〜18の環状アルケニル基;ベンジル基、フェネチル基等の炭素数7〜20のアラルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基等の炭素数6〜18のアリール基等を用いることが好ましい。
R,R’のアリール基部分は、さらに置換基で置換されていてもよい。こうした置換基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシエトキシ基、メトキシブトキシ基等の炭素数2〜12のアルコキシアルコキシ基;メトキシメトキシメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ基、メトキシエトキシメトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシメトキシ基等の炭素数3〜15のアルコキシアルコキシアルコキシ基;フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜12のアリール基(これらは任意の置換基で更に置換されていてもよい。);フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の炭素数6〜12のアリールオキシ基;アリルオキシ基、ビニルオキシ基等の炭素数2〜12のアルケニルオキシ基等を挙げることができる。
更に、他の置換基として、例えば、2−チエニル基、2−ピリジル基、4−ピペリジル基、モルホリノ基等の複素環基;シアノ基;ニトロ基;ヒドロキシル基;アミノ基;N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等の炭素数1〜10のアルキルアミノ基;メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルスルホニルアミノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルキルカルボニルオキシ基;メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることもできる。
,Yに用いることができる複素環基としては、4−ピペリジル基、モルホリノ基、2−モルホリニル基、ピペラジル基等の飽和複素環であっても、2−フリル基、2−ピリジル基、2−チアゾリル基、2−キノリル基等の芳香族複素環であってもよい。これらは複数のヘテロ原子を含んでいても、更に置換基を有していてもよく、また、その結合位置も特に制限されない。複素環として好ましい構造のものは、5〜6員環の飽和複素環、5〜6員環の単環及びその2縮合環の芳香族複素環である。
一般式(1)中、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、シリル基、複素環基を表す。
に用いることができる、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及びn−へプチル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びアダマンチル基等を挙げることができる。炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、及びヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルケニル基としては、例えば、シクロペンテニル基、及びシクロヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、及びフェネチル基等を挙げることができる。炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、及びメシチル基等を挙げることができる。
に用いることができる、アシル基は通常−CORで表わされ、カルボン酸エステル基は通常−COORで表され、アシルオキシ基は通常−OCORで表わされ、カルバモイル基は通常−CONRR’で表わされ、スルホニル基は通常−SORで表わされ、スルファモイル基は通常−SONRR’で表わされ、シリル基は通常−SiRR’R’’で表される。R,R’,R’’としては、それぞれ上記で説明したR,R’と同様のものを用いることができる。
に用いることができる、複素環基としては、4−ピペリジル基、モルホリノ基、2−モルホリニル基、ピペラジル基等の飽和複素環であっても、2−フリル基、2−ピリジル基、2−チアゾリル基、2−キノリル基等の芳香族複素環であってもよい。これらは複数のヘテロ原子を含んでいても、更に置換基を有していてもよく、また、その結合位置も特に制限されない。複素環として好ましい構造のものは、5〜6員環の飽和複素環、5〜6員環の単環及びその2縮合環の芳香族複素環である。
一般式(1)中、X〜Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよい。
〜Xに用いることができる、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及びn−へプチル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びアダマンチル基等を挙げることができる。炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、及びヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルケニル基としては、例えば、シクロペンテニル基、及びシクロヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、及びフェネチル基等を挙げることができる。炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、及びメシチル基等を挙げることができる。
〜Xに用いることができるハロゲン原子としては、例えば、F,Cl,Br,Iを挙げることができる。
〜Xに用いることができる、アシル基は通常−CORで表わされ、アミノ基は通常−NRR’で表され、アシルアミノ基は通常−NHCORで表され、カーバメート基は通常−NHCOORで表され、カルボン酸エステル基は通常−COORで表され、アシルオキシ基は通常−OCORで表わされ、カルバモイル基は通常−CONRR’で表わされ、スルホニル基は通常−SORで表わされ、スルファモイル基は通常−SONRR’で表わされ、スルホン酸エステル基は通常−SORで表わされ、スルホンアミド基は通常−NHSORで表され、スルフィニル基は通常−SORで表わされる。R,R’は、上記で説明したものを用いることができる。
一般式(1)においては、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよい。ここで、環構造とは、XとXとがその構成原子の一部を共有することにより、環状の置換基として存在する場合をいう。具体的には、X,Xは3〜8員環の単環及びその2〜4縮合環で炭素数1〜18の環状アルキル基あるいはアリール基;5〜6員環の単環及びその2〜4環の芳香族複素環で縮合していてもよい。
一般式(1)中、Y,Yの少なくともいずれかを水素以外の置換基とすることが好ましい。これにより、イソインドール誘導体を得ることができるようになるので、安定な生成物を得やすくなる。
以上説明したビシクロピロールの構造を分子内に1つ有する単量体化合物の好ましい具体例を以下に示す。なお、以下に示す各化合物中、「Et」はエチル基を、「Ph」はフェニル基を、「TMS」はトリメチルシリル基を示す。
Figure 2009179607
Figure 2009179607
以上説明したビシクロピロールの構造を分子内に1つ有する単量体化合物は、従来公知の方法で合成することができる。こうした方法としては、例えば、J.Chem.Soc.,Perkin Trans 1,3661−3665,1997等の文献に開示されているとおりである。
(ビシクロピロールの構造を分子内に2以上有する多量体化合物)
ビシクロピロールの構造を分子内に2以上有する多量体化合物、すなわち、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造が2以上分子内に存在する化合物を用いる場合には、下記一般式(2)で表される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2009179607
(一般式(2)中、nは1より大きい整数を表し、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、シリル基、複素環基を表し、X〜Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
一般式(2)に示す化合物を用いることにより、ビシクロピロールの構造を分子内に2以上有する多量体化合物を種々用いることができるようになり、その結果、種々のポリイソインドール類を得ることができるようになる。特にポリイソインドールは、イソインドールを重合(例えば電解重合)するということでは得られにくいが、本発明の製造方法を用いることによって、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン環が縮環したポリピロールを利用できるので、ポリイソインドールを得やすくなる。ポリイソインドールは、透明な導電性高分子となる可能性が高く、非常に有用な新規材料となることが期待される。
一般式(2)中、nは1より大きい整数を表す。nは重合度に依存して任意に決められる値であるが、好ましくは15以上、また、通常5000以下、好ましくは3000以下とする。
一般式(2)中、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、シリル基、複素環基を表わす。Yは、上記説明した一般式(1)中のYと同様にすればよいので、説明の重複をさけるため、ここでの説明は省略する。
一般式(2)中、X〜Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよい。
〜Xは、上記説明した一般式(1)中のX〜Xと同様にすればよいので、説明の重複をさけるため、ここでの説明は省略する。例えば、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよいとは、XとXとがその構成原子の一部を共有することにより、環状の置換基として存在する場合をいう。具体的には、X,Xは3〜8員環の単環及びその2〜4縮合環で炭素数1〜18の環状アルキル基あるいはアリール基;5〜6員環の単環及びその2〜4環の芳香族複素環で縮合していてもよい。
以上説明したビシクロピロールの構造を分子内に2以上有する多量体化合物は、従来公知の方法で合成することができる。こうした方法としては、例えば、上記説明したビシクロピロールの構造分子内に1つ有する単量体化合物を得て、これを電解重合する手法を挙げることができる。
ビシクロピロールの構造を分子内に2つ以上有する多量体化合物としては、下記一般式(3A)又は下記一般式(3B)で表されるビシクロポルフィリン類を用いることも好ましい。一般式(3A)は無金属のビシクロポルフィリン類を表し、一般式(3B)は中心金属を有するビシクロポルフィリン類を表す。
Figure 2009179607
Figure 2009179607
(一般式(3A)及び一般式(3B)中、Z〜Zは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基を表し、X〜X40は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X10及びX11,X14及びX15,X18及びX19,X22及びX23,X26及びX27,X30及びX31,X34及びX35,X38及びX39は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよく、Mは金属原子を表す。)
一般式(3A)又は一般式(3B)に示す化合物を用いることにより、ビシクロポルフィリン類を種々用いることができるようになり、その結果、種々のテトラベンゾポルフィリン類を得ることができるようになる。特に、テトラベンゾポルフィリンは有機半導体、癌の光線力学的治療用の光増感剤、太陽電池材料、顔料等として用いられている有用な材料であり、本発明の製造方法を用いることにより高純度のテトラベンゾポルフィリンが得やすくなる。
一般式(3A)及び一般式(3B)中、Z〜Zは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基を表す。
〜Zに用いることができる、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及びn−へプチル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びアダマンチル基等を挙げることができる。炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、及びヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルケニル基としては、例えば、シクロペンテニル基、及びシクロヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、及びフェネチル基等を挙げることができる。炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、及びメシチル基等を挙げることができる。
〜Zに用いることができるハロゲン原子としては、例えば、F,Cl,Br,Iを挙げることができる。
〜Zに用いることができる、アシル基は通常−CORで表わされ、アミノ基は通常−NRR’で表され、アシルアミノ基は通常−NHCORで表され、カーバメート基は通常−NHCOORで表され、カルボン酸エステル基は通常−COORで表され、アシルオキシ基は通常−OCORで表わされ、カルバモイル基は通常−CONRR’で表わされる。R,R’は、上記の一般式(1)で説明したものを用いることができる。
一般式(3A)及び一般式(3B)中、X〜X40は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X10及びX11,X14及びX15,X18及びX19,X22及びX23,X26及びX27,X30及びX31,X34及びX35,X38及びX39は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
〜X40は、上記説明した一般式(1)中のX〜Xと同様にすればよいので、説明の重複をさけるため、ここでの説明は省略する。例えば、X10及びX11,X14及びX15,X18及びX19,X22及びX23,X26及びX27,X30及びX31,X34及びX35,X38及びX39は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよいとは、X10及びX11,X14及びX15,X18及びX19,X22及びX23,X26及びX27,X30及びX31,X34及びX35,X38及びX39がそれぞれ互いにその構成原子の一部を共有することにより、環状の置換基として存在する場合をいう。具体的には、X10及びX11,X14及びX15,X18及びX19,X22及びX23,X26及びX27,X30及びX31,X34及びX35,X38及びX39は、それぞれ、3〜8員環の単環及びその2〜4縮合環で炭素数1〜18の環状アルキル基あるいはアリール基;5〜6員環の単環及びその2〜4環の芳香族複素環で縮合していてもよい。
一般式(3B)中、Mは金属原子を表す。金属原子の種類は特に制限はされないが、例えば、Cu、Zn、Ni、Pt、Pd、Mg、Cd、Mn、Fe、Co、Ti、Si等を挙げることができる。
以上説明したビシクロポルフィリン類は、従来公知の方法で合成することができる。こうした方法としては、例えば、非特許文献3に紹介されている手法を挙げることができる。
ビシクロピロールの構造を分子内に2つ以上有する多量体化合物としては、下記一般式(4)で表されるピロメテン類を用いることも好ましい。
Figure 2009179607
(一般式(4)中、Y,Yは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基、及び複素環基を表し、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、複素環を表し、Z,Z10は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロール又はその誘導体の1価の基を表し、X41〜X48は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X42及びX43,X46及びX47は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。)
一般式(4)で表される化合物を用いることにより、アザポルフィリン類を種々用いることができるようになり、その結果、種々のベンゾピロメテン類を得ることができるようになる。
一般式(4)中、Y,Yは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基、及び複素環基を表す。
,Yに用いることができる、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及びn−へプチル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びアダマンチル基等を挙げることができる。炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、及びヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルケニル基としては、例えば、シクロペンテニル基、及びシクロヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、及びフェネチル基等を挙げることができる。炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、及びメシチル基等を挙げることができる。
,Yに用いることができるハロゲン原子としては、例えば、F,Cl,Br,Iを挙げることができる。
,Yに用いることができる、アシル基は通常−CORで表わされ、アミノ基は通常−NRR’で表され、アシルアミノ基は通常−NHCORで表され、カーバメート基は通常−NHCOORで表され、カルボン酸エステル基は通常−COORで表され、アシルオキシ基は通常−OCORで表わされ、カルバモイル基は通常−CONRR’で表わされ、スルホニル基は通常−SORで表わされ、スルファモイル基は通常−SONRR’で表わされ、スルホン酸エステル基は通常−SORで表わされ、スルホンアミド基は通常−NHSORで表され、スルフィニル基は通常−SORで表わされる。R,R’は、上記の一般式(1)で説明したものを用いることができる。
,Yに用いることができる、複素環基としては、4−ピペリジル基、モルホリノ基、2−モルホリニル基、ピペラジル基等の飽和複素環であっても、2−フリル基、2−ピリジル基、2−チアゾリル基、2−キノリル基等の芳香族複素環であってもよい。これらは複数のヘテロ原子を含んでいても、更に置換基を有していてもよく、また、その結合位置も特に制限されない。複素環として好ましい構造のものは、5〜6員環の飽和複素環、5〜6員環の単環及びその2縮合環の芳香族複素環である。
一般式(4)中、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、複素環を表わす。
に用いることができる、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及びn−へプチル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びアダマンチル基等を挙げることができる。炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、及びヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数3〜18の環状アルケニル基としては、例えば、シクロペンテニル基、及びシクロヘキセニル基等を挙げることができる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、及びフェネチル基等を挙げることができる。炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、及びメシチル基等を挙げることができる。
に用いることができる、複素環基としては、4−ピペリジル基、モルホリノ基、2−モルホリニル基、ピペラジル基等の飽和複素環であっても、2−フリル基、2−ピリジル基、2−チアゾリル基、2−キノリル基等の芳香族複素環であってもよい。これらは複数のヘテロ原子を含んでいても、更に置換基を有していてもよく、また、その結合位置も特に制限されない。複素環として好ましい構造のものは、5〜6員環の飽和複素環、5〜6員環の単環及びその2縮合環の芳香族複素環である。
一般式(4)中、Z,Z10は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロール又はその誘導体の1価の基を表す。
,Z10に用いることができる、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及びn−へプチル基等を挙げることができる。また、Z,Z10に用いることができる、炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、及びメシチル基等を挙げることができる。
,Z10に用いることができる、ハロゲン原子としては、例えば、F,Cl,Br,Iを挙げることができる。
,Z10に用いることができる、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロール又はその誘導体の1価の基としては、例えば上記一般式(1)で説明した化合物においてYが外れることによって形成される1価の置換基を挙げることができる。
一般式(4)中、X41〜X48は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X42及びX43,X46及びX47は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
41〜X48は、上記説明した一般式(1)中のX〜Xと同様にすればよいので、説明の重複をさけるため、ここでの説明は省略する。例えば、X42及びX43,X46及びX47は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよいとは、X42及びX43,X46及びX47がそれぞれ互いにその構成原子の一部を共有することにより、環状の置換基として存在する場合をいう。具体的には、X42及びX43,X46及びX47は、それぞれ、3〜8員環の単環及びその2〜4縮合環で炭素数1〜18の環状アルキル基あるいはアリール基;5〜6員環の単環及びその2〜4環の芳香族複素環で縮合していてもよい。
以上説明したピロメテン類は、従来公知の方法で合成することができる。こうした方法としては、例えば、M.Wada, S.Ito, H.Uno, T.Murashima, N.Ono, T.Urano and Y.Urano, Tetrahedron Lett., 42, 6711−6713 (2001).に紹介されている手法を挙げることができる。
(熱処理)
ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物は、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持される。
ビシクロピロールの構造を分子内に有する化合物は、超臨界二酸化炭素雰囲気下に保持される。超臨界二酸化炭素雰囲気を用いることにより、ビシクロピロールの構造を分子内に有する化合物をより反応系内で分散させやすくなり、また溶解させることができるようになる。その結果、ビシクロピロールの構造を分子内に有する化合物に熱を効率的に通しやすくなり反応効率が向上する傾向となる。ここで、超臨界二酸化炭素とは、二酸化炭素を、その臨界温度(31℃)・臨界圧力(7.4MPa)以上とし、気体・液体の双方の性質を併せ持った状態とされたものをいうが、臨界温度以上においては圧縮しても二酸化炭素が凝縮しないため、臨界温度以上であれば圧力に関係なく超臨界二酸化炭素という場合もある。本発明は超臨界二酸化炭素中でも反応が進行するため、超臨界流体が有する反応制御性や分離特性等の優れた特性を享受することができる。
雰囲気の圧力については、通常0.1MPa以上、また、通常50MPa以下、好ましくは30MPa以下とする。上記圧力範囲とすることにより、超臨界領域の圧力も含まれるとともに相対的に低い圧力でも温度を上昇させて超臨界二酸化炭素とすることができる。
また、雰囲気の純度は、特に制限はないが、純度は通常99.995%以上とする。純度が高い方が好ましいが、工業的に不純物を完全に排除することは容易ではないので、通常は上記範囲となる。なお、「超臨界二酸化炭素雰囲気」とはいっても、工業的には上記のように不純物を一定量含むものとなる場合が通常なので、ビシクロピロールの構造を分子内に有する化合物はこうした不純物と反応してイソインドール類以外の化合物として生成することはあり得る。こうした反応は、本発明の要旨の範囲内において許容されるものである。
熱処理工程は、好ましくは、50℃以上、300℃以下の温度で行われる。これにより、好ましい温度範囲での熱処理となり、その結果、より効率的にイソインドール類を製造することができる。熱処理時の温度が反応温度となるが、本発明のイソインドール類の製造方法は、従来と比較して、反応温度を大幅に低下させることが可能となる利点がある。反応温度は、より好ましくは270℃以下、さらに好ましくは250℃以下、特に好ましくは240℃以下とする。また、反応温度は、より好ましくは80℃以上とする。これにより、さらに低温での反応が可能となり、その結果、より工業的に採用しやすいイソインドール類の製造方法となる。
ビシクロピロールの構造を分子内に有する化合物が、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持される時間(反応時間)は、通常1分以上、好ましくは10分以上、また、通常300分以下、好ましくは120分以下とする。上記の範囲とすることにより、イソインドール類への反応を確実に行いやすくなる。
本発明のイソインドール類の製造方法は、ビシクロピロールの構造を分子内に有する化合物を、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持することによって、ビシクロ環構造がベンゼン環構造に変換される反応が起きるので、反応の際に溶媒や触媒の添加が不要となる利点がある。これにより、簡便、高速、経済性が高く、環境に対する負荷も小さい製造方法となる。したがって、本発明のイソインドール類の製造方法においては、基本的には、反応に際して、ビシクロピロールの構造を分子内に有する化合物以外の添加剤等の成分を存在させる必要はない。但し、本発明の要旨の範囲内であれば、反応に際して必要な成分を適量含有させてもよい。
(その他の工程)
本発明のイソインドール類の製造方法においては反応工程に先だって、ビシクロピロールの構造を分子内に有する化合物を準備する等必要な前工程を適宜行うことができる。こうした準備工程については、上記各化合物の欄で説明したとおりである。
また、上記で説明したように、本発明のイソインドール類の製造方法は、反応の際に溶媒や触媒の添加が不要となる利点がある。これにより、反応後の生成物と触媒・溶媒の分離工程が省略できるようになる。このため、本発明のイソインドール類の製造方法においては、熱処理工程の後の後工程が不要となる利点がある。但し、必要に応じて所定の後工程を行ってもよい。こうした後工程としては、例えば、イソインドール類の純度を100%に近づけるために、生成物中に残留する不純物等を取り除く工程を挙げることができる。
(イソインドール類)
本発明のイソインドール類は、上記のイソインドール類の製造方法によって製造されたものである。これにより、超臨界二酸化炭素雰囲気を用いることによって、反応系内の脱気が良好に行われるとともに、原料たるビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が良好に分散・溶解されるので、効率的な熱処理を行うことができ、その結果、相対的に低温での反応となるので工業的に実用化可能な条件を採用することができ、安定なイソインドール類が得られ、さらにイソインドール類を高収率で製造できる、イソインドール類の製造方法によって製造されたイソインドール類を提供することができる。
本発明のイソインドール類とは、イソインドール構造を分子内に有する化合物をいう。原料として、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物を用い、同化合物のビシクロ環構造部分をベンゼン環構造に変換するので、得られるイソインドール類は、イソインドール構造を分子内に有することになる。イソインドール類としては、例えば、イソインドール、イソインドール誘導体、イソインドールの多量体化合物等を挙げることができる。イソインドールの多量体化合物としては、例えば、ポリイソインドール、ピロメテン、テトラベンゾポルフィリン、フタロシアニンを挙げることができる。安定性の面からは、イソインドール類をイソインドール誘導体、イソインドールの多量体化合物とすることが好ましい。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例1]
以下に示す化合物(Ethyl 4,7−dihydro−4,7−ethano−2H−isoindole−1−carboxylate)0.050gを内容積50mlのステンレス製の反応器に導入した。
Figure 2009179607
熱処理工程は、反応器内の超臨界二酸化炭素が20MPaとなるように調整した後、180℃で加熱、攪拌しながら60分間反応させることによって行った。反応終了後、反応器を冷水浴に浸し室温付近まで冷却した後、背圧バルブからガスを放出した。
反応器を開けて生成物を取り出し、核磁気共鳴分光法(HNMR)で分析して生成物の同定を行った。なお、核磁気共鳴分光法は、Varian社製のVNMR500を用い、測定条件は、CDCl中とした。その結果、目的物であるEthyl 2H−isoindole−1−carboxylateが結晶状態で得られており、下記反応が良好に行われていることが確認できた。HNMRのデータを以下に示す。
H NMR (500 MHz) δ 1.46(t,3H),4.46(q,2H),7.10(m,1H),7.27(m,1H),7.48(m,1H),7.68(m,1H),8.08(m,1H),10.51(brs,1H).
Figure 2009179607
[実施例2]
以下に示す化合物(Ethyl 3−chloro−4,7−dihydro−4,7−ethano−2H−isoindole−1−carboxylate)0.050gを内容積50mlのステンレス製の反応器に導入した。
Figure 2009179607
熱処理工程は、反応器内の超臨界二酸化炭素が20MPaとなるように調整した後、180℃で加熱、攪拌しながら60分間反応させることによって行った。反応終了後、反応器を冷水浴に浸し室温付近まで冷却した後、背圧バルブからガスを放出した。
反応器を開けて生成物を取り出し、実施例1と同様にして、核磁気共鳴分光法(HNMR)で分析して生成物の同定を行った。その結果、目的物であるEthyl 3−chloro−2H−isoindole−1−carboxylateが結晶状態で得られており、下記反応が良好に行われていることが確認できた。HNMRのデータを以下に示す。
H NMR (500 MHz) δ 1.45(t,3H),4.43(q,2H),7.15(m,1H),7.28(m,1H),7.57(m,1H),8.01(m,1H),10.14(brs,1H).
Figure 2009179607
[実施例3]
以下に示す化合物(ビシクロポルフィリン)0.050gを内容積50mlのステンレス製の反応器に導入した。
Figure 2009179607
熱処理工程は、反応器内の超臨界二酸化炭素が20MPaとなるように調整した後、200℃で加熱、攪拌しながら15分間反応させることによって行った。反応終了後、反応器を冷水浴に浸し室温付近まで冷却した後、背圧バルブからガスを放出した。
反応器を開けて生成物を取り出し、紫外可視吸収スペクトル法及び質量分析法で分析して生成物の同定を行った。なお、紫外可視吸収スペクトル法は、日本分光社製のV−630を用い、測定条件は、5%のトリフルオロ酢酸を含むクロロホルム中とした。また質量分析法は、Bruker社製の飛行時間型質量分析装置(Autoflex II)を用い、マトリックス剤としてDithranolを用いた。その結果、目的物であるテトラベンゾポルフィリンが緑色の粉末で得られており、下記反応が良好に行われていることが確認できた。紫外可視吸収スペクトル法および質量分析法のデータを以下に示す。
UV−vis (5% TFA−CHCl)λmax431,605,660nm; m/z(MALDI−TOF)510(M).
Figure 2009179607
[実施例4]
以下に示す化合物(5,10,15,20−テトラフェニルビシクロポルフィリン)0.050gを内容積50mlのステンレス製の反応器に導入した。なお、下記化合物において、「Ph」はフェニル基を表す。
Figure 2009179607
熱処理工程は、反応器内の超臨界二酸化炭素が20MPaとなるように調整した後、200℃で加熱、攪拌しながら15分間反応させることによって行った。反応終了後、反応器を冷水浴に浸し室温付近まで冷却した後、背圧バルブからガスを放出した。
反応器を開けて生成物を取り出し、実施例3と同様にして、紫外可視吸収スペクトル法及び質量分析法で分析して生成物の同定を行った。その結果、目的物である5,10,15,20−テトラフェニルテトラベンゾポルフィリンが緑色の粉末で得られており、下記反応が良好に行われていることが確認できた。紫外可視吸収スペクトル法および質量分析法のデータを以下に示す。
UV−vis (CHCl)λmax463,609,652nm; m/z(MALDI−TOF) 875(M).
Figure 2009179607
[実施例5]
以下に示す化合物(ビシクロ[2.2.2]オクタジエン環が縮環したピロメテン)0.050gを内容積50mlのステンレス製の反応器に導入した。なお、下記化合物において、「Et」はエチル基を表す。
Figure 2009179607
熱処理工程は、反応器内の超臨界二酸化炭素が20MPaとなるように調整した後、200℃で加熱、攪拌しながら15分間反応させることによって行った。反応終了後、反応器を冷水浴に浸し室温付近まで冷却した後、背圧バルブからガスを放出した。
反応器を開けて生成物を取り出し、実施例1と同様にして、核磁気共鳴分光法(HNMR)で分析して生成物の同定を行った。その結果、目的物であるジベンゾピロメテンが金色の粉末で得られており、下記反応が良好に行われていることが確認できた。HNMRのデータを以下に示す。
NMR (CDCl), δ 1.57(t,3H),2.93(s,6H),3.49(q,2H),7.25(m,2H),7.42(m,2H),7.73(m,2H),7.89(m,2H).
Figure 2009179607

Claims (7)

  1. ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物を、超臨界二酸化炭素雰囲気下で保持する熱処理工程を有することを特徴とするイソインドール類の製造方法。
  2. 前記熱処理工程が50℃以上、300℃以下の温度で行われる、請求項1に記載のイソインドール類の製造方法。
  3. 前記ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が、下記一般式(1)で表される、請求項1又は2に記載のイソインドール類の製造方法。
    Figure 2009179607
    (一般式(1)中、Y,Yは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基、及び複素環基を表し、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、シリル基、複素環基を表し、X〜Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
  4. 前記ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が、下記一般式(2)で表される、請求項1又は2に記載のイソインドール類の製造方法。
    Figure 2009179607
    (一般式(2)中、nは1より大きい整数を表し、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、シリル基、複素環基を表し、X〜Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X及びXは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
  5. 前記ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が、下記一般式(3A)又は下記一般式(3B)で表される、請求項1又は2に記載のイソインドール類の製造方法。
    Figure 2009179607
    (一般式(3A)及び一般式(3B)中、Z〜Zは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基を表し、X〜X40は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X10及びX11,X14及びX15,X18及びX19,X22及びX23,X26及びX27,X30及びX31,X34及びX35,X38及びX39は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよく、Mは金属原子を表す。)
  6. 前記ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロールの構造を分子内に有する化合物が、下記一般式(4)で表される、請求項1又は2に記載のイソインドール類の製造方法。
    Figure 2009179607
    (一般式(4)中、Y,Yは、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基、及び複素環基を表し、Yは、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、複素環を表し、Z,Z10は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したピロール又はその誘導体の1価の基を表し、X41〜X48は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数3〜18の環状アルキル基、炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基、炭素数3〜18の環状アルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜18のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルボン酸エステル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、スルホンアミド基、スルフィニル基を表し、X42及びX43,X46及びX47は、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。)
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のイソインドール類の製造方法によって製造されることを特徴とするイソインドール類。
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