JP2009178684A - 気液接触装置および脱溶媒装置並びに気液接触方法 - Google Patents
気液接触装置および脱溶媒装置並びに気液接触方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009178684A JP2009178684A JP2008021585A JP2008021585A JP2009178684A JP 2009178684 A JP2009178684 A JP 2009178684A JP 2008021585 A JP2008021585 A JP 2008021585A JP 2008021585 A JP2008021585 A JP 2008021585A JP 2009178684 A JP2009178684 A JP 2009178684A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tray
- liquid
- gas
- slurry
- liquid contact
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明の気液接触装置10は、通気開口を有するトレイ13を塔本体11内に多段に設け、トレイ13下方の気体を通気開口を通してトレイ13上の液体に接触させる構成とされる。本発明の気液接触装置10においては、トレイ13を傾斜させて設けることでトレイ13上を液体が所定方向に向けて流れるようにすると共に、通気開口を液体の流れの下流側に向けて開口する形状となすことで、トレイ13上の液体の流れに基づいて発生する負圧により、通気開口を通してトレイ13の下面側の気体を液体内に吸引させる。
【選択図】図3
Description
(1)前記トレイの前記通気開口は、前記液体の流れ方向に対して交差する方向に沿って連続して開口するスリット状とすることができる。このような構成とすると、トレイの上を流れる液体に、連続して開口する各通気開口から、トレイ下方の気体が吸引されるから、気液の接触効率が向上し、好適である。
このような構成とすると、トレイに別途通気開口を設ける必要がないから、製造コストの低減を図ることができ、好適である。
この構成においては、トレイが方形をなして角筒形のトレイ支持塔に取り付けられているから、トレイが円形の場合よりも、トレイ上の液体の流れが均一になる。また、角筒形のトレイ支持塔が円筒形をなす塔本体内に配置されて支持塔の内外は気体が連通可能とされているから、耐圧性の高い装置とすることができ、好適である。
このような構成とすることで、トレイ最上流位置に一時的に貯留された液体を、トレイの幅方向の全域に流すことができるから、液体の流れを均一にすることができるとともに、気液接触の効率が向上し、好適である。
本発明の実施形態1を図1ないし図4によって説明する。
本実施形態の気液接触装置10は、図1に示すように、全体として、上下に長い円筒状をなす塔本体11の内部に、多段に設けられたトレイ13を備える。
本実施形態の気液接触装置10において、気液処理される液体は、塔本体11の上部につながる液体供給部21から液体供給ポンプ(図示せず)により供給され、蒸気(またはガス)は蒸気供給部22から塔本体11の下部に供給される。
本実施形態のトレイ13としては、方形状の平坦なトレイプレート14を複数枚重ねた構成のものが取り付けられている。
前記貯留部16は、円柱を縦方向に切断した形状をなしており、隣接するトレイプレート14の幅と一致するように設けられている。
まず、塔本体11内の最上段のトレイに設けられている液体供給口15から液体を供給すると、液体は、一時的に貯留部16に貯留される(図2参照)。さらに液体を供給すると、液体は、貯留部16から溢れて、隣接するトレイプレート14の方向(図2の矢印Aの方向)へ移動し、傾斜させた状態で配されているトレイプレート14の傾斜に沿って下流方向(矢印Aの方向)へ流れる。
(1)本実施形態によれば、多段のトレイ13が傾斜させて設けられており、かつ、上流側のトレイプレート14が下流側のトレイプレート14の上面の一部に重なるように配されているから、トレイ13上に液体が滞留することなく傾斜に沿って円滑に液体が流れる。また、トレイ13に設けられた通気開口17が下流側に向けて開口する形状をなしているから、トレイ13上の液体の流れに基づいて負圧が生じ(ベンチュリー効果)、通気開口17を通してトレイ13下方の気体がトレイ13上の液体に吸引される。その結果、本実施形態によれば、トレイ13上の液体とトレイ13下面側の気体との気液接触を円滑に行うことができる。
したがって、本実施形態の気液接触装置10および方法は、液体を蒸気やガスと接触させる処理だけではなく、合成ゴムのクラムスラリーのような固形物を含むスラリーを蒸気やガスと接触させる処理にも使用することもでき、幅広い用途に適用できる。
<実施例1>
本実施例では、「液体」として「ポリブタジエンのクラムスラリー」を用い、「蒸気またはガス」として「水蒸気」を用いて、実施形態1の気液接触装置をポリブタジエンゴムのクラムスラリー(以下、「クラムスラリー」ともいう)の脱溶媒装置として用いた。
クラムスラリーとしては、スラリー全量に対して15質量%のゴムを含むクラムスラリー(溶媒:シクロヘキサン)を用いた。
従来の脱溶媒装置として、内部に攪拌翼7を有する攪拌槽4を3基直列に連結した比較例1の脱溶剤装置1を用いて、実施例1と同じクラムスラリーの脱溶媒を行った(図5を参照)。
本比較例において、クラムスラリーの流量は120t/hrとし、水蒸気供給部3からの水蒸気供給量は3基の合計で20t/hrとした。
また、第3の攪拌槽の槽底部から1m上(表1中のボトム)の温度と圧力および第1の攪拌槽の最上部から1m上の排気配管(表1中のトップ)の温度と圧力を測定した。結果を表1に示す。なお圧力の測定には、実施例1と同様の測定器を用いた。
なお、表1において、温度の測定値と圧力の測定値は、トップ/ボトムの順で記載し、使用した水蒸気量についても併せて記載した。
上記実施例の結果より、本発明の脱溶剤装置を用いれば、大型の攪拌槽を3基直列につなげる必要がないので、省スペース化を図ることもできるともいえる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、円筒状の塔本体内に四角筒状のトレイ支持塔が配されているものを示したが、塔本体とトレイ支持塔の形状はこれに限定されない。例えば、塔本体が四角筒状であってもよいし、トレイ支持塔が六角筒状などであってもよいし、トレイ支持塔を備えないで塔本体の壁面にトレイを備えるものであってもよい。
11…塔本体
13…トレイ
14…トレイプレート
17…通気開口(ギャップ)
Claims (7)
- 通気開口を有するトレイを塔本体内に多段に設け、前記トレイ下方の気体を前記通気開口を通して前記トレイ上の液体に接触させるようにした気液接触装置において、
前記トレイを傾斜させて設けることで前記トレイ上を前記液体が所定方向に向けて流れるようにすると共に、前記通気開口を前記液体の流れの下流側に向けて開口する形状となすことで、前記トレイ上の液体の流れに基づいて発生する負圧によって前記通気開口を通して前記トレイの下面側の気体を前記液体内に吸引させることを特徴とする気液接触装置。 - 前記トレイの前記通気開口は、前記液体の流れ方向に対して交差する方向に沿って連続して開口するスリット状をなすことを特徴とする請求項1記載の気液接触装置。
- 前記トレイが複数枚の平坦なトレイプレートを重ねて構成され、前記液体の流れの上流側に位置するトレイプレートが、下流側に位置するトレイプレートの上面の一部にギャップを空けて重なるように配されており、前記ギャップが前記通気開口として機能することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の気液接触装置。
- 前記トレイは方形をなして角筒形のトレイ支持塔内に多段に取り付けられ、前記トレイ支持塔が円筒形をなす前記塔本体内に配置されて前記支持塔の内外は気体が連通可能とされていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の気液接触装置。
- 前記トレイの最上流位置には、上方から供給された前記液体を一時的に貯留して前記トレイにその幅方向の全域において前記液体を溢出させる貯留部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の気液接触装置。
- 粘性固形物を含むスラリー中から溶媒を除去するための脱溶媒装置であって、塔本体内に交互に逆方向に傾斜して多段に設けられたトレイと、前記塔本体内の最上段のトレイ上に前記スラリーを供給することで前記各トレイ上を交互に所定方向に流れ落ちさせるスラリー供給ポンプと、前記塔本体内の下方から水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、前記塔本体内から前記スラリーを排出させる排出手段とを備え、前記トレイには、前記スラリーの流れの下流側に向けて開口する形状の通気開口が形成され、前記トレイ上のスラリーの流れに基づいて発生する負圧によって前記通気開口を通して前記トレイの下面側の水蒸気を前記スラリー内に吸引させるようにしてなる脱溶媒装置。
- 塔本体内にトレイを設け、前記トレイの上面に存する液体に前記トレイに形成した通気開口を通して前記トレイの下方の気体を接触させる気液接触方法において、
前記トレイ上を前記液体が所定方向に向けて流れるようにすると共に、前記通気開口を前記液体の流れの下流側に向けて開口する形状とすることで、前記トレイ上の液体の流れに基づいて発生する負圧によって前記通気開口を通して前記トレイの下面側の気体を前記液体内に吸引させることを特徴とする気液接触方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008021585A JP2009178684A (ja) | 2008-01-31 | 2008-01-31 | 気液接触装置および脱溶媒装置並びに気液接触方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008021585A JP2009178684A (ja) | 2008-01-31 | 2008-01-31 | 気液接触装置および脱溶媒装置並びに気液接触方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009178684A true JP2009178684A (ja) | 2009-08-13 |
Family
ID=41033068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008021585A Pending JP2009178684A (ja) | 2008-01-31 | 2008-01-31 | 気液接触装置および脱溶媒装置並びに気液接触方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009178684A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011253135A (ja) * | 2010-06-04 | 2011-12-15 | Ricoh Co Ltd | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
CN106512911A (zh) * | 2015-09-14 | 2017-03-22 | 大唐国际化工技术研究院有限公司 | 塔板式反应器及制备高浓度低阶煤水煤浆的方法 |
JP2020501876A (ja) * | 2016-11-02 | 2020-01-23 | ポスコPosco | 蒸留装置及びこれを備える添加剤の製造設備 |
JP2022516021A (ja) * | 2018-12-28 | 2022-02-24 | ネステ オサケ ユキチュア ユルキネン | 脂質材料を含むフィードストックを加熱処理するための装置および方法 |
CN114699784A (zh) * | 2022-04-15 | 2022-07-05 | 河南中托力合化学有限公司 | 一种利用液体石蜡分离正十七烷的精馏塔 |
-
2008
- 2008-01-31 JP JP2008021585A patent/JP2009178684A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011253135A (ja) * | 2010-06-04 | 2011-12-15 | Ricoh Co Ltd | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
CN106512911A (zh) * | 2015-09-14 | 2017-03-22 | 大唐国际化工技术研究院有限公司 | 塔板式反应器及制备高浓度低阶煤水煤浆的方法 |
JP2020501876A (ja) * | 2016-11-02 | 2020-01-23 | ポスコPosco | 蒸留装置及びこれを備える添加剤の製造設備 |
JP2022516021A (ja) * | 2018-12-28 | 2022-02-24 | ネステ オサケ ユキチュア ユルキネン | 脂質材料を含むフィードストックを加熱処理するための装置および方法 |
JP7514839B2 (ja) | 2018-12-28 | 2024-07-11 | ネステ オサケ ユキチュア ユルキネン | 脂質材料を含むフィードストックを加熱処理するための装置および方法 |
CN114699784A (zh) * | 2022-04-15 | 2022-07-05 | 河南中托力合化学有限公司 | 一种利用液体石蜡分离正十七烷的精馏塔 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009178684A (ja) | 気液接触装置および脱溶媒装置並びに気液接触方法 | |
EP1885479B1 (en) | Parallel flow fractionation tray | |
JP5201828B2 (ja) | 重合体を含有する液体の静的脱揮装置 | |
JP4557490B2 (ja) | 効率増強分留トレイ及びプロセス | |
JP6207636B2 (ja) | 揮発成分除去装置及びその使用のためのプロセス | |
EP2741833B1 (en) | Apparatus and method for contacting a gas and liquid | |
CN1044863C (zh) | 供脱除聚合物中挥发分的改进型平板热交换器设计的设备 | |
EP1255597B1 (en) | Column comprising a fluid inlet device | |
US7959133B2 (en) | Grid falling film devolatilizer | |
KR101843209B1 (ko) | 탈휘발화 장치 및 방법 | |
KR101670531B1 (ko) | 탈비말동반 장치 | |
CN101605597A (zh) | 无筛移动床反应器 | |
CN214485757U (zh) | 一种丁苯胶乳脱气系统 | |
JP5361310B2 (ja) | 膜カートリッジ | |
CN112957773B (zh) | 一种丁苯胶乳脱气装置及脱气方法 | |
CN203874480U (zh) | 分离器防漩涡装置 | |
CA1138769A (en) | Process for stripping volatile material from aqueous latex | |
EP1201284A2 (en) | Solvent exchange column and a method of use therefor | |
US20030116286A1 (en) | Apparatus and method for removing volatile components from viscous liquids | |
CN203935624U (zh) | 蒸发器分离器防漩涡装置 | |
CN104014148A (zh) | 分离器防漩涡装置 | |
CN104027988A (zh) | 蒸发器分离器防漩涡装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20091105 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Effective date: 20091105 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100802 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110920 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110927 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120207 |