JP2009178271A - 電気掃除機及びそれを用いた塵埃の捕集方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気と共に吸引した塵埃を水と接触させることにより塵埃を捕集する塵埃の捕集方法及びそれを用いた電気掃除機において、集塵効率を更に向上する。
【解決手段】吸引ノズル4を通じて吸引した塵埃及び空気に、スチーム発生装置14で生成したスチームを噴射ノズル15から噴射して、塵埃に含まれる浮遊塵に微細水滴を付着させてから捕塵用水5と接触させる。
【選択図】図1
【解決手段】吸引ノズル4を通じて吸引した塵埃及び空気に、スチーム発生装置14で生成したスチームを噴射ノズル15から噴射して、塵埃に含まれる浮遊塵に微細水滴を付着させてから捕塵用水5と接触させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気掃除機及びそれを用いた塵埃の捕集方法に関し、更に詳しくは塵埃を空気と共に吸引してから貯留水と接触させて塵埃を捕集する電気掃除機及びそれを用いた塵埃の捕集方法に関する。
塵埃を空気と共に吸引して貯留水と接触させることにより塵埃を捕集する捕集方法が知られている。この捕集方法を用いた電気掃除機は、吸引した塵埃及び空気をフィルターでろ過して塵埃を捕集する電気掃除機のようにフィルターの目詰まりを起こすことがないため、ハウスダストや花粉のような微細で空気中に浮遊する塵埃(以下、「浮遊塵」という。)の捕集に向いているとされている。
吸引された塵埃及び空気を容器内の水と接触させる方式は主に2種類あり、一方は吸引した塵埃及び空気を容器内の水中に吹き出させるものであり、他方は吸引した塵埃及び空気を容器内の水面に吹き付けるものである。
しかし、前者の方式では、空気が水中に吹き出した際に発生する気泡中に浮遊塵が浮遊してしまい、また後者の方式では、浮遊塵が水面と反発して飛散してしまうという現象があった。そのため、上記の2つの捕集方法において集塵効率を向上させることは困難であるという問題があった。
このような問題を解決するため、前者の方法について、特許文献1は、吸気で駆動される水車を容器内に設けて水を撹拌して気泡を微細化することにより、浮遊塵と水とを強制的に接触させる電気掃除機を提案している。また、後者の方法について、特許文献2は、吸気により容器内の水を回転させると共に、その水を傾斜フランジから落下させて形成した水のカーテンを浮遊塵の吐出口に形成することにより、浮遊塵と水を強制的に接触させる電気掃除機を提案している。
しかし、特許文献1の電気掃除機では、全ての気泡が同じように微細化される訳ではなく、また、特許文献2の電気掃除機では、水のカーテンの形成が容器内の水面高さの変動の影響を大きく受けることになる。そのため、これらの電気掃除機では、浮遊塵の捕集にバラツキが生じるため、集塵効率を更に向上させることは困難であった。
特開平5−31055号公報
特開平7−163497号公報
本発明の目的は、塵埃を空気と共に吸引して貯留水と接触させて塵埃を捕集する電気掃除機及びそれを用いた塵埃の捕集方法において、浮遊塵を確実に捕集して集塵効率を更に向上することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の電気掃除機は、吸込ノズルを通じて塵埃を空気と共に吸引し、容器内に貯留する水と接触させて前記塵埃を捕集する電気掃除機において、前記電気掃除機はスチーム発生装置を備えると共に、該スチーム発生装置で発生したスチームを噴射する噴射ノズルを、前記吸引ノズルと前記容器とを接続する流路内に配置したことを特徴とするものである。
この噴射ノズルは、更に吸引ノズル内に配置してもよい。また、スチーム発生装置と噴射ノズルとの間にスチームの流量調整手段を設けることが望ましい。スチーム発生装置には、煮沸式のスチーム発生装置を用いるのがよい。
上記の目的を達成するため、本発明の電気掃除機を用いた塵埃の捕集方法は、空気と共に吸引した塵埃を貯留水と接触させて捕集する電気掃除機による塵埃の捕集方法において、前記空気と共に吸引した塵埃にスチームを噴射してから前記貯留水と接触させることを特徴とするものである。
空気と共に吸引する前の塵埃にもスチームを噴射するのがよい。
本発明の電気掃除機及びそれを用いた塵埃の捕集方法においては、スチームから生成される水滴の粒径が3〜100μmとなるようにすることが望ましい。
本発明の電気掃除機及びそれを用いた塵埃の捕集方法によれば、空気と共に吸引した塵埃にスチームを噴射してから貯留水と接触させるようにしたので、塵埃に含まれる浮遊塵に水滴が付着して重量が増加するので貯留水と接触しやすくなり、かつその水滴を介して貯留水に捕集されやすくなるため、浮遊塵を確実に捕集して集塵効率を更に向上することができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態からなる電気掃除機を示す。
この電気掃除機は、本体1と、その本体1の吸気口2に吸気ホース3を介して接続する吸引ノズル4とから主に構成される。本体1内の下部には、捕塵用水5が貯留する捕塵タンク6が設置されており、接続パイプ7を通じて吸気口2と接続している。また、接続パイプ7が捕塵タンク6とつながる部分からは、捕塵パイプ8が捕塵タンク6内へ向けて先端が捕塵用水5内に位置するまで伸びている。捕塵用水5の水面より上方には、除塵フィルター9、気水分離器10、及び電動モータ11により駆動される吸引ファン12が順に配置されており、吸引ファン12の側方には排気口13が設けられている。
このような電気掃除機において、本体1内にスチーム発生装置14を設置すると共に、そこで発生したスチームを噴射する噴射ノズル15を接続パイプ7の途中に配置している。噴射ノズル15の設置位置は特に限定するものではないが、吸引された塵埃とスチームとが十分に混合するように、乱流が発生しやすいコーナー部付近などにすることが好ましい。また、噴射ノズル15の方向も特に限定するものではないが、塵埃の吸引を促進するように下流側へ向けることが好ましい。
スチーム発生装置14と噴射ノズル15との間には、噴射されるスチームの流量調節手段である流量調節弁16が設置されている。スチーム発生装置14は、いわゆる煮沸式と呼ばれるものであり、加熱ヒータ17を底部に備えた蒸発槽18と、その蒸発槽18に水を供給する給水タンク19とから主に構成される。なお、加熱ヒータ17は、蒸発槽18内部に埋設してもよい。
この電気掃除機の作用を以下に説明する。
図示しない電源スイッチをONにして電動モータ11により吸引ファン12を回転駆動させると共に、加熱ヒータ17により蒸発槽18内の水を約105〜130℃の温度で加熱して高圧のスチームを発生される。吸引ファン12により塵埃は空気と共に吸引ノズル4から吸気ホース3を通じて本体1内へ吸引され、接続パイプ7を通じて捕塵タンク6に向けて流れる。そして流量調節弁16を所定の開度まで開くと、蒸発槽18内で生成された高圧のスチームが、噴射ノズル15を通じて塵埃に向かって噴射される。
噴射ノズル15から噴射されたスチームは、室温まで急冷されることにより凝縮し、多数の微細な水滴となって塵埃に付着する。微細水滴が付着した塵埃は、捕塵パイプ8を通じて捕塵タンク6内へ導かれ、捕塵用水5中へ吹き出す。このとき、塵埃に含まれている浮遊塵には微細水滴が付着して重量が増加しているので、気泡中で浮遊しないため捕塵用水5と接触しやすくなる。更に、捕塵用水5と接触した後は、付着している微細水滴を介して捕塵用水5に捕集されやすくなる。捕塵された後の空気は、除塵フィルター9を通過して気水分離器10により湿分を除去された後に、排気口13から外部へ放出される。
このように、塵埃を空気と共に吸引し、その塵埃に噴射ノズル15を通じてスチームを噴射してから捕塵用水5と接触させるようにしたので、塵埃に含まれる浮遊塵は微細水滴が付着して重量が増加することで捕塵用水5と接触しやすくなり、かつ微細水滴を介して捕塵用水5に捕集されやすくなるので、浮遊塵を確実に捕集して集塵効率を向上することができる。
スチームから生成される微細水滴の大きさは、流量調節弁16の開度及び噴射ノズル径により調整することができる。微細水滴の粒径は、ハウスダストの大きさが数μm(例えば、ダニの糞)から約100μm(例えば、ダニの死骸)の範囲にあることから、3〜100μmの範囲となるようにするのがよく、更に望ましくは3〜10μmとするのがよい。粒径が3μm未満であると軽すぎて浮遊塵に付着することなく一緒に流されてしまう。100μmを超えると慣性力が大きくなって接続パイプ7や捕塵パイプ8の内面に衝突・付着するため、パイプ7、8の内面を濡らしてしまい、そこへ塵埃が付着してパイプ7、8を詰まらせたり、微細水滴の量が減少して浮遊塵との接触機会が少なくなったりする。
図2は、本発明の別の実施形態からなる電気掃除機を示す。なお、図1と同じ部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
この電気掃除機は、図1の実施形態において、更に吸引ノズル4内にも電気掃除機の外部へ向けて噴射ノズル20を配置したものである。この噴射ノズル20は、吸気ホース3に沿って取り付けられたスチームパイプ21を通じてスチーム発生装置14に流量調節弁22を介して接続している。
このように、吸引ノズル4内にも外部へ向けて噴射ノズル20を配置して、吸引前の塵埃にもスチームを噴射するようにしたので、より多くの浮遊塵に微細水滴を付着させることができるので、集塵効率を更に向上することができる。また、噴射ノズル20から噴射されるスチームで清掃対象物表面の汚れを落とすことができるため、清掃効率も向上することができる。
なお、上記の実施形態においては、塵埃及び空気を捕塵用水5と接触させる方式は、塵埃及び空気を捕塵用水5中に吹き出させる方式を例示したが、図3に示すように、捕塵パイプ8の出口を捕塵用水5の水面上方に位置させて、塵埃及び空気を捕塵用水5の水面に吹き付ける方式でもよい。その場合でも、浮遊塵が微細水滴に付着することにより重量が増加し、かつ水への吸着性がよくなるので、水面で浮遊塵が反発飛散することがなくなるため、集塵効率を向上することができる
1 本体
2 吸気口
3 吸気ホース
4 吸引ノズル
5 捕塵用水
6 捕塵タンク
7 接続パイプ
8 捕塵パイプ
9 除塵フィルター
10 気水分離器
11 電動モータ
12 吸引ファン
13 排気口
14 スチーム発生装置
15 噴射ノズル
16 流量調節弁
17 加熱ヒータ
18 蒸発槽
19 給水タンク
20 (吸引ノズル4の)噴射ノズル
21 スチームパイプ
22 (噴射ノズル20の)流量調節弁
2 吸気口
3 吸気ホース
4 吸引ノズル
5 捕塵用水
6 捕塵タンク
7 接続パイプ
8 捕塵パイプ
9 除塵フィルター
10 気水分離器
11 電動モータ
12 吸引ファン
13 排気口
14 スチーム発生装置
15 噴射ノズル
16 流量調節弁
17 加熱ヒータ
18 蒸発槽
19 給水タンク
20 (吸引ノズル4の)噴射ノズル
21 スチームパイプ
22 (噴射ノズル20の)流量調節弁
Claims (8)
- 吸込ノズルを通じて塵埃を空気と共に吸引し、容器内に貯留する水と接触させて前記塵埃を捕集する電気掃除機において、
前記電気掃除機はスチーム発生装置を備えると共に、該スチーム発生装置で発生したスチームを噴射する噴射ノズルを、前記吸引ノズルと前記容器とを接続する流路内に配置した電気掃除機。 - 前記噴射ノズルを、更に前記吸引ノズル内に配置した請求項1に記載の電気掃除機。
- 前記スチーム発生装置と前記噴射ノズルとの間に前記スチームの流量調整手段を設けた請求項1又は2に記載の電気掃除機。
- 前記スチーム発生装置が、煮沸式のスチーム発生装置である請求項1〜3のいずれかに記載の電気掃除機。
- 前記スチームから生成される水滴の粒径が3〜100μmとなるようにした請求項1〜4のいずれかに記載の電気掃除機。
- 空気と共に吸引した塵埃を貯留水と接触させて捕集する電気掃除機による塵埃の捕集方法において、
前記空気と共に吸引した塵埃にスチームを噴射してから前記貯留水と接触させる電気掃除機を用いた塵埃の捕集方法。 - 前記空気と共に吸引する前の塵埃にスチームを噴射する請求項6に記載の電気掃除機を用いた塵埃の捕集方法。
- 前記スチームから生成される水滴の粒径が3〜100μmとなるようにした請求項6又は7に記載の電気掃除機を用いた塵埃の捕集方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008018379A JP2009178271A (ja) | 2008-01-29 | 2008-01-29 | 電気掃除機及びそれを用いた塵埃の捕集方法 |
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JP2008018379A Pending JP2009178271A (ja) | 2008-01-29 | 2008-01-29 | 電気掃除機及びそれを用いた塵埃の捕集方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103006151A (zh) * | 2012-12-18 | 2013-04-03 | 蔡雪瑛 | 吸尘器的水尘混合器 |
CN103720433A (zh) * | 2012-10-12 | 2014-04-16 | 科沃斯机器人科技(苏州)有限公司 | 水过滤集尘装置及其水过滤吸尘器 |
CN107675377A (zh) * | 2017-08-29 | 2018-02-09 | 杜卫兵 | 一种智能化的制衣剪线吸尘设备 |
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2008
- 2008-01-29 JP JP2008018379A patent/JP2009178271A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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