JP2009177890A - 回転電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受部を安定して潤滑することができ、信頼性の向上および省メインテナンス性を図ることが可能な回転電動機を提供する。
【解決手段】回転電動機は、密閉されたケース12と、ケースに軸受16a、16bを介して回転自在に支持されているとともに、ケースの外側に突出した両端部を有する回転軸14と、回転軸に取り付けられ、回転軸と一体的に回転可能な回転子鉄心20と、ケースに取り付けられ、回転子鉄心と対向して設けられた固定子鉄心24と、ケースに取り付けられているとともに潤滑油Aを収容する外タンク30a、および外タンク内に配設され潤滑油の一部を収容する内タンク30bを有するオイル収容部と、内タンクに収容された潤滑油を軸受に供給する油供給部と、を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転電動機に関し、特に、油潤滑方式の回転電動機に関する。
車両用駆動装置、例えば、鉄道車両用の駆動装置は、車輪の近傍で台車内にそれぞれ設置された主電動機と、これらの主電動機を駆動する制御装置と、を備えている。主電動機の出力軸はギア列を介して車輪に接続され、車輪を駆動する。
近年、磁石の高性能化や磁束密度を向上させる技術の進歩により、主電動機として永久磁石同期回転電動機が適用されるようになってきた。例えば、インナーロータ型の回転電動機は、一般に、回転軸に取り付けられた円筒形状の回転子鉄心(ロータ)と、回転子鉄心の周囲に配設された固定子鉄心と、を備えている。固定子鉄心は、回転軸の両端部を覆ったカバーに固定されている。また、回転軸の両端部は、それぞれカバーに設けられた軸受により回転自在に支持されている。軸受の潤滑にはグリースが用いられている。
鉄道車両用の回転電動機は台車に搭載されているため、様々な外部環境により、粉塵、雨、雪など外部からの異物に曝される場合が少なくない。そのため、回転電動機は、分解を伴う定期的なメインテナンスが必要となり、外部からの異物により汚損した機内の清掃が推奨されている。
その一方、メインテナンス周期の延長、即ち、省メインテナンス性の高い回転電動機のニーズが高まっている。このようなニーズを満たすため、外部からの異物の侵入を防ぐ密閉型の回転電動機の開発がすすめられてきた(例えば、特許文献1)。このような密閉型の回転電動機は外部からの異物の侵入を防ぐことができ、メインテナンス周期の延長を図ることが可能となる。
特開2004−187352号公報
しかしながら、密閉型の回転電動機は内部の温度が高くなる。軸受の潤滑剤として使用されているグリースは耐熱性が低く、高温下の使用では劣化あるいは消耗し易い。そのため、回転電動機の信頼性が低下するとともに、メインテナンス周期の長期化を図る上で障害となる。
ポンプを用いて液体冷媒を循環させ電動機内部を冷却する液冷式回転電動機が提供されているが、この場合、回転電動機の構成が複雑になるという問題が生じる。
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、軸受部を安定して潤滑することができ、信頼性の向上および省メインテナンス性を図ることが可能な回転電動機を提供することにある。
この発明の態様に係る回転電動機は、密閉されたケースと、前記ケース内を延在して設けられ、前記ケースに軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、前記回転軸に取り付けられ、回転軸と一体的に回転可能な回転子鉄心と、前記ケースに取り付けられ、前記回転子鉄心と対向して設けられた固定子鉄心と、前記ケースに取り付けられているとともに潤滑油を収容する外タンク、および前記外タンク内に配設され前記潤滑油の一部を収容する内タンクを有するオイル収容部と、前記内タンクに収容された潤滑油を前記軸受に供給する油供給部と、を備えている。
この発明の態様によれば、前記油供給部は、前記内タンク内の潤滑油を前記軸受に送るポンプを備えている。
前記外タンク内に収容された潤滑油の油量を測定するレベルゲージを備えている。
この発明の他の態様に係る回転電動機は、密閉されたケースと、前記ケース内を延在して設けられ、前記ケースに軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、前記回転軸に取り付けられ、回転軸と一体的に回転可能な回転子鉄心と、前記ケースに取り付けられ、前記回転子鉄心と対向して設けられた固定子鉄心と、それぞれ前記軸受に対向して前記ケースに取り付けられているとともに潤滑油を収容する第1タンクおよび第2タンクと、前記内タンクに収容された潤滑油を前記軸受に供給する油供給部と、前記第1タンクと第2タンクとの間で潤滑油を流通可能に前記第1タンクおよび第2タンクに連結された連結管と、を備えている。
この発明の態様によれば、回転電動機は、第1タンクおよび第2タンクの少なくとも一方の中に移動自在に配設され、前記連結管の流通口を閉塞可能なボール状の閉塞部材を備えている。
回転電動機は、第1タンクおよび第2タンクの少なくとも一方の中に設けられ、タンクから連結管への潤滑油の流出を規制する逆止弁を備えている。
発明の様態によれば、耐熱性に優れた潤滑油により軸受部を安定して潤滑することができ、信頼性の向上および省メインテナンス性を図ることが可能な回転電動機が得られる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る油潤滑方式の回転電動機について詳細に説明する。
始めに、回転電動機を備えた鉄道車両について説明する。図10は鉄道車両を概略的に示している。この鉄道車両は、それぞれ車輪50が設けられた一対の台車フレーム52と、台車フレーム上に空気ばね54を介して支持された車両55と、を備えている。各台車フレーム52上で車輪50の近傍には主電動機として機能する回転電動機10が載置されている。回転電動機10は、図示しないカップリングおよびギアボックスを介して回転力を車輪50に伝達できるように接続されている。車輪50は図示しないレール上に載置されている。車輪50、台車フレーム52、空気ばね54で構成される構造を総称して台車と呼ぶ。
車両55の天井側にはパンタグラフ57が設けられ、このパンダグラフは架線58と接触している。架線58からパンタグラフ57に供給された電力は、図示しない制御装置に供給される。電力は制御装置により直流から交流に変換され、図示しない配線を通して、各回転電動機10に供給される。回転電動機10は供給された電力により稼動し、カップリングおよびギアボックスを介して車輪50を回転させる。これにより、車両55はレール上を走行する。
次に、この発明の実施形態に係る回転電動機について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る潤滑油式の回転電動機の縦断面図、図2は、回転電動機の内タンクおよび攪拌板を示している。
図1に示すように、回転電動機10は、両端が閉塞したほぼ円筒状のケース12と、モケースをほぼ同軸的に貫通して設けられた回転軸14とを備えている。回転軸14の両端部は、それぞれケース12に取り付けられた軸受16a、16bにより、ケース3に対して回転自在に支持されている。軸受16aは例えば、コロ軸受、軸受16bは玉軸受により構成されている。回転軸14の両端部は、ケース12から外方に突出している。回転軸14の一方の端部は、図示しないカップリング、ギアボックス等を介して車輪50に駆動力を出力する出力端18を構成している。
ケース12内において、回転軸14の軸方向中央部に、円筒状の回転子鉄心(ロータ)20が固定されている。回転子鉄心20は、磁性材、例えば、珪素鋼板からなる環状の金属板を多数枚積層して構成されている。回転子鉄心20は、回転軸14に取り付けられた一対の鉄心押え22により、軸方向両側面から挟まれるように支持されている。鉄心押え22は、磁性材あるいは非磁性材により形成されている。各鉄心押え板22は、環状に形成され、その外径は、回転子鉄心20の外径よりも僅かに小さく形成されている。
回転子鉄心20および鉄心押え22には、両者を軸方向に貫通するロータダクト23が複数個形成されている。
回転子鉄心20の外周側にはエアギャップを介して、円筒状の固定子鉄心24が設けられている。固定子鉄心24は、ケース12に固定され回転子鉄心20と同軸的に配置されている。すなわち、ケース12は、例えば、アルミニウム等により形成されたカップ状の一対のカバー12a、12bを有し、これらのカバー12a、12b間に固定子鉄心24が挟持固定されている。これにより、固定子鉄心24は、カバー12a、12bと共にケース12を構成している。
固定子鉄心24は、磁性材、例えば、珪素鋼板からなる環状の金属板を多数枚積層して構成されている。本実施形態において、固定子鉄心24は、例えば2種類の径の異なる金属板を積層して構成され、その外周面は凹凸に形成され大きな放熱面積を有している。固定子鉄心24の内周部には、それぞれ軸方向に延びた複数のスロットが形成され、これらのスロットに固定子コイル26が埋め込まれている。固定子コイル26のコイルエンドは固定子鉄心24の両側面から軸方向に張り出している。固定子鉄心24および固定子コイル26によりステータが構成されている。固定子コイル26に通電することにより、回転子鉄心20が誘導されて回転し、回転軸14が回転子鉄心と一体に回転される。
ケース12の外面には、回転電動機10を台車フレーム52に取り付けるための図示しない複数の台座、および他の機器と接続するための取付け座が設けられている。また、図2に示すように、ケース12および固定子鉄心24の外面には、これらを連結した複数の張り板46が固定されている。各張り板上には、複数の放熱フィン48が形成されている。
回転電動機10は、軸受16a、16bを潤滑する潤滑油を収容した第1オイルタンク30および第2オイルタンク32を備えている。これら第1および第2オイルタンク30、32は、それぞれ2重構造を有し、ケース12の軸方向両端部外面側に配設されている。
より詳細に述べると、図1および図2に示すように、第1オイルタンク30は、ケース12の軸方向一端に固定されオイル収容部を形成したカップ状の外タンク30aを有している。外タンク30aは、軸受16aを外側から覆って回転軸14と同軸的に設けられている。回転軸14の端部は、外タンク30aを液密に貫通して外側に延出している。
また、第1オイルタンク30は、外タンク30a内に配設され潤滑油の一部を収容する内タンク30bを有している。内タンク30bは、例えば、半円形状に形成された仕切り板31によって構成されている。仕切り板31は、ケース12の端面に固定され、外タンク30a内の下部に位置している。仕切り板31は、外タンク30a内の下部領域を、内側の領域と外側の領域とに仕切っている。そして、仕切り板31は、ケース12の外面と共同して、潤滑油を収容するオイル収容部を規定しているとともに、上方に向かって外タンク30a内に開口した開口33を規定している。
潤滑油Aは、外タンク30a内の下部に収容され、その一部、例えば、半分程度は、内タンク30b内に収容されている。この際、潤滑油Aは、その油面が仕切り板31の開口33よりも高いレベルに位置するような量だけ収容されている。これにより、仕切り板31は、潤滑油A内に浸漬されている。
回転電動機10は、第1オイルタンク30に収容された潤滑油Aを軸受16aに供給する油供給部を備えている。この油供給部は、回転軸14に固定され回転自在と一体的に回転する円形の攪拌板34を有している。攪拌板34は、第1オイルタンク30内に位置し、少なくとも一部が内タンク30b内の潤滑油Aに浸漬されている。攪拌板34は、回転軸14と一体に回転することにより、潤滑油Aを掻き上げ回転軸14を介して軸受16aに導く。これにより、軸受16aは潤滑油Aによって潤滑される。
第2オイルタンク32は、第1オイルタンク30と同様に構成されている。すなわち、第2オイルタンク32は、ケース12の軸方向他端に固定されオイル収容部を形成したカップ状の外タンク32aを有している。外タンク32aは、軸受16bを外側から覆って回転軸14と同軸的に設けられている。回転軸14の端部は、外タンク32aを液密に貫通して外側に延出している。
また、第2オイルタンク32は、外タンク32a内に配設され潤滑油の一部を収容する内タンク32bを有している。内タンク32bは、例えば、半円形状に形成された仕切り板36によって構成されている。仕切り板36は、ケース12の端面に固定され、外タンク32a内の下部に位置している。仕切り板36は、外タンク32a内の下部領域を、内側の領域と外側の領域とに仕切っている。そして、仕切り板36は、ケース12の外面と共同して、潤滑油を収容するオイル収容部を規定しているとともに、上方に向かって外タンク32a内に開口した開口35を規定している。
潤滑油Aは、外タンク32a内の下部に収容され、その一部、例えば、半分程度は、内タンク32b内に収容されている。この際、潤滑油Aは、その油面が仕切り板36の開口35よりも高いレベルに位置するような量だけ収容されている。これにより、仕切り板36は、潤滑油A内に浸漬されている。
回転電動機10は、第2オイルタンク32に収容された潤滑油Aを軸受16bに供給する油供給部を備えている。この油供給部は、回転軸14に固定され回転自在と一体的に回転する円形の攪拌板37を有している。攪拌板37は、第2オイルタンク32内に位置し、少なくとも一部が内タンク32b内の潤滑油Aに浸漬されている。攪拌板37は、回転軸14と一体に回転することにより、潤滑油Aを掻き上げ回転軸14を介して軸受16bに導く。これにより、軸受16bは潤滑油Aによって潤滑される。
以上のように構成された回転電動機10によれば、密閉構造とすることにより、異物の侵入を防止することができる。また、耐熱性に優れた潤滑油Aよって軸受16a、16bを潤滑することにより、これら軸受を長期間に亘り安定して潤滑することができる。これにより、回転電動機の信頼性向上を図ることができるとともに、省メインテナンス性を実現することが可能となる。
オイルタンク30、32を2重構造とすることにより、外タンクの損傷等によって油漏れが発生した場合でも、内タンクにより必要量の潤滑油を保持することができる。従って、外タンクの損傷等が生じた場合でも、軸受の潤滑に支障を生じることなく、信頼性向上を図ることができる。
すなわち、油潤滑の場合、グリースに比べて流動性があることから、オイルタンク自体の密閉性を高めて油を保持することになる。回転電動機の寿命には、潤滑油の劣化が大きく影響するため、十分な油量を確保することが重要となる。鉄道車両用の回転電動機は、高速走行により、飛び石などの衝撃を受けオイルタンクの破損などが十分に考えられる。オイルタンクが破損し内部の潤滑油が全て漏出した場合、軸受への油の供給ができなくなり、軸受が焼き付きロックする事態が想定される。信頼性向上のために、潤滑油が流出した際の保護機能が必要とされる。
本実施形態に係る回転電動機によれば、上述したように、オイルタンクを2重構造とすることにより、外タンクに損傷等が生じた場合でも、軸受の潤滑に支障を生じることなく、信頼性向上を図ることができる。
なお、内タンク30bを構成している仕切り板31は、半円形状に限らず、矩形状あるいは他の形状としてもよい。同様に、外タンクは、円形に限らず他の形状としてもよい。
図3は、第2の実施形態に係る回転電動機の一方の軸受部分を拡大して示している。第2の実施形態によれば、回転電動機10は、第1オイルタンク30内に収容された潤滑油Aの油量を測定するレベルゲージ40を備えている。このレベルゲージ40は、外タンク30aに取り付けられ、潤滑油Aの油面の高さ位置に合わせて配置されている。このようなレベルゲージ40によって油面の高さを検出することにより、第1オイルタンク30内の潤滑油Aの減少を早期に検知することが可能となる。なお、レベルゲージは、第2オイルタンク32にも設けてもよい。
第1および第2の実施形態において、オイルタンク内の潤滑油Aを軸受16a、16bに供給する油供給部は、上述した円盤状の攪拌板に限らず、潤滑油Aに接触して掻き上げる形状であれば、種々変形可能である。
図4は、第3の実施形態に係る回転電動機の一方の軸受部分を拡大して示している。第3の実施形態によれば、回転電動機10は、油供給部として機能するポンプ42を備えている。ポンプ42は、ケース12あるいは第1オイルタンク30に取り付けられている。ポンプ42の吸込み側は、配管43により内タンク30bの内部に連通し、ポンプ42の吐出側は配管44により軸受16aおよび回転軸14の近傍に連通している。ポンプ42を駆動することにより、配管43を介して内タンク30b内の潤滑油Aが吸い上げられ、配管44を通して軸受16aおよび回転軸14に供給される。なお、第2オイルタンク32側も同様に、油供給部として、ポンプおよび配管が設けられている。
上述した第2および第3の実施形態において、他の構成は第1の実施形態と同一であり、同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、第2および第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、この発明の第4の実施形態に係る回転電動機について説明する。
図5は、第4の実施形態に係る回転電動機の縦断面図である。図中、第1の実施形態と同一の要素には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
図5に示すように、第4の実施形態に係る回転電動機は、密閉型のケース12を備えている。ケース12および固定子鉄心24の外面には、これらを連結した複数の張り板46が固定されている。各張り板46上には、複数の放熱フィン48が形成されている。これらの放熱フィン48は、それぞれケース12から外方へ突出しているとともに、ケース12の軸方向に沿って互いに離間して配置されている。
回転電動機10は、軸受16a、16bを潤滑する潤滑油を収容した第1オイルタンク30および第2オイルタンク32を備えている。これら第1および第2オイルタンク30、32は、ケース12の軸方向両端部外面側に配設されている。
第1オイルタンク30はカップ状に形成され、ケース12の軸方向一端に固定されオイル収容部を形成している。また、第1オイルタンク30は、軸受16aを外側から覆って回転軸14と同軸的に設けられている。回転軸14の端部は、第1オイルタンク30を液密に貫通して外側に延出している。潤滑油Aは、第1オイルタンク30内の下部に収容されている。
油供給部は、回転軸14に固定され回転自在と一体的に回転する円形の攪拌板34を有している。攪拌板34は、第1オイルタンク30内に位置し、少なくとも一部が潤滑油Aに浸漬されている。攪拌板34は、回転軸14と一体に回転することにより、潤滑油Aを掻き上げ回転軸14を介して軸受16aに導く。これにより、軸受16aは潤滑油Aによって潤滑される。
第2オイルタンク32は、第1オイルタンク30と同様に構成されている。すなわち、第2オイルタンク32はカップ状に形成され、ケース12の軸方向他端に固定されオイル収容部を形成している。第2オイルタンク32は、軸受16bを外側から覆って回転軸14と同軸的に設けられている。回転軸14の端部は、第2オイルタンク32を液密に貫通して外側に延出している。潤滑油Aは、第2オイルタンク32内の下部に収容されている。
油供給部は、回転軸14に固定され回転自在と一体的に回転する円形の攪拌板37を有している。攪拌板37は、第2オイルタンク32内に位置し、少なくとも一部が潤滑油Aに浸漬されている。攪拌板34は、回転軸14と一体に回転することにより、潤滑油Aを掻き上げ回転軸14を介して軸受16bに導く。これにより、軸受16bは潤滑油Aにより潤滑される。
回転電動機10は、第1オイルタンク30と第2オイルタンク32との間で潤滑油Aを流通可能に第1および第2オイルタンクを互いに連結した連結管60を備えている。連結管60の一端60aは、第1オイルタンク30の下端に連結され、連通口61を通して第1オイルタンク内に連通している。連結管60の他端60bは、第2オイルタンク32の下端に連結され、連通口63を通して第2オイルタンク内に連通している。連結管60は、ケース12の外面に沿って延びているとともに、放熱フィン48の内部を通って延びている。連結管60は、これらの放熱フィン48により、飛石等の異物の衝突、あるいは外部負荷の印加が防止され、保護されている。
第4の実施形態において、回転電動機の他の構成は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略した。
以上のように構成された回転電動機10によれば、密閉構造とすることにより、異物の侵入を防止することができる。また、耐熱性に優れた潤滑油Aよって軸受16a、16bを潤滑することにより、これら軸受を長期間に亘り安定して潤滑することができる。これにより、回転電動機の信頼性向上を図ることができるとともに、省メインテナンス性を実現することが可能となる。
2つのオイルタンクを連結管で互いに連結することにより、潤滑油を充填する際、一方のオイルタンクに潤滑油を充填することにより、連結管を通して他方のオイルタンクへも充填することができる。これにより、潤滑油の充填作業および補充作業が容易となる。また、第1および第2オイルタンク内の潤滑油は連結管を通して相互に流通し混ざり合うことから、潤滑油の劣化が抑制されるとともに、第1および第2オイルタンク内で潤滑油の劣化が均一となる。更に、連結管内の潤滑油の分だけ、潤滑油の量を増やすことができ、潤滑油の劣化を遅くすることが可能となる。
これらの放熱フィン48により、連結管への異物の衝突、あるいは外部負荷の印加を防止することができ、連結管の損傷を防止し信頼性の向上を図ることが可能となる。
なお、第4の実施形態では、放熱フィンにより連結管を保護する構成としたが、放熱フィンに限らず、ケースの外面側に設けられたブラケット等の他の部材によって連結管を保護する構成としてもよい。
また、図6に示す第5の実施形態のように、連結管60を2重管構造としてもよい。この場合、連結管60の外管が損傷した場合でも、潤滑油の漏出を防止することができ、信頼性の向上を図ることができる。
図7に示す第6の実施形態によれば、連結管60の中途部の少なくとも一箇所、あるいは複数個所は、第1および第2オイルタンクに収容された潤滑油Aの油面よりも高い位置に折り曲げられた折曲げ部60cを有している。このような構成によれば、連結管60が損傷した場合でも、折曲げ部60cにより、第1オイルタンクあるいは第2オイルタンクからの潤滑油の流出を防止することができる。これにより、回転電動機の信頼性向上を図ることが可能となる。
図8(a)および図8(b)は、この発明の第7の実施形態に係る回転電動機の第1オイルタンク部分を示している。図8(a)に示すように、第7の実施形態によれば、第1オイルタンク30および第2オイルタンク内には、連結管60の連通口61を閉塞可能なボール状の閉塞部材64が移動自在に収納されている。
図8(b)に示すように、例えば、連結管60の一部が損傷し、そこから潤滑油Aが漏出し始めた場合、第1オイルタンク30内から連結管60に向かう潤滑油Aの流れにより閉塞部材64が連結管の連通口61に向かって移動し、この連通口を閉塞する。これにより、潤滑油Aの流出を止め、オイルタンク内における潤滑油の減少を抑制することが可能となる。従って、連結管が損傷した場合でも、潤滑油による軸受の潤滑を維持することができ、信頼性の向上を図ることが可能となる。
図9(a)および図9(b)は、この発明の第8の実施形態に係る回転電動機の第1オイルタンク部分を示している。図9(a)に示すように、第8の実施形態によれば、第1オイルタンク30および第2オイルタンク内には、連結管60の連通口61を開閉可能な逆止弁66が設けられている。
逆止弁66は、通常、開放状態に維持され、連結管60を通して、第1オイルタンクおよび第2オイルタンク間での潤滑油の流通が可能となっている。図9(b)に示すように、例えば、連結管60の一部が損傷し、そこから潤滑油Aが漏出し始めた場合、第1オイルタンク30内から連結管60に向かう潤滑油Aの流れにより逆止弁66が連結管60の連通口61に向かって移動し、この連通口を閉塞する。これにより、潤滑油Aの流出を止め、オイルタンク内における潤滑油の減少を抑制することが可能となる。従って、連結管が損傷した場合でも、潤滑油による軸受の潤滑を維持することができ、信頼性の向上を図ることが可能となる。
第5ないし第8の実施形態において、回転電動機の他の構成は前述した第4の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略した。
この発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
この発明に係る回転電動機は、鉄道車両用の電動機に限らず、自動車用モータ、産業用モータ、発電機など種々の回転電動機に適用可能である。回転電動機の構成要素の材質、寸法等は、上述した実施形態に限定されることなく、必要に応じて種々選択可能である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る回転電動機を示す縦断面図。 図2は、前記回転電動機の第1オイルタンク側を示す斜視図。 図3は、本発明の第2の実施形態に係る回転電動機の第1オイルタンク側の端部を示す断面図。 図4は、本発明の第3の実施形態に係る回転電動機の第1オイルタンク側の端部を示す断面図。 図5は、本発明の第4の実施形態に係る回転電動機を示す縦断面図。 図6は、本発明の第5の実施形態に係る回転電動機の第1オイルタンク側の端部を示す断面図。 図7は、本発明の第6の実施形態に係る回転電動機の第1オイルタンク側の端部を示す断面図。 図8は、本発明の第7の実施形態に係る回転電動機の第1オイルタンク側の端部を示す断面図。 図9は、本発明の第8の実施形態に係る回転電動機の第1オイルタンク側の端部を示す断面図。 図10は、回転電動機が搭載された鉄道車両を示す側面図。
符号の説明
10…回転電動機、12…ケース、14…回転軸、16a、16b…軸受、
20…回転子鉄心、22…鉄心押え板、24…固定子鉄心、26…固定子コイル、
30…第1オイルタンク、32…第2オイルタンク、30a、32a…外タンク、
30b、32b…内タンク、31、36…仕切り板、34、37…攪拌板、
40…レベルゲージ、42…ポンプ、60…連結管、60c…折曲げ部、
64…閉塞部材、66…逆止弁

Claims (6)

  1. 密閉されたケースと、
    前記ケース内を延在して設けられ、前記ケースに軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、
    前記回転軸に取り付けられ、回転軸と一体的に回転可能な回転子鉄心と、
    前記ケースに取り付けられ、前記回転子鉄心と対向して設けられた固定子鉄心と、
    前記ケースに取り付けられているとともに潤滑油を収容する外タンク、および前記外タンク内に配設され前記潤滑油の一部を収容する内タンクを有するオイル収容部と、
    前記内タンクに収容された潤滑油を前記軸受に供給する油供給部と、
    を備えた回転電動機。
  2. 前記油供給部は、前記回転軸に回転自在に取り付けられているとともに少なくとも一部が前記内タンク内の潤滑油に浸漬され、前記潤滑油を前記軸受に導く攪拌板を有している請求項1に記載の回転電動機。
  3. 前記外タンクは、前記軸受を覆って前記ケースに取り付けられ、前記内タンクは、前記外タンク内を仕切って設けられているとともに、前記潤滑油の油面よりも低く位置した開口を規定した仕切板を有している請求項1又は2に記載の回転電動機。
  4. 密閉されたケースと、
    前記ケース内を延在して設けられ、前記ケースに軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、
    前記回転軸に取り付けられ、回転軸と一体的に回転可能な回転子鉄心と、
    前記ケースに取り付けられ、前記回転子鉄心と対向して設けられた固定子鉄心と、
    それぞれ前記軸受に対向して前記ケースに取り付けられているとともに潤滑油を収容する第1タンクおよび第2タンクと、
    前記内タンクに収容された潤滑油を前記軸受に供給する油供給部と、
    前記第1タンクと第2タンクとの間で潤滑油を流通可能に前記第1タンクおよび第2タンクに連結された連結管と、
    を備えた回転電動機。
  5. 前記カバーの外面側に設けられた複数の放熱フィンを備え、
    前記連結管は、前記放熱フィンの内部を通って延びている請求項4に記載の回転電動機。
  6. 前記連結管は、前記第1および第2タンクに収容された潤滑油の油面よりも高い位置に折り曲げられ、潤滑油の流出を規制する折り曲げ部を有している請求項4に記載の回転電動機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014087248A (ja) * 2012-10-26 2014-05-12 Toshiba Corp 液冷式の回転電機および回転電機システム
CN104518601A (zh) * 2013-09-26 2015-04-15 日本电产株式会社 内转子型马达
CN104734404A (zh) * 2013-12-20 2015-06-24 日本电产株式会社 内转子型马达

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